説明

注入ポンプ

【課題】新規な構成を有する注入ポンプを提供する。
【解決手段】使い捨て電池源または再充電電池源により電力を供給されるように構成された注入ポンプ10が提供され、この注入ポンプ10は、凹部を有する筐体12と;筐体12内に配置され、凹部内に配置された電気接点に動作可能に接続され、ポンプに電力を供給するモータとを備え、凹部が、凹部の電気接点に接触する電気接点を有する再充電電池ユニット、および凹部の電気接点に接触する電気接点を有する使い捨て電池ユニットの一方を収用する注入ポンプ10。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(技術分野)
本発明は、ポンプに関し、特に、患者に薬剤を投与するための注入ポンプに関する。
【背景技術】
【0002】
(背景技術)
一般に、医療の患者は、時には、連続的に、または一定の定期的な間隔で薬剤を正確に投与される必要がある。医療用ポンプは、制御された薬品の注入を行なうために開発され、薬品は、薬品の濃度を治療限界内であって、不必要または可能性のある毒性範囲外に維持する正確な量で投与される。基本的に、医療用ポンプは、患者に対する適切な薬品の投与を制御可能な速度で行い、頻繁に注意する必要がない。
【0003】
医療用ポンプは、臨床環境の内外両方において患者に対する静脈内治療の投与を容易にする。臨床環境外では、医師は、患者が定期的または連続的な薬剤の静脈内投与を受ければ、患者は実質的に通常の生活に復帰できることが多いことに気が付いた。この種の投与を必要とする治療の種類としては、抗生物質治療、化学療法、疼痛抑制治療、栄養療法、および当業者が周知しているその他の治療が挙げられる。多くの場合、患者は、毎日複数の治療を受ける。特定の病状では、比較的短期間、たとえば30分間から2時間にわたって、溶液中の薬品を注入する必要がある。こうした条件およびその他の条件が結合して、ますます軽量かつ携帯可能または歩行可能であり、患者が着用して、所望の速度で薬剤の連続的な供給を管理することが可能であるか、または計画的的な間隔で薬剤を数回投与する注入ポンプの開発が促進された。
【0004】
注入ポンプの構成は、エラストマーポンプを備え、このポンプは、溶液をバルーンなどの可撓性容器から、患者に投与するためのIV管内に圧搾する。別法によると、ばね荷重ポンプが溶液の容器またはリザーバを加圧する。特定のポンプ構造は、たとえば米国特許第4,741,736号のように、溶液を排出するための圧力ローラにより圧搾される可撓性コンパートメントを含むカートリッジを使用する。携帯注入ポンプを開示しているその他の文献としては、特許文献1(標準のプレフィルド単一投与IVバッグが、ローラの使用により圧搾される注入ポンプが示されている);特許文献2(パッケージ済みIVバッグが、容器からポンピングされた流体により作動するブラダーにより圧搾される注入ポンプが示されている);特許文献3(1種類または複数種類の薬物を個人に注入するのためのプログラム可能な携帯注入ポンプが示されている);特許文献4(溶液をバッグから完全に分配するのに十分であるように、ブラダーにポンピングするために必要な流体の量が、IVバッグの容積未満である注入ポンプが示されている)が挙げられる。シリンジを使用する注入ポンプは、駆動機構がシリンジのプランジャを移動させて、流体を患者に投与するものも公知である。一般に、これらの注入ポンプは、シリンジ組立体を収用するように構成された筐体と、シリンジプランジャを移動させるように構成された駆動機構と、種々の動作制御装置を有するポンプ制御ユニットと、駆動機構および制御装置を含むポンプに電力を供給するための電源とを備える。
【0005】
上記の先行技術およびその他の構造は、歩行する患者またはその他の患者が携帯して使用するために、より小型かつよりコンパクトな注入ポンプが必要であり、各々のポンプは、より適切な電源の必要性に対処していないことを認識した。当然、携帯ポンプは、ポンプモータに電力を供給するための手段として、同様に形態可能な電源と共に供給しなければならない。電池は、携帯ユニット用の電源として適切な選択肢である。先行技術のポンプによっては、使い捨て電池を使用し、また他のポンプによっては、再充電電池を使用する。
【0006】
使い捨て電池は、再充電電池(単一充電を含む)の寿命より長寿命であることが実証された。使い捨て電池は、再充電電池より一般に小型でもある。しかし、こうした電池の場合、電池が環境に著しい負担を与えるため、環境上の廃棄問題が存在する。使い捨て電池は、一般廃棄物における重金属汚染の主な構成比を占めている。特別な収集努力および消費者自覚キャンペーンにも関わらず、販売された高い割合の電池が、今なお、最終的に一般廃棄物処理場に行っている。重金属は、最後には、電池から土壌に漏出し、環境を破壊する。
【0007】
環境問題は、使い捨て電池に代わって再充電電池が使用されれば、著しく緩和される。しかし、こうした電池または電池パックが再充電可能である場合、通常、ACコンセントが必要である。再充電するためには、先行技術で十分に公知の別個の充電器も必要である。残念ながら、患者は、こうした設備を必ずしも容易には利用できないか、または手に触れることができないため、通常のアダプタおよび延長コードに関連して、注入ポンプシステムの嵩および重量が増すことになる。さらに、再充電電池を使用する特定のポンプの場合、ポンプは、一般に、再充電過程で使用される変換器を収用するため、ポンプ自体を使用して再充電しなければならない。
【0008】
大型で嵩のある電池および電池パックは、携帯注入ポンプの重量を著しく増加させる。注入ポンプは、看護師またはその他の病院関係者が持ち運ぶ場合があるため、注入ポンプの重量およびサイズは重要な問題である。また、ポンプは、I.V.ポールに取り付けられるサイズで作らなければならない。I.V.ポールは、取り付けられたポンプと共に、病院環境内を移動する場合がある。さらに、ポンプ動作の中断は負の結果をもたらし、余計な電池または電池パックが、注入ポンプの携帯必需品に追加されることになるだろう。場合によっては、第2の電池集合または予備電池を携帯することで、電源の重量は2倍になるかも知れない。
【0009】
したがって、先行技術では、使い捨て電池および再充電電池を電力源とするポンプの両方に利益および不利益が存在する。一定の状況では、使い捨て電池を使用するポンプが好ましいか、または利用可能な唯一の選択肢である(コンセントが存在しない場合)ことを理解するべきである。その他の状況では、比較的低コストおよび環境問題に関する利益の点で、再充電電池が好ましいことが決まる。
【0010】
上記のほかに、様々な国の慣習法および/または規則により、ポンプのある種の電源が他の電源に優先して使用することが決まる。たとえば、米国では、使い捨て電池により電力を供給されるポンプが、その利便性、および電力を長時間にわたって提供する能力の点で、長年好まれてきた。一方、欧州では、再充電電池により電力を供給されるポンプが、電池廃棄物の処分に関する環境問題の点で好まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】米国特許第5,330,431号明細書
【特許文献2】米国特許第5,348,539号明細書
【特許文献3】米国特許第5,429,602号明細書
【特許文献4】米国特許第5,554,123号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
使い捨て電池および再充電電池の両方に関する利益および不利益の点で、場合によっては、両方の種類の電池を交互に使用することが望ましい。しかし、各々が異なる種類の電池を使用する2個の別個のポンプを供給するか、または用意することは厄介であり、空間および資源の無駄であることが実証されるであろうと、容易に理解することができる。
【0013】
ポンプメーカーにとって、再充電電池を電力源とするポンプおよび使い捨て電池を電力源とするポンプのユーザの必要性を満たすことも望ましい。しかし、ポンプメーカーにとって、完全に別のラインのポンプ種を扱うか、またはある種類のポンプを別の種類のポンプと比較して供給を見送ることは、コストがかかることになる。したがって、使い捨て電池および再充電電池の両方を使用できるポンプの場合、いくつかの利益が存在することが分かる。技術的に、使い捨て電池および再充電電池の両方を使用するポンプに対する必要性が存在する。また、ポンプを使用せずに再充電可能な再充電電池を使用するポンプに対する必要性も依然として存在する。
【0014】
注入ポンプに関して、その他の問題も経験した。たとえば、注入ラインに閉塞が存在するかどうかを検出する特定の感知システムは信頼性がなく、構造が過度に複雑であることが実証された。特定のシリンジプランジャ位置検出器およびシリンジバレルサイズ検出器も、信頼性がないことが実証された。さらに、シリンジプランジャ駆動機構も、特定の構成要素が磨耗するかまたは詰まって、機構に悪影響を与えることが実証された。
【0015】
本発明は、上記およびその他の問題を解決するために提供される。
【課題を解決するための手段】
【0016】
(発明の開示)
本発明は、全体として、流体薬剤などの流動性材料を注入ラインを介して患者に投与するための注入ポンプを目的とする。
【0017】
本発明の一態様によると、注入ポンプは、使い捨て電池または再充電電池により電力を供給されるように構成される。注入ポンプは、凹部を有する筐体を有する。モータは、筐体内に配置され、凹部内に配置された電気接点に動作可能に接続される。モータは、ポンプに電力を供給する。凹部は、使い捨て電池ユニットおよび再充電電池ユニットの一方を収用するように構成される。
【0018】
本発明のもう1つの態様によると、再充電電池は再充電電池ユニットの形態である。再充電電池ユニットは、ユニット内に変換器が配置される。AC電源コンセントから電力を供給するための導電性要素は、この変換器に結合される。スイッチは、導電性要素がAC電源に電力を供給しているかどうかを指示する第1電気信号を受信するために設けられる。DC電源信号は、前記AC電源コンセントにより提供され、回路構成を整流する。再充電電池のソース信号は、前記再充電電池ユニット内のレセプタクルから提供される。前記のスイッチは、第1電気信号が、導電性要素が電力をAC電源から供給していないことを指示する場合にのみ、DC電源信号を再充電電池ユニットの出力端子に接続する。
【0019】
本発明のもう1つの態様によると、注入ポンプは、シリンジを収用するように構成され、シリンジは、シリンジプランジャを内部に移動可能に収用するシリンジバレルを有する。注入ポンプは、シリンジを収用するように構成されたコンパートメントを画定する筐体を有する。コンパートメントは、後壁を有する。筐体は、後壁にほぼ隣接する曲線状リップをさらに有する。クランプは筐体に接続され、後壁と対面するようにコンパートメント内に配置される。シリンジは、後壁とクランプとの間のコンパートメント内に装填され、最初に挿入した後、曲線状リップは、摺動してシリンジバレルに係合し、シリンジをほぼ片手でコンパートメント内に装填することを可能にするように構成される。多様な異なるサイズのシリンジは、こうしてポンプ内に装填することができる。曲線状リップは、コンパートメント内に収用されるように構成されたシリンジバレルの長さにほぼ対応する。クランプは、クランプの一方の端部に配置されたローラにより摺動可能である。
【0020】
本発明のもう1つの態様によると、注入ポンプは筐体を有し、筐体は、バレルおよびプランジャを有するシリンジを収用するように構成されたコンパートメントを有する。駆動機構は筐体により支持され、プランジャに接触してプランジャをバレル内で移動させるように構成される。駆動機構は、ロードセルが上に実装された線形移動可能なアームをさらに有する。ロードビームは、アームに枢着される。ロードビームは、一方の側部がロードセルに接触し、他方の側部がプランジャに接触するように構成される。アームが移動してプランジャを移動させると、ロードセルは、ロードビームからの反力を感知する。ロードセルは、力を有効信号に変換し、有効信号が予め決められた許容範囲外にある場合、閉塞を表す信号を送信する。
【0021】
本発明のもう1つの態様によると、注入ポンプは、シリンジプランジャ位置センサと、シリンジバレルサイズセンサとを有する。各センサは、磁石/線形センサアレイ組立体を使用する。
【0022】
本発明のさらに他の態様によると、駆動機構はモータに回転可能に接続された親ねじを有する。摺動組立体は、ねじ付き部材を有し、ここで、このねじ付き部材は、親ねじに付随する。アームは、摺動組立体に接続された一方の端部と、シリンジプランジャに係合するように構成された一方の端部とを有する。ねじ付き部材は、親ねじに係合するように回転可能に付勢され、親ねじがモータにより回転した後、摺動組立体はアームを線形移動させ、アームは、シリンジバレル内でシリンジプランジャを移動させるように構成される。好ましい一実施態様では、ねじ付き部材は回転ナットである。
【0023】
本発明のもう1つの態様によると、注入ポンプは改善された通信機能を有する。ポンプは、注入データを記憶するためのメモリを有するユーザインターフェースを有する。ポンプは、赤外通信を介して注入データをポンプからパーソナルディジタルアシスタントに転送することが可能なデータポートを有する。
より特定すれば、本発明は以下の項目に関し得る。
(項目1)
使い捨て電池源または再充電電池源により電力を供給されるように構成された注入ポンプであって、
凹部を有する筐体と;
上記筐体内に配置され、上記凹部内に配置された電気接点に動作可能に接続され、上記ポンプに電力を供給するモータとを備え、
上記凹部が、凹部の電気接点に接触する電気接点を有する再充電電池ユニット、および凹部の電気接点に接触する電気接点を有する使い捨て電池ユニットの一方を収用する注入ポンプ。
(項目2)
上記再充電電池ユニットおよび上記使い捨て電池ユニットの各々が、上記ユニットの個々の構成部品を支持する筐体を有する、項目1に記載の注入ポンプ。
(項目3)
再充電電池ユニットが、
AC電源コンセントから電力を提供するためのAC電力組立体に接続された電源と、
上記電源に接続された充電器と、
上記充電器、および上記ユニットの電気接点に接続されたダイオード機構と、
上記スイッチング機構に接続された再充電電池とをさらに備え、
上記AC電源カード組立体が、AC電源コンセントに接続されない場合、ダイオード機構が、上記再充電電池から上記電気接点に電力を提供するように構成され、AC電源コード組立体が、AC電源コンセントに接続される場合、ダイオード機構が、AC電源コンセントから上記電気接点に電力を供給し、充電器により電池を再充電するように構成される、項目1に記載の注入ポンプ。
(項目4)
ディスプレイスクリーンを有するユーザインターフェースをさらに備え、上記ディスプレイスクリーンが、データをほぼ水平構成に第1位置に、およびほぼ垂直構成に第2位置に表示する、項目1に記載の注入ポンプ。
(項目5)
上記凹部が、上記使い捨て電池を収用するように構成される場合、上記ポンプがほぼ垂直構成に実装される、項目1に記載の注入ポンプ。
(項目6)
上記凹部が上記再充電電池を収用するように構成され、上記ポンプが、ほぼ水平構成に実装される、項目1に記載の注入ポンプ。
(項目7)
凹部が、上記使い捨て電池を収用するように構成される場合、上記ポンプが、上記ディスプレイスクリーンがデータを縦構成に表示するほぼ垂直構成に実装される、項目4に記載の注入ポンプ。
(項目8)
上記凹部が上記再充電電池を収用するように構成され、上記ポンプが、上記ディスプレイスクリーンがデータを横構成に表示するほぼ水平構成に実装される、項目4に記載の注入ポンプ。
(項目9)
注入ポンプであって、
ポンプに電力を供給するために、使い捨て電池ユニットおよび再充電電池ユニットの少なくとも一方を収用するように構成された凹部を有する筐体を備える注入ポンプ。
(項目10)
上記再充電電池ユニットが、再充電電池に接続された充電器に接続される電源を有し、上記ユニットが上記ポンプの凹部内に取り付けられない場合、上記再充電電池を再充電することが可能な、項目9に記載の注入ポンプ。
(項目11)
使い捨て電池または再充電電池の何れかにより電力を供給するように構成された注入ポンプであって、
凹部を有する筐体と、
上記筐体内に配置され、上記凹部内に配置された電気接点に動作可能に接続され、上記ポンプに電力を供給するモータとを備え、
上記凹部が、再充電電池ユニットおよび使い捨て電池ユニットの一方を収用するように構成された注入ポンプ。
(項目12)
注入ポンプ組立体であって、
使い捨て電池ユニットと、
一体の電源と、充電器と、再充電電池と、AC電源コードとを有する再充電電池ユニットと、
凹部を有するポンプ筐体と、
上記筐体内に配置され、上記凹部内に配置された電気接点に動作可能に接続され、上記ポンプに電力を供給するモータとを備え、
上記凹部が、上記使い捨て電池ユニットを第1構成であって、使い捨て電池ユニットが上記凹部の電気接点に係合する電気接点を有する第1構成で収用し、上記凹部が、上記再充電電池ユニットを第2構成であって、再充電電池ユニットが、上記凹部の電気接点に係合する電気接点を有する収用するように構成される第2構成で収用するように構成される注入ポンプ組立体。
(項目13)
注入ポンプであって、
凹部を有する筐体と、
上記筐体内に配置され、上記凹部内に配置された電気接点に動作可能に接続され、上記ポンプに電力を供給するモータと、
上記モータに電力を供給するための電子手段であって、上記電気接点が、接点と係合する凹部により収用され、上記電子手段が、使い捨て電池源、再充電電池源、およびAC電源コードから成る群から選択される少なくとも1個のデバイスである電子手段とを備える注入ポンプ。
(項目14)
上記モータに電力を供給するための電子手段が、使い捨て電池源と、再充電電池源と、AC電源コードとを備える、項目13に記載の注入ポンプ。
(項目15)
上記電子手段が、電源と、充電器と、再充電電池ユニットを内部に有する再充電電池ユニットである、項目13に記載の注入ポンプ。
(項目16)
上記再充電電池ユニットが、上記ユニットを上記注入ポンプ内に取り付けずに再充電することが可能である、項目15に記載の注入ポンプ。
(項目17)
上記電子手段が、複数の使い捨て電池を内部に保持する筐体を有する使い捨て電池ユニットである、項目13に記載の注入ポンプ。
(項目18)
上記筐体が、シリンジポンプ、容量ポンプおよび蠕動ポンプから成る注入ポンプ群から選択されるデバイスとして構成される、項目13に記載の注入ポンプ。
(項目19)
上記ポンプがシリンジポンプである、項目16に記載の注入ポンプ。
(項目20)
シリンジを収用するように構成されて、上記シリンジが、シリンジプランジャを移動可能に内部に収用するシリンジバレルを有する注入ポンプであって、
上記シリンジを収用するように構成されたコンパートメントを画定し、上記コンパートメントが後壁を有し、上記筐体が、上記後壁にほぼ隣接する曲線状リップをさらに有する筐体と、
上記筐体に接続され、上記後壁に対面する関係で上記コンパートメント内に配置されるクランプとを備え、
上記後壁と上記クランプとの間において上記コンパートメント内に装填することができ、最初に挿入した後、上記曲線状リップが、上記シリンジバレルに摺動可能に係合し、上記シリンジをほぼ片手で上記コンパートメント内に装填することを可能にする注入ポンプ。
(項目21)
上記曲線状リップが上記後壁と一体である、項目20に記載の注入ポンプ。
(項目22)
上記後壁が凹状表面を有する、項目20に記載の注入ポンプ。
(項目23)
上記曲線状リップが、上記コンパートメント内に収容するように構成されたシリンジバレルの長さにほぼ対応する長さを有する、項目20に記載の注入ポンプ。
(項目24)
上記シリンジ組立体が、上記筐体内に完全に収納されるように構成される、項目20に記載の注入ポンプ。
(項目25)
上記クランプが、上記後壁方向に弾性的に付勢される、項目20に記載の注入ポンプ。(項目26)
上記クランプが凹状内面を有する、項目20に記載の注入ポンプ。
(項目27)
上記クランプが、上記クランプの一方の端部に配置されたローラの周囲で枢動可能である、項目20に記載の注入ポンプ。
(項目28)
注入ポンプであって、
バレルおよびプランジャを有するシリンジを収用するように構成されたコンパートメントを有する筐体と、
上記筐体により支持され、上記プランジャに接触して、上記プランジャを上記バレル内部で移動させる駆動機構であって、上記駆動機構が、
ロードセルが上に実装された線形移動可能なアームと、
上記アームに枢着されたロードビームであって、一方の側部が上記ロードセルに接触し、他方の側部が上記プランジャに接触するように構成されるロードビームとをさらに備え、
上記アームが移動して上記プランジャを移動させると、上記ロードセルが、上記ロードビームからの反力を感知し、上記ロードセルが、上記力を有効信号に変換し、上記有効信号が予め決められた許容範囲外である場合、閉塞を表す信号が送信される注入ポンプ。
(項目29)
上記ロードビームに、上記プランジャに接触するように構成されたプッシャブロックが取り付けられる、項目28に記載の注入ポンプ。
(項目30)
上記アームから延在するフリッパをさらに備え、上記フリッパが上記プランジャに接触する、項目28に記載の注入ポンプ。
(項目31)
上記ロードセルが、上記ロードビームの実質的に遠位端で上記ロードビームに接触する、項目28に記載の注入ポンプ。
(項目32)
上記ロードセルに動作可能に接続されたアラームモジュールをさらに備え、上記アラームモジュールが、上記アラームモジュールが上記ロードセルから有効信号を受信し、上記信号が予め決められた許容範囲外にあるのに呼応して、閉塞が存在することを表す信号を送信する、項目28に記載の注入ポンプ。
(項目33)
注入ポンプが収用するシリンジに接続された注入ライン内の閉塞を検出するための閉塞センサであって、上記シリンジが、シリンジバレルおよびシリンジプランジャを有し、上記注入ポンプが、上記プランジャに接触して、上記プランジャを上記バレル内で移動させるように構成された駆動機構を有し、上記センサが、
上記駆動機構に接続されて線形移動させるように構成され、ロードセルが上に実装されたアームと、
上記アームに枢着されたロードビームであって、一方の側部が上記ロードセルに接触し、他方の側部が上記プランジャに接触するように構成されるロードビームとをさらに備え、
上記アームが移動して上記プランジャを移動させると、上記ロードセルが、上記ロードビームからの反力を感知し、上記ロードセルが、上記力を有効信号に変換し、上記有効信号が予め決められた許容範囲外である場合、閉塞を表す信号が送信される閉塞センサ。
(項目34)
注入ポンプであって、
コンパートメントを有する筐体と、
上記コンパートメント内に収用されたシリンジであって、上記シリンジがバレルと、上記バレル内で移動可能なプランジャとを有するシリンジと
上記筐体により支持され、上記プランジャに接触して、上記プランジャを上記バレル内で移動させるように構成された駆動機構と、
上記駆動機構上に配置された磁石であって、上記シリンジプランジャの近位端になるように構成された磁石と、
上記筐体により支持され、上記プランジャが隣接して構成されるように配置される線形センサであって、上記線形センサアレイが、磁石に対応する磁界の強度を感知して、上記バレル内における上記プランジャの線形位置を決定する注入ポンプ。
(項目35)
上記線形センサアレイが複数のセンサを有する、項目34に記載の注入ポンプ。
(項目36)
上記磁石が、上記シリンジプランジャの実質的に遠位端に配置される、項目34に記載の注入ポンプ。
(項目37)
注入ポンプであって、
コンパートメントを有する筐体と、
上記コンパートメント内に収用されるシリンジであって、バレルと、上記バレル内で移動可能なプランジャとを有するシリンジと、
上記筐体により支持され、上記プランジャに接触して、上記プランジャを上記バレル内で移動させるように構成された駆動機構と、
上記駆動機構上に配置された磁石であって、上記シリンジプランジャの実質的に遠位端になるように構成された磁石と、
上記筐体により支持され、上記プランジャが隣接して構成されるように配置される磁石センサであって、上記線形センサアレイが、磁石に対応する磁界の強度を感知して、上記バレル内における上記プランジャの線形位置を決定する注入ポンプ。
(項目38)
注入ポンプであって、
後壁を画定するコンパートメントを有する筐体であって、上記後壁方向に、かつ上記後壁から離れて摺動可能に配置されたシリンジクランプをさらに有し、様々な直径のシリンジバレルを有するシリンジを収用するように構成されて、収用することができる筐体と、
上記シリンジクランプ上に配置された磁石と、
上記筐体により支持される線形センサアレイであって、上記シリンジクランプが、上記線形アレイにほぼ隣接するように構成され、上記線形センサアレイが、上記磁石に対応する磁界の強度を感知して、上記コンパートメントにより収用されるシリンジバレルのサイズを決定する線形アレイとを備える注入ポンプ。
(項目39)
注入ポンプ用の駆動機構であって、上記駆動機構が、上記ポンプにより支持されるシリンジバレル内でシリンジプランジャを線形移動させるように構成され、
モータと、
上記モータに回転可能に接続された親ねじと、
ねじ付き部材が上に支持された摺動組立体であって、上記ねじ付き部材が親ねじに結合する摺動組立体と、
一方の端部が摺動組立体に接続され、一方の端部がシリンジプランジャに係合するように構成されたアームとを備え、
上記ねじ付き部材が、回転可能に付勢されて上記親ねじに係合し、上記親ねじがモータにより回転すると、上記摺動組立体が上記アームを線形移動させ、上記アームが、シリンジバレル内でシリンジプランジャを移動させるように構成される駆動機構。
(項目40)
レール部材をさらに備え、レール組立体が摺動組立体を摺動可能に支持する、項目37に記載の駆動機構。
(項目41)
レール部材がカバープレートと、上記カバープレートから下がる1対の脚部とを有する、項目38に記載の駆動機構。
(項目42)
上記脚部が、内側に突出する部分を有する、項目39に記載の駆動機構。
(項目43)
上記摺動組立体が、上記基部から延在する1対の片持ちビームを有し、上記片持ちビームの形状が上記レール部材の脚部に対応し、上記ビームが上記脚部に沿って摺動可能である、項目40に記載の駆動機構。
(項目44)
上記摺動組立体が、基部およびカバーを備え、上記基部が、上記ねじ付き部材を収用するボアを有し、上記基部が、上記親ねじを貫通させて収用するチャネルをさらに有する、項目37に記載の駆動機構。
(項目45)
上記ねじ付き部材が回転ナットである、項目42に記載の駆動機構。
(項目46)
上記回転ナットが、
基部であって、支柱と、上記支柱から延在するリングとを有し、上記リングが、上記支柱のほぼ周囲にあり、上記リングが、第1係合表面を画定する第1ノッチと、第2係合表面を画定する第2ノッチとを有する基部と、
上記基部から下がる第1フィンガであって、第1ねじ付き部分を有する第1フィンガと、
上記基部から下がる第2フィンガであって、第2ねじ付き部分を有し、上記第1フィンガから離間配置されて、間に開口部を画定する第2フィンガとを備え、
上記親ねじが、上記開口部内に収用されるように構成される、項目42に駆動機構。
(項目47)
上記アームが、上記第1係合表面を線形移動させて係合し、上記ねじ付き部分が上記親ねじに係合しない離脱位置に上記回転ナットを回転させるように枢動可能な離脱ロッドを支持する、項目44に記載の駆動機構。
(項目48)
上記カバーがピンを支持し、上記ピンが、上記回転ナットが係合位置にある時に、上記第2係合表面に係合するピンであって、上記親ねじに過剰に係合するのを防止する、項目44に記載の駆動機構。
(項目49)
注入ポンプ用の駆動機構であって、ポンプにより支持されるシリンジバレル内でシリンジプランジャを線形移動させるように構成され、
モータと、
上記モータに回転可能に接続された親ねじと、
レール組立体と、
上記レール組立体により摺動可能に支持された摺動組立体であって、回転ナットが上記摺動組立体上に支持され、上記回転ナットがねじ付き部分を有する摺動組立体と、
一方の端部が上記摺動組立体に接続され、一方の端部が、上記シリンジプランジャに係合するように構成されたアームとを備え、
上記回転ナットが回転可能に付勢され、ねじ付き部分が親ねじに係合し、上記親ねじがモータにより回転した後、上記摺動組立体が上記アームを線形移動させ、上記アームが、上記シリンジプランジャを上記シリンジバレル内で移動させるように構成された駆動機構。
(項目50)
シリンジ注入ポンプ用の回転ナットであって、上記駆動機構が、上記ポンプにより支持されたシリンジバレル内でシリンジプランジャを線形移動させ、上記駆動機構が、モータにより回転可能な親ねじを有し、さらに離脱ロッドを有し、上記駆動機構が、一方の端部が上記回転ナットに接続するように構成され、もう一方の端部が上記シリンジプランジャに係合するように構成され、上記回転ナットが、
円筒状の基部であって、支柱と、上記支柱から延在するリングとを有し、上記リングが上記支柱のほぼ周囲にあり、上記リングが、第1係合表面を画定する第1ノッチと、第2係合表面を画定する第2ノッチとを有する基部と、
上記基部から下がる第1フィンガであって、第1のねじ付き部分を有する第1フィンガと、
上記基部から下がる第2フィンガであって、第2のねじ付き部分を有し、上記第1フィンガから離間配置されて、上記第1フィンガとの間に開口部を画定する第2フィンガとを備え、
上記親ねじが、上記開口部内に収用されるように構成され、上記回転ナットが、上記第1ねじ付き部分が上記親ねじの第1側部に係合し、上記第2ねじ付き部分が上記親ねじの対向する第2側部に係合する係合位置を有し、上記回転ナットが、上記親ねじがモータにより回転した後、上記親ねじに沿って線形移動し、上記第2係合表面が、上記回転ナットが上記係合位置にある時にピンに係合して、上記親ねじに対して過剰に係合するのを防止し、上記回転ナットが、上記第1係合表面に係合する離脱ロッドにより回転可能であり、上記ねじ付き部分が上記親ねじに係合しない回転ナット。
(項目51)
シリンジ注入ポンプの駆動機構用の回転ナットであって、上記駆動機構が回転可能な親ねじを有し、上記回転ナットが上記親ねじに沿って線形移動するように構成され、上記回転ナットが、
本体を貫通して内面を画定する開口部を有する本体であって、上記内面がねじ付き部分を有し、上記開口部が、上記本体が第1位置に回転した時に、上記ねじ付き部分が上記親ねじに係合し、上記回転ナットが、上記親ねじの回転に応じて上記親ねじに沿って線形移動することができ、上記本体が第2位置に回転した時に、上記ねじが上記親ねじから離脱し、上記回転ナットが上記親ねじに沿って自由に移動することができる寸法に作られる回転ナット。
(項目52)
シリンジ注入ポンプの駆動機構用の回転ナットであって、上記駆動機構が回転可能な親ねじを有し、上記回転ナットが、上記親ねじに沿って線形移動するように構成され、上記回転ナットが、
本体を貫通して内面を画定する開口部を有する本体であって、上記内面がねじ付き部分を有し、上記開口部が、上記本体が係合位置に回転した時に、上記ねじ付き部分が上記親ねじに係合し、上記ナットが、上記親ねじの回転に応じて上記親ねじに沿って線形移動する本体を備える回転ナット。
(項目53)
注入データを注入ポンプから転送する方法であって、
注入データを記憶するためのメモリを有するユーザインターフェースを有する注入ポンプを提供するステップであって、上記注入ポンプが赤外データポートを有し、上記データが、上記ポンプに対応するボタンを押した後に検索可能であるステップと、
データポートを有するパーソナルディジタルアシスタントを提供するステップと、
ボタンを押すステップと、
ポンプのデータポートに隣接してパーソナルディジタルアシスタントを配置するステップと、
注入データを上記ポンプから上記パーソナルディジタルアシスタントに転送するステップとを含む方法。
(項目54)
ボタンを押すステップの後に、
パスワードをユーザインターフェースに入力するステップをさらに含む、項目53に記載の方法。
(項目55)
ボタンを押すステップの後に、
パスワードをユーザインターフェースに入力するステップと、
患者識別番号をユーザインターフェースに入力するステップとをさらに含む、項目53に記載の方法。
(項目56)
注入データを注入ポンプから転送する方法であって、
注入データを記憶するメモリを有するユーザインターフェースを有する注入ポンプであって、上記ポンプが赤外データポートを有し、データが、上記ポンプに対応するボタンを押した後に検索可能である注入ポンプを提供するステップと、
データポートを有する携帯プリンタを提供するステップと、
ボタンを押すステップと、
上記携帯プリンタのデータポートを上記ポンプのデータポートに隣接して配置するステップと、
注入データを上記ポンプから上記携帯プリンタに転送し、データを印刷するステップとを含む方法。
(項目57)
ボタンを押すステップの後に、
パスワードをユーザインターフェースに入力するステップと、
患者識別番号をユーザインターフェースに入力するステップとをさらに含む、項目56に記載の方法。
(項目58)
注入ポンプから注入データを転送する方法であって、
注入データを記憶するメモリを有するユーザインターフェースを有する注入ポンプであって、上記ポンプが赤外データポートを有し、データが、上記ポンプに対応するボタンを押した後に検索可能である注入ポンプを提供するステップと、
データポートを有する携帯プリンタを提供するステップと、
ボタンを押すステップと、
パスワードをユーザインターフェースに入力するステップと、
患者識別番号をユーザインターフェースに入力するステップと、
上記携帯プリンタのデータポートを上記ポンプのデータポートに隣接して配置するステップと、
注入データを上記ポンプから上記携帯プリンタに転送し、データを印刷するステップとを含む方法。
(項目59)
注入ポンプであって、
開口部を有する筐体であって、内面を有する筐体と、
ディスプレイスクリーンがほぼ上記開口部内に配置されるユーザインターフェースと、
上記ディスプレイスクリーンと上記筐体の内面との間に位置する表面を有するパッドとを備える注入ポンプ。
(項目60)
上記パッドがエラストマー材料から製造される、項目59に記載の注入ポンプ。
(項目61)
上記パッドが、上記ディスプレイスクリーンの全周の周囲に適合する寸法に作られる、項目59に記載の注入ポンプ。
(項目62)
上記パッドが、肩状部に隣接する面を有する、項目59に記載の注入ポンプ。
(項目63)
上記パッドが上記筐体とディスプレイスクリーンとの間に圧縮される、項目59に記載の注入ポンプ。
(項目64)
患者制御鎮痛ボタンを医療用デバイスと結合するためのシステムであって、
第1状態情報を提供する手段であって、上記第1状態情報が、上記ボタンが設置されていないことを指示する手段と、
第2状態情報を提供する手段であって、上記第2状態情報が、上記ボタンが設置されており、静止位置にあることを指示する手段と、
第3状態情報を提供する手段であって、上記第3状態情報が、上記ボタンが起動したことを指示する手段と、
第4状態情報を提供する手段であって、上記第4状態情報が、障害が存在することを指示する手段とを含むシステム。
(項目65)
すべての状態情報がマイクロプロセッサに提供される、項目64に記載のシステム。
(項目66)
上記医療用デバイスが薬剤投与デバイスである、項目64に記載のシステム。
(項目67)
すべての状態情報が、入力信号をマイクロプロセッサに提供するように設計され、上記入力信号が同様に医療環境に適する、項目64に記載のシステム。
(項目68)
上記ボタンが4極プッシュボタンである、項目64に記載のシステム。
(項目69)
上記状態情報が、3個の回路を評価することにより提供される、項目64に記載のシステム。
(項目70)
すべての状態情報が、3個の回路が接地接続されているかどうかを評価することにより決定される、項目64に記載のシステム。
(項目71)
患者制御鎮痛ボタンを医療用デバイスに結合するための方法であって、
第1状態情報を提供するステップであって、上記第1状態情報が、上記ボタンが設置されていないことを指示するステップと、
第2状態情報を提供するステップであって、上記第2状態情報が、上記ボタンが設置されており、静止位置にあることを指示するステップと、
第3状態情報を提供するステップであって、上記第3状態情報が、上記ボタンが起動したことを指示するステップと、
第4状態情報を提供するステップであって、上記第4状態情報が、障害が存在することを指示するステップとを含む方法。
(項目72)
すべての状態情報がマイクロプロセッサに提供される、項目71に記載の方法。
(項目73)
上記医療用デバイスが薬剤投与デバイスである、項目71に記載の方法。
(項目74)
すべての状態情報が、入力信号をマイクロプロセッサに提供するように設計され、上記入力信号が同様に医療環境に適する、項目71に記載の方法。
(項目75)
上記ボタンが4極プッシュボタンである、項目71に記載の方法。
(項目76)
上記状態情報が、3個の回路を評価することにより提供される、項目71に記載の方法。
(項目77)
すべての状態情報が、3個の回路が接地接続されているかどうかを評価することにより決定される、項目71に記載の方法。
(項目78)
患者制御鎮痛ボタンを医療用デバイスに結合するためのシステムであって、
第1回路であって、患者制御鎮痛ボタンが設置されている場合、接地接続される第1回路と、
第2回路であって、上記ボタンが設置されて、静止位置にある場合、接地接続される第2回路と、
第3回路であって、上記ボタンが設置されて、起動される場合、接地接続される第3回路とを備えるシステム。
(項目79)
上記第1、第2および第3回路が少なくとも1個の端子をマイクロプロセッサに有する、項目78に記載のシステム。
(項目80)
上記医療用デバイスが薬剤投与デバイスである、項目78に記載のシステム。
(項目81)
上記第1、第2および第3回路が、医療環境に適する入力信号を提供する、項目78に記載のシステム。
(項目82)
上記ボタンが4極プッシュボタンである、項目78に記載のシステム。
(項目83)
マイクロプロセッサが、3個の回路の状態を評価して、上記ボタンの状態を決定する、項目78に記載のシステム。
(項目84)
マイクロプロセッサが、3個の回路の状態を評価して、3個の回路が接地接続されているかどうかを評価することにより、上記ボタンの状態を決定する、項目78に記載のシステム。
【図面の簡単な説明】
【0024】
本発明のその他の特徴および利益は、以下の図面に関連する以下の説明を解釈すると明白である。
【0025】
【図1】図1は、本発明に従って構成されて、本発明を具現する注入ポンプの一実施態様の前面斜視図である。
【図2】図2は、本発明の注入ポンプのもう1つの前面斜視図であり、アクセスドアを取り外してある。
【図3】図3において、図3aは、本発明の注入ポンプの前面立面図である。図3bは、別法による構成で実装された本発明の注入ポンプのもう1つの前面立面図である。
【図4】図4において、図4Aは、本発明の注入ポンプの背面斜視図であり、注入ポンプに結合された再充電電池ユニットが示されている。図4Bは、本発明の注入ポンプの背面斜視図であり、注入ポンプに結合された使い捨て電池ユニットが示されている。
【図5】図5は、本発明の注入ポンプのもう1つの背面斜視図であり、電池ユニットは取り外されている。
【図6】図6は、本発明の注入ポンプの背面立面図である。
【図7】図7は、本発明の注入ポンプの側面立面図である。
【図8】図8は、本発明の注入ポンプの対向側面立面図である。
【図9】図9は、図4Aに示す再充電電池ユニットの斜視図である。
【図10】図10は、図9に示す再充電電池ユニットの側面立面図である。
【図11】図11は、図9に示す再充電電池ユニットの端面立面図である。
【図12】図12は、再充電電池ユニットの電気的略図である。
【図13】図13は、図4Bに示す使い捨て電池ユニットの斜視図である。
【図14】図14は、本発明の注入ポンプのシリンジ駆動機構および閉塞センサの略図である。
【図15】図15は、シリンジ駆動機構の部分斜視図であり、シリンジプランジャ位置表示器をさらに示す。
【図16】図16は、シリンジ駆動機構の部分平面図であり、シリンジプランジャ位置表示器をさらに示す。
【図17】図17は、シリンジプランジャ位置表示器の部分平面図である。
【図18】図18は、シリンジ駆動機構の斜視下面図であり、シリンジバレルサイズ表示器をさらに示す。た
【図19】図19は、本発明の注入ポンプのシリンジバレルクランプを示す拡大部分斜視図である。
【図20】図20は、ビデオディスプレイ、および本発明の注入ポンプのユーザインターフェースに結合するパッドの部分斜視図である。
【図21】図21は、注入ポンプの筐体内に実装されたビデオディスプレイの部分断面図である。
【図22】図22は、シリンジ駆動機構の部分斜視図である。
【図23】図23は、シリンジ駆動機構の部分断面図である。
【図24】図24は、回転ナットが離脱位置にある支持駆動機構の摺動組立体の部分斜視図である。
【図25】図25は、離脱位置にある図24の摺動組立体の断面図である。
【図26】図26は、回転ナットが係合位置にある摺動組立体の部分斜視図である。
【図27】図27は、係合位置にある図26の摺動組立体の断面図である。
【図28】図28は、回転ナットの斜視図である。
【図29】図29は、回転ナットの立面図である。
【図30】図30は、回転ナットの下面斜視図である。
【図31】図31は、本発明のポンプに結合されて、患者制御鎮痛ボタンの略配線図であり、ボタンは静止位置にある。
【図32】図32は、本発明のポンプに結合されて、患者制御鎮痛ボタンのもう1つの略配線図であり、ボタンは作動位置にある。
【図33】図33は、図31および図32のボタンに結合された回路により明らかになる情報をまとめた表である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本発明を理解するために、次に、添付の図面に関連して一例として説明する。
【0027】
(詳細な説明)
本発明は、多くの異なる形態の実施態様が可能だが、本明細書では、本発明の好ましい実施態様について詳細に説明し、本発明の開示は、本発明の原理を例示するためのものであり、本発明の広範な態様を図示の実施態様に限定する意図はないと考えるべきである。
【0028】
図1を参照すると、全体として参照符号10で示される本発明の注入ポンプの一実施態様が示されている。注入ポンプ10は、全体として、シリンジ組立体14を支持する筐体12と、ユーザインターフェース16と、電源18と、閉塞センサ22(図14)およびシリンジセンサシステム24(図15〜図18)を有する駆動機構20とを備える。
【0029】
本発明は、携帯注入ポンプ、たとえば、イリノイ州、ディアフィールドのバクスター・インターナショナル・インク(Baxter International,Inc.)が設計および製造しているシリンジベースの注入ポンプおよびその後継機を開示するが、本発明の個々の態様は、その他のタイプのポンプ、またはその他の電気デバイスもしくは医療用デバイス内に組み込むことができると考えられる。
【0030】
図1および図2に示すように、ポンプ10の筐体12は、全体として輪郭のある形状を有する。筐体12は、第1部材26および第2部材28を有し、これらの部材は、互いに結合されて中心キャビティ30を形成する。中心キャビティ30は、ユーザインターフェース16を含むポンプ10の様々な構成要素を収納する。筐体の第1部材26は、ユーザインターフェース16のディスプレイスクリーンに適合する開口部32を有する。図5に示すように、筐体12の後部は、以下で詳細に説明する電源18を収用するように構成されたレセプタクルまたは凹部33を有する。筐体12の下面前部には、シリンジ組立体14、駆動機構20の一部およびその他の構成要素に適合する容器のコンパートメントまたはシリンジコンパートメント34が画定される。筐体12の第1部材26は、シリンジ組立体14をコンパートメント34内に密閉されるヒンジ付きアクセスドア36を有する。アクセスドア36は、医療従事者がシリンジ組立体14内の内容を見ることができるように、透明であることが好ましい。ロック38には、許可なくシリンジ組立体14に触れるのを防止するために、ドア36が設けられている。ロック38が必要なのは、多くの場合、モルヒネなどの薬品がポンプ10により注入され、遺憾ながら盗難される可能性があるからである。筐体12の上部には、ハンドル40が設けられる。筐体12は、種々のプラスチックおよび金属を含む様々な材料から製造することができる。図4〜図8に示すように、筐体12は、筐体12の第2部材28に取り付けられたポールクランプ42を有する。ポールクランプ42は様々な構造を有することができ、病院環境で使用されるようなポール組立体上にポンプ10を実装するように構成される。好ましい実施態様では、ポールクランプ42は、ポンプ10を様々な位置に実装できるように構成される。たとえば、ポンプ10は、図3aに示すほぼ水平位置、または図3bに示すほぼ垂直位置に実装することができる。
【0031】
図2は、シリンジコンパートメント34をより詳細に開示する。全体として、シリンジコンパートメント34は、シリンジ組立体14を収用して支持し、駆動機構20の一部を収用する寸法に作られる。簡潔に述べるなら、シリンジ組立体14は、一般に、シリンジバレル46およびシリンジプランジャ48を備える。シリンジバレル46は薬剤を含み、シリンジプランジャ48を摺動可能に収用する。シリンジプランジャ48は、駆動機構により駆動されて、薬剤をシリンジバレル46から管(図示しない)を通って患者に強制的に投与する。管は、一方の端部がシリンジバレル46の端部に接続され、他方の端部が、患者に接続されるように構成される。
【0032】
シリンジコンパートメント34は、シリンジ組立体14のシリンジバレル46を収用するようにほぼ凹状になっている後壁44を有する。シリンジ組立体14のシリンジバレル46は、全体として対面する関係である。筐体12は、好ましい実施態様では、後壁44と一体である曲線状リップ50をさらに有する。リップ50は、シリンジ18をコンパートメント34内に装填するのに役立ち、この点に関して以下で詳細に説明する。図2〜図19に示すように、シリンジクランプ52は、コンパートメント34内に移動可能に実装される。クランプ52は、後壁44に対向して、シリンジバレル46上に適合する凹状の内面を有する。図18に示すように、クランプ52は、ロッド組立体54に沿って摺動可能であり、クランプ52を後壁44方向に、かつ後壁44から離れる方向に移動させる。クランプ52は、組立体54に沿って摺動可能であり、サイズが異なるシリンジバレルに適合することができる。図19に示すように、クランプ52の基部部分は、クランプ52が筐体12に沿って摺動する時に、摩擦を減少させるのに役立つ1対のローラ56、58を有する。また、許容差により、クランプ52はわずかに枢動可能である。クランプ52は、後壁44方向に弾性的に付勢される。筐体12およびシリンジコンパートメント34は、全体のシリンジ組立体が、プランジャがシリンジバレルから完全に延在した状態で、筐体内に収用され、アクセスドア36により密閉可能であるようなサイズに作られる。シリンジバレルまたはシリンジプランジャのどの部分も、筐体12から突出しない。駆動機構20の一部分は、シリンジコンパートメント34内に延在して、プランジャ48に係合する。アクセスドア36は、シリンジバレル46に取り付けられて、薬剤を患者に投与するための管(図示しない)に適合する開口部を有する。
【0033】
図1〜図3に示すように、ポンプは、ユーザインターフェース16を有する。ユーザインターフェース16の各部分は、共同所有米国特許出願第10/172,808号「注入ポンプを作動させるためのシステムおよび方法」(System And Method
For Operating An Infusion Pump)に詳細に説明されており、この特許出願は、本願と同時に出願され、引用することにより本明細書に援用する。ユーザインターフェース16は、一般に、ディスプレイスクリーン60と、第1制御パネル62と、第2制御パネル64と、ポンプ10を作動させるために筐体12内に収用された対応する電気構成部品およびコンピュータソフトウェアとを備える。ディスプレイスクリーン60は、ポンプ10の一般的なすべての動作パラメーターを表示し、筐体12内の開口部32内に適合する。ディスプレイスクリーン60は、ユーザがポンプ10にデータを入力するためのタッチスクリーンとしても機能する。上記のとおり、ポンプ10は、ほぼ水平位置(図3a)またはほぼ垂直位置(図3b)に実装することができる。ユーザインターフェース16に対応するソフトウェアは、横方向または縦方向にスクリーン60上に情報を表示する機能を有する。ポンプが、図3aに示すように、水平構成で実装される場合、上方は、横構成でディスプレイスクリーン52上に表示される。逆に、ポンプ10が、図3bに示すように垂直構成で実装される場合、情報は、縦構成でディスプレイスクリーン52上に表示される。したがって、ポンプ10上にどのように実装するかに応じて、ユーザは、頭を傾斜させずに情報を読むことが可能である。この特徴は、共同所有米国特許出願第10/172,804号「医療用デバイスの二重方向ディスプレイ」(Dual−Orientation Display For Medical Devices)に詳細に説明されており、この特許出願は、本願と同時に出願され、引用することにより本明細書に援用する。第1制御パネル62は、一般に、開始ボタン66と、停止ボタン68と、アラーム/アラートボタン70とを有する。第2制御パネル64は、一般に、設定パネル72と、病歴ボタン74と、データポート76とを有する。これらの制御について、以下で詳細に説明する。
【0034】
ポンプ10およびユーザインターフェース16は、ポンプ10により投与される薬剤に関する識別用のその他の特徴を使用する。たとえば、図2に示すように、ポンプ10は、シリンジバレル46に取り付けられるRFIDタグ88と協同するRFID(無線周波数識別)リーダ86を装備される。RFIDタグ86は、トランスポンダ回路およびアンテナ回路を有する。RFIDタグ86は、重要な情報を記憶することができ、こうした情報としては、薬剤の種類、量、濃度、およびポンピングパラメーター、および薬剤に関する指示を含むが、これらだけに限らない。RFIDリーダ86は、エナジャイザ、復調器および復号器回路を有する。エナジャイザ回路は、RFIDタグ88を起動する低周波無線波動場を放射する。その結果、タグ88は、タグ88に記憶された情報をリーダ86に送信することが可能になる。この情報は復調および復号され、次に、ユーザインターフェース16に対応するコンピュータが情報を使用することが可能になる。RFIDリーダ86は、数種類の構成が可能だが、シリンジコンパートメント34に隣接してポンプ筐体内に実装することができる。RFIDタグ88は、一般に、シリンジバレル46に付着される。シリンジ組立体14が適切にポンプ10内に挿入されると、RFIDリーダ86は、自動的に情報をRFIDタグ88から読み取り、この情報は、特定の患者に応じてポンプ10を適切に作動させるのを支援するために使用される。その他のタイプのデータリーダ/データ記憶媒体システムも使用可能であることが分かる。
【0035】
図20および図21に示すように、ディスプレイスクリーン60には、スクリーン60の外周部付近にパッド78が装備される。パッド78は、好ましくは弾性材料から製造される衝撃吸収部材である。好ましい一実施態様では、パッド78はポリウレタンから製造される。パッド78は、ディスプレイスクリーン60と、筐体12の第1部材26の内面82との間に位置する面80を有する。パッド78は、好ましくは面80と一体の側壁84も有する。パッド78は、ポンプ10が動揺するか、衝突または落下した時に生じる力を吸収し、こうした事態の影響がディスプレイスクリーン60に与える影響を最小限にする。また、パッド78は、流体が筐体12内に浸入するのを防止する。
【0036】
本発明のポンプ10は、多くの異なる形態を取ることが可能な電源18を備える。好ましい一実施態様では、電源18は、再充電電池ユニット90または使い捨て電池ユニット92の形態で良い。再充電電池ユニット90を全体として図4aに示し、使い捨て電池ユニット92を全体として図4bに示す。ポンプ10は、ユーザの必要性および希望に応じて何れかのユニット90、92で動作する。図5に示すように、ポンプ10は、電気接点94が、公知のとおり、ポンプ10のユーザインターフェース構成部品と電気的に通信する凹部33内に配置される。接点94は、以下で説明するとおり、再充電電池ユニット90または使い捨て電池ユニット92の何れかの対応する電気接点と協同する。
【0037】
図4aおよび図6〜図12は、全体として再充電電池ユニット90を開示する。図9〜図11は、ポンプ10から取り出された再充電電池ユニット90を示す。図4aおよび図11に示すように、再充電電池ユニット90は、一般に、ポンプ筐体の電気接点94と協同する電気接点98を有するバッテリ筐体96と、再充電電池100と、対応する電気構成部品102と、AC電源組立体104とを備える。
【0038】
図9〜図11に示すように、再充電電池ユニット筐体96は、一般に、基部部材106と、カバー部材108とを有する。基部部材106およびカバー部材108は、筐体90が、比較的浅い第1端部110および比較的深い第2端部112を有するように輪郭が付けられる。筐体90の輪郭は、ポンプ筐体12の背面外側の輪郭にほぼ類似する。図4a、図6〜図8は、対応する輪郭を示すポンプ筐体12内に取り付けられるユニット90を示す。図11に示すように、基部部材106の底部部分は、電気接点98を支持し、ユニット90が取り付けられた時に、筐体の電気接点94に接触する。さらに示すように、電池ユニット筐体96は、筐体96から側方に突出する1対の支柱114を有する。支柱114は、ポンプ筐体12内の保持装置と協同する。プッシュボタン116は、筐体カバー108上に備えられて、ユニット90をポンプ筐体12から取り外す時に、支柱114を収縮させるために、筐体カバー108上に備えられている。
【0039】
図9および図10にさらに示すように、AC電源組立体104は、電源コード118と、筐体60内に差し込まれる対応端子120とを有する。AC電源組立体104は、必要な時に再充電電池100を再充電するための標準電気コンセント内に挿入することができる。AC電力は、組立体104を介して供給され、ポンプ10に電力を供給する。
【0040】
図12は、再充電電池ユニット90に結合される電気構成部品102の略図を示す。電気構成部品102は、電源122と、充電器126、並びに第1ダイオード128および第2ダイオード130の形態のダイオード機構を備える充電器組立体124とを備える。電源122は、好ましい一実施態様では、オフラインスイッチング電源である。電源122は、一般に、電界効果トランジスタ(FET)132を備え、これは変換器134に接続され、ひいては電源ダイオード136に接続される。電源122は、AC電源組立体104に対する1個の接続部を有する。電源122は、充電器126にも接続される。ダイオード128、130は、一般に、充電器126、電源122、再充電電池100および端子98に接続され、ユニット90を介して所望の電力を提供する。たとえば、AC電源組立体104のプラグを図12に示す壁コンセントに差し込まない場合、第1および第2ダイオード128、130が付勢され、電力が再充電電池100により供給されるように構成される。組立体104のプラグを壁コンセント内に差し込む場合、電源122は12Vを供給する。12Vが感知されると、ダイオード128、130は、再充電電池100が電源122により再充電され、ユニット90が、電源122から差込みAC電源組立体104を介して電力を供給するように構成される。したがって、電力は、再充電電池100から供給されるか、または壁コンセントから供給されるようにスイッチングすることができる。さらに、再充電電池ユニット90は、電源122、充電器126および再充電電池100をユニット90内に収用するため、電池100は、ポンプ10を使用しなくても再充電することができる。電池100は、ユニット90に接続された電源組立体104のコードを壁コンセントに差し込むことにより、簡単に再充電することができる。ユニット90は、ポンプ10内に取り付ける必要はない。先行技術のポンプでは、ポンプ自体は、電池を再充電するために必要である。また、再充電電池ユニット90は、AC電源コード組立体104がなくても画定することができ、その場合、組立体104は、ユニット90に取り外し自在に取り付けることが可能な別個の構成部品であると考えられる。電池ユニット90、92には、ポンプ10のユーザインターフェース16に、使用される電池内に残っている電荷の量などのデータを送信することが可能なマイクロチップも装備される。
【0041】
図4bおよび図14は、全体として使い捨て電池ユニット92を開示している。使い捨て電池ユニット92の全体的な構造は、再充電電池ユニット90に類似する。使い捨て電池ユニットは筐体142を有し、筐体142は、筐体の凹部33(図4bおよび図5参照)内の筐体電気接点94と協同する電気接点144を有する。筐体142は、基部部材146とカバー部材148とを有する。基部部材146は、複数の使い捨て電池150を収用し、好ましい一実施態様では、4個のDセル電池が使用される。しかし、その他の電池構成も可能であると考えられる。電池は、公知のとおり、電池が接点144を介して電力を供給するように支持される。図4bに示すように、使い捨て電池ユニット92は、図4aに示す再充電電池ユニット90と同様に、ポンプ10の凹部33により収用される。
【0042】
したがって、ユーザの希望に応じて、ポンプ10は、再充電電池ユニット90または使い捨て電池ユニット92により電力を供給することができる。ポンプ10には複数のユニット90、92が装備され、この場合、ポンプ10は、再充電または新しい使い捨て電池を必要とするユニット90、92を交換することにより、引き続き使用することができる。
【0043】
図14、図15および図22〜図30は、シリンジ駆動機構20を開示する。図14は、単純化された略図を表す。シリンジ駆動機構20は、ポンプ筐体12により収用され、一般に、モータ152、親ねじ154、接続リンク機構156および摺動組立体158を備える。簡潔に述べるなら、接続リンク機構156は、親ねじ154に結合する摺動組立体158に接続される。モータ152により、親ねじ154の回転に応じて線形移動する摺動組立体158。接続リンク機構156の線形運動は、シリンジプランジャ48をシリンジバレル46内で移動させ、流体をシリンジ組立体14から排除する。
【0044】
図14に示すように、モータ152は、親ねじ154に動作可能に接続され、モータ152が起動すると親ねじ154を回転させる。親ねじ154は、以下に詳細に説明するように、摺動組立体158のねじ付き部材と協同するねじ160を有する。
【0045】
図14〜図18および図22は、一般に、接続リンク機構156を示す。接続リンク機構156は、一般に、管部材162およびププランジャ係合アーム164を備える。管部材162は、一方の端部が摺動組立体158に接続され、他方の端部が、ププランジャ係合アーム164に接続される。図22に示すように、管部材162は、係合部材164上に枢着されたレバー168に接続されるロッド166を収納する。以下でさらに詳細に説明するように、ロッド166は、レバー168により作動すると、摺動組立体158を親ねじ154から離脱させることができる。その結果、摺動組立体158は、親ねじ154に沿って自由に摺動し、シリンジバレル46から延在するププランジャ48に対して、ププランジャ係合アーム164を線形に配置する。
【0046】
図14、図15および図22〜図23にさらに示すように、摺動組立体158は、一般に、レール部材170と、摺動部材172とを備える。レール部材170は、カバープレート176から下がる1対の脚部174を有する。摺動部材172は、図15から分かるようにカバープレート172の下方に摺動する。脚部174は、内側に突出する部分175を有する。レール部材170は、筐体12内に、シリンジコンパートメント34の後壁44に隣接して配置される。
【0047】
図22〜図27に示すように、摺動部材172は、一般に、基部178およびカバー180を有し、これらの内部には、ねじ付き部材182または回転ナット182が集合的に支持される。基部178は、チャネル186と連通する皿ボア184を有する。このボアは回転ナット182を収用し、チャネル186は、回転ナット182および親ねじ154の一部分を収用する。基部178は、形状がレール部材170の脚部174に対応する1対の片持ちビーム188を有する。ビーム188は、わずかに付勢されて脚部174と摩擦的に摺動係合し、レール部材170に沿った摺動部材172の円滑な摺動運動を提供する。図23に示すように、カバー180は、回転ナット182上に適合する。カバー180は、ピン185およびロックアーム187(図24参照)などの追加の構造を支持する。この構造について、以下でより詳細に説明する。
【0048】
図28〜図30は、回転ナット182をさらに開示する。回転ナット182は、ほぼ円筒状の基部190を有する単一部材である。基部190は、摺動部材172内の皿ボア84に係合するリップ192を有する。基部190は、第1フィンガ194と、そこから下がる第2フィンガ196を有する。フィンガ194、196は離間配置されて、開口部197を画定する。開口部197は親ねじ154を収用する。各フィンガ194、196は、親ねじ154のねじ160に係合するねじ198をフィンガ上に有する。ねじ198は、回転ナット182のほぼ対向する側部に配置される。基部190は、過回転表面200および回転表面202をさらに有する。
【0049】
図22〜図27にさらに示すように、回転ナット182は、摺動部材172内の円筒状ボア184内に収用される。接続リンク機構156の管部材162は、摺動部材172の基部178に接続される。摺動部材172は、レール部材170上で摺動運動するように配置される。親ねじ154は、摺動部材172内のチャネル186を通る。図26および図27は、親ねじ154と係合位置にある回転ナット182を示す。図26では、摺動部材172のカバー180は、分かりやすくするために取り外してある。回転ナット182は、ばね204により、親ねじ154と係合するように回転可能に付勢される。回転ナット182の各フィンガ192、194上のねじ198は、親ねじ154のほぼ対向側部に係合する。過回転表面200は、ピン185(カバー180により支持される)に係合し、親ねじ154に対するナット182の過回転を防止する。これは、回転ナット182のねじ198の性能を最大限にし、磨耗を最小限にする。ねじ198、160が係合すると、モータ152が親ねじ154を回転させた時に、回転ナット182は親ねじ154に沿って移動し、摺動部材172および接続リンク機構156を線形移動させる。その結果、プランジャ48をシリンジバレル46内に押し入れて、薬物をシリンジ組立体14から変位させる。ロックアーム187は、回転ナット182の基部190に係合して、回転ナット182が、シリンジ組立体14からの背圧などの荷重により離脱するのを防止する。
【0050】
回転ナット182は、親ねじ154から容易に離脱することも可能であり、プランジャ係合アーム164をシリンジプランジャ48に対して配置する時などに、摺動部材172を親ねじ154に沿って配置することが可能になる。図22、図24および図25に示すように、レバー168はプランジャ係合アーム164上で回転する。カム作用は、ロッド166を管部材162内で線形移動させる。ロッド166は、回転表面202に係合して、回転ナット182を回転させる。回転ナット182は、ねじ198が親ねじ154上のねじ160から離脱するように回転する。その結果、摺動部材172は、レール部材170に沿って自由に摺動して、プランジャ係合アーム164を配置する。
【0051】
回転ナット182は、親ねじに係合する1個または複数のハーフナットを使用する従来のナット/親ねじ構成に比べて、いくつの利益を提供する。ハーフナットは、ナットを親ねじに係合させて離脱を防止するためには、ばね定数が高いばねを必要とする。これは、親ねじを横方向側部に装填する必要があり、その結果、磨耗および機構の非効率を生じる。回転ナット182は単一の部品であるから、2個のハーフナット間にある不整合の問題もなくなる。回転ナット182は、正のストップおよびロックを使用する。したがって、側部装填、モーメント、ポンピング時の過係合および離脱はなくなり、磨耗は最小限になる。
【0052】
ポンプ10は、シリンジバレル46に接続された注入ラインが遮断されているかどうかを決定するために、閉塞センサ22が装備される。本発明の好ましい一実施態様では、閉塞センサ22は、駆動機構20のプランジャ係合アーム164内に組み込まれる。図14に略図で示すように、閉塞センサ22は、一般に、ロードセル210およびロードビーム212を備える。ロードセル210は、プランジャ係合アーム164の遠位端に接続される。ロードビーム212は、枢着部214を介してアーム164のほぼ中間部分に接続される。ロードビーム212は、シリンジプランジャ48の端部に当接するプッシャブロック216を有する。ロードセル210は、ロードビーム212の遠位端218に隣接して接触するように配置される。したがって、ロードビーム212の一方の側部はロードセル210に接触し、ロードビーム212のもう一方の側部はシリンジプランジャ48に接触する。フリッパ220は、アーム164から延在してプランジャ48に当接し、プランジャ48がプッシャブロック216と常に接触する状態を確保する。
【0053】
動作時、駆動機構20は、上記のようにアーム164を駆動させる。その結果、ロードビーム212が駆動して、プッシャブロック216がプランジャ48を圧迫する。その結果、プランジャ48は圧迫されて、バレル46内に線形移動する。ロードセル210は、ロードビーム212を圧迫する力からの反力を測定する。ロードセル210に対応する回路構成は、力を有効信号に変換する。好ましい一実施態様では、有効信号は電圧値である。プランジャ48を移動させるために過度な力が必要な場合、注入ラインが遮断していることを意味する。こうした場合、検出された電圧は予め決められた値より大きく、センサ22は注入ラインの閉塞を表す信号を送信する。したがって、有効信号が予め決められた範囲外である場合、閉塞が感知される。これで、ユーザはこの状況を修正することができる。
【0054】
図15〜図18は、シリンジセンサシステム24の様々な態様を開示する。システム24は、一般に、シリンジプランジャ位置センサ230と、シリンジバレルサイズセンサ232とを備える。図15〜図17は、シリンジプランジャ位置センサ230を開示する。センサ230は、一般に、磁石234と、プランジャ線形センサアレイ236とを備える電磁センサである。磁石234は、ほぼ駆動機構20の接続リンク機構156のアーム164上に実装される。線形センサアレイ236の形態の磁気センサは、プランジャ移動の線形経路に直接隣接して配置される磁石の形態の複数のセンサ238を有する。磁石234は、この磁石に対応する磁場を有する。図16〜図17に示すように、センサ238は、磁界内における力線の方向を検出する。結果として生じる信号は、一般に正弦波である。1個のセンサ238は特定の長さを有し、その長さ上で、プランジャの移動を検出することができる。次に、次のセンサ238が位置を感知する。これらのセンサは最初に校正され、ポンプソフトウェアは、センサ238の各々が検出した信号レベルに基づいて、プランジャ係合アーム164の位置、したがってプランジャの位置を決定することができる。磁石234は、プランジャ48の実質的に遠位端、またはプランジャ頭部に配置される。センサ238は、シリンジプランジャ48に直接隣接する。こうした構成の場合、間接的測定に頼るのではなく、プランジャ位置の直接的な測定が可能である。また、センサ238は、ポンプ10を異なる環境で使用する時に、温度変化を補償するように構成される。
【0055】
図18は、シリンジバレルサイズセンサ232を開示する。プランジャ位置センサ230と同様、シリンジバレルサイズセンサ232は、一般に、磁石240およびバレル線形センサアレイ242を備える電磁気センサである。磁石240は、シリンジバレルクランプ組立体上に実装される。線形センサアレイ242は、該組立体にほぼ隣接して実装され、センサ244を有する。シリンジバレルクランプの移動はプランジャの移動より少ないため、1個のセンサ244を使用すれば良い。シリンジプランジャ位置センサと同様、センサ244が感知する信号レベルに基づいて、センサ232は、どのサイズのシリンジをポンプ10内に装填するかを決定することができる。
【0056】
動作時、ポンプ10は、図3aおよび図3bに示す水平または垂直構成で、ポールなどの支持構造上に実装される。アクセスドア36は開放し、シリンジ組立体14はポンプ10内に装填される。図1、図2および図19に示すように、シリンジ組立体14は、好都合なことに片手でポンプ10内に装填することができる。先行技術のポンプでは、ユーザがシリンジを装填するのに両手が必要である。図2に示すように、曲線状リップ50は、シリンジ14がシリンジコンパートメント34内に容易に摺動することを可能にする。図19に示すように、シリンジバレルクランプ52に対応するローラ56、58は、クランプ52が、スナップ嵌合構成の場合のように、シリンジ14を収用する筐体12に沿って上方に摺動することを可能にする。シリンジ14をさらに挿入すると、クランプ52は、付勢されてシリンジバレル46上に戻る。注入ラインは、シリンジに取り付けられ、患者に経静脈的に接続される。アクセスドア36がロックされる。ポンプ10の動作パラメーターは、ユーザインターフェース16を介してポンプソフトウェア内にロードされる。これで、注入療法を開始することができる。
【0057】
ポンプ10は、その動作性を強化するために、いくつかの異なる特徴を装備される。たとえば、ポンプは、患者制御鎮痛手段(PCA)を収用することができる。そのため、図2に示すように、ポンプ10は、PCAボタン299を有することができ、ユーザは、さらに注入療法を制御することができ、ユーザは、ボタンを押して追加の薬剤用量を投与することができる。PCAボタンは、一般に、広く公知のポンプ10内に差し込むことが可能なコードを有する。ボタン299は、患者の親指で起動するように特に設計することができる。図2にさらに示すように、ボタン299には、指紋リーダ301も装備することができるため、確実に患者のみがPCAボタン299を起動させることができる。指紋リーダ301は、ユーザインターフェース16に動作可能に接続される。患者の指紋または親指の指紋は、ユーザインターフェース16のポンプソフトウェア内に事前にロードすることができる。PCAボタン299を押して、リーダ301が親指の指紋を読み取ると、ソフトウェアは、読み取った指紋を記憶された親指の指紋と比較することにより、患者がボタン299を押したのかどうかを検証する。PCAボタン299は、偶発的に起動するのを防止するための周辺構造を有することができる。PCAボタン299は、暗所で輝いて患者がボタンの位置を確認するのに役立つように、照明することも可能である。
【0058】
図31〜図33は、PCAボタン299に対応する追加の特徴を開示する。図31および図32は、PCAボタンの配線図300および301を示す。配線図300および301は、第1回路302と、第2回路304と、第3回路306と、共通の接地308と、PCAボタン299により支持される4極プッシュボタン310とを備える。図31は、プッシュボタン310が静止位置にある配線図を示す。図32は、プッシュボタン310が起動位置にある配線図301を示す。図31および図32に示すように、回路302、304および306は、共通の接地308を共用する。共通の接地308は、回路302、304および306を配線する上で最も単純な方法だが、本発明は、回路が、ポンプのユーザインターフェース16に対応するマイクロプロセッサに信号を送信することができる限り、回路302、304および306が共通の接地308を共用する必要はない。回路302、304および306は、信号の状態変化をマイクロプロセッサに送信するように設計される。この状態変化は、PCAボタン299、および対応する配線312の設置により生じる場合がある。この状態変化は、回路開放時に対して、回路がプッシュボタン310を介して接地接続されることによっても生じる場合がある。配線312は、ケーブル内に包囲される。
【0059】
回路302、304および306は、ボタン310を介して接地308に接続されない場合、通電状態に保たれる。逆に、回路302、304および306は、ボタン310を介して接地308に接続される場合、接地状態になる。たとえば、回路302、304および306は、ボタン310を介して接地308に接続されない場合、小さい正電圧を維持する。小さい正電圧は、医療環境の安全要件を考慮しつつ、マイクロプロセッサに対する所望の入力信号と整合される。
【0060】
回路302、304および306は、接地接続されない場合、「HIGH」状態としても公知の通電状態に維持されるので、回路は、ボタン310が設置されない場合、完全にHIGH状態になる。設置は、ボタン310を配線312に接続することを含む。設置は、PCAボタン299、したがってプッシュボタン310および配線312を注入ポンプ10に接続することも含む。
【0061】
配線図300は、静止位置にあるプッシュボタン310を示す。ボタン310が静止設置位置にある場合、第1回路302は配線312および接点310bおよび310aを介して直接接地接続され、したがって、接地状態、つまり「LOW」状態になる。ボタン310が、配線図301に示すように起動位置にある場合、第1回路302は依然として、配線312および接点310cおよび310dを介して直接接地接続され、したがって、ボタン310が設置されている限り、LOW状態になる。
【0062】
ボタン310が静止位置にある場合、第2回路304は、接点310aを介して接地308に接続され、したがってLOW状態になる。ボタン310が、配線図301に示すように起動位置にある場合、第2回路304は接地308に接続されず、したがってHIGH状態になる。
【0063】
ボタン310が静止設置位置にある場合、第3回路306は接地308に接続されず、したがってHIGH状態になる。ボタン310が、配線図301に示すように起動位置にある場合、第3回路306は接点310cおよび310dを介して接地接続され、したがって、LOW状態になる。
【0064】
図33は、図31および図32の3個のPCA回路302、304および306の状態信号により提供される情報をまとめた表400を示す。表400は、回路302、304および308がすべてHIGH状態信号を送信する場合、PCAボタンが設置されないことを示す。第1回路302および第2回路304がLOW状態信号を送信し、回路3がHIGH状態信号を送信する場合、ボタン310が設置され、静止位置になる。第1回路302および第3回路306がLOW状態信号を送信し、第2回路304がHIGH状態信号を送信する場合、ボタン310が設置され、起動される。状態信号のその他の様々な組合せは、障害が存在することを示す。可能性のある障害としては、ケーブルの破損、スイッチの誤作動および電子回路の誤作動が挙げられるが、これらだけに限らない。したがって、PCAボタン299に対応するワイヤの1本が擦り切れて、最終的に切断した場合、ユーザインターフェースは特定の指示値を感知して、PCAボタンを交換する必要があることを指示する。
【0065】
ポンプ10は、通信機能を強化して設計することもできる。たとえば、薬局のコンピュータ、または病院の関係者が携帯するパーソナルディジタルアシスタント(PDA)などのその他のデバイスと無線通信することが可能である。ポンプ10は、たとえばナースステーションから遠隔監視することも可能である。ポンプ10には様々なタイプのリーダを装備して、スワイプカードまたはバーコード識別ブレスレットなどの患者情報を受信することができる。ポンプ10は、上記で説明したとおり、RFIDリーダおよびタグを使用することもできる。
【0066】
本発明の好ましい一実施態様では、図2に示すように、ポンプ10はPDA500と通信することができる。ポンプ10は、ポンプ10のユーザインターフェース16に動作可能に結合される赤外データポート76を有する。ユーザインターフェース16は、投与された薬剤、投与量、時刻、日付などのポンプの履歴に関する情報を記憶するメモリを有する。ユーザインターフェース16が記憶する情報は、たとえば医療従事者が携帯するPDA500に電気的に転送することができる。たとえば、履歴ボタン74をポンプ制御パネル上で押すと、ポンプの履歴をダウンロードする要求を指示することができる。ポンプ10は、ビデオディスプレイ60上にパスワードを入力するようにユーザに促す。パスワードは、一定の規制要件の点で必要である。次に、ポンプ10は、適切なポンプ履歴を識別することができるように、患者の識別番号を入力するようにユーザに促す。次に、ポンプ10は、PDA500をデータポート76に配置するようにユーザに促す。正しく位置決めを行なうと、ポンプ10は適切なポンプ履歴をPDA500にダウンロードする。次に、ユーザは、PDA500上でデータを閲覧し、ポンプ履歴を印刷するか、または必要に応じてデータを別のコンピュータと同期させることができる。データは、ページ番号を付けた形式にフォーマットすることができる。
【0067】
ポンプ10は、プリンタと直接通信する場合もある。一実施態様では適切なデータポートを有する携帯プリンタは、ポンプ10のデータポート76に保持することができる。赤外通信を介して、データはポンプ10から転送され、携帯コンピュータにより印刷することができる。
【0068】
上記のとおり、ポンプ10は、いくつかの利益を提供する。ポンプ10は、ユーザの必要に応じて、再充電電池ユニットまたは使い捨て電池ユニットにより電力を供給することができる。別個のポンプは不要である。ポンプ10は電池ユニットにより電力を供給することができるので、ポンプ10は、電気コンセントの数が限られている場所に使用することができる。さらに、電池を再充電するための変換器は、ポンプではなく再充電電池ユニット内に含まれるので、再充電電池ユニットは、ユニットを単に壁コンセント内に差し込むことにより再充電することが可能である。ポンプは不要である。したがって、ポンプ10は、第2のユニットを装備すると、第1ユニットを再充電しながら、使用し続けることができる。また、変換器は、電源コードの端部に配置するのではなく、電池ユニット筐体内に格納される。シリンジの装填が改善され、シリンジ組立体を片手で容易に装填することができる。シリンジセンサが改善され、信頼性がより高まる。センサは、間接的に測定するのではなく、たとえばプランジャの位置を直接測定する。磁石およびセンサは、シリンジプランジャに直接配置され、プランジャの位置を直接測定することができる。センサシステムは、全体として部品の数が少なく、磨耗する追加の可動部品を使用しない。これは、信頼性を改善する。駆動機構に対応する回転ナットは、より円滑かつ信頼性の高い機構を提供する。
【0069】
特定の実施態様を図示して説明したが、本発明には、上記のとおり、当業者が、本発明の精神を逸脱することなく多くの変更を加えることができる。本発明により与えられる保護の広さは、添付の請求の範囲によってのみ制限されると考えるべきである。
【符号の説明】
【0070】
10 注入ポンプ
12 筺体
14 シリンジ組立体
16 ユーザーインターフェース
18 電源
22 閉塞センサ
20 駆動機構
24 シリンジセンサシステム
30 中心キャビティ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
図1に示される注入ポンプ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【公開番号】特開2012−20159(P2012−20159A)
【公開日】平成24年2月2日(2012.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−207994(P2011−207994)
【出願日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【分割の表示】特願2009−17365(P2009−17365)の分割
【原出願日】平成14年11月15日(2002.11.15)
【出願人】(591013229)バクスター・インターナショナル・インコーポレイテッド (448)
【氏名又は名称原語表記】BAXTER INTERNATIONAL INCORP0RATED
【Fターム(参考)】