説明

注入器具

【課題】ハウジングに対する注射器の回転を制限するように構成された注射器キャリヤを有する注入器具を提供する。
【解決手段】注入器具(110)が、放出ノズル(118)付きの注射器(114)を備えたハウジング(112)を有する。注射器は、放出ノズルがハウジング内に収納される引っ込み位置と、放出ノズルがハウジングから延びる伸長位置との間で動くことができる。放出ノズルを包囲する注射器キャップ(180)が設けられている。注射器キャップは、注射器に対する回転により注射器から取り外し可能である。ハウジング内の注射器キャリヤ(150)は、キャップを取り外されるときにハウジングに対する注射器の回転を制限するよう構成されている。注射器キャリヤはハウジングに対する注射器の回転を制限するように構成された握り部を有し、注射器キャリヤはリングを有し、注射器の放出ノズルはリングを貫通し、リングの内周部には握り部が形成されている。

【発明の詳細な説明】
【開示の内容】
【0001】
〔発明の分野〕
本発明は、注射器を受け入れ、注射器を伸長させ、その内容物を放出させ、次に注射器を自動的に引っ込める形式の注入器具に関する。
【0002】
〔発明の背景〕
公知の注入器具が、国際公開第95/35126号パンフレットおよび欧州特許出願公開第0516473号明細書に示されており、かかる注入器具は、駆動ばね、および注入器具の内容物がいったん放出されたと推定されると、駆動ばねの影響で注射器を解除して、注射器を戻しばねにより引っ込めることができるようにする或る形態の解除機構体を用いる傾向がある。
【0003】
かかる注入器具は、密閉型皮下注射器と共に用いられる必要がある場合が多く、この皮下注射器は、典型的には、皮下注射針を覆い、注射器内容物の滅菌性を維持する気密封止カバーまたは「ブーツ(boot)」を有する。当然のことながら、注射器内容物の滅菌性を投与時点まで維持することが必要であり、このことは、使い捨てであるように設計されている器具の場合、ブーツを注入器具内部の注射器と共に取り出さなければならないことを意味している。
【0004】
一般に、ブーツを注射器から取り外すのに必要な操作では、ブーツを注射器から引き離すか、ブーツをひねると同時にこれを注射器から引き離すかのいずれかを行う必要がある。
【0005】
参照することによってその内容が本明細書に組み込まれるものとする、同時係属英国特許出願第0412051.5号明細書は、注射器のブーツに結合されていて、ハウジングからのハウジング閉鎖部材の取り外しにより、注射器からのブーツの取り外しが生じるようにする注入器具用のキャップを記載している。
【0006】
或る特定の形式の注射器、例えばBunder ReadyJect(商標)型注射器では、ブーツをひねって脆弱な継手を破断し、その後にブーツを引っ張って外すことができる。注射器は、ハウジング内に収納されていて使用者により直接に保持されているわけではないので、注射器は、ブーツの回転により、結果的にブーツが取り外せないようになってしまう恐れのある注射器の回転を生じさせないように、ハウジング内にしっかりと支持されなければならない。これは、ブーツを取り外すために、および/または脆弱な継手を破断させるために、相当大きな回転力が必要である場合に特にそうである。
【0007】
注射器が円筒形であることにより、注射器は、回転しないように支持するには向いていない。その理由は、特に、本明細書において説明する形式の注入器具に用いられる注射器は、壊れることがあるガラスで作られている場合が多いからである。
【0008】
〔発明の概要〕
本発明の注入器具は、上述の問題に取り組むように設計されている。
【0009】
上記のことを考慮し、本発明に従うと、注入器具であって、
ハウジングであって、放出ノズル付きの注射器を備えていて、注射器は、放出ノズルがハウジング内に収納される引っ込み位置と、放出ノズルがハウジングから延びる伸長位置との間で動くことができる、ハウジングと、
注射器キャップであって、放出ノズルを包囲しており、注射器に対する回転により注射器から取り外し可能である注射器キャップと、
注射器キャリヤであって、キャップを取り外しているときのハウジングに対する注射器の回転を制限するよう構成された注射器キャリヤと、を有する、注入器具が提供される。
【0010】
かくして、注射器をハウジング内にしっかりと保持した状態で、注射器キャップを回すことにより、注射器キャップを容易に取り外すことができる。
【0011】
本発明の一実施形態では、注射器キャリヤは、ハウジングに対する注射器の回転を制限するよう構成された握り部を有する。
【0012】
好ましくは、握り部は、少なくとも1つの変形可能なリブを有する。かくして、注射器キャリヤ内への注射器の挿入時に、注射器と注射器キャリヤとの間にしっかりとした連結が得られる。
【0013】
好ましくは、注射器キャリヤは、リングを有し、注射器の放出ノズルは、リングを貫通し、リングの内周部には、握り部が形成されている。
【0014】
本発明の一実施形態では、注射器は、注射器本体と、注射器本体から半径方向に突き出ていて、注射器の本体の長さに沿って少なくとも部分的に延びる少なくとも1つのスプラインとを有する。
【0015】
握り部は、注射器本体に設けられた少なくとも1つのスプラインと係合可能な少なくとも1つのリブを有していて良い。このようにすると、リブとスプラインは、回転抵抗を向上させる歯の様な仕方で、互いに相互係止することができる。
【0016】
少なくとも1つのスプラインは、放出ノズルに隣接して設けられていて良い。
【0017】
ハウジングキャップはハウジングの孔を覆うように取り外し可能に取り付けられていて良く、放出ノズルは、使用の際に孔を貫通し、ハウジングキャップは、注射器キャップと連絡状態にある。
【0018】
次に、添付の図面を参照して本発明を例示的に説明する。
【0019】
〔図面の詳細な説明〕
図1および図2は、注入器具ハウジング112を備えた注入器具110を示している。ハウジング112の一端には、出口孔128が設けられ、スリーブ119の一端が、この出口孔を通って出ることができる。
【0020】
ハウジング112は、従来型の皮下注射器114を収納しており、この皮下注射器は、リザーバ(reservoir)を構成し、一端が皮下注射針118で終端すると共に他端がフランジ120で終端している注射器本体116を有している。注射器本体116は、リザーバの長さに沿って実質的に一定の直径のものであると共に、皮下注射針で終端している注射器の端の近くではかなり小さい直径のものである。駆動要素134が、注射器の栓を介して作用して、針118を通って注射器114の内容物を放出する。この駆動要素134は、投与されるべき薬剤124を注射器本体116により構成されたリザーバ内に閉じ込める。図示された注射器は、皮下注射型のものであるが、これは、必ずしもそうである必要はない。経皮または衝撃形皮膚注射器および皮下注射器もまた、本発明の注入器具に用いることができる。
【0021】
図示のように、注射器は、注射器キャリヤ150内に収納されている。注射器キャリヤは、図3および図4に最もよく示されている。注射器キャリヤ150は、近位端部151を有し、注射器の針118は、この近位端部を通って突き出る。針118は、針組立部品172(needle sub-assembly 172)により注射器の注射器本体116に取り付けられており、この針組立部品は、直径が減少している。注射器キャリヤ150の近位端部151のところには、直径の減少した区分173が設けられ、この縮径区分は、注射器114の端部をその本体116上に支持している。注射器キャリヤ150は、1対の可撓性突起152を更に有している。1対の可撓性突起152は、注射器キャリヤ150が戻しばね支持体160に対して動くことができないように戻しばね支持体160に設けられている対応の対をなす係止孔と連絡する。注射器キャリヤ150は、その第2の端部の近くに支承面153を更に有し、戻しばね支持体160の対応の支承面が、戻しばね126によってこの支承面153に押し付けられる。戻しばね126は、戻しばね支持体160および注射器キャリヤ150を介して、注射器114を針118がハウジング112の孔128から出る伸長位置から、針118がハウジング112内に収納される引っ込み位置に付勢する。
【0022】
注射器キャリヤ150は、注射器114を遠位端部170から挿入できるシース154を有している。注射器114は、ブーツ(図示せず)を備えている。注射器が破損しまたは割れた場合、注射器114をその長さに沿って包囲するシース154が、注射器の破片を収納し、このシースは、これら破片が注入器具110から逃げ出る恐れを減少させる。
【0023】
ハウジングは、弾性ラッチ部材161を更に備え、この弾性ラッチ部材は、これが戻しばね支持体160の係止面163に係合する位置に付勢される。ラッチ部材161はまた、係止面163に係合する前に、スリーブ119に設けられたラッチ開口部165を貫通する。ラッチ部材161は、傾斜面167を有し、ラッチ開口部165の縁部は、カムがカムフォロア(cam follower)に作用するような仕方でこの傾斜面に作用する。
【0024】
ハウジングは、アクチュエータと、この場合圧縮駆動ばね130の形態を取った駆動装置とを更に有している。駆動ばね130からの駆動力は、マルチコンポーネント駆動装置を介して注射器114のピストンに伝えられ、それにより注射器をその引っ込み位置からその伸長位置に前進させ、そして針118を通ってその内容物を放出させる。駆動装置は、薬剤124および注射器114に直接作用することによりこの作用を達成する。駆動要素134と注射器本体116との間に働く静摩擦により、当初、駆動要素134と注射器本体116が一緒に前進し、ついには、戻しばね126が底に届き、または注射器本体116がその運動を遅らせる他の何らかの障害物(図示せず)に当たるようになる。
【0025】
駆動ばね130と注射器114との間のマルチコンポーネント駆動装置は、3つの主要なコンポーネントから成る。駆動スリーブ131が、駆動ばね130から駆動力を受け取り、これを第1の駆動要素132に伝える。この第1の駆動要素は、駆動力を、上述した駆動要素134に伝える。
【0026】
駆動要素132は、中空ステム140を有し、その内部キャビティは、ベント144(vent 144)と連通状態にある収集チャンバ142を形成し、このベントは、収集チャンバからステム140の端部を貫通して延びている。第2の駆動要素134は、ステム140を受け入れるよう一端が開口し、他端が閉鎖された盲ボア146(blind bore 146)を有している。理解できるように、ボア146およびステム140は、ダンピング流体を収容する流体リザーバ148を構成する。
【0027】
トリガ(trigger)(図示せず)が、出口孔128から見て遠く離れたところでハウジング112に設けられている。トリガは、作動時に、駆動スリーブ131をハウジング112から離脱させるのに役立ち、駆動スリーブは、駆動ばね130の影響下においてハウジング112に対して動くことができる。この仕組みの動作原理は、次の通りである。
【0028】
最初は、戻しばねキャリヤ152の運動、およびその結果としての注射器キャリヤ150および注射器114の運動は、弾性ラッチ部材161によって阻止されている。スリーブ119をハウジング112内への方向に動かすことにより、ラッチ開口部165の縁が、ラッチ部材161の傾斜面167に接触し、それによりラッチ部材161は、外方に動き、かくして戻しばね支持体160から離脱する。ラッチ部材161がいったん係止面163から離脱すると、注射器は、自由に動くことができる。
【0029】
次に、アクチュエータを押して駆動ばね130を解除する。駆動ばね130は、駆動スリーブ131を動かし、駆動スリーブ131は、第1の駆動要素132を動かし、第1の駆動要素132は、第2の駆動要素134を動かす。第2の駆動要素134が動き、この第2の駆動要素は、投与されるべき薬剤124を介して作用する静摩擦力および静水圧力(静水学的力)により、戻しばね126の作用に抗して注射器本体114を動かす。注射器本体114は、注射器キャリヤ150を動かし、この注射器キャリヤは、戻しばね支持体160を動かして戻しばね126を圧縮する。皮下注射針118は、ハウジング112の出口孔128から出る。これは、戻しばね126が底に届くまで、または注射器本体116がその運動を遅らせる何らかの他の障害物(図示せず)に当たるまで続く。第2の駆動要素134と注射器本体116との間の静摩擦、および投与されるべき薬剤124を介して働く静水圧力は、駆動ばね130により生じる全駆動力に抵抗するには十分ではないので、この時点において、第2の駆動要素134は、注射器本体116内で動き始め、薬剤124は、放出され始める。しかしながら、第2の駆動要素134と注射器本体116との間の動摩擦、ならびに投与されるべき薬剤124を介してその時すでに作用している静水圧力および動水圧力(動水学的力)は、戻しばね126をその圧縮状態に保持するのに十分であり、従って、皮下注射針118は、伸長状態のままである。
【0030】
第2の駆動要素134が注射器本体116内でその行程の終わりに達する前に、従って、注射器の内容物が完全に放出される前に、第1の駆動要素132と第2の駆動要素134を結合している可撓性ラッチアームが、注射器114のフランジ120の最も近くに位置する注射器キャリヤの端部のところのアーム155により、ハウジング112内に形成された絞りに達する。絞りは、可撓性ラッチアームをこれらが第1の駆動要素132を第2の駆動要素134にもはや結合しないような位置に動かす。これがいったん生じると、第1の駆動要素132は、もはや第2の駆動要素134に作用せず、第1の駆動要素132は、第2の駆動要素134に対して動くことができる。
【0031】
ダンピング流体が第1の駆動要素132の端部と第2の駆動要素134内の盲ボア146との間に構成されているリザーバ148内に収容されているので、リザーバ148の容積は、駆動ばね130が第1の駆動要素132に作用した場合、第1の駆動要素132が第2の駆動要素134に対して動くにつれて減少する傾向がある。リザーバ148が縮むと、ダンピング流体は、ベント144を介して収集チャンバ142内に押し込められる。かくして、可撓性ラッチアームがいったん解除されると、駆動ばね130により及ぼされる力のうちの何割かが、ダンピング流体に働き、このダンピング流体は、ベント144により形成された絞りを通って流れ、残部は、流体を介すると共に第1の駆動要素132と第2の駆動要素134との間の摩擦を介し、それ故、第2の駆動要素134を経て静水学的に働く。その結果、第2の駆動要素134は、引き続き注射器本体116内で動き、薬剤124は、引き続き放出される。ダンピング流体の流れと関連した圧力損は、注射器の本体に作用する力をそれほど大きくは減少させない。かくして、戻しばね126は、圧縮状態のままであり、皮下注射針は、伸長状態のままである。
【0032】
その後、第2の駆動要素134は、注射器本体116内におけるその行程を完了し、それ以上は進めない。この時点において、注射器114の内容物は、完全に放出され、駆動ばね130により及ぼされる力は、第2の駆動要素134をその終端位置に保持すると共に引き続きダンピング流体がベント144を通って流れるようにし、第1の駆動要素132がその運動を続けることができるようにするように働く。
【0033】
流体のリザーバ148が空になる前に、駆動スリーブ131と第1の駆動要素132を結合している可撓性ラッチアームは、ハウジング112内の別の絞りに達する。絞りは、可撓性ラッチアームを動かしてこれら可撓性ラッチアームが駆動スリーブ131を第1の駆動要素132にもはや結合しないようにする。いったんこれが生じると、駆動スリーブ131は、第1の駆動要素132にもはや作用せず、これらは、互いに対して動くことができる。この時点において、駆動ばね130により生じている力は、注射器114にもはや伝えられない。注射器に作用する力だけが、戻しばね126からの戻し力であり、この戻し力は、戻しばね支持体160および注射器キャリヤ150を介して針118の最も近くに位置する注射器114の端部に作用する。その結果、注射器は、その引っ込み位置に戻され、注入サイクルが完了する。
【0034】
図5は、注射器キャリヤ150の近位端部151の拡大断面図であり、図6は、注射器キャップ180が放出針118を覆った状態で注射器116を単独で示している。注射器キャリヤ150内の横断面積が減少した区分173が、図5に詳細に見える。また、近位端部151のところにはリング185が設けられており、注射器キャップ180および針組立部品172は、注射器114を注射器キャリヤ150内に挿入すると、このリングを通って突き出る。リング185の内周部には、複数個の変形可能なリブ190が設けられており、これらリブは、注射器114を注射器キャリヤ150内に挿入すると、針組立部品172に握り部を提供するほど弾性的に変形する。変形可能なリブ190により提供される握り部は、注射器キャリヤ150内における注射器114の回転を阻止する。
【0035】
注射器114の針組立部品195の外面には、複数個のスプライン195が設けられ、これらスプラインは、注射器本体から半径方向に突き出ると共に、これらの長さ方向が注射器114の針組立部品195の長さに沿って少なくとも部分的に延びている。
【0036】
本発明の一実施形態では、スプライン195とリブ190は、相互係止歯として互いに係合するよう構成されているのが良く、それにより、握り具合が向上すると共に回転に対する抵抗が向上する。
【0037】
図7は、注入器具110の製造時に注射器キャップ180が挿入されるハウジングキャップ199を備えた注入器具を示している。注射器キャップ180は、ハウジングキャップ199内にしっかりと保持されており、ハウジングキャップ199を回すと、注射器キャップ180も回されて(注射器114は、注射器キャリヤ150内での回転が止められるように掴まれた状態で)、それにより針組立部品172に対する注射器キャップ180の脆弱な連結部が壊れる。
【0038】
当然のことながら、本発明を純粋に例示として上述しているに過ぎず、細部の設計変更を本発明の範囲内で行なうことができるということは理解されよう。
【0039】
〔実施の態様〕
(1)注入器具において、
放出ノズル付きの注射器を備えたハウジングであって、前記注射器は、前記放出ノズルが前記ハウジング内に収納される引っ込み位置と、前記放出ノズルが前記ハウジングから延びる伸長位置との間で動くことができる、ハウジングと、
注射器キャップであって、前記放出ノズルを包囲していて、前記注射器に対する回転により前記注射器から取り外し可能である、注射器キャップと、
注射器キャリヤであって、前記キャップが取り外されているときに前記ハウジングに対する前記注射器の回転を制限するように構成された、注射器キャリヤと、
を有する、注入器具。
(2)実施態様(1)記載の注入器具において、
前記注射器キャリヤは、前記ハウジングに対する前記注射器の回転を制限するように構成された握り部を有する、注入器具。
(3)実施態様(2)記載の注入器具において、
前記握り部は、少なくとも1つの変形可能なリブを有する、注入器具。
(4)実施態様(2)または(3)記載の注入器具において、
前記注射器キャリヤは、リングを有し、
前記注射器の前記放出ノズルは、前記リングを貫通し、
前記リングの内周部には、前記握り部が形成されている、注入器具。
(5)実施態様(1)記載の注入器具において、
前記注射器は、
注射器本体と、
前記注射器本体から半径方向に突き出ていて、前記注射器の前記本体の長さに沿って少なくとも部分的に延びる少なくとも1つのスプラインと、
を有する、注入器具。
(6)実施態様(2)記載の注入器具において、
前記注射器は、
注射器本体と、
前記注射器本体から半径方向に突き出ていて、前記注射器の前記本体の長さに沿って少なくとも部分的に延びる少なくとも1つのスプラインと、
を有する、注入器具。
(7)実施態様(6)記載の注入器具において、
前記握り部は、前記注射器本体に設けられた前記少なくとも1つのスプラインと係合可能である少なくとも1つのリブを有する、注入器具。
(8)実施態様(5)〜(8)のうちいずれか1項に記載の注入器具において、
前記少なくとも1つのスプラインは、前記放出ノズルに隣接して設けられている、注入器具。
(9)実施態様(1)〜(8)のうちいずれか1項に記載の注入器具において、
前記ハウジングの孔を覆うように取り外し可能に取り付けられたハウジングキャップ、
を更に有し、
前記放出ノズルは、使用の際に前記孔を貫通し、
前記ハウジングキャップは、前記注射器キャップと連絡状態にある、注入器具。
(10)実施態様(1)〜(9)のうちいずれか1項に記載の注入器具であって、
実質的に添付の図面を参照して、本明細書において説明される注入器具。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の注入器具の断面図である。
【図2】図1に示す注入器具の部分拡大図である。
【図3】第1の方向から見た本発明に用いられる注射器キャリヤの斜視図である。
【図4】第2の方向から見た図3の注射器キャリヤの斜視図である。
【図5】図3および図4の注射器キャリヤの端部の拡大断面図である。
【図6】本発明に用いられる注射器の断面図である。
【図7】本発明の注入器具の斜視図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
注入器具において、
放出ノズル付きの注射器を備えたハウジングであって、前記注射器は、前記放出ノズルが前記ハウジング内に収納される引っ込み位置と、前記放出ノズルが前記ハウジングから延びる伸長位置との間で動くことができる、ハウジングと、
注射器キャップであって、前記放出ノズルを包囲していて、前記注射器に対する回転により前記注射器から取り外し可能である、注射器キャップと、
注射器キャリヤであって、前記キャップが取り外されるときに前記ハウジングに対する前記注射器の回転を制限するように構成された、注射器キャリヤと、
を有し、
前記注射器キャリヤは、前記ハウジングに対する前記注射器の回転を制限するように構成された握り部を有し、
前記注射器キャリヤは、リングを有し、
前記注射器の前記放出ノズルは、前記リングを貫通し、
前記リングの内周部には、前記握り部が形成されている、注入器具。
【請求項2】
請求項1記載の注入器具において、
前記握り部は、少なくとも1つの変形可能なリブを有する、注入器具。
【請求項3】
請求項1記載の注入器具において、
前記注射器は、
注射器本体と、
前記注射器本体から半径方向に突き出ていて、前記注射器の前記本体の長さに沿って少なくとも部分的に延びる少なくとも1つのスプラインと、
を有する、注入器具。
【請求項4】
請求項3記載の注入器具において、
前記握り部は、前記注射器本体に設けられた前記少なくとも1つのスプラインと係合可能である少なくとも1つのリブを有する、注入器具。
【請求項5】
請求項3または4に記載の注入器具において、
前記少なくとも1つのスプラインは、前記放出ノズルに隣接して設けられている、注入器具。
【請求項6】
請求項1〜5のうちいずれか1項に記載の注入器具において、
前記ハウジングの孔を覆うように取り外し可能に取り付けられたハウジングキャップ、
を更に有し、
前記放出ノズルは、使用の際に前記孔を貫通し、
前記ハウジングキャップは、前記注射器キャップと連絡状態にある、注入器具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−232152(P2012−232152A)
【公開日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−167272(P2012−167272)
【出願日】平成24年7月27日(2012.7.27)
【分割の表示】特願2008−504827(P2008−504827)の分割
【原出願日】平成18年4月3日(2006.4.3)
【出願人】(506157570)シラグ・ゲーエムベーハー・インターナショナル (39)
【氏名又は名称原語表記】Cilag GMBH International
【住所又は居所原語表記】Landis & Gyrstrasse 1,Zug, CH−6300, Switzerland
【Fターム(参考)】