説明

注文端末および注文方法

【課題】使い勝手が良く、スムーズに商品の注文を行う。
【解決手段】現時点において提供可能な料理の品目を含むマークシートメニュー情報を注文管理コントローラーから受信するとともに注文データを注文管理コントローラーに送信する通信部160と、通信部160が受信したマークシートメニュー情報に基づいて、提供可能な料理の品目を含むメニュー記載欄と個数記入受付欄とを注文カードに印刷して発行するとともに、その発行したマークシートの、記入された個数記入受付欄に対応するメニュー記載欄中の料理の品目と記入された個数記入受付欄とを読み取ってマークシート注文情報を得るマークシート・リーダーライター100と、マークシート注文情報に基づいて注文データを生成する制御部とを備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、注文端末および注文方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、レストラン等の飲食店において、顧客自身による操作にしたがって電子メニューから所望の料理の品目を選択して所望の品数分注文するセルフオーダー端末が用いられている。従来のセルフオーダー端末は、例えばタッチパネルの操作によるページ捲りやページスクロールによって、多数の料理の品目や料理の詳細情報等を表示させ、顧客からの注文を受け付けて厨房側に通知するものである。
【0003】
また、列記された料理の品目のうち、顧客が所望する料理の品目に対応する数量記入欄がマーキングされたマークシートを読み込ませることにより、会計レシートを発行する伝票処理装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平1−264898号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来のセルフオーダー端末は、操作に不慣れな顧客にとっては使い勝手が悪く、電子メニューから所望の料理を探すのに手間取ったり、操作を間違えたりして、注文に多大な時間がかかることがある。
また、料理の品目が列記されたマークシートを用いて注文を受け付ける従来技術においては、品切れ等の理由によって提供できない料理がある場合でも、全ての料理の品目がマークシートに列記されるため、提供できない料理を顧客が注文するおそれがある。
【0006】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、使い勝手が良く、スムーズに商品の注文を行うことができる注文端末および注文方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
[1]上記の課題を解決するため、本発明の一態様である注文端末は、現時点において提供可能な商品の品目を含むマークシートメニュー情報を外部の端末から取得する取得部と、前記取得部が取得した前記マークシートメニュー情報に基づいて、前記提供可能な商品の品目を含むメニュー記載欄と個数記入受付欄とをマークシートに印刷して発行するマークシート発行部と、前記マークシート発行部が発行した前記マークシートの、記入された個数記入受付欄に対応する前記メニュー記載欄中の商品の品目と前記記入された個数記入受付欄とを読み取って読取データを得るマークシート読取部と、前記マークシート読取部が得た前記読取データに基づいて注文データを生成し、前記注文データを前記外部の端末に通知する制御部と、を備えることを特徴とする。
この構成によれば、本発明の一態様である注文端末は、マークシートを用いて所望の商品(例えば、料理)を注文する方式であるため、顧客による操作が容易であり、注文の操作に手間取ることがなく、スムーズに商品の注文を行うことができる。
また、マークシートには、現時点、すなわちマークシートの発行時点で飲食店が提供可能な商品の品目が認識可能に印刷されるため、顧客は、提供不能である商品を注文するおそれがなく、スムーズに料理の注文を行うことができる。
【0008】
[2]上記[1]記載の注文端末において、表示部と、前記マークシート読取部が得た前記読取データに基づく注文確認画像を生成し、前記注文確認画像を前記表示部に表示させる確認画像表示制御部と、を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、本発明の一態様である注文端末は、注文確認画像を表示部に表示させて顧客に確認させることができる。これにより、注文の信頼性は高い。
[3]上記[2]記載の注文端末において、操作に応じて確定要求信号を生成し、前記確定要求信号を前記制御部に供給する確定指示部をさらに備え、前記制御部は、前記確定指示部から前記確定要求信号の供給を受けて、生成した前記注文データを前記外部の端末に通知することを特徴とする。
この構成によれば、本発明の一態様である注文端末は、注文を確定させる前に、注文確認画像を表示部に表示させて顧客に確認させるため、マークシート読取部の読取誤りや顧客による記入の間違いを、注文が確定されて外部の端末に通知される前に発見することができる。これにより、マークシートを適用した本注文端末の利便性は極めて高いものである。
[4]上記[2]または[3]記載の注文端末において、操作に応じて変更要求信号を生成し、前記変更要求信号を前記制御部に供給する変更指示部をさらに備え、前記制御部は、前記変更指示部から前記変更要求信号の供給を受けて、前記マークシート発行部に対し、変更用のマークシートを印刷して発行するよう指示することを特徴とする。
この構成によれば、本発明の一態様である注文端末は、注文を確定させる前に、注文確認画像を表示部に表示させて顧客に確認させるため、マークシート読取部の読取誤りや顧客による記入の間違いを、注文が確定されて外部の端末に通知される前に発見し訂正することができ、また、顧客による注文内容の変更や注文の追加にも対応できる。これにより、マークシートを適用した本注文端末の利便性は極めて高いものである。
【0009】
[5]上記の課題を解決するため、本発明の一態様である注文方法は、取得部が、現時点において提供可能な商品の品目を含むマークシートメニュー情報を外部の端末から取得する取得ステップと、マークシート発行部が、前記取得ステップにおいて取得された前記マークシートメニュー情報に基づいて、前記提供可能な商品の品目を含むメニュー記載欄と個数記入受付欄とをマークシートに印刷して発行するマークシート発行ステップと、マークシート読取部が、前記マークシート発行ステップにおいて発行された前記マークシートの、記入された個数記入受付欄に対応する前記メニュー記載欄中の商品の品目と前記記入された個数記入受付欄とを読み取って読取データを得るマークシート読取ステップと、制御部が、前記マークシート読取ステップにおいて得られた前記読取データに基づいて注文データを生成し、前記注文データを前記外部の端末に通知する制御ステップと、を有することを特徴とする。
【0010】
本発明の各態様によれば、使い勝手が良く、スムーズに商品の注文を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の一実施形態である注文端末を適用した注文システムが設置された飲食店の概略の見取り図である。
【図2】同実施形態における注文システムの概略の全体構成図である。
【図3】同実施形態における注文システムに適用される注文カードの例を示す図である。
【図4】マークシート注文情報のデータ構成の例を示す図である。
【図5】注文情報のデータ構成の例を示す図である。
【図6】メニュー情報のデータ構成の例を示す図である。
【図7】同実施形態における客席端末の機能構成を示すブロック図である。
【図8】同実施形態における注文管理コントローラーの機能構成を示すブロック図である。
【図9】同実施形態において、客席端末と注文管理コントローラーとが実行する注文カードの発行処理の手順を示すフローチャートである。
【図10】同実施形態において、客席端末が実行する注文受付処理の手順を示すフローチャートである。
【図11】同実施形態における注文カードの具体例を示す図である。
【図12】同実施形態における注文カードの具体例を示す図である。
【図13】同実施形態における注文カードの具体例を示す図である。
【図14】同実施形態における注文カードの具体例を示す図である。
【図15】同実施形態における注文ナビゲーション画像の具体例を示す図である。
【図16】同実施形態における注文ナビゲーション画像の具体例を示す図である。
【図17】同実施形態における注文ナビゲーション画像の具体例を示す図である。
【図18】同実施形態における注文ナビゲーション画像の具体例を示す図である。
【図19】同実施形態における注文ナビゲーション画像の具体例を示す図である。
【図20】同実施形態において、注文管理コントローラーとキッチンプリンターとが実行する調理指示処理の手順を示すフローチャートである。
【図21】注文システムに適用される注文カードの別の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照して詳細に説明する。
本実施形態では、商品が料理である例について説明する。
図1は、本発明の一実施形態である注文端末を適用した注文システムが設置された飲食店の概略の見取り図である。同図は、注文システムを構成する複数の装置の各配置の例を示している。
同図に示す飲食店は、客席フロアと、バックヤードと、キッチンフロアとに区分されている。客席フロアには、8個の客席(テーブルおよび椅子)が設けられ、各客席の卓上には、客席端末(注文端末)10(同図では、客席端末10−1〜10−8と表記する。)が設けられている。バックヤードには、アクセスポイント20と、注文管理コントローラー30とが設けられている。キッチンフロアには、和食キッチンと、洋食キッチンと、デシャップとが設置されている。和食キッチンにはキッチンプリンター40−1が設けられ、洋食キッチンにはキッチンプリンター40−2が設けられている。なお、以下において、キッチンプリンター40−1,40−2のいずれかを指してキッチンプリンター40と記載することがある。和食キッチンおよび洋食キッチンで調理された料理は、デシャップを経由して給仕によって客席に配膳される。
【0013】
なお、本実施形態では、注文システムの客席端末10が8台である例について説明するが、この注文システムにおける客席端末10の台数は8台に限られず、客席フロアの規模等に応じて適宜決められるものである。
【0014】
図2は、本実施形態における注文システムの概略の全体構成図である。同図に示すように、注文システムは、客席端末10−1〜10−8と、アクセスポイント20と、注文管理コントローラー30と、キッチンプリンター40−1,40−2とを備える。客席端末10−1〜10−8それぞれとアクセスポイント20の一方のネットワーク・インターフェースとは、無線LAN(Local Area Network)50を介して通信可能に接続される。また、アクセスポイント20の他方のネットワーク・インターフェースと、注文管理コントローラー30と、キッチンプリンター40−1,40−2それぞれとは、LAN60を介して通信可能に接続される。
【0015】
客席端末10は、注文ナビゲーション画像を表示する。注文ナビゲーション画像は、顧客による客席端末10の操作を支援および誘導する画像である。
また、客席端末10は、顧客の操作による注文カード(マークシート)の発行要求にしたがって注文管理コントローラー30に対してメニュー要求情報を供給し、このメニュー要求情報を取り込んだ注文管理コントローラー30から供給されるマークシートメニュー情報を取り込む。客席端末10は、そのマークシートメニュー情報に基づいて新規の注文カードを印刷し、この新規の注文カードを発行する。新規の注文カードは、発行時点で飲食店が提供可能な料理の品目が認識可能に印刷されたマークシートである。
【0016】
また、客席端末10は、所望の料理の品目に対応する個数の欄に、注文数を表す数字が顧客によって記入された注文カードを読み取り、注文品(所望の料理の品目)と個数(注文数)との情報を含むマークシート注文情報を記憶するとともに、そのマークシート注文情報に基づく注文確認画像を生成して表示する。これにより、顧客は、注文確認画像を見て注文の内容を確認することができる。ただし、この段階では、マークシート注文情報は注文管理コントローラー30に供給されていない。つまり、この段階では、注文処理は完了していない。
【0017】
注文の内容を修正したり、新たに注文を追加したりしてマークシート注文情報の内容を変更する場合、客席端末10は、顧客の操作による変更指示にしたがって、個数の欄の記入の修正および追加の記入を行うべき料理の品目に対応する変更の欄が、顧客によってマーキング(変更マーク)された前記の注文カードを読み取り、変更用の注文カードを新たに発行する。この変更用の注文カードは、変更マークに対応する料理の品目の欄と個数の欄と変更の欄とが印刷されたマークシートである。
【0018】
客席端末10は、顧客の操作による確定指示にしたがって、記憶したマークシート注文情報に基づいて注文データを生成し、この注文データを注文管理コントローラー30に供給する。
【0019】
アクセスポイント20は、無線LAN50上の客席端末10とLAN60上の注文管理コントローラー30との間で通信させるためのブリッジ機能を備えた中継無線機である。アクセスポイント20は、2系統のネットワーク・インターフェースを備え、第1のネットワーク・インターフェースが無線LAN50に接続し、第2のネットワーク・インターフェースがLAN60に接続する。
【0020】
無線LAN50は、例えば、IEEE802.11シリーズ規格に対応するコンピューター・ネットワークである。
LAN60は、有線によるコンピューター・ネットワークである。
なお、アクセスポイント20をルーターに置換えて、客席端末10とルーターとを有線ネットワークにより接続してもよい。また、LAN60を無線LANとしてもよい。すなわち、無線LAN50およびLAN60の通信方式は限定されない。
【0021】
注文管理コントローラー30は、客席端末10から供給されるメニュー要求情報を受けて、記憶している最新のメニュー情報からマークシートメニュー情報を生成し、このマークシートメニュー情報を当該メニュー要求情報の送信元である客先端末10に送信する。
【0022】
また、注文管理コントローラー30は、客席端末10から供給される注文データを取り込み、この注文データを記憶する。また、注文管理コントローラー30は、記憶した注文情報とメニュー情報とに基づいて調理指示情報を生成し、この調理指示情報をキッチンプリンター40に送信する。
【0023】
キッチンプリンター40は、注文管理コントローラー30から送信される調理指示情報を受信し、この調理指示情報を印刷する。
【0024】
次に、本実施形態における注文システムに適用される注文カードについて説明する。
図3は、本実施形態における注文システムに適用される注文カードの例を示す図である。注文カードの印刷面を表面とする場合、同図は表面視の図である。注文カードの裏面は非印刷面である。また、同図は、新規の注文カードの例を示す。同図に示すように、注文カード1の表面には、日時記載欄2と、テーブル番号記載欄3と、カード番号記載欄4と、メニュー記載欄5と、個数記入受付欄6と、変更マーク記入受付欄7とが印刷される。
【0025】
日時記載欄2は、注文カード1が発行されるときの日時を示す発行日時情報が客席端末10によって印刷される欄である。発行日時情報は、例えば、発行の年月日および時分を表す情報である。
テーブル番号記載欄3は、注文カード1を発行する客席端末10が設置されている客席のテーブル識別情報が客席端末10によって印刷される欄である。なお、テーブル番号記載欄3には、注文カード1を発行する客席端末10の端末識別情報が記載されてもよい。
カード番号記載欄4は、客席端末10によって発行のたびに付与される注文カードのカード識別情報が客席端末10によって印刷される欄である。
【0026】
メニュー記載欄5は、提供可能メニュー情報、具体的には、飲食店により提供可能な料理の品目が客席端末10によって所定の順番で印刷される欄である。提供不可能な料理の品目には、取消線8が客席端末10によって印刷される。なお、取消線8の他に、例えば、「売り切れです」や「終了しました」等の、当該料理が提供不可能であることを表すテキスト、記号、図形、またはこれらの組み合わせとしてもよい。また、提供不可能な料理の品目を印刷しないようにしてもよい。所定の順番は、例えば、料理の種類(例えば、前菜、主食等)ごとに順位付けられたものであってもよいし、飲食店が推奨する料理の順で順位付けられたものであってもよい。
【0027】
また、メニュー記載欄5には、所定の料理の品目に付加情報9が対応付けられて客席端末10によって印刷される。付加情報9は、料理の関連情報であり、例えば、「期間限定」や「店長おすすめ」等の当該料理に対する宣伝情報や、「残り10食」や「あと5名様限り」等の当該料理の提供の状況を知らせる情報である。
【0028】
個数記入受付欄6は、料理の注文数を表す数字が顧客によって記入される欄(記入ボックス)である。個数記入受付欄6は、メニュー記載欄5に記載された料理の品目に対応する位置、例えば、メニュー記載欄5に複数の料理の品目が縦並びに記載されている場合、各料理の品目の右横側の縦一列に配列される。
【0029】
変更マーク記入受付欄7は、後述する注文確認の段階で注文内容を変更する場合に、顧客によってマーキングされる欄である。マーキングは、例えば、欄の塗りつぶし、または“レ”印や“×”印等の文字や記号の記入によるものである。
【0030】
次に、客席端末10が記憶するマークシート注文情報について説明する。
図4は、マークシート注文情報のデータ構成の例を示す図である。同図に示すように、マークシート注文情報は、注文種別と、カード番号と、テーブル番号と、注文品と、個数との各項目を対応付けたデータテーブルである。
注文種別の項目は、注文カード1による注文が新規の注文であるか、変更による注文であるかを示す項目である。注文種別の項目には、新規の注文である場合は、例えば“新規”が格納され、変更による注文である場合は、例えば“変更”が格納される。カード番号の項目は、注文カード1のカード番号記載欄4に記載されたカード識別情報が格納される項目である。テーブル番号の項目は、注文カード1のテーブル番号記載欄3に記載されたテーブル識別情報が格納される項目である。注文品の項目は、注文カード1において数字が記入された個数記入受付欄6に対応するメニュー記載欄5の料理の品目が格納される項目である。個数の項目は、注文カード1の個数記入受付欄6に記入された数字に該当する注文数が格納される項目である。
【0031】
図4に示すマークシート注文情報は、テーブル番号が“1”に対応する客席端末10が、“洋食B定食”を1品と、“和食A定食”を2品と、“ハンバーグセット”を1品とを新規に注文した後、注文を確定させる前に、“洋食B定食”を0品と、“グラタン”を1品と、“カレーライス”を1品とを注文変更したことを表している。つまり、同図のマークシート注文情報は、テーブル番号が“1”に対応する客席端末10が、“和食A定食”を2品と、“ハンバーグセット”を1品と、“グラタン”を1品と、“カレーライス”を1品とを注文することを表している。
【0032】
次に、注文管理コントローラー30が記憶する注文情報について説明する。
図5は、注文情報のデータ構成の例を示す図である。同図に示すように、注文情報は、注文日時と、テーブル番号と、注文品と、個数との各項目を対応付けたデータテーブルである。
注文日時の項目は、注文管理コントローラー30が客席端末10から供給される注文データを取り込んだ時点で取得する日時情報が格納される項目である。言い換えると、注文日時の項目は、注文管理コントローラー30が注文を受け付けた日時の情報が格納される項目である。注文日時は、例えば、年月日および時分を表す情報である。テーブル番号と注文品と個数との各項目は、注文データを構成する各項目と同一である。
【0033】
次に、注文管理コントローラー30が記憶するメニュー情報について説明する。
図6は、メニュー情報のデータ構成の例を示す図である。同図に示すように、メニュー情報は、メニューと、提供可能数と、キッチン種別と、優先順位と、付加情報との各項目を対応付けたデータテーブルである。
メニューの項目は、飲食店が提供する全ての料理の品目が格納される項目である。提供可能数の項目は、当該営業日において提供可能な料理の個数(残数)が格納される項目である。同図において、“さば焼き定食”および“ミックスピザ”の提供可能数は“0(ゼロ)”であり、現時点で“さば焼き定食”および“ミックスピザ”は売り切れであることを示している。キッチン種別の項目は、料理が調理されるキッチンを特定するキッチン識別情報が格納される項目である。本実施形態では、キッチン種別として和食キッチンと洋食キッチンとを区別し、和食キッチンを“1”で表し、洋食キッチンを“2”で表す。優先順位の項目は、注文シート1のメニュー記載欄5に印刷される料理の品目の順番が格納される項目である。優先順位は、飲食店側によって任意に設定される。付加情報の項目は、注文シート1の付加情報9が格納される項目である。
【0034】
次に、客席端末10の構成について説明する。
図7は、客席端末10の機能構成を示すブロック図である。同図に示すように、客席端末10は、マークシート・リーダーライター100と、記憶部110と、制御部120と、操作部130と、表示制御部140と、表示部150と、通信部(取得部)160とを備える。このうち、制御部120と表示制御部140とは、確認画像表示制御部を構成する。
なお、同図において、実線の矢印は、電気的な信号または情報の流れを表し、破線の矢印は、注文カードの挿入、排出、および搬送の方向を表す。
【0035】
マークシート・リーダーライター100は、制御部120から供給される印刷情報を取り込み、この印刷情報を印刷した新規の注文カードまたは変更用の注文カードを発行する。また、マークシート・リーダーライター100は、顧客により記入された注文カードを読み取ってマークシート注文情報を生成する。すなわち、マークシート・リーダーライター100は、マークシート発行部とマークシート読取部とで構成される。
【0036】
マークシート・リーダーライター100は、その機能構成として、収納部101と、搬送部102と、読取部103と、印刷部104とを備える。
収納部101は、少なくとも、日時記載欄2と、メニュー記載欄5と、取消線8と、付加情報9とが印刷されていない一または複数の注文カードを収納する。
搬送部102は、図示しない挿入排出口から挿入される一枚の注文カードを読取部103に搬送し、また、その注文カードを読取部103から挿入排出口に搬送する。また、搬送部102は、制御部120による制御に基づいて、収納部101から一枚の注文カードを取り出して印刷部104に搬送し、また、印刷部104で印刷されたその注文カードを挿入排出口に搬送する。
【0037】
読取部103は、搬送部102によって搬送されて来る注文カードを読み取って得た読取データに基づいてマークシート注文情報または変更対象情報を生成し、このマークシート注文情報または変更対象情報を記憶部110に記憶させる。変更対象情報は、変更対象となる料理の品目を示す情報である。読取部103は、例えば、公知の光学式文字読取装置(Optical Character Reader;OCR)によって実現される。
印刷部104は、搬送部102により収納部101から搬送されて来る注文カードに、制御部120から供給される印刷情報を印刷する。
【0038】
記憶部110は、マークシート・リーダーライター100の読取部103から供給されるマークシート注文情報および変更対象情報を記憶する。記憶部110は、例えば半導体記憶装置によって実現される。
【0039】
制御部120は、図示しないCPU(Central Processing Unit)およびメモリーを備え、CPUがメモリーに記憶された注文受付プログラムを読み出して実行することにより、客席端末10全体を制御するとともに以下の制御を行う。
制御部120は、注文ナビゲーション画像を表示制御部140に供給する。この注文ナビゲーション画像は、発行ボタンと、確定ボタンと、変更ボタンとの画像データを含む。発行ボタンは、新規の注文カードを客席端末10に発行させるためのGUI(Graphical User Interface)ボタンである。確定ボタンは、客席端末10に注文の確定処理を実行させるためのGUIボタンである。変更ボタンは、客席端末10に注文の変更処理を実行させるためのGUIボタンである。
【0040】
顧客による操作部130の操作によって、操作部130から発行ボタンが押されたことを示す発行要求信号の供給を受けると、制御部120は、客席端末10の端末識別情報を含むメニュー要求情報を生成し、このメニュー要求情報を通信部160に供給する。
また、制御部120は、通信部160から供給されるマークシートメニュー情報を取り込むと、このマークシートメニュー情報に基づいて印刷情報を生成し、この印刷情報をマークシート・リーダーライター100の印刷部104に供給する。マークシートメニュー情報は、注文管理コントローラー30がメニュー情報に基づいて生成した、メニューと、提供可能数と、優先順位と、付加情報との項目のデータを含むデータテーブルである。印刷情報は、注文カード1に印刷される情報であり、具体的には、発行日時情報と、テーブル識別情報と、カード識別情報と、提供可能メニュー情報とを含む情報である。制御部120が印刷情報を生成する処理については後述する。また、制御部120は、搬送部102を制御する。
【0041】
また、顧客による操作部130の操作によって、操作部130から確定ボタンが押されたことを示す確定要求信号の供給を受けると、制御部120は、記憶部110からマークシート注文情報を読み込み、このマークシート注文情報から、確定された注文を示す注文データを生成し、この注文データを通信部160に供給する。
【0042】
また、顧客による操作部130の操作によって、操作部130から変更ボタンが押されたことを示す変更要求信号の供給を受けると、制御部120は、記憶部110から変更対象情報を読み込んでこの変更対象情報に基づいて印刷情報を生成し、この印刷情報をマークシート・リーダーライター100の印刷部104に供給する。また、制御部120は、搬送部102を制御する。
【0043】
操作部130は、注文ナビゲーション画像に含まれる発行ボタンと、確定ボタンと、変更ボタンとの各GUIボタンに対応して作動するタッチパネルである。つまり、操作部130は、発行指示部と、確定指示部と、変更指示部とを含むものである。
なお、操作部130は、GUIボタンによらず、例えば、ボタンスイッチを含む電気回路により実現してもよい。
【0044】
表示制御部140は、制御部120から供給される注文ナビゲーション画像を取り込んでこの注文ナビゲーション画像を画像信号に変換し、この画像信号を表示部150に供給する。
表示部150は、表示制御部140から供給される画像信号を取り込んで注文ナビゲーション画像を表示する。表示部150は、例えば液晶表示ディスプレイ装置によって実現される。
なお、表示部150と操作部130のタッチパネルとを一体的に構成してもよい。つまり、表示部150と操作部130とをタッチパネル付液晶表示ディスプレイ装置により実現してもよい。
【0045】
通信部160は、無線LAN50を介してアクセスポイント20と通信するネットワーク・インターフェースである。通信部160は、制御部120から供給されるメニュー要求情報および注文データを取り込み、これらメニュー要求情報および注文データをアクセスポイント20に送信する。また、通信部160は、アクセスポイント20から供給されるマークシートメニュー情報を取り込み、このマークシートメニュー情報を制御部120に供給する。
【0046】
次に、注文管理コントローラー30の構成について説明する。
図8は、注文管理コントローラー30の機能構成を示すブロック図である。同図に示すように、注文管理コントローラー30は、制御部301と、第1通信部302と、注文情報記憶部303と、メニュー情報記憶部304と、注文管理部305と、第2通信部306とを備える。
注文情報記憶部303は、図5に示す注文情報を記憶する。
メニュー情報記憶部304は、図6に示すメニュー情報を記憶する。
注文情報記憶部303およびメニュー情報記憶部304は、例えば半導体記憶装置または磁気ハードディスク記憶装置によって実現される。
【0047】
第1通信部302は、LAN60を介してアクセスポイント20と通信するネットワーク・インターフェースである。第1通信部302は、アクセスポイント20から供給されるメニュー要求情報および注文データを取り込み、これらメニュー要求情報および注文データを制御部301に供給する。また、第1通信部302は、制御部301から供給されるマークシートメニュー情報を取り込み、このマークシートメニュー情報をアクセスポイント20に送信する。
【0048】
第2通信部306は、LAN60を介してキッチンプリンター40と通信するネットワーク・インターフェースである。第2通信部306は、制御部301から供給される調理指示情報を取り込み、この調理指示情報を対応するキッチンプリンター40に送信する。
【0049】
制御部301は、図示しないCPU(Central Processing Unit)およびメモリーを備え、CPUがメモリーに記憶された注文管理プログラムを読み出して実行することにより、注文管理コントローラー30全体を制御するとともに以下の制御を行う。
制御部301は、第1通信部302から供給されるメニュー要求情報を取り込み、このメニュー要求情報を注文管理部305に供給する。また、制御部301は、注文管理部305から供給されるマークシートメニュー情報を取り込み、このマークシートメニュー情報を第1通信部302に供給する。
【0050】
また、制御部301は、第1通信部302から供給される注文データを取り込み、この注文データを注文情報記憶部303に記憶させる。具体的には、制御部301は、注文情報記憶部303に記憶されている注文情報に注文データを追加して、注文情報記憶部303に記憶させる。
また、制御部301は、注文管理部305から供給される調理指示情報を取り込み、この調理指示情報を第2通信部306に供給する。
【0051】
注文管理部305は、制御部301から供給されるメニュー要求情報を取り込むと、メニュー情報記憶部304から最新のメニュー情報を読み込む。そして、注文管理部305は、読み込んだメニュー情報から、メニューと、提供可能数と、優先順位と、付加情報との項目のデータを含むマークシートメニュー情報を生成し、このマークシートメニュー情報を制御部301に供給する。
【0052】
また、注文管理部305は、注文情報記憶部303に記憶された注文情報の内容を監視し、所定の基準に達したタイミングで調理指示情報を生成し、この調理指示情報を制御部301に供給する。具体的には、例えば、注文管理部305は、注文情報記憶部303に記憶された注文情報において、所定の注文数に達した料理の品目とその注文数とを抽出する。そして、注文管理部305は、抽出した料理の品目を検索キーとして、メニュー情報記憶部304に記憶されたメニュー情報から、料理の品目に対応するキッチン種別を読み込み、キッチン種別ごとに、料理の品目と注文数とを含めた調理指示情報を生成する。そして、注文管理部305は、メニュー情報記憶部304に記憶されたメニュー情報の当該料理の品目を含むレコードにおいて、提供可能数の項目から注文数を減算して更新する。
【0053】
次に、本実施形態における注文システムの動作について説明する。まず、客席端末10と注文管理コントローラー30とが連係して実行する注文カードの発行処理について、図9および図15を併せ参照して説明する。
図9は、客席端末10と注文管理コントローラー30とが実行する注文カードの発行処理の手順を示すフローチャートである。また、図15は、注文ナビゲーション画像の具体例を示す図である。客席端末10の制御部120が注文受付プログラムを実行し、注文管理コントローラー30の制御部301が注文管理プログラムを実行することにより、同図のフローチャートの処理が行われる。
【0054】
まず、客席端末10の動作について説明する。客席端末10の制御部120が注文受付プログラムの実行を開始すると、制御部120は、受付ナビゲーション画像における初期画像を表示制御部140に供給する。そして、表示制御部140は、制御部120から供給される初期画像を取り込み、図15に示す初期画像91を表示部150に表示させる。同図に示すように、初期画像91には、GUIボタンである発行ボタン91aが表示されている。
【0055】
ステップS101において、制御部120は、操作部130から発行要求信号が供給されたか否かを判定し、発行要求信号が供給されていないと判定した場合(S101:NO)は判定処理に戻し、発行要求信号が供給されたと判定した場合(S101:YES)はステップS102の処理に移す。
【0056】
ステップS102において、制御部120は、客席端末10の端末識別情報を含むメニュー要求情報を生成し、このメニュー要求情報を通信部160に供給する。
次に、通信部160は、制御部120から供給されるメニュー要求情報を取り込み、このメニュー要求情報を、無線LAN50を介してアクセスポイント20に送信する。
【0057】
次に、ステップS103において、通信部160は、アクセスポイント20から送信されたマークシートメニュー情報を受信すると、このマークシートメニュー情報を制御部120に供給する。次に、制御部120は、通信部160から供給されるマークシートメニュー情報を取り込み、このマークシートメニュー情報に基づいて印刷情報を生成して、この印刷情報をマークシート・リーダーライター100の印刷部104に供給する。
【0058】
具体的には、制御部120は、内蔵する時計を計時して発行日時情報を取得し、あらかじめ記憶されたテーブル識別情報を取得し、注文カードごとのシリアル番号を発生させてカード識別情報を取得する。そして、制御部120は、マークシートメニュー情報に含まれるメニュー項目における料理の品目に付加情報を追加し、さらに提供可能数が“0(ゼロ)”である料理の品目に取消線8を示す情報を追加し、優先順位に応じた順序に並び替えた提供可能メニュー情報を生成する。
【0059】
次に、ステップS104において、印刷部104は、制御部120から供給される印刷情報を取り込む。
次に、制御部120は、マークシート・リーダーライター100の搬送部102を制御し、収納部101から一枚の注文カードを取り出して印刷部104に搬送させる。
次に、印刷部104は、搬送されて来た注文カードに、取り込んだ印刷情報を印刷する。
【0060】
次に、ステップS105において、搬送部102は、印刷部104で印刷された注文カードを挿入排出口に搬送し、その注文カードを外部に排出させる。
【0061】
次に、注文管理コントローラー30の動作について説明する。
ステップS301において、第1通信部302は、アクセスポイント20から送信されたメニュー要求情報を受信すると、このメニュー要求情報を制御部301に供給する。
次に、制御部301は、第1通信部302から供給されるメニュー要求情報を取り込むと、このメニュー要求情報を注文管理部305に供給する。
【0062】
次に、ステップS302において、注文管理部305は、制御部301から供給されるメニュー要求情報を取り込むと、メニュー情報記憶部304から最新のメニュー情報を読み込む。次に、注文管理部305は、読み込んだメニュー情報から、メニューと、提供可能数と、優先順位と、付加情報との項目のデータを含むマークシートメニュー情報を生成し、このマークシートメニュー情報を制御部301に供給する。
【0063】
次に、ステップS303において、制御部301は、注文管理部305から供給されるマークシートメニュー情報を取り込み、このマークシートメニュー情報を第1通信部302に供給する。
次に、第1通信部302は、制御部301から供給されるマークシートメニュー情報を取り込み、このマークシートメニュー情報を、無線LAN50を介してアクセスポイント20に送信する。
【0064】
次に、客席端末10が実行する注文受付処理について、図10〜図14および図16〜図19を併せ参照して説明する。
図10は、客席端末10が実行する注文受付処理の手順を示すフローチャートである。図11〜図14の各図は、注文カードの具体例を示す図である。図16〜図19の各図は、注文ナビゲーション画像の具体例を示す図である。
図10が示すフローチャートの処理の初期段階において、制御部120は、受付ナビゲーション画像における新規案内画像を表示制御部140に供給する。そして、表示制御部140は、制御部120から供給される新規案内画像を取り込み、図16に示す新規案内画像92を表示部150に表示させる。
【0065】
ステップS111において、マークシート・リーダーライター100の搬送部102は、注文カードが挿入排出口に挿入されたか否かを検出する。そして、搬送部102が注文カードを検出しない場合(S111:NO)はステップS111の検出処理に戻し、注文カードを検出した場合(S111:YES)はステップS112の処理に移す。ただし、ここで挿入された注文カードは、図11に示す、洋食B定食の個数記入受付欄に“1”、和食A定食の個数記入受付欄に“2”、およびハンバーグセットの個数記入受付欄に“1”が記入された注文カード1aとする。
【0066】
ステップS112において、搬送部102は、検出した注文カード1aを読取部103に搬送する。
次に、読取部103は、搬送部102によって搬送されて来る注文カード1aを読み取ってマークシート注文情報を生成し、このマークシート注文情報を記憶部110に記憶させる。ここで、記憶部110に記憶されるマークシート注文情報は、図4に示すマークシート注文情報のうち、注文種別の項目が“新規”であるレコード部分である。
【0067】
次に、ステップS113において、制御部120は、受付ナビゲーション画像における注文確認画像を生成して表示制御部140に供給する。具体的には、制御部120は、記憶部110に記憶されたマークシート注文情報を読み込み、このマークシート注文情報のうち注文品と個数との各項目のデータと、確定ボタンおよび変更ボタンの各GUIボタンとを含めた注文確認画像を生成し、この注文確認画像を表示制御部140に供給する。そして、表示制御部140は、制御部120から供給される注文確認画像を取り込み、図17に示す注文確認画像93を表示部150に表示させる。同図に示すように、注文確認画像93には、現段階での注文の内容と、GUIボタンである確定ボタン93aおよび変更ボタン93bとが表示されている。
【0068】
次に、ステップS114において、制御部120は、操作部130から確定要求信号が供給されたか否かを判定し、確定要求信号が供給されていないと判定した場合(S114:NO)はステップS116の処理に移し、確定要求信号が供給されたと判定した場合(S114:YES)はステップS115の処理に移す。
【0069】
ステップS115において、制御部120は、受付ナビゲーション画像における注文画像を生成して表示制御部140に供給する。そして、表示制御部140は、制御部120から供給される注文画像を取り込み、図18に示す注文画像94を表示部150に表示させる。
次に、制御部120は、記憶部110からマークシート注文情報を読み込み、このマークシート注文情報から、確定された注文を表す注文データを生成し、この注文データを通信部160に供給する。
次に、通信部160は、制御部120から供給される注文データを取り込み、この注文データをアクセスポイント20に送信する。
【0070】
一方、ステップS116において、制御部120は、操作部130から変更要求信号が供給されたか否かを判定し、変更要求信号が供給されていないと判定した場合(S116:NO)はステップS114の処理に戻す。一方、制御部120は、変更要求信号が供給されたと判定した場合(S116:YES)は、受付ナビゲーション画像における変更案内画像を表示制御部140に供給する。そして、表示制御部140は、制御部120から供給される変更案内画像を取り込み、図19に示す変更案内画像95を表示部150に表示させる。
次に、制御部120は、ステップS117の処理に移す。
【0071】
ステップS117において、マークシート・リーダーライター100の搬送部102は、注文カードが挿入排出口に挿入されたか否かを検出する。そして、搬送部102が注文カードを検出しない場合(S117:NO)はステップS117の検出処理に戻し、注文カードを検出した場合(S117:YES)はステップS118の処理に移す。ただし、ここで挿入された注文カードは、図12に示す、洋食B定食の変更マーク記入受付欄7aと、グラタンの変更マーク記入受付欄7bと、カレーライスの変更マーク記入受付欄7cとがマーキングされた注文カード1bとする。
【0072】
ステップS118において、搬送部102は、検出した注文カード1bを読取部103に搬送する。
次に、読取部103は、搬送部102によって搬送されて来る注文カード1bを読み取って変更対象情報を生成し、この変更対象情報を記憶部110に記憶させる。ここで、記憶部110に記憶される変更対象情報は、注文カード1bの変更マーク記入受付欄7a,7b,7cそれぞれに対応する料理の品目を示す情報である、“洋食B定食”、“グラタン”、および“カレーライス”である。
次に、搬送部102は、注文カード1bを読取部103から挿入排出口に搬送し、注文カード1bを外部に排出させる。
次に、制御部120は、記憶部110から変更対象情報を読み込み、この変更対象情報を印刷情報としてマークシート・リーダーライター100の印刷部104に供給する。
【0073】
次に、ステップS119において、印刷部104は、制御部120から供給される印刷情報を取り込む。
次に、制御部120は、マークシート・リーダーライター100の搬送部102を制御し、収納部101から一枚の注文カードを取り出して印刷部104に搬送させる。
次に、印刷部104は、搬送されて来た注文カードに、取り込んだ印刷情報を印刷する。ここで、印刷部104によって印刷された注文カードは、図13に示す変更用の注文カード1cである。
【0074】
次に、ステップS120において、搬送部102は、印刷部104で印刷された変更用の注文カード1cを挿入排出口に搬送し、その変更用の注文カード1cを外部に排出させる。
【0075】
なお、変更用の注文カード1cの個数記入受付欄が顧客によって記入された、図14に示す変更用の注文カード1dを用いて、ステップS111からステップS115までの処理を実行することにより、記憶部110には、図4に示すマークシート注文情報が記憶され、制御部120は、テーブル番号が“1”であり、“和食A定食”を2品と、“ハンバーグセット”を1品と、“グラタン”を1品と、“カレーライス”を1品とを注文する内容の注文データを生成することとなる。
【0076】
次に、注文管理コントローラー30とキッチンプリンター40とが連係して実行する調理指示処理について説明する。
図20は、注文管理コントローラー30とキッチンプリンター40とが実行する調理指示処理の手順を示すフローチャートである。
【0077】
まず、注文管理コントローラー30の動作について説明する。
ステップS311において、第1通信部302は、アクセスポイント20から供給される注文データを受け付けており(S311:NO)、注文データが供給されると(S311:YES)、その注文データを受信して制御部301に供給し、ステップS312の処理に移る。
【0078】
ステップS312において、制御部301は、第1通信部302から供給される注文データを取り込み、この注文データを注文情報記憶部303に記憶させる。具体的には、制御部301は、注文情報記憶部303に記憶されている注文情報に注文データを追加して、注文情報記憶部303に記憶させる。
【0079】
次に、ステップS313において、注文管理部305は、注文情報記憶部303に記憶された注文情報の内容を監視して所定の基準に達したか否かを判定し、所定の基準に達していると判定した場合(S313:YES)はステップS314の処理に移し、所定の基準に達していないと判定した場合(S313:NO)はステップS311の処理に戻す。具体的には、例えば、注文管理部305は、注文情報記憶部303に記憶された注文情報において、所定の注文数に達した個数があるか否かを判定し、所定の注文数に達した個数があると判定した場合(S313:YES)はステップS314の処理に移し、所定の注文数に達した個数がないと判定した場合(S313:NO)はステップS311の処理に戻す。
【0080】
ステップS314において、注文管理部305は、調理指示情報を生成してこの調理指示情報を制御部301に供給する。具体的には、例えば、注文管理部305は、注文情報記憶部303に記憶された注文情報において、所定の注文数に達した料理の品目とその注文数とを抽出する。次に、注文管理部305は、抽出した料理の品目を検索キーとして、メニュー情報記憶部304に記憶されたメニュー情報から、料理の品目に対応するキッチン種別を読み込み、キッチン種別ごとに、料理の品目と注文数とを含めた調理指示情報を生成する。次に、注文管理部305は、メニュー情報記憶部304に記憶されたメニュー情報の当該料理の品目を含むレコードにおいて、提供可能数の項目から注文数を減算して更新する。
【0081】
次に、ステップS315において、制御部301は、注文管理部305から供給される調理指示情報を取り込み、この調理指示情報を第2通信部306に供給する。
次に、第2通信部306は、制御部301から供給される調理指示情報を取り込み、この調理指示情報を対応するキッチンプリンター40に送信する。
【0082】
次に、キッチンプリンター40の動作について説明する。
ステップS401において、キッチンプリンター40は、注文管理コントローラー30の第2通信部306から送信された調理指示情報を受信する。
次に、ステップS402において、キッチンプリンター40は、受信した調理指示情報を印刷する。
【0083】
なお、本実施形態においては、注文カード1では、料理の注文数の記入の方式を、数字を記入する方式としたが、これ以外にも、例えば、図21に示す注文カード1eのように、対応する注文数のマーク受付欄をマーキングする方式としてもよい。この場合、マークシート・リーダーライター100の読取部103は、例えば、公知の光学式マーク読取装置(Optical Mark Reader;OMR)によって実現される。
【0084】
以上説明したとおり、本発明の一実施形態である注文端末を適用した客席端末10は、マークシートタイプの注文カード1を用いて所望の料理を注文する方式であるため、顧客による操作が容易であり、注文の操作に手間取ることがなく、スムーズに料理の注文を行うことができる。
【0085】
また、注文カード1には、この注文カード1の発行時点で飲食店が提供可能な料理の品目が認識可能に印刷されるため、顧客は、提供不能である料理を注文するおそれがなく、スムーズに料理の注文を行うことができる。
【0086】
また、客席端末10は、注文を確定させる前に、注文確認画像を表示部150に表示させて顧客に確認させるため、注文の信頼性が高い。また、客席端末10は、読取部103の読取誤りや顧客による記入の間違いを、注文が確定されて注文管理コントローラー30に通知される前に発見し訂正することができ、また、顧客による注文内容の変更や注文の追加にも対応できる。これにより、マークシート方式による注文カード1を適用した客席端末10の利便性は極めて高いものである。
【0087】
なお、マークシート・リーダーライター100は、客席端末10に内蔵されてもよいし、客席端末10とは別体として設けられ、例えばUSB(Universal Serial Bus)ケーブル等のケーブルで客席端末10に接続されてもよい。
【0088】
また、上述した実施形態における注文管理コントローラー30の一部の機能をコンピューターで実現してもよい。この場合、その制御機能を実現するための注文管理プログラムをコンピューター読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録された注文管理プログラムをコンピューターシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピューターシステム」とは、OS(Operating System)や周辺装置のハードウェアを含むものである。また、「コンピューター読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、光ディスク、メモリーカード等の可搬型記録媒体、コンピューターシステムに内蔵される磁気ハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピューター読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバー装置やクライアントとなるコンピューターシステム内部の揮発性メモリーのように、一定時間プログラムを保持するものを含んでもよい。また上記のプログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピューターシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせにより実現するものであってもよい。
【0089】
以上、本発明の実施の形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はその実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【符号の説明】
【0090】
10(10−1〜10−8) 客席端末(注文端末)
20 アクセスポイント
30 注文管理コントローラー
40(40−1,40−2) キッチンプリンター
50 無線LAN
60 LAN
100 マークシート・リーダーライター(マークシート発行部,マークシート読取部)
101 収納部
102 搬送部
103 読取部
104 印刷部
110 記憶部
120 制御部
130 操作部
140 表示制御部
150 表示部
160 通信部(取得部)
301 制御部
302 第1通信部
303 注文情報記憶部
304 メニュー情報記憶部
305 注文管理部
306 第2通信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
現時点において提供可能な商品の品目を含むマークシートメニュー情報を外部の端末から取得する取得部と、
前記取得部が取得した前記マークシートメニュー情報に基づいて、前記提供可能な商品の品目を含むメニュー記載欄と個数記入受付欄とをマークシートに印刷して発行するマークシート発行部と、
前記マークシート発行部が発行した前記マークシートの、記入された個数記入受付欄に対応する前記メニュー記載欄中の商品の品目と前記記入された個数記入受付欄とを読み取って読取データを得るマークシート読取部と、
前記マークシート読取部が得た前記読取データに基づいて注文データを生成し、前記注文データを前記外部の端末に通知する制御部と、
を備えることを特徴とする注文端末。
【請求項2】
表示部と、
前記マークシート読取部が得た前記読取データに基づく注文確認画像を生成し、前記注文確認画像を前記表示部に表示させる確認画像表示制御部と、
を備えたことを特徴とする請求項1記載の注文端末。
【請求項3】
操作に応じて確定要求信号を生成し、前記確定要求信号を前記制御部に供給する確定指示部
をさらに備え、
前記制御部は、前記確定指示部から前記確定要求信号の供給を受けて、生成した前記注文データを前記外部の端末に通知する
ことを特徴とする請求項2記載の注文端末。
【請求項4】
操作に応じて変更要求信号を生成し、前記変更要求信号を前記制御部に供給する変更指示部
をさらに備え、
前記制御部は、前記変更指示部から前記変更要求信号の供給を受けて、前記マークシート発行部に対し、変更用のマークシートを印刷して発行するよう指示する
ことを特徴とする請求項2または3記載の注文端末。
【請求項5】
取得部が、現時点において提供可能な商品の品目を含むマークシートメニュー情報を外部の端末から取得する取得ステップと、
マークシート発行部が、前記取得ステップにおいて取得された前記マークシートメニュー情報に基づいて、前記提供可能な商品の品目を含むメニュー記載欄と個数記入受付欄とをマークシートに印刷して発行するマークシート発行ステップと、
マークシート読取部が、前記マークシート発行ステップにおいて発行された前記マークシートの、記入された個数記入受付欄に対応する前記メニュー記載欄中の商品の品目と前記記入された個数記入受付欄とを読み取って読取データを得るマークシート読取ステップと、
制御部が、前記マークシート読取ステップにおいて得られた前記読取データに基づいて注文データを生成し、前記注文データを前記外部の端末に通知する制御ステップと、
を有することを特徴とする注文方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2012−220987(P2012−220987A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−82786(P2011−82786)
【出願日】平成23年4月4日(2011.4.4)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】