説明

洗い出しクロス

【課題】コンクリート表面の洗い出し仕上げに用いると、コンクリート表面に染み出した余剰水の抜けが良好となり、しかも、洗い出し仕上げが均一になる洗い出しクロスを提供する。
【解決手段】綿糸1を織成または編成してなり、ショ糖とクエン酸金属塩の混合物を主成分とするコンクリート硬化遅延剤および水溶性ウレタンが含浸されている網材製の洗い出しクロスであり、上記綿糸1の太さが5〜50デシテックスの範囲内に設定され、かつ、上記網材における綿糸1の本数密度が25.4mm×25.4mm当たり5本×5本〜20本×20本の範囲内に設定されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンクリート表面を洗い出し仕上げする際に用いる洗い出しクロスに関するものである。
【背景技術】
【0002】
型枠に打設されたコンクリートの表面を洗い出し仕上げする方法として、洗い出しクロスを用いる洗い出し仕上げ方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この洗い出しクロスは、網状の基材に、その基材の各網目を完全に塞がないように(各網目の中心部が残存するように)、コンクリート硬化遅延剤を付着させたものとなっている。
【0003】
そして、その洗い出しクロスを用いた洗い出し仕上げは、つぎのようにして行われる。すなわち、まず、コンクリートを型枠に打設した後、洗い出し仕上げするコンクリートの表面に上記洗い出しクロスを被せる。このとき、コンクリート表面と洗い出しクロスとの間の空気や水等を、上記残存網目から追い出し、コンクリート硬化遅延剤をコンクリート表面に接触させる。ついで、コンクリートが養生硬化した後、上記洗い出しクロスを剥がす。そののち、コンクリートの表面のコンクリート硬化遅延剤の浸透による未硬化部分を水で洗い出す。このようにして、洗い出し仕上げが行われる。
【特許文献1】特開2000−263531号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来の洗い出しクロスは、基材にコンクリート硬化遅延剤が付着していることにより、基材の残存網目が小さくなっており、そのため、打設したコンクリートの表面に上記洗い出しクロスを被せた際に、コンクリート表面に染み出した余剰水の抜けが悪い。その結果、コンクリート硬化遅延剤がコンクリート内部に浸透し難くなり、洗い出し性能が充分に発揮されないという問題点がある。
【0005】
また、上記従来の洗い出しクロスでは、コンクリート硬化遅延剤を付着させているため、その量(付着量)にばらつきが生じ易く、その結果、洗い出し仕上げにばらつきが生じ易い。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、コンクリート表面の洗い出し仕上げに用いると、コンクリート表面に染み出した余剰水の抜けが良好となり、しかも、洗い出し仕上げが均一になる洗い出しクロスの提供をその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するため、本発明の洗い出しクロスは、綿糸を織成または編成してなり下記(A)および(B)が含浸されている網材製の洗い出しクロスであり、上記綿糸の太さが5〜50デシテックスの範囲内に設定され、かつ、上記網材における綿糸の本数密度が25.4mm×25.4mm当たり5本×5本〜20本×20本の範囲内に設定されているという構成をとる。
(A)ショ糖とクエン酸金属塩の混合物を主成分とするコンクリート硬化遅延剤。
(B)水溶性ウレタン。
【0008】
本発明者らは、洗い出しクロスとして、コンクリート表面に染み出した余剰水の抜けを良好にすべく、網材にコンクリート硬化遅延剤を付着させるのではなく、含浸させることを想起した。しかも、含浸では、たとえ含浸直後に含浸量のばらつきがあったとしても、時間が経過すると自然に、含浸量の多い部分から少ない部分にコンクリート硬化遅延剤が移動するため、含浸量のばらつきが殆どないという利点を有する。そこで、その網材に含浸されたコンクリート硬化遅延剤が、網材の各網目の中心部まで作用(拡散)し、洗い出し仕上げが均一になるよう、研究を重ねた。その研究の過程で、コンクリート硬化遅延剤に水溶性ウレタン〔上記(B)〕を加えて用いると、コンクリート硬化遅延剤の拡散性が向上することを突き止めた。これは、水に対する水溶性ウレタンの溶解性が良好であることによるものだと推測される。しかし、公知のコンクリート硬化遅延剤は酸性のものが多く、上記水溶性ウレタンに悪影響を与える(タックが発生する)ことが判明した。そこで、コンクリート硬化遅延剤について研究を重ねた結果、コンクリート硬化遅延剤としては、上記水溶性ウレタンに悪影響を与えないショ糖とクエン酸金属塩の混合物を主成分とするもの〔上記(A)〕が適正であることを突き止めた。
【0009】
さらに、上記ショ糖とクエン酸金属塩の混合物を主成分とするコンクリート硬化遅延剤〔上記(A)〕および水溶性ウレタン〔上記(B)〕を含浸させる網材の形成材料としては、含浸性が良好である観点から、綿糸が適正であることを突き止めた。また、その綿糸の太さを5〜50デシテックスの範囲内に設定し、かつ、上記網材における綿糸の本数密度を25.4mm(1インチ)×25.4mm(1インチ)当たり5本×5本〜20本×20本の範囲内に設定すると、上記綿糸への含浸量および網材の各網目の中心部までの拡散量を適正にすることができ、しかも、網材の網目の大きさも適正に設定することができることも突き止めた。そして、そのような洗い出しクロスを用いてコンクリートの洗い出し仕上げを行うと、上記網目の大きさの適正化により、コンクリート表面に染み出した余剰水の抜けが良好になり、しかも、上記コンクリート硬化遅延剤の含浸量および拡散量の適正化により、洗い出し仕上げが均一になることを見出し、本発明に到達した。
【発明の効果】
【0010】
本発明の洗い出しクロスでは、コンクリート硬化遅延剤としてショ糖とクエン酸金属塩の混合物を主成分とするものが採用され、水溶性ウレタンと共に、綿糸を織成または編成してなる網材に含浸されている。このため、打設されたコンクリート表面において水(コンクリート余剰水)と接触すると、上記コンクリート硬化遅延剤が水溶性ウレタンと共に染み出し、その水溶性ウレタンの作用により、優れた拡散性を示す。このことから、本発明の洗い出しクロスでは、その網材の網目を大きく設定することができる。具体的には、上記綿糸の太さを5〜50デシテックスの範囲内に設定し、かつ、上記網材における綿糸の本数密度を25.4mm×25.4mm当たり5本×5本〜20本×20本の範囲内に設定することができる。これにより、コンクリート表面に染み出した余剰水の抜けが良好になり、コンクリート硬化遅延剤をコンクリート内部に浸透し易くすることができる。そして、上記含浸では、その量(含浸量)を均一にすることができ、上記コンクリート硬化遅延剤の優れた拡散性と相俟って、洗い出し仕上げを均一にすることができる。また、上記コンクリート硬化遅延剤の優れた拡散性により、コンクリートの硬化が早くなる環境下(例えば、夏等の高温環境下)でも、コンクリート硬化遅延剤が速やかに拡散し、洗い出し仕上げを均一にすることができる。
【0011】
特に、上記ショ糖とクエン酸金属塩の混合物を主成分とするコンクリート硬化遅延剤と水溶性ウレタンの混合割合が、上記コンクリート硬化遅延剤10重量部に対して、上記水溶性ウレタンのウレタン固形分が5〜20重量部の範囲内に設定されている場合には、コンクリート硬化遅延剤がより速やかな拡散性を示す。
【0012】
また、上記コンクリート硬化遅延剤におけるショ糖とクエン酸金属塩の混合割合が、ショ糖5重量部に対して、クエン酸金属塩が2〜10重量部の範囲内に設定されている場合には、コンクリートの硬化をより遅延させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
つぎに、本発明の実施の形態を図面にもとづいて詳しく説明する。
【0014】
図1は、本発明の洗い出しクロスの一実施の形態を示している。この洗い出しクロスは、綿糸1が織られるかまたは編まれるかして網状(網材)に形成され、フレキシブルなものとなっている。また、その網材(綿糸1)には、ショ糖とクエン酸金属塩の混合物を主成分とするコンクリート硬化遅延剤が、水溶性ウレタンと共に含浸されている。さらに、上記綿糸1は、太さが5〜50デシテックスの範囲内のものが用いられている。また、上記網材は、上記綿糸1の本数密度が25.4mm×25.4mm当たり5本×5本〜20本×20本の範囲内となるように織られるかまたは編まれるかしたものとなっている。なお、上記コンクリート硬化遅延剤において、主成分とは、全体の過半を占める成分のことをいい、全体が主成分のみからなる場合も含める趣旨である。
【0015】
より詳しく説明すると、上記綿糸1は、太さを5〜50デシテックスの範囲内に設定することにより、上記コンクリート硬化遅延剤および水溶性ウレタンの含浸量を適正にしている。すなわち、綿糸1の太さが5デシテックスを下回ると、上記含浸量が少なくなり、コンクリート硬化遅延剤が上記網材の各網目の中心部まで充分に拡散しないおそれがあり、その結果、洗い出し仕上げにばらつきが発生するおそれがある。逆に、綿糸1の太さが50デシテックスを上回ると、必要以上のコンクリート硬化遅延剤が含浸され、無駄になり、しかも、綿糸1が太くなるため、洗い出しクロスの取り扱い性が悪くなる。
【0016】
上記綿糸1が織られるかまたは編まれるかしてなる上記網材は、上記綿糸1の本数密度を25.4mm×25.4mm当たり5本×5本〜20本×20本の範囲内に設定することにより、網材の網目の大きさを適正にしている。すなわち、綿糸1の本数密度が25.4mm×25.4mm当たり5本×5本を下回ると、網材の網目の大きさが大きくなり過ぎ、コンクリート表面に染み出した余剰水の抜けが良好になるものの、網材の各網目の中心部までコンクリート硬化遅延剤が到達(拡散)しないおそれがあり、その結果、洗い出し仕上げにばらつきが発生するおそれがある。逆に、綿糸1の本数密度が25.4mm×25.4mm当たり20本×20本を上回ると、網材の網目の大きさが小さくなり、コンクリート表面に染み出した余剰水の抜けが悪くなり、その結果、コンクリート硬化遅延剤がコンクリート内部に浸透し難くなり、洗い出し性能が充分に発揮されないおそれがある。
【0017】
上記綿糸1に含浸されている上記コンクリート硬化遅延剤と水溶性ウレタンの混合割合は、特に限定されないが、コンクリート硬化遅延剤がより速やかな拡散性を示す観点から、上記コンクリート硬化遅延剤10重量部に対して、上記水溶性ウレタンのウレタン固形分が5〜20重量部の範囲内に設定されていることが好ましい。
【0018】
上記コンクリート硬化遅延剤におけるショ糖とクエン酸金属塩の混合割合は、特に限定されないが、コンクリートの硬化をより遅延させることができる観点から、ショ糖5重量部に対して、クエン酸金属塩が2〜10重量部の範囲内に設定されていることが好ましい。なお、クエン酸金属塩としては、クエン酸ナトリウム,クエン酸マグネシウム,クエン酸カルシウム,クエン酸亜鉛等があげられる。また、コンクリート硬化遅延剤には、上記ショ糖,クエン酸金属塩以外のものも含まれていてもよく、例えば、シュウ酸,リンゴ酸,リグノスルフォン酸等が含まれていてもよい。
【0019】
上記洗い出しクロスの作製は、綿糸1を織るかまたは編むかして網材に形成してから上記コンクリート硬化遅延剤および水溶性ウレタンを含浸させてもよいし、綿糸1にコンクリート硬化遅延剤および水溶性ウレタンを含浸させてからその綿糸1を織るかまたは編むかして網材に形成してもよい。ここで、上記含浸は、上記綿糸1または網材を、上記コンクリート硬化遅延剤と水溶性ウレタンを上記混合割合で混合した混合液に浸漬することにより行われる。また、上記綿糸1を網状に織る場合、その織り方としては、特に限定されないが、製造し易い観点から、平織であることが好ましい。
【0020】
そして、上記洗い出しクロスを用いた洗い出し仕上げは、例えば、つぎのようにして行われる。すなわち、まず、型枠にコンクリートを打設し、その表面を均す。その後、その表面のうち洗い出し仕上げを施す部分に、上記洗い出しクロスを被せる。このとき、コンクリートの表面と洗い出しクロスとの間の空気や、コンクリート表面に染み出した余剰水等は、洗い出しクロスの網目から追い出される。また、上記コンクリート表面において、洗い出しクロスが水と接触することにより、含浸されていた上記コンクリート硬化遅延剤が水溶性ウレタンと共に染み出し、その水溶性ウレタンの作用により、コンクリート表面に速やかに拡散すると共にコンクリート内部に浸透する。この状態で所定時間経過させることにより、上記コンクリート表面部分は、拡散したコンクリート硬化遅延剤の作用により半硬化状態となり、コンクリート表面部分(上記半硬化状態の部分)よりも深い部分や上記洗い出しクロスの周辺部分は、コンクリート硬化遅延剤が作用しないことから硬化状態となる。このようになった段階で、上記洗い出しクロスをコンクリート表面から剥離する。そして、コンクリート表面の半硬化部分を水で洗い流して除去し、洗い出し仕上げを完了する。
【0021】
つぎに、実施例について比較例および従来例と併せて説明する。但し、本発明は、実施例に限定されるわけではない。
【実施例1】
【0022】
〔洗い出しクロスの作製〕
太さ5デシテックスの綿糸を平織して網材に形成した。このとき、綿糸の本数密度を25.4mm×25.4mm当たり20本×20本とした。そして、その網材を、コンクリート硬化遅延剤(ショ糖5重量部,クエン酸ナトリウム6重量部)および水溶性ウレタン10重量部が含まれるパラミリオンVPS−17(大原パラヂウム社製)に浸漬した後、絞り、乾燥した。このようにして、上記コンクリート硬化遅延剤および水溶性ウレタンが含浸された網状の洗い出しクロスを作製した。この洗い出しクロスにおいて、網目の大きさは1.25mm×1.25mmであった。また、含浸された上記パラミリオンVPS−17の質量は、平織1m2 当たり150gだった。この質量は、含浸前の網材の質量と含浸後の洗い出しクロスの質量との差から算出し、この算出方法は以降の実施例等についても同様である。
【実施例2】
【0023】
上記実施例1において、綿糸の太さを28デシテックス、網材における綿糸の本数密度を25.4mm×25.4mm当たり13本×13本とした。それ以外は、上記実施例1と同様にして洗い出しクロスを作製した。この洗い出しクロスにおいて、網目の大きさは2mm×2mmであった。また、含浸された上記パラミリオンVPS−17の質量は、平織1m2 当たり200gだった。
【実施例3】
【0024】
上記実施例1において、綿糸の太さを50デシテックス、網材における綿糸の本数密度を25.4mm×25.4mm当たり5本×5本とした。それ以外は、上記実施例1と同様にして洗い出しクロスを作製した。この洗い出しクロスにおいて、網目の大きさは5mm×5mmであった。また、含浸された上記パラミリオンVPS−17の質量は、平織1m2 当たり240gだった。
【0025】
〔比較例1〕
上記実施例1において、綿糸の太さを3デシテックス、網材における綿糸の本数密度を25.4mm×25.4mm当たり25本×25本とした。それ以外は、上記実施例1と同様にして洗い出しクロスを作製した。この洗い出しクロスにおいて、網目の大きさは0.8mm×0.8mmであった。また、含浸された上記パラミリオンVPS−17の質量は、平織1m2 当たり80gだった。
【0026】
〔比較例2〕
上記実施例1において、綿糸の太さを55デシテックス、網材における綿糸の本数密度を25.4mm×25.4mm当たり3本×3本とした。それ以外は、上記実施例1と同様にして洗い出しクロスを作製した。この洗い出しクロスにおいて、網目の大きさは10mm×10mmであった。また、含浸された上記パラミリオンVPS−17の質量は、平織1m2 当たり150gだった。
【0027】
〔従来例1:前記特許文献1に相当〕
太さ5デシテックスの綿糸を平織して網材に形成した。このとき、綿糸の本数密度を25.4mm×25.4mm当たり10本×10本とした。そして、その網材を、リグニンスルホン酸からなるコンクリート硬化遅延剤に浸漬した後、絞り、乾燥した。このようにして、上記網材に、網目が残存した状態で、コンクリート硬化遅延剤が付着(一部含浸)した洗い出しクロスを作製した。この洗い出しクロスにおいて、残存網目の大きさは2.5mm×2.5mmであり、隣り合う残存網目間の距離は3mmであった。また、付着(一部含浸)したリグニンスルホン酸の質量は、平織1m2 当たり250gだった。
【0028】
〔洗い出し仕上げ〕
上記実施例1〜3、比較例1,2および従来例1の各洗い出しクロスを、型枠にコンクリートを打設した後すぐに、上記洗い出しクロスをコンクリートの表面に被せた。そして、3時間後、上記洗い出しクロスをコンクリート表面から剥離し、その剥離した部分に対応するコンクリートの表面の半硬化部分を洗い流した。このようにして、コンクリートの表面を洗い出し仕上げした。
【0029】
〔余剰水の追い出し性〕
上記洗い出し仕上げにおいて、洗い出しクロスをコンクリートの表面に被せた状態で、コンクリート表面に染み出した余剰水の追い出しが良好であったものを○、その追い出しに少し時間を要したものを×と評価し、下記の表1に併せて示した。
【0030】
〔洗い出し面の状態〕
上記洗い出し仕上げの結果、洗い出し仕上げが均一にできたものを○、均一にできなかったものを×と評価し、下記の表1に併せて示した。
【0031】
【表1】

【0032】
上記結果から、実施例1〜3では、余剰水の追い出し性も洗い出し仕上げの均一性も優れているが、従来例1では、それらの評価が劣っていることがわかる。また、比較例1の洗い出しクロスは、綿糸の太さが細いため、含浸されるコンクリート硬化遅延剤の量が少ない。このため、コンクリート硬化遅延剤が各網目の中心部まで充分に拡散できず、各網目の中心部での洗い出し仕上げが不充分であった。また、比較例2の洗い出しクロスは、綿糸の本数密度は低いものの、綿糸の太さが太いため、各網目の大きさが小さい。このため、余剰水の追い出しが不充分となり、コンクリート硬化遅延剤がコンクリートの内部まで浸透せず、洗い出し仕上げが不充分となり、均一性も劣っていた。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の洗い出しクロスの一実施の形態を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0034】
1 綿糸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
綿糸を織成または編成してなり下記(A)および(B)が含浸されている網材製の洗い出しクロスであり、上記綿糸の太さが5〜50デシテックスの範囲内に設定され、かつ、上記網材における綿糸の本数密度が25.4mm×25.4mm当たり5本×5本〜20本×20本の範囲内に設定されていることを特徴とする洗い出しクロス。
(A)ショ糖とクエン酸金属塩の混合物を主成分とするコンクリート硬化遅延剤。
(B)水溶性ウレタン。
【請求項2】
上記(A)と(B)の混合割合が、上記(A)10重量部に対して、上記(B)のウレタン固形分が5〜20重量部の範囲内に設定されている請求項1記載の洗い出しクロス。
【請求項3】
上記(A)におけるショ糖とクエン酸金属塩の混合割合が、ショ糖5重量部に対して、クエン酸金属塩が2〜10重量部の範囲内に設定されている請求項1または2記載の洗い出しクロス。

【図1】
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