説明

洗浄布

【課題】洗剤等を実質的に使用しなくとも、食器、調理具、洗面器、風呂桶、入浴用品等を洗浄することができる洗浄布を提供する。
【解決手段】表面にループパイルを有する布帛からなり、ループパイルを構成するパイル糸にアクリル繊維からなる糸が用いられており、パイル高さが1〜5mmで、片面当りのパイル数密度が30〜100個/cmであることを特徴とする洗浄布。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パイル糸としてアクリル糸を使用したループパイル布帛で構成され、洗剤等を実質的に使用しなくとも、食器、調理具、洗面器、風呂桶、入浴用品等を洗浄することができる洗浄布に関する。
【背景技術】
【0002】
アクリル糸を用いた生地が、その界面活性性を利用して、洗剤等を使用することなく、食器洗浄用の洗浄布として使用できることが公知であり、使用されている。例えば、特開平11−19016号公報(特許文献1)には、アクリル繊維からなる不織布を洗浄布として用いることが記載されている。しかし、これら公知の布帛は、表面凹凸が少なく、汚れの掻き出し性が良くなく、さらに糸間に汚れ等が詰まりやすくかつ詰まった汚れ等が取れにくいため、生地自体も汚れやすいものであった。更に、上記公開特許公報には、布帛表面に凹凸を付与した洗浄布が記載されているが、不織布表面への一般的な凹凸付与方法である熱エンボス方法を用いるとエンボスにより形成された凹部がフィルム化し、布帛全体としての洗浄力が低下し、さらに凸部による汚れ掻き出し能も期待したほど得られない。
【0003】
【特許文献1】特開平11−19016号公報(特許請求の範囲、0015段落)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、汚れを掻き出しやすくするために布帛表面に凹凸が付与され、糸間に汚れ等が詰まっても容易に取れやすく、かつ洗浄力の大きい洗浄布を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の目的である、汚れが掻き出しやすくするために布帛表面に凹凸が付与され、糸間に汚れ等が詰まっても容易に取れやすく、さらに洗浄力の大きい洗浄布を得るためには、布帛表面に凹凸を形成する手段としてループパイルを利用すること、すなわちループパイルにより布帛表面に凹凸が形成されていること、そのパイル糸にアクリル繊維からなる糸を用いられていること、さらにその際のパイル高さとパイル密度が重要であることを見出し本発明に達した。
【0006】
すなわち、本発明は、表面にループパイルを有する布帛からなり、ループパイルを構成するパイル糸にアクリル繊維からなる糸が用いられており、パイル高さが1〜5mmで、片面当りのパイル数密度が30〜100個/cmであることを特徴とする洗浄布である。そして、好ましくは、パイル糸の太さが50〜700デシテックスの範囲である場合であり、またパイル布帛を構成する基布が、ポリエステル繊維またはポリプロピレン繊維から構成されている場合である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、本発明を詳細に説明する。まず、本発明において、パイルは、ループ調のパイルであらねばならない。ループ調のパイルの先端を全てカットしたり、モケット織物のような、布帛表面を立毛調のものとしたようなものは本発明には含まれない。本発明では、ループ調のパイルであることが重要であり、ループ調の形態を有していることにより水をしっかりと含み、また、食器等の汚れをしっかり掻き出すことができる。すなわち、先端が切断された繊維端からなる立毛の場合と比べて、パイルがループとなっていることにより、ループ部分で汚れが掻き出され、汚れ面から剥がれた汚れがループ部分に保持されやすく、格段に清浄力がアップすることとなる。
【0008】
また、本発明において、パイルの高さは1〜5mmの範囲であることが重要である。このパイル高さを有する場合には、生地に十分な凹凸が付与されているため、汚れの掻き出し性も良好であり、また、パイルが十分水を含み、かつ掻き出した汚れも十分保持することとなる。このパイル高さの測定方法としては、図1のように、生地の形態を形成している箇所(すなわちパイルの根元)から、パイル糸を軽く引っ張った状態にした時の、パイルの先端までの距離、すなわち、パイルの根元からパイル先端までの実際の高さHを実測する方法が挙げられる。
【0009】
パイル高さが1mm未満の場合には、パイル部に十分に水を保持できず、また、深部の汚れを掻き出しにくく、さらに掻き出した汚れも十分布帛に保持できず、また、保持された汚れは逆にすすぎで容易に放出しにくいため、食器用の洗浄布としては不適である。また、パイル高さが5mmより高い場合には、パイル自体が大きくなりすぎるためか、汚れの掻き出し性が劣るようになり、食器用の洗浄布としては不適である。したがって、パイル長は1〜5mmの範囲であることが必要であり、好ましくは1.5〜3mmの範囲である。
【0010】
また、本発明の洗浄布において、片面当りのパイル数密度は30〜100個/cmの範囲であることが、水の保持性、汚れの掻き出し性、汚れの保持性、すすぎにより汚れが容易に放出できる点で重要である。パイルの密度が30個/cm未満の場合には、水や汚れの保持性が悪化し、さらに汚れの掻き出し性も不十分となるため好ましくない。パイルの密度が、100個/cmより大きいと、パイル密度が高すぎて、汚れの保持性が悪くなる一方で、保持した汚れのすすぎ時の放出性も悪くなり好ましくない。したがって、片面当りのパイル密度は30〜100個/cmの範囲であることが必要であり、好ましくは40〜80個/cmの範囲である。
【0011】
上記のようなパイルを有した布帛は、パイルを布帛の片面にのみ有するものでも良いし、表裏両面に有するものでも良い。パイルを有する方の面が使用面となる。また、このような布帛は、織物、編物、不織布のいずれでもよく、タオル織機、ラッセル機、シンカーパイル丸編機で直接パイルを配した生地を製編織することができるし、さらに、ダブル丸編機で溶解性糸を用いて生地を製編し、その後の加工で溶解性糸を溶解、除去することで、パイルを形成するという手法によって作製することもできる。不織布にループパイル糸を植え込む方法でも良い。
【0012】
本発明では、パイルにアクリル糸を用いることが重要である。本発明の洗浄布は、実質的に洗剤を用いなくとも食器等の汚れを除去することが可能であるが、この効果はアクリル糸の持つ界面活性作用を利用したものである。したがって、本発明の洗浄布においては、パイルがアクリル糸から構成されていることが重要である。
もちろん、パイルを構成する糸の全てがアクリル糸である場合がもっとも好ましいが、パイルを構成する糸の一部としてアクリル糸以外の糸、例えばポリエステル糸、ナイロン糸、ポリオレフィン糸、ビニロン糸等の合成繊維糸、木綿糸、羊毛糸、麻糸、レーヨン糸、アセテート糸等の天然繊維糸や半合成繊維糸、再生繊維糸が用いられていても良い。
【0013】
更に、アクリル糸を構成する繊維は、アクリル繊維100%からなる場合がもっとも好ましいが、アクリル繊維の一部をアクリル繊維以外の繊維、例えばポリエステル繊維、ナイロン繊維、ポリオレフィン繊維、ビニロン繊維等の合成繊維、木綿、羊毛、麻、レーヨン繊維、アセテート繊維等の天然繊維、半合成繊維、再生繊維などで置き換えても良い。
【0014】
パイルとして用いられるアクリル糸を構成する繊維の太さとしては 0.5〜3.5dtexの範囲が汚れの除去性、パイル糸の強度の点で好ましい。またアクリル糸を構成する繊維は、同一の太さを有する場合であっても、あるいは異なる太さを有している場合であってもよく、特に、太い繊維と細い繊維が共存している場合には、汚れ除去能力が高くなる。更に、構成する繊維の断面は円形である場合よりも、異型断面を有している場合の方が、汚れを掃き出す能力が高くなる。
【0015】
本発明で言うアクリル糸とは、一般的にアクリル繊維と称されているアクリロニトリル単位を85重量%以上含む長鎖状合成重合体からなるものの他に、一般にアクリル系と称されている、アクリロニトリル単位を50〜85重量%含む長鎖状合成重合体からなるものも本発明でいうアクリル糸に含まれる。
【0016】
アクリル糸は、長繊維糸でもステープル繊維からなる紡績糸でも構わない。毛羽の脱落しにくさという点では長繊維糸が有利であるが、実際の使用の面からは、毛羽による汚れの掻き出し性の向上、水の保持のしやすさという点では紡績糸の方が有利である。紡績糸の場合には、糸の撚数を300〜1200T/mとするのが、ループの形態保持性の点で優れている。
【0017】
長繊維糸のものを用いるか、紡績糸を用いるかに関しては、使用する場所、使用する対象等により使い分けることとなる。例えば、食堂、レストラン、喫茶店、病院等で食器の洗浄布あるいは食器表面の水分を除去するために用いる場合には、毛羽の付着を防ぐために長繊維糸を用いたものを使用するのが好ましく、一方、一般家庭で使用する場合には、汚れの取れやすさの点から紡績糸を用いたものが好ましい。
【0018】
用いるアクリル糸の繊度(糸の総繊度)については特に制限はないが、50〜700デシテックスの範囲が適当である。50デシテックス未満の糸は紡糸製造が困難で現実的ではなく、700デシテックスより大きいと、糸が太すぎて、上記でいうパイル密度に製編織することが困難となる。より好ましくは100〜400デシテックスの範囲である。
【0019】
生地(基布)を形成する糸、つまり、グランド糸に使用する糸については特に制約されない。ポリエステル、ポリアミド、アクリル、ポリプロピレン等の合成繊維、コットン、麻、ウール等の天然繊維、レーヨン等の再生繊維のいずれでも良いが、水周りに使用する用途のため、水に影響されにくく、吸水性少ない繊維が好ましく、その具体例として、ポリエステルやポリプロピレン等の合成繊維が挙げられる。生地は織物、編物、不織布のいずれでもよく、好ましくは織物や編物である。生地を構成する糸の太さとしては、布の強力、布のドレープ性の点で50〜300dtexの範囲が好ましく、更に生地を構成する糸を形成する繊維の太さとしては、汎用性、布のドレープ性の点で2〜10dtexの範囲が好ましい。更に生地の目付けとしては、100〜1000g/mの範囲が取り扱いの点で好ましい。
【産業上の利用可能性】
【0020】
本発明の洗浄布は、パイル糸にアクリル糸を配したループパイル布帛で構成されており、洗剤等を実質的に使用しなくとも、皿、コップ、カップ、スプーン、ナイフ、フォーク等の食器類、鍋、釜、フライパン、包丁等の調理器具、洗面器、風呂桶、入浴用品等を洗浄することができる。もちろん、本発明の洗浄布と洗剤を併用してもよく、併用することにより洗剤の使用量を減らすことが可能となり、環境破壊を防ぐことができる。本発明の洗浄布は、一般家庭用として、あるいはレストラン、喫茶店等の飲食店用としても使用できる。
【実施例】
【0021】
以下、実施例をもって本発明を説明するが、これらにより本発明の範囲が制限されるものではない。
【0022】
汚れのふき取り性を次の方法により評価した。
[汚れのふき取り性]
ケーキ皿(ノリタケ製CRAFTONE)の表面に口紅(シャネル製No.33)にて10cmのラインを2本引く。その皿を15℃の水中で、評価する生地でこする。皿から口紅が取れる状態を、1回のこすりで口紅を完全に除去できた場合を5級、5回以上こすっても汚れが残る場合を1級として5段階で評価した。例えば、2回程度のこすりで完全に除去できたものを4級、3回程度のこすりで除去できたものを3級、4〜5回のこすりで除去できたものを2級と評価した。
また、生地の汚れの除去性については、上記口紅をふき取った生地を、家庭用洗濯機(松下電器産業株式会社:NA−V80)にて、洗剤なしにて「おまかせコース」で、洗浄した際に、完全に全部を除去できた場合を5級、全く除去できなかった場合を1級として5段階で評価した。ほんの一部が除去できなかった場合を4級、かなり除去できたが同時にかなりが残った場合を3級、殆どが除去できなかった場合を2級とした。
【0023】
実施例1
アクリル紡績糸50番手(毛番)(200デシテックス)(東洋紡績株式会社製エクスラン:繊維太さ1dtex)をパイル糸に、167デシテックスのポリエステル長繊維をグランド糸に用いて、16G×24インチ、シンカー長2.8mmのシンカーパイル丸編機にて編立し生機を得た。この生機を100℃で精練、150℃で熱セットしてパイル状編物(目付:270g/m)を得た。このパイル状編物を構成するアクリル紡績糸とポリエステル長繊維の重量比率は65:35であった。得られた生地のパイル高さ2.5mm、パイル密度は60個/cmであり、汚れのふき取り性は4級、生地の汚れの除去性は4級であった。また洗浄作業時の保水性の点でも何ら問題がなかった。
【0024】
比較例1
アクリル紡績糸50番手(毛番)(200デシテックス)(東洋紡績株式会社製エクスラン:繊維太さ1dtex)をパイル糸に、167デシテックスのポリエステル長繊維をグランド糸に用いて、16G×24インチ、シンカー長0.8mmのシンカーパイル丸編機にて編立し生機を得た。この生機を100℃で精練、150℃で熱セットしてパイル状編物(目付:170g/m)を得た。このパイル状編物を構成するアクリル紡績糸とポリエステル長繊維の重量比率は45:55であった。得られた生地のパイル高さは0.6mm、パイル密度は60個/cmであり、汚れのふき取り性は4級、生地の汚れの除去性は2級であった。洗浄布として使用中のパイル部分への水の保持性が悪かった。
【0025】
比較例2
アクリル紡績糸50番手(毛番)(200デシテックス)(東洋紡績株式会社製エクスラン:繊維太さ1dtex)をパイル糸に、167デシテックスのポリエステル長繊維をグランド糸に用いて、16G×24インチ、シンカー長6.5mmのシンカーパイル丸編機にて編立し生機を得た。この生機を100℃で精練、150℃で熱セットしてパイル状編物(目付:450g/m)を得た。このパイル状編物を構成するアクリル紡績糸とポリエステル長繊維の重量比率は80:20であった。得られた生地のパイル長は6.3mm、パイル密度は60個/cmであり、汚れのふき取り性は2級、生地の汚れの除去性は4級であった。
【0026】
実施例2
アクリル紡績糸50番手(毛番)(200デシテックス)(東洋紡績株式会社製エクスラン:繊維太さ1dtex)をパイル糸に、167デシテックスのポリエステル長繊維をグランド糸に用いて、20G×24インチ、シンカー長2.8mmのシンカーパイル丸編機にて編立し生機を得た。この生機を100℃で精練、150℃で熱セットしてパイル状編物(目付:400g/m)を得た。このパイル状編物を構成するアクリル紡績糸とポリエステル長繊維の重量比率は65:35であった。得られた生地のパイル長は2.5mm、パイル密度は90個/cmであり、汚れのふき取り性は4級、生地の汚れの除去性は4級であった。また洗浄作業時の保水性の点でも何ら問題がなかった。
【0027】
実施例3
アクリル紡績糸50番手(毛番)(200デシテックス)(東洋紡績株式会社製エクスラン:繊維太さ1dtex)をパイル糸に、167デシテックスのポリエステル長繊維をグランド糸に用いて、20G×24インチ、シンカー長2.8mmのシンカーパイル丸編機にて編立し生機を得た(シンカーパイルの有り無しをパターンホイルでコントロールして、パイル量を半分にした)。この生機を100℃で精練、150℃で熱セットしてパイル状編物(目付:180g/m)を得た。このパイル状編物を構成するアクリル紡績糸とポリエステル長繊維の重量比率は65:35であった。得られた生地のパイル長は2.5mm、パイル密度は40個/cmであり、汚れのふき取り性は4級、生地の汚れの除去性は4級であった。また洗浄作業時の保水性の点でも何ら問題がなかった。
【0028】
比較例3
アクリル紡績糸50番手(毛番)(200デシテックス)(東洋紡績株式会社製エクスラン:繊維太さ1dtex)をパイル糸に、167デシテックスのポリエステル長繊維をグランド糸に用いて、20G×24インチ、シンカー長2.8mmのシンカーパイル丸編機にて編立し生機を得た。この生機を100℃で精練、150℃で熱セットしてパイル状編物(目付:540g/m)を得た。このパイル状編物を構成するアクリル紡績糸とポリエステル長繊維の重量比率は65:35であった。得られた生地のパイル長は2.5mm、パイル密度は120個/cmであり、汚れのふき取り性は4級、生地の汚れの除去性は2級であった。
【0029】
比較例4
アクリル紡績糸50番手(毛番)(200デシテックス)(東洋紡績株式会社製エクスラン:繊維太さ1dtex)をパイル糸に、167デシテックスのポリエステル長繊維をグランド糸に用いて、16G×24インチ、シンカー長2.8mmのシンカーパイル丸編機にて編立し生機を得た(シンカーパイルの有り無しをパターンホイルでコントロールして、パイル量を30%にした)。この生機を100℃で精練、150℃で熱セットしてパイル状編物(目付:250g/m)を得た。このパイル状編物を構成するアクリル紡績糸とポリエステル長繊維の重量比率は65:35であった。得られた生地のパイル長は2.5mm、パイル密度は20個/cmであり、汚れのふき取り性は2級、生地の汚れの除去性は4級であった。洗浄布として使用中のパイル部分への水の保持性が悪かった。
【0030】
実施例4
アクリル紡績糸50番手(毛番)3本撚糸(600デシテックス)(東洋紡績株式会社製エクスラン:繊維太さ1dtex)をパイル糸に、56デシテックスのポリエステル長繊維をグランド糸に用いて、16G×24インチ、シンカー長2.8mmのシンカーパイル丸編機にて編立し生機を得た。この生機を100℃で精練、150℃で熱セットしてパイル状編物(目付:560g/m)を得た。このパイル状編物を構成するアクリル紡績糸とポリエステル長繊維の重量比率は95:5であった。得られた生地のパイル長は2.3mm、パイル密度は50個/cmであり、汚れのふき取り性は5級、生地の汚れの除去性は4級であった。
【0031】
実施例5
アクリル長繊維56デシテックス30フィラメント(三菱レイヨン株式会社製シルパロン:単繊維太さ1.87dtex)をパイル糸に、220デシテックスのポリエステル長繊維をグランド糸に用いて、20G×24インチ、シンカー長2.8mmのシンカーパイル丸編機にて編立し生機を得た。この生機を100℃で精練、150℃で熱セットしてパイル状編物を得た(目付:180g/m)。このパイル状編物を構成するアクリル長繊維糸とポリエステル長繊維の重量比率は30:70であった。得られた生地のパイル長は2.3mm、パイル密度は70個/cmであり、汚れのふき取り性は4級、生地の汚れの除去性は5級であった。また、拭き取り時に毛羽の発生は全くなかった。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】パイル高さを模式図で表した図である。
【符号の説明】
【0033】
H:パイル高さ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面にループパイルを有する布帛からなり、該ループパイルを構成するパイル糸にアクリル繊維からなる糸が用いられており、パイル高さが1〜5mmで、片面当りのパイル数密度が30〜100個/cmであることを特徴とする洗浄布。
【請求項2】
パイル糸の太さが50〜700デシテックスの範囲である請求項1記載の洗浄布。
【請求項3】
パイル布帛を構成する基布が、ポリエステル繊維またはポリプロピレン繊維から構成されている請求項1または2に記載の洗浄布。

【図1】
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【公開番号】特開2006−296541(P2006−296541A)
【公開日】平成18年11月2日(2006.11.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−119365(P2005−119365)
【出願日】平成17年4月18日(2005.4.18)
【出願人】(591121513)クラレトレーディング株式会社 (30)
【Fターム(参考)】