説明

洗浄水生成装置

【課題】
アルカリ水の洗浄機能を有効に活用できるとともに、便器と水洗トイレに付設されている貯水タンクの殺菌、洗浄を行うことができる洗浄水生成装置を提供する。
【解決手段】
水洗トイレDの貯水タンクBに付設される洗浄水生成装置100であって、陽極室112と陰極室113とが隔膜114により区画された電解槽110により酸性水及びアルカリ水を生成し、これら酸性水及びアルカリ水を水洗トイレDの貯水タンクB内に交互に放出するようにするとともに、陽極室112の陽極112aと陰極室113の陰極113a間の通電時期及び通電時間を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水洗トイレの貯水タンク及び便器に定期的に殺菌水及び洗浄水を供給する洗浄水生成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、水道等の塩素イオン含有水を電気分解して得られる殺菌性のある処理水でトイレ使用後あるいは定期的に便器を殺菌洗浄して、臭気や尿石等の固形分付着を防止する洗浄装置としては、供給源に接続された給水管から各便器毎に分岐する洗浄用配管とは別に電解用分岐管を分岐させ、この電解用分岐管に、少なくとも一対の電極と、電極間に形成された流路とを有する連続式電気分解槽を設け、この連続式電気分解槽に導入された洗浄水を電気分解して、強い殺菌力を有する遊離塩素を生成させ、この遊離塩素を含有する殺菌水を適宜のタイミングで便器に供給するものがある(特許文献1参照)。
【0003】
また、食塩などの電解質を原水に添加して電気分解し、得られた殺菌性のある処理水で便器を確実に殺菌洗浄を行うことができるように、電解水電解質を含む溶液を蓄える電解質溶液貯蔵手段と、少なくとも一対の電極を内蔵し、電解質を含む溶液を電気分解する電解手段と、この電解手段で電気分解された処理水を便器内に吐出する吐出手段とこれらプロセスを制御する制御手段を備えたものもある(特許文献2参照)。
【0004】
さらに、殺菌水を得るような電解装置では、電解質を含む水を電解すると、強酸性水から発生する塩素ガスによって、人体や設備機器等へ悪影響が生ずるため、このような悪影響を極力防止するように、直流電源の陽極にて生成された塩素ガスをアルカリ性溶液と混合する混合手段を設けたものがある(特許文献3参照)。
【0005】
【特許文献1】特開平09−144103号公報
【特許文献2】特開2000−027263号公報
【特許文献3】特開平07−290060号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところが、一般的な水洗トイレは貯水タンクが設けられており、この貯水タンクは、上面に手洗いを兼ねた蓋を載置したり、蓋により密閉したもので、貯水タンクの内部にはフロートや配管があるため清掃し難く、そのため、貯水タンク内が汚れたり、カビが発生し、悪臭成分やカビ胞子がトイレ室内に飛散するという問題がある。しかしながら、前述した電解により生成した殺菌水により便器を殺菌するものでは、殺菌水を直接便器に放出するもので、このような問題に対処できない。また、電解により酸性水とアルカリ水を分離して取り出すものではないため、アルカリ水の洗浄機能を有効に活用できないという問題もある。
【0007】
さらに、電解により陽極室から発生する塩素ガスをアルカリ水で処理するものでは、酸性水を殺菌水として取り出すことを目的とするもので、処理後のアルカリ液は廃棄するものであり、前述した従来技術と同様にアルカリ液を有効に活用できないという問題がある。
【0008】
そこで、本発明の技術的課題は、アルカリ水の洗浄機能を有効に活用できるとともに、便器と水洗トイレに付設されている貯水タンクの殺菌、洗浄を行うことができる洗浄水生成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に係る発明は、便器A、水道水供給管Eに連なる貯水タンクB及び蓋Cからなる水洗トイレの該貯水タンクに接続される洗浄水生成装置であって、前記洗浄水生成装置は、酸性水を生成する陽極室とアルカリ水を生成する陰極室とが隔膜により区画された電解槽を備え、前記電解槽は、原水を電解槽に供給する導入管と、生成された酸性水及びアルカリ水を貯水タンク内に個別に放出するように陽極室と陰極室に酸性水及びアルカリ水導出管を設けるとともに、前記陽極室の陽極と陰極室の陰極間の通電時期及び通電時間とを制御する制御装置を備えることによって、前記課題を解決したものである。
【0010】
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において、制御装置が、所定時間トイレの使用がないことを検出して、通電時期での通電を停止する制御手段を備えていることによって、前記課題を解決したものである。
【0011】
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に係る発明において、電解槽に供給する原水又は電解槽中の原水に電解質を添加する電解質貯留槽を備えていることによって、前記課題を解決したものである。
【0012】
請求項4に係る発明は、請求項3に係る発明において、電解質貯留槽は、電解槽の原水導入管に連結されていることによって、前記課題を解決したものである。
【0013】
請求項5に係る発明は、請求項3又は4に係る発明において、電解質貯留槽及び/又は原水導入管は、原水に対する電解質の添加量を制御する制御手段を備えていることによって、前記課題を解決したものである。
【0014】
請求項6に係る発明は、請求項1〜5のいずれかに記載の発明において、電解槽は、陽極室で発生した塩素ガスを陰極室のアルカリ水内に放出するように、陽極室の上部と陰極室の下部とを接続する連通管を備えていることによって、前記課題を解決したものである。
【0015】
請求項7に係る発明は、請求項1〜5のいずれかに記載の発明における装置を、水供給用の装置に付設することによって、前記課題を解決したものである。
【0016】
請求項8に係る発明は、上記請求項7の水供給用の装置が、水供給可能なタンク無しトイレ、洗面所、調理場、風呂、銭湯又は温泉から選ばれた装置に付設したものによって前記課題を解決したものである。
【発明の効果】
【0017】
本発明は、水洗トイレの貯水タンクに付設される洗浄水生成装置であって、電解槽で生成した酸性水及びアルカリ水は、貯水タンクに放出されて貯水タンクの洗浄が行われ、トイレ使用時に、殺菌成分が含まれた貯水タンク内の水により便器の殺菌が行われるため、水洗トイレの水回り部を常に清潔な状態に維持することができる。
【0018】
本発明の第1の発明は、洗浄水生成装置が、酸性水を生成する陽極室とアルカリ水を生成する陰極室とが隔膜により区画された電解槽を備え、前記電解槽は、原水を電解槽に供給する導入管と、生成された酸性水及びアルカリ水を貯水タンク内に個別に放出するように陽極室と陰極室に酸性水及びアルカリ水導出管を設けているため、殺菌機能を有する酸性水と洗浄機能を有するアルカリ水を区分して生成できるとともに、生成した酸性水とアルカリ水を個別に貯水タンク内に放出できるので、酸性水の殺菌機能とアルカリ水の洗浄機能が有効に発揮でき、貯水タンク内でのカビの汚れの発生を防止することができる。また、陽極室の陽極と陰極室の陰極間の通電時期及び通電時間とを制御する制御装置を備えているので、酸性水及びアルカリ水を殺菌及び洗浄に必要な量を生成することができ、無駄な電解を行うことがない。
【0019】
本願第2の発明は、請求項1に係る発明が奏する効果に加え、制御装置が、所定時間トイレの使用がないことを検出して、通電時期での通電を停止する制御手段を備えているので、長期の不使用時での電解水の連続生成を阻止して、塩素ガス等が多量に発生することを防止できる。
【0020】
本願第3の発明は、第1又は第2の発明が奏する効果に加え、電解槽に供給する原水又は電解槽中の原水に電解質を添加する電解質貯留槽を備えているので、原水中に電解質を添加して電気抵抗を下げて電気分解を低電圧で行うことができるとともに、高酸性水及び高アルカリ水を効率よく生成することができる。
【0021】
本願第4の発明は、上記第3の発明が奏する効果に加え、電解質貯留槽が、電解槽の原水導入管に連結されているので、原水への電解質の添加を容易にすることができる。
【0022】
本願第5の発明は、上記第3又は4の発明が奏する効果に加え、電解質貯留槽及び/又は原水供給管は、原水に対する電解質の添加量を制御する制御手段を備えているので、電解槽や貯水タンク内での酸性水及びアルカリ水の濃度を適切に保つことができる。
【0023】
本願第6の発明は、上記第1〜5の発明が奏する効果に加え、陽極室で発生した塩素ガスを陰極室のアルカリ水内に放出するように、陽極室の上部と陰極室の下部とを接続する連通管を備えているので、陽極室で発生した塩素ガスは、アルカリ水に吸収され、電解槽から外部に放出されないため、人体や設備機器等への影響が防止でき、また、アルカリ水中に放出された塩素ガスは次亜塩素酸を生成して、アルカリ水に殺菌機能を付与することができる。
【0024】
また、上記第7及び8の発明は、上記第1〜5のいずれかの発明における装置を、水供給可能なタンク無しトイレ、洗面所、調理場、風呂、銭湯又は温泉から選ばれた装置に付設したものとすることによって、前記同様の効果を発揮せしめることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
本発明の洗浄水生成装置は、水洗トイレの貯水タンクに付設され、酸性水を生成する陽極室とアルカリ水を生成する陰極室とが隔膜により区画された電解槽を備え、前記電解槽は、原水を電解槽に供給する原水導入管と、生成された酸性水及びアルカリ水を貯水タンク内に個別に放出するように陽極室と陰極室に酸性水及びアルカリ水導出管を設けるとともに、前記陽極室の陽極と陰極室の陰極間の通電時期及び通電時間とを制御する制御装置を備えるものであって、電解槽から放出される酸性水とアルカリ水が貯水タンクに放出できれば、洗浄水生成装置の配置は、貯水タンクの外側でも内部でもよい。また、制御装置は、通電時期及び通電時間とを制御できれば、何れの制御手段でもよく、例えば、時間を制御要素とするタイマーや明るさを制御要素とする照度計等を用いることができる。
【実施例1】
【0026】
本発明の実施例を図面に基づいて説明する。図1は、洗浄水生成装置を付設したトイレ設備の概略図であり、図2は、洗浄水生成装置の断面図であり、図3は、制御装置の作動説明図であり、図4は、第2実施例の洗浄水生成装置の断面図であり、図5は、第3実施例の洗浄水生成装置の断面図である。
本発明の洗浄水生成装置100は、図1に示すように、便器A及び蓋Cを備えた貯水タンクBからなるような水洗トイレDの貯水タンクBに付設されるもので、洗浄水生成装置100の上部には、貯水タンクBに原水を導入する水道水供給管Eの途中から分岐した原水導入管115が接続され、下部には、生成した酸性水及びアルカリ水を貯水タンクにそれぞれ供給する酸性水導出管118及びアルカリ水導出管119が接続されている。
図2は、第1の実施例の洗浄水生成装置100を示したもので、電解槽110を備え、電解槽110は、容器本体111と容器本体111内を陽極室112と陰極室113とに区画する隔膜114及び陽極室112内に配置された陽極112a及び陰極室113内に配置された陰極113aからなり、電解槽110の上部には、原水導入管115から分岐して陽極室112に接続された原水導入管116と陰極室113に接続された導入管117が設けられ、下部には、陽極室112で生成された酸性水と陰極室113で生成されたアルカリ水とを貯水タンクC内に放出する酸性水導出管118及びアルカリ水導出管119が陽極室112と陰極室113にそれぞれ設けられ、これら導入管116、117及び導出管118、119には弁116a、117a、118a、119aが設けられている。
また、原水導入管115には、食塩のような電解質溶液を収容する電解質貯留槽120が接続され、電解質貯留槽120の出口及び原水導入管115には、原水に対する電解質の添加量を制御する制御手段である弁121、122が設けられ、これら弁121、122のいずれか又は両者を調整することにより、原水中の電解質の添加量を最適範囲に調節するようにしている。
さらに、陽極112a及び陰極113aは、電源131及びタイマー132とフロートスイッチ133よりなる制御装置130を介して電気的に接続され、タイマー132により、電極112a、113a間の通電時期及び通電時間とを制御するとともに、フロートスイッチ133により所定時間トイレの使用がないことを検出して、前記通電時期での通電を停止するように制御している。なお、フロートスイッチに代えて、水流の変化を制御要素とするスイッチとしてもよい。
したがって、電解質が適量添加された原水を、原水導入管115、116、117を介して電解槽110に導入した後、両電極112a、113a間に通電して、陽極室112には酸性水、陰極室113にアルカリ水を生成した後、酸性水導出管118の弁118aを開いて、次亜塩素酸のような殺菌成分を含む酸性水を放出し、次いで、洗浄機能を有するアルカリ水をアルカリ水導出管119の弁119aを開いて交互に放出するように、生成水を個別に貯水タンクBに放出することにより、生成水の機能を損なうことなく、貯水タンクB内の洗浄及び殺菌を行うことができる。また、これら生成水を含む貯水タンクB内の水は、殺菌成分を含むので、トイレ使用後に便器Aに流すことによって殺菌、洗浄を行うことができる。
このときの作動を、図3によって、タイマー132及びフロートスイッチ133の作動で説明する。
トイレ不使用時は、タイマーがOFF、フロートスイッチ133がONの状態(c)であるが、タイマーが作動して、タイマー132及びフロートスイッチ133がONの状態(d)となると、電解が開始され、所定時間経過すると前記(c)の状態に戻り、次いで、タイマー132及びフロートスイッチ133がOFFの状態(a)となる。その後、前記(c)の状態に変化させる。
このサイクルにおいて、2回の電解作用の間にトイレが全く使用されなかった場合、すなわち、フロートスイッチ133の切り替えが行われなければ、(a)の状態が継続され、タイマー132がONされてもフロートスイッチ133がOFFの状態(b)となり不必要な電解動作を防ぐことができる。
次に、陽極室で発生した塩素ガスを陰極室のアルカリ水内に放出するように、陽極室の上部と陰極室の下部とを接続する連通管を備えた第2実施例及び第3実施例の洗浄水生成装置を図4、図5により説明する。
なお、これら実施例では、第1の実施例と同じ機能の部材は、第1実施例と同じ符号を用いている。
【実施例2】
【0027】
図4に基づいて第2実施例を説明する。
図4に示すように、洗浄水生成装置100は、第1の実施例と同様に、電解槽110を備え、電解槽110は、容器本体111と容器本体111内を陽極室112と陰極室113とに区画する隔膜114及び陽極室112内に配置された陽極112a及び陰極室113内に配置された陰極113aからなり、上部には原水導入管116、117、下部には、陽極室112で生成された酸性水と陰極室113で生成されたアルカリ水を貯水タンクB内に放出する酸性水導出管118、アルカリ水導出管119がそれぞれ設けられ、これら導入管116、117及び導出管118、119には弁116a、117a、118a、119aが設けられ、陽極室112と陰極室を連通させる連通管140が、陽極室112の上部と陰極室113の下部とを連通するように接続されている。
そして、前記第1実施例と同様に電解処理した後、陰極室113のアルカリ水導出管119に設けた弁119aを開き、アルカリ水を放出すると、原水導入管117の弁117aは閉じているので陰極室113は減圧され、原水導入管116の弁116aが開いていれば、この減圧によって陽極室112で発生した塩素ガスは連通管140を通して陰極室113底部からアルカリ液中に放出される。その後、陽極室112の酸性水導出管118の弁118aを開いて、酸性水を放出した後、弁118a、119aを閉じ、原水導入管116、117の弁116a、117aを開いて電解槽に原水を導入する。
【実施例3】
【0028】
図5に基づいて第3実施例を説明する。
図5に示すように、洗浄水生成装置100は、第1及び第2の実施例と同様に、電解槽110を備え、電解槽110は、容器本体111と容器本体111内を陽極室112と陰極室113とに区画する隔膜114及び陽極室112内に配置された陽極112a及び陰極室113内に配置された陰極113aからなり、陽極室には原水の導入管115が接続され、下部には、陽極室112で生成された酸性水と陰極室113で生成されたアルカリ水を貯水タンクB内に放出する酸性水導出管118及びアルカリ水導出管119がそれぞれ設けられ、これら導入管115及び導出管118、119には弁115a、118a、119aが設けられ、陽極室112と陰極室113を連通させる連通管140が、陽極室112の上部と陰極室113の底部とを連通するように接続され、連通管140には、弁140aが設けられている。
ている。
そして、電解処理した後、陽極室112の酸性水導出管118の弁118a及び原水導入管115の弁115aを開き、酸性水を放出するとともに、陽極室112に原水を導入する。陽極室112が原水に入れ替わった後、酸性水導出管118の弁118aを閉じ、連通管140に設けた弁140aとアルカリ水導出管119に設けた弁119aを開くと、陽極室112上部に貯まっている塩素ガスは、原水の流入圧により連通管140を通して陰極室113の底部から、陰極室113のアルカリ水内に放出され、さらに、連通管140を通して陰極室113に流入する原水の流入圧によりアルカリ水は上部に設けられているアルカリ水導出管119を通して、貯水タンクBの底部に放出される。
なお、第2実施例及び第3実施例も第1実施例と同様に、電極間を通電させる制御装置130(図示せず)や電解質貯留槽120(図示せず)を備えるものである。
以上、上述したように、本発明の洗浄水生成装置は、酸性水を生成する陽極室とアルカリ水を生成する陰極室とが隔膜により区画された電解槽を備え、前記電解槽は、原水を電解槽に供給する原水導入管と、生成された酸性水及びアルカリ水を貯水タンク内に交互に放出するように陽極室と陰極室に酸性水及びアルカリ水導出管を設けるとともに、前記陽極室の陽極と陰極室の陰極間の通電時期及び通電時間とを制御する制御装置を備えているため、アルカリ水の洗浄機能を有効に活用できるとともに、便器と水洗トイレに付設されている貯水タンクの殺菌、洗浄を行うことができ、常にトイレ室内を清潔に維持できるという顕著な効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の洗浄水生成装置を付設したトイレ設備の概略図
【図2】第1実施例の洗浄水生成装置の断面図
【図3】制御装置の作動説明図
【図4】第2実施例の洗浄水生成装置の断面図
【図5】第3実施例の洗浄水生成装置の断面図
【符号の説明】
【0030】
100 洗浄水生成装置
110 電解槽
111 容器本体
112 陽極室
112a 陽極
113 陰極室
113a 陰極
114 隔膜
115、116、117 原水導入管
115a、116a、117a 弁
118 酸性水導出管
118a 弁
119 アルカリ水導出管
119a 弁
120 電解質貯留槽
121、122 弁
130 制御装置
131 電源
132 タイマー
133 フロートスイッチ
140 連通管
A 便器
B 貯水タンク
C 蓋
D 水洗トイレ
E 水道水供給管

【特許請求の範囲】
【請求項1】
便器A、水道水供給管Eに連なる貯水タンクB及び蓋Cからなる水洗トイレDの該貯水タンクBに付設される洗浄水生成装置100であって、
前記洗浄水生成装置100は、酸性水を生成する陽極室112とアルカリ水を生成する陰極室113とが隔膜114により区画された電解槽110を備え、前記電解槽110は、原水を電解槽110に供給する原水導入管115と、生成された酸性水及びアルカリ水を貯水タンクB内に個別に放出するように陽極室112と陰極室113に酸性水導出管118及びアルカリ水導出管119を設けるとともに、前記陽極室112の陽極112aと陰極室113の陰極113a間の通電時期及び通電時間とを制御する制御装置130を備えていることを特徴とする洗浄水生成装置。
【請求項2】
前記制御装置130は、所定時間トイレの使用がないことを検出して、前記通電時期での通電を停止する制御手段132を備えていることを特徴とする請求項1に記載の洗浄水生成装置。
【請求項3】
前記電解槽110に供給する原水又は電解槽110中の原水に電解質を添加する電解質貯留槽120を備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の洗浄水生成装置。
【請求項4】
前記電解質貯留槽120は、電解槽110の原水導入管115に連結されていることを特徴とする請求項3に記載の洗浄水生成装置。
【請求項5】
前記電解質貯留槽120及び/又は原水導入管115は、原水に対する電解質の添加量を制御する制御手段121、122を備えていることを特徴とする請求項3又は4に記載の洗浄水生成装置。
【請求項6】
前記電解槽110は、陽極室112で発生した塩素ガスを陰極室113のアルカリ水内に放出するように、陽極室112の上部と陰極室113の下部とを接続する連通管140を備えていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の洗浄水生成装置。
【請求項7】
水供給用の装置に付設することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の洗浄水生成装置。
【請求項8】
水供給用の装置が、水供給可能なタンク無しトイレ、洗面所、調理場、風呂、銭湯又は温泉から選ばれた装置に付設したものであることを特徴とする請求項7記載の洗浄水生成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−207328(P2006−207328A)
【公開日】平成18年8月10日(2006.8.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−23566(P2005−23566)
【出願日】平成17年1月31日(2005.1.31)
【出願人】(504182303)株式会社アインテスラ (14)
【Fターム(参考)】