説明

洗濯機

【課題】洗浄能力の低下を防ぐことができ、水や時間が無駄に使われないようにすることができる洗濯機を提供する。
【解決手段】泡量判定部50によって、水槽2内における洗剤の泡の量が予め設定された標準泡量よりも多いと判定されたとき、第1洗い工程回転速度制御部51および第1すすぎ工程回転速度制御部53のそれぞれが、ドラム3の回転速度を、予め設定された標準回転速度よりも遅くなるように制御する。一方、泡量判定部50によって、水槽2内における洗剤の泡の量が上記標準泡量よりも少ないと判定されたとき、第2洗い工程回転速度制御部52および第2すすぎ工程回転速度制御部54のそれぞれが、ドラム3の回転速度を、上記標準回転速度よりも速くなるように制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ドラム式洗濯機や縦型洗濯機などの洗濯機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、洗濯機としては、2006−136601号公報(特許文献1)に開示されたドラム式洗濯機がある。このドラム式洗濯機では、洗い工程時、洗剤を含む水を水槽内に溜めた後、ドラムを回転させ、ドラム内の洗濯物を高く持ち上げては落下させる。これにより、上記洗濯物の繊維の間に洗い水の噴流が発生し、洗濯物が洗われる。すなわち、上記洗濯物をたたき洗いする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】2006−136601号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記洗剤の種類または量、洗濯物の汚れ具合または布質等により、洗い工程中に泡が異常に多く発生する場合がある。この場合、上記洗い工程では、泡がクッションとなって、たたき洗い効果が減少して、洗浄能力が悪くなってしまう。また、上記洗い工程の次のすすぎ工程では、洗濯物をすすぐための水の量が増えると共に、洗濯物をすすぐための時間が長くなってしまう。
【0005】
逆に、上記洗剤の泡の量が異常に少ない場合、洗い工程では洗浄能力が低く、すすぎ工程では必要以上に水や時間を使ってしまう。
【0006】
このように、上記従来のドラム式洗濯機では、洗剤の泡の量が異常に多かったり、少なかったりすると、洗浄能力が低く、水や時間が無駄に使われてしまうという問題が生じてしまう。
【0007】
そこで、本発明の課題は、洗浄能力の低下を防ぐことができ、水や時間が無駄に使われないようにすることができる洗濯機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、本発明の洗濯機は、
外箱と、
上記外箱内に配置された水槽と、
上記水槽に給水するための給水装置と、
上記水槽内における洗剤の泡の量を検出するための泡センサと、
上記水槽内に回転可能に配置され、洗濯物を収容する回転槽と、
上記回転槽を回転駆動する駆動装置と、
上記給水装置および上記駆動装置を制御する制御装置と
を備え、
上記制御装置は、
上記泡センサによって検出された洗剤の泡の量が、予め設定された標準泡量よりも多いか少ないかを判定する泡量判定手段と、
上記泡量判定手段によって、上記洗剤の泡の量が上記標準泡量よりも多いと判定されたとき、上記回転槽の回転速度を、予め設定された標準回転速度よりも遅くなるように制御する一方、上記泡量判定手段によって、上記洗剤の泡の量が上記標準泡量よりも少ないと判定されたとき、上記回転槽の回転速度を、上記標準回転速度よりも速くなるように制御する泡量対応回転速度制御手段と
を有する
ことを特徴としている。
【0009】
上記構成によれば、上記泡量判定手段は、泡センサによって検出された洗剤の泡の量が、予め設定された標準泡量よりも多いか少ないかを判定する。この泡量判定手段によって、洗剤の泡の量が標準泡量よりも多いと判定されたとき、泡量対応回転速度制御手段の制御により、回転槽の回転速度が予め設定された標準回転速度よりも遅くなる。その結果、上記洗剤の泡の量の増加が抑制されるので、洗浄能力の低下を防ぐことができる。
【0010】
また、上記泡量対応回転速度制御手段の制御により、回転槽の回転速度が予め設定された標準回転速度よりも遅くなることによって、泡拘束の発生を防ぐことができるので、洗濯物のすすぎ性能を上げることができる。したがって、上記洗濯物をすすぐための水(以下、「すすぎ水」と言う。)を少なくしたり、洗濯物をすすぐための時間を短くしても、洗濯物を十分にすすぐことができるので、すすぎ水や時間が無駄に使われないようにすることができる。
【0011】
一方、上記泡量判定手段によって、洗剤の泡の量が標準泡量よりも少ないと判定されたとき、泡量対応回転速度制御手段の制御により、回転槽の回転速度が標準回転速度よりも速くなる。その結果、上記洗濯物を洗うための水(以下、「洗い水」と言う。)を激しく動かせるので、洗浄能力の低下を防ぐことができる。
【0012】
また、上記泡量対応回転速度制御手段の制御により、回転槽の回転速度が標準回転速度よりも速くなるので、洗濯物から大量の洗い水を遠心分離でき、洗濯物が含む洗い水を十分に低減できる。したがって、上記すすぎ水を少なくしたり、洗濯物をすすぐための時間を短くしても、洗濯物を十分にすすぐことができるので、すすぎ水や時間が無駄に使われないようにすることができる。
【0013】
このように、上記洗剤の泡の量が標準泡量よりも多くなっても少なくなっても、洗剤の泡による洗浄能力の低下を防ぐことができ、水や時間が無駄に使われないようにすることができる。
【0014】
また、上記時間の無駄を減らせるので、エネルギの消費量を低減して、省エネ性能を向上させることがきる。
【0015】
一実施形態の洗濯機では、
上記制御装置は、
上記泡量判定手段によって、上記洗剤の泡の量が上記標準泡量よりも多いと判定されたとき、洗い工程の時間を、予め設定された標準時間よりも長くなるように制御する一方、上記泡量判定手段によって、上記洗剤の泡の量が上記標準泡量よりも少ないと判定されたとき、洗い工程の時間を、上記標準時間よりも短くなるように制御する泡量対応洗い工程時間制御手段
を有する。
【0016】
上記実施形態によれば、上記泡量判定手段によって、洗剤の泡の量が標準泡量よりも多いと判定されたとき、泡量対応洗い工程時間制御手段の制御により、洗い工程の時間が予め設定された標準時間よりも長くなるので、洗濯物をじっくり洗って、洗濯物の汚れを十分に落とすことができる。
【0017】
一方、上記泡量判定手段によって、洗剤の泡の量が標準泡量よりも少ないと判定されたとき、泡量対応洗い工程時間制御手段の制御により、洗い工程の時間を標準時間よりも短くなるので、洗い工程の時間を確実に低減することができる。
【0018】
一実施形態の洗濯機では、
上記制御装置は、
上記泡量判定手段によって、上記洗剤の泡の量が上記標準泡量よりも多いと判定されたとき、すすぎ工程の時間を、予め設定された標準時間よりも長くなるように制御する一方、上記泡量判定手段によって、上記洗剤の泡の量が上記標準泡量よりも少ないと判定されたとき、すすぎ工程の時間を、上記標準時間よりも短くなるように制御する泡量対応すすぎ工程時間制御手段
を有する。
【0019】
上記実施形態によれば、上記泡量判定手段によって、洗剤の泡の量が標準泡量よりも多いと判定されたとき、泡量対応すすぎ工程時間制御手段の制御により、すすぎ工程の時間が予め設定された標準時間よりも長くなるので、洗濯物を念入りにすすいで、洗濯物を十分にすすぐことができる。
【0020】
一方、上記泡量判定手段によって、洗剤の泡の量が標準泡量よりも少ないと判定されたとき、泡量対応すすぎ工程時間制御手段の制御により、すすぎ工程の時間が標準時間よりも短くなるので、すすぎ工程の時間を確実に低減できる。
【0021】
一実施形態の洗濯機では、
上記制御装置は、
上記泡量判定手段によって、上記洗剤の泡の量が上記標準泡量よりも多いと判定されたとき、すすぎ工程の給水量を、予め設定された標準給水量よりも多くなるように制御する一方、上記泡量判定手段によって、上記洗剤の泡の量が上記標準泡量よりも少ないと判定されたとき、すすぎ工程の給水量を、上記標準給水量よりも少なくなるように制御する泡量対応すすぎ工程給水制御手段
を有する。
【0022】
上記実施形態によれば、上記泡量判定手段によって、洗剤の泡の量が標準泡量よりも多いと判定されたとき、泡量対応すすぎ工程給水制御手段の制御により、すすぎ工程の給水量が予め設定された標準給水量よりも多くなるので、洗濯物から洗剤などを効果的に除去できる。
【0023】
また、上記泡量判定手段によって、洗剤の泡の量が標準泡量よりも少ないと判定されたとき、泡量対応すすぎ工程時間制御手段の制御により、すすぎ工程の給水量が標準給水量よりも少なくなるので、節水効果を高めることができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明の洗濯機は、泡量判定手段によって、洗剤の泡の量が予め設定された標準泡量よりも多いと判定されたとき、泡量対応回転速度制御手段が、回転槽の回転速度を、予め設定された標準回転速度よりも遅くなるように制御することによって、洗剤の泡の量の増加が抑制されるので、洗浄能力の低下を防ぐことができる。
【0025】
また、上記泡量対応回転速度制御手段が、回転槽の回転速度を、上記標準回転速度よりも遅くなるように制御することによって、泡拘束の発生を防ぐことができるので、洗濯物のすすぎ性能を上げることができるので、すすぎ水を少なくしたり、洗濯物をすすぐための時間を短くしても、洗濯物を十分にすすぐことができる。したがって、上記すすぎ水や時間の無駄な使用を低減できる。
【0026】
一方、上記泡量判定手段によって、洗剤の泡の量が上記標準泡量よりも少ないと判定されたとき、泡量対応回転速度制御手段が、回転槽の回転速度を、上記標準回転速度よりも速くなるように制御するので、激しく動かした洗い水で洗濯物を十分に洗うことができる。
【0027】
また、上記泡量判定手段によって、洗剤の泡の量が上記標準泡量よりも少ないと判定されたとき、第2回転速度制御が、回転槽の回転速度を、上記標準回転速度よりも速くなるように制御することによって、洗い水の遠心分離効果を高めることができるので、すすぎ水を少なくしたり、洗濯物をすすぐための時間を短くしても、洗濯物を十分にすすぐことができる。したがって、上記すすぎ水や時間の無駄な使用を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】図1は本発明の一実施形態のドラム式洗濯乾燥機の概略斜視図である。
【図2】図2は上記ドラム式洗濯乾燥機の概略断面図である。
【図3】図3は上記ドラム式洗濯乾燥機の制御ブロック図である。
【図4】図4は上記ドラム式洗濯乾燥機の洗い工程のフローチャートである。
【図5】図5は上記ドラム式洗濯乾燥機のすすぎ工程のフローチャートである。
【図6】図6は図5に続くフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明のドラム式洗濯機を図示の実施の形態により詳細に説明する。
【0030】
図1は、本発明の一実施形態のドラム式洗濯乾燥機を斜め上方から見た概略図である。
【0031】
上記ドラム式洗濯乾燥機は、外箱開口部6を前面部に有する外箱1を備えている。外箱1の前面部には、外箱開口部6を閉鎖するためのドア7をヒンジで左右方向に回動可能に取り付けている。外箱開口部6をドア7で閉鎖しているときに、ドア開ボタン8を押すと、図示しない付勢部材の付勢力によって、ドア7が少し開くようになっている。また、外箱1の上部には、操作キーや表示部を有する操作部9を設けている。この操作部9の裏側(外箱1の内部側)には、ドラム式洗濯乾燥機の動作を制御する制御装置11(図2参照)を配置している。
【0032】
図2は、上記ドラム式洗濯乾燥機を側方から見た概略断面図である。
【0033】
上記ドラム式洗濯乾燥機は、外箱1内に配置された有底筒形状の水槽2と、この水槽2内に回転可能に配置され、洗濯物を収容する有底円筒形状のドラム3と、水槽2の後部に取り付けられ、ドラム3を回転駆動するブラシレスモータ4と、水槽2の後部を弾性支持する2本のダンパ12(図2では1本のみ図示)とを備えている。なお、ドラム3は回転槽の一例であり、ブラシレスモータ4は駆動装置の一例である。
【0034】
上記外箱1の上面部の後部には給水口10を設けている。この給水口10は、図示しない給水ホースを介して水道の蛇口に接続される。また、給水口10を外箱1内で給水弁13の注入口に接続している。これにより、水道水が、給水ダクト15と、図示を省略した洗剤ケースとを経由して、水槽2の上部から水槽2内に流入したり、あるいは、冷却水ダクト14を流れて、水槽2の下部から水槽2内に流入したりすることが可能になっている。なお、給水弁13は給水装置の一例である。
【0035】
上記水槽2の前面部には、斜め上方を向いて外箱開口部6に対向する水槽開口部16を設けている。この水槽開口部16の開口縁は、筒状の接続部材17を介して外箱開口部6の開口縁に接続されている。また、水槽開口部16の開口縁には、ゴムや軟質樹脂等の弾性体から成るパッキン18を固着している。これにより、ドア7を閉じると、ドア7がパッキン18に密着して、水槽2内の液体が水槽2外へ漏れ出るのを防げるようになっている。また、排水モータ23が排水弁22を開放すると、水槽2内の液体は、排水ダクト19、接続ケース20および排水ホース21を順次流れて外箱1外へ流れる。また、排水弁22を閉鎖した状態で循環ポンプ24を駆動すると、水槽2内の液体を水槽2外に出して、排水ダクト19および循環ダクト25を介して水槽2内に戻せるようになっている。また、接続ケース20は糸屑フィルタ70を収容している。
【0036】
上記ドラム3は前側に対して後側が下がるように水平方向に対して傾斜するように配置されている。また、ドラム3の前面部には、外箱開口部6および水槽開口部16に対向するドラム開口部26を設けている。また、ドラム3の周壁には複数の小孔27(図2では6個のみ図示)を全周にわたって設けている。また、ドラム3の周壁の内面には、半径方向内側に向かって突出する複数のバッフル28(図2では1個のみ図示)を設けている。また、ドラム3のドラム開口部26には液体バランサ29を取り付けている。
【0037】
また、上記ドラム式洗濯乾燥機は、洗濯物を乾燥させるために、金属性の冷却板30と、送風機33と、ヒータ34とを備えている。乾燥運転時、冷却板30の周辺の空気が、水槽2の後面部(底部)の下部の導出口31から水槽2外に出た後、導出ダクト32、送風機33、ヒータ34および導入ダクト35を順次流れて、ドラム3の後面部の環状の導入孔36からドラム3内に吹き出る。なお、37はエアフィルタである。
【0038】
また、上記導入ダクト35には、銀イオン水を噴出するノズル38を取り付けている。このノズル38には、冷却水ダクト14の上端部から分岐した分岐ダクト39の下端部を接続している。また、分岐ダクト39内の水道水は銀イオン溶出装置40を経由して銀イオン水となる。また、分岐ダクト39の下端部には逆止弁41を設けて、銀イオン水が逆流しないようにしている。
【0039】
上記ダンパ12は、オイルが封入されたシリンダ部42と、上端部がシリンダ部42内に入ったピストンロッド43とを有している。このピストンロッド43の下端部は、弾性材(例えばNBR(ニトリルゴム))からなるダンパブッシュ44を介してダンパ支持金具45に取り付けられている。
【0040】
図3は上記ドラム式洗濯機の制御ブロック図である。
【0041】
上記制御装置11は、マイクロコンピュータと入出力回路などからなり、ブラシレスモータ4,操作部9,給水弁13,排水モータ23,循環ポンプ24,送風機33,ヒータ34,銀イオン溶出装置40,第1泡センサ46A、第2泡センサ46Bおよび第3泡センサ46Cが接続されている。この操作部9からの信号や、第1泡センサ46A、第2泡センサ46Bおよび第3泡センサ46Cからの検出信号などに基づいて、制御装置11は、ブラシレスモータ4,給水弁13,排水モータ23,循環ポンプ24,送風機33,ヒータ34,銀イオン溶出装置40などを制御する。
【0042】
上記第1泡センサ46A、第2泡センサ46Bおよび第3泡センサ46Cは、それぞれ、水槽2の周壁部であって導出口31近傍に取り付けられた光センサである。この第2泡センサ46Bは第1泡センサ46Aよりも高くに位置し、第3泡センサ46Cは第2泡センサ46Bよりも高くに位置している(図2参照)。これにより、水槽2内における洗剤の泡の量を検出できるようになっている。
【0043】
また、上記制御装置11は、読み出し書き換え可能な不揮発性のメモリ48と、タイマー49と、洗剤泡量判定部50と、第1洗い工程回転速度制御部51と、第2洗い工程回転速度制御部52と、第1すすぎ工程回転速度制御部53と、第2すすぎ工程回転速度制御部54と、第1洗い工程時間制御部55と、第2洗い工程時間制御部56と、第1すすぎ工程時間制御部57と、第2すすぎ工程時間制御部58と、第1すすぎ工程給水制御部59と、第2すすぎ工程給水制御部60とを有している。このメモリ48には、ブラシレスモータ4,給水弁13,排水モータ23,循環ポンプ24,送風機33,ヒータ34,銀イオン溶出装置40などを制御するための制御プログラムを予め記憶させている。なお、洗剤泡量判定部50、第1洗い工程回転速度制御部51、第2洗い工程回転速度制御部52、第1すすぎ工程回転速度制御部53、第2すすぎ工程回転速度制御部54、第1洗い工程時間制御部55、第2洗い工程時間制御部56、第1すすぎ工程時間制御部57、第2すすぎ工程時間制御部58および第1すすぎ工程給水制御部59、第2すすぎ工程給水制御部60はプログラムで構成されている。なお、洗剤泡量判定部50は泡量判定手段の一例であり、第1洗い工程回転速度制御部51,第2洗い工程回転速度制御部52,第1すすぎ工程回転速度制御部53,第2すすぎ工程回転速度制御部54は泡量対応回転速度制御手段の一例であり、第1洗い工程時間制御部55,第2洗い工程時間制御部56は泡量対応洗い工程時間制御手段の一例であり、第1すすぎ工程時間制御部57,第2すすぎ工程時間制御部58は泡量対応すすぎ工程時間制御手段の一例であり、第1すすぎ工程給水制御部59,第2すすぎ工程給水制御部60は泡量対応すすぎ工程給水制御手段の一例である。
【0044】
上記洗剤泡量判定部50は、第1泡センサ46A、第2泡センサ46Bおよび第3泡センサ46Cによって検出された洗剤の泡の量が、予め設定された標準泡量よりも多いか少ないかを判定する。より詳しくは、第1泡センサ46Aのみが洗剤の泡を検出しているとき、洗剤泡量判定部50は、水槽2内における洗剤の泡の量が予め設定された標準泡量よりも少ないと判定する。また、第1泡センサ46Aおよび第2泡センサ46Bだけが洗剤の泡を検出しているとき、洗剤泡量判定部50は、水槽2内における洗剤の泡の量が上記標準泡量であると判定する。また、第1泡センサ46A、第2泡センサ46Bおよび第3泡センサ46Cの全てが洗剤の泡を検出しているとき、洗剤泡量判定部50は、水槽2内における洗剤の泡の量が上記標準泡量よりも多いと判定する。
【0045】
上記第1洗い工程回転速度制御部51は、洗い工程時、泡量判定部50によって、水槽2内における洗剤の泡の量が上記標準泡量よりも多いと判定されたとき、ドラム3の回転速度を、予め設定された標準回転速度よりも遅くなるように制御する。
【0046】
上記第2洗い工程回転速度制御部52は、洗い工程時、泡量判定部50によって、水槽2内における洗剤の泡の量が上記標準泡量よりも少ないと判定されたとき、ドラム3の回転速度を、上記標準回転速度よりも速くなるように制御する。
【0047】
上記第1すすぎ工程回転速度制御部53は、すすぎ工程時(例えば中間脱水時)、泡量判定部50によって、水槽2内における洗剤の泡の量が上記標準泡量よりも多いと判定されたとき、ドラム3の回転速度を、予め設定された標準回転速度よりも遅くなるように制御する。
【0048】
上記第2すすぎ工程回転速度制御部54は、すすぎ工程時(例えば中間脱水時)、泡量判定部50によって、水槽2内における洗剤の泡の量が上記標準泡量よりも少ないと判定されたとき、ドラム3の回転速度を、上記標準回転速度よりも速くなるように制御する。
【0049】
上記第1洗い工程時間制御部55は、洗い工程時、泡量判定部50によって、水槽2内における洗剤の泡の量が上記標準泡量よりも多いと判定されたとき、洗い工程の時間を、予め設定された標準時間よりも長くなるように制御する。
【0050】
上記第2洗い工程時間制御部56は、洗い工程時、泡量判定部50によって、水槽2内における洗剤の泡の量が上記標準泡量よりも少ないと判定されたとき、洗い工程の時間を、上記標準時間よりも短くなるように制御する。
【0051】
上記第1すすぎ工程時間制御部57は、すすぎ工程時、泡量判定部50によって、水槽2内における洗剤の泡の量が上記標準泡量よりも多いと判定されたとき、すすぎ工程の時間を、予め設定された標準時間よりも長くなるように制御する。
【0052】
上記第2すすぎ工程時間制御部58は、すすぎ工程時、泡量判定部50によって、水槽2内における洗剤の泡の量が上記標準泡量よりも少ないと判定されたとき、すすぎ工程の時間を、上記標準時間よりも短くなるように制御する。
【0053】
上記第1すすぎ工程給水制御部59は、すすぎ工程時、泡量判定部50によって、水槽2内における洗剤の泡の量が上記標準泡量よりも多いと判定されたとき、すすぎ工程の給水量を、予め設定された標準給水量よりも多くなるように制御する。
【0054】
上記第2すすぎ工程給水制御部60は、すすぎ工程時、泡量判定部50によって、水槽2内における洗剤の泡の量が上記標準泡量よりも少ないと判定されたとき、すすぎ工程の給水量を、上記標準給水量よりも少なくなるように制御する。
【0055】
また、上記ブラシレスモータ4はホールセンサ61を搭載し、ブラシレスモータ4のロータ(図示せず)の回転位置を示す信号がホールセンサ61から制御装置11へ送出される。
【0056】
図4は上記ドラム式洗濯乾燥機の洗い工程のフローチャートである。
【0057】
上記洗い工程が開始されると、ステップS101で、給水弁13が開き、水道水が給水ダクト15を流れる。これにより、水道水は洗剤ケース内の洗剤などを含んで洗い水となった後、水槽2内に流入する。このような水槽2への給水を、ドラム3内の水位が設定水位になるまで行う。
【0058】
次に、ステップS102で、洗いタンブリングを開始する。すなわち、洗濯物をタンブリングさせて洗うために、ドラム3の回転を開始する。
【0059】
次に、ステップS103で、第1泡センサ46A、第2泡センサ46Bおよび第3泡センサ46Cからの検出信号に基づいて、水槽2内における洗剤の泡の量を検出する。
【0060】
次に、ステップS104で、水槽2内における洗剤の泡の量が、上記標準泡量よりも多いか、上記標準泡量か、または、上記標準泡量よりも少ないかを判定する。このステップS104で、水槽2内における洗剤の泡の量が上記標準泡量よりも多いと判定すると、ステップS105−1に進み、ドラム3の回転速度を、標準回転速度(例えば50rpm)よりも遅い回転速度(40rpm)に制御する (第1洗いシーケンス)。また、ステップS104で、水槽2内における洗剤の泡の量が上記標準泡量と判定すると、ステップS105−2に進み、ドラム3の回転速度を上記標準回転速度に制御する(第2洗いシーケンス)。また、ステップS104で、水槽2内における洗剤の泡の量が上記標準泡量よりも少ないと判定すると、ステップS105−3に進み、ドラム3の回転速度を、上記標準回転速度よりも速い回転速度(60rpm)に制御する(第3洗いシーケンス)。
【0061】
次に、ステップS106で、予め設定された待ち時間(例えば5分)が経過したか否かを判定する。このステップS106は、上記待ち時間が経過したと判定するまで繰り返される。なお、上記待ち時間は、後述の第1〜第3洗い時間のいずれの時間よりも短くなるように設定されている。
【0062】
次に、ステップS107で、予め設定された第1〜第3洗い時間のいずれか一つが経過したか否を判定する。このステップS107で、第1〜第3洗い時間のいずれか一つが経過していないと判定すると、ステップS103に戻る。一方、ステップS107で、第1〜第3洗い時間のいずれか一つが経過した判定すると、次のステップS108に進む。なお、ステップS107で判定する時間は、ステップS107に進む前に行われたステップS106の直前のステップに応じて決まる。より詳しくは、ステップS105−1およびステップS106を経由して、ステップS107に進んでいる場合、ステップS107で、標準時間の一例としての第2洗い時間(例えば15分)よりも長い第1洗い時間(例えば20分)が経過したか否を判定する。また、ステップS105−2およびステップS106を経由して、ステップS107に進んでいる場合、ステップS107で、上記第2洗い時間が経過したか否を判定する。また、ステップS105−3およびステップS106を経由して、ステップS107に進んでいる場合、ステップS107で、上記第2洗い時間よりも短い第3洗い時間(例えば10分)が経過したか否を判定する。また、上記第1〜第3洗い時間のいずれの時間も、洗い工程が開始してから経過した時間に相当する。
【0063】
最後に、ステップS108で、メモリ48が、直近の泡量の検出で検出された泡量を記憶して、洗い工程が終了する。
【0064】
このように、上記洗い工程において、ステップS104で、水槽2内における洗剤の泡の量が、上記標準泡量よりも多いと判定されたとき、ドラム3の回転速度を、上記標準回転速度よりも遅い回転速度に制御する。その結果、水槽2内における洗剤の泡の量の増加が抑制されるので、泡によるたたき洗い効果の減少を防ぎ、良好な洗浄能力が得られる。
【0065】
一方、上記ステップS104で、水槽2内における洗剤の泡の量が、上記標準泡量よりも少ないと判定されたとき、ドラム3の回転速度を、標準回転速度よりも速い回転速度に制御する。その結果、水槽2内の洗い水と洗濯物とが互いに激しく衝突するので、良好な洗浄能力が得られる。
【0066】
したがって、上記洗い工程では、水槽2内における洗剤の泡の量が、上記標準泡量よりも多くても少なくても、良好な洗浄能力が得られる。
【0067】
また、上記ステップS104で、水槽2内における洗剤の泡の量が、上記標準泡量よりも多いと判定されたとき、第2洗い時間よりも長い第1洗い時間の経過するまで、洗い工程が継続するので、ドラム3の回転速度が上記標準回転速度よりも遅くても、洗濯物を十分に洗って、洗濯物に残る汚れを確実に低減できる。
【0068】
一方、上記ステップS104で、水槽2内における洗剤の泡の量が、上記標準泡量よりも少ないと判定されたとき、第2洗い時間よりも短い第3洗い時間の経過に応じて、洗い工程が終了するので、洗い工程の時間が無駄に長くならないようにでき、洗い工程の時間を確実に短くすることができる。
【0069】
図5,図6は上記ドラム式洗濯乾燥機のすすぎ工程のフローチャートである。
【0070】
上記すすぎ工程が開始されると、まず、図5に示すように、ステップS201で、中間脱水を開始する。すなわち、洗濯物を中間脱水するために、ドラム3の回転を開始する。
【0071】
次に、ステップS202で、メモリ48が記憶している泡量が、上記標準泡量よりも多いか、上記標準泡量か、または、上記標準泡量よりも少ないかを判定する。このステップS202で、メモリ48が記憶している泡量が上記標準泡量よりも多いと判定すると、ステップS203−1に進む。また、ステップS202で、メモリ48が記憶している泡量が上記標準泡量と判定すると、ステップS203−2に進む。また、ステップS202で、メモリ48が記憶している泡量が上記標準泡量よりも少ないと判定すると、ステップS203−3に進む。
【0072】
上記ステップS203−1に進んだ場合、ドラム3の回転速度を、標準回転速度(例えば900rpm)よりも遅い回転速度(例えば500rpm)に制御する(第1中間脱水シーケンス)。その後、ステップS204−1で、予め設定された中間脱水時間が経過したか否を判定する。このステップS204−1は、上記中間脱水時間が経過したと判定するまで繰り返される。そして、ステップS204−1で、上記中間脱水時間が経過したと判定すると、ステップS205−1で、給水弁13を開放して、ドラム3内への給水量が予め設定された標準給水量(例えば20L)よりも多い給水量(例えば30L)になるまで、すすぎ水を水槽2内に給水する。そして、ステップS206−1で、すすぎタンブリングを開始する。すなわち、洗濯物をタンブリングさせてすすぐために、ドラム3の回転を開始する。そして、ステップS207−1で、ドラム3の回転速度を例えば49rpmにする(第1すすぎシーケンス)。
【0073】
上記ステップS203−2に進んだ場合、ドラム3の回転速度を上記標準回転速度に制御する(第2中間脱水シーケンス)。その後、ステップS204−1と同様に、ステップS204−2を行って、ステップS205−2で、給水弁13を開放して、ドラム3内への給水量が上記標準給水量になるまで、すすぎ水を水槽2内に給水する。そして、ステップS206−1と同様に、ステップS206−2を行って、S207−2で、ドラム3の回転速度を例えば46rpmにする(第2すすぎシーケンス)。
【0074】
上記ステップS203−2に進んだ場合、ドラム3の回転速度を、上記標準回転速度よりも速い回転速度(例えば1000rpm)に制御する(第3中間脱水シーケンス)。その後、ステップS204−1と同様に、ステップS204−3を行って、ステップS205−3で、給水弁13を開放して、ドラム3内への給水量が上記標準給水量よりも少ない給水量(例えば15L)になるまで、すすぎ水を水槽2内に給水する。そして、ステップS206−1と同様に、ステップS206−3を行って、S207−3で、ドラム3の回転速度を例えば55rpmにする(第3すすぎシーケンス)。
【0075】
上述したステップS203−1〜S207−1、ステップS203−2〜S207−2、または、ステップS203−3〜S207−3を行った後、図6に示すステップS208の判定を行って、すすぎ工程が終了する。このステップS208では、予め設定された第1〜第3すすぎ時間のいずれか一つが経過したか否を判定する。また、上記第1〜第3すすぎ時間のいずれか一つが経過したと判定するまで、ステップS208を繰り返す。なお、ステップS108で判定する時間は、直前のステップに応じて決まる。より詳しくは、ステップS207−1からステップS208に進んでいる場合、ステップS208で、標準時間の一例としての第2すすぎ時間(例えば2分)よりも長い第1すすぎ時間(例えば3分)が経過したか否を判定する。また、ステップS207−2からステップS208に進んでいる場合、ステップS208で、上記第2すすぎ時間が経過したか否を判定する。ステップS207−3からステップS208に進んでいる場合、ステップS208で、上記第2すすぎ時間よりも短い第3すすぎ時間(例えば1分)が経過したか否を判定する。
【0076】
このように、上記すすぎ工程において、ステップS202で、メモリ48が記憶している泡量が、上記標準泡量よりも多いと判定すると、ステップS203−1で、ドラム3の回転速度を、上記標準回転速度よりも遅い回転速度に制御する。これにより、中間脱水でドラム3を回転させても、泡拘束の発生を防ぐことができるので、洗濯物のすすぎ性能を上げることができる。したがって、上記すすぎ水を少なくしたり、すすぎタンブリングの時間を短くしても、洗濯物を十分にすすぐことができるので、すすぎ水や時間が無駄に使われないようにすることができる。
【0077】
一方、上記ステップS202で、メモリ48が記憶している泡量が、上記標準泡量よりも少ないと判定すると、ステップS203−3で、ドラム3の回転速度を、上記標準回転速度よりも速い回転速度に制御する。その結果、上記洗濯物から遠心分離される洗い水の量を増やし、洗濯物中の洗い水を十分に低減できる。したがって、上記すすぎ水を少なくしたり、すすぎタンブリングの時間を短くしても、洗濯物を十分にすすぐことができるので、すすぎ水や時間が無駄に使われないようにすることができる。
【0078】
したがって、上記すすぎ工程では、水槽2内における洗剤の泡の量が、上記標準泡量よりも多くても少なくても、すすぎ水や時間が無駄に使われないようにすることができる。
【0079】
また、上記時間の無駄を減らせるので、エネルギの消費量を低減して、省エネ性能を向上させることがきる。
【0080】
また、上記ステップS202で、メモリ48が記憶している泡量が、上記標準泡量よりも多いと判定すると、第2すすぎ時間よりも長い第1すすぎ時間が経過するまで、すすぎ工程が継続するので、満足が行くすすぎを行える。
【0081】
一方、上記ステップS202で、メモリ48が記憶している泡量が、上記標準泡量よりも少ないと判定すると、第2すすぎ時間よりも短い第3時間の経過に応じて、すすぎ工程が終了するので、すすぎ工程を確実に短時間化できる。
【0082】
また、上記ステップS205−1で、ドラム3内への給水量を上記標準給水量よりも多い給水量にするので、洗濯物から洗剤などを効果的に除去できる。
となる。
【0083】
また、上記ステップS205−3で、ドラム3内への給水量を上記標準給水量よりも多い給水量にするので、節水効果を高めることができる。
【0084】
上記実施形態では、第2洗い時間よりも長くなるように第1洗い時間を予め設定していたが、第2洗い時間と同じになるように第1洗い時間を予め設定してもよい。
【0085】
上記実施形態では、第2洗い時間よりも短くなるように第3洗い時間を予め設定していたが、第2洗い時間と同じになるように第3洗い時間を予め設定してもよい。
【0086】
上記実施形態では、ステップS204−1,S204−2,S204−3で基準時間として用いる中間脱水時間を同じにしていたが、ステップS204−1の中間脱水時間をステップS204−2の中間脱水時間よりも長くしてもよい。このようにした場合、ドラム3の回転速度が標準回転速度よりも遅くしても、良好な中間脱水を行うことができる。
【0087】
上記実施形態では、ステップS204−1,S204−2,S204−3で基準時間として用いる中間脱水時間を同じにしていたが、ステップS204−3の中間脱水時間をステップS204−2の中間脱水時間よりも短くしてもよい。このようにした場合、ドラム3を無駄に回転し続けるのを防ぐことができる。
【0088】
上記実施形態では、ステップS205−1で、ドラム3内への給水量が予め設定された標準給水量よりも多い給水量になるまで、すすぎ水を水槽2内に給水していたが、ステップS205−1で、ドラム3内への給水量が上記標準給水量になるまで、すすぎ水を水槽2内に給水するようにしてもよい。
【0089】
上記実施形態では、ステップS205−3で、ドラム3内への給水量が上記標準給水量よりも少ない給水量になるまで、すすぎ水を水槽2内に給水していたが、ステップS205−3で、ドラム3内への給水量が上記標準給水量になるまで、すすぎ水を水槽2内に給水するようにしてもよい。
【0090】
上記実施形態では、第2すすぎ時間よりも長くなるように第1すすぎ時間を予め設定していたが、第2すすぎ時間と同じになるように第1すすぎ時間を予め設定してもよい。
【0091】
上記実施形態では、第2すすぎ時間よりも短くなるように第3すすぎ時間を予め設定していたが、第2すすぎ時間と同じになるように第3すすぎ時間を予め設定してもよい。
【0092】
上記実施形態において、ステップS207−1とステップS208との間に、ステップS201,S203−1,S204−1,S205−1,S206−1,S207−1からなる工程を1回または2回以上行うようにしてもよい。
【0093】
上記実施形態では、光センサからなる第1泡センサ46A、第2泡センサ46Bおよび第3泡センサ46Cを用いていたが、電極からなる第1泡センサ、第2泡センサおよび第3泡センサを用いてもよい。
【0094】
本発明の具体的な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々変更して実施することができる。例えば、本発明は、乾燥機能を有さないドラム式洗濯機、ドラム式洗濯乾燥機、乾燥機能を有さない縦型洗濯機、縦型洗濯乾燥機などといったあらゆるタイプの洗濯機に適用できる。
【符号の説明】
【0095】
1…外箱
2…水槽
3…ドラム
4…ブラシレスモータ
11…制御装置
13…給水弁
46A…第1泡センサ
46B…第2泡センサ
46C…第3泡センサ
48…メモリ
50…洗剤泡量判定部
51…第1洗い工程回転速度制御部
52…第2洗い工程回転速度制御部
53…第1すすぎ工程回転速度制御部
54…第2すすぎ工程回転速度制御部
55…第1洗い工程時間制御部
56…第2洗い工程時間制御部
57…第1すすぎ工程時間制御部
58…第2すすぎ工程時間制御部
59…第1すすぎ工程給水制御部
60…第2すすぎ工程給水制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外箱と、
上記外箱内に配置された水槽と、
上記水槽に給水するための給水装置と、
上記水槽内における洗剤の泡の量を検出するための泡センサと、
上記水槽内に回転可能に配置され、洗濯物を収容する回転槽と、
上記回転槽を回転駆動する駆動装置と、
上記給水装置および上記駆動装置を制御する制御装置と
を備え、
上記制御装置は、
上記泡センサによって検出された洗剤の泡の量が、予め設定された標準泡量よりも多いか少ないかを判定する泡量判定手段と、
上記泡量判定手段によって、上記洗剤の泡の量が上記標準泡量よりも多いと判定されたとき、上記回転槽の回転速度を、予め設定された標準回転速度よりも遅くなるように制御する一方、上記泡量判定手段によって、上記洗剤の泡の量が上記標準泡量よりも少ないと判定されたとき、上記回転槽の回転速度を、上記標準回転速度よりも速くなるように制御する泡量対応回転速度制御手段と
を有する
ことを特徴とする洗濯機。
【請求項2】
請求項1に記載の洗濯機において、
上記制御装置は、
上記泡量判定手段によって、上記洗剤の泡の量が上記標準泡量よりも多いと判定されたとき、洗い工程の時間を、予め設定された標準時間よりも長くなるように制御する一方、上記泡量判定手段によって、上記洗剤の泡の量が上記標準泡量よりも少ないと判定されたとき、洗い工程の時間を、上記標準時間よりも短くなるように制御する泡量対応洗い工程時間制御手段
を有する
ことを特徴とする洗濯機。
【請求項3】
請求項1または2に記載の洗濯機において、
上記制御装置は、
上記泡量判定手段によって、上記洗剤の泡の量が上記標準泡量よりも多いと判定されたとき、すすぎ工程の時間を、予め設定された標準時間よりも長くなるように制御する一方、上記泡量判定手段によって、上記洗剤の泡の量が上記標準泡量よりも少ないと判定されたとき、すすぎ工程の時間を、上記標準時間よりも短くなるように制御する泡量対応すすぎ工程時間制御手段
を有する
ことを特徴とする洗濯機。
【請求項4】
請求項1から3までのいずれか一項に記載の洗濯機において、
上記制御装置は、
上記泡量判定手段によって、上記洗剤の泡の量が上記標準泡量よりも多いと判定されたとき、すすぎ工程の給水量を、予め設定された標準給水量よりも多くなるように制御する一方、上記泡量判定手段によって、上記洗剤の泡の量が上記標準泡量よりも少ないと判定されたとき、すすぎ工程の給水量を、上記標準給水量よりも少なくなるように制御する泡量対応すすぎ工程給水制御手段
を有する
ことを特徴とする洗濯機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−90736(P2013−90736A)
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−234086(P2011−234086)
【出願日】平成23年10月25日(2011.10.25)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】