説明

津波シェルター

【課題】 人が存在している場所のすぐ近くに設置され、津波襲来までの楽に短時間で避難することが可能な津波避難施設が求められている。
また、紛失や水没をしてはいけない重要物の保存や、コンピューター設備などを護る必要もある。
【解決手段】 機密性を保つ空間と閉じた時に浸水を防ぐことが可能な出入口を有し、船首形状を両端に持つ逆さ船型建造物を、人々が津波襲来時に素早く建造物内に避難する為に、住居、学校、事業所、商業施設などの近くに設置する。
また、紛失や水没をしてはいけない重要物の保存場所、防災倉庫やコンピューター設備などの設置施設として利用する為に、この建造物を設置する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、住居、学校、事業所、商業施設などの近くに設置し、津波襲来時に素早く容易に避難することができ、人の生存を可能にする津波シェルターに関するものである。
また、本発明は、紛失や水没をしてはいけない重要物の保存場所、防災倉庫やコンピューター設備等を、津波から護る津波シェルターに関するものでもある。
【背景技術】
【0002】
2011年3月11日の東日本大震災の映像を見て、大津波の驚異的な破壊力を改めて認識した。ほとんどの建造物は巨大な津波に対して無力なことが証明された。水の力だけでなく、壊れて流される家、車、船など漂流物が加わることで、津波の破壊力を壊滅的に強められたことが見受けられた。東日本大震災の津波では高さが30メートル超えた例もあり、避難する高さを考慮し、安心できる高さの津波避難ビルを建設すると、莫大な費用がかかる。
津波襲来時に浮遊する津波シェルター装置も考案されている。(例えば、特許文献1参照)津波襲来時に、球形の津波シェルター装置がシェルター設置台との間に連結索で連結された状態で、海面に浮上することで、津波の被害から人を守るよう考案されている。東日本大震災の津波では、破壊された家屋や車、船などの漂流物が構造物を直撃し破壊する様子が多く見られた。その点を考慮すると、漂流物がシェルター本体や連結索に引っ掛かり、津波シェルターの沈み込みや連結索の切断による漂流も考えられる。
津波避難タワーが実施されているが、津波の高さがタワーより高い場合は対応できない。(例えば、非特許文献1参照)
人だけでなく、紛失や水没をしてはいけない重要物の保存場所としてやコンピューター設備等を津波から護る津波シェルターも必要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−74385号公報
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】フジワラ産業株式会社「津波避難タワー」 参照:インターネットホームページ アドレス:http://www.fj−i.co.jp/old/bousai_1.html
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
津波襲来までの時間が短い場合は、安全な高台などへの避難が難しい。特に高齢者や障害者など弱者はより難しい。また海岸近くで就労している水産業などの人達も避難が難しい。その為、津波の破壊力をかわすことが可能で、数分で緊急避難できる津波シェルターが求められている。
また、紛失や水没をしてはいけない重要物の保存場所、防災倉庫、コンピューター設備等を津波から護る津波シェルターが求められている。
津波の高さも考慮しなくて良く、構造も簡単で、安価に設置できる津波シェルターがあれば普及が進む。
【課題を解決すための手段】
【0006】
地中から地上にかけて設置した基礎と、この基礎に固定された船首形状を両端に持つ逆さ船型をした建築物で、水圧に耐え機密性を保つ空間と閉じた時に浸水を防ぐことが可能な出入口を有す津波シェルターを、それぞれの船首形状を津波の押し波と引き波の進行方向に向けて、波の流れをかわすように設置する。
【発明の効果】
【0007】
本発明は、住居、学校、事業所、商業施設などの近くに設置し、津波襲来時に素早く容易に避難することができ、津波の危険をさけることで人の生存を可能にする。本発明の津波シェルターは、数分以内に歩いて避難することを可能にするものである。
また、本発明は紛失や水没をしてはいけない重要物の保存場所としてやコンピューター設備等の津波シェルターになる。
地中から地上にかけて設置した基礎の上に固定された本発明の津波シェルターは、岩に張り付いたアワビのごとく、津波の流れをかわし、水の行き過ぎるのを待つことが可能である。津波の高さも考慮しなくて良く、構造も簡単で、安価に設置できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の逆さ船型の側面図である。
【図2】本発明の平底船構造の逆さ船型の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
【0010】
地上に設置した基礎1上に、避難用出入口3を設けた逆さ船型津波シェルター本体2を設置する。
【符号の説明】
【0011】
1 地中から地上にかけて設置された基礎
2 津波シェルター本体
3 避難用出入口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
地中から地上にかけて設置した基礎と、この基礎に固定された船首形状を両端に持つ逆さ船型をした建築物で、それぞれの船首形状を、津波の押し波と引き波の襲来方向に向け地上に設置され、津波襲来時に水圧に耐え機密性を保つ空間と閉じた時に浸水を防ぐことが可能な出入口を有したことを特徴とする津波シェルター。
【請求項2】
逆さ船型を平底船型の構造とした事を特徴とする請求項1に記載の津波シェルター。
【請求項3】
鉄筋コンクリート造りの構造とした事を特徴とする請求項1に記載の津波シェルター。
【請求項4】
逆さ船型構造の中央部にカルバート配置し、その両端にそれぞれ船首形状を足し一体構造とした事を特徴とする請求項1に記載の津波シェルター。
【請求項5】
逆さ船型が金属製である事を特徴とする請求項1に記載の津波シェルター。
【請求項6】
基礎部分と逆さ船型の間に、ガレージを配置したことを特徴とする請求項1に記載の津波シェルター。
【請求項7】
基礎部分と逆さ船型を一体としたことを特徴とする請求項1に記載の津波シェルター。

【図1】
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【図2】
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