流体圧機器の接続装置
【課題】組み立ての際に高精度な調整作業を必要とせず、容易に組み立てることができる流体圧機器の接続装置を提供する。
【解決手段】接続装置20は第1及び第2取付部21,30を備える。第1取付部21には流体圧機器10の一対の係合突部のうちの一方が係合可能な第1係合凹部、及び支持部25が設けられ、支持部25の先端には支持溝25aが凹設されている。第1取付部21には取着部27が延設され、取着部27の先端には係止溝27aが設けられている。支持溝25aには第2取付部30の回動軸33が回動可能に支持されている。第2取付部30には、流体圧機器10の一対の係合突部のうちの他方が係合可能な第2係合凹部31aが設けられ、さらに、第2取付部30には係止溝27aに係止して第2取付部30をロックするとともに係止溝27aから離脱されて第2取付部30のロックを解除するスライドキー37が設けられている。
【解決手段】接続装置20は第1及び第2取付部21,30を備える。第1取付部21には流体圧機器10の一対の係合突部のうちの一方が係合可能な第1係合凹部、及び支持部25が設けられ、支持部25の先端には支持溝25aが凹設されている。第1取付部21には取着部27が延設され、取着部27の先端には係止溝27aが設けられている。支持溝25aには第2取付部30の回動軸33が回動可能に支持されている。第2取付部30には、流体圧機器10の一対の係合突部のうちの他方が係合可能な第2係合凹部31aが設けられ、さらに、第2取付部30には係止溝27aに係止して第2取付部30をロックするとともに係止溝27aから離脱されて第2取付部30のロックを解除するスライドキー37が設けられている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流体圧機器の間に配設され、該流体圧機器同士を接続する流体圧機器の接続装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、流体供給源(例えば、圧縮空気源)と流体作動機器(例えば、空圧作動機器)とを結ぶ配管系にはフィルタ、レギュレータ等の流体圧機器(例えば、空圧制御機器)が適宜組み合わされて流体回路(例えば、空圧回路)が構成されている。そして、前記流体圧機器を制御することにより流体作動機器が円滑に作動するようになっている。
【0003】
前記流体圧機器同士は接続装置を利用して接続されている(例えば、特許文献1参照。)。図12に示すように、特許文献1の接続装置80は、接続する一対の流体圧機器の流体通路を相互に連通させる孔部81aが形成されたボディ81と、ボディ81の一端面に連結され、流体圧機器に設けられた第1突部に係合する第1係合部が形成されたブラケット82とを備える。さらに、接続装置80は、ボディ81の他端面に装着され、流体圧機器に設けられた第2突部に係合する第2係合部を有するとともに、長さ方向一端側と他端側に切欠溝83bが形成された係止部材83を備える。
【0004】
また、接続装置80は、ボディ81と係止部材83との間に挟持され、前記係止部材83の一端側を前記ボディ81より離間する方向に付勢するばね部材84を備える。さらに、接続装置80は、一端部が前記ブラケット82に係合され、他端部が前記係止部材83の一方の切欠溝83bに対して着脱自在に設けられるピン部材85を備える。さらに、接続装置80は、ボディ81とブラケット82と係止部材83とを一体的に係止するため、ボディ81、ブラケット82及び係止部材83を貫通し、貫通した先端にナット87が螺合されるねじ部材86を備える。ねじ部材86は軸部86aと頭部86bとからなり、軸部86aの先端に前記ナット87が螺合可能になっている。前記係止部材83は、他方の切欠溝83bにねじ部材86の軸部86aが挿入され、他端側を回動中心としてねじ部材86に回動可能に支持されている。
【0005】
そして、接続装置80においては、係止部材83をねじ部材86に対して回動させ、該係止部材83をばね部材84のばね力に抗してピン部材85に係止させる。すると、2つの流体圧機器の各第1突部及び第2突部に対して前記第1係合部及び第2係合部がそれぞれ係合し、2つの流体圧機器がボディ81に引き寄せられるとともに孔部81aを介して流体圧機器の流体通路が連通し、2つの流体圧機器が接続される。
【0006】
また、接続装置80において、係止部材83とピン部材85との係止を解除させると、ばね部材84のばね力により係止部材83はボディ81から離れる方向へ回動し、2つの流体圧機器の各第1突部及び第2突部に対する前記第1係合部及び第2係合部の係合が解除され、流体圧機器の接続が解除される。
【特許文献1】特許第851119号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、特許文献1の接続装置80においては、係止部材83を回動可能にねじ部材86に支持させるため、係止部材83の回動を許容するクリアランスをボディ81とねじ部材86の頭部86bとの間に設けなければならない。前記クリアランスはねじ部材86に螺合されたナット87の螺合量を調整して設けられる。そして、係止部材83の円滑な回動のために前記クリアランスは所定の値となるように精度良く調整される必要がある。このため、接続装置80は、ナット87の螺合量を調整してクリアランスを調整する作業を要し、その組み立て作業が非常に面倒である。
【0008】
本発明は、このような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものであり、その目的は、組み立ての際に高精度な調整作業を必要とせず、容易に組み立てることができる流体圧機器の接続装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、ボディに流体通路が貫設されるとともに該流体通路が開口する各側面に相反する方向へ突出する一対の係合突部が設けられた流体圧機器の間に配設され、該流体圧機器同士を接続する流体圧機器の接続装置であって、前記流体圧機器の間に互いに対向するように配設される第1取付部及び第2取付部を備え、前記第1取付部には前記流体圧機器の一対の係合突部のうちの一方が係合可能な第1係合凹部、及び前記第2取付部に向けて延びる支持部が設けられるとともに該支持部の先端には支持溝が凹設され、さらに、前記第1取付部には前記第2取付部に向けて取着部が延設されるとともに該取着部の先端にはロック手段が設けられており、前記支持部の前記支持溝に前記第2取付部の長さ方向一端側に設けられた回動軸が回動可能に支持されることで第2取付部は流体圧機器同士の接続状態をロックするロック位置と、前記ロック位置から回動した非ロック位置とに配設可能であり、前記第2取付部には、前記流体圧機器の一対の係合突部のうちの他方が係合可能な第2係合凹部が設けられ、さらに、第2取付部の長さ方向他端側には前記ロック手段と共に前記第2取付部を前記ロック位置にロックするとともに前記ロック手段から離脱されて第2取付部のロックを解除するロック部材が設けられてなることを要旨とする。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の流体圧機器の接続装置において、前記第2取付部の一端側が下側に位置し、他端側が上側に位置するように接続装置を使用した場合、第2取付部が前記非ロック位置に配設されたときの第2取付部の支持部からの脱落を規制するため、前記第2取付部の一端側には支持部の下面に係止する規制部が設けられていることを要旨とする。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の流体圧機器の接続装置において、前記ロック手段は前記取着部に凹設された係止溝であり、前記ロック部材は前記第2取付部内を一端側と他端側との間でスライド移動可能であるとともに前記係止溝に係止可能な係止突部を備えたスライドキーであることを要旨とする。
【0012】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の流体圧機器の接続装置において、前記スライドキーは、該スライドキーに一体化されたキー操作部によって第2取付部の外側から操作されることを要旨とする。
【0013】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の流体圧機器の接続装置において、前記キー操作部は第2取付部内に挿入されたボルトよりなり、前記スライドキーは前記ボルトに螺着されていることを要旨とする。
【0014】
請求項6に記載の発明は、請求項1〜請求項5のうちいずれか一項に記載の流体圧機器の接続装置において、前記第1取付部には、前記流体圧機器の間に介装されるプレート部が一体形成され、該プレート部の第2取付部側に前記支持部及び取着部が一体形成されていることを要旨とする。
【0015】
請求項7に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の流体圧機器の接続装置において、前記ロック手段は前記取着部に形成された雄螺子であり、前記ロック部材は前記第2取付部の他端側に挿入され、前記雄螺子に螺合可能な止め螺子よりなることを要旨とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、組み立ての際に高精度な調整作業を必要とせず、容易に組み立てることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
(第1の実施形態)
以下、本発明の流体圧機器の接続装置を具体化した第1の実施形態を図1〜図6にしたがって説明する。
【0018】
図1に示すように、流体圧ユニットU(FRLユニット)は、複数の流体圧機器10よりなり、流体圧機器10同士は、流体圧機器の接続装置20(以下、単に接続装置20と記載する)を用いて接続される。
【0019】
まず、流体圧機器10について説明する。前記流体圧機器10は、流体制御機器S(フィルタ、レギュレータ、ルブリケータ)が接続されたものである。図2に示すように、流体圧機器10は、略直方体状(多面体状)をなすボディ11を一体に備えている。このボディ11には、該ボディ11を貫通する流体通路12が形成されている。流体圧機器10においては、流体通路12はボディ11において互いに背向する一対の側面に開口し、ボディ11を一軸方向に貫通している。流体圧機器10のボディ11において、流体通路12が開口する各側面には、略矩形板状に突設された接続部13が設けられている。この接続部13の外端面により流体圧機器10には接続面14が設けられている。各接続部13には、該接続部13において対向する一対の側辺に沿って延びる溝部15が一対凹設され、両溝部15は流体通路12の開口を挟む位置に形成されている。
【0020】
また、各接続部13の相対向する一対の側縁には、それぞれ前記溝部15の延びる方向に沿って突出する係合突部16が設けられている。各接続部13における一対の係合突部16は、流体通路12の開口を挟んで相反する方向へ突設されている。また、係合突部16は、厚み方向に対向する一面が接続面14に連続するように形成され、他面が係合突部16の基端から先端に向かうに従い傾斜するように形成されており、係合突部16は先端に向かうに従い厚みが薄くなるように形成されている。
【0021】
次に、接続装置20について説明する。接続装置20は、接続される2つの流体圧機器10の間に互いに対向するように配設される第1取付部21及び第2取付部30を備える。前記第1取付部21は平面視略T字状をなし、第1取付部21には、該第1取付部21の一面から延設された矩形板状をなすプレート部22が一体形成されている。プレート部22には円孔状をなす孔部22cがプレート部22を厚み方向に貫通して形成され、プレート部22において孔部22cが開口する一対の側面のうち一方を第1側面22aとし、該第1側面22aに背向する他方を第2側面22bとする。
【0022】
図3に示すように、第1取付部21において、プレート部22の第1側面22a及び第2側面22bに対して直交するとともに第1側面22a及び第2側面22bそれぞれに連続する2つの面には、それぞれ長方形状に開口する第1係合凹部21aが凹設されている。各第1係合凹部21aは、その短辺方向における開口幅が、第1係合凹部21aの開口側から奥側へ向かうに従い幅狭に形成されている。また、図2に示すように、第1取付部21において、第1側面22a及び第2側面22bに対して直交するとともに第1側面22a及び第2側面22bそれぞれに連続する2つの面には、それぞれ一対の回止め突起21bが第1係合凹部21aを挟むように設けられている。
【0023】
また、プレート部22の第1側面22a及び第2側面22bにおいて、孔部22cの外周側にはそれぞれ装着溝22dが凹設され、該装着溝22dにはOリング等のシールリング24が装着されるようになっている。プレート部22先端の一端側(下端側)には支持部25が突設されている。支持部25には支持溝25aが上側に向けて開口するように凹設されている。また、プレート部22先端の他端側(上端側)には取着部27が突設されている。取着部27にはロック手段としての係止溝27aが下側に向けて開口するように凹設されている。
【0024】
次に、前記第2取付部30について説明する。第2取付部30は矩形板状をなし、プレート部22に対して着脱可能になっている。図3に示すように、第2取付部30において、プレート部22への装着状態で該プレート部22に対向配置される面を第2取付部30の取付面30aとし、第2取付部30の厚み方向において前記取付面30aに背向する面を第2取付部30の背面30bとする。
【0025】
また、図4(a)及び(b)に示すように、取付面30aにおいて、第2取付部30の長さ方向の一端側(下端側)には挿入溝32が凹設されている。挿入溝32の内側には、回動軸33が挿入溝32を形成する相対向する内面間に架設されている。そして、回動軸33が、前記プレート部22の支持部25に凹設された支持溝25aに挿入されることにより、第2取付部30が支持部25に回動可能に支持されるようになっている。背面30bにおいて、第2取付部30の長さ方向の一端(下端)には規制部28が設けられ、該規制部28は第2取付部30が回動したときに前記支持部25の下面に当接して第2取付部30の回動を規制するようになっている。
【0026】
取付面30aにおいて、第2取付部30の長さ方向の他端側(上端側)には、挿入孔34が凹設されている。そして、挿入孔34には、プレート部22の取着部27が挿入可能になっている。さらに、図4(b)に示すように、取付面30aには、第2取付部30の長さ方向に沿って細長長方形状に開口する第2係合凹部31aが凹設されている。この第2係合凹部31aは、その短辺方向における開口幅が、第2係合凹部31aの開口側から奥側へ向かうに従い幅狭に形成されている。
【0027】
図3及び図4(a)に示すように、第2取付部30の内側には、第2取付部30の長さ方向に沿って延びる収容凹部35が凹設されている。収容凹部35は前記取付面30a側に位置し、第2取付部30の長さ方向に沿って細長に延びる第1収容溝35aと、第1収容溝35aよりも第2取付部30の背面30b側に位置し、第1収容溝35aより幅広で第2取付部30の長さ方向に沿って延びる第2収容溝35bとからなる。よって、第1収容溝35aの内面と第2収容溝35bの内面により、収容凹部35の内面は段差状に形成されている。収容凹部35において、第1収容溝35aは第2取付部30の長さ方向他端側(上端側)で前記挿入孔34に向けて開口し、第2収容溝35bと挿入孔34は互いに連通している。また、収容凹部35は背面30bで開口している。この開口は、第2取付部30に取り付けられたカバー36によって閉塞されている。
【0028】
収容凹部35には、スライドキー37が収容され、該スライドキー37は第2取付部30の長さ方向に沿ってスライド移動可能であり、第2取付部30の一端側と他端側の間を往復動可能になっている。スライドキー37は、前記第1収容溝35a内に収容される第1スライド部37aと、前記第2収容溝35b内に収容されるとともに第1スライド部37aより幅広に形成された第2スライド部37bとが一体形成されてなる。また、スライドキー37の第2スライド部37bには、第2取付部30の長さ方向に沿ってスライドキー37を貫通する螺子孔37dが形成されている。さらに、スライドキー37の第1スライド部37aにおいて、第2取付部30の長さ方向他端(上端)には、前記係止溝27aに係止可能なロック手段としての係止突部37cが突設されている。
【0029】
第2取付部30の他端側(上端側)には、第2取付部30の他端面(上端面)で開口する挿通孔38が第2取付部30の長さ方向へ延びるように形成されている。この挿通孔38には前記スライドキー37をスライド移動させるキー操作部としてのボルト39が挿通されている。ボルト39は頭部39aと、該頭部39aから延びる軸部39bとからなる。軸部39bには螺子が螺刻されている。また、ボルト39における軸部39bの先端にはストッパ40が一体化されている。そして、ボルト39は、軸部39b側が挿通孔38内に挿通され、頭部39aが第2取付部30の他端面(上端面)に係止した状態で第2取付部30に組付けられている。ボルト39の第2取付部30への組付け状態では、軸部39bが収容凹部35内にまで挿入されている。
【0030】
そして、第2取付部30内では、ボルト39の軸部39bにスライドキー37の螺子孔37dが螺合され、ボルト39にスライドキー37が螺着されている。ボルト39の頭部39aを回転操作することにより、スライドキー37をボルト39に対して螺進又は螺退させることができるようになっている。ストッパ40は、スライドキー37の外面に係止して、スライドキー37のボルト39からの脱落を阻止している。
【0031】
そして、接続装置20を組み立てるには、まず、第2取付部30の収容凹部35内にスライドキー37を収容するとともに、第2取付部30の挿通孔38にボルト39の軸部39b側を挿通し、ボルト39の軸部39bにスライドキー37の螺子孔37dを螺合し、ボルト39にスライドキー37を螺着する。次に、収容凹部35をカバー36によって閉塞し、第2取付部30を組み立てる。
【0032】
次いで、第1取付部21に設けられた支持部25に対し、第2取付部30の回動軸33を支持部25の支持溝25aに挿入、支持させる。すると、第2取付部30が第1取付部21に組付けられ、第1取付部21と第2取付部30とからなる接続装置20が組み立てられる。
【0033】
次に、接続装置20を用いた流体圧機器10同士の接続方法について説明する。なお、以下の説明においては、流体圧ユニットUを形成する複数の流体圧機器10のうち2つの流体圧機器10同士を接続する場合について説明する。このとき、流体圧機器10の流体制御機器Sがボディ11の上側に位置するように接続装置20を用いて流体圧機器10同士を接続する。また、接続装置20において、第2取付部30を回動させ、第2取付部30の他端側をプレート部22から離間させておく。そして、取着部27の係止溝27aにスライドキー37の係止突部37cが係止せず、第2取付部30がプレート部22にロックされていない位置を第2取付部30の非ロック位置とする。なお、図5及び図6においては、流体圧機器10の図示を略し、接続装置20のみを図示する。
【0034】
まず、図3に示すように、一方の流体圧機器10における接続部13の接続面14と、プレート部22の第1側面22aとを当接させるとともに、流体通路12と、プレート部22の孔部22cとを合致させる。また、他方の流体圧機器10における接続部13の接続面14と、プレート部22の第2側面22bとを当接させるとともに、流体通路12と、プレート部22の孔部22cとを合致させる。なお、このとき、装着溝22dにはシールリング24が装着され、該シールリング24が接続部13とプレート部22との間に介装されている。
【0035】
次いで、2つの流体圧機器10において、一対の係合突部16のうち一方の係合突部16を第1係合凹部21aに係合する。このとき、各接続部13において2つの溝部15の内側に回止め突起21bが挿入される。次に、第2取付部30の他端側がプレート部22に近づくように回動軸33を回動中心として第2取付部30を回動させる。そして、挿入孔34内に取着部27を挿入するとともに(図4参照)、プレート部22の先端面を取付面30aに当接させる。すると、2つの流体圧機器10において、一対の係合突部16のうち他方の係合突部16が、第2取付部30の第2係合凹部31aに係合する。
【0036】
次に、図4に示すように、流体圧機器10の上側から第2取付部30の外側でボルト39を回転操作し、スライドキー37をボルト39に対して螺進させ、頭部39a側に近づけると、スライドキー37における係止突部37cが、取着部27の係止溝27aに係止する。その結果、係止突部37cと係止溝27aとの係止により、第2取付部30の他端側がプレート部22にロックされ、第2取付部30の回動が規制される。なお、第2取付部30がロックされた位置を第2取付部30のロック位置とする。そして、第2取付部30がロック位置に配設されると、2つの流体圧機器10が接続装置20によって接続される。この接続状態では、2つの流体圧機器10の接続面14は第1側面22a及び第2側面22bに密接するとともに、流体通路12同士がプレート部22を介して互いに連通している。また、シールリング24によって接続部13とプレート部22の各側面22a,22bとの間からの流体洩れが抑制される。
【0037】
次に、接続装置20による流体圧機器10同士の接続を解除する方法について説明する。まず、第2取付部30の上方からスライドキー37を螺進させた方向と反対方向へボルト39を回転操作すると、スライドキー37に対してボルト39の頭部39aが離れるようにボルト39が移動し、頭部39aが第2取付部30の他端(上端)から離間する。すなわち、スライドキー37がボルト39に対して螺退される。そして、係止突部37cの第1スライド部37aからの突出長さより長い距離だけ頭部39aをスライドキー37から離間させる。このとき、ストッパ40がスライドキー37に当接することによって、ボルト39の回転操作によってスライドキー37が軸部39bから外れてしまうことが防止される。
【0038】
そして、図5に示すように、ボルト39を挿通孔38内へ押し込むと、ボルト39と同時にスライドキー37が移動し、係止突部37cが取着部27の係止溝27aから離脱するとともに、係止突部37cと係止溝27aとの係止が解除される。そして、図6に示すように、第2取付部30を、回動軸33を回動中心として第2取付部30の他端側がプレート部22から離間する方向へ回動させ、非ロック位置に配設する。すると、2つの流体圧機器10における他方の係合突部16が第2取付部30の第2係合凹部31aから離脱される。なお、第2取付部30を回動させるとき、第2取付部30の一端(下端)は円弧状に面取りされているため、第2取付部30の一端とプレート部22先端との干渉が防止され、第2取付部30の回動が円滑に行われる。
【0039】
また、第2取付部30をその他端側が取着部27から離間するように回動させたとき、第2取付部30の自重によって回動軸33が支持溝25a内面に当接支持され、第2取付部30がプレート部22にロックされた状態から所定角度回動した位置で第2取付部30の回動が規制される。よって、支持溝25aの対向する内面間の開口幅は、第2取付部30の回転を前記所定角度に規制するために回動軸33が当接可能な幅に設定されている。
【0040】
さらに、第2取付部30をその他端側が取着部27から離間するように約30度回動させた状態で、第2取付部30を上方向に移動させたとき、回動軸33が第1収容溝35aに沿って移動し、そのまま支持溝25aから回動軸33を抜き出せることができる。そして、第2取付部30の回動軸33が支持溝25aから抜けるように第2取付部30を上方に向けて移動させ、第2取付部30をプレート部22から取り外す。第2取付部30がプレート部22から取り外されると、流体圧機器10はプレート部22の先端側へスライド移動させることができ、流体圧機器10が流体圧ユニットUから取り外される。
【0041】
また、第2取付部30をプレート部22から取り外さず、前記所定角度を超えて回動させたとき、規制部28が支持部25の下面に当接し、該当接により第2取付部30の回動が規制され、回動軸33が支持溝25aから抜け落ちることが防止される。すなわち、第2取付部30のプレート部22からの脱落が阻止される。
【0042】
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)接続装置20は、支持部25及び取着部27を備える第1取付部21と、支持部25に着脱可能な第2取付部30とからなり、第2取付部30には該第2取付部30の回動を規制するスライドキー37、及びスライドキー37を操作するボルト39が設けられている。そして、接続装置20は、スライドキー37及びボルト39を第2取付部30に組付け、該第2取付部30の回動軸33を第1取付部21の支持部25に凹設された支持溝25aに支持させるだけで組み立てられる。よって、背景技術のように、接続装置を組み立てる際に、部材同士の間に所定のクリアランスを設けるために部材間で高精度な調整作業を必要とせず、背景技術に比して接続装置20を容易に組み立てることができる。
【0043】
(2)第2取付部30の他端には規制部28が形成され、流体圧機器10同士の接続を解除するため第2取付部30をプレート部22から離間する方向へ回動させたとき、規制部28が支持部25の下面に係止することによって、第2取付部30が支持部25から脱落することを防止することができる。
【0044】
(3)第2取付部30が約30度回動すると、第2取付部30を上方へ移動させるだけで、回動軸33を支持溝25aから抜き出すことができ、第2取付部30をプレート部22から取り外す作業を容易に行うことができる。
【0045】
(4)第2取付部30は、該第2取付部30内に設けられたスライドキー37の係止突部37cが、第1取付部21から延設された取着部27の係止溝27aに係止することでプレート部22から離間する方向への回動が規制される(ロックされる)。よって、スライドキー37の係止突部37cと取着部27の係止溝27aといった簡易な構成で第2取付部30をロックすることができる。
【0046】
(5)スライドキー37はボルト39に螺着されている。このため、スライドキー37が自重によってボルト39に沿って移動することが規制され、係止突部37cと係止溝27aとの係止状態を維持して第2取付部30の回動を維持することができ、接続装置20による流体圧機器10同士の接続を維持することができる。
【0047】
(6)スライドキー37の操作は、該スライドキー37が螺着されたボルト39を回転操作することにより行われ、スライドキー37はボルト39に対して螺進又は螺退することで移動する。よって、スライドキー37とボルト39の螺着といった簡単な構成で第2取付部30の回動規制及び規制解除を可能とすることができる。
【0048】
(7)第2取付部30は、該第2取付部30に設けられた回動軸33が、プレート部22に設けられた支持溝25aに支持されることでプレート部22に取り付けられている。このため、支持溝25aから回動軸33を抜き取るだけで第2取付部30をプレート部22から取り外すことができる。そして、第2取付部30がプレート部22から取り外されると、プレート部22の先端側に障害物がなくなり、流体圧機器10をプレート部22の先端側へスライド移動させることで流体圧機器10を容易に取り外すことができる。
【0049】
(8)接続装置20において、第1取付部21から延設されたプレート部22に支持溝25aが形成された支持部25及び係止溝27aが形成された取着部27が一体形成されている。よって、第2取付部30を着脱可能とする構成(支持部25及び取着部27)を第1取付部21に別々に設ける場合に比して、接続装置20の部品点数を少なくし、接続装置20の組み立てを容易とすることができる。
【0050】
(9)第1取付部21には回止め突起21bが形成され、係合突部16を第1係合凹部21aに係合させたとき、回止め突起21bは溝部15に挿入される。このため、回止め突起21bの溝部15内面への係止により、プレート部22に対する流体圧機器10の回転を防止することができる。
【0051】
(10)流体圧機器10の流体制御機器Sがボディ11の上側に位置し、さらに、流体圧機器10の係合突部16が第1取付部21の第1係合凹部21a、及び第2取付部30の第2係合凹部31aに係合した状態ではボルト39は接続装置20の上面に位置している。このため、ボルト39を流体圧ユニットUの上側から操作することができる。よって、ボルト39が流体圧ユニットUの側面や後面に位置している場合に比して、接続装置20の操作性を良好なものとし、流体圧機器10の取り外し作業を容易とすることができる。
【0052】
(第2の実施形態)
次に、本発明の流体圧機器の接続装置を具体化した第2の実施形態を図7〜図9にしたがって説明する。
【0053】
図7に示すように、第2の実施形態の流体圧機器の接続装置50(以下、単に接続装置50と記載する)は、接続する2つの流体圧機器10の間に互いに対向して配設される第1取付部51と第2取付部55を備える。第1取付部51の長さ方向一端側(下端側)には第1挿入孔51aが形成され、長さ方向他端側(上端側)には第2挿入孔51bが形成されている。図8に示すように、第1取付部51において、前記第1挿入孔51aと第2挿入孔51bに挟まれた位置には第1係合凹部51cが形成されている。そして、前記第1挿入孔51aには、第1ピン部材52が挿入されるとともに、第1ピン部材52の一端側が第1挿入孔51aの内面に固定され、第1取付部51と第1ピン部材52が一体化されている。第1ピン部材52の他端側は、第1取付部51から第2取付部55に向けて延びる支持部を形成し、該第1ピン部材52の先端部には支持溝52aが凹設されている。
【0054】
また、前記第2挿入孔51bには、第2ピン部材53が挿入されるとともに、第2ピン部材53の一端側が第2挿入孔51bの内面に固定され、第1取付部51と第2ピン部材53が一体化されている。第2ピン部材53の他端側は、第1取付部51から第2取付部55に向けて延設された取着部を形成し、第2ピン部材53の他端にはロック手段としての雄螺子53aが螺刻されている。
【0055】
接続装置50は、第1ピン部材52に着脱可能に設けられる第2取付部55を備えている。第2取付部55は矩形板状をなす。第2取付部55において、第1ピン部材52への取付状態で、第1ピン部材52及び第2ピン部材53に対向配置される面を第2取付部55の取付面55aとし、第2取付部55の厚み方向において前記取付面55aに背向する面を第2取付部55の背面55bとする。
【0056】
第2取付部55において、取付面55aの長さ方向の一端側(下端側)には、挿入溝56が第2取付部55の厚み方向に凹設されている。第2取付部55の一端側において、挿入溝56を挟む位置にある第2取付部55の端面は円弧状に面取りされている。そして、挿入溝56において、相対向する内面間には回動軸57が架設されている。この回動軸57は、第1ピン部材52の支持溝52aに挿入され、第2取付部55が第1ピン部材52に支持されるようになっている。
【0057】
第2取付部55において、取付面55aの長さ方向の他端側(上端側)には、挿入孔58が第2取付部55の厚み方向に凹設されている。そして、挿入孔58には、第2ピン部材53の雄螺子53aが挿入可能になっている。さらに、取付面55aには、長方形状に開口する第2係合凹部59が凹設されている。この第2係合凹部59は、その短辺方向における開口幅が、第2係合凹部59の開口側から奥側へ向かうに従い幅狭となるテーパ状に形成されている。第2取付部55の挿入孔58には、第2取付部55の背面55b側からロック部材としての止め螺子60が挿入され、該止め螺子60の内周面は前記雄螺子53aに螺合可能に形成されている。止め螺子60の先端には抜け止め片60aが形成され、該抜け止め片60aが挿入孔58の周縁に係止することによって止め螺子60の挿入孔58からの抜け落ちが防止されている。また、第2取付部55の背面55bにおいて、第2取付部55の長さ方向の一端(下端)には規制部62が設けられ、該規制部62は第2取付部55が回動したときに前記第1ピン部材52の下面に当接して第2取付部55の回動を規制するようになっている。
【0058】
次に、接続装置50を用いた流体圧機器10同士の接続方法及び接続解除方法について説明する。なお、以下の説明においては、流体圧ユニットUにおける2つの流体圧機器10同士を接続する場合について説明する。また、図8〜図9において、2つの流体圧機器10のうち1つの流体圧機器10のみを図示している。なお、接続装置50において、止め螺子60を雄螺子53aから螺退させ、第2取付部55を回動軸57を回転中心として回動させ、第2取付部55を第2ピン部材53から取り外しておく。
【0059】
まず、図9に示すように、2つの流体圧機器10における接続部13同士を合致させ、接続面14同士を密接させるとともに、係合突部16同士を合致させる。すると、2つの流体圧機器10の係合突部16同士が組み合わされる。また、2つの流体圧機器10の溝部15同士が組み合わせられ、1つの孔が形成される。なお、本実施形態では、図示しないが接続面14同士の間にシールリング24が介装されている。
【0060】
次いで、2つの流体圧機器10の溝部15によって形成された2つの孔に第1ピン部材52及び第2ピン部材53を挿入し、第1取付部51の第1係合凹部51c内に組み合わされた一対の係合突部16を係合させる。続いて、第2取付部55の回動軸57を支持溝52aに支持させて取り付けるとともに、第2取付部55を回動させ、第2係合凹部59内に一対の係合突部16が挿入されるように配設する。続けて、止め螺子60を雄螺子53aに螺合すると、第2取付部55の他端側が第2ピン部材53にロックされ、第2取付部55の回転が規制されるとともに、2つの流体圧機器10が接続装置50によって接続される。なお、第2取付部55が第2ピン部材53にロックされた位置を第2取付部55のロック位置とする。
【0061】
一方、接続装置50による流体圧機器10同士の接続を解除するには、図8に示すように、まず、止め螺子60を雄螺子53aから螺退させ、第2取付部55を、回動軸57を回動中心として第2取付部55の他端側が第2ピン部材53から離間する方向へ回動させる。第2ピン部材53の雄螺子53aに止め螺子60が螺合せず、第2取付部55が第2ピン部材53にロックされていない位置を第2取付部55の非ロック位置とする。このとき、第2取付部55の一端(下端)は円弧状に面取りされているため、第2取付部55の一端と流体圧機器10との干渉が防止され、第2取付部55の回動が円滑に行われる。
【0062】
そして、第2取付部55をその他端側が第2ピン部材53から離間するように所定角度回動させたとき、第2取付部55の自重によって回動軸57が支持溝52a内面に当接支持され、第2取付部55がロックされた状態から所定角度で回動した位置で第2取付部55の回動が規制される。
【0063】
続いて、第2取付部55をその他端側が第2ピン部材53から離間するように約30度回動させた状態で、第2取付部55上方向に移動させると、回動軸57が支持溝52aに沿って移動し、そのまま支持溝52aから回動軸57が抜き出され、第2取付部55を第1ピン部材52から取り外す。すると、2つの流体圧機器10における他方の係合突部16が第2取付部55の第2係合凹部59から離脱される。そして、2つの流体圧機器10において、一対の係合突部16のうち一方の係合突部16を第1係合凹部51cから抜き取る。
【0064】
従って、第2の実施形態によれば、第1の実施形態に記載の(1)〜(3)と同様の効果に加えて以下の効果を得ることができる。
(9)第2ピン部材53に雄螺子53aが設けられ、第2取付部55には止め螺子60が取り付けられている。そして、雄螺子53aに止め螺子60を螺合することで第2取付部55をロックすることができる。よって、簡単な構成で、第2取付部55の回動を規制することができる。
【0065】
なお、本実施形態は以下のように変更してもよい。
○ 図10に示すように、第2の実施形態において、第2ピン部材53の先端に、雄螺子53aに変えて下方に開口するロック手段としての係止溝53cを形成する。また、第2の実施形態において、第2取付部55の内部に収容部55dを形成するとともに、第2取付部55の背面55bに前記収容部55dに連通する長孔55eを第2取付部55の長さ方向に沿って形成する。そして、収容部55d内にロック部材としてのスライドキー61を収容するとともに、スライドキー61の先端に係止突部61aを形成する。また、スライドキー61には長孔55e内に挿入されるキー操作部61bが一体形成されている。そして、第2取付部55の外側からキー操作部61bを操作してスライドキー61を収容部55d内でスライド移動させることができるようになっている。スライドキー61の係止突部61aが、第2ピン部材53の係止溝53cに係止することにより第2取付部55がロック位置にロックされ、回動が規制されるようになっている。一方、図11に示すように、第2取付部55の外側でキー操作部61bを操作し、係止突部61aを係止溝53cから離脱させることにより、第2取付部55のロックを解除して、回動可能にすることができる。
【0066】
○ 第1の実施形態において、回止め突起21bは無くてもよい。
○ 継手として機能する流体圧機器10と、流体制御機器Sが接続された流体圧機器10とを接続する際に接続装置20又は接続装置50を使用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】流体圧ユニットを示す斜視図。
【図2】第1の実施形態の流体圧機器及び接続装置を示す分解斜視図。
【図3】流体圧機器同士を接続装置で接続した状態を示す断面図。
【図4】(a)は接続装置を示す断面図、(b)は第2取付部を示す正面図。
【図5】スライドキーを移動させた状態を示す部分破断側面図。
【図6】第2取付部を回動させた状態を示す部分破断側面図。
【図7】第2の実施形態の接続装置を示す斜視図。
【図8】第2取付部を回動させた状態を示す断面図。
【図9】第2取付部をロック位置に配設した状態を示す断面図。
【図10】第2の実施形態の接続装置の別例を示す断面図。
【図11】スライドキーを移動させた状態を示す断面図。
【図12】背景技術の接続装置を示す断面図。
【符号の説明】
【0068】
10…流体圧機器、11…ボディ、12…流体通路、16…係合突部、20,50…接続装置、21,51…第1取付部、21a,51c…第1係合凹部、22…プレート部、25…支持部、25a,52a…支持溝、27…取着部、27a,53c…ロック手段を形成する係止溝、28,62…規制部、30,55…第2取付部、31a,59…第2係合凹部、33,57…回動軸、37,61…ロック部材としてのスライドキー、37c,61a…係止突部、39…キー操作部としてのボルト、52…支持部を形成する第1ピン部材、53…取着部を形成する第2ピン部材、53a…ロック手段を形成する雄螺子、60…ロック部材としての止め螺子、61b…キー操作部。
【技術分野】
【0001】
本発明は、流体圧機器の間に配設され、該流体圧機器同士を接続する流体圧機器の接続装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、流体供給源(例えば、圧縮空気源)と流体作動機器(例えば、空圧作動機器)とを結ぶ配管系にはフィルタ、レギュレータ等の流体圧機器(例えば、空圧制御機器)が適宜組み合わされて流体回路(例えば、空圧回路)が構成されている。そして、前記流体圧機器を制御することにより流体作動機器が円滑に作動するようになっている。
【0003】
前記流体圧機器同士は接続装置を利用して接続されている(例えば、特許文献1参照。)。図12に示すように、特許文献1の接続装置80は、接続する一対の流体圧機器の流体通路を相互に連通させる孔部81aが形成されたボディ81と、ボディ81の一端面に連結され、流体圧機器に設けられた第1突部に係合する第1係合部が形成されたブラケット82とを備える。さらに、接続装置80は、ボディ81の他端面に装着され、流体圧機器に設けられた第2突部に係合する第2係合部を有するとともに、長さ方向一端側と他端側に切欠溝83bが形成された係止部材83を備える。
【0004】
また、接続装置80は、ボディ81と係止部材83との間に挟持され、前記係止部材83の一端側を前記ボディ81より離間する方向に付勢するばね部材84を備える。さらに、接続装置80は、一端部が前記ブラケット82に係合され、他端部が前記係止部材83の一方の切欠溝83bに対して着脱自在に設けられるピン部材85を備える。さらに、接続装置80は、ボディ81とブラケット82と係止部材83とを一体的に係止するため、ボディ81、ブラケット82及び係止部材83を貫通し、貫通した先端にナット87が螺合されるねじ部材86を備える。ねじ部材86は軸部86aと頭部86bとからなり、軸部86aの先端に前記ナット87が螺合可能になっている。前記係止部材83は、他方の切欠溝83bにねじ部材86の軸部86aが挿入され、他端側を回動中心としてねじ部材86に回動可能に支持されている。
【0005】
そして、接続装置80においては、係止部材83をねじ部材86に対して回動させ、該係止部材83をばね部材84のばね力に抗してピン部材85に係止させる。すると、2つの流体圧機器の各第1突部及び第2突部に対して前記第1係合部及び第2係合部がそれぞれ係合し、2つの流体圧機器がボディ81に引き寄せられるとともに孔部81aを介して流体圧機器の流体通路が連通し、2つの流体圧機器が接続される。
【0006】
また、接続装置80において、係止部材83とピン部材85との係止を解除させると、ばね部材84のばね力により係止部材83はボディ81から離れる方向へ回動し、2つの流体圧機器の各第1突部及び第2突部に対する前記第1係合部及び第2係合部の係合が解除され、流体圧機器の接続が解除される。
【特許文献1】特許第851119号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、特許文献1の接続装置80においては、係止部材83を回動可能にねじ部材86に支持させるため、係止部材83の回動を許容するクリアランスをボディ81とねじ部材86の頭部86bとの間に設けなければならない。前記クリアランスはねじ部材86に螺合されたナット87の螺合量を調整して設けられる。そして、係止部材83の円滑な回動のために前記クリアランスは所定の値となるように精度良く調整される必要がある。このため、接続装置80は、ナット87の螺合量を調整してクリアランスを調整する作業を要し、その組み立て作業が非常に面倒である。
【0008】
本発明は、このような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものであり、その目的は、組み立ての際に高精度な調整作業を必要とせず、容易に組み立てることができる流体圧機器の接続装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、ボディに流体通路が貫設されるとともに該流体通路が開口する各側面に相反する方向へ突出する一対の係合突部が設けられた流体圧機器の間に配設され、該流体圧機器同士を接続する流体圧機器の接続装置であって、前記流体圧機器の間に互いに対向するように配設される第1取付部及び第2取付部を備え、前記第1取付部には前記流体圧機器の一対の係合突部のうちの一方が係合可能な第1係合凹部、及び前記第2取付部に向けて延びる支持部が設けられるとともに該支持部の先端には支持溝が凹設され、さらに、前記第1取付部には前記第2取付部に向けて取着部が延設されるとともに該取着部の先端にはロック手段が設けられており、前記支持部の前記支持溝に前記第2取付部の長さ方向一端側に設けられた回動軸が回動可能に支持されることで第2取付部は流体圧機器同士の接続状態をロックするロック位置と、前記ロック位置から回動した非ロック位置とに配設可能であり、前記第2取付部には、前記流体圧機器の一対の係合突部のうちの他方が係合可能な第2係合凹部が設けられ、さらに、第2取付部の長さ方向他端側には前記ロック手段と共に前記第2取付部を前記ロック位置にロックするとともに前記ロック手段から離脱されて第2取付部のロックを解除するロック部材が設けられてなることを要旨とする。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の流体圧機器の接続装置において、前記第2取付部の一端側が下側に位置し、他端側が上側に位置するように接続装置を使用した場合、第2取付部が前記非ロック位置に配設されたときの第2取付部の支持部からの脱落を規制するため、前記第2取付部の一端側には支持部の下面に係止する規制部が設けられていることを要旨とする。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の流体圧機器の接続装置において、前記ロック手段は前記取着部に凹設された係止溝であり、前記ロック部材は前記第2取付部内を一端側と他端側との間でスライド移動可能であるとともに前記係止溝に係止可能な係止突部を備えたスライドキーであることを要旨とする。
【0012】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の流体圧機器の接続装置において、前記スライドキーは、該スライドキーに一体化されたキー操作部によって第2取付部の外側から操作されることを要旨とする。
【0013】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の流体圧機器の接続装置において、前記キー操作部は第2取付部内に挿入されたボルトよりなり、前記スライドキーは前記ボルトに螺着されていることを要旨とする。
【0014】
請求項6に記載の発明は、請求項1〜請求項5のうちいずれか一項に記載の流体圧機器の接続装置において、前記第1取付部には、前記流体圧機器の間に介装されるプレート部が一体形成され、該プレート部の第2取付部側に前記支持部及び取着部が一体形成されていることを要旨とする。
【0015】
請求項7に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の流体圧機器の接続装置において、前記ロック手段は前記取着部に形成された雄螺子であり、前記ロック部材は前記第2取付部の他端側に挿入され、前記雄螺子に螺合可能な止め螺子よりなることを要旨とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、組み立ての際に高精度な調整作業を必要とせず、容易に組み立てることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
(第1の実施形態)
以下、本発明の流体圧機器の接続装置を具体化した第1の実施形態を図1〜図6にしたがって説明する。
【0018】
図1に示すように、流体圧ユニットU(FRLユニット)は、複数の流体圧機器10よりなり、流体圧機器10同士は、流体圧機器の接続装置20(以下、単に接続装置20と記載する)を用いて接続される。
【0019】
まず、流体圧機器10について説明する。前記流体圧機器10は、流体制御機器S(フィルタ、レギュレータ、ルブリケータ)が接続されたものである。図2に示すように、流体圧機器10は、略直方体状(多面体状)をなすボディ11を一体に備えている。このボディ11には、該ボディ11を貫通する流体通路12が形成されている。流体圧機器10においては、流体通路12はボディ11において互いに背向する一対の側面に開口し、ボディ11を一軸方向に貫通している。流体圧機器10のボディ11において、流体通路12が開口する各側面には、略矩形板状に突設された接続部13が設けられている。この接続部13の外端面により流体圧機器10には接続面14が設けられている。各接続部13には、該接続部13において対向する一対の側辺に沿って延びる溝部15が一対凹設され、両溝部15は流体通路12の開口を挟む位置に形成されている。
【0020】
また、各接続部13の相対向する一対の側縁には、それぞれ前記溝部15の延びる方向に沿って突出する係合突部16が設けられている。各接続部13における一対の係合突部16は、流体通路12の開口を挟んで相反する方向へ突設されている。また、係合突部16は、厚み方向に対向する一面が接続面14に連続するように形成され、他面が係合突部16の基端から先端に向かうに従い傾斜するように形成されており、係合突部16は先端に向かうに従い厚みが薄くなるように形成されている。
【0021】
次に、接続装置20について説明する。接続装置20は、接続される2つの流体圧機器10の間に互いに対向するように配設される第1取付部21及び第2取付部30を備える。前記第1取付部21は平面視略T字状をなし、第1取付部21には、該第1取付部21の一面から延設された矩形板状をなすプレート部22が一体形成されている。プレート部22には円孔状をなす孔部22cがプレート部22を厚み方向に貫通して形成され、プレート部22において孔部22cが開口する一対の側面のうち一方を第1側面22aとし、該第1側面22aに背向する他方を第2側面22bとする。
【0022】
図3に示すように、第1取付部21において、プレート部22の第1側面22a及び第2側面22bに対して直交するとともに第1側面22a及び第2側面22bそれぞれに連続する2つの面には、それぞれ長方形状に開口する第1係合凹部21aが凹設されている。各第1係合凹部21aは、その短辺方向における開口幅が、第1係合凹部21aの開口側から奥側へ向かうに従い幅狭に形成されている。また、図2に示すように、第1取付部21において、第1側面22a及び第2側面22bに対して直交するとともに第1側面22a及び第2側面22bそれぞれに連続する2つの面には、それぞれ一対の回止め突起21bが第1係合凹部21aを挟むように設けられている。
【0023】
また、プレート部22の第1側面22a及び第2側面22bにおいて、孔部22cの外周側にはそれぞれ装着溝22dが凹設され、該装着溝22dにはOリング等のシールリング24が装着されるようになっている。プレート部22先端の一端側(下端側)には支持部25が突設されている。支持部25には支持溝25aが上側に向けて開口するように凹設されている。また、プレート部22先端の他端側(上端側)には取着部27が突設されている。取着部27にはロック手段としての係止溝27aが下側に向けて開口するように凹設されている。
【0024】
次に、前記第2取付部30について説明する。第2取付部30は矩形板状をなし、プレート部22に対して着脱可能になっている。図3に示すように、第2取付部30において、プレート部22への装着状態で該プレート部22に対向配置される面を第2取付部30の取付面30aとし、第2取付部30の厚み方向において前記取付面30aに背向する面を第2取付部30の背面30bとする。
【0025】
また、図4(a)及び(b)に示すように、取付面30aにおいて、第2取付部30の長さ方向の一端側(下端側)には挿入溝32が凹設されている。挿入溝32の内側には、回動軸33が挿入溝32を形成する相対向する内面間に架設されている。そして、回動軸33が、前記プレート部22の支持部25に凹設された支持溝25aに挿入されることにより、第2取付部30が支持部25に回動可能に支持されるようになっている。背面30bにおいて、第2取付部30の長さ方向の一端(下端)には規制部28が設けられ、該規制部28は第2取付部30が回動したときに前記支持部25の下面に当接して第2取付部30の回動を規制するようになっている。
【0026】
取付面30aにおいて、第2取付部30の長さ方向の他端側(上端側)には、挿入孔34が凹設されている。そして、挿入孔34には、プレート部22の取着部27が挿入可能になっている。さらに、図4(b)に示すように、取付面30aには、第2取付部30の長さ方向に沿って細長長方形状に開口する第2係合凹部31aが凹設されている。この第2係合凹部31aは、その短辺方向における開口幅が、第2係合凹部31aの開口側から奥側へ向かうに従い幅狭に形成されている。
【0027】
図3及び図4(a)に示すように、第2取付部30の内側には、第2取付部30の長さ方向に沿って延びる収容凹部35が凹設されている。収容凹部35は前記取付面30a側に位置し、第2取付部30の長さ方向に沿って細長に延びる第1収容溝35aと、第1収容溝35aよりも第2取付部30の背面30b側に位置し、第1収容溝35aより幅広で第2取付部30の長さ方向に沿って延びる第2収容溝35bとからなる。よって、第1収容溝35aの内面と第2収容溝35bの内面により、収容凹部35の内面は段差状に形成されている。収容凹部35において、第1収容溝35aは第2取付部30の長さ方向他端側(上端側)で前記挿入孔34に向けて開口し、第2収容溝35bと挿入孔34は互いに連通している。また、収容凹部35は背面30bで開口している。この開口は、第2取付部30に取り付けられたカバー36によって閉塞されている。
【0028】
収容凹部35には、スライドキー37が収容され、該スライドキー37は第2取付部30の長さ方向に沿ってスライド移動可能であり、第2取付部30の一端側と他端側の間を往復動可能になっている。スライドキー37は、前記第1収容溝35a内に収容される第1スライド部37aと、前記第2収容溝35b内に収容されるとともに第1スライド部37aより幅広に形成された第2スライド部37bとが一体形成されてなる。また、スライドキー37の第2スライド部37bには、第2取付部30の長さ方向に沿ってスライドキー37を貫通する螺子孔37dが形成されている。さらに、スライドキー37の第1スライド部37aにおいて、第2取付部30の長さ方向他端(上端)には、前記係止溝27aに係止可能なロック手段としての係止突部37cが突設されている。
【0029】
第2取付部30の他端側(上端側)には、第2取付部30の他端面(上端面)で開口する挿通孔38が第2取付部30の長さ方向へ延びるように形成されている。この挿通孔38には前記スライドキー37をスライド移動させるキー操作部としてのボルト39が挿通されている。ボルト39は頭部39aと、該頭部39aから延びる軸部39bとからなる。軸部39bには螺子が螺刻されている。また、ボルト39における軸部39bの先端にはストッパ40が一体化されている。そして、ボルト39は、軸部39b側が挿通孔38内に挿通され、頭部39aが第2取付部30の他端面(上端面)に係止した状態で第2取付部30に組付けられている。ボルト39の第2取付部30への組付け状態では、軸部39bが収容凹部35内にまで挿入されている。
【0030】
そして、第2取付部30内では、ボルト39の軸部39bにスライドキー37の螺子孔37dが螺合され、ボルト39にスライドキー37が螺着されている。ボルト39の頭部39aを回転操作することにより、スライドキー37をボルト39に対して螺進又は螺退させることができるようになっている。ストッパ40は、スライドキー37の外面に係止して、スライドキー37のボルト39からの脱落を阻止している。
【0031】
そして、接続装置20を組み立てるには、まず、第2取付部30の収容凹部35内にスライドキー37を収容するとともに、第2取付部30の挿通孔38にボルト39の軸部39b側を挿通し、ボルト39の軸部39bにスライドキー37の螺子孔37dを螺合し、ボルト39にスライドキー37を螺着する。次に、収容凹部35をカバー36によって閉塞し、第2取付部30を組み立てる。
【0032】
次いで、第1取付部21に設けられた支持部25に対し、第2取付部30の回動軸33を支持部25の支持溝25aに挿入、支持させる。すると、第2取付部30が第1取付部21に組付けられ、第1取付部21と第2取付部30とからなる接続装置20が組み立てられる。
【0033】
次に、接続装置20を用いた流体圧機器10同士の接続方法について説明する。なお、以下の説明においては、流体圧ユニットUを形成する複数の流体圧機器10のうち2つの流体圧機器10同士を接続する場合について説明する。このとき、流体圧機器10の流体制御機器Sがボディ11の上側に位置するように接続装置20を用いて流体圧機器10同士を接続する。また、接続装置20において、第2取付部30を回動させ、第2取付部30の他端側をプレート部22から離間させておく。そして、取着部27の係止溝27aにスライドキー37の係止突部37cが係止せず、第2取付部30がプレート部22にロックされていない位置を第2取付部30の非ロック位置とする。なお、図5及び図6においては、流体圧機器10の図示を略し、接続装置20のみを図示する。
【0034】
まず、図3に示すように、一方の流体圧機器10における接続部13の接続面14と、プレート部22の第1側面22aとを当接させるとともに、流体通路12と、プレート部22の孔部22cとを合致させる。また、他方の流体圧機器10における接続部13の接続面14と、プレート部22の第2側面22bとを当接させるとともに、流体通路12と、プレート部22の孔部22cとを合致させる。なお、このとき、装着溝22dにはシールリング24が装着され、該シールリング24が接続部13とプレート部22との間に介装されている。
【0035】
次いで、2つの流体圧機器10において、一対の係合突部16のうち一方の係合突部16を第1係合凹部21aに係合する。このとき、各接続部13において2つの溝部15の内側に回止め突起21bが挿入される。次に、第2取付部30の他端側がプレート部22に近づくように回動軸33を回動中心として第2取付部30を回動させる。そして、挿入孔34内に取着部27を挿入するとともに(図4参照)、プレート部22の先端面を取付面30aに当接させる。すると、2つの流体圧機器10において、一対の係合突部16のうち他方の係合突部16が、第2取付部30の第2係合凹部31aに係合する。
【0036】
次に、図4に示すように、流体圧機器10の上側から第2取付部30の外側でボルト39を回転操作し、スライドキー37をボルト39に対して螺進させ、頭部39a側に近づけると、スライドキー37における係止突部37cが、取着部27の係止溝27aに係止する。その結果、係止突部37cと係止溝27aとの係止により、第2取付部30の他端側がプレート部22にロックされ、第2取付部30の回動が規制される。なお、第2取付部30がロックされた位置を第2取付部30のロック位置とする。そして、第2取付部30がロック位置に配設されると、2つの流体圧機器10が接続装置20によって接続される。この接続状態では、2つの流体圧機器10の接続面14は第1側面22a及び第2側面22bに密接するとともに、流体通路12同士がプレート部22を介して互いに連通している。また、シールリング24によって接続部13とプレート部22の各側面22a,22bとの間からの流体洩れが抑制される。
【0037】
次に、接続装置20による流体圧機器10同士の接続を解除する方法について説明する。まず、第2取付部30の上方からスライドキー37を螺進させた方向と反対方向へボルト39を回転操作すると、スライドキー37に対してボルト39の頭部39aが離れるようにボルト39が移動し、頭部39aが第2取付部30の他端(上端)から離間する。すなわち、スライドキー37がボルト39に対して螺退される。そして、係止突部37cの第1スライド部37aからの突出長さより長い距離だけ頭部39aをスライドキー37から離間させる。このとき、ストッパ40がスライドキー37に当接することによって、ボルト39の回転操作によってスライドキー37が軸部39bから外れてしまうことが防止される。
【0038】
そして、図5に示すように、ボルト39を挿通孔38内へ押し込むと、ボルト39と同時にスライドキー37が移動し、係止突部37cが取着部27の係止溝27aから離脱するとともに、係止突部37cと係止溝27aとの係止が解除される。そして、図6に示すように、第2取付部30を、回動軸33を回動中心として第2取付部30の他端側がプレート部22から離間する方向へ回動させ、非ロック位置に配設する。すると、2つの流体圧機器10における他方の係合突部16が第2取付部30の第2係合凹部31aから離脱される。なお、第2取付部30を回動させるとき、第2取付部30の一端(下端)は円弧状に面取りされているため、第2取付部30の一端とプレート部22先端との干渉が防止され、第2取付部30の回動が円滑に行われる。
【0039】
また、第2取付部30をその他端側が取着部27から離間するように回動させたとき、第2取付部30の自重によって回動軸33が支持溝25a内面に当接支持され、第2取付部30がプレート部22にロックされた状態から所定角度回動した位置で第2取付部30の回動が規制される。よって、支持溝25aの対向する内面間の開口幅は、第2取付部30の回転を前記所定角度に規制するために回動軸33が当接可能な幅に設定されている。
【0040】
さらに、第2取付部30をその他端側が取着部27から離間するように約30度回動させた状態で、第2取付部30を上方向に移動させたとき、回動軸33が第1収容溝35aに沿って移動し、そのまま支持溝25aから回動軸33を抜き出せることができる。そして、第2取付部30の回動軸33が支持溝25aから抜けるように第2取付部30を上方に向けて移動させ、第2取付部30をプレート部22から取り外す。第2取付部30がプレート部22から取り外されると、流体圧機器10はプレート部22の先端側へスライド移動させることができ、流体圧機器10が流体圧ユニットUから取り外される。
【0041】
また、第2取付部30をプレート部22から取り外さず、前記所定角度を超えて回動させたとき、規制部28が支持部25の下面に当接し、該当接により第2取付部30の回動が規制され、回動軸33が支持溝25aから抜け落ちることが防止される。すなわち、第2取付部30のプレート部22からの脱落が阻止される。
【0042】
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)接続装置20は、支持部25及び取着部27を備える第1取付部21と、支持部25に着脱可能な第2取付部30とからなり、第2取付部30には該第2取付部30の回動を規制するスライドキー37、及びスライドキー37を操作するボルト39が設けられている。そして、接続装置20は、スライドキー37及びボルト39を第2取付部30に組付け、該第2取付部30の回動軸33を第1取付部21の支持部25に凹設された支持溝25aに支持させるだけで組み立てられる。よって、背景技術のように、接続装置を組み立てる際に、部材同士の間に所定のクリアランスを設けるために部材間で高精度な調整作業を必要とせず、背景技術に比して接続装置20を容易に組み立てることができる。
【0043】
(2)第2取付部30の他端には規制部28が形成され、流体圧機器10同士の接続を解除するため第2取付部30をプレート部22から離間する方向へ回動させたとき、規制部28が支持部25の下面に係止することによって、第2取付部30が支持部25から脱落することを防止することができる。
【0044】
(3)第2取付部30が約30度回動すると、第2取付部30を上方へ移動させるだけで、回動軸33を支持溝25aから抜き出すことができ、第2取付部30をプレート部22から取り外す作業を容易に行うことができる。
【0045】
(4)第2取付部30は、該第2取付部30内に設けられたスライドキー37の係止突部37cが、第1取付部21から延設された取着部27の係止溝27aに係止することでプレート部22から離間する方向への回動が規制される(ロックされる)。よって、スライドキー37の係止突部37cと取着部27の係止溝27aといった簡易な構成で第2取付部30をロックすることができる。
【0046】
(5)スライドキー37はボルト39に螺着されている。このため、スライドキー37が自重によってボルト39に沿って移動することが規制され、係止突部37cと係止溝27aとの係止状態を維持して第2取付部30の回動を維持することができ、接続装置20による流体圧機器10同士の接続を維持することができる。
【0047】
(6)スライドキー37の操作は、該スライドキー37が螺着されたボルト39を回転操作することにより行われ、スライドキー37はボルト39に対して螺進又は螺退することで移動する。よって、スライドキー37とボルト39の螺着といった簡単な構成で第2取付部30の回動規制及び規制解除を可能とすることができる。
【0048】
(7)第2取付部30は、該第2取付部30に設けられた回動軸33が、プレート部22に設けられた支持溝25aに支持されることでプレート部22に取り付けられている。このため、支持溝25aから回動軸33を抜き取るだけで第2取付部30をプレート部22から取り外すことができる。そして、第2取付部30がプレート部22から取り外されると、プレート部22の先端側に障害物がなくなり、流体圧機器10をプレート部22の先端側へスライド移動させることで流体圧機器10を容易に取り外すことができる。
【0049】
(8)接続装置20において、第1取付部21から延設されたプレート部22に支持溝25aが形成された支持部25及び係止溝27aが形成された取着部27が一体形成されている。よって、第2取付部30を着脱可能とする構成(支持部25及び取着部27)を第1取付部21に別々に設ける場合に比して、接続装置20の部品点数を少なくし、接続装置20の組み立てを容易とすることができる。
【0050】
(9)第1取付部21には回止め突起21bが形成され、係合突部16を第1係合凹部21aに係合させたとき、回止め突起21bは溝部15に挿入される。このため、回止め突起21bの溝部15内面への係止により、プレート部22に対する流体圧機器10の回転を防止することができる。
【0051】
(10)流体圧機器10の流体制御機器Sがボディ11の上側に位置し、さらに、流体圧機器10の係合突部16が第1取付部21の第1係合凹部21a、及び第2取付部30の第2係合凹部31aに係合した状態ではボルト39は接続装置20の上面に位置している。このため、ボルト39を流体圧ユニットUの上側から操作することができる。よって、ボルト39が流体圧ユニットUの側面や後面に位置している場合に比して、接続装置20の操作性を良好なものとし、流体圧機器10の取り外し作業を容易とすることができる。
【0052】
(第2の実施形態)
次に、本発明の流体圧機器の接続装置を具体化した第2の実施形態を図7〜図9にしたがって説明する。
【0053】
図7に示すように、第2の実施形態の流体圧機器の接続装置50(以下、単に接続装置50と記載する)は、接続する2つの流体圧機器10の間に互いに対向して配設される第1取付部51と第2取付部55を備える。第1取付部51の長さ方向一端側(下端側)には第1挿入孔51aが形成され、長さ方向他端側(上端側)には第2挿入孔51bが形成されている。図8に示すように、第1取付部51において、前記第1挿入孔51aと第2挿入孔51bに挟まれた位置には第1係合凹部51cが形成されている。そして、前記第1挿入孔51aには、第1ピン部材52が挿入されるとともに、第1ピン部材52の一端側が第1挿入孔51aの内面に固定され、第1取付部51と第1ピン部材52が一体化されている。第1ピン部材52の他端側は、第1取付部51から第2取付部55に向けて延びる支持部を形成し、該第1ピン部材52の先端部には支持溝52aが凹設されている。
【0054】
また、前記第2挿入孔51bには、第2ピン部材53が挿入されるとともに、第2ピン部材53の一端側が第2挿入孔51bの内面に固定され、第1取付部51と第2ピン部材53が一体化されている。第2ピン部材53の他端側は、第1取付部51から第2取付部55に向けて延設された取着部を形成し、第2ピン部材53の他端にはロック手段としての雄螺子53aが螺刻されている。
【0055】
接続装置50は、第1ピン部材52に着脱可能に設けられる第2取付部55を備えている。第2取付部55は矩形板状をなす。第2取付部55において、第1ピン部材52への取付状態で、第1ピン部材52及び第2ピン部材53に対向配置される面を第2取付部55の取付面55aとし、第2取付部55の厚み方向において前記取付面55aに背向する面を第2取付部55の背面55bとする。
【0056】
第2取付部55において、取付面55aの長さ方向の一端側(下端側)には、挿入溝56が第2取付部55の厚み方向に凹設されている。第2取付部55の一端側において、挿入溝56を挟む位置にある第2取付部55の端面は円弧状に面取りされている。そして、挿入溝56において、相対向する内面間には回動軸57が架設されている。この回動軸57は、第1ピン部材52の支持溝52aに挿入され、第2取付部55が第1ピン部材52に支持されるようになっている。
【0057】
第2取付部55において、取付面55aの長さ方向の他端側(上端側)には、挿入孔58が第2取付部55の厚み方向に凹設されている。そして、挿入孔58には、第2ピン部材53の雄螺子53aが挿入可能になっている。さらに、取付面55aには、長方形状に開口する第2係合凹部59が凹設されている。この第2係合凹部59は、その短辺方向における開口幅が、第2係合凹部59の開口側から奥側へ向かうに従い幅狭となるテーパ状に形成されている。第2取付部55の挿入孔58には、第2取付部55の背面55b側からロック部材としての止め螺子60が挿入され、該止め螺子60の内周面は前記雄螺子53aに螺合可能に形成されている。止め螺子60の先端には抜け止め片60aが形成され、該抜け止め片60aが挿入孔58の周縁に係止することによって止め螺子60の挿入孔58からの抜け落ちが防止されている。また、第2取付部55の背面55bにおいて、第2取付部55の長さ方向の一端(下端)には規制部62が設けられ、該規制部62は第2取付部55が回動したときに前記第1ピン部材52の下面に当接して第2取付部55の回動を規制するようになっている。
【0058】
次に、接続装置50を用いた流体圧機器10同士の接続方法及び接続解除方法について説明する。なお、以下の説明においては、流体圧ユニットUにおける2つの流体圧機器10同士を接続する場合について説明する。また、図8〜図9において、2つの流体圧機器10のうち1つの流体圧機器10のみを図示している。なお、接続装置50において、止め螺子60を雄螺子53aから螺退させ、第2取付部55を回動軸57を回転中心として回動させ、第2取付部55を第2ピン部材53から取り外しておく。
【0059】
まず、図9に示すように、2つの流体圧機器10における接続部13同士を合致させ、接続面14同士を密接させるとともに、係合突部16同士を合致させる。すると、2つの流体圧機器10の係合突部16同士が組み合わされる。また、2つの流体圧機器10の溝部15同士が組み合わせられ、1つの孔が形成される。なお、本実施形態では、図示しないが接続面14同士の間にシールリング24が介装されている。
【0060】
次いで、2つの流体圧機器10の溝部15によって形成された2つの孔に第1ピン部材52及び第2ピン部材53を挿入し、第1取付部51の第1係合凹部51c内に組み合わされた一対の係合突部16を係合させる。続いて、第2取付部55の回動軸57を支持溝52aに支持させて取り付けるとともに、第2取付部55を回動させ、第2係合凹部59内に一対の係合突部16が挿入されるように配設する。続けて、止め螺子60を雄螺子53aに螺合すると、第2取付部55の他端側が第2ピン部材53にロックされ、第2取付部55の回転が規制されるとともに、2つの流体圧機器10が接続装置50によって接続される。なお、第2取付部55が第2ピン部材53にロックされた位置を第2取付部55のロック位置とする。
【0061】
一方、接続装置50による流体圧機器10同士の接続を解除するには、図8に示すように、まず、止め螺子60を雄螺子53aから螺退させ、第2取付部55を、回動軸57を回動中心として第2取付部55の他端側が第2ピン部材53から離間する方向へ回動させる。第2ピン部材53の雄螺子53aに止め螺子60が螺合せず、第2取付部55が第2ピン部材53にロックされていない位置を第2取付部55の非ロック位置とする。このとき、第2取付部55の一端(下端)は円弧状に面取りされているため、第2取付部55の一端と流体圧機器10との干渉が防止され、第2取付部55の回動が円滑に行われる。
【0062】
そして、第2取付部55をその他端側が第2ピン部材53から離間するように所定角度回動させたとき、第2取付部55の自重によって回動軸57が支持溝52a内面に当接支持され、第2取付部55がロックされた状態から所定角度で回動した位置で第2取付部55の回動が規制される。
【0063】
続いて、第2取付部55をその他端側が第2ピン部材53から離間するように約30度回動させた状態で、第2取付部55上方向に移動させると、回動軸57が支持溝52aに沿って移動し、そのまま支持溝52aから回動軸57が抜き出され、第2取付部55を第1ピン部材52から取り外す。すると、2つの流体圧機器10における他方の係合突部16が第2取付部55の第2係合凹部59から離脱される。そして、2つの流体圧機器10において、一対の係合突部16のうち一方の係合突部16を第1係合凹部51cから抜き取る。
【0064】
従って、第2の実施形態によれば、第1の実施形態に記載の(1)〜(3)と同様の効果に加えて以下の効果を得ることができる。
(9)第2ピン部材53に雄螺子53aが設けられ、第2取付部55には止め螺子60が取り付けられている。そして、雄螺子53aに止め螺子60を螺合することで第2取付部55をロックすることができる。よって、簡単な構成で、第2取付部55の回動を規制することができる。
【0065】
なお、本実施形態は以下のように変更してもよい。
○ 図10に示すように、第2の実施形態において、第2ピン部材53の先端に、雄螺子53aに変えて下方に開口するロック手段としての係止溝53cを形成する。また、第2の実施形態において、第2取付部55の内部に収容部55dを形成するとともに、第2取付部55の背面55bに前記収容部55dに連通する長孔55eを第2取付部55の長さ方向に沿って形成する。そして、収容部55d内にロック部材としてのスライドキー61を収容するとともに、スライドキー61の先端に係止突部61aを形成する。また、スライドキー61には長孔55e内に挿入されるキー操作部61bが一体形成されている。そして、第2取付部55の外側からキー操作部61bを操作してスライドキー61を収容部55d内でスライド移動させることができるようになっている。スライドキー61の係止突部61aが、第2ピン部材53の係止溝53cに係止することにより第2取付部55がロック位置にロックされ、回動が規制されるようになっている。一方、図11に示すように、第2取付部55の外側でキー操作部61bを操作し、係止突部61aを係止溝53cから離脱させることにより、第2取付部55のロックを解除して、回動可能にすることができる。
【0066】
○ 第1の実施形態において、回止め突起21bは無くてもよい。
○ 継手として機能する流体圧機器10と、流体制御機器Sが接続された流体圧機器10とを接続する際に接続装置20又は接続装置50を使用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】流体圧ユニットを示す斜視図。
【図2】第1の実施形態の流体圧機器及び接続装置を示す分解斜視図。
【図3】流体圧機器同士を接続装置で接続した状態を示す断面図。
【図4】(a)は接続装置を示す断面図、(b)は第2取付部を示す正面図。
【図5】スライドキーを移動させた状態を示す部分破断側面図。
【図6】第2取付部を回動させた状態を示す部分破断側面図。
【図7】第2の実施形態の接続装置を示す斜視図。
【図8】第2取付部を回動させた状態を示す断面図。
【図9】第2取付部をロック位置に配設した状態を示す断面図。
【図10】第2の実施形態の接続装置の別例を示す断面図。
【図11】スライドキーを移動させた状態を示す断面図。
【図12】背景技術の接続装置を示す断面図。
【符号の説明】
【0068】
10…流体圧機器、11…ボディ、12…流体通路、16…係合突部、20,50…接続装置、21,51…第1取付部、21a,51c…第1係合凹部、22…プレート部、25…支持部、25a,52a…支持溝、27…取着部、27a,53c…ロック手段を形成する係止溝、28,62…規制部、30,55…第2取付部、31a,59…第2係合凹部、33,57…回動軸、37,61…ロック部材としてのスライドキー、37c,61a…係止突部、39…キー操作部としてのボルト、52…支持部を形成する第1ピン部材、53…取着部を形成する第2ピン部材、53a…ロック手段を形成する雄螺子、60…ロック部材としての止め螺子、61b…キー操作部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ボディに流体通路が貫設されるとともに該流体通路が開口する各側面に、相反する方向へ突出する一対の係合突部が設けられた流体圧機器の間に配設され、該流体圧機器同士を接続する流体圧機器の接続装置であって、
前記流体圧機器の間に互いに対向するように配設される第1取付部及び第2取付部を備え、前記第1取付部には前記流体圧機器の一対の係合突部のうちの一方が係合可能な第1係合凹部、及び前記第2取付部に向けて延びる支持部が設けられるとともに該支持部の先端には支持溝が凹設され、さらに、前記第1取付部には前記第2取付部に向けて取着部が延設されるとともに該取着部の先端にはロック手段が設けられており、前記支持部の前記支持溝に前記第2取付部の長さ方向一端側に設けられた回動軸が回動可能に支持されることで第2取付部は流体圧機器同士の接続状態をロックするロック位置と、前記ロック位置から回動した非ロック位置とに配設可能であり、
前記第2取付部には、前記流体圧機器の一対の係合突部のうちの他方が係合可能な第2係合凹部が設けられ、さらに、第2取付部の長さ方向他端側には前記ロック手段と共に前記第2取付部を前記ロック位置にロックするとともに前記ロック手段から離脱されて第2取付部のロックを解除するロック部材が設けられてなる流体圧機器の接続装置。
【請求項2】
前記第2取付部の一端側が下側に位置し、他端側が上側に位置するように接続装置を使用した場合、第2取付部が前記非ロック位置に配設されたときの第2取付部の支持部からの脱落を規制するため、前記第2取付部の一端側には支持部の下面に係止する規制部が設けられている請求項1に記載の流体圧機器の接続装置。
【請求項3】
前記ロック手段は前記取着部に凹設された係止溝であり、前記ロック部材は前記第2取付部内を一端側と他端側との間でスライド移動可能であるとともに前記係止溝に係止可能な係止突部を備えたスライドキーである請求項1又は請求項2に記載の流体圧機器の接続装置。
【請求項4】
前記スライドキーは、該スライドキーに一体化されたキー操作部によって第2取付部の外側から操作される請求項3に記載の流体圧機器の接続装置。
【請求項5】
前記キー操作部は第2取付部内に挿入されたボルトよりなり、前記スライドキーは前記ボルトに螺着されている請求項4に記載の流体圧機器の接続装置。
【請求項6】
前記第1取付部には、前記流体圧機器の間に介装されるプレート部が一体形成され、該プレート部の第2取付部側に前記支持部及び取着部が一体形成されている請求項1〜請求項5のうちいずれか一項に記載の流体圧機器の接続装置。
【請求項7】
前記ロック手段は前記取着部に形成された雄螺子であり、前記ロック部材は前記第2取付部の他端側に挿入され、前記雄螺子に螺合可能な止め螺子よりなる請求項1又は請求項2に記載の流体圧機器の接続装置。
【請求項1】
ボディに流体通路が貫設されるとともに該流体通路が開口する各側面に、相反する方向へ突出する一対の係合突部が設けられた流体圧機器の間に配設され、該流体圧機器同士を接続する流体圧機器の接続装置であって、
前記流体圧機器の間に互いに対向するように配設される第1取付部及び第2取付部を備え、前記第1取付部には前記流体圧機器の一対の係合突部のうちの一方が係合可能な第1係合凹部、及び前記第2取付部に向けて延びる支持部が設けられるとともに該支持部の先端には支持溝が凹設され、さらに、前記第1取付部には前記第2取付部に向けて取着部が延設されるとともに該取着部の先端にはロック手段が設けられており、前記支持部の前記支持溝に前記第2取付部の長さ方向一端側に設けられた回動軸が回動可能に支持されることで第2取付部は流体圧機器同士の接続状態をロックするロック位置と、前記ロック位置から回動した非ロック位置とに配設可能であり、
前記第2取付部には、前記流体圧機器の一対の係合突部のうちの他方が係合可能な第2係合凹部が設けられ、さらに、第2取付部の長さ方向他端側には前記ロック手段と共に前記第2取付部を前記ロック位置にロックするとともに前記ロック手段から離脱されて第2取付部のロックを解除するロック部材が設けられてなる流体圧機器の接続装置。
【請求項2】
前記第2取付部の一端側が下側に位置し、他端側が上側に位置するように接続装置を使用した場合、第2取付部が前記非ロック位置に配設されたときの第2取付部の支持部からの脱落を規制するため、前記第2取付部の一端側には支持部の下面に係止する規制部が設けられている請求項1に記載の流体圧機器の接続装置。
【請求項3】
前記ロック手段は前記取着部に凹設された係止溝であり、前記ロック部材は前記第2取付部内を一端側と他端側との間でスライド移動可能であるとともに前記係止溝に係止可能な係止突部を備えたスライドキーである請求項1又は請求項2に記載の流体圧機器の接続装置。
【請求項4】
前記スライドキーは、該スライドキーに一体化されたキー操作部によって第2取付部の外側から操作される請求項3に記載の流体圧機器の接続装置。
【請求項5】
前記キー操作部は第2取付部内に挿入されたボルトよりなり、前記スライドキーは前記ボルトに螺着されている請求項4に記載の流体圧機器の接続装置。
【請求項6】
前記第1取付部には、前記流体圧機器の間に介装されるプレート部が一体形成され、該プレート部の第2取付部側に前記支持部及び取着部が一体形成されている請求項1〜請求項5のうちいずれか一項に記載の流体圧機器の接続装置。
【請求項7】
前記ロック手段は前記取着部に形成された雄螺子であり、前記ロック部材は前記第2取付部の他端側に挿入され、前記雄螺子に螺合可能な止め螺子よりなる請求項1又は請求項2に記載の流体圧機器の接続装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2009−57999(P2009−57999A)
【公開日】平成21年3月19日(2009.3.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−223923(P2007−223923)
【出願日】平成19年8月30日(2007.8.30)
【出願人】(000106760)シーケーディ株式会社 (627)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年3月19日(2009.3.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年8月30日(2007.8.30)
【出願人】(000106760)シーケーディ株式会社 (627)
【Fターム(参考)】
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