説明

流体操作および分析のための微小流体デバイス

本発明は、微小流体デバイスおよび流体サンプルを操作および分析するための方法に関する。本発明は、流体サンプルを操作および分析するための、微小流体デバイスおよび方法に関連する。これらの開示した微小流体デバイスは、複数の微小流体チャネル、入り口、バルブ、フィルタ、ポンプ、流体バリア、および、流体サンプルを分析用に調製するために流体サンプルのフローを操作するような種々の配置において配置される他の要素を利用する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(発明の背景)
(発明の分野)
本発明は、一般に、微小流体デバイスおよび分析方法に関し、より具体的には、流体サンプルを操作および分析するための微小流体デバイスおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
(関連技術の説明)
微小流体デバイスは、分析試験を実施するために、近年、多く出回るようになってきた。半導体産業により開発されたツールを用いてエレクトロニクスを小型化すると、安価に量産され得る複雑な流体システムを製造することが可能になってきた。情報を取得し、そして、処理するための種々の分析技術を実行するためのシステムが開発されてきた。
【0003】
微小流体的に分析する能力によって、スループット、試薬の消費、および自動化における実質的な利点が、提供される。微小流体システムの別の利点は、分析および/または合成のための試薬の処理を実施するための単一の「ラップ−オン−チップ(lap−on−a−chip)」デバイス上で複数の異なる操作を統合する能力である。
【0004】
微小流体デバイスは、多層積層構造体として構築され得る。ここで、層の各々は、流体が流れるミクロスケールの空隙またはチャネルを形成するために、薄層から製造されたチャネルおよび構造体を有している。ミクロスケールのチャネルまたは微小流体チャネルは、一般的に、500μm未満であり、代表的には、約0.1μmと約500μmとの間である少なくとも1つの内部断面の寸法を有する流体経路として規定される。
【0005】
米国特許第5,716,852号(これは、その全体が、本明細書中で参考として援用される)は、微小流体デバイスの一例である。この米国特許第5,716,852号によって、指示薬流とサンプル流とを提供する少なくとも2つのインプットチャネルを有する層流チャネルを使用するサンプル流中の分析物粒子の存在を検出するための微小流体システムが教示される。ここで、層流チャネルは、それらの流れの層流を可能にするのに十分なほど浅さ、およびその分析物の粒子がその指示薬流に拡散して検出領域を形成するのに十分な長さを有し、かつ、単一の混合流を形成するためのチャネルの外の出口を有する。このデバイスは、Tセンサ(T−Sensor)として既知であり、これによって、拡散による以外は混合することなしに、チャネル内で互いに隣接する異なる流体層の移動が可能となる。サンプル流(例えば、全血液)、レセプター流(例えば、指示薬溶液)および参照流(これは、既知の分析標準であり得る)を、Tセンサ内の共通の微小流体チャネルに導入され、そして、これらの流れは、それらがそのチャネルを出るまでは互いに隣接して流れる。小さな粒子(例えば、イオンまたは低分子量タンパク質)は、それらの流体の境界を横切って急速に拡散し、他方、大きな分子は、それよりも遅く拡散する。大きな粒子(例えば、血球)は、2つの流れる流体が接触する時間内で有意な拡散を示さない。
【0006】
代表的には、微小流体システムは、いくらかの型の外部流体駆動機(例えば、圧電ポンプ、マイクロシリンジポンプ、電気浸透型ポンプなど)が機能することを必要とする。しかし、米国特許出願番号09/684,094(この出願は、本願の譲受人に対して譲渡され、これは、その全体が参考として本明細書中で援用される)において、重力、静水圧、毛管引力、多孔性物質による吸収、または化学的に誘導された圧力または減圧のような固有の利用可能な内的な力によって完全に駆動される微小流体システムが、記載されている。
【0007】
さらに、微小流体デバイスにおける流体を制御するための多くの様々なバルブが、開発されてきた。例えば、米国特許番号6,432,212号は、積層微小流体構造体において使用されるための一方向バルブ(one−way valve)を記載しており、米国特許第6,581,899号は、積層微小流体構造体における使用のためのボールベアリングバルブを記載し、そして、米国特許第10/114,890号(この出願は、その発明の譲受人に譲渡された)は、積層微小流体構造体における使用のための、デッドボリュームバルブとしても知られている空気圧バルブインターフェースを記載する。上述の特許および特許出願は、それらの全体が、参考として援用される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
当該分野において進展が存在するものの、流体サンプルを操作および分析するための新規かつ改善された微小流体デバイスに対する必要性がいまだ存在する。本発明は、これらの必要性について取り組み、かつ、さらなる関連する利点を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
手短に述べると、本発明は、流体サンプルを操作および分析するための、微小流体デバイスおよび方法に関連する。これらの開示した微小流体デバイスは、複数の微小流体チャネル、入り口、バルブ、フィルタ、ポンプ、流体バリア、および、流体サンプルを分析用に調製するために流体サンプルのフローを操作するような種々の配置において配置される他の要素を利用する。従って、このサンプルの分析は、当該分野において公知である手段のいずれかによって実施され得る。例えば、本明細書中で開示されるように、本発明の微小流体デバイスは、血液型分類アッセイの一部分として、1以上の試薬との血液サンプルを反応を促進するのに使用され得る。
【0010】
第1の実施形態において、液体サンプルを分析するための微小流体デバイスが提供され、そのデバイスは、以下の(a)〜(e)を備える:(a)第1端部および第2端部を有する微小流体チャネル;(b)その液体サンプルを受容するために、その微小流体チャネルの第1端部に流体接続されたサンプル入り口;(c)サンプル入り口と微小流体チャネルの第1端部との間に入れられたフィルタであって、液体サンプルから選択された粒子を除去する、フィルタ;(d)その微小流体チャネルのその第2端部に流体接続されたベローポンプ;ならびに(e)そのベローポンプとその微小流体チャネルのその第2端部との間に入れられた液体バリアであって、ここでその液体バリアは、気体透過性であり、かつ液体不透過性である、液体バリア。
【0011】
さらなる実施形態において、上述のベローポンプは通気口を備え、そのフィルタは、膜を備えるか、またはその微小流体デバイスは、さらに、以下を備える:(a)ベローポンプと上述の液体バリアとの間に入れられた第1チェックバルブであって、ここでその第1チェックバルブは、流体フローをそのベローポンプに向かわせる、第1チェックバルブ;および(b)上述のベローポンプに流体接続された第2チェックバルブであって、その第2チェックバルブは、流体フローをそのベローポンプから離れるようにする、第2チェックバルブ。
【0012】
第2の実施形態において、液体サンプルを分析するための微小流体デバイスが提供され、このデバイスは、以下を備える:(a)第1端部および第2端部を有する第1微小流体チャネル;(b)その液体サンプルを受容するために、上述の第1微小流体チャネルの第1端部に流体接続されたサンプル入り口;(c)そのサンプル入り口とその第1微小流体チャネルのその第1端部との間に入れられた可変バルブ;(d)その可変バルブを作動させるための手段;(e)第1微小流体チャネルの第2端部に流体接続された第1ベローポンプ;(f)第1ベローポンプと第1微小流体チャネルのその第2端部との間に入れられた液体バリアであって、ここでその液体バリアは、気体透過性であり、かつ液体不透過性である、液体バリア;(g)第1端部および第2端部を有する第2微小流体チャネルであって、ここでその第1端部は、その可変バルブに隣接した位置において、その第1微小流体チャネルに流体接続されている、第2微小流体チャネル;(h)その第2微小流体チャネルのその第1端部とその第1微小流体チャネルとの間に入れられた受動バルブであって、ここでその受動バルブは、その第1微小流体チャネルにおける流体圧が、その第2微小流体チャネルにおける流体圧より大きい場合、開く、受動バルブ;および(i)その第2微小流体チャネルのその第2端部に流体接続されたサンプルレザバ。
【0013】
さらなる実施形態において、上述の第1ベローポンプは、通気口を備え、可変バルブを作動させるための手段は、第2ベローポンプを含み、そして/または上述のサンプルレザバは通気口を備える。
【0014】
第3の実施形態において、液体サンプルを分析するための微小流体デバイスが提供され、このデバイスは、以下の(a)〜(h)を備える:(a)第1端部および第2端部を各々有する、第1および第2の微小流体チャネル;(b)上述の液体サンプルを受容するために、その第1微小流体チャネルのその第1端部に流体接続されたサンプル入り口;(c)第1微小流体チャネルの第2端部と第2微小流体チャネルの第1端部に流体接続され、かつこれらの間に入れられた第1ベローポンプ;(d)その第2微小流体チャネルのその第2端部に流体接続された第2ベローポンプであって、ここでその第2ベローポンプは、流体出口を有する、第2ベローポンプ;(e)そのサンプル入り口とその第1微小流体チャネルのその第1端部との間に入れられた第1チェックバルブであって、ここでその第1チェックバルブは、流体フローがその第1微小流体チャネルに向かうようにする、第1チェックバルブ;(f)その第1微小流体チャネルのその第2端部とその第1ベローポンプとの間に入れられた第2チェックバルブであって、ここでその第2チェックバルブは、流体フローがその第1ベローポンプに向かうようにする、第2チェックバルブ;(g)その第1ベローポンプとその第2微小流体チャネルのその第1端部との間に入れられた第3チェックバルブであって、ここでその第3チェックバルブは、流体フローがその第2微小流体チャネルに向かうようにする、第3チェックバルブ;ならびに(h)その第2微小流体チャネルのその第2端部とその第2ベローポンプとの間に入れられた第4チェックバルブであって、ここでその第4チェックバルブは、流体フローがその第2ベローポンプに向かうようにする、第4チェックバルブ、
を備える、微小流体デバイス。
【0015】
第4の実施形態おいて、液体サンプルを分析するための微小流体デバイスが提供され、そのデバイスは、以下の(a)〜(e)を備える:(a)第1端部および第2端部を有する第1微小流体チャネル;(b)その液体サンプルを受容するために、第1微小流体チャネルの第1端部に流体接続されたサンプル入り口;(c)第1試薬を受容するために、第1微小流体チャネルの第1端部に流体接続された第1試薬入り口;(d)第1微小流体チャネルの第2端部に流体接続されたベローポンプ;ならびに(e)ベローポンプと第1微小流体チャネルのその第2端部との間に入れられた第1液体バリアであって、ここで、液体バリアは、気体透過性であり、かつ液体不透過性である、第1液体バリア。
【0016】
さらなる実施形態において、上述のベローポンプは、通気口を備えるか、または、上述の微小流体デバイスは、そのベローポンプに流体接続されたチェックバルブをさらに備え、ここで、そのチェックバルブは、流体フローが上述のベローポンプから離れるようにする。
【0017】
別のさらなる実施形態において、上述の微小流体デバイスは、以下の(a)〜(c)をさらに備える:(a)上述のサンプル入り口に流体接続された第1端部と、上述のベローポンプに流体接続された第2端部とを有する第2微小流体チャネル;(b)第2試薬を受容するために、第2微小流体チャネルの第1端部に流体接続された第2試薬入り口;ならびに(c)そのベローポンプと第2微小流体チャネルの第2端部との間に入れられた第2液体バリアであって、ここでその第2液体バリアは、気体透過性であり、かつ液体不透過性である、第2液体バリア。
【0018】
なおさらなる別の実施形態において、上述の微小流体デバイスは、以下の(a)〜(c)をさらに備える:(a)上述のサンプル入り口に流体接続された第1端部と、上述のベローポンプに流体接続された第2端部とを有する第3の微小流体チャネル;(b)第3試薬を受容するために、その第3微小流体チャネルのその第1端部に流体接続された第3試薬入り口;ならびに(c)そのベローポンプとその第3微小流体チャネルのその第2端部との間に入れられた第3液体バリアであって、ここでその第3液体バリアは、気体透過性であり、かつ液体不透過性である、第3液体バリア。
【0019】
本発明のこれらおよび他の局面は、添付の図面および以下の詳細な説明を参照すると、明らかである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
(発明の詳細な説明)
前述したように、本発明は、複数の微小流体チャネル、入り口、バルブ、膜、ポンプ、液体バリア、および、流体サンプルを分析用に調製するために流体サンプルのフローを操作するような種々の配置において配置される他の要素を利用する、微小流体チャネルおよび方法を提供する。以下の記載において、本発明のデバイスおよび方法の特定の具体的な実施形態が示されているが、以下の種々の実施形態および要素は、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、組合せまたは改変され得ることを当業者は理解する。
【0021】
図1A〜1Cは、デバイス110の一連の断面図であり、これらによって、本発明の第1の実施形態の操作が例示される。図1Aにおいて示されるように、微小流体デバイス110は、第1端部122および第2端部124を有する微小流体チャネル120を備える。例示されるように、デバイス110は、カートリッジの形態であるが、デバイス110の形態は、本発明にとって本質的なものではなく、当業者は、所定の応用のために適切な形態を容易に選択し得る。本発明の流体デバイス(例えば、デバイス110)は、射出形成または積層のような方法を用いて、材料(例えば、透明プラスチック、マイラーシートまたはラテックス)から構築され得る。
【0022】
図1Aにさらに示されるように、デバイス110は、液体サンプルを受容するために、微小流体チャネル120の第1端部122に流体接続されたサンプル入り口130、およびサンプル入り口130と微小流体チャネル120の第1端部122との間に入れられたフィルタ140を備える。フィルタ140は、その液体サンプルから選択された粒子(例えば、白血球、赤血球、ポリマービーズ(例えば、1〜100ミクロンのサイズを有するポリスチレンまたはラテックス)、細菌細胞(例えば、E.coli))を除去し得、(例示されるように)膜を含み得る。通気口152を有するベローポンプ150は、微小流体チャネル120の第2端部に流体接続され、液体バリア160は、ベローポンプ150と微小流体チャネル120の該第2端部124との間に入れられる。液体バリア160は、気体透過性であり、かつ液体不透過性である。
【0023】
操作の間に、液体サンプルは、サンプル入り口130に入れられ(図1Bに示される)、ベローポンプ150は、ユーザーによって手動で、または外部デバイスによって機械的にかのいずれかで、押し下げられ、通気口152は、例えば、通気口152を覆うことによって実質的にシールされ、ベローポンプ150は、次いで、解放される。ベローポンプ150の押し下げの間に、通気口152は、ベローポンプ150中の流体が、通気口152を通して排出され得るように、覆われないままである。ベローポンプ150の解放の際には、負の流体圧が微小流体チャネル120中に作り出され、その液体サンプルは、フィルタ140を通して、微小流体チャネル120へ、そして微小流体チャネル120を通って液体バリア160へと(図1Cに示されるように)引っ張られる。
【0024】
図1Aにさらに示されるように、微小流体チャネル120は、1以上の光学観察領域170を備え得る。光学観察領域170は、液体サンプルが、微小流体チャネル120を通って流れていることをユーザーが視覚的に確認できるようにする。
【0025】
図2A〜2Cは、本発明の第2の実施形態の操作を例示する、デバイス210の一連の断面図である。図2Aに例示される微小流体デバイス210は、図1Aのデバイス110と類似しており、第1端部222および第2端部224を有する微小流体チャネル220、液体サンプルを受容するために、サンプル入り口230と微小流体チャネル220の第1端部222との間に入れられたフィルタ240、微小流体チャネル220の第2端部224に流体接続されたベローポンプ250、ならびにそのベローポンプ250と微小流体チャネル220の第2端部224との間に入れられた液体バリア260を備える。
【0026】
図1Aに示されるようなベローポンプ250における換気口を提供することよりむしろ、デバイス210は、第1チェックバルブ254および第2チェックバルブ256を利用して、ベローポンプ250の押し下げの間に、ベローポンプ250中の流体が微小流体チャネル220へと排出されるのを防止する。チェックバルブ(一方向バルブとしても公知)は、一方向のみに流体を流すことを可能にする。微小流体構造において使用するための例示的なチェックバルブは、米国特許第6,431,212号(その全体が本明細書中に参考として援用される)に記載される。第1チェックバルブ254は、ベローポンプ250と液体バリア224との間に入れられ、流体がベローポンプ250に向かって流れることを可能にする。第2チェックバルブ256は、ベローポンプ250に流体接続され、流体をベローポンプから離れるように(例えば、雰囲気へと換気することにより)流す。
【0027】
操作の間に、液体サンプルは、サンプル入り口230に配置され(図2Bに示される)、ベローポンプ250は、ユーザーによって手動で、または外部デバイスによって機械的にかのいずれかで、押し下げられ、次いで、ベローポンプ250は、解放される。ベローポンプ250の押し下げの間に、第1チェックバルブ254は、閉じたままであり、ベローポンプ250から微小流体チャネル220へと流体が流れないようにし;第2チェックバルブ256は開き、その流体をベローポンプ250から追い出して排出する。ベローポンプ250の解放の際に、負の流体圧が微小流体チャネル120中に作り出され、第1チェックバルブ254は開き、微小流体チャネル220からベローポンプ250へと流体を流し、第2チェックバルブ256は閉じ、例えば、雰囲気からベローポンプ250へ流体が流れないようにし、その液体サンプルは、フィルタ240を通して、微小流体チャネル220へ、そして微小流体チャネル220を通って液体バリア260へと(図2Cに示されるように)引っ張られる。
【0028】
さらに、図1Aに類似して、微小流体チャネル220は、微小流体チャネル120を通って流れていることをユーザーが視覚的に確認できるようにするために、必要に応じて、1以上の光学観察領域270を備え得る。
【0029】
図3A〜3Fは、本発明の第3の実施形態の操作を例示する一連の断面図である。図3Aに示されるように、微小流体デバイス310は、第1端部322および第2端部324を有する第1微小流体チャネル320を備える。サンプル入り口330は、液体サンプルを受容するために、第1微小流体チャネル320の第1端部322に流体接続される。通気口352を有する第1ベローポンプ350は、第1流体チャネル320の第2端部324に流体接続される。液体バリア360は、第1ベローポンプ350と微小流体チャネル320の第2チャネル324との間に入れられる。図1Aおよび2Aにおけるように、その液体バリア360は、気体透過性であり、かつ液体不透過性である。
【0030】
さらにデバイス310は、サンプル入り口330と第1微小流体チャネル320の第1端部322との間に入れられたオン/オフ可変バルブ370、ならびに可変バルブ370を作動させるための手段372を備える。例示されるように、手段372は、第2ベローポンプ372を備えるが、当業者は、手動での圧力または流体圧を付与して、可変バルブ370を作動するための代替の適切な手段を容易に選択し得る。デバイス310はまた、第1端部382および第2端部384を有する第2微小流体チャネル380を備える。示されるように、第2微小流体チャネル380の第1端部382は、可変バルブ370に隣接した位置にある第1微小流体チャネル320に流体接続され、第2微小流体チャネル380の第2端部384は、通気口392を有するサンプルレザバ390に流体接続される。受動バルブ375は、第2微小流体チャネル380の第1端部382と第1微小流体チャネル320との間に入れられる。受動バルブ375は、第1微小流体チャネル320における流体圧が、第2微小流体チャネル380における流体圧より大きい場合、開くように設計される。微小流体構造において使用するための例示的な受動バルブ(ゼロデッドボリュームバルブとしても公知)は、米国特許出願第10/114,890号(この出願は、本発明の譲受人に譲渡されており、その全体が本明細書中に参考として援用される)に記載される。
【0031】
初期操作の間に、液体サンプルは、サンプル入り口330に入れられ(図3Bに示される)、第1ベローポンプ350は、ユーザーによって手動で、または外部デバイスによって機械的にかのいずれかで押し下げられ、通気口352は覆われ、次いで、第1ベローポンプ350は解放される。第1ベローポンプ350の押し下げの間に、通気口352は、第1ベローポンプ350中の流体が通気口352を通って排出され得るように、覆われていないままである。第1ベローポンプ350の解放の際に、負の流体圧が微小流体チャネル320において作り出され、流体サンプルは、可変バルブ370を通って微小流体チャネル320へ、そして微小流体チャネル320を通って液体バリア360へと引っ張られる(図3Cに示される)。最初の押し下げおよび第1ベローポンプ350の解放の間に、第1微小流体チャネル320における流体圧は、第2微小流体チャネル380における流体圧より低く、よって、受動バルブ375は閉じ、その流体サンプルは、第2微小流体チャネル380へ流れないようにされる。
【0032】
操作の次の段階(図3Dに示される)の間に、通気口352は覆われ、第2ベローポンプ372は押し下げられ、それによって、受動流体圧を第1微小流体チャネル320において作り出す。結果として、第1微小流体チャネル320における流体圧は、第2微小流体チャネル380における流体圧より上昇し(すなわち、より大きく)、受動バルブ375は開き、その流体サンプルは、第1微小流体チャネル320から第2微小流体チャネル380へ押される。
【0033】
操作のさらなる段階の間に、前述の2工程が繰り返されて、流体サンプルのさらなる部分を第1微小流体チャネル320へ引っ張り、次いで、流体サンプルのさらなる部分を第2微小流体チャネル380へ押し出し、それにより、第2微小流体チャネル380中に既にある流体サンプルの第1の部分をサンプルレザバ390へ押し出す。流体サンプルの量およびサンプルレザバのサイズに依存して、操作の前述のさらなる段階は、多数回反復され得る。
【0034】
図3A〜3Fにさらに示されるように、本発明の微小流体チャネル、ポンプおよびバルブアセンブリのうちの1つより多くが、単一の微小流体デバイスに配置され得る。このようにして、多くの流体操作および分析が、同時期に行われ得る。
【0035】
図4A〜4Eは、本発明の第4の実施形態の操作を例示する一連の断面図である。図4Aに示されるように、微小流体デバイス410は、第1端部422および第2端部424を有する第1微小流体チャネル420、第1端部432および第2端部434を有する第2微小流体チャネル430、ならびに第1端部442および第2端部444を有する第3微小流体チャネル440を備える。サンプル入り口415は、液体サンプルを受容するために、第1微小流体チャネル420の第1端部422および第3微小流体チャネル440の第2端部444の両方に流体接続されている。第1ベローポンプ450は、第1微小流体チャネル420の第2端部424および第2微小流体チャネル430の第1端部432に流体接続され、かつそれらの間に入れられ、第2ベローポンプ460は、第2微小流体チャネル430の第2端部434および第3微小流体チャネル440の第1端部442に流体接続され、かつそれらの間に入れられる。
【0036】
示されるように、デバイス410はまた、複数のチェックバルブを備える。第1チェックバルブ470は、サンプル入り口415と第1微小流体チャネル420の第1端部422との間に入れられ、流体フローが第1微小流体チャネル420に向かうようにする。第2チェックバルブ472は、第1微小流体チャネル420の第2端部424と第1ベローポンプ450との間に入れられ、流体フローが第1ベローポンプ450に向かうようにする。第3チェックバルブ474は、第1ベローポンプ450と第2微小流体チャネル430の第1端部432との間に入れられ、流体フローが第2微小流体チャネル430に向かうようにする。第4チェックバルブ476は、第2微小流体チャネル430の第2端部434と第2ベローポンプ460との間に入れられ、流体フローが第2ベローポンプ460に向かうようにする。第5チェックバルブ478は、第2ベローポンプ460と第3微小流体チャネル440の第1端部442との間に入れられ、流体フローが第3微小流体チャネル440に向かうようにする。第6チェックバルブ480は、第3微小流体チャネル440の第2端部444とサンプル入り口415との間に入れられ、流体フローがサンプル入り口415に向かうようにする。図2Aにおけるように、第1チェックバルブ470、第2チェックバルブ472、第3チェックバルブ474、第4チェックバルブ476、第5チェックバルブ478および第6チェックバルブ480は、流体フローを、一方向のみに向かうようにする(図4Aにおいて矢印によって示される)。前述のように、微小流体構造において使用するための例示的チェックバルブは、米国特許第6,431,212号に記載される。
【0037】
操作の間に、サンプル入り口415に入れた状態の液体サンプル(図4Bに示される)ならびに第1ベローポンプ450および第2ベローポンプ460は、交互に、連続して、および/または繰り返して、ユーザーによって手動で、または外部デバイスによって機械的にかのいずれかで、押し下げられかつ解放されて、液体サンプルをその第1微小流体チャネル420、第2微小流体チャネル430、および第3微小流体チャネル440を押し引きする(図4C〜4Eに示される)。これらの一連の押し下げおよび解放の間に、第1チェックバルブ470、第2チェックバルブ472、第3チェックバルブ474、第4チェックバルブ476、第5チェックバルブ478および第6チェックバルブ480は、その液体サンプルが、微小流体デバイス410を通して一連続方向に流れることを確実にする。
【0038】
第3の微小流体チャネル440に流体接続されているよりむしろ、サンプル入り口415に流体接続されて、流体ループを形成する、この第4の実施形態の変形例において、第2ベローポンプ460の1以上の流体出口は、1以上の微小流体チャネルに流体接続され得、これらの微小流体チャネルは、次に、1以上のさらなる微小流体チャネル、ベローポンプおよびチェックバルブに流体接続される。このようにして、当業者は、一連のチェックバルブおよびベローポンプが、複数の異なる構成において組み立てられ、かつ利用されて、微小流体チャネルのネットワークを介して液体サンプルを移動し得ることが理解される。
【0039】
図5A〜5Cは、本発明の第5の実施形態の操作を例示する微小流体デバイス510の一連の断面図である。図5Aに例示される微小流体デバイス510は、第1端部522および第2端部524を有する第1微小流体チャネル520、第1端部532および第2端部534を有する第2微小流体チャネル530、ならびに第1端部542および第2端部544を有する第3微小流体チャネル540を備える。サンプル入り口518は、第1微小流体チャネル520、第2微小流体チャネル530および第3微小流体チャネル540の第1端部522、532および542に流体接続される。デバイス510は、第1試薬を受容するための第1試薬入り口512、第2試薬を受容するための第2試薬入り口514および第3試薬を受容するための第3試薬入り口516をさらに備える。例示されるように、第1試薬入り口512、第2試薬入り口514および第3試薬入り口516の各々は、第1微小流体チャネル520の第1端部522に流体接続される。ベローポンプ550は、第1微小流体チャネル520、第2微小流体チャネル530および第3微小流体チャネル540の第2端部524、534および544に流体接続され、第1液体バリア526、第2液体バリア536、および第3液体バリア546は、ベローポンプ550と、第1微小流体チャネル520、第2微小流体チャネル530および第3微小流体チャネル540の第2端部524、534および544との間に入れられる。図1A、2Aおよび3Aにおけるように、第1液体バリア526、第2液体バリア536および第3液体バリア546は、気体透過性であり、かつ液体不透過性の膜である。
【0040】
示されるように、ベローポンプ550は、チェックバルブ552に流体接続され、流体フローがベローポンプ550から離れるようにする。代わりに、そのベローポンプは、図1Aおよび3Aの実施形態において通気口を備え得る。
【0041】
操作の間に、サンプル入り口518に入れた状態の液体サンプル、第1試薬入り口512に入れた状態の第1試薬があると、第2試薬が第2試薬入り口514に入れられ、第3試薬が第3試薬入り口516に入れられ(図5Bに示される)、ユーザーによって手動でまたは外部デバイスによって機械的にかのいずれかでベローポンプ550は押され、次いで、ベローポンプ550は解放される。ベローポンプ550の押し出しの間に、チェックバルブ546、または通気口(示さず)は、流体がベローポンプ550から第1微小流体チャネル520、第2微小流体チャネル530および第3微小流体チャネル540へ流れるのを防止する。ベローポンプ550の解放に際して、負の流体圧は、第1微小流体チャネル520、第2微小流体チャネル530および第3微小流体チャネル540において精製され、その液体サンプル、第1試薬、第2し試薬、および第3試薬は、第1微小流体チャネル520、第2微小流体チャネル530および第3微小流体チャネル540へ、これらのチャネルを通って、第1液体バリア526、第2液体バリア536および第3液体バリア546(図5Cに示される)へと引かれる。これらのプロセスの間に、その液体サンプルと第1試薬、第2試薬および第3試薬との混合が、第1微小流体チャネル520、第2微小流体チャネル530および第3微小流体チャネル540内で生じる。
【0042】
さらに、図1Aおよび2Aと同様に、第1微小流体チャネル520、第2微小流体チャネル530および第3微小流体チャネル540は、その液体サンプルならびに第1試薬、第2試薬および第3試薬が、第1微小流体チャネル520、第2微小流体チャネル530および第3微小流体チャネル540を通って流れていることを視覚的に確認できるようにするために、1以上の光学観察領域560、562および564を備え得る。さらに、光学観察領域560、562および564は、ユーザーがその液体サンプル(same)と第1試薬、第2試薬および第3試薬との間で起こる反応を視覚的に観察できるようにする。
【0043】
微小流体デバイス510は、迅速な、使い捨て可能な、血液型分類アッセイとして使用され得る。このようなアッセイは、例えば、輸血前に患者のABO群のベッド脇での確認に利用され得る。図6A〜6Fは、本発明の局面に従う血液型分類カードの模式図である。
【0044】
図6Aは、微小流体デバイス、またはカード600を例示する。この実施形態において、抗体−Aのための試薬入り口602、抗体−Bのための試薬入り口604、および抗体−Dのための試薬入り口606が例示される。代わりに、このような試薬は、デバイス600の製造の間に充填されてもよく、入り口602、604および606は排除されてもよい。容易に使用するために、入り口602、604および606(これらは、それぞれ、対応するレザバ608、610および612を満たすためのアクセスを提供する)は、必要に応じて、装飾インジケーター614、616、および618で印が付けられる。
【0045】
図6Aは、試験用の血液サンプルまたは他の流体サンプルを受容するためのサンプル入り口620をさらに示す。本発明の実施形態において、サンプル620は、装飾インジケーター622で表示される。その装飾インジケーター622は、サンプル入り口620を介して受容される流体のためのレザバの視覚的インジケーターを提供する透明ウインドウ624を取り囲む。代替的実施形態において、ウインドウ624は省略されてもよい。
【0046】
図6Aは、3つの試薬試薬626、628および630のための確認ウインドウをさらに例示する。3つの確認ウインドウは、それらの試薬が、設計されたように、実際に微小流体チャネルを通して移動するという視覚的確認を提供するために、その対応する微小流体チャネルの上に整列される。試薬入り口と同様に、その試薬確認ウインドウは、適切に印が付けられる。
【0047】
図6Aは、血液型分類結果を見るための適切に印が付けられた光学観察領域632、634および636をさらに例示する。現在の実施形態において、凡例638は、その視覚的結果を解釈し、その血液型を決定するにあたって、ユーザーの助けとするために提供される。さらなる凡例640は、その血液がRh+かRh−かを決定するにあたって、ユーザーの助けとするために提供される。
【0048】
図6Aは、そのデバイスを介して流体フローを作動するためのベローポンプ642をさらに示す。そのベローポンプは、出口ポート644と流体接続している。
【0049】
図6Aにおける実施形態は、微小流体デバイスが、流体の容器または血液型分類される血液のバッグに直接取り付けられ得るように、固定デバイスを受容するように設計された開口部646をさらに備える。代替的実施形態において、その固定機構としては、接着テープ、結束機構、クランプが挙げられ得るか、またはその流体容器上のポケットに単に挿入されてもよいし、そのデバイスを正しい位置に固定する任意の他の標準的な手段であってもよい。
【0050】
図6Bは、そのデバイスに取り付けられたフェースプレート650を含む微小流体デバイス600の一実施形態を例示する。図6Bは、図6Aにおいて示されるように、その入り口、確認ウインドウ、凡例、および印を示す。しかし、図6Bは、デバイス600に取り付けられたオープンフェイスプレートまたはカバープレート650をさらに示す。例示された実施形態において、フェイスプレート650は、そのデバイス600に蝶番によって接続される。代替的実施形態において、そのフェイスプレートは、取り外され得る。フェイスプレート650が開いた位置にある場合、その曝された側面は、ユーザーの便宜のために、操作説明書652をさらに備え得る。そのフェイスプレートは、デバイス600が使用されていないときに、そのデバイスの観察ウインドウおよび入り口をさらに保護する。
【0051】
図6Cは、なお別の実施形態を例示し、入り口、観察ウィンドウおよび図6Aに示される凡例を覆ってる閉じたフェイスプレート650、ならびにシース690を有する微小流体デバイス600を示す。本実施形態におけるシースは、スライド可能であり、下方向に滑る場合に、そのシースの下側リップ692は、フェイスプレートを正しい場所に保持するロック機構を提供する。そのフェイスプレート650(上記に記載されている)は、その下にある入り口、観察ウインドウ、凡例、およびそのデバイス上に備えられる凡例図に対する保護を提供する。そのフェイスプレート650は、血液型分類が完了した後に封じ込め機構としてさらに使用され得、そのようにして、試験されるその血液または流体との接触を防止する。図6Dは、図6Cの実施形態をさらに例示し、シース690がロック位置にスライドされ、よってフェイスプレート650をその閉じた位置に保持する場合のデバイスを示す。
【0052】
図6Eは、その取り付けられたフェイスプレート650の別の実施形態を例示する。この実施形態において、そのフェイスプレート650は、血液型分類試験を完了するための操作説明書652を備える。そのフェイスプレートカバーは、この実施形態において、サンプル入り口をシールするために使用され得る接着ストリップ654をさらに備えるか、または代わりに、フェイスプレートを閉じたまま保持するために使用され得る。図6Eは、そのシース690が、この実施形態において、抗原レザバを覆っていることをさらに例示する。さらなる実施形態において、シース690の下向きの動きは、レザバからの抗原の放出を作動するために利用され得る。
【0053】
図6Fは、デバイス600の代替的構成およびより容易に使用するためのレイアウトを示す。図6Fにおいて、その試薬確認ウインドウ626、628および630は、より容易な確認のために一緒にまとめられる。さらに、この実施形態において、ヘッダ670が備えられて、その血液型ウインドウが識別される。代替的実施形態に関するその凡例のさらなる使用は、その基質に対する種々の機能を表すために特定の色を使用することを包含し得る。例えば、赤丸で、血液ポートを取り囲み得る。
【0054】
前述から、かつ上記で記載されるように、本発明の特定の実施形態が例示目的で本明細書中で記載されてきたものの、種々の改変が発明の趣旨および範囲から逸脱することなく成され得ることが明らかである。当業者は、複数の微小流体チャネル、入り口、バルブ、膜、ポンプ、液体バリアおよび他の要素が、分析のための流体サンプルを調製するために、本発明に従う種々の構成で配置されて、そのようなサンプルの流れが操作され得ることを理解する。従って、本発明は、添付の特許請求の範囲によるとおりであることを除いて、限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】図1A〜1Cは、本発明の局面に従った微小流体デバイスの第1の実施形態の操作を例示する、一連の断面図である。
【図2】図2A〜2Cは、本発明の局面に従った微小流体デバイスの第2の実施形態の操作を例示する、一連の断面図である。
【図3】図3A〜3Fは、本発明の局面に従った微小流体デバイスの第3の実施形態の操作を例示する、一連の断面図である。
【図4】図 4A〜4Eは、本発明の局面に従った微小流体デバイスの第4の実施形態の操作を例示する、一連の断面図である。
【図5】図5A〜5Cは、本発明の局面に従った微小流体デバイスの第5の実施形態の操作を例示する、一連の断面図である。
【図6A】図6A〜6Fは、本発明の局面に従った血液分類の概略図である。
【図6B】図6A〜6Fは、本発明の局面に従った血液分類の概略図である。
【図6C】図6A〜6Fは、本発明の局面に従った血液分類の概略図である。
【図6D】図6A〜6Fは、本発明の局面に従った血液分類の概略図である。
【図6E】図6A〜6Fは、本発明の局面に従った血液分類の概略図である。
【図6F】図6A〜6Fは、本発明の局面に従った血液分類の概略図である。









【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体サンプルを分析するための微小流体デバイスであって、該デバイスは、以下:
第1端部および第2端部を有する微小流体チャネル;
該液体サンプルを受容するために、該微小流体チャネルの該第1端部に流体接続されたサンプル入り口;
該サンプル入り口と該微小流体チャネルの該第1端部との間に入れられたフィルタであって、ここで該フィルタは、該液体サンプルから選択された粒子を除去する、フィルタ;
該微小流体チャネルの該第2端部に流体接続されたベローポンプ;ならびに
該ベローポンプと該微小流体チャネルの該第2端部との間に入れられた液体バリアであって、ここで該液体バリアは、気体透過性であり、かつ液体不透過性である、液体バリア、
を備える微小流体デバイス。
【請求項2】
前記ベローポンプは通気口を備える、請求項1に記載の微小流体デバイス。
【請求項3】
以下:
前記ベローポンプと前記液体バリアとの間に入れられた第1チェックバルブであって、ここで該第1チェックバルブは、流体フローを該ベローポンプに向かわせる、第1チェックバルブ;および
該ベローポンプに流体接続された第2チェックバルブであって、該第2チェックバルブは、流体フローを該ベローポンプから離れるようにする、第2チェックバルブ、
をさらに備える、請求項1に記載の微小流体デバイス。
【請求項4】
前記フィルタは膜を含む、請求項1に記載の微小流体デバイス。
【請求項5】
前記微小流体チャネルは、1以上の光学観察領域をさらに備える、請求項1に記載の微小流体デバイス。
【請求項6】
前記液体サンプルから前記フィルタによって除去された、前記選択された粒子は、白血球、赤血球、ポリマービーズもしくは細菌細胞を含む、請求項1に記載の微小流体デバイス。
【請求項7】
液体サンプルを分析するための微小流体デバイスであって、該デバイスは、以下:
第1端部および第2端部を有する第1微小流体チャネル;
該液体サンプルを受容するために、該第1微小流体チャネルの該第1端部に流体接続されたサンプル入り口;
該サンプル入り口と該第1微小流体チャネルの該第1端部との間に入れられた可変バルブ;
該可変バルブを作動させるための手段;
該第1微小流体チャネルの該第2端部に流体接続された第1ベローポンプ;
該第1ベローポンプと該第1微小流体チャネルの該第2端部との間に入れられた液体バリアであって、ここで該液体バリアは、気体透過性であり、かつ液体不透過性である、液体バリア;
第1端部および第2端部を有する第2微小流体チャネルであって、ここで該第1端部は、該可変バルブに隣接した位置において、該第1微小流体チャネルに流体接続されている、第2微小流体チャネル;
該第2微小流体チャネルの該第1端部と該第1微小流体チャネルとの間に入れられた受動バルブであって、ここで該受動バルブは、該第1微小流体チャネルにおける流体圧が、該第2微小流体チャネルにおける流体圧より大きい場合、開く、受動バルブ;および
該第2微小流体チャネルの該第2端部に流体接続されたサンプルレザバ、
を備える、微小流体デバイス。
【請求項8】
前記第1ベローポンプは通気口を備える、請求項7に記載の微小流体デバイス。
【請求項9】
前記可変バルブを作動させるための手段は、第2ベローポンプを含む、請求項7に記載の微小流体デバイス。
【請求項10】
前記サンプルレザバは通気口を備える、請求項7に記載の微小流体デバイス。
【請求項11】
液体サンプルを分析するための微小流体デバイスであって、該デバイスは、以下:
第1端部および第2端部を各々有する、第1および第2微小流体チャネル;
該液体サンプルを受容するために、該第1微小流体チャネルの該第1端部に流体接続されたサンプル入り口;
該第1微小流体チャネルの該第2端部と該第2微小流体チャネルの該第1端部に流体接続され、かつこれらの間に入れられた第1ベローポンプ;
該第2微小流体チャネルの該第2端部に流体接続された第2ベローポンプであって、ここで該第2ベローポンプは、流体出口を有する、第2ベローポンプ;
該サンプル入り口と該第1微小流体チャネルの該第1端部との間に入れられた第1チェックバルブであって、ここで該第1チェックバルブは、流体フローが該第1微小流体チャネルに向かうようにする、第1チェックバルブ;
該第1微小流体チャネルの該第2端部と該第1ベローポンプとの間に入れられた第2チェックバルブであって、ここで該第2チェックバルブは、流体フローが該第1ベローポンプに向かうようにする、第2チェックバルブ;
該第1ベローポンプと該第2微小流体チャネルの該第1端部との間に入れられた第3チェックバルブであって、ここで該第3チェックバルブは、流体フローが該第2微小流体チャネルに向かうようにする、第3チェックバルブ;ならびに
該第2微小流体チャネルの該第2端部と該第2ベローポンプとの間に入れられた第4チェックバルブであって、ここで該第4チェックバルブは、流体フローが該第2ベローポンプに向かうようにする、第4チェックバルブ、
を備える、微小流体デバイス。
【請求項12】
液体サンプルを分析するための微小流体デバイスであって、該デバイスは、以下:
第1端部および第2端部を有する第1微小流体チャネル;
該液体サンプルを受容するために、該第1微小流体チャネルの該第1端部に流体接続されたサンプル入り口;
第1試薬を受容するために、該第1微小流体チャネルの該第1端部に流体接続された第1試薬入り口;
該第1微小流体チャネルの該第2端部に流体接続されたベローポンプ;ならびに
該ベローポンプと該第1微小流体チャネルの該第2端部との間に入れられた第1液体バリアであって、ここで該液体バリアは、気体透過性であり、かつ液体不透過性である、第1液体バリア、
を備える、微小流体デバイス。
【請求項13】
前記ベローポンプは通気口を備える、請求項12に記載の微小流体デバイス。
【請求項14】
前記ベローポンプに流体接続されたチェックバルブをさらに備え、ここで該チェックバルブは、流体フローが該ベローポンプから離れるようにする、請求項12に記載の微小流体デバイス。
【請求項15】
前記第1微小流体チャネルは、1以上の光学観察領域をさらに備える、請求項12に記載の微小流体デバイス。
【請求項16】
以下:
前記サンプル入り口に流体接続された第1端部と、前記ベローポンプに流体接続された第2端部とを有する第2微小流体チャネル;
第2試薬を受容するために、該第2微小流体チャネルの該第1端部に流体接続された第2試薬入り口;ならびに
該ベローポンプと該第2微小流体チャネルの該第2端部との間に入れられた第2液体バリアであって、ここで該第2液体バリアは、気体透過性であり、かつ液体不透過性である、第2液体バリア、
をさらに備える、
請求項12に記載の微小流体デバイス。
【請求項17】
前記第2微小流体チャネルは、1つ以上の光学観察領域をさらに備える、請求項16に記載の微小流体デバイス。
【請求項18】
以下:
前記サンプル入り口に流体接続された第1端部と、前記ベローポンプに流体接続された第2端部とを有する第3の微小流体チャネル;
第3試薬を受容するために、該第3微小流体チャネルの該第1端部に流体接続された第3試薬入り口;ならびに
該ベローポンプと該第3微小流体チャネルの該第2端部との間に入れられた第3液体バリアであって、ここで該第3液体バリアは、気体透過性であり、かつ液体不透過性である、第3液体バリア、
をさらに備える、請求項16に記載の微小流体デバイス。
【請求項19】
前記液体サンプルは、血液サンプルを含み、前記第1試薬は抗体−Aを含み、前記第2試薬は抗体−Bを含み、前記第3試薬は、抗体−Dを含む、請求項18に記載の微小流体デバイス。
【請求項20】
前記第3微小流体チャネルは、1以上の光学観察領域をさらに備える、請求項18に記載の微小流体デバイス。

【図6B】
image rotate

image rotate

image rotate

【図6E】
image rotate

image rotate


【公表番号】特表2006−517029(P2006−517029A)
【公表日】平成18年7月13日(2006.7.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−500972(P2006−500972)
【出願日】平成16年1月14日(2004.1.14)
【国際出願番号】PCT/US2004/001063
【国際公開番号】WO2004/065930
【国際公開日】平成16年8月5日(2004.8.5)
【出願人】(503466853)マイクロニクス, インコーポレイテッド (12)
【Fターム(参考)】