説明

流体面位置測定法及びそのためのシステム

タンクに対する第1の位置からタンク内の流体表面に向かって超音波検知ビームを放射し、概してタンク底部に垂直でありタンク底部と交差する軸を定義する超音波検知ビームの経路の少なくとも一部を形成するための超音波放射手段であり第1の位置はタンク底部に近接する;第1の位置から偏した第2の位置においてタンク内の流体の表面から反射された超音波検知ビームからエコーを受信するための超音波受信手段;超音波検知ビームから受信するエコー及び第1の位置と第2の位置との間の距離を用いる少なくとも一つの流体面位置の決定手段、を含むタンク内の流体面位置を測定する超音波システム。そのようなシステムは導波路の使用を必要とせずに変換器の死角によって引き起こされる制限の排除を可能にする。参照ターゲットはタンク内の流体混合物の音速に関して、及び流体混合物密度の測定に関して、システムを較正するのに使用されてよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流体面位置測定に関する。より詳細には、本発明は、液体及び気体等のタンク中の流体面位置を、超音波を用いて測定するための方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
超音波を用いる方法を含む、容器中の流体面位置を測定する多くの方法及びシステムが知られている。
【0003】
これらの最近の技術の幾つかは不連続箇所を含む導波路に沿って伝わる超音波に基づき、導波路に沿った波形における変化が液体面位置の指標である。
【0004】
他の方法によれば、導管内部で液面に向かって超音波ビームが放射され、エコーの受信の遅れは、エコー源からの距離、したがって液体面位置の指標である。
【0005】
他の方法及びシステムはタンクの底部に取り付けられた単一の変換器を含み、その超音波ビームが流体の表面に向かって上方に向かうことができるようにする。
【0006】
導波路又は導管の使用を含むか又は含まない、従来技術の全ての既知の超音波技術の欠点は、それらが変換器の死角に起因する制限を排除できないことである。
【0007】
実は、この変換器の死角に相当する、タンク底部からの最小距離が測定できないことが既知の技術において見出された。従来技術において一般的に知られるように、超音波変換器の死角は変換器の表面から画像化され得る最も近い目標までの距離と等しい。これは、距離と等しい変換器のリングダウン時間に相当する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国特許出願第11/029,415号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0009】
より詳細には、本発明の第一の局面によれば、少なくとも一つの流体を含むタンク内の少なくとも一つの流体面位置を測定する方法が提供され、該方法は以下を含む。
【0010】
・タンクに対して第1の位置からタンク中の少なくとも一つの流体表面に向かう超音波検知ビームを放射して、一般的にタンク底部に垂直である超音波検知ビーム経路の少なくとも一部を生成してタンク底部と交差する軸を定義する段階。第1の位置はタンク底部近傍である。
【0011】
・第1の位置から偏した第2の位置において、タンク内の少なくとも一つの流体の表面から反射された超音波検知ビームからのエコーを受信する段階。
【0012】
・超音波検知ビームから受信されたエコー、及び第1及び第2の位置の間の距離を用いて、少なくとも一つの流体面位置を決定する段階。
【0013】
本発明の第2の局面によれば、タンク中において少なくとも一つの流体面位置を測定するためのセンサーアセンブリが提供され、該センサーアセンブリは以下を含む。
【0014】
・一般的にタンク底部に平行である経路に沿って超音波検知ビームを放射するように、経路に沿って入る超音波エコーを受信するために、タンクに取り付けられた超音波変換器アセンブリ。超音波変換器アセンブリは死角によって特徴付けられる。
【0015】
・タンク内の少なくとも一つの流体の表面に向かう超音波検知ビームを反射するため、及びそこから受信した超音波エコーを反射して戻すため、超音波ビームの経路に沿ってタンクに取り付けられた一次リフレクタ。一次リフレクタは、少なくとも超音波変換器の死角の長さ、超音波変換器アセンブリから離隔される。
【0016】
本発明の第3の局面によれば、タンク中において流体面位置を測定するためのセンサーアセンブリが提供され、該センサーアセンブリは以下を含む。
【0017】
・タンク内の少なくとも一つの流体の表面に向かう超音波検知ビームを放射するため、タンクに取り付けられた第1の超音波変換器。
【0018】
・タンク内の少なくとも一つの流体の表面から反射された第1の検知ビームから超音波エコーを受信するための、第1の超音波変換器に隣接する、タンクに取り付けられた第2の超音波変換器。
【0019】
本発明の第4の局面によれば、タンク内の少なくとも一つの流体面位置を測定するためのセンサーアセンブリが提供され、該センサーアセンブリは以下を含む。
【0020】
・タンクに対する第1の位置からタンク内の少なくとも一つの流体表面に向かう超音波検知ビームを放射し、一般的にタンク底部に垂直でありタンク底部と交差する軸を定義する超音波検知ビームの経路の少なくとも一部を形成するための超音波放射手段。第1の位置はタンク底部に近接する。
【0021】
・第1の位置から偏した第2の位置において、タンク内の少なくとも一つの流体表面から反射された超音波検知ビームからエコーを受信するための超音波受信手段。
【0022】
・超音波検知ビームから受信するエコー及び第1の位置と第2の位置との間の距離を用いる、少なくとも一つの流体面位置の決定手段。
【0023】
本発明の第5の局面によれば、流体混合物を含むタンク内の流体混合物面位置及び密度を測定するための統合された方法が提供され、該方法は以下を含む。
【0024】
・i)タンク内の流体混合物表面に向かって、及びii)タンクに対する第1の位置からタンク内の参照ターゲットに向かって、一般的にタンク底部に垂直でありタンク底部と交差する軸を定義する超音波検知ビームの経路の少なくとも一部を形成する、超音波検知ビームを放射する段階。第1の位置はタンク底部に近接する。
【0025】
・a)タンク内の流体表面から、及びb)第1の位置から偏した第2の位置における参照ターゲットから、反射された超音波検知ビームからエコーを受信する段階。
【0026】
・超音波検知ビームから受信するエコー及び第1の位置と第2の位置との間の距離を用いて、流体混合物面位置を決定する段階。
【0027】
・タンク内の流体混合物の温度を測定する段階。
【0028】
・参照ターゲットから反射された超音波検知ビームからのエコー、及びタンク内の流体混合物の温度を用いて、流体混合物の密度を決定する段階。
【0029】
本発明の第6の局面によれば、流体混合物の密度を測定するための方法が提供され、該方法は以下を含む。
【0030】
・流体混合物を識別する段階。
【0031】
・流体混合物の温度を測定する段階。
【0032】
・流体混合物内の参照ターゲットに向かって超音波検知ビームを放射する段階。参照ターゲットは超音波検知ビームを放射する変換器から所定の距離の位置に配置される。
【0033】
・参照ターゲットに向かって超音波検知ビームを放射した後、測定された時間遅れの後、参照ターゲットから反射された超音波検知ビームからのエコーを受信する段階。
【0034】
・測定された時間遅れ、流体混合物の温度及び流体混合物の種類、を用いて、流体混合物中の少なくとも一つの流体の比を決定する段階。
【0035】
ここで圧縮タンクは、気体又は液体又はそれらの混合物等の流体を含むための、例えばその頂部が閉じたか又は開いた任意の容器又は受容物を含むと解釈されるべきである。
【0036】
タンクのための従来の超音波による面位置測定法及びシステムと比較して、本方法及びシステムはタンク内部又は側部に変換器を取り付けることを可能にし、アセンブリを道路の段差との偶発的な接触から保護することを可能にする。
【0037】
本装置は、水と燃料等、流体の複数の液面を測定することを可能とする。
【0038】
本発明によるタンク内の液面を測定するセンサーアセンブリは、音響ガイドを用いる従来技術の殆どの超音波ベースの液面測定システムと比較して以下の有利な点を提示する。
【0039】
・死角の排除。
【0040】
・タンクの傾きに対する適応を可能にする。
【0041】
・システム内に含む部品が少ない。
【0042】
・圧力解放のための開放を必要とせず、容易に設置するためタンク内部において潜った状態で操作し得る。
【0043】
・導波路内において液体が目標を超える又は達しないことがない。
【0044】
・導波路内において内部反射及び空気/ガスバブルの決定を必要としない。
【0045】
・センサーアセンブリに、製品寿命にわたって不変でなくてはならない構成を有する導波路を含むという制限がない。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の第1の例示的な実施形態による流体面位置測定システムの概略図であり、このシステムは内部の液体面位置を測定するためタンクに取り付けられて説明される。タンクは断面図で示される。
【図2】図2及び2aは、本発明の第2及び第3の例示的な実施形態によるタンク中の流体面位置を測定するための超音波センサーアセンブリを説明する概略図である。参照ターゲットの使用をさらに説明し、図2aのアセンブリはタンク内部に取り付けられる。
【図2a】図2及び2aは、本発明の第2及び第3の例示的な実施形態によるタンク中の流体面位置を測定するための超音波センサーアセンブリを説明する概略図である。参照ターゲットの使用をさらに説明し、図2aのアセンブリはタンク内部に取り付けられる。
【図3】本発明の第4の例示的な実施形態による流体面位置測定システムの概略図であり、このシステムは内部の液体面位置を測定するためタンクに取り付けられて説明される。タンクは断面図で示される。
【図4】図3のシステムの概略図であり、図3及び4はタンクの傾きに適応させるためのビームエキスパンダーの使用を説明する。タンクは図4において傾いて説明される。
【図5】本発明の第5の例示的な実施形態による、ビームエキスパンダー、リフレクタ及び/又は参照ターゲットを用いてタンク中の流体面位置を測定するための超音波センサーアセンブリの概略図である。
【図6】本発明の第6の例示的な実施形態による、ビームエキスパンダー、リフレクタ及び/又は参照ターゲットを用いてタンク中の流体面位置を測定するための超音波センサーアセンブリの概略図である。
【図7】本発明の第7の例示的な実施形態による、ビームエキスパンダー、リフレクタ及び/又は参照ターゲットを用いてタンク中の流体面位置を測定するための超音波センサーアセンブリの概略図である。
【図8】本発明の第8の例示的な実施形態による、ビームエキスパンダー、リフレクタ及び/又は参照ターゲットを用いてタンク中の流体面位置を測定するための超音波センサーアセンブリの概略図である。
【図9】本発明の第9の例示的な実施形態による、ガソリン混合物中のエタノールの量を測定するための密度メータを組み込んだ、燃料パイプ断面の概略図である。
【図10】本発明の第10の例示的な実施形態による流体面位置測定システムの概略図であり、このシステムは、液体面位置がタンク内部の一つの又は複数の所定の位置に達するとき検知するためタンクに取り付けられて説明される。タンクは断面図で示される。
【図11】本発明の第11の例示的な実施形態による流体面位置測定システムの概略図であり、このシステムは、液体面位置がタンク内部の一つの又は複数の所定の位置に達するとき検知するためタンクに取り付けられて説明される。タンクは断面図で示される。
【図12】本発明の第12の例示的な実施形態による流体面位置測定システムの概略図であり、このシステムは、液体面位置がタンク内部の一つの又は複数の所定の位置に達するとき検知するためタンクに取り付けられて説明される。タンクは断面図で示される。
【発明を実施するための形態】
【0047】
本発明の他の目的、有利な点、及び特徴は、添付の図面を参照して例示によってのみ与えられる、説明される実施形態の以下の非制限的記載を読むことでより明白になるだろう。
【0048】
以下の記載において、図面における同様の構造には同じ参照番号が与えられ、図を見易くするために、もしもそれらが既出の図に既に示されている場合、特定の要素は同じ図面に示されない。
【0049】
本発明による第1の例示的な実施形態による面位置測定システム10が、図1を参照して説明される。
【0050】
システム10は、液体の形態の流体14で満たされた、タンク12に取り付けられて説明される。以下に説明されるように、本発明による面位置測定システムは、タンク12内で積層された分離された気体又は液体又はそれらの組み合わせの形態であってよい、タンク内の複数の流体の存在によりもたらされる複数の位置を測定することができる。
【0051】
ここに記載されるように、システム10は、底部18からのタンク12内の液体14の面位置16を測定することが可能である。以下の記載を読むことでより明らかになるように、タンク12の底部に対する面位置16以外の流体の相対的高さは、タンク12内で測定システム10を適切に位置決めすることによって、タンク12内で測定され得る。
【0052】
システム10は、タンク12内の液面16を測定するため、アルゴリズムを用いて検知された信号を受け取りかつ読み取るコントローラ(図示せず)に結合されたセンサーアセンブリ19を含む。コントローラは、タンク12が車両のガスタンクであるとき、車両に搭載されたコントローラから、特定の目的のために構成されワイヤを用いてセンサーアセンブリ19が接続された電気回路まで、様々な形態を取り得る。センサーアセンブリ19は、あるいは又はさらに、ワイヤを用いずにコントローラに接続されてよい。コントローラは、センサーアセンブリ19と一体化されてもよい。
【0053】
センサーアセンブリ19は、一般的にタンク12の底部18に対して平行である第1の水平経路22に沿って超音波検知ビーム(図示されない)を放射するための、及び経路22に沿って入るエコーを受信するための、タンク12の外側の側壁に取り付けられた超音波変換器20を含む。
【0054】
変換器20はタンクの外部フレームに結合され、操作の前に液体タンク12を貫いて検知する、及び高さを体積に変換するため構成され及び較正される。そのような変換器に想到すること又は選択することは当業者の理解の範囲内であると考えられるので、詳細には記載しない。
【0055】
アセンブリ19は、液体14の表面26に向かって超音波検知ビームを反射するために、及び経路22に沿って変換器20に表面26から受けたその指標である超音波エコーを反射して返すために、超音波ビームの経路22に沿ってタンク12に取り付けられたリフレクタ24をさらに含む。
【0056】
「経路」との表現は、ここでは変換器20の視野を含むと解釈されるべきである(アセンブリ19によって可能とされる)。超音波検知ビーム及び戻りの超音波エコーが必然的に例えば反対向きの方向で同じ経路を通ることを意味するとして解釈されるべきではない。
【0057】
リフレクタ24は、超音波変換器20を特徴付ける死角を相殺するため超音波変換器20から十分に離隔される。リフレクタ24から変換器20までの間の距離は、突発的な信号の放射の後、変換器20が高い精度を有するようになるのに十分な時間を可能とする。
【0058】
説明を目的として、図1においてタンク12の寸法に対して変換器20及びリフレクタ24の寸法が誇張されていることに留意されたい。変換器20及びリフレクタ24はタンク12に取り付けられ、液体26の表面の方向にリフレクタ24から発する検知ビームの一部がタンク12の底部18に出来るだけ近い位置から発することができるようにする。しかしながら、特定の用途において、液体面位置測定においてそのような精度は必要とされない。
【0059】
リフレクタ24は、流体内で超音波を反射する材料で作られた45度の角を有する本体の一部を含む任意の形態を取ることができる。リフレクタ24は、変換器20とは独立にタンク12に取り付けられてよく、又は変換器20に取り付けられタンク12に固定された単一の装置を形成してよい。
【0060】
リフレクタ24は超音波ビームのための、及び流体界面26から反射したエコーのための折畳み要素(folding element)として働く。リフレクタ24の使用は、超音波ビームがタンク12の底部18に平行に伸びることを可能にすることによって、タンク12の底部18に対して非常に低くてよい最小液面の検知を可能にする。図1に示されるセンサーアセンブリ構成によれば、単一の変換器20が使用されてよく、変換器20のアプローチリングはリフレクタ24と変換器20との間の距離が死角よりも大きい限り検知され得る最小面位置に影響しない。
【0061】
システム10がビームをその初期経路22から90度で反射させる45度角を備えたリフレクタ24を含む場合でさえ、本発明によるタンク内の流体面位置を測定するためのシステムはそのようなリフレクタに制限されない。さらなる例示的な実施形態(図示されない)によれば、他の角度で超音波ビームを反射するよう構成されたリフレクタが提供される。一般的にいえば、センサーアセンブリは、容器及びその内部の流体に適応された音響ビーム経路を生成する一つ以上のリフレクタを備え得る。例えば、システムは複数の方向変化を含むビーム経路を生成するよう構成されてよく、最近の燃料タンク内等タンク形状が不規則なとき有利な点であり得る。第1のリフレクタは一次リフレクタとみなされ、任意のさらなるリフレクタは二次リフレクタとみなされ得る。
【0062】
リフレクタ24は、特定の用途においてビーム角を形成する要素としてさらに働き得る。それは、返ってくるビームのコレクタとして用いられてもよい。
【0063】
まとめると、以下の方法200はタンク12内の流体面位置16を測定するシステム10内で実行される。
【0064】
202−超音波検知ビームは、タンク12に対する第1の位置30からタンク12内の流体14の表面26に向かって放射され、概してタンク12の底部に垂直であり、タンク12の底部と交差する軸を定義する、超音波検知ビームの経路の一部を生成できるようにする。第1の位置30は、検知ビームが反射されるリフレクタ24の表面によって定義される。
【0065】
204−第1の位置から偏した第2の位置32における、タンク12内の流体14の表面26から反射される超音波検知ビームからのエコーの受信。第2の位置32は、超音波変換器の面によって画定される。
【0066】
206−超音波検知ビームから受信されるエコー及び第1の位置30と第2の位置32との間の距離を用いる、流体面位置の測定。
【0067】
上述のように、第1の位置30はタンク12底部に近接する。
【0068】
段階206において、コントローラは第2の波が、用途、タンク12の構成、及び/又はその中の流体14の液面位置に応じて、変換器20から、液体が気体と接する又はその上で他の流体と接する又は容器壁に接する面まで伝播するのに必要とされる時間を測定する。図1に説明される例において、この面は液体14とその上の空気34との間の界面26によって定義される。この面26は、変換器20に戻るエコーを生成する部分的なリフレクタとして働く。コントローラはビームの飛行時間を測定し、流体14中の既知の又は計算された音速に基づき、変換器20と界面26との間の距離を計算する。
【0069】
流体面位置16は、流体14中の音速及び垂直経路28内の総移動時間に基づき測定される。水平経路22は計算では除外され、これはコントローラで実行される。
【0070】
変換器20は図1においてタンク12の側部の外側に取り付けられて説明されているが、変換器20は流体14中に沈んだ密閉された装置の形態であってもよい。
【0071】
変換器は密閉された筐体(図示されない)内に封入されてタンク12内に取り付けられてもよい。リフレクタ30はもちろんタンク12内に完全に沈められる。特定の用途において、部分的に沈められたリフレクタ30が提供されてよい。タンク12が腐食性の流体を含まない場合、又は封入された変換器若しくは筐体が腐食性材料に耐性を有する場合、システムの残りは上述のままで変換器20は流体に直接沈められてよい。
【0072】
本発明の第2の例示的な実施形態によるタンク内の流体面位置を測定するセンサーアセンブリ36が、図2を参照して記述される。センサーアセンブリ36はアセンブリ19と同じなので、及び簡潔さを目的として、二つのアセンブリ19及び36の間の相違のみがここで説明される。
【0073】
タンク側壁38の外側に取り付けられた超音波変換器20、及び図1を参照して上述されたように動作可能なように取り付けられたリフレクタ24に加えて、センサーアセンブリは参照ターゲット40を含む。センサーアセンブリ36はシステム42の一部であり、コントローラをさらに含む(図示されない)。
【0074】
参照ターゲット40は、本体、又はタンク12の床面18に及び/若しくはリフレクタ24に取り付けられた物体の形態であり、経路22に沿って配置されることができるようにする。ターゲット40は変換器20からの超音波ビームを妨げないように十分に小さい。それは同様に、変換器20死角の外に配置される。
【0075】
第2の例示的な実施形態によれば、参照ターゲットは、そのタンク12の側壁38、すなわち変換器20に対する距離44が変更可能なように、タンク12の床面18にレール43を介してスライド可能に取り付けられる
【0076】
参照ターゲット40はタンク12内に含まれる流体又は流体混合物内の音速に関するシステム42の較正を可能にする。従来技術においてよく知られると考えられるように、タンク内の音速は、流体温度、流体又は混合物の性質、又は流体内の音速の変化に寄与する任意の他のパラメータで変化し得る。これらのパラメータはどれも時間が経つにつれて変化し得るので、参照ターゲット40を用いて、タンク内の任意の流体面位置測定を実行しつつ初期の較正が行われてよく、その後例えばタンク12の形状の変化に対処するため固定された又は可変の間隔でさらなる較正が実行され得る。
【0077】
ターゲット40、リフレクタ24、及び/又は変換器20は組み合わされてよく、又は単一の装置の一部であってよく、又はシステム42内の部品数を低減できるようにするため、及び設置を容易にするため本体であってよく、又はタンク12の床若しくはタンク12内部に設置されたポンプに独立に取り付けられてよい。同様に、センサーアセンブリ10を参照して議論されてきたように、アセンブリ36は底部以外の位置で、又は底部近傍でタンク12に取り付けられてよく、他の参照に対する流体高さの測定ができるようにする。
【0078】
ターゲット40から反射されて戻ってくるエコー、及び変換器20からの超音波ビームの放射と、対応する戻ってきたエコーとの間の遅れは、既知のパラメータがコントローラに供給されるときさらなる情報を計算するためコントローラによって使用され得る。
【0079】
例えば、複数の既知の流体がタンク内で混合されたとき、流体混合物比の実態が決定され得、以下のパラメータを提供する。様々な混合比における音速、参照ターゲット40から変換器20までの距離44、及び、例えばタンク内に温度計を加えることによって測定され得る、混合物温度。
【0080】
例えば、ガソリン中のエタノールの含有量を測定するため、混合物中の音速は混合物中のエタノールの分率に依存する。音速は、混合物温度にも依存する。故に、温度が与えられれば、参照ターゲットへの飛行時間及び距離44、音速及び比率はコントローラによって計算することができる。
【0081】
反対に、タンク内の既知の流体又は流体混合物の温度はコントローラによって計算されることができ、参照ターゲット40から変換器20への距離44を提供し、及び混合物中の比率がわかる。
【0082】
当業者には明白であるように、変換器とリフレクタ24との間の参照ターゲット40を提供することは、流体の性質及び上述の平均流体温度に関連して反射表面26への超音波飛行時間の較正を可能にする。
【0083】
特定の用途において、リフレクタ24は参照ターゲットとして使用されてよく、及び同様にタンク壁である。
【0084】
参照によってここに組み込まれる、発明者Agamらの、US−2006−0169055−A1の下で2006年8月3日に発行された、「Method and System for Measuring Fluid Level in a Container」と題された、米国特許出願第11/029,415号明細書に記載されるものと同様の自己較正法は、コントローラによってさらに実行され得る。上記明細書に記載された「導波路」の使用は本発明による方法及びシステムにおいてもちろん必要とされない。
【0085】
さらなる例示的実施形態(図示されない)によれば、変換器20は並んで変換器20と同様にタンクに取り付けられた二つの変換器によって置き換えられてよい。二つの変換器はターゲット40及びリフレクタ24に向かって超音波検知ビームを送るエミッタ、及びそこから反射されるエコーを収集する受信器を含む。
【0086】
本発明の超音波センサーアセンブリの第3の例示的な実施形態(図2a参照)によれば、アセンブリ36からの一つ又は二つの変換器45はタンク底部の内部に取り付けられる。
【0087】
図3及び4は、本発明の第4の例示的実施形態による、タンク12内の流体面位置を測定する超音波センサーアセンブリ46を説明する。アセンブリ46はアセンブリ19と同様であるので、これらの二つのアセンブリの間の相違のみがここに記載される。
【0088】
変換器20及びリフレクタ24に加えて、超音波センサーアセンブリ46は、集められる超音波エネルギーを増大するビーム拡大器等のビームシェイパー及びコレクタをさらに含み、リフレクタ24の下流でより幅広いビームを生成する。
【0089】
リフレクタ24の下流のビームサイズを増大することで、流体14の表面26から反射する、単一の超音波検知ビームによりもたらされる複数のエコーを形成する。図4に説明されるように、タンク12が傾いているとき、反射されたビームは収集領域24の外側で傾いてよい。ビームを広げることは、最後にエネルギーの一部が集められる確率を増大し、それによって面位置測定の実行を可能とする。そのようなビーム拡大器の使用なしでは、傾きを補償するために統計値が使用されなくてはならない場合がある。
【0090】
図3及び4においてビーム拡大器はリフレクタ24としても働く単一要素24として説明されているが、ビーム拡大器及びビームコレクタは以下に記載されるようにリフレクタ24又はタンク床18に固定された独立した装置として提供され得る。
【0091】
さらなる例示的実施形態において、ビーム形状変換器はビーム集中要素又は装置(図示されない)の形態である。
【0092】
本発明の第5の例示的実施形態によるタンク(図示されない)内の流体面位置を測定するための超音波センサーアセンブリ54を説明する図5に示されるように、ビーム拡大器が変換器20上にさらに提供され得る。
【0093】
アセンブリ54は、超音波検知ビーム58の幅を増大又は減少するよう、及びその変換器24の収集断面を増大するよう、例えば変換器20に動作可能に取り付けられた超音波ホーンの形態であってよい、収集開口部56を備えた超音波変換器20を含む。
【0094】
超音波ホーンは従来技術において既知であると考えられるので、さらにより詳細に記載することはない。
【0095】
ターゲット40等の較正ターゲットは図5に示されていないが、図2に関連して上述されたように、流体14中の音速の変化に対処するため、そのようなターゲットはアセンブリ54又は24に加えられることができる。
【0096】
本発明のさらなる例示的実施形態に関連して明白となったように、本発明の範囲内で超音波センサーアセンブリにおける多くの他の変更が可能であり、例えば死角に固有の検知限界を最小化することを可能にする。
【0097】
図6において、本発明の第6の例示的実施形態によるタンク(図示されない)内の流体面位置を測定するセンサーアセンブリ60が示される。
【0098】
アセンブリ60は二つの並んだ変換器66−68、及び一体化されたリフレクタ/ターゲットアセンブリ70を含む。二つの変換器66−68は、タンク側部の外側(図示されない)に取り付けられる。二つの変換器66−68のうち第1のものは、第1の水平経路74に沿った超音波検知ビーム72を放射する超音波エミッタ66として働く。第2の変換器は第1経路74に平行な第2の経路76にのみ沿った流体から反射した超音波エコーを受信するための超音波受信器68である。この方法は死角を排除することを可能にする一方で較正の実行も可能にする。
【0099】
一体化されたリフレクタ/ターゲットアセンブリ70は、超音波検知ビームを流体14の表面26に向かって反射するため、及び表面26から受信した超音波エコーを変換器68に反射して戻し経路76に沿って指標とするため、経路74−76に沿ってタンクに取り付けられる。アセンブリ70はターゲット部分78及びリフレクタ部分79を含む。ターゲット部分78はエミッタ66の視準線上にある。
【0100】
アセンブリ60の操作において、超音波エミッタ66はビームを流体表面又は界面26に向かって反射するリフレクタアセンブリ70に向かって超音波ビームを放射する。界面26から反射されたエコーはエミッタ66の近傍に配置される受信器68に反射され戻される。
【0101】
変換器66によって受信されるターゲット部分78の指標であるエコーは、例えば上述したように流体混合物の変化に起因する、音速の相違に関してシステムを較正するため使用され得る。アセンブリ60に加えて、システムは上述のようにコントローラを含む。
【0102】
図7において、本発明の第7の例示的実施形態によるタンク(図示されない)内の流体面位置を測定するセンサーアセンブリ80が示される。
【0103】
センサーアセンブリ80はアセンブリ19と同様のものであり、簡潔にするため、二つのアセンブリ19と80との間の相違のみがここでさらに詳細に説明される。
【0104】
アセンブリ80は、第1の変換器20の近傍に配置された超音波を放射及び受信することが可能である第2の変換器82を含む。双方の変換器20及び82は、タンク(図示されない)内に取り付けられ、及びその底部(図示されない)に固定される。変換器20及び82は共に密閉される。それらは単一の覆いの中に組み立てられ、又はタンクに独立に固定されてよい。
【0105】
リフレクタ24に関する変換器20の操作は図1を参照して説明される。
【0106】
アセンブリ80は、ターゲット40(図2参照)と同様の較正ターゲット84をさらに含み、該ターゲット40はタンクに取り付けられて第2の変換器82の超音波ビームの経路86に沿って配置される。ターゲット84はアセンブリ36のターゲット40と同じ目的を共有するが、簡潔にするためにここでは繰り返さない。ターゲット84と第2の変換器82とから構成される対は、ターゲット84と第2の変換器82とが動作可能であるように接続されている限り、経路22に沿って並べられる必要がない。特定の用途において、タンク壁の一つ(図示されない)はターゲット84として働いてよい。
【0107】
図8において、本発明の第8の例示的実施形態によるタンク(図示されない)内の流体14の面位置26を測定するセンサーアセンブリ90が示される。
【0108】
アセンブリ90は、超音波エミッタとして働く第1の変換器92、及び超音波受信器として働く第2の変換器94を含む。第1及び第2の変換器は互いに近接して、及び界面26上の超音波検知ビーム96によって引き起こされる反射が第2の変換器94の視野98の領域内であるように期待する流体界面26に向けて、並んで取り付けられる。
【0109】
アセンブリ90は、上述のように流体14内の音速の変化に関してシステムを較正するためにタンク壁(図示されない)又は第1若しくは第2の変換器92又は94に固定されたターゲット100をさらに含む。ターゲット100はそのような較正が用途によって必要とされないときに省略することができる。第1及び第2の変換器92及び94はタンク壁の外部又は内部に固定される。それらは共に容器に入れられるか又は独立にタンクに固定される。
【0110】
センサーアセンブリ36、46、54、60、80、及び90は全て上述の方法200の下で操作されることに留意されたい。
【0111】
図9は、本発明の第9の例示的実施形態によるセンサーアセンブリ106を含む密度メータ104を組み込むパイプ102を示す。
【0112】
センサーアセンブリ106は以下の例外があるがアセンブリ90と同一である:ターゲット100は省略され、サーミスタ108がさらに提供される。しかしながら、以下の記載を読むことでさらに明らかになるように、密度メータは独立型として使用されてよく、又はアセンブリ19、36、46、54、60、80、及び90等の流体面位置センサーアセンブリの一部として使用されてよい。
【0113】
センサーアセンブリ106及びサーミスタ108はどちらも封入体111の高い床110に固定され、該封入体は各々が封入体111内の燃料のための入口及び出口を定義する第1及び第2の向かい合った開口部112−114をさらに含む。封入体111及びより詳細には床110の壁(変換器106及び特定の用途ではコントローラを保護する)はステンレス鋼等硬い材料でできている。センサー106及び電子装置(図示されない)の流体による腐蝕に対する保護に加えて、封入体111の壁122が較正ターゲットとして使用される。
【0114】
サーミスタ108及びセンサーアセンブリ106の変換器92−94はコネクタ116を介して又は従来のワイヤレス装置を用いてコントローラ(図示されない)に結合される。そのような装置は従来技術で良く知られていると考えられるので、簡潔のため、さらに詳細に述べることはしない。
【0115】
封入体111はクランプ118を通じてその入口及び出口112−114を介してパイプ102に取り付けられ、封入体がパイプ102の拡張された部分を定義するようにしてよい。他の代替的な又はさらなる手段が封入体111をパイプ102に取り付けるため使用されてよい。
【0116】
高くなった床以外の手段が、変換器92−94、サーミスタ108及び/又は電子装置を封入体111内の液体又は流体から保護するために使用されてよい。これらの部品は封入体111の外側に単に取り付けられてもよく、又は封入体111内の保護箱(図示されない)内に取り付けられてよい。
【0117】
操作において、封入体111はそれがパイプ102内を移動するように流体によって満たされる(矢印120を参照されたい)。サーミスタ108は封入体111内の流体温度を測定し、コントローラは、センサーアセンブリ106に戻すため変換器の面に対向する封入体の表面122上で反射される、エミッタ92によって放射される超音波パルスの時間を測定する。測定された飛行時間は混合物温度を提供する音速の計算を可能にする。この情報及び混合物を構成する流体が何であるか、は混合物原料の比を計算するためコントローラ(図示されない)によって使用される。
【0118】
本発明の第10の例示的実施形態によるタンク内の流体面位置を測定するためのセンサーアセンブリ124が、図10を参照して説明される。上述のセンサーアセンブリと同様に、アセンブリ124はその変換器の死角の制限を打ち消すように構成される。しかしながら、以下の記載を読むことでより明らかになるように、センサーアセンブリ124はスィッチモードで操作する。
【0119】
センサーレベルスィッチアセンブリ124は、概してタンク12の底部18に平行である第1の水平経路に沿って超音波検知ビーム128を放射するために、及び同じ経路に沿って入ってくる超音波エコーを受信するために、側方タンク12外側に取り付けられた超音波変換器126を含む。
【0120】
変換器126はタンク外側の枠に結合され、液体タンク12を通じた検知操作の前に構成され、及び較正される。変換器126は、底部18に対して、検知が所望される位置においてタンク12に固定される。
【0121】
操作において、変換器126は、検知ビーム128が例えば液体であってよい第1の流体130内、例えば空気若しくは他の気体であってよい第2の流体132内、又は二つの流体130−132の間の界面内を移動するかどうかに応じて異なる信号を生成する。タンク12内の流体の性質、及び対応する超音波の特徴を提供すると、変換器126はこれらの流体のデジタルレベルセンシングスィッチとして働くことができる。上述のデジタルレベルセンシング法は死角によってもたらされるどのような測定上の制限も受けないことに留意されたい。
【0122】
同様に、図11に示されるように、複数の変換器126(三つ示される)が、タンク12の底部18に概して平行である複数の対応する超音波検知ビーム134−138を送るためタンクの高さに沿って様々な高さで提供され得、流体142の面位置140がタンク12の対応する高さに達するとき独立に始動される複数のデジタルレベルセンシングスィッチを形成する。
【0123】
そのようなデジタルレベルセンシングスィッチの数は変更されてよく、タンク12の高さに沿ったそれらの位置も同様である。同様にコントローラ(図示されない)はタンク12内の一つ又は複数の流体の信号の特徴を認識するよう構成されてよく、選択された一つ又は複数の流体の面位置がスィッチの高さに達するとき、各スィッチが始動できるようにする。
【0124】
最後の測定又は全ての変換器126は同一の処理のため全ての三つの変換器126からの信号を受信するよう構成された単一のコントローラ(図示されない)に接続され得るので、変換器126の各々は、対応する経路134、136、又は138を横切る流体の性質が変化したかどうかを測定するため、そこに接続された変換器126からの信号を受信及び分析するよう構成された個々のコントローラ(図示されない)に接続されてよい。もちろん、後者の場合、コントローラは受信された特定の信号を対応する変換器に関連付けることを可能にする。
【0125】
変換器126はタンク12内に挿入されてもよい。より詳細には、図12に示されるように、変換器は耐流体チューブガイド144内に取り付けられてよい。図10を参照して説明されたタンク12に対するそれらの取り付けと同様に、タンク12の底部18に概して平行であるビーム経路148−152に沿って超音波検知ビームを送るため、変換器126はチューブの内部面146に結合され、及びチューブ壁を通じて検知操作前に構成及び較正される。
【0126】
図10、11、又は12において説明されるセンサーアセンブリの任意の一つを備えるタンク内の流体レベルを測定するためのシステムは、コントローラに以下のパラメータを提供するタンク12内の流体混合物を測定するのにさらに使用することができる:様々な混合物に対する音速、変換器と対向するタンク壁との間の距離、及び混合物温度。上述のように、混合物温度はタンク12内に、コントローラに接続された、例えばサーミスタ(図示されない)を提供することによって得ることができる。
【0127】
同様に、デジタルレベルセンシングスィッチを含む任意の上述のシステムは、例えば図2を参照して上述されるように、タンク12内の環境条件内の変化に関してシステムを較正するため、図2におけるターゲット40等の参照ターゲット(図示されない)をさらに含む。
【0128】
本発明はその応用において添付の図に説明された及び上記記載された構成及び部分の詳細に制限されないことが理解されるべきである。本発明は他の実施形態であってよく、また様々な方法で実施されることができる。同様に、ここで使用される表現又は専門用語は制限ではなく説明を目的としていることは理解されるべきである。したがって、本発明はその例示的な実施形態によって上述のように記載されているが、添付されたクレームにおいて定義される本発明の精神、範囲、及び性質から逸脱することなく、修正することができる。
【符号の説明】
【0129】
12 タンク
18 底部
20 変換器
24 リフレクタ
26 液体表面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一つの流体を含むタンク内の少なくとも一つの流体面位置を測定する方法であって、以下の段階を含む方法:
・タンクに対して第1の位置からタンク内の少なくとも一つの流体の表面に向かって超音波検知ビームを放射して、概してタンク底部に垂直である超音波検知ビーム経路の少なくとも一部を生成してタンク底部と交差する軸を定義する段階。第1の位置はタンク底部近傍である。
・第1の位置から偏した第2の位置において、タンク内の少なくとも一つの流体の表面から反射された超音波検知ビームからのエコーを受信する段階。
・超音波検知ビームから受信されたエコー、及び第1及び第2の位置の間の距離を用いて、少なくとも一つの流体面位置を決定する段階。
【請求項2】
タンクに対する第1の位置からタンク内の少なくとも一つの流体の表面に向かって超音波検知ビームを放射する前記段階は、タンク底部に概して平行である第2の位置からの超音波検知ビームの放射、及び第1の位置からのタンク内の少なくとも一つの流体の表面に向かう超音波検知ビームの反射を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
同じ変換器が前記超音波検知ビームの放射と前記エコーの受信とを実行する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
第1の変換器が前記超音波検知ビームの放射を実行し、第2の変換器が前記エコーの受信を実行する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記少なくとも一つの流体面位置の決定が、少なくとも一つの流体の密度を計算するため少なくとも一つの流体内の音速の使用をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
少なくとも一つの流体内の音速の決定をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記少なくとも一つの流体内の音速を決定する段階は、
i)タンク内に取り付けられたターゲットに向かって超音波検知ビームをさらに放射する段階、ii)そこからのターゲット指標からのエコーを受信する段階、及びiii)段階i)と段階ii)との間の遅れを決定する段階、を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記ターゲットがタンク壁である、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
以下をさらに含む、請求項1に記載の方法:
i)タンク内に取り付けられたターゲットに向かって超音波検知ビームをさらに放射する段階、ii)そこからのターゲット指標からのエコーを受信する段階、及びiii)ターゲットと超音波検知ビームを放射する変換器との間の所定の距離を用いて段階i)と段階ii)との間の遅れを決定する段階、及びiv)他を提供する以下のパラメータの一つを決定する段階:少なくとも一つの流体の種類、少なくとも一つの流体内の音速、少なくとも一つの流体の温度、及び少なくとも一つの流体のうち少なくとも一つの流体の一つの比。
【請求項10】
少なくとも一つの流体が複数の積層された流体を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
エコーが複数の積層された流体の間の界面から反射された超音波検知ビームの指標であり、少なくとも一つの流体面位置が複数の積層された流体によって画定される複数の流体面位置を含み、複数の流体面位置の各々は超音波検知ビームから受信されるエコーと、及び第1の位置と第2の位置との間の距離とを用いて決定される、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
少なくとも一つの流体が液体及び気体を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
タンク内の少なくとも一つの流体面位置を測定するためのセンサーアセンブリであって、以下を含むセンサーアセンブリ:
・概してタンク底部に平行である経路に沿って超音波検知ビームを放射するように、経路に沿って入る超音波エコーを受信するため、タンクに取り付けられた超音波変換器アセンブリ;超音波変換器アセンブリは死角によって特徴付けられる;
・タンク内の少なくとも一つの流体の表面に向かって超音波検知ビームを反射するため、及びそこから受信した超音波エコーを反射して戻すため、超音波ビームの経路に沿ってタンクに取り付けられた一次リフレクタ;一次リフレクタは、少なくとも超音波変換器の死角の長さ、超音波変換器アセンブリから離隔される。
【請求項14】
少なくとも一つの流体内の音速に関してセンサーアセンブリを較正するため参照ターゲットをさらに含む、請求項13に記載のセンサーアセンブリ。
【請求項15】
参照ターゲットは一次リフレクタである、請求項14に記載のセンサーアセンブリ。
【請求項16】
参照ターゲットに向かって超音波較正ビームをさらに放射する超音波変換器アセンブリである、請求項14に記載のセンサーアセンブリ。
【請求項17】
超音波変換器アセンブリが、超音波検知ビームを放射するための、及び超音波エコーを受信するための、単一の超音波変換器を含む、請求項14に記載のセンサーアセンブリ。
【請求項18】
参照ターゲットが概してタンク底部に平行である経路に沿って超音波変換器と一次リフレクタとの間に配置される、請求項17に記載のセンサーアセンブリ。
【請求項19】
参照ターゲットが一次リフレクタに取り付けられる、請求項17に記載のセンサーアセンブリ。
【請求項20】
検知ビームを変換するためのビーム形状変換器をさらに含む、請求項17に記載のセンサーアセンブリ。
【請求項21】
ビーム形状変換器が一次リフレクタの一部である、請求項20に記載のセンサーアセンブリ。
【請求項22】
超音波変換器がタンクに取り付けられ、タンク底部近傍で超音波検知ビームを放射することができる、請求項17に記載のセンサーアセンブリ。
【請求項23】
超音波検知ビームを変換するためのビーム形状変換器をさらに含む、請求項22に記載のセンサーアセンブリ。
【請求項24】
ビーム形状変換器は超音波変換器に取り付けられる、請求項23に記載のセンサーアセンブリ。
【請求項25】
超音波変換器アセンブリがタンク側壁の外側に取り付けられる、請求項13に記載のセンサーアセンブリ。
【請求項26】
超音波変換器アセンブリが密閉されてタンク内に取り付けられる、請求項13に記載のセンサーアセンブリ。
【請求項27】
一次リフレクタと超音波変換器アセンブリとが互いに組み立てられた、請求項13に記載のセンサーアセンブリ。
【請求項28】
一次リフレクタが45°の部分を含み、該部分が超音波検知ビームを少なくとも一つの流体の表面に向かって概して底部に平行である経路から90°で反射する、請求項13に記載のセンサーアセンブリ。
【請求項29】
一次リフレクタと少なくとも一つの流体の表面との間の二次音響ビーム経路を生成するための、少なくとも一つの二次リフレクタをさらに含む、請求項13に記載のセンサーアセンブリ。
【請求項30】
超音波変換器アセンブリが概してタンク底部に平行である経路に沿って超音波検知ビームを放射する第1の超音波変換器と、超音波検知ビームと平行である経路に沿って入る超音波エコーを受信するため第1の超音波変換器の近傍に取り付けられた第2の変換器とを含む、請求項13に記載のセンサーアセンブリ。
【請求項31】
タンク内の流体面位置を測定するセンサーアセンブリであって、以下を含むセンサーアセンブリ:
・タンク内の少なくとも一つの流体の表面に向かって超音波検知ビームを放射するための、タンクに取り付けられた第1の超音波変換器、
・タンク内の少なくとも一つの流体の表面から反射された第1の検知ビームからの超音波エコーを受信するための、第1の超音波変換器の近傍でタンクに取り付けられた第2の超音波変換器。
【請求項32】
少なくとも一つの流体内の音速に関してセンサーアセンブリを較正するための参照ターゲットをさらに含む、請求項31に記載のセンサーアセンブリ。
【請求項33】
参照ターゲットが超音波検知ビームと部分的に交差する、請求項32に記載のセンサーアセンブリ。
【請求項34】
タンク内の少なくとも一つの流体面位置を測定するセンサーアセンブリであって、以下を含むセンサーアセンブリ:
・タンクに対する第1の位置からタンク内の少なくとも一つの流体の表面に向かって超音波検知ビームを放射し、概してタンク底部に垂直でありタンク底部と交差する軸を定義する超音波検知ビームの経路の少なくとも一部を形成するための超音波放射手段。第1の位置はタンク底部に近接する。
・第1の位置から偏した第2の位置において、タンク内の少なくとも一つの流体の表面から反射された超音波検知ビームからエコーを受信するための超音波受信手段。
・超音波検知ビームから受信するエコー及び第1の位置と第2の位置との間の距離を用いる、少なくとも一つの流体面位置の決定手段。
【請求項35】
少なくとも一つの流体が少なくとも一つの液体及び気体を含む、請求項34に記載のセンサーアセンブリ。
【請求項36】
流体混合物を含むタンク内の流体混合物面位置及び密度を測定するための統合された方法であって、以下を含む方法。
・i)タンク内の流体混合物表面に向かって、及びii)タンクに対する第1の位置からタンク内の参照ターゲットに向かって、概してタンク底部に垂直でありタンク底部と交差する軸を定義する超音波検知ビームの経路の少なくとも一部を形成する、超音波検知ビームを放射する段階。第1の位置はタンク底部に近接する。
・a)タンク内の流体表面から、及びb)第1の位置から偏した第2の位置における参照ターゲットから、反射された超音波検知ビームからエコーを受信する段階。
・超音波検知ビームから受信するエコー及び第1の位置と第2の位置との間の距離を用いて、流体混合物面位置を決定する段階。
・タンク内の流体混合物の温度を測定する段階。
・参照ターゲットから反射された超音波検知ビームからのエコー、及びタンク内の流体混合物の温度を用いて、流体混合物の密度を決定する段階。
【請求項37】
流体混合物の密度を測定するための方法であって、以下を含む方法:
・流体混合物を識別する段階。
・流体混合物の温度を測定する段階。
・流体混合物内の参照ターゲットに向かって超音波検知ビームを放射する段階。参照ターゲットは超音波検知ビームを放射する変換器から所定の距離の位置に配置される。
・参照ターゲットに向かって超音波検知ビームを放射した後、測定された時間遅れの後、参照ターゲットから反射された超音波検知ビームからのエコーを受信する段階。
・測定された時間遅れ、流体混合物の温度及び流体混合物の種類、を用いて、流体混合物中の少なくとも一つの流体の比率を決定する段階。

【図1】
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【図2】
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【図2A】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公表番号】特表2010−519531(P2010−519531A)
【公表日】平成22年6月3日(2010.6.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−550650(P2009−550650)
【出願日】平成20年2月20日(2008.2.20)
【国際出願番号】PCT/CA2008/000330
【国際公開番号】WO2008/101339
【国際公開日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【出願人】(509209236)センソテック・インコーポレーテッド (1)
【出願人】(509209410)
【Fターム(参考)】