説明

流動性改良剤

【課題】
無機粒子スラリーの流動性を向上させ、広い温度範囲(たとえば、5℃〜80℃)において保存安定性の良好な無機粒子スラリーを容易に得ることのできる流動性改良剤を提供すること。
【解決手段】
エチレン性不飽和カルボン酸及びエチレン性不飽和カルボン酸塩を必須構成単位としてなり、エチレン性不飽和カルボン酸単位及びエチレン性不飽和カルボン酸塩単位のモル数に基づいて、エチレン性不飽和カルボン酸単位の含有量が20〜99.9モル%、エチレン性不飽和カルボン酸塩単位の含有量が0.1〜80モル%である重合体(A)と、ポリオキシアルキレン化合物、ポリビニルアルコール、セルロース誘導体及びデンプン誘導体からなる群より選ばれる少なくとも1種の親水性化合物(B)とを含有してなることを特徴とする流動性改良剤を用いる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は流動性改良剤に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、(I)(a)アクリル酸40〜60モル%と(b)(無水)マレイン酸60〜40モル%とを含む共重合体の水溶性塩と、(II)(a)アクリル酸80〜95モル%と(b)(無水)マレイン酸20〜5モル%とを含む共重合体の水溶性塩を含有し、共重合体(I)100重量部に対して、共重合体(II)30〜300重量部を含むことを特徴とする塗被紙用顔料分散剤が知られている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平8−188986号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の塗被紙用顔料分散剤では、高温(たとえば、31〜80℃)において保存安定性の良い無機粒子スラリーを製造しにくいという問題がある。
本発明の目的は、無機粒子スラリーの流動性を向上させ、広い温度範囲(たとえば、5℃〜80℃)において保存安定性の良好な無機粒子スラリーを容易に得ることのできる流動性改良剤を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者は上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、本発明に達した。すなわち、本発明の流動性改良剤の特徴は、エチレン性不飽和カルボン酸(a1)及びエチレン性不飽和カルボン酸塩(a2)を必須構成単位としてなり、エチレン性不飽和カルボン酸(a1)単位及びエチレン性不飽和カルボン酸塩(a2)単位のモル数に基づいて、エチレン性不飽和カルボン酸(a1)単位の含有量が20〜99.9モル%、エチレン性不飽和カルボン酸塩(a2)単位の含有量が0.1〜80モル%である重合体(A)と、ポリオキシアルキレン化合物(b1)、ポリビニルアルコール(b2)、セルロース誘導体(b3)及びデンプン誘導体(b4)からなる群より選ばれる少なくとも1種の親水性化合物(B)とを含有してなる点を要旨とする。
【0006】
本発明の無機粒子スラリーの特徴は、上記の流動性改良剤を含有する点を要旨とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明の流動性改良剤は、無機粒子スラリーの流動性を向上させ、広い温度範囲(たとえば、5℃〜80℃)において保存安定性の良好な無機粒子スラリーを容易に得ることができる。
【0008】
本発明の無機粒子スラリーは、上記の流動性改良剤を含有するので、優れた流動性と、広い温度範囲(たとえば、5℃〜80℃)において優れた保存安定性を発揮する。
【発明を実施するための形態】
【0009】
<重合体(A)>
エチレン性不飽和カルボン酸(a1)としては、エチレン性不飽和モノカルボン酸及びエチレン性不飽和ジカルボン酸等が含まれる。
【0010】
エチレン性不飽和モノカルボン酸としては、脂肪族エチレン性不飽和モノカルボン酸、脂環式エチレン性不飽和モノカルボン酸及び芳香族エチレン性不飽和モノカルボン酸等が使用できる。
【0011】
脂肪族エチレン性不飽和モノカルボン酸としては、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、3−ブテン酸、2−ペンテン酸、3−ペンテン酸、4−ペンテン酸、3−メチル−2−ブテン酸、3−メチル−3−ブテン酸、2−メチル−3−ブテン酸、2−メチル−2−ブテン酸、2−エチル−2−プロペン酸、2−ヘキセン酸、4−メチル−2−ペンテン酸、2−メチル−2−ペンテン酸、2−ヘプテン酸、4,4−ジメチル−2−ペンテン酸、2−オクテン酸、3−メチル−2−ヘプテン酸、2−ノネン酸、3−メチル−2−オクテン酸、2−ゲテン酸及び2−ヒドロキシプロペン酸等が挙げられる。
「(メタ)アクリ・・」とは、メタクリ・・、アクリ・・を意味する(以後も同様とする)。
【0012】
脂環式エチレン性不飽和モノカルボン酸としては、1−シクロペンテンカルボン酸、3−シクロペンテンカルボン酸、4−シクロペンテンカルボン酸、1−シクロヘキセンカルボン酸、3−シクロヘキセンカルボン酸、4−シクロヘキセンカルボン酸、1−シクロヘプテンカルボン酸、3−シクロヘプテンカルボン酸、4−シクロヘプテンカルボン酸、5−シクロヘプテンカルボン酸、1−シクロオクテンカルボン酸、3−シクロオクテンカルボン酸、4−シクロオクテンカルボン酸、5−シクロオクテンカルボン酸、1−シクロノネンカルボン酸、3−シクロノネンカルボン酸、4−シクロノネンカルボン酸、5−シクロノネンカルボン酸、1−シクロデケンカルボン酸、3−シクロデケンカルボン酸、4−シクロデケンカルボン酸及び5−シクロデケンカルボン酸等が挙げられる。
【0013】
芳香族エチレン性不飽和モノカルボン酸としては、o−スチレンカルボン酸、p−スチレンカルボン酸、桂皮酸、アトロパ酸、5−ビニル−1−ナフタレンカルボン酸、4−ビニル−1−ナフタレンカルボン酸及び4−ビニル−1−アントラキノンカルボン酸等が挙げられる。
【0014】
エチレン性不飽和ジカルボン酸としては、脂肪族エチレン性不飽和ジカルボン酸、脂環式エチレン性不飽和ジカルボン酸、芳香族エチレン性不飽和ジカルボン酸及びこれらの分子内酸無水物等が含まれる。
【0015】
脂肪族エチレン性不飽和ジカルボン酸としては、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、ブテン二酸、2−ペンテン二酸、3−ペンテン酸、4−ペンテン酸、2−メチル−2−ブテン二酸、2−エチル−2−プロペン酸、2−ヘキセン二酸、2−ヘプテン二酸、2−オクテン酸、3−メチル−2−ヘプテン二酸、2−ノネン二酸、2−デケン二酸及び2−ヒドロキシプテンロ二酸等が挙げられる。
【0016】
脂環式エチレン性不飽和ジカルボン酸としては、1,2−シクロペンテンジカルボン酸、1,3−シクロペンテンジカルボン酸、1,4−シクロペンテンジカルボン酸、1,2−シクロヘキセンジカルボン酸、1,3−シクロヘキセンジカルボン酸、1,4−シクロヘキセンジカルボン酸、1,2−シクロヘプテンジカルボン酸、1,3−シクロヘプテンジカルボン酸、1,4−シクロヘプテンジカルボン酸、1,5−シクロヘプテンジカルボン酸、1,2−シクロオクテンジカルボン酸、1,3−シクロオクテンジカルボン酸、1,4−シクロオクテンジカルボン酸、1,5−シクロオクテンジカルボン酸、1,2−シクロノネンジカルボン酸、1,3−シクロノネンジカルボン酸、1,4−シクロノネンジカルボン酸、1,5−シクロノネンジカルボン酸、1,2−シクロデケンジカルボン酸、1,3−シクロデケンジカルボン酸、1,4−シクロデケンジカルボン酸及び1,5−シクロデケンジカルボン酸等が挙げられる。
【0017】
芳香族エチレン性不飽和ジカルボン酸としては、o,p−スチレンジカルボン酸、4−ビニル−1,2−ナフタレンジカルボン酸及び4−ビニル1,3−アントラキノンジカルボン酸等が挙げられる。
【0018】
これらの分子内酸無水物としては、無水マレイン酸、無水イタコン酸及び無水シトラコン酸等が挙げられる。
【0019】
これらのエチレン性不飽和カルボン酸のうち、流動性の観点等から、脂肪族エチレン性不飽和モノカルボン酸及び脂肪族エチレン性不飽和ジカルボン酸が好ましく、さらに好ましくは(メタ)アクリル酸及び無水マレイン酸、特に好ましくは(メタ)アクリル酸である。
【0020】
エチレン性不飽和カルボン酸塩(a2)としては、エチレン性不飽和カルボン酸(a1)のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アミン塩、アンモニウム塩及び/又は第四級アンモニウム塩等が含まれる。
エチレン性不飽和カルボン酸塩(a2)を構成するエチレン性不飽和カルボン酸の好ましい範囲は上記と同じである。
【0021】
アルカリ金属塩としては、リチウム、カリウム又はナトリウム等の塩が挙げられる。アルカリ土類金属塩としては、カルシウム又はマグネシウム等の塩が挙げられる。アミン塩としては、炭素数2〜6の脂肪族アミン、炭素数3〜6の脂環式アミン及び炭素数5〜8の芳香族アミン等の塩が使用できる。
【0022】
脂肪族アミンとしては、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、2−アミノ−2−メチルプロパノール、ジメチルエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン及びエチレンジアミン等が挙げられる。
【0023】
脂環式アミンとしては、シクロプロピルアミン、シクロブチルアミン、シクロペンチルアミン及びシクロへキシルアミン等が挙げられる。
【0024】
芳香族アミンとしては、アニリン、ピリジン、ピペリジン、ベンジルアミン及びフェニレンジアミン等が挙げられる。
【0025】
第四級アンモニウム塩としては、炭素数4〜8の有機アンモニウム塩等が使用でき、テトラメチルアンモニウム塩、テトラエチルアンモニウム塩、トリメチルエチルアンモニウム塩、N−メチルピリジニウム塩及びN−メチルイミダゾリウム塩等が挙げられる。
【0026】
これらの塩のうち、アルカリ金属塩、アミン塩及び第四級アンモニウム塩が好ましく、さらに好ましくはリチウム塩、カリウム塩、ナトリウム塩、及び第四級アンモニウム塩、特に好ましくはナトリウム塩及び第四級アンモニウム塩である。
【0027】
すなわち、エチレン性不飽和カルボン酸塩(a2)のうち、脂肪族モノカルボン酸又は脂肪族ジカルボン酸のアルカリ金属塩、アミン塩及び/又は第四級アンモニウム塩が好ましく、さらに好ましくは(メタ)アクリル酸又はマレイン酸のアルカリ金属塩、アミン塩及び/又は第四級アンモニウム塩、特に好ましくは(メタ)アクリル酸のナトリウム塩又は第四級アンモニウム塩である。
【0028】
エチレン性不飽和カルボン酸(a1)単位の含有量(モル%)は、エチレン性不飽和カルボン酸(a1)単位及びエチレン性不飽和カルボン酸塩(a2)単位のモル数に基づいて、20〜99.9が好ましく、さらに好ましくは50〜99.5、特に好ましくは70〜99である。この範囲内であると、流動性がさらに良好となる。
【0029】
エチレン性不飽和カルボン酸塩(a2)単位の含有量(モル%)は、エチレン性不飽和カルボン酸(a1)単位及びエチレン性不飽和カルボン酸塩(a2)単位のモル数に基づいて、0.1〜80が好ましく、さらに好ましくは0.5〜50、特に好ましくは1〜30である。この範囲内であると、流動性がさらに良好となる。
【0030】
重合体(A)の重量平均分子量(Mw)は、3,000〜100,000が好ましく、さらに好ましくは3,500〜50,000、特に好ましくは4,000〜20,000、最も好ましくは5,000〜10,000である。この範囲内であると、流動性がさらに優れ、かつその流動性を長期間にわたって維持できる。
【0031】
なお、重量平均分子量(Mw)は、分子量既知のポリアクリル酸ナトリウムを標準物質として、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法で測定される(カラム温度40℃、溶離液:0.1−MPBのリン酸水素二ナトリウム水溶液:0.1−MPBリン酸二水素ナトリウム水溶液=1:1(モル比)、流速0.8ml/分、試料濃度:0.4重量%溶離液溶液。)。
【0032】
重合体(A)は、エチレン性不飽和カルボン酸(a1)及びエチレン性不飽和カルボン酸塩(a2)を重合して製造する方法(方法1);エチレン性カルボン酸(a1)を重合してから、塩基(アルカリ金属水酸化物やアンモニア等)で中和して製造する方法(方法2);並びにこれらの(方法1)及び(方法2)を併用する方法(方法3)等により得ることができる。
【0033】
重合には、重合触媒を使用することができる。重合触媒としては、通常の重合触媒等が用いられ、アゾ化合物、過硫酸塩、無機過酸化物、レドックス触媒及び有機過酸化物等が含まれる。アゾ化合物としては、2,2’−アゾビスイソブチルにトリル、4,4’−アゾビス−4−シアノバレリン酸、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−アルボニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4,4−トリメス(シクロヘキサン−1−アルボニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)、ジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、2,2’−アゾビス[2−(ヒドロキシメチル)プロピオニトリル]及び1,1’−アゾビス(1−アセトキシ−1−フェニルエタン)等が挙げられる。過硫酸塩としては、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム及び過硫酸ナトリウム等が挙げられる。無機過酸化物としては、過硼酸塩及び過酸化水素等が挙げられる。レドックス触媒としては、アスコルビン酸−過酸化水素等が挙げられる。有機過酸化物としては、過酸化ベンゾイル等が挙げられる。これらの重合触媒は、単独又は混合して用いられてもよい。これらのうち、過硫酸塩及びアゾ化合物が好ましく、さらに好ましくは過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム及びアゾ化合物、特に好ましくは2,2’−アゾビスイソブチロニトリルである。
【0034】
重合触媒を使用する場合、重合触媒の使用量(重量%)は、構成単量体の重量に基づいて、1〜100が好ましく、さらに好ましくは2〜80、特に好ましくは3〜60である。
【0035】
重合の際、ラジカル重合用連載移動剤を使用してもよい。連鎖移動剤としては、例えばチオカルボン酸(n−ラウリルメルカプタン、メルカプトエタノール及びチオリンゴ酸等)、2級アルコール(イソプロパノール等)、アミン(ジブチルアミン等)、次亜燐酸塩(次亜燐酸ナトリウム等)が挙げられる。
【0036】
重合の際、溶媒を使用してもよい。溶剤としては、水(水道水、イオン交換水及び工業用水等)、アルコール溶剤(メタノール、エタノール及びイソプロピルアルコール等)及び/又は芳香族溶剤(トルエン及びキシレン等)等が使用できる。これらのうち、水、水及びアルコール溶剤の混合溶媒が好ましく、さらに好ましくは水及びアルコールの混合溶媒、特に好ましくはイオン交換水及びイソプロピルアルコールの混合溶媒である。
【0037】
溶媒を使用する場合、この使用量(重量%)は、構成単量体の全重量に基づいて、50〜900が好ましく、さらに好ましくは60〜800、特に好ましくは100〜600である。
【0038】
重合反応温度は40〜130℃程度が好ましく、重合反応時間は1〜15時間程度が好ましい。
【0039】
なお、構成単量体の全量又は一部を滴下しながら重合してもよい。また、重合触媒の全量又は一部を滴下しながら重合してもよい。また、溶媒の全量又は一部を構成単量体又は重合触媒と共に滴下しながら重合してもよい。一方、溶媒を重合槽に仕込んでおき溶媒を除去しながら重合してもよい。これらのうち、生産性の観点等から、構成単量体と重合触媒との全量を滴下する方法及び溶媒の一部を構成単量体又は重合触媒と共に滴下する方法が好ましく、さらに好ましくは構成単量体と重合触媒との全量を溶剤の一部と共に滴下する方法である。
【0040】
重合体(A)の形態としては特に限定はなく、液状でも、固状でもよい。
重合体(A)が液状の場合、水性溶媒に重合体(A)が溶解又は分散した状態を意味する。この場合、重合体(A)を懸濁重合又は溶液重合等によって得て、溶媒をすべて除去しないで得てもよいし、塊状重合等によって得た重合体(A)を水性溶媒に溶解又は分散させて得てもよい。
【0041】
水性溶媒としては、水、炭素数1〜6のアルコール(エチルアルコール、メチルアルコール、エチレングリコール及びジエチレングリコール等)及び炭素数1〜6のケトン(メチルイソブチルケトン及びアセトン等)等が挙げられ、これらは単独又は混合して用いてもよい。
【0042】
一方、重合体(A)が固状の場合、重合体(A)からなる固体であってもよく、液状の重合体(A)を粉体に担持させた粉であってもよい。
重合体(A)からなる固体の場合、塊状重合によって得てもよいし、重合体(A)を含む溶液又は分散液を懸濁重合又は溶液重合等によって得てから、溶媒を除去することにより得てもよい。
重合体(A)を含む溶液又は分散液から溶媒を除去する方法としては、乾燥粉砕法、凍結粉砕法、スプレイドライヤー法及びドラムドライヤー法等の公知の方法を用いることができる。これらのうち、乾燥粉砕法及びスプレイドライヤー法が好ましい。
固状の重合体(A)の大きさ(mm;最大長)は、本発明の流動化剤の溶解性の観点等から、0.01〜5が好ましく、さらに好ましくは0.05〜3、特に好ましくは0.08〜1である。
【0043】
液状の重合体(A)を粉体に担持させる場合、粉体としては、活性炭、炭酸カルシウム、シリカ、ゼオライト、シラスバルーン及びベントナイト等が挙げられる。
これらの粉体に液状の重合体(A)を担持させる方法としては、公知の撹拌混合機(リボンミキサー及びヘンシェルミキサー等)を使用して、粉体と液状の重合体(A)とを撹拌混合する方法等が適用できる。
【0044】
重合体(A)の形態のうち、液状が好ましく、さらに好ましくは水性溶媒に重合体(A)が溶解した状態である。
【0045】
<親水性化合物(B)>
ポリオキシアルキレン化合物(b1)としては、炭素数2〜4のオキシアルキレン基を少なくとも2個有する化合物等が含まれ、公知のもの(特開平10−087359号公報等)が使用できる。
【0046】
ポリオキシアルキレン化合物(b1)としては、一般式(1)で表される化合物が好ましい。
【0047】

[(−OA)−OR (1)

【0048】
水素原子、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数2〜30のアルケニル基、炭素数1〜30のアシル基又は多価アルコールから水酸基をm個除いた反応残基(R)のうち、炭素数1〜30のアルキル基としては、直鎖アルキル基及び分岐鎖アルキル基等が使用できる。
【0049】
直鎖アルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、へキシル、へプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシル、イコシル、ヘニコシル、ドコシル、トリコシル、テトラコシル、ヘプタコシル、ヘキサコシル、ヘプタコシル、オクタコシル、ノナコシル及びトリアコンシル等が挙げられる。
【0050】
分岐鎖アルキル基としては、イソプロピル、イソブチル、t−ブチル、イソペンチル、ネオペンチル、イソヘキシル、2−エチルヘキシル、イソトリデシル、イソテトラデシル、イソオクタデシル、イソトリアコンシル、2−エチルへキシル、2−プロピルへプチル、2−ブチルオクチル、2−ヘキシルデシル、2−オクチルドデシル、2−デシルテトラデシル、2−ドデシルへキシル、2−ドデシルヘキサデシル、3,5,5−トリメチルへキシル及び3,7,11−トリメチルドデシル等が挙げられる。
【0051】
また、Rのうち、炭素数2〜30のアルケニル基としては、直鎖アルケニル基及び分岐アルケニル基等が使用できる。
【0052】
直鎖アルケニル基としては、ビニル、アリル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、ヘフテニル、オクテニル、ノチニル、デセニル、ウンデセニル、ドデセニル、トリデゼニル、テトラデセニル、ペンタデセニル、ヘキサデセニル、ヘプタデセニル、オクタデセニル、ノナデセニル、イコセニル、ヘニコセニル、ドコセニル、トリコセニル、テトラコセニル、ペンタコセニル、ヘキサキセニル、ヘプタコセニル、オクタコセニル及びトリアコンテニル等が挙げられる。
【0053】
また、Rのうち、炭素数1〜30のアシル基としては、飽和脂肪族アシル基、不飽和脂肪族アシル基、脂環式アシル基及び芳香族アシル基等が使用できる。
【0054】
飽和脂肪族アシル基としては、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、バレリル、イソバレリル、ヘキサノイル、ヘプタノイル、オクタノイル、2−エチルヘキサノイル、ノナノイル、デカノイル、ウンデカノイル、ラウロイル、トリデカノイル、イソトリデカノイル、ミリストイル、パルミトイル及びステアロイル等が挙げられる。
【0055】
不飽和脂肪族アシル基としては、アクリロイル、メタクリロイル、クロトノイル、イソクロトノイル、ブテノイル、ブタジエノイル、ペンテノイル、ヘキセノイル、ヘプテノイル、オクテノイル、ノネノイル、デセノイル、ウンデセノイル、ドデセノイル、テトラデセノイル、オレオイル及びエライジノイル等が挙げられる。
【0056】
脂環式アシル基としては、シクロペンタノイル、シクロヘキサノイル、シクロヘプタノイル、メチルシクロペンタノイル、メチルシクロヘキサノイル、メチルシクロヘプタノイル、シクロペンテノイル、2,4−シクロペンタジエノイル、シクロヘキセノイル、2,4−シクロヘキサジエノイル、シクロヘプテノイル、メチルシクロペンテノイル、メチルシクロヘキセノイル及びメチルシクロヘプテノイル等が挙げられる。
【0057】
芳香族アシル基としては、ベンゾイル、トルオイル、シンナモイル及びナフトイル等が挙げられる。
【0058】
また、Rのうち、多価アルコールから水酸基をm個除いた反応残基について、この反応残基を構成する多価アルコールとしては、2〜6価アルコールが含まれる。
【0059】
2価アルコールとしては、脂肪族ジオール、脂環式ジオール及び芳香族ジオールが含まれる。
脂肪族ジオールとしては、炭素数2〜8の脂肪族ジオールが含まれ、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチルプロパンジオール、ヒドロキシオクタデセニルアルコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、トリメチルペンタンジオール及びジ(ヒドロキシエチル)チオエーテル等が挙げられる。
【0060】
脂環式ジオールとしては、炭素数8〜15の脂環式ジオールが含まれ、1,4−シクロヘキサンジメタノール、4,4’−ジヒドロキシジシクロヘキサン及びジヒドロキシジシクロへキシルジメチルメタン等が挙げられる。
【0061】
芳香族ジオールとしては、炭素数6〜15の芳香族ジオールが含まれ、カテコール、ヒドロキノン、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS及び1,4−ジヒドロキシナフタレン等が挙げられる。
【0062】
3価アルコールとしては、脂肪族トリオール、脂環式トリオール及び芳香族トリオールが含まれる。
脂肪族トリオールとしては、炭素数3〜6の脂肪族トリオールが含まれ、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、トリメチロールオクタン及びヘキサントリオール等が挙げられる。
【0063】
脂環式トリオールとしては、炭素数6〜15の脂環式トリオールが含まれ、トリヒドロキシシクロヘキサン、トリヒドロキシジシクロヘキサン及びトリヒドロキシジシクロへキシルジメチルメタン等が挙げられる。
【0064】
芳香族トリオールとしては、炭素数6〜15の芳香族トリオールが含まれ、トリヒドロキシベンゼン、トリヒドロキシビフェニル及びトリヒドロキシジフェニルジメチルメタン等が挙げられる。
【0065】
4価アルコールとしては、脂肪族テトラオール、脂環式テトラオール及び芳香族テトラオールが含まれる。
脂肪族テトラオールとしては、炭素数5〜8の脂肪族テトラオールが含まれ、ジグリセリン、ペンタエリスリトール、ジトリメチロールプロパン及びソルビタン等が挙げられる。
【0066】
脂環式テトラオールとしては、炭素数6〜15の脂環式テトラオールが含まれ、テトラヒドロキシシクロヘキサン、テトラヒドロキシジシクロヘキサン及びテトラヒドロキシジシクロへキシルジメチルメタン等が挙げられる。
【0067】
芳香族テトラオールとしては、炭素数6〜15の芳香族テトラオールが含まれ、テトラヒドロキシベンゼン、テトラヒドロキシビフェニル及びテトラヒドロキシジフェニルジメチルメタン等が挙げられる。
【0068】
5価アルコールとしては、脂肪族ペンタオール、脂環式ペンタオール及び芳香族ペンタオールが含まれる。
脂肪族ペンタオールとしては、炭素数9〜12の脂肪族ペンタオールが含まれ、トリグリセリン及びキシリトール等が挙げられる。
【0069】
脂環式ペンタオールとしては、炭素数6〜12の脂環式ペンタオールが含まれ、ペンタヒドロキシシクロヘキサン、ペンタヒドロキシジシクロへキサン、ペンタヒドロキシジシクロへキシルジメチルメタン及びヒドロキノン−β−D−グルコシド等が含まれる。
【0070】
芳香族ペンタオールとしては、炭素数6〜15の芳香族ペンタオールが含まれ、ペンタヒドロキシベンゼン、ペンタヒドロキシビフェニル及びペンタヒドロキシジフェニルジメチルメタン等が挙げられる。
【0071】
6価アルコールとしては、脂肪族ヘキサオール、脂環式ヘキサオール及び芳香族ヘキサオールが含まれる。
脂肪族ヘキサオールとしては、炭素数6〜12の脂肪族ヘキサオールが含まれ、ソルビトール、テトラグリセリン及びジペンタエリスリトール等が挙げられる。
【0072】
脂環式ヘキサオールとしては、炭素数6〜15の脂環式ヘキサオールが含まれ、ヘキサヒドロキシシクロヘキサン、ヘキサヒドロキシジシクロヘキサン及びヘキサヒドロキシジシクロへキシルジメチルメタン等が挙げられる。
【0073】
芳香族テトラオールとしては、炭素数6〜15の芳香族ヘキサオールが含まれ、ヘキサヒドロキシベンゼン、ヘキサヒドロキシビフェニル及びヘキサヒドロキシジフェニルジメチルメタン等が挙げられる。
【0074】
多価アルコールから水酸基をm個除いた反応残基は、多価アルコールと炭素数2〜4のアルキレンオキシド(エチレンオキシド、プロピレンオキシド及びブチレンオキシド等)との反応により構成される反応残基等が含まれ、多価アルコールの全ての水酸基が必ずしも反応に供するわけではなく(アルキレンオキシドの使用量が少ないとき等)、多価アルコールの水酸基の数とmとが必ずしも一致しない。
【0075】
のうち、保存安定性の観点等から、水素原子、直鎖アルキル基、飽和脂肪族アシル基及び多価アルコールから水酸基をm個除いた反応残基が好ましく、さらに好ましくは水素原子、炭素数1〜4の直鎖アルキル基、炭素数1〜4の飽和脂肪族アシル基及び2〜4の多価アルコール基から水酸基をm個除いた反応残基、特に好ましくは水素原子、メチル、エチル、ホルミル、アセチル及びエチレン(エチレングリコールから水酸基を2個除いた反応残基)、最も好ましくは水素原子である。
【0076】
炭素数2〜4のオキシアルキレン基(OA)としては、オキシエチレン、オキシプロピレン、オキシブチレン及びこれらの混合等が含まれる。これらのうち、保存安定性の観点等から、オキシエチレン、オキシエチレンを含有する混合物及びオキシプロピレンが好ましく、さらに好ましくはオキシエチレン及びオキシエチレンを含有する混合物、特に好ましくはオキシエチレンである。
【0077】
n個のOAは、同じでも異なっていてもよく、m個の(OA)nは同じでも異なっていてもよい。
【0078】
nは、1〜500の整数が好ましく、さらに好ましくは9〜480、特に好ましくは20〜140、最も好ましくは33〜93の整数である。この範囲であると保存安定性がさらに良好となる。
【0079】
水素原子、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数2〜30のアルケニル基、炭素数1〜30のアシル基(R)は、Rと同じである。これらのうち、保存安定性の観点等から、水素原子、直鎖アルキル基及び飽和脂肪族アシル基が好ましく、さらに好ましくは水素原子、炭素数1〜4の直鎖アルキル基及び炭素数1〜4の飽和脂肪族アシル基、特に好ましくは水素原子、メチル、エチル、ホルミル及びアセチル、最も好ましくは水素原子である。
【0080】
mは、1〜6の整数が好ましく、さらに好ましくは1〜3、特に好ましくは1〜2、最も好ましくは1である。この範囲であると保存安定性がさらに良好となる。また、m個の[(−OA)−OR]は、同じでも異なっていてもよい。
mとnとの和(m+n)は少なくとも2である。
【0081】
ポリオキシアルキレン化合物(b1)のHLB値(グリフィン)は、8〜20であることが好ましく、さらに好ましくは10〜20、特に好ましくは14〜20、最も好ましくは18〜20である。この範囲であると、保存安定性がさらに良好となる。
【0082】
なお、HLBは、グリフィンの式:HLB=20×(MH/M)[式中、MHはオキシエチレン鎖の分子量、Mは分子全体の分子量を意味する]から求めることができる。
【0083】
ポリオキシアルキレン化合物(b1)は、公知のアルキレンオキシド付加反応により得られる(特開2005−054128公報等)
【0084】
ポリオキシアルキレン化合物(b1)は市場からも容易に入手でき、たとえば以下の商品等が挙げられる。
ポリオキシエチレングリコール;PEG1000{HLB=20.0、三洋化成工業(株)製}、PEG2000{HLB=20.0、三洋化成工業(株)製}
ポリオキシアルキレン脂肪酸モノエステル;イオネットMO200{HLB=8.4、三洋化成工業株式会社、「イオネット」は同社の登録商標である(以下同じ)}、イオネットMO600{HLB=13.7、三洋化成工業株式会社}
ポリオキシアルキレン脂肪酸ジエステル;イオネットDO600{HLB=10.4、三洋化成工業株式会社}
ポリオキシアルキレンアルキルエーテル;エマルミン40{HLB=8.0、三洋化成工業株式会社、「エマルミン」は同社の登録商標である(以下同じ)}、エマルミン70{HLB=10.8、三洋化成工業株式会社}、エマルミン110{HLB=13.2、三洋化成工業株式会社}、エマルミンCO−50{HLB=9.0、三洋化成工業株式会社}、ナロアクティーN−50{HLB=10.0、三洋化成工業株式会社、「ナロアクティー」は同社の登録商標である(以下同じ)}、サンノニックSS−50{HLB=10.5、三洋化成工業株式会社、「サンノニック」は同社の登録商標である(以下同じ)}
ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル;イオネットT−60V{HLB=14.9、三洋化成工業株式会社}
【0085】
ポリビニルアルコールとしては、重合度500〜2500の完全ケン化ポリビニルアルコール(けん化価98〜99;JIS K0070−1992に準拠して測定される。)、重合度500〜2500の部分ケン化ポリビニルアルコール(けん化価87〜89)及びポリビニルアルコールをカルボン酸やカルボン酸ハライドによりエステル化した変性ポリビニルアルコール、並びに公知{高分子実験学、第6巻、高分子反応、54〜71頁、共立出版株式会社、昭和53年9月発行}のエーテル化ポリビニルアルコール及びアセタール化ポリビニルアルコール等が挙げられる。
【0086】
これらのポリビニルアルコール(b2)のうち、完全ケン化ポリビニルアルコール及び部分ケン化ポリビニルアルコールが好ましく、さらに好ましくは部分ケン化ポリビニルアルコール、特に好ましくは重合度500〜1000の部分ケン化ポリビニルアルコールである。
【0087】
ポリビニルアルコール(b2)は、市場からも容易に入手でき、例えば以下の商品等が挙げられる。
完全ケン化ポリビニルアルコール;PVA−117{クラレ(株)製}、PVA−124{クラレ(株)製}
部分ケン化ポリビニルアルコール;PVA−210{クラレ(株)製}、PVA−235{クラレ(株)製}
変性ポリビニルアルコール;KL−118{クラレ(株)製}、R−1130{クラレ(株)製}
【0088】
セルロース誘導体(b3)としては、セルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、酸化セルロース、アセチルセルロース、アミノアセチルセルロース、アリルセルロース、酢酸セルロース及び酢酸エステルセルロース等が挙げられる。
【0089】
これらのセルロース誘導体(b3)のうち、セルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース及びヒドロキシプロピルセルロースが好ましく、さらに好ましくはセルロース、メチルセルロース及びヒドロキシエチルセルロースである。
【0090】
デンプン誘導体(b4)としては、デンプン、カルボキシメチルデンプン、カルボキシエチルデンプン、メチルデンプン、エチルデンプン、ヒドロキシエチルデンプン、酸化デンプン、アセチルデンプン、アミノアセチルデンプン、アリルデンプン、酢酸デンプン及び酢酸エステルデンプン等が挙げられる。
【0091】
これらのデンプン誘導体(b4)のうち、デンプン、メチルデンプン、エチルデンプン及びヒドロキシエチルデンプンが好ましく、さらに好ましくはデンプン、メチルデンプン及びヒドロキシエチルデンプンである。
【0092】
親水性化合物(B)は、ポリオキシアルキレン化合物(b1)、ポリビニルアルコール(b2)、セルロース誘導体(b3)及びデンプン誘導体(b4)からなる群より選ばれる少なくとも1種であればよいが、これらのうち、ポリオキシアルキレン化合物(b1)が好ましい。
【0093】
重合体(A)の含有量(重量%)は、重合体(A)及び親水性化合物(B)の合計重量に基づいて、50〜99が好ましく、さらに好ましくは60〜99、特に好ましくは62〜98である。この範囲であると、流動性がさらに良好となる。
【0094】
親水性化合物(B)の含有量(重量%)は、重合体(A)及び親水性化合物(B)の合計重量に基づいて、1〜50が好ましく、さらに好ましくは1〜40、特に好ましくは2〜38である。この範囲であると、保存安定性がさらに良好となる。
【0095】
本発明の流動性改良剤には、重合体(A)及び親水性化合物(B)以外に他の構成成分(界面活性剤及び/又は水性溶媒等)を含有してもよい。
界面活性剤としては、ノニオン型、カチオン型、アニオン型又は両性型の公知の界面活性剤が使用できる。
【0096】
ノニオン界面活性剤としては、高級アルキルアミンのアルキレンオキシド(アルキレンオキシドの炭素数2〜4;以下特記しない限り同様)付加体、多価アルコール脂肪酸エステル、高級アミドのアルキレンオキシドの付加体及びポリオキシアルキレン変性シリコーン(ポリエーテル変性シリコーン)等が挙げられる。
【0097】
カチオン型界面活性剤としては、高級アルキルアミン塩、高級アルキルアミンアルキレンオキシド付加体、ソロミンA型カチオン界面活性剤、サパミンA型カチオン界面活性剤、アーコベルA型カチオン界面活性剤、イミダゾリン型カチオン界面活性剤、高級アルキルトリメチルアンモニウム塩、高級アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、サパミン型第四級アンモニウム塩及びピリジニウム塩等が挙げられる。
【0098】
アニオン型界面活性剤としては、脂肪酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸とその塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルエーテル硫酸エステル塩、N−アシルアルキルタウリン塩及びアルキルスルホコハク酸塩等が挙げられる。
【0099】
両性型界面活性剤としては、高級アルキルアミノプロピオン酸塩及び高級アルキルジメチルベタイン酸等が挙げられる。
【0100】
界面活性剤を含有する場合、この含有量(重量%)は、重合体(A)及び親水性化合物(B)の重量に基づいて、0.1〜20が好ましく、さらに好ましくは0.5〜10、特に好ましくは1〜5である。この範囲であると流動性がさらに良好となる。
【0101】
水性溶媒を含有する場合、この含有量(重量%)、重合体(A)及び親水性化合物の重量に基づいて、10〜1000が好ましく、さらに好ましくは50〜900、特に好ましくは100〜600である。
【0102】
本発明の流動性改良剤は、重合体(A)、親水性化合物(B)及び必要により他の構成成分を均一混合(均一溶解又は均一分散)することにより得られる。
【0103】
たとえば、重合体(A)が液状の場合、親水性化合物(B)は、水性溶媒と共に重合体(A)と均一混合(均一溶解又は均一分散)してもよい。
【0104】
また、重合体(A)が固状の場合、重合体(A)は、親水性化合物(B)と均一混合(均一溶解又は均一分散)されてもよい。また、本発明の流動性改良剤は、液状の重合体(A)と親水性化合物(B)とを均一混合した液体を粉体に担持させてもよい。
【0105】
本発明の流動性改良剤は、無機粒子スラリー用の流動化剤として適している。本発明の流動性改良剤を添加すると、被添加体のスラリー流動性が大きく向上し、作業性が非常に良好となり、さらに高温での保存安定性が改善される。
【0106】
無機粒子としては、シリカ、酸化アルミニウム、酸化チタン、炭酸カルシウム、カーボンブラック、タルク、シリカゲル、ケイ酸アルミニウム、カオリン、硫酸バリウム、硫酸マグネシウム、ゼオライト、フライアッシュ、クレー、石膏及び珪藻土等が挙げられる。
【0107】
このような無機粒子スラリーを調製する方法としては、通常の方法等が適用でき、たとえば、水性溶媒に流動性改良剤及び必要に応じて消泡剤を添加し、これを撹拌しながら無機粒子を投入し、所定時間撹拌する方法等が挙げられる。
【実施例】
【0108】
次に、実施例により本発明を更に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、以下、特記しない限り部は重量部を、%は重量%を意味する。
<実施例1>
滴下ライン、撹拌装置及び温度計付きの耐圧反応容器にイオン交換水200部及びイソプロピルアルコール300部を投入し、撹拌下、アクリル酸300部及び40%過硫酸ナトリウム水溶液22.5部をそれぞれ別々の滴下ラインから3時間かけて一定速度で滴下しながら密閉下で反応させた。反応温度は65〜100℃を保った。滴下終了後、3時間90〜100℃に保った後、150部のイオン交換水を滴下(加水)しながらイソプロピルアルコールを減圧除去した後、30℃まで冷却し、撹拌下、40℃以下に保ちながら、徐々に50%水酸化ナトリウム水溶液93.3部を分割投入した。そして加水によりポリマー濃度を調整して、重合体(A1){アクリル酸(72モル%)−アクリル酸ナトリウム塩(28モル%)共重合体}を40%含む水溶液を得た。なお、重合体(A1)の重量平均分子量は5,000であった。
【0109】
重合体(A1)を40%含む水溶液90部と、親水性化合物(B1){PEG2000、ポリオキシエチレングリコール(エチレンオキシド45モル付加物)、HLB=20、三洋化成工業株式会社}10部とを撹拌しながら40℃まで昇温し、この温度にて均一撹拌混合して、本発明の流動性改良剤(1)を得た。
【0110】
<実施例2>
滴下ライン、撹拌装置及び温度計付きの耐圧反応容器にイオン交換水100部を投入し、撹拌下、メタアクリル酸300部及び40%過硫酸ナトリウム水溶液7.5部をそれぞれ別々の滴下ラインから1.5時間かけて一定速度で滴下しながら密閉下で反応させた。反応温度は65〜100℃を保った。滴下終了後、3時間90〜100℃に保った後、150部のイオン交換水を滴下(加水)しながらイソプロピルアルコールを減圧除去した後、30℃まで冷却し、撹拌下、40℃以下に保ちながら、徐々に28%アンモニア水溶液0.28部を分割投入した。そして加水によりポリマー濃度を調整して、重合体(A2){メタアクリル酸(99.9モル%)−メタアクリル酸アンモニウム塩(0.1モル%)共重合体}を40%含む水溶液を得た。なお、重合体(A2)の重量平均分子量は100,000であった。
【0111】
重合体(A2)を40%含む水溶液80部と、親水性化合物(B2){イオネットT−60V、ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル、HLB=14.9、三洋化成工業株式会社}20部とを撹拌しながら40℃まで昇温し、この温度にて均一撹拌混合して、本発明の流動性改良剤(2)を得た。
【0112】
<実施例3>
「アクリル酸300部」を「無水マレイン酸150部」に変更したこと、「40%過硫酸ナトリウム水溶液22.5部」を「40%過硫酸ナトリウム水溶液30部」に変更したこと、及び「50%水酸化ナトリウム水溶液93.3部」を「50%水酸化カリウム水溶液139.6部」に変更したこと以外、実施例1と同様にして、重合体(A3){マレイン酸(20モル%)−マレイン酸カリウム塩(80モル%)共重合体}を40%含む水溶液を得た。なお、重合体(A3)の重量平均分子量は3,000であった。
【0113】
重合体(A3)を40%含む水溶液95部と、親水性化合物(B3){イオネットDO600、ポリオキシアルキレン脂肪酸ジエステル、HLB=10.4、三洋化成工業株式会社}5部とを撹拌しながら40℃まで昇温し、この温度にて均一撹拌混合して、本発明の流動性改良剤(3)を得た。
【0114】
<実施例4>
滴下ライン、撹拌装置及び温度計付きの耐圧反応容器にイオン交換水200部及びイソプロピルアルコール200部を投入し、撹拌下、メタアクリル酸300部及び40%過硫酸ナトリウム水溶液18.8部をそれぞれ別々の滴下ラインから2時間かけて一定速度で滴下しながら密閉下で反応させた。反応温度は65〜100℃を保った。滴下終了後、3時間90〜100℃に保った後、150部のイオン交換水を滴下(加水)しながらイソプロピルアルコールを減圧除去した後、30℃まで冷却し、撹拌下、40℃以下に保ちながら、徐々に50%水酸化ナトリウム水溶液139.5部を分割投入した。そして加水によりポリマー濃度を調整して、重合体(A4){メタアクリル酸(50モル%)−メタアクリル酸ナトリウム塩(50モル%)共重合体}を40%含む水溶液を得た。なお、重合体(A4)の重量平均分子量は10,000であった。
【0115】
重合体(A4)を40%含む水溶液92部と、親水性化合物(B4){ポリビニルアルコール、PVA−224、重合度2400、けん化度88モル%、株式会社クラレ}8部とを撹拌しながら40℃まで昇温し、この温度にて均一撹拌混合して、本発明の流動性改良剤(4)を得た。
【0116】
<実施例5>
重合体(A1)を40%含む水溶液99部と、親水性化合物(B5){カルボキシメチルセルロース、セロゲンPR、第一工業製薬株式会社、「セロゲン」は同社の登録商標である)1部とを撹拌しながら40℃まで昇温し、この温度にて均一撹拌混合して、本発明の流動性改良剤(5)を得た。
【0117】
<実施例6>
重合体(A2)を40%含む水溶液99部と、親水性化合物(B6){デンプン粒、コーンスターチ、日本コーンスターチ株式会社}1部とを撹拌しながら40℃まで昇温し、この温度にて均一撹拌混合して、本発明の流動性改良剤(6)を得た。
【0118】
<実施例7>
重合体(A3)を40%含む水溶液82部と、親水性化合物(B7){グリセリン・エチレンオキシド23モル付加体}18部とを撹拌しながら40℃まで昇温し、この温度にて均一撹拌混合して、本発明の流動性改良剤(7)を得た。
【0119】
なお、親水性化合物(B7){グリセリン・エチレンオキシド23モル付加体}は以下のようにして得た。
グリセリン[試薬特級、和光純薬工業株式会社]92部(1モル部)及び水酸化カリウム[試薬特級、和光純薬工業株式会社]0.7部を均一混合及び加圧窒素置換しながら100℃に昇温した後、減圧下(0.013MPa以下)で1時間脱水した。次いで、150℃に昇温し、この温度でエチレンオキシド1012部(23モル部)を12時間かけて滴下し(0.1〜1MPa)、同温度にさらに4時間撹拌を続けて残存するエチレンオキシドを反応させた。次いで、この反応生成物にキョーワード700[協和化学工業株式会社]200部を加え、同温度にて1時間均一撹拌した後、同温度にてNo.2濾紙(東洋濾紙株式会社)を用いて濾過してキョーワード700を取り除き、さらに1333〜2666Paの減圧下120℃にて1時間脱水して、親水性化合物(B7){グリセリン・エチレンオキシド23モル付加体}を得た。
【0120】
<実施例8>
重合体(A4)を40%含む水溶液85部と、親水性化合物(B8){ブタノール・プロピレンオキシド9モル・エチレンオキシド9モル付加体}15部とを撹拌しながら40℃まで昇温し、この温度にて均一撹拌混合して、本発明の流動性改良剤(8)を得た。
【0121】
なお、親水性化合物(B8){ブタノール・プロピレンオキシド9モル・エチレンオキシド9モル付加体}は以下のようにして得た。
ブタノール[試薬特級、和光純薬工業株式会社]74部(1モル部)及び水酸化カリウム[試薬特級、和光純薬工業株式会社]0.5部を均一混合し、容器内を十分に窒素置換した後、密閉し、150℃に昇温した。プロピレンオキシド522部(9モル部)を連続滴下し(0.1〜1MPa)、同温度にさらに2時間保った。その後、130℃にし、この温度でエチレンオキシド396部(9モル部)を連続滴下し(0.1〜1MPa)、同温度でさらに3時間保った。そして、この反応生成物にキョーワード700[協和化学工業株式会社]200部を加え、同温度にて1時間均一撹拌した後、同温度にてNo.2濾紙(東洋濾紙株式会社)を用いて濾過してキョーワード700を取り除き、親水性化合物(B8){ブタノール・プロピレンオキシド9モル・エチレンオキシド9モル付加体}を得た。
【0122】
<比較例1>
滴下ライン、撹拌装置及び温度計付きの耐圧反応容器にイオン交換水200部及びイソプロピルアルコール200部を投入し、撹拌下、アクリル酸300部及び40%過硫酸ナトリウム水溶液18.8部をそれぞれ別々の滴下ラインから2時間かけて一定速度で滴下しながら密閉下で反応させた。反応温度は65〜100℃を保った。滴下終了後、3時間90〜100℃に保った後、150.0部のイオン交換水を滴下(加水)しながらイソプロピルアルコールを減圧除去した後、30℃まで冷却し、撹拌下、40℃以下に保ちながら、徐々に28%アンモニア水溶液253部を分割投入した。そして加水によりポリマー濃度を調整して、比較用の流動性改良剤(H1){アクリル酸アンモニウム塩(100モル%)を40%含む水溶液}を得た。なお、この重量平均分子量は10,000であった。
【0123】
<比較例2>
「アクリル酸300部」を「メタクリル酸300部」に変更したこと、及び「28%アンモニア水溶液253部」を使用しなかったこと以外、比較例1と同様にして、比較用の流動性改良剤(H2){メタクリル酸(100モル%)を40%含む水溶液}を得た。なお、この重量平均分子量は10,000であった。
【0124】
<比較例3>
加水によりポリマー濃度を調整する際、35%を40%に変更したこと以外、特許文献1の製造例1と同様にして、共重合体(I){(無水)マレイン酸(ナトリウム塩)(50モル%)−アクリル酸(ナトリウム塩)(50モル%)}を40%含む水溶液を得た。なお、共重合体(I)の重量平均分子量は5,000であった。
【0125】
加水によりポリマー濃度を調整する際、35%を40%に変更したこと以外、特許文献1の製造例2と同様にして、共重合体(II){(無水)マレイン酸(ナトリウム塩)(20モル%)−アクリル酸(ナトリウム塩)(80モル%)}を40%含む水溶液を得た。なお、共重合体(II)の重量平均分子量は4,300であった。
【0126】
共重合体水溶液(I)を40%含む水溶液100部と、共重合体(II)を40%含む水溶液100部とを撹拌しながら均一混合し、比較用の流動性改良剤(H3)を得た。
【0127】
実施例及び比較例で得た流動性改良剤(1)〜(8)、(H1)〜(H3)を用いて、無機粒子スラリーを調製して、流動性試験を行い、これらの結果を以下に示す。
【0128】
<評価1>
容量500mlのステンレスビーカーにイオン交換水268gを投入し、評価試料{水の含有量が60%となるように流動性改良剤への加水により調整した試料}1.7g及び消泡剤(ノプコNXZ:サンノプコ株式会社)0.5gを加えた。ついで、ホモミキサー[T.K.HOMO MIXER MARKII、特殊機化工業株式会社]で1000rpmで撹拌しつつ、ゼオライト[HSZ−930NHA、東ソー株式会社]132gを投入した後、3,000rpmにて10分間攪拌を行い、濃度33%のスラリーを調製した。得られたスラリーを25℃に温調し、スラリーの粘度を直ちにB型粘度計[TVB−20L、株式会社トキメック]を用いて回転速度60rpmにて測定した。
【0129】
粘度測定した後のスラリーを密閉せずに80℃乾燥機にて2時間静置した後、発生した表面の皮張りをスパ−テル(スパチュラ)にてスラリー内にかき落とし、目開き150μmの金網で濾過を行い、濾過残渣を80℃乾燥機にて30分間乾燥させ、残渣の重量を測定して、皮張りの重量とした。
また、評価試料として水を用いた場合について、ブランクとして、上記と同様にして測定した。
これらの結果を表1に示す。粘度の数値が小さい程、流動性が高いことを意味し、皮張りの重量が小さい程、高温での保存安定性が良好であることを意味する。
【0130】
【表1】

【0131】
<評価2>
容量500mlのステンレスビーカーにイオン交換水160gを投入し、評価試料{水の含有量が60%となるように流動性改良剤への加水により調整した試料}3.0g及び消泡剤(ノプコNXZ:サンノプコ株式会社)0.9gを加えた。ついで、ホモミキサー[T.K.HOMO MIXER MARKII、特殊機化工業株式会社]で1000rpmで撹拌しつつ、アルミナ[AES−11、住友化学株式会社]240gを投入した後、3,000rpmにて10分間攪拌を行い、濃度60%のスラリーを調製した。得られたスラリーを25℃に温調し、スラリーの粘度を直ちにB型粘度計[TVB−20L、株式会社トキメック]を用いて回転速度60rpmにて測定した。
【0132】
粘度測定した後のスラリーを密閉せずに80℃乾燥機にて2時間静置した後、発生した表面の皮張りをスパ−テル(スパチュラ)にてスラリー内にかき落とし、目開き150μmの金網で濾過を行い、濾過残渣を80℃乾燥機にて30分間乾燥させ、残渣の重量を測定して、皮張りの重量とした。
また、評価試料として水を用いた場合について、ブランクとして、上記と同様にして測定した。
これらの結果を表2に示す。粘度の数値が小さい程、流動性が高いことを意味し、皮張りの重量が小さい程、高温での保存安定性が良好であることを意味する。
【0133】
【表2】

【0134】
本発明の流動性改良剤(1)〜(8)は、比較用の流動性改良剤(H1)〜(H3)に比べて、無機粒子スラリーの分散性及び高温における流動性にを著しく優れていた。
【0135】
本発明の流動性改良剤は高温における保存安定性が必要とされる場合の無機粒子スラリーに好適である。









【特許請求の範囲】
【請求項1】
エチレン性不飽和カルボン酸(a1)及びエチレン性不飽和カルボン酸塩(a2)を必須構成単位としてなり、
エチレン性不飽和カルボン酸(a1)単位及びエチレン性不飽和カルボン酸塩(a2)単位のモル数に基づいて、エチレン性不飽和カルボン酸(a1)単位の含有量が20〜99.9モル%、エチレン性不飽和カルボン酸塩(a2)単位の含有量が0.1〜80モル%である重合体(A)と、
ポリオキシアルキレン化合物(b1)、ポリビニルアルコール(b2)、セルロース誘導体(b3)及びデンプン誘導体(b4)からなる群より選ばれる少なくとも1種の親水性化合物(B)と
を含有してなることを特徴とする流動性改良剤。
【請求項2】
ポリオキシアルキレン化合物(b1)が一般式(1)で表される化合物である請求項1に記載の流動性改良剤。

[(−OA)−OR(1)

は水素原子、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数2〜30のアルケニル基、炭素数1〜30のアシル基又は多価アルコールから水酸基をm個除いた反応残基、OAは炭素数2〜4のオキシアルキレン基、nは1〜500の整数、Rは水素原子、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数2〜30のアルケニル基又は炭素数1〜30のアシル基、mは1〜6の整数、(n+m)は少なくとも2を表す。
【請求項3】
ポリオキシアルキレン化合物(b1)のHLB値(グリフィン)が、8〜20である請求項1又は2に記載の流動性改良剤。
【請求項4】
エチレン性不飽和カルボン酸塩(a2)がアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アミン塩及び第4級アンモニウム塩から選ばれる少なくとも1種である請求項1〜3のいずれかに記載の流動性改良剤。
【請求項5】
重合体(A)の重量平均分子量(Mw)が3000〜100000である請求項1〜4のいずれかに記載の流動性改良剤。
【請求項6】
重合体(A)及び親水性化合物(B)の合計重量に基づいて、重合体(A)の含量が62〜98%、親水性化合物(B)の含量が2〜38重量%である請求項1〜5のいずれかに記載の流動性改良剤。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれかに記載の流動性改良剤を含有する無機粒子スラリー。




【公開番号】特開2011−127235(P2011−127235A)
【公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−284604(P2009−284604)
【出願日】平成21年12月15日(2009.12.15)
【出願人】(000106438)サンノプコ株式会社 (124)
【Fターム(参考)】