説明

浸漬管交換用台車、浸漬管交換装置及び浸漬管の交換方法

【課題】二次精錬設備の浸漬管の交換を円滑に行う。
【解決手段】浸漬管昇降機構10は、支持柱12に沿って昇降する支持アーム13を有している。支持アーム13には、浸漬管2を保持、解放自在の支持部材15が設けられている。浸漬管2の直下には、収容架台20の収容部21が位置している。収容架台20は、走行用軌条7を走行する走行台車22に載置されている。走行台車22には、収容架台20を回動させるターンテーブル24が設けられている。浸漬管2の交換の際には、支持アーム13を降下させて一の収容部21に交換対象浸漬管2を収容した後、支持アーム13を上昇させて収容架台20を180度回動させ、支持アーム13を昇降させて他の収容部21から新たな浸漬管2を取り出す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、溶鋼中に浸漬される浸漬管を交換する際に使用される浸漬管交換用台車、当該浸漬管交換用台車を有する浸漬管交換装置、及び当該浸漬管交換装置を用いた浸漬管の交換方法に関する。
【背景技術】
【0002】
溶鋼の製鋼工程においては、例えばCAS、RH、DH方式等の二次精錬が行われている。この二次精錬は、例えば取鍋内の溶鋼中に、浸漬管を浸漬させて行われる。二次精錬処理中には、溶鋼に浸漬される浸漬管の耐火物が溶損するので、浸漬管を定期的に交換する必要がある。
【0003】
このような浸漬管を交換する公知技術として、走行台車上に設けられ、2基分の浸漬管を収容する収容架台と、浸漬管を保持、解放自在に支持して、取鍋と収容架台との間で浸漬管を交換するための浸漬管支持機構と、を備えた浸漬管交換装置が開示されている(特許文献1)。
【0004】
前記公知技術における前記浸漬管支持機構には、鉛直方向に延伸するスタンドに沿って昇降する昇降機構が設けられ、昇降機構には水平方向に延伸するカンチレバーが設けられている。カンチレバーは浸漬管を支持でき、水平方向に旋回できるようになっている。
【0005】
このような浸漬管交換装置を用いて浸漬管を交換する際には、先ず、カンチレバーを旋回、昇降させて収容架台の一の収容部まで移動させた後、カンチレバーを降下させて交換対象浸漬管を一の収容部に収容する。その後、カンチレバーを旋回、昇降させて他の収容部に収容された新たな浸漬管を取り出す。そしてカンチレバーを旋回移動させて交換用対象浸漬管を所定の位置まで移動させて浸漬管の交換を行うようにしていた。
【0006】
【特許文献1】特開平7−278642号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上述のように浸漬管を支持したカンチレバーを旋回させた場合、カンチレバーが長いため、旋回角度を少し変化させてもカンチレバーの先端付近に支持された浸漬管の位置が大きくずれてしまい、浸漬管を所定の位置、すなわち収容架台の収容部の直上に移動させるのが困難であった。また、浸漬管が大型でその質量が大きいことも、浸漬管の位置合わせを困難にさせる要因の一つとなっていた。このため、浸漬管を交換するのに多大な時間を要していた。
【0008】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、浸漬管交換装置を用いた浸漬管の交換を円滑に行うことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記の目的を達成するため、本発明は、溶鋼中に浸漬される浸漬管を交換する際に使用される浸漬管交換用台車であって、走行用軌条上を走行可能な走行台車と、前記走行台車に設けられ、浸漬管を収容可能な収容部を2箇所に備えた収容架台と、前記走行台車に設けられ、前記収容架台の中心軸を中心として当該収容架台を水平方向において回動させる回動装置と、を有することを特徴としている。なお、収容架台の中心軸とは、2つの収容部の中心を結ぶ直線の中点の垂線である。
【0010】
本発明によれば、収容架台の中心軸を中心として収容架台を水平方向において回動させることが可能であるから、従来のようにカンチレバー側を旋回させる必要がなく、収容架台側を適宜回動することで、交換所定位置に交換対象浸漬管を収容する空の収容部を位置させ、その後収容架台を180度回動させることで、新たな浸漬管を収容した収容部を交換所定位置に位置させることができる。したがって、交換所定位置への移動、停止の制御が従来より容易である。
【0011】
前記浸漬管交換用台車と、前記走行用軌条の近傍に浸漬管昇降機構が設けられた浸漬管交換装置であって、前記浸漬管昇降機構は、浸漬管を保持、解放自在な支持部材と、当該支持部材を昇降させる昇降装置とを有していてもよい。
【0012】
このように本発明によれば、浸漬管昇降機構は、浸漬管を保持、解放自在な支持部材と、当該支持部材を昇降させる昇降装置とを備えていればよく、従来のように浸漬管を保持するカンチレバーを旋回させる機構は不要である。したがって、構造が簡素化され、しかも耐久性が向上する。
【0013】
別な観点による本発明は、前記浸漬管交換装置を用いて浸漬管を交換する浸漬管の交換方法であって、前記収容架台の一の収容部に新たな浸漬管が収容された状態で前記浸漬管交換用台車を移動させ、前記収容架台を回動させて当該収容架台の他の収容部を、前記浸漬昇降機構の支持部材が保持している交換対象浸漬管の直下に位置させる工程と、前記支持部材を降下させて、前記交換対象浸漬管を前記浸漬管交換用台車における収容架台の前記他の収容部に収容し、その後当該支持部材を上昇させる工程と、その後前記収容架台を180度回動させる工程と、その後前記支持部材を降下させて、前記収容架台の一の収容部に収容されている新たな浸漬管を保持してこれを上昇させる工程と、を有することを特徴としている。
【0014】
このように本発明によれば、従来の浸漬管を交換する方法と比べて、速やかに浸漬管の交換を実施することができる。なお収容架台の一の収容部に新たな浸漬管が収容された状態で浸漬管交換用台車を移動させ、収容架台を回動させて収容架台の他の収容部を、浸漬管昇降機構の支持部が保持している交換対象浸漬管の直下に位置させるにあたっては、浸漬管交換用台車を所定の位置にまで走行させた後に停止させ、その後に収容架台を回動させて、収容架台の他の収容部を、浸漬管昇降機構の支持部材が保持している交換対象浸漬管の直下に位置させてもよく、あるいは、走行中あるいは走行前に収容架台を回動させるようにしてもよい。後者の方法によれば、より時間を短縮させることができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、浸漬管の交換所定位置への収容架台の収容部の移動、停止を容易に制御することができ、浸漬管の交換を円滑に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の好ましい実施の形態について説明する。図1は、本実施の形態にかかる浸漬管交換装置を有する二次精錬設備1の構成の概要を示した側面図であり、図2は、二次精錬設備1の構成の概要を示した平面図である。
【0017】
二次精錬設備1は、内部に溶鋼を貯留し、当該溶鋼内に浸漬管2を浸漬させて精錬処理を行う取鍋3と、脱ガス槽本体8に付着したスラグSを除去するスラグ除去装置4と、浸漬管2を交換する浸漬管交換装置5とを有している。浸漬管2は、例えば略円筒形状をなしている。
【0018】
取鍋3は、取鍋用走行台車6上に搭載されている。取鍋用走行台車6は走行用軌条7上を走行自在であり、取鍋3が後述する浸漬管昇降機構10に支持された浸漬管2の直下の位置にて停止するようになっている。また、スラグ除去装置4は、取鍋用走行台車6が走行する同一の走行用軌条7を走行自在になっており、取鍋3を挟んで後述する浸漬管交換用台車11の反対側に配置されている。
【0019】
浸漬管交換装置5は、浸漬管昇降機構10と浸漬管交換用台車11とを有している。浸漬管昇降装置10は、図3に示すように、鉛直方向(図中のZ方向)に延伸する例えば2本の支持柱12、12と、支持柱12、12の間に支持された支持アーム13を有している。支持アーム13は、走行用軌条7の延伸方向と直角方向(図中のX方向)に延伸している。支持アーム13は、支持柱12に設けられた駆動機構(図示せず)によって、支持柱12に沿って昇降することができる。支持アーム13には例えば円形の貫通孔14が形成され、この貫通孔14に浸漬管2を挿通させて、支持アーム13の上面に設けられた支持部材15によって当該浸漬管2を挟持して保持することができる。
【0020】
支持部材15は、図4に示すように、一対の円弧状の挟持部15a、15aを有している。挟持部15a、15aには、その挟持部15a、15aを水平方向に移動させるアーム16、16を有している。そして、挟持部15a、15aが浸漬管2を挟持し、浸漬管2の上部のフランジ2aが挟持部15a、15aに係止されることで浸漬管2を保持することができる。また、挟持部15a、15aが浸漬管2に対して水平方向に開閉することで、浸漬管2を保持、解放自在になっている。
【0021】
浸漬管交換用台車11は、図3に示すように、浸漬管2を2基収容することができる収容架台20を有している。収容架台20は、複数のフレームを組み立てて構成されている。収容架台20の上部のフレーム20aには、図5に示すように、浸漬管2の外周の径に適合した収容部21a、21bが2箇所に形成されている。そして、浸漬管2に設けられた例えば4つの預け座2bが上部フレーム20aに係止されて、浸漬管2が収容架台20の収容部21a又は21bに収容される。
【0022】
収容架台20は、図1に示すように、走行台車22上に設けられ、走行台車22は、取鍋用走行台車6が走行する同一の走行用軌条7上を走行自在になっている。この走行台車22は、図3に示すように、モータ23を搭載した自走式であり、走行台車22の自走制御や停止位置制御は、例えばインバータ制御によって行われる。
【0023】
収容架台20と走行台車22との間には、図3に示すように、収容架台20を水平方向に回動させる回動装置としてのターンテーブル24が設けられている。ターンテーブル24は、図6に示すように、収容架台20の中心軸C(2つの収容部21a、21bの中心を結ぶ直線の中点の垂線)を中心に回転して、収容架台20を回動させることができる。ターンテーブル24の外周には、図3に示すように、複数のローラチェーン25が固定されている。ローラチェーン25は、駆動スプロケット26と噛合し、駆動スプロケット26を作動させることでターンテーブル24を回動させるようになっている。
【0024】
収容架台20は、例えば図3に示すように、2箇所の収容部21a、21bが走行用軌条7の延伸方向と直角方向(図中のX方向)に並んで配置された際に、一の収容部21bが支持アーム13に支持された浸漬管2の直下に位置するように配置される。
【0025】
本実施の形態にかかる浸漬管交換装置5は、以上の構成を有しており、次にこの浸漬管交換装置5で行われる浸漬管の交換方法について説明する。
【0026】
二次精錬処理を繰り返し行うと、上述したように浸漬管2の耐火物が溶損するため、浸漬管2の交換を行う必要がある。そこで、図7(a)に示すように、取鍋用走行台車6を収容架台20と反対側(図中のX方向負方向)に移動させ、浸漬管交換用台車11を取鍋3側(図中のX方向負方向)に移動させる。このとき、収容架台20の一の収容部21aには、新たな浸漬管、すなわち新浸漬管2Aが収容されており、他の収容部21bには、浸漬管2は収容されていない。また、収容部21a、21bは、走行用軌条7の延伸方向と直角方向(図中のX方向)に並んで配置されている。
【0027】
そして、図7(b)に示すように、収容架台20を支持アーム13の直下まで、すなわち収容架台20の収容部21bが、支持アーム13に支持された交換対象浸漬管、すなわち旧浸漬管2Bの直下まで移動させる。その後、支持アーム13を降下させて、旧浸漬管2Bが収容部21bに収容される。
【0028】
旧浸漬管2Bが収容部21bに収容されると、支持アーム13を上昇させ、図7(c)に示すように、ターンテーブル24によって収容架台20を回動させる。収容架台20は、図7(d)に示すように、180度回動され、収容架台20の新浸漬管2Aを支持アーム13の支持部材15の直下まで移動させる。その後、支持アーム13を昇降させて新浸漬管2Aを収容部21aから取り出す。
【0029】
以上の実施の形態によれば、浸漬管2を交換する際に、支持アーム13を昇降させて、収容部21bに旧浸漬管2Bを収容した後、収容架台20を180度回動させ、その後、支持アーム13を昇降させて、収容部21aから新浸漬管2Aを取り出している。すなわち、従来のようにカンチレバーを旋回させることなく、支持アーム13の昇降と収容架台20の回動で浸漬管2を交換することができる。かかる場合、ターンテーブル24を制御することで収容架台20の回動が制御されるので、その回動を容易かつ精度よく行うことができ、すなわち収容部21a、21bの位置を支持アーム13の支持部材15の直下に位置するように容易にかつ精度よく調整することができる。この結果、浸漬管2の交換を短時間かつ円滑に行うことができ、二次精錬設備1の稼働率を向上させることができる。
【0030】
また、従来のカンチレバーは浸漬管を支持したまま昇降、旋回するために、カンチレバーの損傷が大きくメンテナンス頻度が高かったが、本実施の形態の支持アーム13は昇降のみ行うため、耐久性は向上している。これによって、二次精錬設備1の稼働率をさらに向上させると共に、メンテナンスコストを軽減することができる。
【0031】
また、従来のカンチレバーはその位置制御が難しく、また損傷も受けやすいため、マニュアル操作で浸漬管を交換する場合があったが、本実施の形態によれば、ターンテーブル24の回動及び停止の制御によって、収容部21a、21bの位置を支持アーム13の支持部材15の直下に位置するように容易にかつ精度よく調整することができるので、浸漬管交換装置5を自動制御することにより、浸漬管2の交換を自動化することも可能である。
【0032】
さらに、取鍋用走行台車6と走行台車22が走行用軌条7を共有しているので、従来のようにそれぞれ別の走行用軌条を設けた場合に比べて、二次精錬設備1を小型化することができる。
【0033】
以上の実施の形態では、収容架台20の収容部21a、21bが走行用軌条7の延伸方向と直角方向に並んで配置された際に、一の収容部21bが支持アーム13の支持部材15の直下に位置するように支持アーム13を設けていたが、図8に示すように、収容部21a、21bが走行用軌条7の延伸方向(図中のY方向)に並んで配置された際に、一の収容部21bが支持アーム30の支持部材15の直下に位置するように支持アーム30を設けてもよい。
【0034】
かかる場合、先ず、図9(a)に示すように、取鍋3内の溶鋼を二次精錬する際には、収容架台20は、収容部21a、21bが走行用軌条7の延伸方向と直角方向(図中のY方向)に並ぶように配置されている。
【0035】
そして、旧浸漬管2Bを交換する際には、図9(b)に示すように、収容架台20を90度回動させ、収容部21a、21bが走行用軌条7の延伸方向(図中のX方向)に並ぶように配置させる。このとき、一の収容部21aには新浸漬管2Aが収容され、他の収容部21bには浸漬管2は収容されていない。そして、収容部21bが収容部21aより浸漬管昇降装置10側に配置されている。
【0036】
この状態の浸漬管交換用台車11を、図9(c)に示すように、支持アーム30の旧浸漬管2Bの直下まで移動させる。その後、支持アーム30を下降させて、旧浸漬管2Bが収容部21bに収容される。
【0037】
旧浸漬管2Bが収容されると、支持アーム30を上昇させ、図9(d)に示すように、支持アーム30の支持部材15の直下に収容部21aが位置するように、浸漬管交換用台車11を取鍋3側(図中のX方向負方向)に移動させる。そして、支持アーム30を昇降させて、新浸漬管2Aを収容部21aから取り出す。このようにして、一連の浸漬管2の交換作業が終了する。
【0038】
なお、収容部21a、21bが走行用軌条7の延伸方向と(図中のX方向)に並ぶように配置させるために、収容部21a、21bが走行用軌条7の延伸方向と直角方向(図中のY方向)に並ぶように配置した状態で浸漬管交換用台車11を移動させ、所定の位置で停止した後に、収容架台20を90度回動させてもよい。また、浸漬管交換用台車11の移動中に、収容架台20を90度回動させてもよい。
【0039】
本実施の形態においても、支持アーム30の昇降と収容架台20の回動及び移動で浸漬管2を交換することができるので、浸漬管2の交換を短時間かつ円滑に行うことができる。
【0040】
また、このように浸漬管2を交換する場合において、従来のように収容架台が回動できない場合には、浸漬管交換前の収容架台は、その長手方向が走行用軌条の延伸方向に一致するように待機している。一方、本実施の形態によれば、浸漬管2を交換する前に、収容架台20を、その長手方向が走行用軌条7の直角方向と一致するように待機させているので、待機中の収容架台20が走行用軌条7の延伸方向に占めるスペースを小さくすることができる。これによって、二次精錬設備1をより小型化することができる。
【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明は、本発明は、溶鋼中に浸漬される浸漬管を交換する際に使用される浸漬管交換用台車、当該浸漬管交換用台車を有する浸漬管交換装置、及び当該浸漬管交換装置を用いた浸漬管の交換方法に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本実施の形態にかかる二次精錬設備の構成の概要を示した側面図である。
【図2】本実施の形態にかかる二次精錬設備の構成の概要を示した平面図である。
【図3】本実施の形態にかかる浸漬管交換装置の構成の概要を示した側面図である。
【図4】浸漬管昇降機構の支持部材及びアームの構成の概要を示した平面図である。
【図5】収容架台及び架台用台車の平面図である。
【図6】収容架台が回動する様子を示した説明図である。
【図7】浸漬管の交換方法を示したフロー図であって、(a)は収容架台を移動させる様子を示し、(b)は支持アームの直下まで移動した収容架台の収容部に旧浸漬管を収容させる様子を示し、(c)は回動中の収容架台の様子を示し、(d)は180度回動させた収容架台の収容部から新浸漬管を取り出す様子を示している。
【図8】他の実施の形態にかかる浸漬管交換装置の構成の概要を示した側面図である。
【図9】他の実施の形態にかかる浸漬管の交換方法を示したフロー図であって、(a)は浸漬管交換前の収容架台の様子を示し、(b)は収容架台を90度回動させた様子を示し、(c)は支持アームの直下まで移動した収容架台の収容部に旧浸漬管を収容させる様子を示し、(d)は収容架台をさらに移動させ収容部から新浸漬管を取り出す様子を示している。
【符号の説明】
【0043】
1 二次精錬設備
2 浸漬管
5 浸漬管交換装置
10 浸漬管昇降機構
11 浸漬管交換用台車
12 支持柱
13 支持アーム
14 支持部材
20 収容架台
21a、21b 収容部
22 走行台車
24 ターンテーブル
30 支持アーム
C 中心軸
S スラグ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
溶鋼中に浸漬される浸漬管を交換する際に使用される浸漬管交換用台車であって、
走行用軌条上を走行可能な走行台車と、
前記走行台車に設けられ、浸漬管を収容可能な収容部を2箇所に備えた収容架台と、
前記走行台車に設けられ、前記収容架台の中心軸を中心として当該収容架台を水平方向において回動させる回動装置と、を有することを特徴とする、浸漬管交換用台車。
【請求項2】
請求項1に記載の浸漬管交換用台車と、前記走行用軌条の近傍に浸漬管昇降機構が設けられた浸漬管交換装置であって、
前記浸漬管昇降機構は、浸漬管を保持、解放自在な支持部材と、当該支持部材を昇降させる昇降装置とを有することを特徴とする、浸漬管交換装置。
【請求項3】
請求項2に記載の浸漬管交換装置を用いて浸漬管を交換する浸漬管の交換方法であって、
前記収容架台の一の収容部に新たな浸漬管が収容された状態で前記浸漬管交換用台車を移動させ、前記収容架台を回動させて当該収容架台の他の収容部を、前記浸漬昇降機構の支持部材が保持している交換対象浸漬管の直下に位置させる工程と、
前記支持部材を降下させて、前記交換対象浸漬管を前記浸漬管交換用台車における収容架台の前記他の収容部に収容し、その後当該支持部材を上昇させる工程と、
その後前記収容架台を180度回動させる工程と、
その後前記支持部材を降下させて、前記収容架台の一の収容部に収容されている新たな浸漬管を保持してこれを上昇させる工程と、を有することを特徴とする、浸漬管の交換方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−173982(P2009−173982A)
【公開日】平成21年8月6日(2009.8.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−12156(P2008−12156)
【出願日】平成20年1月23日(2008.1.23)
【出願人】(000006655)新日本製鐵株式会社 (6,474)
【Fターム(参考)】