説明

消火装置

【課題】トリガーとなる信号発生時の前後、或いは、事後の現場確認が可能な所定の時間前からの、トリガーとなる信号発生時にトンネル内の状況を、画像データとして記録できる消火装置を得る。
【解決手段】箱状の本体7を有する消火栓装置5であって、該本体7の前面に配置される力メラ30と、該力メラ30の画像が常時入力されて前記本体7内に配置されるレコーダ42と、を有し、該レコーダ42は、所定のトリガーによってその前後に亘り所定時間の画像を記録する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、道路トンネル等に設置される消火装置としての、消火栓装置又は消火器ボックスに関するものであり、更に述べると、力メラとレコーダを備えた消火装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、道路トンネルには、消火栓装置又は消火器ボックス、トンネル検知器(炎検知器などの火災検知器)及びITV力メラが設置されており、該トンネル内で火災等の事故が発生したときには、監視員が現場に駆け付けなくても、ITV力メラからの画像で現場の状況を把握できるようになっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
前記ITV力メラを全てのトンネルに設置することは、好ましいことである。しかし、実際にITV力メラが設置されるのは、距離の長い一部のトンネルだけであり、前記ITV力メラの設置されていないトンネルでは、監視員が現場に駆けつけて確認しなければならないので、即座に現場を確認するのは困難である。
【0004】
特に、トンネル検知器が誤報を発した場合や消火栓装置又は消火器ボックスにいたずらされた場合には、監視員がトンネル内に入り、現場に着くまでにその原因が分からなくなってしまうことが多い。
【0005】
又、ITV力メラから連続して送信される現場の映像を見ても、その原因を見逃してしまうこともあり、そうなると、原因の追及は難しい。
道路トンネルに限らず、鉄道のトンネルであっても、監視員が現場に常駐しているわけでなく、現場確認が困難であることに変わりはない。
【0006】
この発明は、上記事情に鑑み、トリガーとなる信号発生時の前後、或いは、事後の現場確認が可能な所定の時間前からの、トンネル内の状況を画像データとして記録できる消火装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明は、箱状の本体を有する消火栓装置又は消火ボックスであって、該本体の前面に配置される力メラと、該力メラの画像が常時入力されるレコーダと、を有し、該レコーダは、所定の時間前後から現在に亘る画像、又は、所定のトリガーによってその前後に亘り所定時間の画像を記録することを特徴とする。
【0008】
この発明の前記レコーダを前記本体内に配置したことを特微とする。この発明の前記レコーダを前記本体外部に配置すると共に、前記本体及び前記レコーダをトンネル内に設けたことを特徴とする。この発明のトリガーは、トンネル検知器の火災信号、消火栓のポンプ起動信号、非常通報装置の呼出信号、及び該レコーダが備える衝撃センサの出力のうちいずれか、又は、その組み合わせであることを特徴とする。
【0009】
この発明の前記レコーダは、画像を着脱可能な記憶媒体に記録するものであり、所定のトリガーに基づいて所定時間の画像を複数回記録可能であることを特微とする。この発明の前記力メラは、表示灯取付板の上部側に回動可能に取り付けられ、前記レコーダは、消火器収容部に収容されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
この発明は、以上のように構成したので、次の様な顕著な効果を奏する。
(1)トリガーとなるような何らかの信号が発生した際に、前記レコーダに記録された画像を見ることで、その原因を特定することができる。
【0011】
(2)所定のトリガーに基づきその前後で所定時間の画像、或いは、事後の現場確認が可能な時間前から現在に亘る画像、を記録することによって、信号の発生源やいたずらの現場等を確実に撮影することができるので、適切な対処をすることができる。
【0012】
(3)レコーダに着脱可能な記憶媒体を使用するので、その記憶媒体を入れ替えて現場から画像の記録されている記録媒体を収集して、事務所などで画像を確認することができる。そして、トリガーが複数回あってもその度に画像が記録されることで、必要な画像を長期に記録することができる。
これらの効果は、道路や鉄道などのトンネルで現場に駆けつけにくい場合に大きな利点となり、例えばトンネルが山岳地域にあったとしても、現場の状況が確認できることとなる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の第1実施形態を示す正面図である。
【図2】本発明の第1実施形態を示す平面図である。
【図3】図1の要部拡大図である。
【図4】図3の側面図である。
【図5】図3の平面図である。
【図6】使用状態を示す縦断面図である。
【図7】本発明の第2実施形態を示す平面図である。
【図8】本発明の第3実施形態を示す正面図である。
【図9】本発明の第4実施形態を示す正面図である。
【図10】本発明の第5実施形態を示す正面図である。
【図11】本発明の第6実施形態を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
この発明の第1実施形態を図1〜図6により説明する。図6に示すように、道路トンネル1の路面1aの両側には、監査路1bが設けられ、その上方の側壁1cには、所定の間隔、例えば、50m間隔、で箱抜きされた空間3が形成され、該空間3には、消火栓装置5が挿入され固定されている。
【0015】
前記消火栓装置5は、箱状の本体7を備えており、該本体7内は、消火栓収容部7Aと消火器収容部7Bとに分かれている。前記消火栓収容部7Aには、消火栓弁10と、該消火栓弁10に連結された内巻式ホース12と、前記本体7の消火栓収容部7Aの前面に設けられた前傾扉15と、該前傾扉15の裏面に設けられたホースガイド17及び消火栓弁用開閉レバー19と、該前傾扉15の表面に設けられたラッチ用ハンドル20と、が設けられている。
【0016】
前記消火器収容部7Bには、消火器21を置く消火器載置部と、レコーダ42を収容する収容ボックス22と、ハンドル23aを有する扉23と、が設けられている。
【0017】
図3、図4に示すように、前記前傾扉15と扉23との間には、表示灯取付板25が設けられ、この取付板25の上部25aには、表示灯27が設けられ、該表示灯27の上方には力メラ30を固定するための扉取付用金具31がねじ止めされている。
【0018】
この金具31には、回転用金具33が軸着されているが、この金具33は、ボルト部により上下及び左右に回転調整できる。前記金具33の上端部には、力メラ収納カバー35が固定されている。この力バー35の正面壁35aには、力メラ30のレンズ部用穴37が設けられている。
【0019】
前記力メラ30は、前記力メラ収納力バー35内に収納され、前記本体7の前面に突出するように配置され、前記扉取付用金具31を挿通する信号線40を介してレコーダ42に接続されている。この様に、信号線40を金具31内に通すことで、邪魔にならず、作業中に引っかかって切れたり、破れたりすることがない。前記レコーダ42は、消火器収容部7Bの収容ボックス22に収容されている。なお、レコーダ42は、本体7内に収納されていればよく、消火栓収容部7A側であっても良い。
【0020】
前記レコーダ42は、図示省略するが、記憶媒体であるCFカード(小型カード型拡張カード)の挿入口と、該CFカードを取り出すときに押すインジェクトスイッチと、CFカード保護に用いるスライド式のカード用扉と、装置の各種状態を知らせる電源LED、書き込みLED、電源であるバッテリーなどを備えている。
【0021】
このレコーダ42には、力メラ(例えば、CCDカメラ)の画像が常時入力されるが、トンネル検知器44の火災信号発生時には該火災信号がトリガーとなり、該トリガーの前後に亘り所定時間の画像を記録する。
【0022】
前記レコーダ42は、画像を着脱可能な記憶媒体(例えば、CFカード)に記録するものであり、前記トリガーに基づいて所定時間の画像を複数回記録することが可能である。
【0023】
ここで、道路トンネル1に対する消火装置として、消火栓装置5を用いる場合に付き説明したが、消火装置として消火器ボックスを用いる場合も、同様に構成することができる。この消火器ボックスは、消火栓装置5と比較して、消火栓収容部7Aを削除したものと同様のものである。
【0024】
また、消火栓装置5に設けられるレコーダ42には、トリガーの前後に亘り所定時間の画像を記録する装置を示しているが、このレコーダ42の代わりに、所定の長時間に亘り画像を撮り溜めし、新しい画像で順次古い画像を更新していく常時記録タイプのレコーダであっても良い。
【0025】
このとき、所定の長時間は、約13時間であって(CFカード等のメモリ容量によるが、ここでは、1GBを想定し、1分1フレーム相当)、トリガー信号をレコーダに入力しなくても、火災信号等が発生して現場へ駆けつけたとき(現在)から約13時間前に亘る画像を見ることができる。
【0026】
更に、この常時記録タイプのレコーダに、レコーダ42の様にトリガー信号を入力してもよく、その場合、1フレームの撮影間隔を密に記録することができ、レコーダ42と同様に、トリガー発生の前後に詳細な画像を確認することができる様になる。
【0027】
次に、本実施形態の作動について説明する。力メラ30は、回転用金具33の操作により、仰角、監視方向等が設計通り調整され、視野が固定されている。
【0028】
レコーダ42は、電源がオンされ、動作可能状態であることを示す電源LEDが点灯しており、前記力メラ30の画像は、常時前記レコーダ42に入力されている。
【0029】
路面1a上を走行中の車両が衝突事故等を起こして火災が発生すると、該火災を検出したトンネル検知器(炎検知器)44が火災信号を受信機(図示省略)に送出する。
【0030】
そうすると、該受信機は、前記トンネル検知器44の監視領域内に配設されている、消火栓装置5のレコーダ42に火災信号(トリガー指令信号)を送出するので、該レコーダ42は、トリガーとなってその前後に亘る所定時間、例えば、30分間、の画像をCFカードに記録する。
【0031】
即ち、前記CFカードには、トリガーの前(火災検知前)、トリガー時(火災検知時)、トリガー後(火災検知後)の3つの時間帯における現場の映像が記録されるのである。
【0032】
なお、このCFカードへの記録は、トリガーの都度行われるので、所定時間の画像を複数回記録することもできる。
【0033】
消火作業終了後、前記消火器収容部7Bの扉23のハンドル23aに手をかけて手前に引くと、該扉23が開き、収容ボックス22が露出する。この収容ボックス22に収容されているレコーダ42から、CFカードを抜き出して管理事務所に持って行<。
【0034】
そして、前記CFカードに記録されている、トリガー前後に亘る所定時間の画像を、事後解析し、事故の原因等を追究し、適切な対策を検討する。
【0035】
以上の様に、レコーダ42へのトリガーとしてトンネル検知器44からの火災信号の場合について作動を説明したが、同様に、消火栓装置5のボンプ起動信号(開閉レバー19の操作により発生する)、表示灯取付板25に設けられた非常通報装置の呼出信号、レコーダ42が備える衝撃センサ(図示省略)の出力が用いられ、必要に応じて選択的にも、複合的にも用いることができる。
【0036】
上記火災信号は、トンネル検知器44から受信機を経由して消火栓装置5に到達し、上記ポンプ起動信号及び呼出信号も受信機経由でもよいが、もともと消火栓装置5内で発生しており、受信機への送出と同時にレコーダ42に入力されてよく、上記火災信号の場合も直接レコーダ42に入力されて良い。なお、レコーダ42内の衝撃センサの出力をそのまま用いることができることは言うまでもない。
【0037】
この発明の第2実施形態を図7により説明するが、図1〜図6の面符号と同一図面符号は、その名称も機能も同一である。この実施形態と第1実施形態との相違は、各消火栓装置5内にそれぞれレコーダ42を配置する代わりに、前記各レコーダ42を所定の場所にまとめて置く点である。
【0038】
道路トンネル1の壁面には、所定間隔をあけて複数の消火栓装置5が配設されている。前記各消火栓装置5は、信号線52を介してレコーダ集約部56に接続されると共に、各消火栓装置5の力メラ30は、映像線54を介してレコーダ集約部56のレコーダ42にそれぞれ接続されている。
【0039】
さらに詳しく述べると、レコーダ42と力メラ30との距離は、力メラ30の映像をデータ変換することなく、直接入力できる程度の距離である。そのため、長い距離のトンネルの場合、前記レコーダ集約部56を1台にすると、力メラ30の映像が直接入力できない距離が生じる。この場合、ひとつのトンネル内に、前記レコーダ集約部56と、直接複数台接続された力メラ30を、複数組配置してもよい。
【0040】
なお、前記レコーダ集約部56には、複数個の前記CF力ードが挿入されているため、CFカードを回収する際、作業に時間が掛かることが予想される。このことから、前記レコーダ集約部56の設置場所としては、非常駐車帯58の近傍に配置するのが望ましい。
【0041】
非常駐車帯58とは、一般に、故障車・緊急車両・道路管理車両等が、停車することを目的に道路の左路肩に設置されているもので、比較的安全な空間となっている。そのため、前記CFカード等を大量に交換する場合でも、より安全に作業が行える。非常駐車帯58の設置間隔は、土工部・橋梁部では約200m(300m)毎に設置されている。特にトンネル内においては約750mをめやすに設置されているものである。
【0042】
この実施形態では、レコード集約部56で各レコーダ42をまとめて管理することができるので、レコーダ42が各消火栓装置5内に設けられている場合に比べ、格段にレコーダ42の管理が容易となる。
【0043】
なお、隣り合う消火栓装置のレコーダのトリガーを、互いに接続し、ある1箇所の前記トリガーが起動した際、その消火栓装置を中心に、前後(両隣り)の消火栓装置のレコーダのトリガーも作動するシステムとしても良い。
【0044】
この様なシステムにすると、前記トリガーが作動した消火栓装置の前後(両隣り)の状況もレコーダに記憶させることができるので、前記消火栓装置の前後(両隣り)の状況も同時に把握できる。そのため、より正確な判断をすることができる。
【0045】
なお、一方通行のトンネル内の場合には、車は一方向に進むので、トリガーが起動した消火栓装置よりも前(上流側)の消火栓装置のトリガーのみを作動させるようにしても良い。
【0046】
この発明の第3の実施形態を図8により説明するが、図1〜図7と同一図面符号は、その名称も機能も同一である。上り道路トンネル1aと下り道路トンネル1bには、所定間隔をおいて複数の消火栓装置5が配設され、各消火栓装置5には、力メラ30と、該カメラ30に接続されたデジタルレコーダ(DVR)62が設けられている。このDVR62は、力メラ30の監視映像を保存する機器であるが、このDVR62には、第1スイッチングハブ(L2−SW)64が接続されている。
【0047】
前記トンネル1a、1bの外部には,電気室(現場)66が設けられ、該電気室66には、第2スイッチングハブ(L3−SW)68と、該第2スイッチングハブ68に接続する伝送装置(IP−DLT)70が設けられている。前記第2スイッチングハブ68には、上り道路トンネル1a、下り道路トンネル1bを通るループ状の光ケーブル72が接続されている。前記光ケーブル72には、前記各第1スイッチングハブ64が接続されている。なお、74は、光ケーブル配分架(FDF)を示す。また、電気室66は、トンネル1a、1bの外部の近傍であって、照明、空調等の各設備の監視盤が設置される場所で、人のいないところである。
【0048】
この実施形態では、各力メラ30の監視映像は、各DVR62に保存されると共に、各DVR62から第1スイッチングハブ64を介して、光ケーブル72上に伝達され、伝送装置70に接続された映写装置(図示省略)に映し出されて、リアルタイムで映像を確認することができる。なお、ループ状の光ケーブルを用いると、例えば、上り道路トンネル1a内の光ケーブルが断線しても、下り道路トンネル1b内の光ケーブルを介して送信できるので、断線事故対策として有効である。
【0049】
この発明の第4実施形態を図9により説明するが、図8と同一図面符号は、その名称も機能も同一である。この実施形態と第3実施形態との相違点は、DVR62を廃止し、その代わり、電気室66にレコーダとしての映像サーバ(接続サーバ)76を設け、この映像サーバ76を第2スイッチングハブ68に接続したことである。この実施形態では、電気室66の映像サーバ76に各力メラ30の監視映像が、一括して保存されると共に、第2スイッチングハブ68を介して、伝送装置70に接続された映写装置(図示省略)において、リアルタイムで映像を確認することができる。
【0050】
この発明の第5実施形態を図10により説明するが、図8と同一図面符号は、その名称も機能も同一である。この実施形態と第3実施形態との相違点は、次の通りである。
(1)上り道路トンネル1a内の光ケーブル72aと下り道路トンネル1b内の光ファイバ72bは、分断されて独立しており、前記光ケーブル72は、全体としてループを構成していないこと。
【0051】
(2)第1スイッチングハブ(L2−SW)62の代わりに、第3ハブ65が配設され、この第3ハブ65はメディアコンバータ78を介して光ケーブル72a、72bに接続されていること。このメディアコンバータ78は、異なる伝送媒体、例えば、銅線ケーブルと光ケーブル、を接続し、信号を相互に変換する装置である。
(3)光ケーブル72の第2スイッチングハブ68側にもメディアコンバータ78が配設されていること。
【0052】
この実施形態では、第3実施形態と同様に、力メラ30監視映像は、DVR62に保存されると共に、第3ハブ65を介して伝送装置70に接続された映写装置(図示省略)において、リアルタイムで映像を確認することができる。
【0053】
この発明の第6実施形態を図11により説明するが、図9と同一図面符号は、その名称も機能も同一である。この実施形態と第4実施形態との相違点は、次の通りである。
(1)上り道路トンネル1aと下り道路トンネル1bの光ケーブル72a、72bは、分断され独立しており、前記光ケーブル72は、全体としてループを構成していないこと。
【0054】
(2)第1スイッチングハブ(L2−SW)62の代わりに、第3ハブ65配設され,この第3ハブ65はメディアコンバータ78を介して光ケーブル72a、72bに接続されていること。
(3)光ケーブル72の第2スイッチングハブ68側にもメディアコンバータ78が配設されていること。
【0055】
この実施形態では、第4実施形態と同様に、電気室66の映像サーバ76に各力メラ30の監視映像が、一括して保存されると共に、第2スイッチングハブ68を介して伝送装置70に接続された映写装置(図示省略)において、リアルタイムで映像を確認することができる。
【0056】
この発明の実施形態は、前記に限定されるものではなく、例えば、次のようにしても良い。
(1)レコーダは、前記本体内に設ける代わりに、前記本体外部、例えば、本体の外壁側やトンネル壁面に設けても良い。前記本体外部に前記レコーダ42を設ける場合、壁面上部に前記レコーダを設けることで、車等が壁面に衝突しても、車がレコーダに衝突しないので、より安全である。
【0057】
(2)このトリガーとして、トンネル検知器の火災信号を用いる代わりに、消火栓のポンプ起動信号、非常通報装置の呼出信号、レコーダが備える衝突センサの出力信号のいずれか、又は、その組み合わせ(例えば、消火栓のポンプ起動信号と非常通報装置の呼出信号との組み合わせ)等、を用いることができる。
【0058】
(3)内巻き式ホース、前傾扉を備えている消火栓装置の代わりに、リール式ホース、上下方向スライド扉、或いは、左右方向スライド扉、などを備えた消火栓装置を用いることができることは勿論である。
【0059】
(4)力メラ30は、1台を上下左右に回転調整可能としたが、複数台の力メラを互いに異なる方向へ向け、固定して設けても良い。
【0060】
(5)力メラ30は、本体7の前面に突出して配置したが、本体7の一部を透明な部材とし、力メラ30を本体7の内部に設けて良い。こうすることで、力メラ30が突出せず、外力がかかりかかり難くなるので、調節した位置からずれ難くなる。
また、この発明の実施形態として、道路トンネル1に設置される場合につき説明してきたが、消火装置としての消火栓装置5が道路トンネル1以外に設置される場合でも良く、鉄道のトンネルなどの監視員が駆けつけにくい場所に設置されるものでも良い。
【符号の説明】
【0061】
1 道路トンネル
5 消火栓装置
7 箱状の本体
7A 消火栓収容部
7B 消火器収容部
25 表示灯取付板
30 力メラ
42 レコーダ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
箱状の本体を有する消火栓装置又は消火器ボックスであって、
該本体の前面に配置される力メラと、該力メラの画像が常時入力されるレコーダと、を有し、
該レコーダは、所定の時間前から現在に亘る画像、又は、所定のトリガーによってその前後に亘り所定時間の画像を記録することを特微とする消火装置。
【請求項2】
前記レコーダを前記本体内に配置したことを特徴とする請求項1記載の消火装置。
【請求項3】
前記レコーダを前記本体外部に配置すると共に、前記本体及び前記レコーダをトンネル内に設けたことを特徴とする請求項1記載の消火装置。
【請求項4】
前記所定のトリガーは、トンネル検知器の火災信号、消火栓のポンプ起動信号、非常通報装置の呼出信号、及び該レコーダが備える衝撃センサの出力のうちいずれか、又は、その組み合わせであることを特徴とする請求項1、2、又は、3記載の消火装置。
【請求項5】
前記レコーダは、画像を着脱可能な記憶媒体に記録するものであり、所定のトリガーに基づいて所定時間の画像を複数回記録可能であることを特徴とする請求項1、2、3、又は、4記載の消火装置。
【請求項6】
前記力メラは、表示灯取付板の上部側に回動可能に取り付けられ、前記レコーダは、消火器収容部に収容されていることを特微とする請求項1、2、3、4、又は、5記載の消火装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2013−78480(P2013−78480A)
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−220217(P2011−220217)
【出願日】平成23年10月4日(2011.10.4)
【出願人】(505398963)西日本高速道路株式会社 (105)
【出願人】(000233826)能美防災株式会社 (918)
【出願人】(502246300)株式会社ジェイファスト (7)
【出願人】(508045767)株式会社ツヅキデンソー (2)
【出願人】(509055437)西日本高速道路ファシリティーズ株式会社 (3)
【Fターム(参考)】