説明

消耗品管理システム

【課題】
管理装置との通信が不能となった際にも、消耗品の消耗時期の予測を行うことのできる画像形成装置、消耗品管理プログラムを提供する。
【解決手段】
消耗品の状態を検出する消耗品状態検出部113と、消耗品状態検出部113が検出した状態に基づいて消耗品の消耗時期を予測する消耗時期予測部117、消耗品状態検出部113が検出した状態を消耗品情報として管理装置2に送信する消耗品情報送信部114、消耗品情報送信部114が送信した消耗品情報に応じて管理装置2が返信する消耗品情報を受信する消耗品情報受信部115、管理装置2との通信の可否を監視する通信状態監視部111、消耗品の消耗時期を通知する消耗時期通知部118、管理装置2と通信可能な場合に消耗品情報受信部115が受信した消耗品情報に基づく通知を行い、管理装置2と通信不能な場合に消耗時期予測部117が予測した消耗時期に基づく通知を行うように消耗時期通知部118を切替制御する消耗品管理制御部112を画像形成装置に配する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置、消耗品管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
プリンタや複写機等の画像形成装置は、トナーやインク、感光体等の様々な消耗品を用いており、これら消耗品の消耗時期を予測し、消耗時期が近づいたことを通知したり、消耗時期に達した場合に装置を停止させたりする等の処理を行う。
【0003】
また、画像形成装置と管理装置との間で通信を行い、消耗品の消耗時期の予測を管理装置側で画像形成装置が行うよりも精度よく行うこともある(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2001−228762号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
画像形成装置と管理装置を通信可能に接続して管理装置のみで消耗品の消耗時期を予測する場合、画像形成装置と管理装置との通信が不能となった際に、消耗品の消耗時期の予測を行うことができなかった。
【0005】
本発明は、管理装置との通信が不能となった際にも、消耗品の消耗時期の予測を行うことのできる画像形成装置、消耗品管理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した目的を達成するため、請求項1の発明は、消耗品の状態を検出する検出手段と、前記検出手段が検出した状態に基づいて前記消耗品の消耗時期を予測する予測手段と、前記検出手段が検出した状態を消耗品情報として管理装置に送信する送信手段と、前記送信手段が送信した消耗品情報に応じて前記管理装置が返信する消耗品情報を受信する受信手段と、前記管理装置との通信の可否を監視する監視手段と、前記消耗品の消耗時期を通知する通知手段と、前記監視手段による監視結果が通信可能な場合に前記受信手段が受信した消耗品情報に基づく通知を行い、前記監視手段による監視結果が通信不能な場合に前記予測手段が予測した消耗時期に基づく通知を行うように前記通知手段を切替制御する制御手段とを具備することを特徴とする。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記受信手段は、前記送信手段が送信した消耗品情報に基づいて前記管理装置が予測した消耗時期を消耗品情報として受信することを特徴とする。
【0008】
請求項3の発明は、請求項2の発明において、前記制御手段は、前記監視手段による監視結果が通信不能な場合に前記予測手段を動作させることで、前記通知手段の動作を切り替えることを特徴とする。
【0009】
請求項4の発明は、請求項2の発明において、前記受信手段が受信した消耗品情報を記憶する記憶手段をさらに具備し、前記予測手段は、前記検出手段が検出した状態と前記記憶手段に記憶された消耗品情報とに基づいて前記消耗品の消耗時期を予測することを特徴とする。
【0010】
請求項5の発明は、請求項1の発明において、前記受信手段は、前記送信手段が送信した消耗品情報を前記管理装置が補正した情報を消耗品情報として受信し、前記予測手段は、前記受信手段が受信した消耗品情報に基づいて前記消耗品の消耗時期を予測し、前記制御手段は、前記監視手段による監視結果が通信可能な場合は、前記予測手段に前記受信手段が受信した消耗品情報に基づく消耗時期の予測を行わせ、前記監視手段による監視結果が通信不能な場合は、前記予測手段に前記検出手段が検出した状態に基づく消耗時期の予測を行わせることで、前記通知手段の動作を切り替えることを特徴とする。
【0011】
請求項6の発明は、画像形成装置の消耗品の状態を検出する検出処理と、前記検出処理で検出した状態に基づいて前記消耗品の消耗時期を予測する予測処理と、前記検出処理で検出した状態を消耗品情報として管理装置に送信する送信処理と、前記送信処理で送信した消耗品情報に応じて前記管理装置が返信する消耗品情報を受信する受信処理と、前記画像形成装置と前記管理装置との通信の可否を監視する監視処理と、前記消耗品の消耗時期を通知する通知処理と、前記監視処理による監視結果が通信可能な場合に前記受信処理で受信した消耗品情報に基づく通知を行い、前記監視処理による監視結果が通信不能な場合に前記予測処理で予測した消耗時期に基づく通知を行うように前記通知処理を切替制御する制御処理と前記画像形成装置が具備するコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0012】
請求項7の発明は、請求項6の発明において、前記受信処理は、前記送信処理で送信した消耗品情報に基づいて前記管理装置が予測した消耗時期を消耗品情報として受信することを特徴とする。
【0013】
請求項8の発明は、請求項7の発明において、前記制御処理は、前記監視処理による監視結果が通信不能な場合に前記予測処理を実行させることで、前記通知処理の動作を切り替えることを特徴とする。
【0014】
請求項9の発明は、請求項7の発明において、前記受信処理で受信した消耗品情報を記憶手段に記憶させる記憶処理を前記コンピュータにさらに実行させ、前記予測処理は、前記検出処理で検出した状態と前記記憶手段に記憶された消耗品情報とに基づいて前記消耗品の消耗時期を予測することを特徴とする。
【0015】
請求項10の発明は、請求項6の発明において、前記受信処理は、前記送信処理で送信した消耗品情報を前記管理装置が補正した情報を消耗品情報として受信し、前記予測処理は、前記受信処理で受信した消耗品情報に基づいて前記消耗品の消耗時期を予測し、前記制御処理は、前記監視処理による監視結果が通信可能な場合は、前記予測処理として前記受信手段が受信した消耗品情報に基づく消耗時期の予測を行わせ、前記監視処理による監視結果が通信不能な場合は、前記予測処理として前記検出処理で検出した状態に基づく消耗時期の予測を行わせることで、前記通知処理の動作を切り替えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、管理装置との通信が不能となった際にも、消耗品の消耗時期の予測を行うことが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明に係る画像形成装置、消耗品管理プログラムの一実施の形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。
【実施例1】
【0018】
図1は、画像形成装置1と管理装置2の構成例の概略を示した図である。同図に示すように、画像形成装置1は、演算部11と、記憶部12、一時記憶部13、通信部14、画像形成部15を有している。
【0019】
また、管理装置2は、演算部21と、記憶部22、一時記憶部23、通信部24、記憶装置25を有している。通信部14と通信部24、つまり、画像形成装置1と管理装置2は、通信手段3により通信可能に接続されている。
【0020】
演算部11は、演算処理を行うもので、例えば、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサにより実現されるものである。記憶部12は、情報等を記憶するもので、例えば、ROM(Read Only Memory)、不揮発性メモリ(Nonvolatile Memory)等のメモリで実現されるものである。一時記憶部13は、情報等を一時的に記憶するもので、例えば、RAM(Random Access Memory)等のメモリで実現されるものである。通信部14は、通信手段3を介して通信を行うためのインタフェイスで、例えば、ネットワークアダプタで実現されるものである。画像形成部15は、画像形成を行うもので、ここでは、画像形成のためのハードウェアとこれを制御する制御部、消耗品の状態を検出する各種センサ等の総称とする。また、画像形成装置1には、情報を入力するための入力装置や情報を表示するための表示装置等も接続されるが、ここでは、これらも画像形成部15に含まれているものとする。
【0021】
演算部21は、演算処理を行うもので、例えば、CPU等のプロセッサにより実現されるものである。記憶部22は、情報等を記憶するもので、例えば、ROM、不揮発性メモリ等のメモリで実現されるものである。一時記憶部13は、情報等を一時的に記憶するもので、例えば、RAM等のメモリで実現されるものである。通信部14は、通信手段3を介して通信を行うためのインタフェイスで、例えば、ネットワークアダプタで実現されるものである。記憶装置15は、情報等を記憶するもので、例えば、磁気ディスク等で実現されるものである。なお、管理装置2には、情報を入力するための入力装置や情報を表示するための表示装置等も接続可能であるが、ここでは省略する。
【0022】
また、通信手段3は、どのような種類のものであってもよいが、例えば、インターネットであるものとする。
【0023】
画像形成装置1と管理装置2は、それぞれ、記憶部12と、記憶部22または記憶装置25に記憶されているプログラムにしたがって、演算部11、演算部21を動作させることにより、図2に示す各機能部を実現する。演算部11、演算部21は、いずれも、動作に際して他の各部、例えば、一時記憶部13等を動作させることがある。
【0024】
図2は、画像形成装置1と管理装置2の機能的な構成例を示すブロック図である。同図に示すように、画像形成装置1は、通信状態監視部111と、消耗品管理制御部112、消耗品状態検出部113、消耗品情報送信部114、消耗品情報受信部115、消耗品情報記憶部116、消耗時期予測部117、消耗時期通知部118の各機能部を有している。
【0025】
また、管理装置2は、消耗品情報121と、消耗品情報記憶部122、消耗時期予測部123、消耗品情報送信部124の各機能部を有している。
【0026】
通信状態監視部111は、画像形成装置1と管理装置2の間の通信の可否を監視する。消耗品管理制御部112は、通信状態監視部111による監視結果に基づき、通信が可能な場合と不可能な場合とで、消耗時期予測部117と消耗時期通知部118に異なる動作をするよう制御する。具体的には、画像形成装置1と管理装置2の間の通信が可能な場合には、消耗時期予測部117を動作させず、消耗時期通知部118には消耗品情報受信部115が受信した消耗品情報に基づく処理を行わせ、画像形成装置1と管理装置2の間の通信が不能な場合には、消耗時期予測部117を動作させ、消耗時期通知部118には消耗時期予測部117の予測結果に基づく処理を行わせる。
【0027】
消耗品状態検出部113は、画像形成装置1に配されている各種センサの出力や動作記録等から消耗品の状態を検出し、消耗品の状態を示す情報を出力する。消耗品情報送信部114は、消耗品状態検出部113が出力した消耗品の状態を示す情報に画像形成装置1を識別するための情報等を加えて消耗品情報を生成し、これを管理装置2に送信する。
【0028】
一方、消耗品情報受信部121は、画像形成装置1から送信される消耗品情報を受信し、これを消耗品情報記憶部122に記憶する。消耗時期予測部123は、消耗品情報記憶部122に記憶されている1以上の数の消耗品情報に基づいて演算処理等を行い、当該消耗品情報に対応する消耗品の消耗時期を予測する。消耗品情報送信部124は、消耗時期予測部123が予測した消耗時期を消耗品情報として画像形成装置1に送信する。
【0029】
また、消耗品情報受信部115は、管理装置2から送信される消耗品情報を受信し、これを消耗時期通知部118に出力するとともに、消耗品情報記憶部116に記憶する。消耗品情報記憶部116は、消耗品情報受信部115が最後に受信した消耗品情報、つまり、最新の消耗品情報を記憶する。ただし、消耗品情報記憶部116は、必ずしも必要な機能部ではないため、消耗品情報記憶部116が存在しない場合には、消耗品情報の記憶は行わない。
【0030】
消耗時期予測部117は、画像形成装置1と管理装置2の間の通信が不能な場合に動作し、消耗品状態検出部113が出力した消耗品の状態を示す情報に基づいて演算等の処理を行い、消耗品の消耗時期を予測する。このとき、消耗品情報記憶部116が存在し、消耗品情報記憶部116に管理装置2から受信した消耗品情報を利用するようにしてもよい。なお、消耗時期予測部117は、消耗品状態検出部113が出力した消耗品の状態を示す情報、若しくは、これに管理装置2から受信した最新の消耗品情報を加えたものから消耗品の消耗時期を予測するため、1以上の数の消耗品情報に基づいて消耗品の消耗時期を予測する消耗時期予測部123の予測結果よりも精度の低い予測結果を出力する可能性がある。
【0031】
消耗時期通知部118は、画像形成装置1と管理装置2の間の通信が可能な場合には、消耗品情報受信部115が管理装置2から受信した消耗品情報に基づいて通知処理を行い、画像形成装置1と管理装置2の間の通信が不能な場合には、消耗時期所予測部117の予測結果に基づいて通知処理を行う。この通知処理は、例えば、現在日時が消耗時期に近づいた際に、消耗品の交換を促す表示を行ったり、消耗時期が到来した場合には、画像形成装置1の動作を停止させる等の処理を行うものである。
【0032】
次に、画像形成装置1の消耗品管理動作の流れについて説明する。図3は、画像形成装置1の動作の流れを示すフローチャートである。
【0033】
画像形成装置1は、消耗品の状態を検出する条件に合致した場合に(ステップ201でYES)、消耗品状態検出部113が画像形成装置1の各消耗品の状態を検出する(ステップ202)。消耗品の状態を検出する条件は、予め設定されたもので、一定時間間隔、画像形成処理の実行毎等である。もちろん、常時検出を行い、消耗品の状態が変化した場合に検出結果を出力するようにしてもよい。
【0034】
消耗品状態検出部113が消耗品の状態を検出すると、管理装置2との通信が可能であれば(ステップ203でYES)、消耗品情報送信部114が消耗品情報を管理装置2に送信し(ステップ204)、この消耗品情報に基づいて管理装置2が予測した消耗時期を(ステップ205:管理装置2での処理)、消耗品情報受信部115が消耗品情報として受信する(ステップ206)。そして、消耗品情報受信部115が受信した消耗品情報に基づいて消耗時期通知部118が通知処理の要否を判断し、通知処理が必要であれば(ステップ207でYES)、消耗時期の通知等の処理を行い(ステップ208)、処理を終了する。
【0035】
一方、管理装置2との通信が不能であれば(ステップ203でNO)、消耗品状態検出部113が検出した消耗品の状態に基づいて、消耗時期予測部117が消耗時期を予測し(ステップ209)、その予測結果に基づいて消耗時期通知部118が通知処理の要否を判断し、通知処理が必要であれば(ステップ207でYES)、消耗時期の通知等の処理を行い(ステップ208)、処理を終了する。
【0036】
なお、ステップ203での管理装置2との通信の可否の判断は、通信状態監視部111が行うが、当該処理は、消耗品状態検出部113が消耗品の状態を検出する毎に行うほか、画像形成装置1の起動毎や節電状態からの復帰毎、定期的に行うようにしてもよい。
【0037】
次に、画像形成装置1の動作の流れを、消耗品管理制御部112の動作に基づいて説明する。図4は、消耗品管理制御部112の動作の流れを示すフローチャートである。
【0038】
消耗品管理制御部112は、通信状態監視部111による監視結果が管理装置2との通信が可能であった場合には(ステップ301でYES)、消耗時期予測部117の動作を停止させ(ステップ302)、消耗時期通知部118が通知処理を行う際の情報源を外部、つまり、消耗品情報受信部115が管理装置2から受信した消耗品情報とするように消耗時期通知部118の動作を切り替える(ステップ303)。ただし、既に消耗時期予測部117が動作停止中で消耗時期通知部118の情報源が外部に切り替えられているときには、消耗品管理制御部112は何ら処理を行わない。
【0039】
一方、消耗品管理制御部112は、通信状態監視部111による監視結果が管理装置2との通信が不能であった場合には(ステップ301でNO)、消耗時期予測部117の動作を開始させ(ステップ304)、消耗時期通知部118が通知処理を行う際の情報源を内部、つまり、消耗時期予測部117による予測結果とするように消耗時期通知部118の動作を切り替える(ステップ305)。ただし、既に消耗時期予測部117が動作中で消耗時期通知部118の情報源が内部に切り替えられているときには、消耗品管理制御部112は何ら処理を行わない。
【実施例2】
【0040】
図5は、実施例2における画像形成装置401と管理装置402の機能的な構成例を示すブロック図である。なお、画像形成装置401と管理装置402は、それぞれ、図1に示した画像形成装置1と管理装置2に対応するもので、その構成も同様である。
【0041】
同図に示すように、画像形成装置401は、通信状態監視部411と、消耗品管理制御部412、消耗品状態検出部413、消耗品情報送信部414、消耗品情報受信部415、消耗時期予測部416、消耗時期通知部417の各機能部を有している。
【0042】
また、管理装置402は、消耗品情報421と、消耗品情報記憶部422、消耗品情報補正部423、消耗品情報送信部424の各機能部を有している。
【0043】
通信状態監視部411は、画像形成装置401と管理装置402の間の通信の可否を監視する。消耗品管理制御部412は、通信状態監視部411による監視結果に基づき、通信が可能な場合と不可能な場合とで、消耗時期予測部416に異なる動作をするよう制御する。具体的には、画像形成装置401と管理装置402の間の通信が可能な場合には、消耗時期予測部416に管理装置402で補正された消耗品情報に基づく消耗時期の予測を行わせ、画像形成装置401と管理装置402の間の通信が不能な場合には、消耗品状態検出部413が検出した消耗品の状態に基づく消耗時期の予測を行わせる。
【0044】
消耗品状態検出部413は、画像形成装置401に配されている各種センサの出力や動作記録等から消耗品の状態を検出し、消耗品の状態を示す情報を出力する。消耗品情報送信部414は、消耗品状態検出部413が出力した消耗品の状態を示す情報に画像形成装置401を識別するための情報等を加えて消耗品情報を生成し、これを管理装置402に送信する。
【0045】
一方、消耗品情報受信部421は、画像形成装置401から送信される消耗品情報を受信し、これを消耗品情報記憶部422に記憶する。消耗品情報補正部423は、消耗品情報記憶部422に記憶されている1以上の数の消耗品情報に基づいて最後に記憶された消耗品情報、つまり、最新の消耗品情報を補正する演算処理等を行う。消耗品情報送信部424は、消耗品情報補正部423が補正した消耗品情報を画像形成装置401に送信する。
【0046】
また、消耗品情報受信部415は、管理装置402から送信される消耗品情報を受信し、これを消耗時期予測部416に出力する。
【0047】
消耗時期予測部416は、画像形成装置401と管理装置402の間の通信が可能な場合には、消耗品情報受信部415が受信した管理装置402で補正された消耗品情報に基づいて演算等の処理を行い、消耗品の消耗時期を予測する。また、画像形成装置401と管理装置402の間の通信が不能な場合には、消耗品状態検出部413が出力した消耗品の状態を示す情報に基づいて演算等の処理を行い、消耗品の消耗時期を予測する。なお、管理装置402は、1以上の数の消耗品情報に基づいて消耗品情報の補正を行うため、管理装置402で補正された消耗品情報に基づいて予測した消耗時期の方が、消耗品状態検出部413が出力した消耗品の状態を示す情報に基づいて予測した消耗時期よりも、精度が高い可能性がある。
【0048】
消耗時期通知部417は、消耗時期所予測部416の予測結果に基づいて通知処理を行う。この通知処理は、例えば、現在日時が消耗時期に近づいた際に、消耗品の交換を促す表示を行ったり、消耗時期が到来した場合には、画像形成装置401の動作を停止させる等の処理を行うものである。
【0049】
次に、画像形成装置401の消耗品管理動作の流れについて説明する。図6は、画像形成装置401の動作の流れを示すフローチャートである。
【0050】
画像形成装置401は、消耗品の状態を検出する条件に合致した場合に(ステップ501でYES)、消耗品状態検出部413が画像形成装置401の各消耗品の状態を検出する(ステップ502)。消耗品の状態を検出する条件は、予め設定されたもので、一定時間間隔、画像形成処理の実行毎等である。もちろん、常時検出を行い、消耗品の状態が変化した場合に検出結果を出力するようにしてもよい。
【0051】
消耗品状態検出部413が消耗品の状態を検出すると、管理装置402との通信が可能であれば(ステップ503でYES)、消耗品情報送信部414が消耗品情報を管理装置402に送信し(ステップ504)、この消耗品情報を管理装置402で補正した(ステップ505:管理装置402での処理)消耗品情報を、消耗品情報受信部415が受信する(ステップ506)。そして、消耗品情報受信部415が受信した消耗品情報に基づいて、消耗時期予測部416が消耗時期を予測し(ステップ507)、その予測結果に基づいて消耗時期通知部417が通知処理の要否を判断し、通知処理が必要であれば(ステップ408でYES)、消耗時期の通知等の処理を行い(ステップ409)、処理を終了する。
【0052】
一方、管理装置402との通信が不能であれば(ステップ503でNO)、消耗品状態検出部413が検出した消耗品の状態に基づいて、消耗時期予測部416が消耗時期を予測し(ステップ507)、その予測結果に基づいて消耗時期通知部417が通知処理の要否を判断し、通知処理が必要であれば(ステップ508でYES)、消耗時期の通知等の処理を行い(ステップ509)、処理を終了する。
【0053】
なお、ステップ503での管理装置402との通信の可否の判断は、通信状態監視部411が行うが、当該処理は、消耗品状態検出部413が消耗品の状態を検出する毎に行うほか、画像形成装置401の起動毎や節電状態からの復帰毎、定期的に行うようにしてもよい。
【0054】
次に、画像形成装置401の動作の流れを、消耗品管理制御部412の動作に基づいて説明する。図7は、消耗品管理制御部412の動作の流れを示すフローチャートである。
【0055】
消耗品管理制御部412は、通信状態監視部411による監視結果が管理装置402との通信が可能であった場合には(ステップ601でYES)、消耗時期予測部416の予測処理における情報源を外部、つまり、消耗品情報受信部415が管理装置402から受信した消耗品情報とするように消耗時期予測部416の動作を切り替える(ステップ602)。ただし、既に消耗時期予測部416の情報源が外部に切り替えられているときには、消耗品管理制御部412は何ら処理を行わない。
【0056】
一方、消耗品管理制御部412は、通信状態監視部411による監視結果が管理装置402との通信が不能であった場合には(ステップ601でNO)、消耗時期予測部416予測処理における情報源を内部、つまり、消耗品状態検出部413が検出した消耗品の状態とするように消耗時期予測部416の動作を切り替える(ステップ603)。ただし、既に消耗時期予測部416の情報源が内部に切り替えられているときには、消耗品管理制御部412は何ら処理を行わない。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】画像形成装置1と管理装置2の構成例の概略を示した図である。
【図2】画像形成装置1と管理装置2の機能的な構成例を示すブロック図である。
【図3】画像形成装置1の動作の流れを示すフローチャートである。
【図4】消耗品管理制御部112の動作の流れを示すフローチャートである。
【図5】実施例2における画像形成装置401と管理装置402の機能的な構成例を示すブロック図である。
【図6】画像形成装置401の動作の流れを示すフローチャートである。
【図7】消耗品管理制御部412の動作の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0058】
1 画像形成装置
2 管理装置
3 通信手段
11 演算部
12 記憶部
13 一時記憶部
14 通信部
15 画像形成部
21 演算部
22 記憶部
23 一時記憶部
24 通信部
25 記憶装置
111 通信状態監視部
112 消耗品管理制御部
113 消耗品状態検出部
114 消耗品情報送信部
115 消耗品情報受信部
116 消耗品情報記憶部
117 消耗時期予測部
118 消耗時期通知部
121 消耗品情報受信部
122 消耗品情報記憶部
123 消耗時期予測部
124 消耗品情報送信部
401 画像形成装置
403 通信手段
411 通信状態監視部
412 消耗品管理制御部
413 消耗品状態検出部
414 消耗品情報送信部
415 消耗品情報受信部
416 消耗時期予測部
417 消耗時期通知部
421 消耗品情報受信部
422 消耗品情報記憶部
423 消耗品情報補正部
424 消耗品情報送信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
消耗品の状態を検出する検出手段と、
前記検出手段が検出した状態に基づいて前記消耗品の消耗時期を予測する予測手段と、
前記検出手段が検出した状態を消耗品情報として管理装置に送信する送信手段と、
前記送信手段が送信した消耗品情報に応じて前記管理装置が返信する消耗品情報を受信する受信手段と、
前記管理装置との通信の可否を監視する監視手段と、
前記消耗品の消耗時期を通知する通知手段と、
前記監視手段による監視結果が通信可能な場合に前記受信手段が受信した消耗品情報に基づく通知を行い、前記監視手段による監視結果が通信不能な場合に前記予測手段が予測した消耗時期に基づく通知を行うように前記通知手段を切替制御する制御手段と
を具備することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記受信手段は、前記送信手段が送信した消耗品情報に基づいて前記管理装置が予測した消耗時期を消耗品情報として受信することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記制御手段は、前記監視手段による監視結果が通信不能な場合に前記予測手段を動作させることで、前記通知手段の動作を切り替える
ことを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記受信手段が受信した消耗品情報を記憶する記憶手段をさらに具備し、
前記予測手段は、前記検出手段が検出した状態と前記記憶手段に記憶された消耗品情報とに基づいて前記消耗品の消耗時期を予測する
ことを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記受信手段は、前記送信手段が送信した消耗品情報を前記管理装置が補正した情報を消耗品情報として受信し、
前記予測手段は、前記受信手段が受信した消耗品情報に基づいて前記消耗品の消耗時期を予測し、
前記制御手段は、前記監視手段による監視結果が通信可能な場合は、前記予測手段に前記受信手段が受信した消耗品情報に基づく消耗時期の予測を行わせ、前記監視手段による監視結果が通信不能な場合は、前記予測手段に前記検出手段が検出した状態に基づく消耗時期の予測を行わせることで、前記通知手段の動作を切り替える
ことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項6】
画像形成装置の消耗品の状態を検出する検出処理と、
前記検出処理で検出した状態に基づいて前記消耗品の消耗時期を予測する予測処理と、
前記検出処理で検出した状態を消耗品情報として管理装置に送信する送信処理と、
前記送信処理で送信した消耗品情報に応じて前記管理装置が返信する消耗品情報を受信する受信処理と、
前記画像形成装置と前記管理装置との通信の可否を監視する監視処理と、
前記消耗品の消耗時期を通知する通知処理と、
前記監視処理による監視結果が通信可能な場合に前記受信処理で受信した消耗品情報に基づく通知を行い、前記監視処理による監視結果が通信不能な場合に前記予測処理で予測した消耗時期に基づく通知を行うように前記通知処理を切替制御する制御処理と
前記画像形成装置が具備するコンピュータに実行させることを特徴とする消耗品管理プログラム。
【請求項7】
前記受信処理は、前記送信処理で送信した消耗品情報に基づいて前記管理装置が予測した消耗時期を消耗品情報として受信することを特徴とする請求項6記載の消耗品管理プログラム。
【請求項8】
前記制御処理は、前記監視処理による監視結果が通信不能な場合に前記予測処理を実行させることで、前記通知処理の動作を切り替える
ことを特徴とする請求項7記載の消耗品管理プログラム。
【請求項9】
前記受信処理で受信した消耗品情報を記憶手段に記憶させる記憶処理を前記コンピュータにさらに実行させ、
前記予測処理は、前記検出処理で検出した状態と前記記憶手段に記憶された消耗品情報とに基づいて前記消耗品の消耗時期を予測する
ことを特徴とする請求項7記載の消耗品管理プログラム。
【請求項10】
前記受信処理は、前記送信処理で送信した消耗品情報を前記管理装置が補正した情報を消耗品情報として受信し、
前記予測処理は、前記受信処理で受信した消耗品情報に基づいて前記消耗品の消耗時期を予測し、
前記制御処理は、前記監視処理による監視結果が通信可能な場合は、前記予測処理として前記受信手段が受信した消耗品情報に基づく消耗時期の予測を行わせ、前記監視処理による監視結果が通信不能な場合は、前記予測処理として前記検出処理で検出した状態に基づく消耗時期の予測を行わせることで、前記通知処理の動作を切り替える
ことを特徴とする請求項6記載の消耗品管理プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−54826(P2010−54826A)
【公開日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−220005(P2008−220005)
【出願日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【特許番号】特許第4285585号(P4285585)
【特許公報発行日】平成21年6月24日(2009.6.24)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】