説明

消費物品の密封バンドルを生成する方法

消費物品、特に喫煙物品、例えばシガレットを保存して分配するための密封バンドルを生成する方法を提供する。本発明は、一群の喫煙物品(5)を準備する段階と、内側チャンネル(30)と外面(31)とを含むスリーブ(3)を準備する段階と、スリーブ(3)の外面の周囲に密封可能材料を巻付ける段階と、密封可能材料をその底面(14)でかつその長さに沿ってスリーブ(3)の周囲に巻付けられている間に少なくとも部分的に密封する段階と、喫煙物品(5)の群をスリーブ(3)を通して押し、スリーブ(3)から部分密封された密封可能材料を取り外す段階と、密封バンドル(1)を形成するために、部分密封された密封可能材料を上面(15)で密封する段階とを含む、喫煙物品のような消費物品(5)を収容する密封バンドル(1)を生成する方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、消費物品、特に喫煙物品、例えばシガレットを保存して分配するための密封バンドルを生成する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
喫煙物品、特にシガレットは、最も一般的には、ヒンジ蓋式パック、スライド・アンド・シェル式パック、ハードカップ式パック、又はソフトカップ式パックに詰め込まれる。上述の喫煙物品の新鮮度を保存するために、一般的な手法は、ポリプロピレン包装紙のような障壁材料でパック、特にヒンジ蓋式パックを密封することである。代替的に、喫煙物品は、単一の密封可能材料の内側に付加的な保護層なしにバンドルとして密封することができる。
【0003】
例えば、EP−A−751、069は、こうした密封バンドルを生成する方法を開示している。第1の段階において、密封可能材料が、喫煙物品のための詰め込み装置のU字形ポケット内に導入される。第2の段階において、喫煙物品の群が、U字形ポケット内に移動される。第3の段階において、密封可能材料が、喫煙物品の群の周囲で閉じられる。最終段階において、密封可能材料が、喫煙物品の群の周囲で密封され、こうして密封バンドルが形成される。
この従来技術の方法は、喫煙物品が既に密封可能材料に収容されている間に密封可能材料が密封される欠点を有する。従って、密封可能材料の密封は、喫煙物品に対して行われ、望ましくない量の局所加熱に喫煙物品を露出する可能性がある。
【0004】
この欠点を回避する更に別の方法が、EP−A−1、686、060に開示されている。この場合にも、喫煙物品は、U字形に成形された密封可能材料内に導入される。次に、密封可能材料は、喫煙物品によって支えられるのでなく、喫煙物品の群と離れて密封される。この方法の欠点は、付加的な折り畳み作業、並びに付加的な密封可能材料を必要とすることである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】EP−A−751、069
【特許文献2】EP−A−1、686、060
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、説明した欠点を回避して内部の消費物品の品質を維持する喫煙物品を収容する密封バンドルを生成するための新規で改良された方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
特に、本発明による喫煙物品のような消費物品を収容する密封バンドルを生成する方法は、一群の喫煙物品を準備する段階と、スリーブを準備する段階と、スリーブの外面の周囲に密封可能材料を巻付ける段階と、密封可能材料をそれがスリーブの周囲に巻付けられている間にその底面でかつその長さに沿って少なくとも部分的に密封する段階と、部分密封された密封可能材料をスリーブから取り外すために喫煙物品の群をスリーブを通して押す段階と、部分密封された密封可能材料を上部で密封して密封バンドルを形成する段階とを含む。
【0008】
スリーブの形状と内部の消費物品の丁合は、密封バンドルの形状を決める。密封バンドルは、ゼロ又は整数のコーナを呈して例えば、円形、卵形、楕円形、半球形、半楕円形、三角形、正方形、矩形、六角形、八角形、又はいずれかの他の形状を形成する断面を有することができる。特に好ましいものは、円形様又は楕円様の形状、すなわち、基線に沿って互いに取り付けられて互いに対称な2つのコーナと2つの湾曲辺を有する形状を形成する2つの半円又は半楕円のような対称の線を含む形状、又は平行6面体形状のパックに対して備える矩形である。
通常は、いくつかの物品、例えば20の物品が、本発明の1つの密封バンドルに収容される。しかし、本発明の密封バンドルは、シガーのような特別な喫煙可能製品、又はバニラ又はシナモンのような高価なスパイスのような一個のみの物品を含む場合もある。
【0009】
その寸法の適切な選択により、バンドルは、例えば、合計10、15、16、17、18、19、20、21、又は25の喫煙物品を保持するように設計することができる。これらは、喫煙物品の総数に基づいて様々な丁合で配列することができる。例えば、喫煙物品は、6、7、8、9、又は10の1つの列、5、6、7、8、9、又は10の2つの列、5−6,6−7,7−8の2つの列、5−5−5、5−6−5、6−5−6、5−6−7、6−7−5 6、7−5−7、7−6−7、7−7−7、8−9−8の3つの列、4、5、又は6の4つの列に配列することができる。
【0010】
本明細書で使用される時の用語「バンドル」は、密封されるか又は密封されない包まれた消費物品のあらゆる群を説明することを意図している。
本明細書で使用される時の用語「シーム」は、密封可能材料が密封されるいずれかの種類の区域、線、又は位置を含むことを意図している。
本明細書で使用される時の用語「密封」は、接続部を十分に気体不透過性とするための密封可能材料のあらゆる種類の接続部分を含むことを意図している。密封は、例えば、熱密封又は溶接などのような熱の印加又は発生を通して、又は超音波、圧力、電磁場などの印加によって行うことができる。
【0011】
用語「気体不透過性」は、バンドルが最初に開封されていない期間、バンドルの内部空間と周囲の間の圧力差を維持するために気体に対して十分に不透過性であるとして理解されるものとする。
用語「品質を維持する」は、風味、香味、微生物の存在、外観及び感触、水分含量、及び全ての他の物理的、化学的、又は生物学的特性に関して、パック内の物品が工場から出た時に有する状態と、パックの最初の開封の時点でそれらが有する状態との間に基本的な差異をこの消費物品が示さないこととして理解されるものとする。
消費物品がスリーブに押し込まれる前に僅かに圧縮された状態になることが好ましい。これは、消費物品がスリーブから再度取り出された状態でスリーブの厚みを有利に補償し、緊密に包まれた密封バンドルが好ましく形成される。
【0012】
本発明の方法によれば、管状の包装紙は、喫煙物品の周囲に巻付けられるのではなくスリーブの周囲に巻付けられている間に、2つの側、すなわち、その長さに沿ってかつその底部で密封される。そこで初めて、喫煙物品が管状の包装紙内に導入される。従って、これらの2つの密封作業中に、喫煙物品は、いかなる熱にも露出されないことになる。
本発明による方法は、喫煙物品の群がフィルタ端部とタバコロッド端部とを有するフィルタ付シガレットである時に特に好ましい。その時には、フィルタ付シガレットは、部分密封された密封可能材料内にタバコロッド端部を先にして押し込まれることが好ましい。その場合には、密封可能材料の最終密封は、喫煙物品の群のフィルタ端部に対して行われることになる。一般的に、シガレットフィルタは感熱性ではない。
【0013】
本発明による方法の更に別の好ましい実施形態では、密封可能材料は、密封可能材料の第1及び第2の端部が重なり合ってその後に密封される側面シームを形成するように、スリーブの周囲に包まれる。この実施形態では、側面シームに沿って密封された密封可能材料の重なり合ったフラップは、次に、平坦表面に対して折り畳まれ、この重なり合ったフラップは、密封された時に底面シームを形成する。この平坦表面は、次に、喫煙物品の群をスリーブの内側チャンネルを通して部分密封された密封可能材料内に押し込むことができるように、スリーブから取り外される。この実施形態は、製造の観点から特に効率的である。
一般的に、複数のスリーブが、本発明による方法のある一定の段階が行われる様々な位置を通じて指標付けする包装機の指標付けホイールの周囲に配列される。指標付けホイール上で、これらの段階は、異なるバンドルに対して通常同時に行われる。
【0014】
本発明による方法の更に別の好ましい実施形態では、ホルダがスリーブの近くに配置される。喫煙物品の群は、喫煙物品を部分密封された密封可能材料と共にスリーブからホルダ内に押し込む目的で、スリーブの内側チャンネルを通して押される。ホルダによって保持された管状の包装紙は、次に、部分密封された密封可能材料の重なり合ったフラップを管状の包装紙内に収容された喫煙物品の端部に対して折り畳むことにより、その上部で閉じられて上部シームが形成される。次に、管状の包装紙は、上部シームに沿って密封され、密封バンドルが形成される。ここでもまた、この実施形態は、製造の観点から特に効率的である。一般的に、複数のホルダが、更に別の加工のためにチェーンに取り付けられる。各最終密封作業の後、ホルダを伴ったチェーンは、次のバンドルを受け取る次の位置に対して指標付けされる。
好ましくは、密封可能材料は、例えば、配向ポリプロピレン又はポリエチレンテレフタレートから生成された単層プラスチックフィルムである。
【0015】
こうした密封バンドルは、例えば、標準ヒンジ蓋式パック、スライド・アンド・シェル式パック、プラスチック又は金属から生成された専用パック、又は喫煙物品の密封バンドルを保持する他の適切な容器のような詰め替え式外側容器のための詰め替え密封バンドルを提供するために使用することができる。これは、必要な材料の全体の量を有利に低減し、従って、この実施形態を特に良好な費用効率的のものとし、同時に生じる廃棄物の量を低減する。必要に応じて、プラスチックフィルムは、例えば密封バンドルの気体不透過性を改善する改良された障壁特性を提供するために硬化することができる。
【0016】
本発明による方法の更に別の実施形態では、密封可能材料は、多層フィルム、例えば、配向ポリプロピレン−アルミニウム−配向ポリプロピレンの積層構造、又はポリエチレンテレフタレート−アルミニウム−ポリエチレンテレフタレートの積層構造を含む積層フィルムである。言うまでもなく、アルミニウム以外の材料、例えば、エチレン・ビニルアルコール・コポリマー又はポリビニリデンクロライドが高障壁層として使用されることも考えられる。
【0017】
更に別の適切な密封可能材料としては、以下に限定されるものではないが、金属/プラスチック積層体又は組合せ、プラスチック/金属/プラスチック積層体又は組合せ、プラスチック/紙/プラスチック積層体又は組合せ、硬化プラスチックホイル、硬化紙、硬化カードボード、金属を含有しない不透明プラスチックホイル、金属、合金、及びそれらのいずれかの組合せが挙げられる。好ましくは、純アルミニウムホイル又はアルミニウム/プラスチック積層体又は組合せ又はプラスチック/アルミニウム/プラスチック積層体又は組合せのようなアルミニウムの1つの層を含有する材料が使用される。プラスチック成分としては、通常のポリマー又はポリマー配合物を使用することができる。適切な更に別のポリマーとしては、以下に限定されるものではないが、ポリオレフィン、好ましくは、ポリエチレン及びポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリウレタン、及びポリスチレンが挙げられる。シェル材料は、着色料、香料、殺菌剤、充填剤、及び安定剤のような添加物を更に含有することができる。シェル材料の最外層に着色料を備える場合が好ましい。
密封可能材料の積層構造は、好ましくは、密封可能材料の前面が同じ密封可能材料の裏面に密封されるようになものである。
【0018】
本発明による方法の好ましい実施形態では、密封可能材料の最外層は、印刷可能である。これは、商標表示などに関して有利である。様々な印刷工程を使用することができる。デザイン及びグラフィックが外側層によって保護されるように、リバースグラビア印刷が好ましい場合がある。この場合には、従って、外側層は、印刷がそれを通過して見えるようにするために少なくとも半透明でなければならない。
【0019】
本発明による方法の好ましい実施形態により、密封可能材料には、密封バンドルの開封のための少なくとも1つの引裂テープが設けられる。これは、密封バンドルの容易な開封に備えるものである。この引裂テープは、特定の製品長さに基づく様々なアクセスレベルを提供するために水平方向の様々な位置に配置することができる。
通常は、引裂テープは、密封バンドルを開封するために容易に把持することができるタブを有する。密封バンドルの最終用途に基づいて様々なタブ位置を使用することができる。例えば、密封バンドルがヒンジ蓋式パック、スライド・アンド・シェル式パック、ソフトパック、又はその他のような様々な詰め替え式容器に使用される時、それらは、様々な開け方を有し、従って、タブにアクセスする様々な方法を有する。この場合、密封バンドルは、どの種類の詰め替え式容器に密封バンドルが詰め替えられるかに関わらず、少なくとも1つの引裂テープが便利な位置になるように、2つ又はそれよりも多く、例えば、3つ又は4つの引裂テープを含むことができる。
【0020】
好ましくは、密封可能材料には、密封バンドルの開封及び再閉止を複数回可能にする再閉止手段が設けられる。そのような再閉止手段は、例えば、粘着性表面を有するラベルとすることができる。再閉止可能な開封は、密封バンドル内の残っているシガレットの保護を強化する。
最後に、本発明の更に別の主題は、本発明による方法の上述の実施形態のいずれかに従って得られる喫煙物品を収容する密封バンドルである。
本発明による喫煙物品を収容する密封バンドルを生成する方法の実施形態を添付図面を参照して以下に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明による方法を用いて得られた密封バンドルの実施形態を示す図である。
【図2】本発明による方法の一実施形態に使用される装置の要素を概略的に示す図である。
【図3】図2に従った方法の実施形態に使用されるスリーブを概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1は本発明による方法を用いて得られる密封バンドルの実施形態を示している。密封バンドル1は、密封可能材料の1つのシートから生成され、前面10、裏面11、2つの側面12及び13、底面14及び上面15を含む。更に、密封バンドル1は、タブ17を有する引裂テープ16を含む。引裂テープ16は、その中に収容された喫煙物品へのアクセスを可能にするための密封バンドル1の開封を目的とする。密封バンドル1は、密封可能材料のシートの第1及び第2の端部が重なり合う領域(外側の重なり合う端部のみが図1で見えている)によって形成される側面シーム130を更に含む。密封バンドル1は、底面に、重なり合う短い側面フラップ及び長い側面フラップ141、142を更に含み、それらは、重なり合う領域で互いに密封されて底面シーム140が形成される。密封バンドル1は、上面に、重なり合う短い側面フラップ及び長い側面フラップ151、152を更に含み、それらは、重なり合う領域で互いに密封されて上面シーム150が形成される。
【0023】
図2は、本発明による方法によって使用される装置の実施形態の要素を示している。駆動部、制御要素のような当業者に公知の他の特徴は、明確にするために省略されている。この実施形態では、この例においては20である所定の数及びこの例においては7−6−7丁合である所定の丁合の喫煙物品5の群が、スリーブ3に接近した圧縮ポケット2内に提供される。内側チャンネル30がスリーブ3を通過して延びている。内側チャンネル30、並びにスリーブ3の外面31は、矩形断面を有する直方体形状を有する。代替的に、スリーブ3は、例えば、三角形、六角形、円形、その他である異なる断面を有することができる。スリーブ3の外面31は、密封バンドル1の内側幅及び奥行きに基本的に対応する幅32及び奥行き33を有する(図3を参照されたい)。
【0024】
図3に示すように、スリーブ3は、その上端の近くで保持することができ、それによってスリーブは、スリーブ3が保持されている位置とスリーブ3の底端との間の長さ34を有するようになっている。この長さ34は、密封可能材料の内側に包まれたる喫煙物品の長さに、バンドル1がそれから生成される密封可能材料の底面フラップ141、142の長さを加えたものに少なくとも対応する。
第1の段階において、シート状の密封可能材料が、スリーブ3の外面31の周囲に巻付けられる。シート状の材料は、ロールから連続材料として供給され、スリーブ3の外面31の周囲にそれが巻付けられる前の付加的な段階において適切な寸法に切断することができる。次に、密封可能材料は、側面シーム130(図1を参照されたい)に沿って密封される。側面シーム130に沿った密封は、密封可能材料を仮止めしてスリーブの周りにそれを安定化するために、側面シーム130の限定された領域でのみ密封可能材料を最初に密封することによって行うことができる。次に、側面シーム130全体に沿って、密封工程を完結することができる。代替的に、単一段階で側面シーム130全体に沿って密封工程を行うことができる。
【0025】
密封可能材料が側面シーム130に沿って密封された状態で、平坦表面を有するプレート(図示せず)が、スリーブ3の底端に内側チャンネル30を通して押し進められる。次に、2つの小さい側面フラップ(図示せず)及び2つの長い側面フラップ141、142(図1を参照されたい)が重ね合わされて、底面密封140を形成するために当接面に対して折り畳まれる。次に、密封された底面14(図1を参照されたい)を形成するために、プレートの平坦表面に対して底面シーム140に沿って密封が行われる。密封は、以上で既に説明したように、この場合も2段階作業又は1段階作業のいずれかで行うことができる。次に、プレートがスリーブ3から取り除かれる。従って、側面シーム130及び底面シーム140の密封の時にスリーブ3内に喫煙物品が存在しないので、タバコが密封作業によって発生した熱に露出される可能性はない。
【0026】
第1の矢印20で示す次の段階において、圧縮ポケット2内に提供された喫煙物品5の群がスリーブ3の内側チャンネル30を通して押し進められる。これは、喫煙物品のタバコロッド端部を先にして行われ、スリーブ3の内側チャンネル31を通過した喫煙物品5の前端が、部分密封された密封可能材料1の密封された底面14に接するので、スリーブ3から部分密封された密封可能材料1が取り外される。
【0027】
喫煙物品を収容している部分密封された密封可能材料1は、次に、スリーブ3に近接するホルダ4に押し込まれる。次に、バンドル1の上面が、2つの小さい側面フラップ及び2つの長い側面フラップ151、152(図1を参照されたい)を重ね合わせるようにして喫煙物品5のフィルタに対して折り畳むことによって閉止され、その間、部分密封された密封可能材料1はホルダ4によって保持される。次に、部分密封された密封可能材料1がホルダ4によって保持されながら、フィルタに接触した上面シーム150(図1を参照されたい)に沿って密封が行われ、そのようにして喫煙物品を収容した密封バンドル1が形成される。
【0028】
以上で既に示したように、詰め替えパックが、詰め替え式外側容器のために、例えば硬質のヒンジ蓋式パックのために生成される場合には、密封可能材料は、例えば、配向ポリプロピレン(OPP)又はポリエチレンテレフタレート(PET)から作られた単一材料プラスチックフィルムである。必要に応じて、プラスチックフィルムは、改良された障壁特性を提供するために硬化することができる。
代替的に、密封可能材料は、多層フィルム、例えば、配向ポリプロピレン(OPP)−アルミニウム(Al)−配向ポリプロピレン(OPP)の積層構造、又はポリエチレンテレフタレート(PET)−アルミニウム−ポリエチレンテレフタレート(PET)の積層構造を含む積層フィルムとすることができる。言うまでもなく、高障壁層として、アルミニウム以外の材料、例えば、エチレン・ビニルアルコール・コポリマー(EVOH)又はポリビニリデンクロライド(PVDC)を使用することも可能である。他の組合せ、例えば、紙層とアルミニウム層の組合せを使用することも考えられる。
【0029】
密封可能材料の最外層は、印刷可能にすることができる。これは、商標表示などに関して有利である。様々な印刷工程を使用することができる。しかし、デザイン及びグラフィックが外側層によって保護されるように、リバースグラビア印刷が好ましいであろう。この場合には、外側層は、印刷がそれを通過して見えるようにするために、少なくとも半透明でなければならない。
喫煙物品を収容する密封バンドルを生成するこの方法は、様々の種類のシガレットに対して、例えば、様々な数の喫煙物品(5から30まで)並びに所定の数の喫煙物品の様々な丁合に対して配合、円周、又は長さが様々である喫煙物品に対して使用することができる。
喫煙物品の異なる密封バンドル、例えば、13のキングサイズの喫煙物品のバンドルと7つのより短い喫煙物品のバンドルを様々な種類の用途に、例えば、詰め替え式容器内に一緒に使用することができると考えられることも認めることができる。
【符号の説明】
【0030】
1 密封バンドル
14 底面
15 上面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
喫煙物品のような消費物品(5)を収容する密封バンドル(1)を生成する方法であって、
一群の喫煙物品(5)を準備する段階と、
内側チャンネル(30)と外面(31)とを含むスリーブ(3)を準備する段階と、
前記スリーブ(3)の前記外面(30)の周囲に密封可能材料を巻付ける段階と、
前記密封可能材料を、その底面(14)でかつその長さに沿って前記スリーブ(3)の周囲に巻付けられている間に少なくとも部分的に密封する段階と、
前記スリーブ(3)から前記部分密封された密封可能材料を取り外すために、前記喫煙物品(5)の群を該スリーブ(3)の前記内側チャンネル(30)を通して該部分密封された密封可能材料内に押し込む段階と、
密封バンドル(1)を形成するために、前記部分密封された密封可能材料をその上面(15)で密封する段階と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記喫煙物品(5)の群は、各々がロッド端部とフィルタ端部を有するフィルタ付シガレットであり、
前記喫煙物品(5)の群は、前記ロッド端部を先にして前記スリーブ(3)の前記内側チャンネル(30)を通して前記部分密封された密封可能材料内に押し込まれ、
前記上面(15)を前記密封する段階は、前記喫煙物品(5)の前記フィルタ端部に対して行われる、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記密封可能材料は、該密封可能材料の第1及び第2の端部が重なり合って、その後密封される側面シーム(130)を形成するように前記スリーブ(3)の周囲に巻付けられ、
前記部分密封された密封可能材料1の重なり合うフラップ(141、142)が、次に、前記スリーブ(3)の底部に設けられた平坦表面に対して折り畳まれ、該重なり合うフラップ(141、142)は、その後密封されて該部分密封された密封可能材料の前記密封された底面(14)を形成する底面シーム(140)を形成し、
前記平坦表面は、次に、前記喫煙物品(5)の群が前記スリーブ(3)の前記内側チャンネル(30)を通して前記部分密封された密封可能材料の中に押し込まれることを可能にするために、該スリーブ(3)から取り外される、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の方法。
【請求項4】
ホルダ(4)が、前記スリーブ(3)の近くに配置され、前記喫煙物品(5)の群は、該喫煙物品(5)を前記部分密封された密封可能材料と共に前記スリーブ(3)から該ホルダ(4)の中に押し込むために該スリーブ(3)の内側チャンネル(30)を通して押され、
更に、前記ホルダ(4)によって保持された前記部分密封された密封可能材料は、次に、その上面(15)において、該部分密封された密封可能材料の重なり合ったフラップ(151、152)を前記喫煙物品の前記端部に対して折り畳んで上面シーム(150)を形成することにより閉止される、
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記密封可能材料は、例えば配向ポリプロピレン又はポリエチレンテレフタレートから作られた単一材料プラスチックフィルムであることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記密封可能材料は、多材料フィルム、例えば、配向ポリプロピレン−アルミニウム−配向ポリプロピレン又はポリエチレンテレフタレート−アルミニウム−ポリエチレンテレフタレートの構造を含む積層フィルムであることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記密封可能材料の最外層が、印刷可能であることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記密封可能材料には、前記密封バンドル(1)を開封するための少なくとも1つの引裂テープ(16)が設けられることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記スリーブの前記外面は、生成される前記バンドル(1)の内側の幅及び奥行きに基本的に対応する幅(32)及び奥行き(33)を有することを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記密封バンドル(1)は、再閉止手段を含むことを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の方法に従って得られた、喫煙物品(5)を収容する密封バンドル(1)。
【請求項12】
請求項11に記載の1つから3つの密封バンドルを収容するシガレットパック。
【請求項13】
第1の密封バンドルにおける前記喫煙物品と第2の密封バンドルにおける喫煙物品は、異なる種類、特に、異なる配合、香味、円周、又は長さ、又はそれらを混合した喫煙物品を包含することを特徴とする請求項12に記載のシガレットパック。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2010−523411(P2010−523411A)
【公表日】平成22年7月15日(2010.7.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−501519(P2010−501519)
【出願日】平成20年4月3日(2008.4.3)
【国際出願番号】PCT/EP2008/054062
【国際公開番号】WO2008/122592
【国際公開日】平成20年10月16日(2008.10.16)
【出願人】(596060424)フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム (222)
【Fターム(参考)】