説明

消防自動車

【課題】消火剤と水とを所要の混合割合で常に正確且つ効率良く混合することができ消防自動車の提供。
【解決手段】この消防自動車は、消火液の主体となる水を供給する水ポンプ54と、消火剤を上記水に混合させる消火剤ポンプ56とを備える。消火剤は、予め消火剤タンク40に貯留されている。消火剤ポンプ56は、ダイヤフラムポンプであり、油圧ポンプ63により駆動される。油圧ポンプ63の回転数は、流量調整弁72によって調整される。流量調整弁72は、制御装置53によって制御される。制御装置53は、消火液の流量及び油圧ポンプ63の回転数に基づいて、消火剤が所定の割合で水と混合されるように流量調整弁72を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、消防自動車、特に水と消火剤とが混合された消火液を放出することができる特殊消防自動車の構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えばコンビナート等に設置される消防自動車は、火災時の特殊性に鑑みて特殊な消火液を放出することができるようになっている(例えば、特許文献1〜特許文献3参照)。図9は、コンビナート等で使用される従来の消防自動車の艤装図であり、この消防自動車の外観が示されている。この消防自動車1は、シャシー2を備えており、このシャシー2にボディ3及び放水塔4等が架装されている。ボディ3は、鋼板からなり、ポンプ室5が設けられている。このポンプ室5に消防ポンプ及び消火剤ポンプ等が収容されている。ポンプ室5の後方に消火剤タンク6が配置されており、この消火剤タンク6に所定の消火剤が積載されている。シャシー2はエンジンを搭載している。このエンジンにより上記消防ポンプが駆動され、放水塔4から放水される。上記消火剤は、上記消火剤ポンプによって上記消防ポンプが吐出する水に供給され、当該水と消火剤とが混合されるようになっている。この消防自動車1が火災現場に到着すると、放水塔4が展開され、上記消火剤を含む消火液が放水塔4の先端部に設けられたノズル7から放出される。
【0003】
図10は、この消防自動車1の配管系統の要部を示す図である。同図が示すように、消火液の主体である水20は、図示されていない消防ポンプによって混合部8に供給される。一方、消火剤9は、予め消火剤タンク10に貯留されており、消火剤ポンプ11によって供給管12を経て混合部8に供給される。水20と消火剤9とは、この混合部8において混合され、消火液が生成される。上記供給管12は、消火剤流量計13、消火剤吐出バルブ14及び消火剤流量調整バルブ15が設けられている。消火剤流量計13は、消火剤ポンプ11から送給される消火剤の流量を計測し、当該流量信号を制御装置16に送信する。制御装置16は、上記消火剤吐出バルブ14及び消火剤流量調整バルブ15を制御し、これにより、所定の混合比率で水20と消火剤9とが混合される。消火剤9が混合された消火液は、吐出配管17を経て放出される。なお、この吐出配管17は、消火液流量計18が設けられており、吐出される消火液の流量が常時監視されている。なお、消火剤ポンプ11は、オイル供給装置19を備えている。このオイル供給装置19は、消火剤ポンプ11の始動時に消火剤ポンプ11内にオイルを供給する。
【0004】
図11は、この消防自動車のポンプ室5の内部の構造を示す側面図であり、図12は、当該ポンプ室5の平面図である。これらの図が示すように、シャシー2のフレーム21に消防ポンプ22及び消火剤ポンプ11が設けられている。また、消防ポンプ22に水を導くための真空ポンプ23及び消火剤ポンプ11を駆動するための駆動装置24が設けられている。この駆動装置24は、図示されていないPTO(Power Take Off Device)と、ベルト・プーリ機構25と、連接ロッド26とを備えている。PTOは、エンジンから動力を取出す装置であり、この取り出された動力は、クラッチ機構25、ベルト・プーリ機構26及び連接ロッド27を介して消火剤ポンプ11に伝達される。
【0005】
【特許文献1】特開平11−137709号公報
【特許文献2】特開平7−155394号公報
【特許文献3】特開平8−47548号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、消火剤9を供給する消火剤ポンプ11は、一般にギアポンプが採用されている。この消火剤ポンプ11は、前述のパワートレーンを介して一定の回転速度で回転される。すなわち、図10が示すように、消火剤は、常に一定の流量で消火剤流量調整バルブ15側に送られ、この消火剤流量調整バルブ15の開度が制御装置16により制御されることによって、消火剤の混合比が調整される。
【0007】
したがって、消火剤ポンプ11から吐出される消火剤は、上記消火剤流量調整バルブ15によって常に絞られた状態で混合部8に送られ、その余の消火剤は、図示されていないリリーフバルブを介して消火剤ポンプ11の上流側(給液側)に戻されている。このため、消火剤ポンプ11による消火剤の供給効率が低いうえに、消火剤9と水とを所要の割合で正確に混合させることが困難であるという問題があった。
【0008】
そこで、本発明の目的は、消火剤と水とを所要の混合割合で常に正確且つ効率良く混合することができ消防自動車を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(1) 上記目的が達成されるため、本発明に係る消防自動車は、エンジンが搭載されたシャシーと、シャシーに搭載され、エンジンにより駆動されることによって吸水口から供給された水を吐出口から吐出する消防ポンプと、消火剤が貯留された消火剤タンクと、消火剤を消火剤タンクから消防ポンプに供給する消火剤ポンプと、消火剤ポンプを駆動する油圧アクチュエータと、油圧アクチュエータに圧油を供給する油圧ポンプと、油圧ポンプと油圧アクチュエータとの間に配設され、油圧アクチュエータへ送給する圧油の流量を調整する油圧調整弁とを備えたことを特徴とするものである。
【0010】
この消防自動車では、エンジンが消防ポンプを駆動することにより、当該消防ポンプは、所定の圧力及び流量の水を放出する。さらに、油圧アクチュエータが作動することによって消火剤ポンプが駆動され、これにより、予め消火剤タンクに貯留されている消火剤が上記水に供給される。その結果、水と消火剤とが混合され、当該消防自動車は、消火剤が混合された消火液を放出することができる。この場合、消火剤ポンプが油圧アクチュエータによって駆動され、この油圧アクチュエータは、油圧ポンプによって駆動される。油圧ポンプと油圧アクチュエータとは、設計自由度がきわめて高い油圧配管により接続されるから、消火剤ポンプを駆動するためのパワートレーンがきわめて簡単な構造となる。
【0011】
具体的には、従来においては、シャシーに搭載されたエンジンの出力がPTO、クラッチ等の大型の動力伝達装置を介して消火剤ポンプに伝達されるという複雑なパワートレーンが採用されていたが、本発明では、シャシー内の狭く複雑な空間にも容易に配置することが可能な油圧配管によりパワートレーンが構成されるので、このパワートレーンが簡単且つコンパクトなものとなる。しかも、油圧アクチュエータにより消火剤ポンプが駆動されるから、消火剤ポンプの出力(水と混合される消火剤の流量)が簡単に調整され得るという利点もある。
【0012】
(2) 上記油圧アクチュエータは、油圧モータであるのが好ましい。これにより、油圧アクチュエータがコスト安価に構成され得るという利点がある。しかも、油圧モータが採用されることによって、消火剤ポンプの出力の調整がより簡単なものとなる。なぜなら、油圧モータの回転数が制御されることにより、消火剤ポンプの出力が調整され得るからである。
【0013】
(3) 上記消火剤ポンプは、ダイヤフラムポンプであるのが好ましい。ダイヤフラムポンプは定容量ポンプであり、しかも、回転数に比例して容量が正確に定まる。したがって、このダイヤフラムポンプの回転数が調整されることにより、消火剤の流量が正確に制御され、水と消火剤とが所要の混合割合で正確且つ簡単に混合される。特に、このダイヤフラムポンプが上記油圧モータによって駆動される場合には、当該ダイヤフラムポンプの回転数が、きわめて正確に制御され、その結果、ダイヤフラムポンプの出力もきわめて正確に制御され得るという利点がある。
【0014】
さらに、このダイヤフラムポンプが採用されることにより、消火剤の供給時にポンプ始動オイルが不要になるという利点がある。
【0015】
具体的には、消火剤ポンプとして従来のようなギアポンプが採用された場合には、ギアポンプは、消火剤の供給時に、その内部をポンプ始動オイル(典型的には、グリセリン)で充填される必要があるが、本発明では、このようなポンプ始動オイルが不要である。ところで、上記ポンプ始動オイルは、消火剤が供給された後にギアポンプ外へ排出されなければならない。ところが、ポンプ始動オイルがそのまま排出されると、現場が汚染される可能性がある。また、グリセリンのような引火性の低いオイルであっても、これが火災現場に廃棄されることは好ましくない。環境にやさしいオイルの使用も考えられるが、現場の汚染は、できる限り避けられるべきである。加えて、消火剤ポンプの始動にオイルが必要であるから、消火作業のコストも高くなる。
【0016】
しかしながら、本発明では、前述のようにポンプ始動オイルが不要であるから、現場の汚染を防止して環境に優しい消火活動が可能となり、さらに、消火活動のコストが低減されるという利点がある。
【0017】
(4) 上記水及び消火剤が混合された消火液の流量を検知する消火液流量センサと、上記消火剤の流量を検知する消火剤流量センサと、上記消火液流量センサによって検知された消火液流量及び上記消火剤流量センサによって検知された消火剤流量に基づいて、消火剤が所定の割合で水と混合されるように上記油圧調整弁を制御する制御装置とがさらに備えられているのが好ましい。この場合、消火液流量及び消火剤流量に基づいて油圧調整弁が制御され、消火剤と水とが所定の割合で正確に混合される。したがって、消火剤が所望の割合で混合された消火液が安定して生成され得る。
【0018】
あるいは、上記水の流量を検知する水流量センサと、上記水及び消火剤が混合された消火液の流量を検知する消火液流量センサと、上記水流量センサによって検知された水流量及び上記消火液流量センサによって検知された消火液流量に基づいて、消火剤が所定の割合で水と混合されるように上記油圧調整弁を制御する制御装置とがさらに備えられていてもよい。この場合、水流量及び消火液流量に基づいて油圧調整弁が制御され、消火剤と水とが所定の割合で正確に混合される。したがって、消火剤が所望の割合で混合された消火液が安定して生成され得る。
【0019】
あるいは、上記水の流量を検知する水流量センサと、上記消火剤の流量を検知する消火剤流量センサと、上記水流量センサによって検知された水流量及び上記消火剤流量センサによって検知された消火剤流量に基づいて、消火剤が所定の割合で水と混合されるように上記油圧調整弁を制御する制御装置とがさらに備えられていてもよい。この場合、水流量及び消火剤流量に基づいて油圧調整弁が制御され、消火剤と水とが所定の割合で正確に混合される。したがって、消火剤が所望の割合で混合された消火液が安定して生成され得る。
【0020】
また、上記水及び消火剤が混合された消火液の流量を検知する消火液流量センサと、上記油圧モータの回転数を検知する回転数センサと、上記消火液流量センサによって検知された消火液流量及び上記回転数センサによって検知された油圧モータの回転数に基づいて、消火剤が所定の割合で混合されるように上記油圧調整弁を制御する制御装置とがさらに備えられていてもよい。この場合、上記油圧モータの回転数が制御されることにより、ダイヤフラムポンプの回転数が正確に制御され、その結果、消火剤の流量も正確且つきわめて簡単に制御され得る。したがって、消火剤が所望の割合で混合された消火液が安定して生成され得る。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、消火剤ポンプを駆動するためのパワートレーンが簡単且つコンパクトに設計されることから、消火剤ポンプの駆動制御が簡単なものとなる。したがって、消火剤と水とが所要の混合割合で常に正確且つ効率良く混合され、適切な消火作業が可能となる。加えて、消火剤の混合効率が向上することにより、消防自動車のエンジンの負荷が低減され、燃料の無駄な消費が防止される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
【0023】
図1は、本発明の一実施形態に係る高所放水車30(消防自動車)の艤装図である。
【0024】
この高所放水車30は、例えばコンビナート等に配備される特殊消防自動車であって、水と、予め貯留された消火剤とが混合され、両者の混合液としての消火液を放出することができるようになっている。この高所放水車30は、シャシー31と、シャシー31に架装されたボディ32と、シャシー31に取り付けられた放水塔支持装置33、図示されていない水ポンプ(消防ポンプ)及び消火剤ポンプ並びにジャッキ・アウトリガー装置34と、放水塔支持装置33に支持された放水塔35とを備えている。
【0025】
シャシー31は、メインフレーム36と、メインフレーム36に懸架された車輪37と、メインフレーム36の前端部に設けられたキャビン38と、図示されていないが、メインフレーム36に支持され、キャビン37の下方に配置されたエンジンとを備えている。メインフレーム36は、断面が略C字状に形成された一対の鋼材を有し、両者は、互いに対向配置されている。なお、メインフレーム36は、当該メインフレーム36を構成する鋼材同士を接続する複数のクロスメンバーを備えており、これにより、メインフレーム36全体の剛性が向上されている。前述のようにエンジンは、このメインフレーム36に支持されており、当該エンジンに車輪37を駆動するための動力伝達機構が連結されている。キャビン32は、この高所放水車30を走行運転するための運転室を構成している。
【0026】
ボディ32は、高所放水車30の外形を構成している。ボディ32は、フレーム及び外板からなる。フレームは、例えば鋼又はアルミニウム合金からなり、シャシー31のメインフレーム36に固定されている。フレームは、所要の骨組構造を有し、上記外板がこのフレームの外面に取り付けられている。この外板も鋼又はアルミニウム合金からなる。ボディ32の中央部にポンプ室39が形成されており、このポンプ室39の後方に消火剤タンク40が設けられている。この消火剤タンク40は、予め消火剤(典型的には、たん白泡消火薬剤、合成界面活性剤泡消火薬剤、水成膜泡消火薬剤)を貯留しておくことができる。このポンプ室39の内部に上記水ポンプ及び消火剤ポンプが収容されている。これらは、後に詳述される駆動装置によって駆動されるようになっており、これにより、水と消火剤とが混合され、消火液が放水塔35から放出されるようになっている。なお、ボディ32の後方にホースカー41が着脱自在に取り付けられている。
【0027】
ジャッキ・アウトリガー装置34は、メインフレーム36の中央部及び後部に配置されている。このジャッキ・アウトリガー装置34では、アウトリガーがボディ32の側方に張り出した状態で、アウトリガーの先端に設けられたジャッキが下方へ伸長する。これにより、シャシー31がジャッキによって安定的に支持された状態となり、放水塔35の安全な駆動及び安全な放水作業が可能となる。なお、ジャッキ及びアウトリガーは、典型的には油圧シリンダを含む所定の油圧装置により駆動される。
【0028】
放水塔支持装置33は、図示されていないターンテーブルと、このターンテーブルの上面に固定された支持フレーム42と、起伏シリンダ43とを備えている。ターンテーブルは、メインフレーム36に取り付けられている。ターンテーブルは、典型的にはメインフレーム36側に固定される固定環と、固定環に対して回転可能に設けられた可動部材とを有する。支持フレーム42は、この可動部材に固定されており、可動部材が固定環に対して回転することにより、支持フレーム42がシャシー31に対して回転するようになっている。なお、可動部材は、油圧モータを含む所定の油圧装置によって回転されるようになっている。
【0029】
同図が示すように、支持フレーム42は、起伏中心軸44を介して放水塔35を支持している。具体的には、起伏中心軸44が放水塔35の基端部を貫通し、当該起伏中心軸44の両端部が支持フレーム42によって支持されている。本実施形態では、起伏中心軸44は、放水塔35が相対的に回転可能な状態で貫通している。したがって、放水塔35は、起伏中心軸44を起伏中心として起立又は倒伏することができるようになっている。また、起伏シリンダ43は、シリンダチューブ及びシリンダロッドを有する伸縮シリンダであって、シリンダチューブの後端が支持フレーム43の中央部に連結され、シリンダロッドの先端が放水塔35の所定位置に連結されている。シリンダチューブの後端及びシリンダロッドの先端は、それぞれ、支持フレーム43及び放水塔35に対して回転可能に連結されている。したがって、起伏シリンダ43が伸長することにより、放水塔35は起立姿勢となり、起伏シリンダ43が縮端することにより、放水塔35は倒伏する。本実施形態では、起伏シリンダ43は、当該起伏シリンダ43の伸縮を制御する油圧制御弁を含む油圧装置によって駆動され、これにより、放水塔35が起伏動作するようになっている。
【0030】
放水塔35は、断面形状が矩形に形成された複数の筒状部材46〜49を備えている。本実施形態では、放水塔35は、4本の筒状部材46〜49を備えており、各筒状部材46〜49は、それぞれ、第1番塔46、第2番塔47、第3番塔48及び第4番塔49と称される。この第4番塔49の後端部が前述のように上記支持フレーム42に支持されている。第1番塔46の外形寸法が最も小さく、第2番塔47、第3番塔48、第4番塔49の順に外形寸法が大きくなっている。このため、第1番塔46が第2番塔47の内部に長手方向にスライド可能に挿入されており、第2番塔47が第3番塔48の内部に長手方向にスライド可能に挿入されている。第3番塔48も同様に第4番塔49の内部に挿入されている。したがって、第1番塔46〜第3番塔48がそれぞれ隣り合う第2番塔47〜第4番塔49に対してスライドすることにより、放水塔35は、全体として長手方向に伸縮することができる。なお、放水塔35の伸縮動作は、典型的には伸縮シリンダを含む所定の油圧装置によってなされる。
【0031】
放水塔35は、送水管50を備えている。この送水管50は、同図が示すように第4番塔49〜第1番塔46に設けられており、放水塔35の伸縮に追従して長手方向に伸縮することができるようになっている。上記支持フレーム42にも送水管51が取り付けられている。この送水管51は、支持フレーム42及びボディ32の内部を通って上記ポンプ室39に連通されており、当該ポンプ室39内に配置された上記水ポンプに接続されている。送水管51は上記送水管50と連結されており、上記水ポンプから吐出された水は、送水管51、50を通って放水塔35の先端まで案内される。また、放水塔35の先端(第1番塔46の先端)に放水モニター52が設けられている。この放水モニター52の放水口に図示されていないノズルが取り付けられるようになっている。放水モニター52は、放水口の向きをさまざまに変化させることができるようになっており、したがって、実際の消火活動時において、上記ノズルは所望の方向に向けられる。
【0032】
なお、上記支持フレーム42に操作部45が設けられている。この操作部45は、上記ターンテーブルの回転、上記起伏シリンダ43及び伸縮シリンダの伸縮並びに放水モニター52の俯仰を操作することができる。また、この操作部45は、後に詳述される制御装置53を内蔵しており、この制御装置53は、上記消火剤ポンプの駆動その他当該高所放水車30の作動全般を総合的に制御する。
【0033】
図2〜図4は上記ポンプ室39内のポンプ架装部のレイアウトを示す図であり、図2は側面図、図3は平面図及び図4は後面図である。なお、図2及び図3において右側、図4において上側が当該高所放水車30の前方である。
【0034】
これらの図が示すように、上記水ポンプ54、真空ポンプ55及び消火剤ポンプ56がポンプ室39内に配置されている。本実施形態では、これら水ポンプ54、真空ポンプ55及び消火剤ポンプ56は、サブフレーム57上に配置されており、このサブフレーム57が上記メインフレーム35に固定されている。ただし、このサブフレーム57が省略されてもよいことは勿論である。
【0035】
水ポンプ54は、インペラを備えた遠心ポンプであって、既知の構成である。この水ポンプ54は、3つの吸水口58〜60と吐出口61とを備えており、吸水口58〜60に供給された水がインペラにより遠心加速されて吐出口61から吐出されるようになっている。真空ポンプ55は、水ポンプ54に供給される水を当該水ポンプ54のケーシング内に引き込むためのものである。この真空ポンプ55も既知の構造を備えている。図2及び図3が示すように、水ポンプ54は、図示されていないPTOに連結された連接部材62によって駆動される。PTOは、シャシー31に搭載されたエンジンの動力を取り出すものであって、PTOによって取り出された動力により水ポンプ54が回転される。なお、PTOによって取り出された動力は、所定のクラッチ及び動力伝達装置を介して真空ポンプも駆動するようになっている。
【0036】
消火剤ポンプ56は、本実施形態ではダイヤフラムポンプが採用されている。この消火剤ポンプ56は、前述の消火剤を消火剤タンク40から引き出して上記水に供給するものである。これにより、水を消火剤とが混合される。この消火剤ポンプ56は、油圧モータ63(油圧アクチュエータ)により駆動されるようになっている。この油圧モータ63は、油圧ポンプ78が接続されている。ただし、この油圧ポンプ78と油圧モータ63との間に、同図では図示されていない流量調整弁(油圧調整弁)が配設されている。
【0037】
油圧ポンプ78は、ポンプ室39内の所定の位置に配置されている。この油圧ポンプ78は、本実施形態では、ブラケットを介して上記サブフレーム57に取り付けられている。もっとも、この油圧ポンプ78は、上記シャシー31のメインフレーム35に取り付けられていてもよいことは勿論である。消火剤ポンプ56は、油圧ポンプ78から上記流量調整弁を介して圧油が供給されることによって回転する。油圧モータ63の出力軸64は、連接ロッド65を介して消火剤ポンプ56に接続されている。したがって、消火剤ポンプ56は、その回転数に応じた流量の消火剤を吐出する。後に詳述されるが、油圧モータ63に送給される圧油の流量に応じて上記消火剤ポンプ56の回転数が決定され得るから、上記流量調整弁の開度が制御されることにより、消火剤の混合割合が決定され得る。
【0038】
ここで、消火剤ポンプ56と油圧ポンプ78との位置関係は、特に限定されるものではない。なぜなら、消火剤ポンプ56と油圧ポンプ78とは、油圧配管で接続されるものであり、この油圧配管は、一般に、シャシー31内あるいはポンプ室39内のきわめて狭く複雑な空間にも容易に配置することが可能であるから、消火剤ポンプ56を駆動するためのパワートレーンが簡単且つコンパクトに設計されている。このように、当該パワートレーンが簡単且つコンパクトに設計されることによる作用効果については、後に詳述される。
【0039】
図5は、当該高所放水車30のポンプ室39内における水配管系統を示す図である。同図は、水及び消火剤の供給、消火液の混合生成及び放出の様子を模式的に示している。
【0040】
同図が示すように、この高所放水車30は、水ポンプ54の吸水口58〜60に水を導く導水配管66と、水ポンプ54の吐出口61に接続された吐出配管67と、消火剤タンク40内の消火剤を消火剤ポンプ56に導く導入配管68と、消火剤ポンプ56の吐出側に接続された消火剤供給配管69と、水と消火剤とを混合する混合部70と、水と消火剤とが混合された消火液を上記送水管51へ案内する案内配管71とを備えている。また、前述のように、ポンプ室39には消火剤ポンプ56を駆動するための油圧モータ63、この油圧モータ63を駆動するための油圧源としての油圧ポンプ78及び油圧モータ63を制御する流量調整弁72が設置されており、この流量調整弁72は、上記制御装置53によって制御されている。
【0041】
消火剤供給配管69には、消火剤流量センサ73が設けられている。この消火剤流量センサ73は、混合部70に送られる消火剤の流量を検知する。消火剤流量センサ73は、消火剤供給配管69を流れる消火剤の流量を計測し、消火剤の流量に応じた消火剤流量信号R1を出力する。この消火剤流量信号R1は、上記制御装置53に入力されるようになっている。また、上記消火剤供給配管69には、流路開閉バルブ74が配置されている。この流路開閉バルブ74は、外部からの開閉信号R2に基づいて作動し、消火剤供給配管69を開閉する。つまり、流路開閉バルブ74は、消火剤供給配管69を流れる消火剤の流量を調整することができる。上記開閉信号R2は、上記制御装置53から送信されるようになっている。もっとも、この流路開閉バルブ74は、手動操作バルブとして構成されていても良いことは勿論である。
【0042】
案内配管71には、消火液流量センサ75が設けられている。この消火液流量センサ75は、混合部70で混合生成された消火液の流量を検知する。消火液流量センサ75は、案内配管71を流れる消火液の流量を計測し、消火液の流量に応じた消火液流量信号R3を出力する。この消火液流量信号R3は、上記制御装置53に入力されるようになっている。
【0043】
油圧モータ63には、回転数検出センサ77が設けられている。この回転数検出センサ77は、油圧モータ63の回転数を計測し、当該回転数に応じた回転数信号R4を出力する。この回転数信号R4は、上記制御装置53に入力されるようになっている。なお、同図では、油圧ポンプ78(図2参照)は図示されていないが、油圧ポンプ78から吐出された圧油は、上記流量調整弁72を経て油圧モータ63に供給される。
【0044】
図6は、制御装置53の構成を模式的に示す図である。なお、この制御装置53は、本実施形態に係る高所放水車30に適用される制御装置の一例であり、後述の制御を実現する制御装置であれば、他の構成が採用されうることは勿論である。
【0045】
同図が示すように、制御装置53は、CPU(Central Processing Unit)79、ROM(Read Only Memory)80及びRAM(Random Access Memory)81を備えた中央処理部82を有する。この中央処理部82は、バス83及びASIC(Application Specific Integrated Circuit)84を介して、上記油圧モータ63、流量調整弁72、消火剤流量センサ73、流路開閉バルブ74、消火液流量センサ75、回転数検出センサ77、起伏シリンダ43その他アクチュエータを制御する油圧制御バルブ76等とデータ送受信可能に接続されている。
【0046】
中央処理部70のROM80は、所定のコンピュータプログラムを記憶している。CPU79は、このコンピュータプログラムにしたがい、上記消火剤流量センサ73、消火液流量センサ75及び回転数検出センサ77から出力される消火剤流量信号R1、消火液流量信号R3及び回転数信号R4に基づいて後述のような所定の演算を行う。例えば、本実施形態では、上記消火剤流量信号R1及び消火液流量信号R3に基づいて、CPU79は、上記コンピュータプログラムにしたがって消火剤が所定の混合割合で水と混合されるように流量調整弁72を制御する。
【0047】
具体的には、上記CPU79は、上記コンピュータプログラムにしたがって、上記信号R1及び信号R3に基づいて、上記回転数信号R4の目標値を算出し、流量調整弁72を駆動するためのバルブ駆動信号R5を出力する。そして、このバルブ駆動信号R5に基づいて流量調整弁72の開度が調整され、油圧モータ63の回転数が調整される。その結果、消火剤と水とが所望の割合で混合される。なお、この場合、上記流路開閉バルブ74は、単に消火剤供給配管69を全開又は全閉するバルブとして機能し得る。したがって、流路開閉バブル74は、上記開閉信号R2を受信した場合に作動し、消火剤供給配管69を開閉する。また、上記操作部45(図1参照)から起伏シリンダ43の伸縮等の操作がなされたときは、CPU79は、これに応じて油圧制御バルブ76を駆動するようになっている。
【0048】
本実施形態に係る高所放水車30では、実際に次のような要領で消火液が放水され、消火活動が行われる。
【0049】
図5が示すように、エンジンが水ポンプ54を駆動することにより、水ポンプ54は、その回転数に応じた圧力及び流量の水を吐出し、案内配管71、送水管51及び送水管50(図1参照)を経て放水モニター52から放水される。一方、油圧モータ63が作動することによって消火剤ポンプ56が駆動され、これにより、消火剤タンク40に貯留されている消火剤が消火剤供給配管69を経て混合部70に供給される。この混合部70において上記水と消火剤とが混合された消火液が生成され、この消火液が上記放水モニター52(図1参照)から放出される。
【0050】
この場合、図3が示すように、消火剤ポンプ56が油圧モータ63によって連接ロッド65を介して直接駆動され、さらに、この油圧モータ63は油圧ポンプ78により駆動される。油圧ポンプ78と油圧モータ63とは、前述のように、設計自由度が高い油圧配管により接続されているから、消火剤ポンプ56を駆動するためのパワートレーンがきわめて簡単である。換言すれば、従来のように、シャシーに搭載されたエンジンの出力がPTO、クラッチ等の大型の動力伝達装置を介して消火剤ポンプに伝達されるという複雑なパワートレーンではなく、きわめて簡単且つコンパクトなパワートレーンが採用され得る。しかも、油圧モータ63によって消火剤ポンプ56が駆動されるから、消火剤ポンプ63の出力、すなわち、水と混合される消火剤の流量が簡単に調整され得るという利点もある。
【0051】
このように、消火剤ポンプ56を駆動するためのパワートレーンが簡単且つコンパクトに設計され、その結果、消火剤ポンプ56の駆動制御も簡単なものとなるから、消火剤と水とが所要の混合割合で常に正確且つ効率良く混合され、適切な消火作業が可能となる。また、上記パワートレーンがコンパクトに設計されることから、高所放水車30のポンプ室39がコンパクトに設計され得る。しかも、従来のように、エンジンからPTO並びに上記動力伝達装置を介して動力を取り出す構造が採用されていないので、シャシー31も小型化され得る。具体的には、従来の高所放水車では、大型車両(いわゆる10トン級車両)のシャシーが主に採用されていたが、本実施形態に係る高所放水車30では、小型車両(8トン級車両)のシャシーが採用されている。
【0052】
特に、本実施形態では、上記消火剤ポンプ56を駆動するための油圧アクチュエータとして、油圧モータ63が採用されている。これにより、消火剤ポンプ56を駆動するための油圧アクチュエータがコスト安価に構成され得るという利点がある。しかも、油圧モータ63が採用されることにより、消火剤ポンプ56の出力調整が容易となる。すなわち、水と混合される消火剤の流量の調整がきわめて簡単である。換言すれば、油圧モータ63の回転数が正確に制御されることによって、消火剤ポンプ63の出力が簡単に制御され得るという利点がある。
【0053】
さらに、本実施形態では、上記消火剤ポンプ56としてダイヤフラムポンプが採用されている。ダイヤフラムポンプは定容量ポンプであり、しかも、回転数に比例して容量が正確に定まる。したがって、このダイヤフラムポンプの回転数が制御されることにより、消火剤供給配管69に送られる消火剤の流量が正確に制御され、その結果、水と消火剤とが所要の混合割合で簡単に混合されるという利点がある。前述のように、本実施形態では、油圧モータ63が採用されているから、この油圧モータ63の回転数が正確に制御されることにより、消火液中の消火剤の混合割合が正確に決定され得る。
【0054】
加えて、本実施形態では、図6が示すように、上記制御装置53が設けられており、消火液流量センサ73及び上記消火剤流量センサ75から出力される上記消火剤流量信号R1、消火液流量信号R3に基づいて、消火剤が所定の混合割合で水と混合される。したがって、消火剤が所望の割合で混合された消火液が効率良く且つ安定して生成される。その結果、放水モニター52から放出される消火液は、消火剤の混合割合が常に一定であり、ひいては円滑な消火活動が可能であるという利点がある。
【0055】
次に、本実施形態の変形例について説明される。
【0056】
上記実施形態では、消火液流量センサ73及び上記消火剤流量センサ75から出力される消火剤流量信号R1、消火液流量信号R3に基づいて、CPU79が上記バルブ駆動信号R5を出力し、この信号R5に基づいて油圧モータ63の回転数が調整される。ただし、前述のように、消火剤ポンプ56として回転数に正確に比例して流量が定められるダイヤフラムポンプが採用され、しかも、これを駆動する油圧アクチュエータとして油圧モータ63が採用されているから、油圧モータ63の回転数が正確に制御されることにより、消火剤の混合割合も一定に保たれる。
【0057】
図5が示すように、本変形例では、消火液流量センサ75は、案内配管71を流れる消火液の流量を計測し、当該消火液の流量に応じた消火液流量信号R3を出力する。また、回転数検出センサ77は、油圧モータ63の回転数を計測し、当該回転数に応じた回転数信号R4を出力する。これら消火液流量信号R3及び回転数信号R4は、上記制御装置53に入力される。CPU79は、上記消火液流量信号R3及び回転数信号R4に基づいて、消火剤の流量が上記コンピュータプログラムによって予め設定された値となるように、流量調整弁72を駆動するためのバルブ駆動信号R5を出力する。そして、このバルブ駆動信号R5に基づいて流量調整弁72の開度が調整され、油圧モータ63の回転数が調整される。その結果、消火剤と水とが所定の混合される。なお、この場合、上記消火剤流量信号R1は省略されてもよいし、上記流路開閉バルブ74は、単に消火剤供給配管69を全開又は全閉するバルブとして機能し得る。
【0058】
すなわち、本変形例では、油圧モータ63の回転数が制御されることにより、消火剤の混合割合が制御されるから、消火剤の流量制御がきわめて簡単であり、その結果、所望の割合で混合された消火液が安定して正確に生成され得るという利点がある。
【0059】
次に、本実施形態の他の変形例について説明される。図7は、本変形例に係る高所放水車30のポンプ室39内における水配管系統を示す図である。
【0060】
図7が示すように、本変形例では、消火液流量センサ75は、案内配管71を流れる消火液の流量を計測し、当該消火液の流量に応じた消火液流量信号R3を出力する。また、水流量センサ85は、導水配管66を流れる水の流量を計測し、当該水流量に応じた水流量信号R6を出力する。これら消火液流量信号R3及び水流量信号R6は、上記制御装置53に入力される。CPU79は、上記消火液流量信号R3及び水流量信号R6に基づいて、消火剤の流量が上記コンピュータプログラムによって予め設定された値となるように、流量調整弁72を駆動するためのバルブ駆動信号R5を出力する。そして、このバルブ駆動信号R5に基づいて流量調整弁72の開度が調整され、油圧モータ63の回転数が調整される。その結果、消火剤と水とが所定の混合される。なお、この場合、上記消火剤流量信号R1及び回転数信号R4は省略されてもよいし、上記流路開閉バルブ74は、単に消火剤供給配管69を全開又は全閉するバルブとして機能し得る。
【0061】
また、本変形例のさらなる変形例として、次にような実施態様も例示される。図7が示すように、水流量センサ85は、導水配管66を流れる水の流量を計測し、当該水流量に応じた水流量信号R6を出力する。また、消火剤流量センサ73は、消火剤供給配管69を流れる消火剤の流量を計測し、当該消火剤の流量に応じた消火剤流量信号R1を出力する。これら消火剤流量信号R1及び水流量信号R6は、上記制御装置53に入力される。CPU79は、上記消火剤流量信号R1及び水流量信号R6に基づいて、消火剤の流量が上記コンピュータプログラムによって予め設定された値となるように、流量調整弁72を駆動するためのバルブ駆動信号R5を出力する。そして、このバルブ駆動信号R5に基づいて流量調整弁72の開度が調整され、油圧モータ63の回転数が調整される。その結果、消火剤と水とが所定の混合される。なお、この場合、上記消火液流量信号R3及び回転数信号R4は省略されてもよいし、上記流路開閉バルブ74は、単に消火剤供給配管69を全開又は全閉するバルブとして機能し得る。
【0062】
なお、従来のように、消火液流量センサ73及び消火剤流量センサ75(図5参照)から出力される消火液流量信号R3及び消火剤流量信号R1に基づいて、消火剤が所定の割合で水と混合されるように、制御装置53が流路開閉バルブ74の開度を調整してもよいことは勿論である。
【0063】
加えて、上記実施形態及び各変形例においては、図5及び図7が示すように、混合部70が水ポンプ54の上流側に配置されている。ただし、図8が示すように、混合部70が水ポンプ54の下流側に設けられていてもよいことは勿論である。
【産業上の利用可能性】
【0064】
本発明は、消防自動車、特に、消火剤が混合された消火液を放出する消防自動車に適用され得る。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】図1は、本発明の一実施形態に係る高所放水車の艤装図である。
【図2】図2は、本発明の一実施形態に係る高所放水車のポンプ架装部の側面図である。
【図3】図3は、本発明の一実施形態に係る高所放水車のポンプ架装部の平面図である。
【図4】図4は、本発明の一実施形態に係る高所放水車のポンプ架装部の後面図である。
【図5】図5は、本発明の一実施形態に係る高所放水車の水配管系統の要部を示す図である。
【図6】図6は、本発明の一実施形態に係る高所放水車の制御装置の構成を模式的に示す図である。
【図7】図7は、本発明の一実施形態の変形例に係る高所放水車のポンプ架装部内における水配管系統を示す図である。
【図8】図8は、本発明の一実施形態の変形例に係る高所放水車のポンプ架装部内における水配管系統を示す図である。
【図9】図9は、コンビナート等で使用される従来の消防自動車の艤装図である。
【図10】図10は、従来の消防自動車の配管系統の要部を示す図である。
【図11】図11は、従来の消防自動車のポンプ室の内部の構造を示す側面図である。
【図12】図12は、従来の消防自動車のポンプ室の内部の構造を示す平面図である。
【符号の説明】
【0066】
30・・・高所放水車
31・・・シャシー
35・・・放水塔
36・・・メインフレーム
39・・・ポンプ室
40・・・消火剤タンク
45・・・操作部
46・・・第1番塔
47・・・第2番塔
48・・・第3番塔
49・・・第4番塔
50・・・送水管
51・・・送水管
52・・・放水モニター
53・・・制御装置
54・・・水ポンプ
55・・・真空ポンプ
56・・・消火剤ポンプ
58・・・吸水口
59・・・吸水口
60・・・吸水口
61・・・吐出口
62・・・連接部材
63・・・油圧モータ
64・・・油圧モータの出力軸
65・・・連接ロッド
66・・・導水配管
67・・・吐出配管
68・・・導入配管
69・・・消火剤供給配管
70・・・混合部
71・・・案内配管
72・・・流量調整弁
73・・・消火剤流量センサ
74・・・流路開閉バルブ
75・・・消火液流量センサ
76・・・油圧制御バルブ
77・・・回転数検出センサ
79・・・CPU
80・・・ROM
81・・・RAM
82・・・中央処理部
83・・・バス
84・・・ASIC


【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンジンが搭載されたシャシーと、
シャシーに搭載され、エンジンにより駆動されることによって吸水口から供給された水を吐出口から吐出する消防ポンプと、
消火剤が貯留される消火剤タンクと、
消火剤を消火剤タンクから消防ポンプに供給する消火剤ポンプと、
消火剤ポンプを駆動する油圧アクチュエータと、
油圧アクチュエータに圧油を供給する油圧ポンプと、
油圧ポンプと油圧アクチュエータとの間に配設され、油圧アクチュエータへ送給する圧油の流量を調整する油圧調整弁とを備えた消防自動車。
【請求項2】
上記油圧アクチュエータは、油圧モータである請求項1に記載の消防自動車。
【請求項3】
上記消火剤ポンプは、ダイヤフラムポンプである請求項1又は2に記載の消防自動車。
【請求項4】
上記水及び消火剤が混合された消火液の流量を検知する消火液流量センサと、
上記消火剤の流量を検知する消火剤流量センサと、
上記消火液流量センサによって検知された消火液流量及び上記消火剤流量センサによって検知された消火剤流量に基づいて、消火剤が所定の割合で水と混合されるように上記油圧調整弁を制御する制御装置とがさらに備えられている請求項1から3のいずれかに記載の消防自動車。
【請求項5】
上記水の流量を検知する水流量センサと、
上記水及び消火剤が混合された消火液の流量を検知する消火液流量センサと、
上記水流量センサによって検知された水流量及び上記消火液流量センサによって検知された消火液流量に基づいて、消火剤が所定の割合で水と混合されるように上記油圧調整弁を制御する制御装置とがさらに備えられている請求項1から3のいずれかに記載の消防自動車。
【請求項6】
上記水の流量を検知する水流量センサと、
上記消火剤の流量を検知する消火剤流量センサと、
上記水流量センサによって検知された水流量及び上記消火剤流量センサによって検知された消火剤流量に基づいて、消火剤が所定の割合で水と混合されるように上記油圧調整弁を制御する制御装置とがさらに備えられている請求項1から3のいずれかに記載の消防自動車。
【請求項7】
上記水及び消火剤が混合された消火液の流量を検知する消火液流量センサと、
上記油圧モータの回転数を検知する回転数センサと、
上記消火液流量センサによって検知された消火液流量及び上記回転数センサによって検知された油圧モータの回転数に基づいて、消火剤が所定の割合で混合されるように上記油圧調整弁を制御する制御装置とがさらに備えられている請求項3に記載の消防自動車。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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