説明

液体受容装置及びこれを備える液体噴射装置

【課題】液体受容部内の液体の乾燥及び固化の抑制を図ることのできる液体受容装置及びこれを備える液体噴射装置を提供する。
【解決手段】メンテナンスユニット22は、記録ヘッド19から排出されたインクを受容するキャップ24と、キャップ24から排出されたインクを受容する廃インクタンク28と、廃インクタンク28内のインクを加熱する圧電素子30と、圧電素子30の加熱に基づきインクから発生した蒸気を受けて液滴Wを生成する上方部位31aと、液滴をキャップ24に供給する下方部位31b及び滴下部31cとを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体受容装置及びこれを備える液体噴射装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、液体噴射ヘッドとしての記録ヘッドから液体を噴射させる液体噴射装置として、インクジェット式プリンター(以下、「プリンター」ともいう。)が広く知られている。このプリンターは、インク(液体)を収容するインクカートリッジから記録ヘッドにインクを供給し、そのインクを記録ヘッドのノズルから記録用紙に噴射することにより印刷を行うようにしている。
【0003】
こうしたプリンターでは、非印刷時にインクを噴射するノズルを囲うようにして記録ヘッドに液体受容部としてのキャップを当接することにより閉空間を形成した状態で、このキャップ内を吸引ポンプにより吸引する、いわゆるクリーニングが適宜行われる。そして、このクリーニングにより、ノズル開口からインクを強制的に排出させている。
【0004】
また、プリンターでは、非印刷時に記録ヘッドが印刷とは関係ない駆動信号によりキャップにインクを空吐出させる際に、ノズル内の増粘したインクを排出させる、いわゆるフラッシングが適宜行われる。このようなクリーニングやフラッシングを行うことにより、ノズル開口の目詰まりを解消して、インクの噴射不良を低減している。
【0005】
クリーニングやフラッシングを繰り返し行うことにより、キャップ内に溜まった廃インクは、吸引ポンプにより吸引されて排出通路を介して廃液タンクとしての廃インクタンクに排出される。また、この廃インクタンクには廃インクを吸収する廃液吸収材が設けられている。そして、この廃液吸収材に吸収された廃インクが自然乾燥してインク溶媒成分が蒸発することにより、廃インクタンクはその実質的な容積を有効利用していた(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2003−285452号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、上述したキャップでは、吸引ポンプの吸引によりキャップ内に貯留した廃インクを廃インクタンクに排出していても、長期間の使用によってインクの固化する成分がキャップ内に乾燥した状態にて堆積するようになる。そして、この堆積したインクの成分がノズルと接触することにより、ノズル面に悪影響を及ぼすおそれがあった。また、キャップ内に吸収材が設けられている場合には、吸収材が上記インクの成分により乾燥してしまい、吸収材の吸収能力を低下させてしまう場合があった。これにより、キャップから廃インクが漏れるおそれがあった。なお上述の問題は、インクには限定されず、インク以外の液体にも同様に生じるものである。また上述の問題は、キャップに限定されず、印刷時のフラッシングを行うフラッシングボックスにおいても同様に生じるものである。
【0008】
本発明は、こうした事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、液体受容部内の液体の乾燥及び固化の抑制を図ることができる液体受容装置及びこれを備える液体噴射装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明の液体受容装置は、液体噴射ヘッドから排出された液体を受容する液体受容部と、該液体受容部から排出された液体を受容する廃液タンクと、該廃液タンク内の液体を加熱する加熱手段と、該加熱手段による加熱に基づき前記液体から発生した蒸気を受けて液滴を生成する蒸気受部と、前記液滴を前記液体受容部に供給する液滴供給部とを備える。
【0010】
この発明によれば、液体噴射ヘッドから液体受容部内に廃液として排出された液体が廃液タンク、蒸気受部及び液滴供給部を介して循環するようになる。具体的には、液体受容部の液体は、この液体受容部から廃液タンク内に排出され、廃液タンク内において加熱されることにより蒸気化する。そして、この蒸気が蒸気受部に付着して液滴化した後、その液滴が液滴供給部により再び液体受容部に供給されるようになる。したがって、このように循環して再供給される液体により、液体受容部が保湿されるため、液体受容部内の液体の乾燥及び固化の抑制を図ることができる。
【0011】
本発明の液体受容装置において、前記液滴供給部は、前記蒸気受部で生成された前記液滴を貯留する液滴貯留部を備え、該液滴貯留部内に貯留された液滴を前記液体受容部に供給する。
【0012】
この発明によれば、蒸気受部の液滴を液滴貯留部に一旦溜めることができる。これにより、蒸気受部の液滴が液体受容部の保湿のために使用される量よりも多い場合には、液滴を液滴貯留部に溜めておき、蒸気受部の液滴が液体受容部の保湿のために使用される量よりも少ない場合には、液滴貯留部内に溜めた液滴を液体受容部に供給することが可能となる。したがって、液滴供給部を介して蒸気受部の液滴を液体受容部に安定して供給することができる。
【0013】
本発明の液体受容装置において、前記液滴供給部は、前記液体受容部に前記液滴を供給する際に該液滴を通過させる液滴供給路を備え、該液滴供給路には、前記液滴を前記液体受容部側に送るために駆動されるポンプが設けられている。
【0014】
この発明では、ポンプが駆動されることによって液滴供給路内の液滴が液体受容部側に向けて送られるようになる。したがって、液体受容部と廃液タンクとの鉛直方向の位置関係を考慮することなく、上記液滴を液体受容部に供給することができる。これにより、液体受容部や廃液タンクのレイアウト変更が可能となり、液体受容装置の設計の自由度が向上するようになる。
【0015】
本発明の液体受容装置において、前記蒸気受部は、前記廃液タンク内における前記液体の貯留領域の上方を覆う態様で前記廃液タンクと一体構成をなすように設けられている。
この発明によれば、蒸気受部が廃液タンクの一部を構成するとともに、廃液タンク内における液体の貯留領域の上方を覆うことにより、廃液タンク内の液体が加熱されることで生じた蒸気を蒸気受部で効率よく受けることができる。したがって、蒸気受部において生成する液滴の量を増大させることができる。
【0016】
本発明の液体受容装置において、前記蒸気受部と前記液滴供給部とは、前記廃液タンクから前記液体受容部に向かうにつれて鉛直方向の下方に向かい傾斜する傾斜面を有する単一の傾斜部材からなる。
【0017】
この発明によれば、傾斜面を利用して蒸気受部の液滴を液体受容部に向かい流すことにより、液滴を液体受容部に供給することができる。したがって、上記液滴を液体受容部に供給するための専用の構成を省略することができるため、簡単な構成にて上記液滴を液体受容部に供給することができる。
【0018】
本発明の液体受容装置は、前記蒸気受部を冷却する冷却手段を更に備える。
この発明によれば、冷却手段により蒸気受部を冷却するため、蒸気受部に付着した蒸気の液滴化の効率を向上させることができる。
【0019】
本発明の液体噴射装置は、液体を噴射する液体噴射ヘッドと、上記液体受容装置とを備える。
この発明によれば、上述した液体受容装置を備えることにより、液体受容部が保湿されるため、液体受容部内の液体の乾燥及び固化の抑制を図りつつ、液体噴射ヘッドにおける液体の噴射不良を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】実施形態におけるインクジェット式プリンターの斜視図。
【図2】(a)は第1の実施形態におけるプリンターのメンテナンスユニットを示す断面模式図、(b)は同メンテナンスユニットにおけるキャップ、廃インクタンク及び傾斜部材の位置関係を示す斜視図。
【図3】第2の実施形態におけるメンテナンスユニットを示す断面模式図。
【図4】第3の実施形態におけるメンテナンスユニットを示す断面模式図。
【図5】別の実施形態におけるメンテナンスユニットを示す斜視図。
【図6】(a)は別の実施形態における傾斜部材を下方から見た斜視図、(b)は同傾斜部材の要部断面図。
【図7】別の実施形態におけるフラッシングユニットを示す断面模式図。
【発明を実施するための形態】
【0021】
(第1の実施形態)
以下、本発明を具体化した第1の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明において、「前後方向」、「上下方向」及び「左右方向」をいう場合は、特に説明がない限り、図1において矢印で示す「前後方向」、「上下方向」及び「左右方向」をいうものとする。なお本実施形態では、上下方向を鉛直方向と同一方向として規定している。
【0022】
図1に示すように、液体噴射装置としてのインクジェット式プリンター11は、略矩形箱状をなすフレーム12を備えている。フレーム12内の下部には、その長手方向である左右方向に沿ってプラテン13が延設されている。プラテン13上には、フレーム12の背面下部に設けられた紙送りモーター14の駆動に基づき、図示しない紙送り機構により記録用紙Pが後方側から給送されるようになっている。
【0023】
フレーム12内におけるプラテン13の上方には、このプラテン13の長手方向に沿ってガイド軸15が架設されている。ガイド軸15には、このガイド軸15の軸線方向(左右方向)に沿って往復移動可能にキャリッジ16が支持されている。即ち、キャリッジ16には左右方向に貫通するように支持孔16aが形成されており、この支持孔16aにガイド軸15が挿通されることにより、キャリッジ16がガイド軸15によって左右方向に往復移動可能に支持されている。
【0024】
フレーム12の後壁内面におけるガイド軸15の両端部と対応する位置には、駆動プーリー17a及び従動プーリー17bが回転自在に支持されている。駆動プーリー17aにはキャリッジ16を往復移動させる際の駆動源となるキャリッジモーター18の出力軸が連結されており、これら一対のプーリー17a,17b間には一部がキャリッジ16に連結された無端状のタイミングベルト17が掛装されている。したがって、キャリッジ16は、ガイド軸15にガイドされながら、キャリッジモーター18の駆動力によりタイミングベルト17を介して左右方向に移動されるようになっている。
【0025】
キャリッジ16の下面側には液体噴射ヘッドとしての記録ヘッド19が設けられる一方、キャリッジ16上には記録ヘッド19へ供給する複数種類のインク(液体)を収容したインクカードリッジ20が着脱可能に搭載されている。そして、図2に示すように、インクカードリッジ20内に収容されたインクは、記録ヘッド19の下面にて構成されるノズル形成面19aに開口するノズル21に供給され、このノズル21から噴射(吐出)されるようになる。
【0026】
また、図1に示すように、フレーム12内の右端部、即ち記録用紙Pが至らない非印刷領域には、記録ヘッド19をメンテナンスする場合にキャリッジ16を位置させるためのホームポジションが設けられている。そして、このホームポジションに配置された状態のキャリッジ16の下方には、記録ヘッド19からの記録用紙Pに対するインク噴射が良好に維持されるように、各種のメンテナンス動作を行う液体受容装置としてのメンテナンスユニット22が設けられている。
【0027】
また、フレーム12の左端部、即ち記録用紙Pが至らない非印刷領域には、記録用紙Pへの印刷途中の記録ヘッド19にフラッシングを行わせるためのフラッシング領域が設けられている。そして、このフラッシング領域に配置された状態のキャリッジ16の下方には、フラッシングによって記録ヘッド19のノズル21から廃インクとして噴射されるインクを受容するためのフラッシングユニット23が設けられている。
【0028】
次に、メンテナンスユニット22について図2に基づき説明する。
図2に示すように、メンテナンスユニット22は記録ヘッド19のノズル形成面19a(具体的には、各ノズル21の開口が形成された領域)に各ノズル21を囲うようにして当接可能な上方が開口した有底四角箱状をなす合成樹脂製のキャップ24を備えている。このキャップ24は、後述するクリーニング時などにおいて、記録ヘッド19から廃インクとして排出される増粘インクや気泡混じりのインクを受容するようになっている。したがって、この点で本実施形態におけるキャップ24は、記録ヘッド(液体噴射ヘッド)19から排出されたインク(液体)を受容する液体受容部として機能する。
【0029】
また、キャップ24には、このキャップ24を上下方向及び前後方向に移動させるための移動装置25が連結されている。キャップ24は、移動装置25の駆動によって、ノズル形成面19aから離間した離間位置(図2(a)に示す位置)と、キャップ24の上面がノズル形成面19aに密着可能なクリーニング位置とに配置可能とされている。即ち、記録ヘッド19が印刷領域にて記録用紙Pに印刷を行っている場合、キャップ24は、離間位置に配置されている。一方、キャリッジ16がホームポジションに移動して記録ヘッド19のクリーニングを行う場合、キャップ24は移動装置25の駆動によって、クリーニング位置に配置されるようになる。この際、キャップ24は、各ノズル21を囲んだ状態となって記録ヘッド19に当接するようになる。
【0030】
キャップ24の下面には、このキャップ24内からキャップ24外へインクを排出させる排出通路26aを内部に有する排出部26が下側に延びるように設けられている。排出部26には、可撓性材料よりなる排出チューブ27の上流側の端部が接続されるとともに、排出チューブ27の下流側の端部は、有底四角箱形状をなす廃液タンクとしての廃インクタンク28内に配置されている。即ち、キャップ24内と廃インクタンク28内とは、排出チューブ27を介して連通されている。また、排出チューブ27の中間部には、キャップ24内のインクを吸引する際に駆動される吸引ポンプ29が配設されている。そして、ノズル形成面19aにキャップ24が各ノズル21を囲うようにして密着した状態で吸引ポンプ29を駆動することで、各ノズル21内の増粘したインク(廃インク)が気泡等とともに吸引され、キャップ24及び排出チューブ27を介して廃インクタンク28内に排出されるクリーニングが行われるようになる。
【0031】
この廃インクタンク28内において廃インクの貯留領域となる廃インク貯留部28aの底面部28bには、廃インクを加熱する加熱手段としての圧電素子30が設けられている。そして廃インクタンク28の上方には、廃インク貯留部28a及びキャップ24の一部を上方から覆うとともに、廃インクタンク28からキャップ24に向かうにつれて鉛直方向の下方に傾斜する傾斜面31eを下面として有する傾斜部材31が配設されている。この傾斜部材31は、単一部材にて構成されるとともに、廃インク貯留部28aにおける圧電素子30の配設領域全体を上方から覆っている。
【0032】
傾斜部材31は、廃インク貯留部28aを上方で覆う蒸気受部としての上方部位31aと、上方部位31aからキャップ24側に連続して延びる液滴供給部としての下方部位31bとを備えている。下方部位31bのキャップ24と上下方向で対応する端部には、この端部から鉛直方向の下方に向けて屈曲するとともに下方に延びる液滴供給部としての滴下部31cが設けられている。この滴下部31cの幅は、キャップ24の幅よりも小さい。また傾斜面31eは、上方部位31aの廃インク貯留部28aと上下方向において対向する下面及び下方部位31bの下面とにより構成されるとともに面一の平面となるように形成されている。
【0033】
キャップ24が離間位置に移動した際には、キャップ24は滴下部31cと上下方向で対応する位置(即ち図2(a)に示す位置)に配置されるようになる。一方、キャップ24がクリーニング位置に移動した際には、キャップ24は滴下部31cから離間した位置に配置されるようになる。そこで、圧電素子30は、キャップ24が離間位置に移動した際に廃インク貯留部28a内の廃インクの加熱を開始し、キャップ24がクリーニング位置に移動した際に廃インクの加熱を終了する。これにより、キャップ24にはそのキャップ24が離間位置に移動したときに液滴Wが供給されるようになる。
【0034】
具体的には、圧電素子30によって加熱されることにより、廃インクタンク28内の廃インクは、インク溶媒成分が蒸発することにより発生する蒸気が上方部位31aに向けて移動し、その下面に付着する。そして上方部位31aの下面に付着した蒸気は、この上方部位31aによって冷却されることにより液滴化するとともに、この液滴Wは自重により下方部位31bの下面を伝って下方に流れていく。下方部位31bの液滴は、さらに滴下部31cに向けて流れるとともに、滴下部31cの鉛直方向の下方の端部において、液滴Wの自重により滴下部31cの鉛直方向の下方に配置されたキャップ24内に落下する。これにより、キャップ24内は、廃インクタンク28内の廃インクのインク溶媒成分により保湿されるようになる。
【0035】
上記実施形態では以下の効果を得ることができる。
(1)本実施形態では、記録ヘッド19からキャップ24内に廃インクとして排出されたインクは、このキャップ24内に滞留することなく、廃インクタンク28、傾斜部材31の上方部位31a及び下方部位31b並びに滴下部31cを介して循環するようになる。具体的には、キャップ24内の廃インクは、このキャップ24から廃インクタンク28内に排出され、廃インクタンク28内において圧電素子30によって加熱されることにより、その廃インク中のインク溶媒成分が蒸気化する。そして、この蒸気が傾斜部材31の上方部位31aに付着して液滴化した後、その液滴Wが上方部位31aから下方部位31b及び滴下部31cの順に移動することにより、再びキャップ24内に供給されるようになる。したがって、このように循環して再供給されるインクにより、キャップ24が保湿されるため、キャップ24内の廃インクの乾燥及び固化を抑制することができる。
【0036】
また、廃インクにグリセリン等の固化する成分が含まれる場合、この廃インクがキャップ24内にて滞留した状態で乾燥を繰り返すことにより固化し、そのように固化した成分がキャップ24内に堆積してしまう。その点、本実施形態では、傾斜部材31の下方部位31b及び滴下部31cからキャップ24内に供給された液滴Wによりキャップ24内が保湿されるため、キャップ24内に上記のような固化した成分の堆積自体を抑制するとともに、そのような堆積が仮に発生したとしても、上記液滴Wによって溶解させることができる。
【0037】
ここで、キャップ24を保湿する構成として、キャップ24に廃インクタンク28内の廃インクをそのまま循環させる場合が考えられる。しかしながら、廃インクをそのままキャップ24に供給した場合には、その廃インク中に含まれるグリセリン等の固化する成分もキャップ24内に供給されてしまうこととなる。その結果、キャップ24内の上記固化する成分が水分を吸収してしまい、キャップ24内の乾燥が促進されてしまう場合がある。その点、本実施形態では、廃インクを加熱することにより蒸気化させ、それを液滴化したものをキャップ24に供給するため、液滴Wには上記固化する成分が含まれなくなる。したがって、廃インクをそのままキャップ24に供給する場合と比較して、キャップ24の保湿効果を向上させることができる。
【0038】
(2)蒸気受部としての上方部位31aと、液滴供給部としての下方部位31b及び滴下部31cとが、単一の傾斜部材31として構成され、傾斜部材31の傾斜した下面によって液滴Wを伝わせてキャップ24側に流下させることにより、キャップ24内に液滴Wが供給されている。したがって、液滴Wをキャップ24内に供給するための専用の構成を省略することができるため、簡単な構成にて液滴Wをキャップ24内に供給することができる。
【0039】
(3)本実施形態のようなインクジェット式プリンター11では、キャップ24が保湿されるため、記録ヘッド19のノズル21内のインクの固化成分の付着及び堆積を抑制することができる。これにより、ノズル21におけるインクの噴射不良を低減することができる。
【0040】
(第2の実施形態)
次に本発明の第2の実施形態を図3に基づいて説明する。なお、第2の実施形態は、廃インクタンク28及び傾斜部材31の構造及びキャップ24に対する配置構成並びに廃インクタンク28からキャップ24までの液滴Wの供給経路が第1の実施形態と一部異なっている。以下の説明においては、第1の実施形態と相違する点を主に説明するものとし、第1の実施形態と同一または相当する部材構成は同一符号を付し重複説明を省略するものとする。
【0041】
図3に示すように、廃インクタンク40は、その内部に廃液の貯留領域を形成する有底四角箱状の廃インク貯留部41と、廃インク貯留部41を上方から覆う蒸気受部としての天板42とを有している。廃インク貯留部41の底面部41aには圧電素子30が配設されている。天板42は、廃インクタンク40の後方に向かうにつれて鉛直方向の下方に向けて傾斜する傾斜面42aを有するとともに、天板42の後方の端部は廃インク貯留部41よりも後方に突出している。詳細には、天板42が廃インクタンク40の側壁40aの上端部と全周に亘り連結されることにより、天板42は廃インク貯留部41の全体を上方から覆う構成となっている。
【0042】
天板42の前方には、排出部26における吸引ポンプ29よりも鉛直方向の下方となる部位が貫通している。具体的には、天板42の前方には鉛直方向に貫通する貫通孔が設けられ、この貫通孔に排出チューブ27が挿通された状態にて天板42に固定されている。
【0043】
廃インクタンク40の後方の端部、即ち天板42の後方の端部及び廃インク貯留部41の上端及び後方の端部には、天板42に付着した液滴を廃インクタンク40外に排出するための排出通路43aを有する排出部43が設けられている。
【0044】
廃インクタンク40の後方には、この廃インクタンク40に隣接するように上方が開口した有底四角箱状の液滴貯留部44が配設されている。排出部43の下流側の端部は液滴貯留部44の開口部に配置されている。
【0045】
液滴貯留部44には、この液滴貯留部44内の液滴Wをキャップ24側に供給する際に通過させる供給通路45aを内部に有する可撓性材料よりなる液滴供給路としての供給チューブ45が設けられている。この供給チューブ45の下流側の端部は、キャップ24の側壁24aを貫通してキャップ24内に配置されている。また供給チューブ45の中間位置には、供給通路45aを介して液滴貯留部44内の液滴Wをキャップ24に送るためのポンプ(例えば脈動ポンプなど)46が設けられている。本実施形態では、これらの供給チューブ45及びポンプ46により液滴供給部が構成されている。
【0046】
本実施形態の構成では、供給チューブ45の下流側の端部がキャップ24の側壁24aを貫通してキャップ24内に配置されるため、記録ヘッド19がキャップ24に上下方向で対応する位置に移動した際において、記録ヘッド19が供給チューブ45に干渉することが回避される。これにより、移動装置25はキャップ24を上下方向の移動のみが行われるように支持していればよい。そして、クリーニングする際には、供給チューブ45の前後方向に延びる部位が上方に向かい撓むことで、キャップ24の上面が記録ヘッド19のノズル形成面19aに当接するようになる。
【0047】
キャップ24から吸引ポンプ29の駆動により廃インクタンク40内に排出された廃インクは、圧電素子30により加熱されてインク溶媒成分が蒸気となり、天板42の傾斜面42aに付着するとともに液滴化する。この天板42の液滴Wは、この液滴Wの自重により後方に向けて流れるとともに排出部43を介して液滴貯留部44に排出される。これにより、液滴貯留部44には、液滴Wが貯留されるようになる。そして液滴貯留部44内の液滴Wは、ポンプ46の駆動により供給通路45aを介して鉛直方向の上方に向けて流れるとともにキャップ24側に供給されるようになる。
【0048】
上記実施形態では、上記第1の実施形態における効果(1)〜(3)に加え、以下に示す効果をさらに得ることができる。
(4)廃インクタンク28の排出部43から液滴Wは液滴貯留部44に排出される。これにより上記液滴Wを液滴貯留部44に一旦溜めることができる。したがって、天板42の液滴Wがキャップ24の保湿のために使用される量よりも多い場合、即ち液滴貯留部44に供給される液滴Wの量がポンプ46の駆動により液滴貯留部44から吸引される液滴Wの量よりも多い場合には、液滴Wを液滴貯留部44に溜めておくことができる。一方、天板42の液滴Wがキャップ24の保湿のために使用される量よりも少ない場合、即ち液滴貯留部44に供給される液滴Wの量がポンプ46の駆動により液滴貯留部44から吸引される液滴Wの量よりも少ない場合には、液滴貯留部44内に溜めた液滴Wをキャップ24に供給するようになる。その結果、天板42において生成された液滴Wをキャップ24に安定して供給することができる。
【0049】
(5)ポンプ46の駆動によって供給チューブ45内の液滴がキャップ24に向けて送られることにより、天板42の液滴Wは供給通路45aを介してキャップ24内に供給されることとなる。したがって、キャップ24と廃インクタンク40との鉛直方向の位置関係を考慮することなく、上記液滴Wをキャップ24内に供給することができる。これにより、キャップ24や廃インクタンク28の配置レイアウトの自由度が向上するため、メンテナンスユニット22の設計の自由度が向上するようになる。
【0050】
(6)天板42が廃インクタンク40の廃インク貯留部41を上方から覆うことにより、廃インクタンク40内の液体(廃インク)が加熱されることにより生じる蒸気を天板42で効率よく受けることができる。したがって、天板42における液滴化の効率を向上させることができる。
【0051】
(7)天板42が廃インクタンク40の側壁40aの全周に亘り連結されることにより、廃インク貯留部41の廃インクから発生する蒸気が廃インクタンク40の外部に漏れることが抑制されるようになる。したがって、上記蒸気がプリンター11の他の機器に悪影響を及ぼすことを抑制することができる。
【0052】
(第3の実施形態)
次に本発明の第3の実施形態を図4に基づいて説明する。なお、第3の実施形態は、供給チューブ45の一部が第2の実施形態と一部異なっている。以下の説明においては、第2の実施形態と相違する点を主に説明するものとし、第2の実施形態と同一または相当する部材構成は同一符号を付し重複説明を省略するものとする。
【0053】
図4に示すように、供給チューブ45のポンプ46もより下流側の部位は、その一部が天板42側に屈曲するとともに天板42の傾斜方向に沿って延びつつ天板42における蒸気を受ける部位に当接する冷却手段としての当接部45bが設けられている。この当接部45bは、天板42の後方、即ち天板42における排出部43が形成される側において当接している。
【0054】
この当接部45bが当接している天板42の部位は、圧電素子30によって加熱された廃インクの熱が天板42を介して当接部45bに伝達されるようになる。言い換えれば、上記天板42の部位は、天板42の他の部位と比較して温度が低下することとなる。これにより、上記天板42の部位に付着した蒸気は、天板42の他の部位に付着した蒸気と比較して液滴化しやすくなる。
【0055】
上記実施形態では、上記第1及び第2の実施形態における効果(1)〜(7)に加え、以下に示す効果をさらに得ることができる。
(8)内部の供給通路45aを比較的低温の液滴Wが通過する供給チューブ45の当接部45bが比較的高温の天板42に当接するため、こうした供給チューブ45の当接部45bが天板42に当接しない構成と比較して、天板42の熱容量が増大するようになる。これにより、天板42の温度が低くなるため、天板42に付着した蒸気の液滴化の効率を向上させることができる。
【0056】
(9)天板42の排出部43に近い後方に当接部45bが当接するため、天板42の後方は、天板42の前方と比較して、天板42の蒸気が液滴化しやすくなる。これにより、天板42の液滴Wが廃インク貯留部41に落下する度合いを低減することができるため、液滴Wを排出部43に効率よく排出することができる。
【0057】
なお、上記各実施形態は以下のような別の実施形態に変更してもよい。
・ 第1の実施形態において、廃インクタンク28と傾斜部材31とは一体に構成してもよい。
【0058】
・ 第1の実施形態において、廃インクタンク28とキャップ24との間に液滴貯留部44、供給チューブ45及び吸引ポンプ46を設けてもよい。この場合、滴下部31cの鉛直方向の下方に液滴貯留部44を配設する。またこの構成において、供給チューブ45には、第3の実施形態に示すように、傾斜部材31において蒸気を受ける部位に当接する当接部45bを設けてもよい。
【0059】
・ 第1の実施形態において、傾斜部材31として、例えば図5に示す傾斜部材50のように蒸気受部としての上方部材51と液滴供給部としての下方部材52との2部材により構成することもできる。具体的には、上方部材51は、廃インクタンク28を上方から覆うとともにキャップ24に向かうにつれて鉛直方向の下側に向けて傾斜している。上方部材51のキャップ24側は、キャップ24側に向かうにつれてその幅が縮小する縮小部51aが設けられている。この縮小部51aのキャップ24側の端部には、鉛直方向の下側に向けて延びる第1滴下部51bが設けられている。
【0060】
下方部材52には、第1滴下部51bから落下する液滴を受けるL字形状の液滴受部52aと、液滴受部52aのキャップ24側の端部から鉛直方向の下側に向けて延びる第2滴下部52bとが設けられている。液滴受部52aには、キャップ24側に向かうにつれて鉛直方向の下側に向けて傾斜する傾斜部52cが設けている。また第2滴下部52bの鉛直方向の下側には、キャップ24が配設されている。
【0061】
この構成により、上方部材51の下面51cに付着した液滴Wは、その液滴Wの自重により第1滴下部51bに向けて流れるとともに、第1滴下部51bを介して下方部材52の液滴受部52aの上面52dに落下する。そして上面52dの液滴Wは、その液滴Wの自重により第2滴下部52bに向けて流れるとともに、第2滴下部52bを介してキャップ24に供給されるようになる。この構成によれば、縮小部51aにより液滴Wを集めることができるため、液滴W同士が結合して下方部材52に流れやすくなる。そして下方部材52では、液滴受部52aの上面52dにて液滴Wを受けるため、液滴Wがキャップ24に供給される前に下方部材52よりも鉛直方向の下方に落下してしまうことを回避することができる。
【0062】
・ 第3の実施形態において、冷却手段として例えば、天板42に向けて送風する送風ファンを設ける構成や天板42に放熱フィンを設ける構成としてもよい。
・ 各実施形態において、例えば、図6に示すように傾斜部材31の下面にキャップ24側に向けて延びる溝部31dを設けてもよい。これにより、上方部位31a及び下方部位31bに付着する液滴Wが溝部31dに沿って流れることでキャップ24に案内されやすくなる。なお、傾斜部材31の下面にリブを設けても同様の効果を得ることができる。また天板42の下面に同様に溝部31d及びリブを設けた場合には、液滴Wが排出部43に案内されやすくなる。
【0063】
・ 各実施形態において、傾斜部材31の傾斜面31eや天板42の下面に滑水処理を施してもよい。この処理により、傾斜部材31の傾斜面31eや天板42の下面に付着した液滴Wが滞留することなくそれぞれキャップ24や排出部43に向けて流れやすくなる。
【0064】
・ 各実施形態において、加熱手段が底面部28bの下面に取り付けられる構成や廃インクタンク28内の廃インク中に浸漬される構成としてもよい。
・ 各実施形態において、加熱手段として発熱コイルを用いてもよい。また、例えば、紙送りモーター14やキャリッジモーター18の駆動により発生する熱を用いてもよい。これにより圧電素子30のような加熱手段として専用の部材を省略することができる。
【0065】
・ 各実施形態において、キャップ24と廃インクタンク28とは左右方向に並べて配置してもよい。また廃インクタンク28と液滴貯留部44とは左右方向に並べて配置してもよい。
【0066】
・ 各実施形態において、記録ヘッド19が鉛直方向に対して傾斜する構成としてもよい。この場合、キャップ24は、その開口平面が記録ヘッド19のノズル形成面19aと平行となるように鉛直方向に対して傾斜する構成となる。
【0067】
・ 各実施形態において、液体受容装置をメンテナンスユニット22として具体化したが、液体受容装置をフラッシングユニット23に具体化してもよい。例えば図7に示すように、フラッシングユニット23には有底箱状の廃液タンクとしてのフラッシングボックス60が設けられている。このフラッシングボックス60には、記録ヘッド19から排出されるインクを受ける液体受容部としてのインク受容体61と、このインク受容体61内から下方に排出された廃インクを貯留する廃インク貯留部62と、蒸気受部及び液滴供給部としての天板63とが設けられている。またフラッシングボックス60の底面部60aには加熱手段としての圧電素子30が設けられている。天板63は、インク受容体61側に向かうにつれて鉛直方向の下側に向けて傾斜している。また天板63におけるインク受容体61側の端部には、インク受容体61と上下方向で対応した位置に配設されるとともに鉛直方向の下側に向けて延びる滴下部63aが設けられている。これにより、各実施形態と同様に廃インク貯留部62内の加熱された廃インクのインク溶媒成分が蒸気となり、天板63に付着して液滴化する。そして天板63の液滴Wはその自重によりインク受容体61に向けて流れることによりインク受容体61内に液滴Wが供給されるようになる。なお、インク受容体61が傾斜しているため、インク受容体61内に溜まった液滴Wは、液滴Wがインク受容体61の側壁よりも高くなったときにインク受容体61内から溢れ出して廃インク貯留部62に落下していくようになる。
【0068】
・ 各実施形態では、液体噴射装置をインクジェット式プリンター11に具体化したが、インク以外の他の液体を噴射したり吐出したりする液体噴射装置を採用してもよい。微小量の液滴を吐出させる液体噴射ヘッド等を備える各種の液体噴射装置に流用可能である。なお、液体とは、液体噴射装置が噴射させることができるような材料であればよい。例えば、物質が液層であるときの状態のものであればよく、粘性の高いまたは低い液状体、ゾル、ゲル水、その他の無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)のような流状態、また物質の一状態としての液体のみならず、顔料や金属粒子などの固形物からなる機能材料の粒子が溶媒に溶解、分散または混合されたものなどを含む。また、液体の代表的な例としては上記各実施形態で説明したようなインクや液晶等が挙げられる。ここで、インクとは一般的な水性インク及び油性インク並びにジェルインク、ホットメルインク等の各種液体組成物を包含するものとする。液体噴射装置の具体例としては、例えば液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ、面発光ディスプレイ、カラーフィルタの製造などに用いられる電極材や色材などの材料を分散または溶解のかたちで含む液体を噴射する液体噴射装置。バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する液体噴射装置、精密ピペットとして用いられ試料となる液体を噴射する液体噴射装置、捺染装置やマイクロディスペンサ等であってもよい。さらに、時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する液体噴射装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板上に噴射する液体噴射装置、基板などをエッチングするために酸またはアルカリ等のエッチング液を噴射する液体噴射装置を採用してもよい。そして、これらのうちいずれか一種の液体噴射装置に本発明を提供することができる。
【符号の説明】
【0069】
11…液体噴射装置としてのインクジェット式プリンター、19…液体噴射ヘッドとしての記録ヘッド、22…液体受容装置としてのメンテナンスユニット、23…液体受容装置としてのフラッシングユニット、24…液体受容部としてのキャップ、28…廃液タンクとしての廃インクタンク、30…加熱手段としての圧電素子、31…傾斜部材、31a…蒸気受部としての上方部位、31b…液滴供給部としての下方部位、31e…傾斜面、40…廃液タンクとしての廃インクタンク、42…蒸気受部としての天板、44…液滴貯留部、45…液滴供給部を構成する液滴供給路としての供給チューブ、45b…冷却手段としての当接部、46…液滴供給部を構成するポンプ、51…蒸気受部としての上方部材、52…液滴供給部としての下方部材、60…廃液タンクとしてのフラッシングボックス、61…液体受容部としてのインク受容体、63…蒸気受部及び液滴供給部としての天板。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体噴射ヘッドから排出された液体を受容する液体受容部と、
該液体受容部から排出された液体を受容する廃液タンクと、
該廃液タンク内の液体を加熱する加熱手段と、
該加熱手段による加熱に基づき前記液体から発生した蒸気を受けて液滴を生成する蒸気受部と、
前記液滴を前記液体受容部に供給する液滴供給部と
を備える
ことを特徴とする液体受容装置。
【請求項2】
請求項1に記載の液体受容装置において、
前記液滴供給部は、前記蒸気受部で生成された前記液滴を貯留する液滴貯留部を備え、該液滴貯留部内に貯留された液滴を前記液体受容部に供給する
ことを特徴とする液体受容装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の液体受容装置において、
当該液滴供給部は、前記液体受容部に前記液滴を供給する際に該液滴を通過させる液滴供給路を備え、
該液滴供給路には、前記液滴を前記液体受容部側に送るために駆動されるポンプが設けられている
ことを特徴とする液体受容装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか一項に記載の液体受容装置において、
前記蒸気受部は、前記廃液タンク内における前記液体の貯留領域の上方を覆う態様で、前記廃液タンクと一体構成をなすように設けられている
ことを特徴とする液体受容装置。
【請求項5】
請求項1または2に記載の液体受容装置において、
前記蒸気受部と前記液滴供給部とは、前記廃液タンクから前記液体受容部に向かうにつれて鉛直方向の下方に向かい傾斜する傾斜面を有する単一の傾斜部材からなる
ことを特徴とする液体受容装置。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか一項に記載の液体受容装置において、
前記蒸気受部を冷却する冷却手段を更に備える
ことを特徴とする液体受容装置。
【請求項7】
液体を噴射する液体噴射ヘッドと、請求項1〜6のいずれか一項に記載の液体受容装置とを備えることを特徴とする液体噴射装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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