説明

液体吐出装置及び液体吐出方法

【課題】待ち時間を短くし、仕上がりまでの時間を短縮する。
【解決手段】液体吐出装置は、媒体を搬送方向に搬送する搬送部と、前記搬送方向と交差する交差方向に延在するガイドと、前記媒体に対し液体を吐出する吐出ヘッドと、前記吐出ヘッドを前記ガイドに沿って移動させる第一移動部と、前記媒体をカットするためのカッターと、前記カッターを前記ガイドに沿って移動させる第二移動部と、前記搬送部が前記媒体を搬送し、前記吐出ヘッドが前記第一移動部の駆動により移動しながら前記媒体に対し前記液体を吐出して、画像印刷を行う印刷動作と、前記カッターが画像印刷された前記媒体のカットすべき部位をカットするカット動作と、を制御し、かつ、前記印刷動作の際に、前記カッターが、前記第二移動部の駆動により前記媒体のカットすべき部位に対向する位置に移動し、カットすべき部位の一部をカットする動作を制御するコントローラーと、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体吐出装置及び液体吐出方法に関する。
【背景技術】
【0002】
液体吐出装置の一例として、紙やフィルム等の各種媒体にインク等の液体を吐出して文
字、図形等の画像を印刷するインクジェットプリンターが知られている。このインクジェ
ットプリンターは、媒体に液体を吐出するインクジェットヘッドと、媒体をカットするカ
ッターを有するカッティングヘッドと、を備えている(たとえば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平9−66698号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このインクジェットプリンターでは、インクジェットヘッド及びカッティングヘッドを
共通するガイドレールに沿って移動させる機構を用いて、媒体に画像を印刷する印刷動作
と、印刷後の当該媒体をカットするカット動作とを繰り返し行っていた。そして、印刷動
作が行なわれているときにはカット動作は行われず、カット動作が行なわれているときに
は印刷動作は行われないようになっていた。
このように、カット動作中には印刷動作が行われないため、次回の印刷動作は今回のカ
ット動作が終わるまで待ってから開始されることになる。すなわち、今回のカット動作が
行われている時間は、次回の印刷動作が開始されるまでの待ち時間となる。そして、この
待ち時間が長くなるほど、仕上がるまでに長時間を要することになってしまう。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、こ
の待ち時間を短くし、仕上がりまでの時間を短縮することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための主たる発明は、
媒体を搬送方向に搬送する搬送部と、
前記搬送方向と交差する交差方向に延在するガイドと、
前記媒体に対し液体を吐出する吐出ヘッドと、
前記吐出ヘッドを前記ガイドに沿って移動させる第一移動部と、
前記媒体をカットするためのカッターと、
前記カッターを前記ガイドに沿って移動させる第二移動部と、
前記搬送部が前記媒体を搬送し、前記吐出ヘッドが前記第一移動部の駆動により移動し
ながら前記媒体に対し前記液体を吐出して、画像印刷を行う印刷動作と、前記カッターが
画像印刷された前記媒体のカットすべき部位をカットするカット動作と、を制御するコン
トローラーであって、
前記印刷動作の際に、前記カッターが、前記第二移動部の駆動により前記媒体のカット
すべき部位に対向する位置に移動し、該カットすべき部位の一部をカットする動作を制御
するコントローラーと、
を備えたことを特徴とする液体吐出装置である。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】液体吐出装置1の構成を示すブロック図である。
【図2】液体吐出装置1の構成を示す概略図である。
【図3】液体吐出装置1の動作例を説明する図である。
【図4】印刷動作を説明するためのフローチャートである。
【図5】カット動作を説明するためのフローチャートである。
【図6】移動方向に沿って印刷画像の一部をカットする動作の一例を説明する図である。
【図7】搬送方向に沿って印刷画像の一部をカットする動作の一例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
即ち、媒体を搬送方向に搬送する搬送部と、
前記搬送方向と交差する交差方向に延在するガイドと、
前記媒体に対し液体を吐出する吐出ヘッドと、
前記吐出ヘッドを前記ガイドに沿って移動させる第一移動部と、
前記媒体をカットするためのカッターと、
前記カッターを前記ガイドに沿って移動させる第二移動部と、
前記搬送部が前記媒体を搬送し、前記吐出ヘッドが前記第一移動部の駆動により移動し
ながら前記媒体に対し前記液体を吐出して、画像印刷を行う印刷動作と、前記カッターが
画像印刷された前記媒体のカットすべき部位をカットするカット動作と、を制御するコン
トローラーであって、
前記印刷動作の際に、前記カッターが、前記第二移動部の駆動により前記媒体のカット
すべき部位に対向する位置に移動し、該カットすべき部位の一部をカットする動作を制御
するコントローラーと、
を備えたことを特徴とする液体吐出装置である。
このような液体吐出装置によれば、印刷動作が行なわれている間にも一部をカットする
動作を行うことで待ち時間を短くし、仕上がりまでの時間を短縮することが可能となる。
【0009】
また、媒体を搬送方向に搬送する搬送部が該媒体を搬送し、吐出ヘッドが第一移動部の
駆動により前記搬送方向と交差する交差方向に延在するガイドに沿って移動しながら前記
媒体に対し前記液体を吐出して、画像印刷を行う印刷動作と、カッターが画像印刷された
前記媒体のカットすべき部位をカットするカット動作と、をコントローラーが制御するこ
とと、
前記印刷動作の際に、前記カッターが、第二移動部の駆動により前記媒体のカットすべ
き部位に対向する位置に前記ガイドに沿って移動し、該カットすべき部位の一部をカット
する動作を、前記コントローラーが制御することと、
を有することを特徴とする液体吐出方法である。
このような液体吐出方法によれば、印刷動作が行なわれている間にも一部をカットする
動作を行うことで待ち時間を短くし、仕上がりまでの時間を短縮することが可能となる。
【0010】
===実施の形態===
以下、本発明の実施形態に係る液体吐出装置1について説明する。
<<<液体吐出装置1の構成例について>>>
液体吐出装置1の構成例について、図1及び図2を用いて説明する。図1は、液体吐出
装置1のブロック図である。図2は、液体吐出装置1の構成を示す概略図である。
なお、本実施の形態においては、液体吐出装置1が画像を記録する媒体として、ロール
状に巻かれた用紙やフィルム(以下、ロール紙(連続紙)という)を用いて説明する。
【0011】
本実施形態の液体吐出装置1は、図1に示すように、搬送部の一例としての搬送ユニッ
ト20と、第一キャリッジユニット30と、印刷を行うためのヘッドユニット40と、第
二キャリッジユニット70と、カットを行うためのカッターユニット80と、検出器群5
0と、これらのユニット等を制御し液体吐出装置1としての動作を司るコントローラー6
0と、を有している。
【0012】
このため、液体吐出装置1は、外部装置であるコンピューター110から印刷データ及
びカットデータを受信すると、コントローラー60によって各ユニットを制御することが
できる。すなわち、コントローラー60は、コンピューター110から受信した印刷デー
タ(ロール紙の上に形成されるドットに関するデータ)に基づいて各ユニットを制御して
ロール紙に画像を印刷することができる。また、コントローラー60は、コンピューター
110から受信したカットデータ(ロール紙上に形成されるカットラインに関するデータ
)に基づいて各ユニットを制御してロール紙をカットすることもできる。そして、液体吐
出装置1内の状況は、検出器群50によって監視されており、検出器群50は、検出結果
をコントローラー60に出力する。コントローラー60は、検出器群50から出力された
検出結果に基づいて、各ユニットを制御することが可能となる。
【0013】
<搬送ユニット20>
搬送ユニット20は、ロール紙Sが連続する所定の方向(以下、搬送方向という)にロ
ール紙Sを搬送させるためのものである。この搬送ユニット20は、図2に示すように、
第一ローラーの一例としての給送ローラー21と、第三ローラーの一例としての搬送ロー
ラー22と、従動ローラー23と、媒体支持部の一例としてのプラテン24と、第二ロー
ラーの一例としての巻き取りローラー25と、を有している。
【0014】
給送ローラー21は、ロール紙Sが巻かれ回転可能に支持される巻軸を有しており、当
該巻軸からロール紙Sを繰り出してプラテン24側へ給送するためのローラーである。
搬送ローラー22は、給送ローラー21によって給送されたロール紙Sを搬送方向に沿
って搬送するローラーであり、不図示の搬送モーター(PFモーター)によって駆動され
る。本実施形態における搬送ローラー22は、図2に示すように、給送ローラー21と巻
き取りローラー25との間に設けられている。
【0015】
従動ローラー23は、搬送ローラー22の回転駆動に伴って回転するローラーである。
本実施形態における従動ローラー23は、搬送ローラー22に対してロール紙Sを挟んで
対向するように配置されている。
このため、コントローラー60の駆動制御により、搬送ローラー22の回転駆動に伴っ
て従動ローラー23が回転することによって、プラテン24上に位置させるロール紙Sの
搬送量(ロール紙の部位の長さ)が調整されることになる。
【0016】
プラテン24は、印刷時及びカット時において、支持面に対向するロール紙Sの部位を
支持するものである。
巻き取りローラー25は、搬送ローラー22によって送られたロール紙S(カット及び
印刷済みのロール紙)を巻き取るためのローラーであり、不図示の巻き取りモーターによ
って駆動される。
【0017】
<第一キャリッジユニット30>
第一キャリッジユニット30は、印刷動作の際に、ヘッド41を所定の方向(以下、移
動方向という)に移動させるためのものである。この第一キャリッジユニット30は、図
2に示すように、第一移動部の一例としての第一キャリッジ31と、移動方向に延在する
ガイドレール32と、不図示の第一キャリッジモーター(Print−CRモーター)と
、を有している。
第一キャリッジ31は、ガイドレール32に沿って移動方向に往復移動可能であり、不
図示の第一キャリッジモーターによって駆動される。第一キャリッジ31(ヘッド41又
は各ノズル列)のガイドレール32に沿った位置(移動方向の位置)は、コントローラー
60が不図示の第一キャリッジモーターに設けられたエンコーダーから出力されるパルス
信号における立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジを検出してこのエッジをカウントす
ることにより、求めることができる。
【0018】
<ヘッドユニット40>
ヘッドユニット40は、搬送ユニット20によりプラテン24上に送り込まれたロール
紙Sの部位に、液体の一例であるインクを吐出するためのものである。このヘッドユニッ
ト40は、ヘッド41(吐出ヘッド)を有している。
ヘッド41は、その下面に、イエロ(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック
(K)等の色ごとにそれぞれ複数のノズル♯1〜♯180からなるノズル列を有している

【0019】
各ノズル列は、ヘッド41の移動方向(走査方向)に沿って相互に間隔をあけて平行に
配置されている。各ノズル列の各ノズル♯1〜♯180は、ロール紙の搬送方向に沿って
直線状に配列されている。各ノズル♯1〜♯180には、インク滴を吐出するための駆動
素子としてピエゾ素子(不図示)が設けられている。ピエゾ素子は、その両端に設けられ
た電極間に所定時間幅の電圧を印加すると、電圧の印加時間に応じて伸張し、インクの流
路の側壁を変形させる。これによって、インクの流路の体積がピエゾ素子の伸縮に応じて
収縮し、この収縮分に相当するインクが、インク滴となって各色の各ノズル♯1〜♯18
0から吐出される。
【0020】
そして、このヘッド41は第一キャリッジ31に設けられているため、第一キャリッジ
31が移動方向に移動すると、ヘッド41も移動方向に移動する。そして、ヘッド41が
移動方向に移動しながらインクを断続的に吐出することによって、移動方向に沿ったドッ
トライン(ラスタライン)がロール紙Sに形成されることになる。
【0021】
なお、ヘッド41によるインクの吐出に起因してヘッドユニット40内のインクの量が
減った際には、インクの色ごとに設けられたインク補給ユニット(不図示)がインク供給
チューブを介してヘッドユニット40(ヘッド41)に接続されているため、このインク
補給ユニットによりヘッドユニット40に各インクを補給することができる。
【0022】
また、ヘッド41(第一キャリッジ31)は、図2に示すように、ロール紙Sをカット
するカット動作の際、ホームポジションHP1で待機するようになっている。そして、こ
のホームポジションHP1には、不図示のクリーニングユニットが設けられている。この
クリーニングユニットは、キャップと、吸引ポンプ等とを有している。このため、第一キ
ャリッジ31がホームポジションHP1に位置すると、ヘッド41の下面(ノズル面)に
不図示のキャップが密着し、この密着した状態で吸引ポンプ(不図示)が作動すると、ヘ
ッド41内のインクが、増粘したインクや紙粉と共に吸引される。このようにして、目詰
まりしたノズルが不吐出状態から回復することによってヘッドのクリーニングが完了する

【0023】
<第二キャリッジユニット70>
第二キャリッジユニット70は、カット動作の際に、カッター81を所定の方向(以下
、移動方向という)に移動させるためのものである。この第二キャリッジユニット70は
、図2に示すように、第二移動部の一例としての第二キャリッジ71と、移動方向に延び
るガイドレール72と、不図示の第二キャリッジモーター(Cut−CRモーター)と、
を有している。
第二キャリッジ71は、ガイドレール72(ガイドレール32としても用いられる)に
沿って移動方向に往復移動可能であり、不図示の第二キャリッジモーターによって駆動さ
れる。第二キャリッジ71(カッター81)のガイドレール72に沿った位置(移動方向
の位置)は、コントローラー60が不図示の第二キャリッジモーターに設けられたエンコ
ーダーから出力されるパルス信号における立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジを検出
してこのエッジをカウントすることにより、求めることができる。
【0024】
<カッターユニット80>
カッターユニット80は、搬送ユニット20によりプラテン24上に送り込まれたロー
ル紙Sの部位をカットするためのものである。このカッターユニット80は、カッター8
1と、ムービングコイル82と、を有している。
カッター81は、ロール紙上に印刷される画像(カットすべき部位)をその周囲に沿っ
てカットするものであり、その先端部に刃を有している。そして、このカッター81は第
二キャリッジ71に設けられているため、第二キャリッジ71が移動方向に移動すると、
カッター81も移動方向に移動する。
ムービングコイル82は、カッター81の後端部にコイルを巻きつけてなり、このコイ
ルへの通電がなされると、カッター81が不図示の固定磁石に引き込まれて下方向へ移動
し、コイルへの通電が停止されると、カッター81が不図示のコイルバネの付勢力によっ
て上方向へ移動するようになっている。
【0025】
したがって、コントローラー60がムービングコイル82への通電を行った状態で第二
キャリッジ71を移動方向へ移動させることによって、ロール紙Sに接するカッター81
の刃が移動方向に移動することになるため、移動方向に沿ったカットラインがロール紙S
に形成される。また、コントローラー60がムービングコイル82への通電を行った状態
で第二キャリッジ71を停止させロール紙Sを搬送方向に移動させることによって、カッ
ター81の刃に接するロール紙Sが搬送方向に移動することになるため、搬送方向に沿っ
たカットラインがロール紙Sに形成される。
【0026】
なお、本実施形態におけるカッター81の刃は、ロール紙Sが剥離紙の場合、基材をカ
ットせずに表面シートだけをカットする(ハーフカット)ものであるが、先端にある刃を
異なる種類の刃に交換することにより、基材をもカットする(フルカット)ように変更す
ることもできる。
また、カッター71(第二キャリッジ71)は、図2に示すように、ロール紙Sに画像
を印刷する印刷動作の際、ホームポジションHP2にて一時的に待機することができる。
【0027】
<検出器群50>
検出器群50は、液体吐出装置1内の状況を監視するものであり、例えば、搬送ローラ
ー22の回転量を検出し媒体の搬送などの制御に利用されるロータリー式エンコーダー、
搬送される媒体の有無を検出する用紙検出センサー、第一キャリッジ31(ヘッド41)
の移動方向の位置、第二キャリッジ71(カッター81)の移動方向の位置を検出するた
めのリニア式エンコーダーなどがある。
【0028】
<コントローラー60>
コントローラー60は、液体吐出装置1の制御を行うための制御ユニットである。この
コントローラー60は、図1に示すように、インターフェース部61と、CPU62と、
メモリー63と、ユニット制御回路64と、を有している。インターフェース部61は、
外部装置であるホストコンピューター110と液体吐出装置1との間でデータの送受信を
行うためのものである。CPU62は、液体吐出装置1全体の制御を行うための演算処理
装置である。メモリー63は、CPU62のプログラムを格納する領域や作業領域等を確
保するためのものである。CPU62は、メモリー63に格納されているプログラムに従
ったユニット制御回路64により各ユニットを制御する。
【0029】
<<<液体吐出装置1の動作例について>>>
次に、液体吐出装置1の動作例について、図3乃至図5を用いて説明する。図3は、液
体吐出装置1の動作例を説明する図である。図4は、印刷動作を説明するためのフローチ
ャートである。図5は、カット動作を説明するためのフローチャートである。図6は、移
動方向に沿って印刷画像(カットすべき部位)の一部をカットする動作の一例を説明する
図である。図7は、搬送方向に沿って印刷画像(カットすべき部位)の一部をカットする
動作の一例を説明する図である。
【0030】
なお、液体吐出装置1の各種動作は、主としてコントローラー60により実現される。
特に、本実施の形態においては、メモリー63に格納されたプログラムをCPU62が処
理することにより実現される。そして、このプログラムは、以下に説明する各種の動作を
行うためのコードから構成されている。
【0031】
コントローラー60は、図3に示すように、搬送ユニット20がロール紙Sを搬送しヘ
ッド41が第一キャリッジユニット30の駆動により移動しながらロール紙Sに対しイン
クを吐出して画像印刷を行う印刷動作と、カッター81が画像印刷された前記ロール紙S
のカットすべき部位をカットするカット動作と、を一連の動作として制御し、この一連の
動作を繰り返し行う。そして、このコントローラー60は、印刷動作を行っている際に、
カッター81が第二キャリッジユニット70の駆動により前記ロール紙Sのカットすべき
部位に対向する位置に移動し、該カットすべき部位の一部をカットする動作を制御してい
る。このように、印刷動作が行なわれている間にも該カットすべき部位の一部をカットす
ることで、その後のカット動作においては該カットすべき部位の残部をカットすればよく
なり、その後のカット動作に費やす時間が短くなるため、次の印刷動作が開始されるまで
の待ち時間を短縮することができる。この結果として、仕上がりまでの時間を短縮するこ
とが可能となる。
【0032】
<印刷動作について>
液体吐出装置1の印刷動作の一例について、図4を用いて説明する。
コントローラー60は、コンピューター110からインターフェース部61を介して、
印刷命令及びカット命令を受信する(S001)。
この印刷命令は、コンピューター110から送信される印刷データのヘッダに含まれて
いる。また、カット命令は、コンピューター110から送信されるカットデータのヘッダ
に含まれている。
そして、コントローラー60は、受信した印刷データ及びカットデータに含まれる各種
コマンドの内容を解析し、各ユニットを用いて、以下の処理等を行う。
【0033】
==給送処理==
先ず、コントローラー60は、給送処理を行う(S002)。
給送処理とは、給送ローラー21に巻かれていたロール紙Sをプラテン24上に給送し
、印刷開始位置(頭出し位置とも言う)に位置決めする処理である。
コントローラー60は、搬送モーターを駆動し、搬送ローラー22を回転させてロール
紙Sを搬送方向に沿って搬送し、ロール紙Sを印刷開始位置に位置決めする。
【0034】
==一部をカットするか判定する処理(移動方向)==
次いで、コントローラー60は、印刷中にカットすべき部位のうち一部をカットする動
作を行うか否かを判定する。ここでは、コントローラー60は、ヘッド41が移動方向に
沿って移動する際、カットすべき部位(印刷画像)のうちの移動方向に沿う部分(一部)
をカットするか否かを、判定する(S003)。
【0035】
本実施の形態においては、コントローラー60は、受信した印刷データ及びカットデー
タに基づいて、カットすべき部位(印刷画像)のうちの移動方向に沿うカットラインの位
置(搬送方向における座標値)と、予め設定されているカッター81の位置(搬送方向に
おける座標値)とが一致しているかを判定する。そして、偶然にもこれらの位置が一致し
た場合に、コントローラー60は、インク吐出動作中であっても、カットすべき部位(印
刷画像)のうちの移動方向に沿う部分(一部)をカットするものとして制御信号を出力す
るようになっている。
【0036】
コントローラー60は、このようにして判定した結果、カットすべき部位(印刷画像)
のうちの移動方向に沿う部分(一部)をカットしない場合には、インク吐出処理を行う(
S004)。一方で、コントローラー60は、印刷した画像のうちの移動方向に沿う部分
をカットする場合には、インク吐出処理及びカットすべき部位のうちの移動方向に沿う部
位にカットラインを形成する処理を行う(S005)。
【0037】
==インク吐出処理==
コントローラー60は、S003における判定処理の結果、カットすべき部位(印刷画
像)のうちの移動方向に沿う部分(一部)をカットしない場合には、インクの吐出処理を
行う(S004)。
インクの吐出処理とは、移動方向に沿って移動するヘッド41からインクを断続的に吐
出させ、ロール紙上にドットを形成する処理である。
コントローラー60は、第一キャリッジモーターを駆動し、ホームポジションHP1に
位置していた第一キャリッジ31を移動方向に沿って移動させる。
そして、コントローラー60は、第一キャリッジ31が移動している間に、印刷データ
に基づいてヘッド41からインクを吐出させる。
ヘッド41から吐出されたインク滴がロール紙上に着弾すれば、該ロール紙にドットが
形成されることになる。
【0038】
==インク吐出処理及びカットラインを形成する処理(移動方向)==
また、コントローラー60は、S003における判定処理の結果、印刷した画像(カッ
トすべき部位)のうちの移動方向に沿う部分(一部)をカットする場合には、上述したイ
ンク吐出処理に並行して、カットすべき部位のうちの移動方向に沿う部位にカットライン
を形成する処理を行う(S005)。
【0039】
コントローラー60は、印刷した画像のうちの移動方向に沿う部分をカットする場合に
は、図6に示すように、ヘッド41の移動中に、第二キャリッジモーターを駆動して、ホ
ームポジションHP2に位置していた第二キャリッジ71(カッター81)を移動方向に
移動させる。これにより、カットすべき部位のうちの移動方向に沿う部位にカットライン
(図6の太線部分)が形成される。
【0040】
この際、コントローラー60は、第二キャリッジモーターのエンコーダーから出力され
るパルス信号に基づいて、カッター81の移動方向における位置を特定し、カッター81
がロール紙Sのカットすべき部位に対向する位置に到達したか否かを判定する。
【0041】
そして、カッター81が該カットすべき部位に対向する位置に到達した場合には、コン
トローラー60は、ムービングコイル82への通電を行い、カッター81を下方向へ移動
させる。これにより、カッター81の刃がロール紙Sに接した状態となり、該カットすべ
き部位の一部にカットラインを形成することが可能となる。
【0042】
==一部をカットするか判定する処理(搬送方向)==
次いで、コントローラー60は、印刷中にカットすべき部位のうち一部をカットする動
作を行うか否かを判定する。ここでは、コントローラー60は、ロール紙Sが搬送方向に
沿って移動する際、カットすべき部位(印刷画像)のうちの搬送方向に沿う部分(一部)
をカットするか否かを、判定する(S006)。
【0043】
本実施の形態においては、コントローラー60は、受信した印刷データ及びカットデー
タに基づいて、カットすべき部位(印刷画像)のうちの搬送方向に沿うカットラインの位
置(移動方向における座標値)を特定できた場合には、ロール紙Sの搬送中であっても、
カットすべき部位(印刷画像)のうちの搬送方向に沿う部分(一部)をカットするものと
して制御信号を出力するようになっている。
【0044】
コントローラー60は、このようにして判定した結果、カットすべき部位(印刷画像)
のうちの搬送方向に沿う部分(一部)をカットしない場合には、搬送処理を行う(S00
7)。一方で、コントローラー60は、印刷した画像のうちの搬送方向に沿う部分をカッ
トする場合には、搬送処理及びカットすべき部位のうちの搬送方向に沿う部位にカットラ
インを形成する処理を行う(S008)。
【0045】
==搬送処理==
コントローラー60は、S006における判定処理の結果、カットすべき部位(印刷画
像)のうちの搬送方向に沿う部分(一部)をカットしない場合には、搬送処理を行う(S
007)。
搬送処理とは、ロール紙Sをヘッド41に対して搬送方向に沿って相対的に移動させる
処理である。コントローラー60は、搬送モーターを駆動し、搬送ローラー22を回転さ
せてロール紙Sを搬送方向に搬送する。
この搬送処理により、ヘッド41は、先ほどのインク吐出処理によって形成されたドッ
トの位置とは異なる位置に、ドットを形成することが可能になる。
【0046】
==搬送処理及びカットラインを形成する処理(搬送方向)==
また、コントローラー60は、S006における判定処理の結果、カットすべき部位(
印刷画像)のうちの搬送方向に沿う部分(一部)をカットする場合には、上述した搬送処
理に並行して、カットすべき部位のうちの搬送方向に沿う部位にカットラインを形成する
処理を行う(S008)。
【0047】
コントローラー60は、印刷した画像のうちの搬送方向に沿う部分をカットする場合に
は、図7に示すように、第二キャリッジ71(カッター81)をガイドレール72上に停
止させた状態で、搬送モーターを駆動して搬送ローラー22を回転させ、ロール紙Sを搬
送方向に搬送することにより、カットすべき部位のうちの搬送方向に沿う部位にカットラ
イン(図7の太線部分)を形成する。
【0048】
この際、コントローラー60は、第二キャリッジモーターのエンコーダーから出力され
るパルス信号に基づいて、カッター81の移動方向における位置を特定し、カッター81
がカットデータに基づく停止位置に到達したか否かを判定する。そして、コントローラー
60は、カッター81を停止位置に位置させた状態で、搬送モーターのエンコーダーから
出力されるパルス信号に基づいて、ロール紙Sの搬送方向における位置を特定し、ロール
紙S上に印刷された画像(カットすべき部位)がカッター81に対向する位置に到達した
か否かを判定する。
【0049】
そして、ロール紙Sの該カットすべき部位がカッター81に対向する位置に到達した場
合には、コントローラー60は、ムービングコイル82への通電を行い、カッター81を
下方向へ移動させる。これにより、カッター81の刃がロール紙Sに接した状態となり、
該カットすべき部位の一部にカットラインを形成することが可能となる。
【0050】
==印刷続行判定処理==
次いで、コントローラー60は、印刷を続行するか否かの判断を行う(S009)。
コントローラー60は、印刷中のロール紙S(プラテン24上の部位)に印刷するため
のデータが残っていれば、印刷するためのデータがなくなるまでインク吐出処理と搬送処
理とを交互に繰り返し、ドットから構成される画像を徐々にロール紙Sに印刷する。
コントローラー60は、印刷中のロール紙S(プラテン24上の部位)に印刷するため
のデータがなくなれば、第一キャリッジ31をホームポジションHP1へ移動させて、印
刷動作を終了する。
【0051】
<カット動作について>
液体吐出装置1のカット動作の一例について、図5を用いて説明する。
コントローラー60は、受信したカットデータに含まれる各種コマンドの内容を解析し
、各ユニットを用いて、以下の処理等を行う。
【0052】
==送り戻し処理==
先ず、コントローラー60は、送り戻し処理を行う(S101)。
送り戻し処理とは、印刷終了後のロール紙Sを搬送方向に沿って給送ローラー21側へ
送り戻し、カット開始位置に位置決めする処理である。
コントローラー60は、搬送モーターを駆動し、搬送ローラー22を回転させてロール
紙Sを搬送方向に沿って送り戻し、ロール紙Sをカット開始位置に位置決めする。この送
り戻し処理により、カッター81は、印刷画像(カットすべき部位)のうち、先ほどの印
刷動作の際に予めカットされた部位(一部)を除く部位(残部)をカットすることが可能
となる。
【0053】
==カット処理==
次いで、コントローラー60は、カット処理を行う(S102)。
カット処理とは、印刷動作によってロール紙S上に印刷された画像をその周囲に沿って
カットする処理である。
コントローラー60は、カットデータに基づいて、第二キャリッジモーターを駆動して
、ホームポジションHP2に位置していた第二キャリッジ71(カッター81)を移動方
向に往復移動させることにより、ロール紙S上に印刷された画像(カットすべき部位)の
うちの移動方向に沿う部位(残部)にカットラインを形成する。
【0054】
この際、コントローラー60は、第二キャリッジモーターのエンコーダーから出力され
るパルス信号に基づいて、カッター81の移動方向における位置を特定し、カッター81
がロール紙Sのカットすべき部位に対向する位置に到達したか否かを判定する。
【0055】
そして、カッター81がロール紙Sの該カットすべき部位に対向する位置に到達した場
合には、コントローラー60は、ムービングコイル82への通電を行い、カッター81を
下方向へ移動させる。これにより、カッター81の刃がロール紙Sに接した状態となり、
該カットすべき部位の残部にカットラインを形成することが可能となる。
【0056】
また、コントローラー60は、カットデータに基づいて、搬送モーターを駆動してロー
ル紙Sを搬送方向に往復移動させることにより、ロール紙S上に印刷された画像(カット
すべき部位)のうちの搬送方向に沿う部位(残部)にカットラインを形成する。
【0057】
この際、コントローラー60は、搬送モーターのエンコーダーから出力されるパルス信
号に基づいて、ロール紙Sの搬送方向における位置を特定し、ロール紙S上に印刷された
画像(カットすべき部位)がカッター81に対向する位置に到達したか否かを判定する。
【0058】
そして、ロール紙Sの該カットすべき部位がカッター81に対向する位置に到達した場
合には、コントローラー60は、ムービングコイル82への通電を行い、カッター81を
下方向へ移動させる。これにより、カッター81の刃がロール紙Sに接した状態となり、
該カットすべき部位の残部にカットラインを形成することが可能となる。
【0059】
==カット続行判定処理==
次に、コントローラー60は、カットを続行するか否かの判断を行う(S103)。
カット中のロール紙Sをカットするためのデータが残っていれば、コントローラー60
は、カットするためのデータがなくなるまでカット処理を繰り返し、印刷画像を囲うカッ
トラインを徐々にロール紙Sに形成する。
カット中のロール紙Sにカットするためのデータがなくなれば、コントローラー60は
、第二キャリッジ71をホームポジションHP2へ移動させて、ロール紙Sのカット動作
を終了する。
【0060】
==巻き取り処理==
次いで、コントローラー60は、巻き取り処理を行う(S104)。
巻き取り処理とは、ロール紙S(プラテン24上の部位)を巻き取りローラー25に巻
き取らせる処理である。
コントローラー60は、巻き取りモーターを駆動し、巻き取りローラー25を回転させ
ることにより、印刷及びカット後のロール紙Sの部位を、プラテン24側から巻き取りロ
ーラー25側へ移動させる。
【0061】
<<<本実施の形態に係る液体吐出装置1の有効性について>>>
上述したとおり、本実施形態に係る液体吐出装置1は、ロール紙Sを搬送方向に搬送す
る搬送ユニット20と、搬送方向と交差する交差方向に延在するガイドレール32、72
と、ロール紙Sに対しインクを吐出するヘッド41と、ヘッド41をガイドレール32に
沿って移動させる第一キャリッジ31と、ロール紙Sをカットするためのカッター81と
、カッター81をガイドレール72に沿って移動させる第二キャリッジ71と、搬送ユニ
ット20がロール紙Sを搬送し、ヘッド41が第一キャリッジ31の駆動により移動しな
がら前記ロール紙Sに対しインクを吐出して、画像印刷を行う印刷動作と、カッター81
が画像印刷された前記ロール紙Sのカットすべき部位をカットするカット動作と、を制御
するコントローラー60であって、前記印刷動作の際に、カッター81が、第二キャリッ
ジ71の駆動により前記ロール紙Sのカットすべき部位に対向する位置に移動し、該カッ
トすべき部位の一部をカットする動作を制御するコントローラー60と、を備えている。
そして、このことにより、印刷動作が行なわれている間にも一部をカットする動作を行う
ことで待ち時間を短くし、仕上がりまでの時間を短縮することができる。
【0062】
すなわち、前述したとおり、従来のインクジェットプリンターでは、インクジェットヘ
ッド及びカッティングヘッドを共通するガイドレールに沿って移動させる機構を用いて、
媒体に画像を印刷する印刷動作と、印刷後の当該媒体をカットするカット動作とを繰り返
し行っていた。そして、印刷動作が行なわれているときにはカット動作は行われず、カッ
ト動作が行なわれているときには印刷動作は行われないようになっていた。
【0063】
このように、カット動作中には印刷動作が行われないため、次回の印刷動作は今回のカ
ット動作が終わるまで待ってから開始されることになる。すなわち、今回のカット動作が
行われている時間は、次回の印刷動作が開始されるまでの待ち時間となっていた。特に、
カット動作を行う時間は印刷動作を行う時間よりも長くなる場合が多いため、今回のカッ
ト動作を行う時間が長くなるほど次回の印刷動作が開始されるまでの待ち時間は長くなる
傾向にあった。その結果、この待ち時間が長くなることによって仕上がりまでに長時間(
「印刷動作を行う時間」と「カット動作を行う時間」とを合算した時間)を要することに
なってしまう。
【0064】
これに対し、本実施形態においては、コントローラー60が、印刷動作とカット動作と
を一連の動作として繰り返し制御し、かつ、印刷動作を行っている際に、カッター81が
第二キャリッジユニット70の駆動により前記ロール紙Sのカットすべき部位に対向する
位置に移動し、該カットすべき部位の一部をカットする動作を制御するようにした。
【0065】
このように、印刷動作が行なわれている間にも該カットすべき部位の一部をカットする
ことにより、その後のカット動作においては該カットすべき部位の残部をカットすればよ
くなり、その後のカット動作に費やす時間が短くなるため、次の印刷動作が開始されるま
での待ち時間を短縮することが可能となる。この結果として、仕上がりまでの時間を短縮
することが可能となる(「印刷動作を行う時間」と「残部についてカット動作を行う時間
」とを合算した時間が、仕上がりまでの時間となる)。
【0066】
===その他の実施の形態===
本実施形態は、主として液体吐出装置について記載されているが、液体吐出方法等の開
示も含まれる。また、本実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発
明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変
更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは言うまでもない。特に
、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
【0067】
<液体吐出装置>
上記の実施形態においては、液体吐出装置としてインクジェット式プリンターを例に挙
げて説明したが、これに限定されるものではない。たとえば、インク以外の他の液体を吐
出する液体吐出装置であってもよい。微小量の液滴を吐出させる液体噴射ヘッド等を備え
る各種の液体吐出装置に流用可能である。なお、液滴とは、上記液体吐出装置から吐出さ
れる液体の状態をいい、粒状、涙状、糸状に尾を引くものも含むものとする。また、ここ
でいう液体とは、液体吐出装置が吐出させることができるような材料であればよい。例え
ば、物質が液相であるときの状態のものであればよく、粘性の高い又は低い液状体、ゾル
、ゲル水、その他の無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)のよう
な流状態、また物質の一状態としての液体のみならず、顔料や金属粒子などの固形物から
なる機能材料の粒子が溶媒に溶解、分散又は混合されたものなどを含む。また、液体の代
表的な例としては上記実施形態で説明したようなインクや液晶等が挙げられる。ここで、
インクとは一般的な水性インク及び油性インク並びにジェルインク、ホットメルトインク
等の各種液体組成物を包含するものとする。液体吐出装置の具体例としては、例えば液晶
ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ、面発光ディスプレイ、
カラーフィルターの製造などに用いられる電極材や色材などの材料を分散又は溶解のかた
ちで含む液体を吐出する液体吐出装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を吐出
する液体吐出装置、精密ピペットとして用いられ試料となる液体を吐出する液体吐出装置
、捺染装置やマイクロディスペンサ等であってもよい。さらに、時計やカメラ等の精密機
械にピンポイントで潤滑油を吐出する液体吐出装置、光通信素子等に用いられる微小半球
レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板上に吐
出する液体吐出装置、基板などをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液
を吐出する液体吐出装置を採用してもよい。そして、これらのうちいずれか一種の液体吐
出装置に本発明を適用することができる。
【符号の説明】
【0068】
1 液体吐出装置、
20 搬送ユニット、
21 給送ローラー、
22 搬送ローラー、
23 従動ローラー、
24 プラテン、
25 巻き取りローラー、
30 第一キャリッジユニット、
31 第一キャリッジ、
32 ガイドレール、
40 ヘッドユニット、
41 ヘッド、
50 検出器群、
60 コントローラー、
70 第二キャリッジユニット、
71 第二キャリッジ、
72 ガイドレール、
80 カッターユニット、
81 カッター、
82 ムービングコイル、
110 ホストコンピューター

【特許請求の範囲】
【請求項1】
媒体を搬送方向に搬送する搬送部と、
前記搬送方向と交差する交差方向に延在するガイドと、
前記媒体に対し液体を吐出する吐出ヘッドと、
前記吐出ヘッドを前記ガイドに沿って移動させる第一移動部と、
前記媒体をカットするためのカッターと、
前記カッターを前記ガイドに沿って移動させる第二移動部と、
前記搬送部が前記媒体を搬送し、前記吐出ヘッドが前記第一移動部の駆動により移動し
ながら前記媒体に対し前記液体を吐出して、画像印刷を行う印刷動作と、前記カッターが
画像印刷された前記媒体のカットすべき部位をカットするカット動作と、を制御するコン
トローラーであって、
前記印刷動作の際に、前記カッターが、前記第二移動部の駆動により前記媒体のカット
すべき部位に対向する位置に移動し、該カットすべき部位の一部をカットする動作を制御
するコントローラーと、
を備えたことを特徴とする液体吐出装置。
【請求項2】
媒体を搬送方向に搬送する搬送部が該媒体を搬送し、吐出ヘッドが第一移動部の駆動に
より前記搬送方向と交差する交差方向に延在するガイドに沿って移動しながら前記媒体に
対し前記液体を吐出して、画像印刷を行う印刷動作と、カッターが画像印刷された前記媒
体のカットすべき部位をカットするカット動作と、をコントローラーが制御することと、
前記印刷動作の際に、前記カッターが、第二移動部の駆動により前記媒体のカットすべ
き部位に対向する位置に前記ガイドに沿って移動し、該カットすべき部位の一部をカット
する動作を、前記コントローラーが制御することと、
を有することを特徴とする液体吐出方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2012−158001(P2012−158001A)
【公開日】平成24年8月23日(2012.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−17635(P2011−17635)
【出願日】平成23年1月31日(2011.1.31)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】