説明

液体噴射ヘッドユニットの製造方法及び液体噴射装置の製造方法

【課題】複数の取付面に液体噴射ヘッドが精度良く配置された液体噴射ヘッドユニットの
製造方法及び液体噴射装置の製造方法を提供する。
【解決手段】複数の液体噴射ヘッド40で構成されるヘッドグループ41が複数取り付け
られる取付面31A、31Bを有する液体噴射ヘッドユニットの製造方法であって、光軸
に対して直交するX軸Y軸方向に移動すると共に液体噴射ヘッド40に設けられたアライ
メントマーク90を撮像するカメラ80を用いて、取付面31Aに配置された液体噴射ヘ
ッド40のアライメントマーク90がX軸及びY軸に平行な平面Pに位置するように取付
面31Aの角度を調整し、取付面31A、31Bごとに、各取付面を前記角度に調整し、
カメラ80により撮像された画像に基づいてアライメントマーク90が所定の配置となる
ように液体噴射ヘッド40を取付面31A、31Bに固定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体噴射ヘッドが回転する支持ドラムに相対向して取り付けられる液体噴射
ヘッドユニットの製造方法及び液体噴射装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
被噴射媒体に液体を噴射する液体噴射装置には、例えば、液体としてインクを噴射させ
て紙や記録シート等の被噴射媒体に印刷を行うインクジェット式記録装置が知られている

【0003】
また、液体噴射装置には、例えば、軸回りを回転するドラムの周囲に被噴射媒体を巻き
付け、ドラムの周囲に設けられたインクジェット式記録ヘッドによって被噴射媒体に印刷
を行うものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
特許文献1には、ドラムに対して固定されたプリントカートリッジ運び台を有し、プリ
ントカートリッジ運び台は、2つの枠部材と、枠部材上に設けられた4つの平坦部にそれ
ぞれ固定された運び台構成要素に、底面に液体噴射ヘッドが固定されたプリントカートリ
ッジが嵌着された液体噴射装置が開示されている。
【0005】
また、複数の液体噴射ヘッド同士の相対位置を規定するためのマークが設けられたガラ
スマスクを用い、液体噴射ヘッドに設けられてノズル開口を基準とするアライメントマー
クをガラスマスクのマークに撮像手段を用いて位置合わせする液体噴射ヘッドの製造方法
が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2000−289279号公報(第4頁、第3図)
【特許文献2】特開2009−172879号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に係る液体噴射装置では、液体噴射ヘッドをドラムに向ける
ために各平坦部は他の平坦部に対して傾斜しているので、液体噴射ヘッドを複数の取付面
(平坦部)に配置する場合、各取付面の傾斜に合わせた形状のガラスマスクを用いる必要
がある。このような形状のガラスマスクは、製作が困難であり高価である。さらに、その
ようなガラスマスクを用いたとしても、傾斜面に対応して液体噴射ヘッド毎に撮像手段を
ガラスマスクに接近・離隔すると、撮像手段の接近・離隔する方向への精度によって位置
合わせに誤差が生じる。また、傾斜面に対応して液体噴射ヘッド毎に撮像手段のズームイ
ン・ズームアウトを行うと、各マーク、アライメントマークを異なる倍率で撮像すること
になるため位置合わせに誤差が生じる。
【0008】
本発明はこのような事情に鑑み、複数の取付面に液体噴射ヘッドが精度良く配置された
液体噴射ヘッドユニットの製造方法及び液体噴射装置の製造方法を提供することを目的と
する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決する本発明の態様は、被噴射媒体を支持すると共に軸回りに回転する支
持ドラムに対向して配置され、複数の液体噴射ヘッドで構成されるヘッドグループが複数
取り付けられる取付面を複数有する液体噴射ヘッドユニットの製造方法であって、光軸に
対して直交するX軸Y軸方向に移動すると共に前記液体噴射ヘッドに設けられて液滴を吐
出するノズル開口を基準とするアライメントマークを撮像する撮像手段を用いて、一の前
記取付面に配置された前記液体噴射ヘッドの前記アライメントマークが前記X軸及び前記
Y軸に平行な平面に位置するように前記取付面の前記撮像手段に対する角度を調整し、前
記取付面ごとに、該取付面を前記角度に調整し、前記撮像手段により撮像された画像に基
づいて前記アライメントマークが所定の配置となるように前記液体噴射ヘッドを前記取付
面に固定することを特徴とする液体噴射ヘッドユニットの製造方法にある。
かかる態様では、複数の取付面を有する液体噴射ヘッドユニットであっても、互いに異
なる傾斜面を有する取付面に適合したガラスマスクを用いることなく液体噴射ヘッドの位
置決めを行うことができる。また、一の取付面について撮像手段のZ軸方向の位置及びピ
ントを一度調整すれば、それ以降、全ての取付面について撮像手段のZ軸方向の位置及び
ピントを調整する必要が無い。これにより、撮像手段のZ軸方向の移動に伴う誤差やズー
ムイン・ズームアウトに伴う誤差を回避して液体噴射ヘッドを精度良く取り付けることが
できる。
【0010】
ここで、前記取付面は、当該取付面に取り付けられた前記ヘッドグループ間の当該取付
面上の中心と、前記支持ドラムの中心とを結んでできる線分の前記支持ドラム周面上の交
点を接点とする接線と平行となるように配置され、複数の前記取付面が、一体的且つ連続
的に形成されており、複数の前記取付面の境界線を軸として前記取付面の前記撮像手段に
対する角度を調整することが好ましい。
かかる態様では、取付面の回動によっても境界線の位置を一定とすることができる。し
たがって、異なる取付面の液体噴射ヘッド同士の相対位置を、より精度良くすることがで
きる。
【0011】
また、本発明の他の態様は、被噴射媒体を支持すると共に軸回りに回転する支持ドラム
と、複数の液体噴射ヘッドで構成されるヘッドグループが複数取り付けられる取付面を複
数有する液体噴射ヘッドユニットとを備える液体噴射装置の製造方法であって、光軸に対
して直交するX軸Y軸方向に移動すると共に前記液体噴射ヘッドに設けられて液滴を吐出
するノズル開口を基準とするアライメントマークを撮像する撮像手段を用いて、一の前記
取付面に配置された前記液体噴射ヘッドの前記アライメントマークが前記X軸及び前記Y
軸に平行な平面に位置するように前記取付面の前記撮像手段に対する角度を調整し、前記
取付面ごとに、該取付面を前記角度に調整し、前記撮像手段により撮像された画像に基づ
いて前記アライメントマークが所定の配置となるように前記液体噴射ヘッドを前記取付面
に固定して液体噴射ヘッドユニットを形成し、前記液体噴射ヘッドユニットを、互いに隣
り合う前記取付面の境界線が、前記支持ドラムの回転軸の軸方向と平行となるように配置
することを特徴とする液体噴射装置の製造方法にある。
これによれば、複数の取付面に液体噴射ヘッドが精度良く配置された液体噴射ヘッドユ
ニットを備える液体噴射装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】実施形態1に係る液体噴射装置の概略斜視図である。
【図2】実施形態1に係る液体噴射装置の要部を示す側面図である。
【図3】実施形態1に係る液体噴射ヘッドユニットの平面図である。
【図4】実施形態1に係る液体噴射ヘッドユニットの要部断面図である。
【図5】実施形態1に係る液体噴射ヘッドの要部拡大側面図である。
【図6】実施形態1に係る液体噴射ヘッドユニットの製造方法を示す側面図である。
【図7】実施形態1に係るヘッド取付部材の位置決め方法を示す側面図である。
【図8】液体噴射ヘッドユニットの製造方法に用いる装置の概略構成図である。
【図9】実施形態2に係る液体噴射ヘッドユニットの製造方法を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に本発明を実施形態に基づいて詳細に説明する。
〈実施形態1〉
図1は、本発明の一実施形態に係る液体噴射装置の概略斜視図であり、図2は、液体噴
射装置の要部を示す側面図である。図示するように、本実施形態の液体噴射装置1は、ド
ラム状の支持ドラム10と、支持ドラム10の外周に配置された液体噴射ヘッドユニット
20と、支持ドラム10に被噴射媒体Sを供給する供給部51及び支持ドラム10から被
噴射媒体Sを排除する排除部52を有する搬送手段50と、を具備する。
【0014】
支持ドラム10は、フレーム11に軸支された回転軸12を有し、支持ドラム10は回
転軸12を中心として図1中に示す矢印Rの方向に回転する。このような支持ドラム10
の回転は、図示しない駆動モーター等の駆動手段によって行われる。
【0015】
また、支持ドラム10は、その周面上に被噴射媒体Sを保持する。支持ドラム10によ
る被噴射媒体Sの保持方法は特に限定されず、例えば、支持ドラム10の表面に被噴射媒
体Sを吸引吸着する方法が挙げられる。また、他の方法としては、例えば、被噴射媒体S
の外周面を帯電させて、誘電分極の作用により支持ドラム10上に吸着させる方法が挙げ
られる。もちろん、支持ドラム10の表面との間で被噴射媒体Sを挟持する押さえローラ
ー等を設けるようにしてもよい。
【0016】
液体噴射ヘッドユニット20は、ヘッド取付部材30と、ヘッド取付部材30に固定さ
れた複数の液体噴射ヘッド40と、を具備する。
【0017】
ここで、液体噴射ヘッドユニット20についてさらに詳細に説明する。なお、図3は、
液体噴射ヘッドユニットの液体噴射面側の平面図であり、図4は、図3のA−A′断面図
であり、図5は、図2の要部を拡大した断面図である。
【0018】
図2及び図5に示すように、ヘッド取付部材30は、一方面側に液体噴射ヘッド40が
固定される複数の取付面31A、31Bを有する。本実施形態では、互いに傾斜角度が異
なる2つの取付面31A、31Bを設けた。この取付面31A、31Bは、支持ドラム1
0の回転方向Rに沿って並設されるように配置される。
【0019】
これら2つの取付面31A、31Bは、連続して一体的となるように設けられている。
ここで、複数の取付面31A、31Bが連続しているとは、隣り合う取付面31A、31
Bの間に他の面(取付面31A、31B以外の面)が存在することなく連続していること
を言う。また、取付面31A、31Bが一体的とは、複数の取付面31A、31Bを有す
るヘッド取付部材30が、1つの部材によって一体的に形成されていることを言う。本実
施形態では、ヘッド取付部材30が1つの部材によって一体的に形成されることで、取付
面31A、31Bが一体的に設けられている。
【0020】
このような各取付面31A、31Bには、複数の液体噴射ヘッド40で構成されるヘッ
ドグループ41が複数ずつ固定されている。本実施形態では、各取付面31A、31Bに
は、それぞれ2つのヘッドグループ41を固定するようにした。本実施形態の1つのヘッ
ドグループ41は、図3に示すように、複数の液体噴射ヘッド40が支持ドラム10の回
転軸12の軸方向である第1の方向に沿って並設されて構成されている。ここで、液体噴
射ヘッド40には、複数のノズル開口42が並設されたノズル列43が1列から複数列設
けられている。そして、ヘッドグループ41の各液体噴射ヘッド40は、液体噴射ヘッド
40の並設方向(第1の方向)に沿って各ノズル列43のノズル開口42が並設されるよ
うに配置されている。
【0021】
また、同一取付面31A、31Bに取り付けられた2つのヘッドグループ41は、第1
の方向(軸方向)と交差する第2の方向(支持ドラム10の回転方向R)に並設され、且
つ2つのヘッドグループ41は、第1の方向に若干ずらした位置に配置されている。すな
わち、同一取付面31A又は31Bに固定された2つのヘッドグループ41の液体噴射ヘ
ッド40は千鳥状に配置されており、互いに隣り合う一方のヘッドグループ41の液体噴
射ヘッド40と、他方のヘッドグループ41の液体噴射ヘッド40とは、ノズル列43の
端部のノズル開口42が互いに第2の方向(回転方向R)で同一位置となるように配置さ
れている。これにより、複数の液体噴射ヘッド40によって、第1の方向に沿って同一ピ
ッチでノズル開口42を並設することができ、第1の方向に亘って全ての領域で印刷を行
うことができる。
【0022】
なお、各液体噴射ヘッド40の取付面31A、31Bへの取り付けは、本実施形態では
図4に示すように、ヘッド取付部材30に厚さ方向に貫通する貫通孔32を設け、この貫
通孔32に液体噴射ヘッド40のノズル開口42とは反対側を取付面31A、31B側か
ら挿入し、液体噴射ヘッド40の側面から突出するフランジ部44を取付面31A、31
Bに当接させてねじ部材45で固定するようにした。これにより、同一取付面31A、3
1Bに固定された複数の液体噴射ヘッド40は、ノズル開口42の設けられた液体噴射面
46が取付面31A、31Bから同じ高さで揃うと共に、液体噴射面46が取付面31A
、31Bと同じ傾斜角度で揃うようになっている。
【0023】
また、図5に示すように、それぞれ2つのヘッドグループ41が固定された2つの取付
面31A、31Bは、ヘッド取付部材30を支持ドラム10に対して位置決めした際に、
2つの取付面31A、31Bがそれぞれ支持ドラム10に対して所定角度となるように互
いに傾斜して設けられている。具体的には、1つの取付面31Aは、互いに隣り合うヘッ
ドグループ41の間の取付面31A上の中心100と、支持ドラム10の回転中心101
とを結んでできる線分102の支持ドラム10の周面上の交点103を接点とする接線1
04と平行となるように配置されている。これにより、同一取付面31A又は31Bに設
けられた互いに隣接するヘッドグループ41を構成する各液体噴射ヘッド40の液体噴射
面46と、支持ドラム10の周面との距離(プラテンギャップ)を均等にすることができ
る。すなわち、一方のヘッドグループ41の液体噴射ヘッド40の液体噴射面46と接線
104との距離と、他方のヘッドグループ41の液体噴射ヘッド40の液体噴射面46と
接線104との距離とが同一となる。したがって、一方のヘッドグループ41の液体噴射
ヘッド40の液体噴射面46と支持ドラム10の表面との距離W1と、他方のヘッドグル
ープ41の液体噴射ヘッド40の液体噴射面46と支持ドラム10の表面との距離W2と
が同じ距離となる。ちなみに、液体噴射ヘッド40の液体噴射面46と支持ドラム10の
表面との距離W1、W2が、液体噴射面46から液体が噴射されて被噴射媒体Sに着弾す
るまでの飛翔距離となっているため、複数のヘッドグループ41間で飛翔距離を均一化す
ることで、着弾位置ずれを抑制して、印刷品質を向上することができる。
【0024】
なお、ここで言う互いに隣り合うヘッドグループ41の間の取付面31A上の中心10
0とは、2つのヘッドグループ41のノズル列43を基準とした第2の方向(回転方向R
)における中心(中点)のことである。例えば、本実施形態のように各液体噴射ヘッド4
0にノズル列43が1つだけの場合には、回転方向Rで隣り合う液体噴射ヘッド40のノ
ズル列43の中心とすればよい。また、例えば、各液体噴射ヘッド40にノズル列43が
2列以上設けられている場合には、互いに最も近接したノズル列の列間の取付面31A上
の中点を中心100とすればよい。さらに、ノズル列の列間距離が異なる液体噴射ヘッド
を用いることは好ましくないが、例えば、ヘッドグループ毎にノズル列の列間距離が異な
る液体噴射ヘッドを用いた場合や、ヘッドグループ毎にノズル列数の異なる液体噴射ヘッ
ドを用いる場合などには、1つの液体噴射ヘッドにおける複数のノズル列の中心位置を基
準として、互いに隣り合う液体噴射ヘッドの複数のノズル列の中心位置同士の中点を中心
100とすればよい。これは、ノズル開口42からの支持ドラム10の表面までの距離(
飛翔距離)を最も均一化に近くなるように規定するためである。
【0025】
また、液体噴射ヘッド40の液体噴射面46と支持ドラム10の表面との距離W1、W
2とは、実質的には液体噴射面46の垂直方向におけるノズル開口42と支持ドラム10
の周面と距離のことである。これは、各液体噴射ヘッド40は、液体噴射面46が取付面
31A、31Aと同じ角度(平行となるように)となるようにヘッド取付部材30に固定
されているからである。
【0026】
そして、1つのヘッド取付部材30に2つの異なる傾斜角度の取付面31A、31Bを
設け、各取付面31A、31Bのそれぞれに液体噴射ヘッド40を固定して液体噴射ヘッ
ドユニット20を構成することで、ヘッド取付部材30を支持ドラム10に対して位置決
めするだけで、各取付面31A、31Bに固定された複数の液体噴射ヘッド40の支持ド
ラム10までの距離と、傾斜角度(液体噴射方向)とを位置決めすることができる。した
がって、各取付面31A、31Bに固定された液体噴射ヘッド40(ヘッドグループ41
)を個別に位置決めする必要がなく、容易に高精度に相対的な位置決めを行うことができ
る。
【0027】
なお、上述した2つの取付面31A、31Bは、それぞれ第1の方向(軸方向)に沿っ
て同じ幅を有する。これにより、2つの取付面31A、31Bの境界線105を支持ドラ
ム10の軸方向(第1の方向)と平行となるように配置することで、2つの取付面31A
、31Bは、支持ドラム10の表面の軸方向(第1の方向)に対して平行となるように配
置することができる。
【0028】
また、ヘッド取付部材30の取付面31A、31Bとは反対側の面は、本実施形態では
、平坦面33となっている。この平坦面33は、2つの取付面31A、31Bに対して同
じ角度となるように設けられている。すなわち、平坦面33に対する取付面31A、31
Bの角度は同一である。これにより、支持ドラム10に対してヘッド取付部材30(液体
噴射ヘッドユニット20)を位置決めする際に、ヘッド取付部材30の平坦面33を基準
として支持ドラム10に対して角度調整することができ、液体噴射ヘッドユニット20の
位置決め作業が容易となる。
【0029】
また、これら2つの取付面31A、31Bのそれぞれに固定された液体噴射ヘッド40
には、取付面31A、31B毎に異なる種類の液体を供給するようにしてもよいし、また
、同一種の液体を供給するようにしてもよい。例えば、2つの取付面31A、31Bの液
体噴射ヘッド40に同一種の液体を供給する場合には、例えば、一方の取付面31Aの液
体噴射ヘッド40と、他方の取付面31Bの液体噴射ヘッド40とを互いに第1の方向(
回転軸12の軸方向)に互いに隣り合うノズル開口42のピッチの半分(半ピッチ分)ず
らすことで、解像度を倍にすることができる。ここでノズル開口42を半ピッチ分ずらす
ような高精度な位置決めは、2つの取付面31A、31Bにそれぞれ固定される液体噴射
ヘッド40を相対的に高精度に位置決めしなければ印刷不良が発生してしまう。本実施形
態では、1つのヘッド取付部材30に2つの取付面31A、31Bを設け、この2つの取
付面31A、31Bにそれぞれ固定される液体噴射ヘッド40の相対的な位置決めは同一
部材上で高精度に行うことができるため、2つの取付面31A、31Bに固定された液体
噴射ヘッド40から同一種の液体を噴射させると共に、これらの液体噴射ヘッド40の解
像度を倍にするような高精度な位置決めを容易に行うことができる。ちなみに、取付面が
1つしか設けられていないヘッド取付部材を、複数用意し、これらのヘッド取付部材をノ
ズル開口42の半ピッチ分ずらすように支持ドラム10に対して高精度に位置決めするの
は困難であり、印刷品質の低下を招く虞がある。なお、2つの取付面31A、31Bに固
定された液体噴射ヘッド40から同一種の液体を噴射する場合であっても、各取付面31
A、31Bの液体噴射ヘッド40を第1の方向にノズル開口42の半ピッチ分ずらさずに
、第2の方向で同じ位置となるように設けてもよい。この場合には、解像度は倍にならな
いものの、高速印刷が可能となる。
【0030】
ここで、このような液体噴射装置1の組み立て方法、特に液体噴射ヘッドユニット20
と支持ドラム10との位置決め方法について説明する。なお、図6は液体噴射ヘッドユニ
ットの製造方法を示す要部側面図である。
【0031】
図6(a)に示すように、液体噴射ヘッドユニットが載置されるステージ60には、ヘ
ッド取付部材30を支持する治具70が設けられている。治具70は、基台部71と、基
台部71に回動自在に設けられてヘッド取付部材30を支持する支持部72とを備えてい
る。
【0032】
また、液体噴射ヘッド40に設けられたアライメントマークを撮像する撮像手段の一例
であるカメラ80がステージ60に対して移動自在に設けられている。カメラ80は、光
軸L(Z軸)がステージ60に垂直となるよう配置されている。またカメラ80は、光軸
方向、並びに光軸方向に直交するX軸方向及びY軸方向に相対的に移動可能に構成されて
いる。本実施形態では、ステージ60及び治具70が固定され、これらに対してカメラ8
0が移動可能となっている。
【0033】
アライメントマーク90は、液体噴射ヘッド40に設けられてノズル開口42を基準と
するマークである。すなわち、アライメントマーク90は、ノズル開口42から所定の相
対位置に設けられている。本実施形態では、液体噴射面46に設けられた開口とした。各
液体噴射ヘッド40のアライメントマーク90同士を所定の位置に位置合わせすることに
より、ノズル開口42同士が所定の位置に位置合わせされる。なお、アライメントマーク
90として、ノズル開口42自体を用いてもよい。
【0034】
まず、上述した治具70の支持部72にヘッド取付部材30を取り付ける。このとき、
境界線105の方向と、支持部72の回動軸を平行にする。
【0035】
次に、取付面31A、31Bごとにヘッドグループ41を構成する液体噴射ヘッド40
を位置合わせし、固定する。具体的には次のように行う。
【0036】
図6(b)に示すように、取付面31Aにヘッドグループ41を構成する液体噴射ヘッ
ド40を配置する。次に、液体噴射ヘッド40のアライメントマーク90がX軸方向及び
Y軸方向に平行な平面Pに位置するように取付面31Aの角度を調整する。ここで「アラ
イメントマーク90がX軸方向及びY軸方向に平行な平面に位置する」とは、全てのアラ
イメントマーク90が平面Pに位置する場合だけではなく、カメラ80の被写界深度に収
まる範囲内でZ軸方向に平面Pから離れている場合も含む。
【0037】
具体的には、取付面31Aを平面Pと平行となるように支持部72を回動する。上述し
たように、各液体噴射ヘッド40の液体噴射面46が取付面31Aから同じ高さに揃って
おり、また取付面31Aと同じ傾斜角度に揃えられているので、取付面31Aを平面Pと
平行にすることで、各液体噴射ヘッド40のアライメントマーク90は、平面Pに位置す
ることとなる。
【0038】
そして、各液体噴射ヘッド40のアライメントマーク90が被写界深度に位置するよう
にカメラ80のZ軸方向の位置及びピントを調整する。
【0039】
このような取付面31Aの角度調整とカメラ80のZ軸方向の位置及びピントの調整に
より、取付面31Aに対してカメラ80をX軸方向及びY軸方向にのみ移動させることで
、ピントの合った各アライメントマーク90を撮像することができる。
【0040】
次に、カメラ80により撮像された画像に基づいてアライメントマーク90が所定の配
置となるように各液体噴射ヘッド40を取付面31Aに固定する。
【0041】
具体的には、カメラ80で各アライメントマーク90を撮像し、これにより得られた画
像から、アライメントマーク90の中心を画像処理により求め、これらの中心が所定の配
置になるように液体噴射ヘッド40の位置を調整する。本実施形態では、図3に示したよ
うに、第1の方向に沿って各ノズル列43のノズル開口42が並設されると共に、ヘッド
グループ41が第2の方向に並設され、且つ2つのヘッドグループ41が第1の方向に若
干ずれるように液体噴射ヘッド40を配置した。
【0042】
次に、図6(c)に示すように、取付面31Bについても、取付面31Aと同様に、液
体噴射ヘッド40を取り付ける。具体的には、取付面31Bの角度を、図6(b)におい
て調整した取付面31Aの角度と同じになるように調整する。取付面31Bをこのような
角度とすることで、取付面31Bの各アライメントマーク90についても平面Pに位置す
ることとなり、カメラ80をX軸Y軸方向に移動させるだけで、ピントの合った各アライ
メントマーク90を撮像することができる。
【0043】
このように、図6(b)の段階で、一の取付面31Aについて、カメラ80のZ軸方向
の位置及びピントを一度調整すれば、他の取付面31Bについてカメラ80のZ軸方向の
位置及びピントを調整する必要が無い。これにより、カメラ80のZ軸方向の移動に伴う
誤差、すなわちカメラ80の駆動機構等の機械的な精度によりZ軸方向に移動すると、Z
軸方向に沿う方向から反れた部分を撮像してしまうという誤差を回避することができる。
また、図6(b)の段階で設定した倍率で、全ての取付面31A、31Bについてアライ
メントマーク90を撮像するので、アライメントマーク90を異なる倍率で撮像すること
による位置合わせの誤差を回避することができる。このような誤差を回避できるので、ヘ
ッド取付部材30に液体噴射ヘッド40を精度良く取り付けることができる。
【0044】
以降、取付面31Bについても、カメラ80により撮像された画像に基づいてアライメ
ントマーク90が所定の配置となるように各液体噴射ヘッド40を取付面31Bに固定す
る。このようにして、ヘッド取付部材30に液体噴射ヘッド40が設けられた液体噴射ヘ
ッドユニット20が形成される。
【0045】
以上に説明したように、複数の取付面31A、31Bを有する液体噴射ヘッドユニット
であっても、互いに異なる傾斜面を有するこれらの取付面31A、31Bに適合したガラ
スマスクを用いることなく、液体噴射ヘッド40の位置決めを行うことができる。また、
一の取付面31Aについてカメラ80のZ軸方向の位置及びピントを一度調整すれば、そ
れ以降、全ての取付面31A、31Bについてカメラ80のZ軸方向の位置及びピントを
調整する必要が無い。
【0046】
これにより、カメラ80のZ軸方向の移動に伴う誤差やズームイン・ズームアウトに伴
う誤差を回避してヘッド取付部材30に液体噴射ヘッド40を精度良く取り付けることが
できる。
【0047】
なお、本実施形態では、支持部72を中心に回動するようにしてあるので、取付面31
Aと取付面31Bとの境界線105が、図6(a)に示した当初の位置(補助線C上の位
置)から、図6(b)及び(c)に示したように補助線Cから左右に若干ずれる。従って
、取付面31Aの液体噴射ヘッド40と取付面31Bの液体噴射ヘッド40同士の相対位
置は、そのずれを加味して定めてある。
【0048】
図7は、液体噴射装置の製造方法を示す要部側面図である。
まず、図7(a)に示すように、液体噴射ヘッドユニット20を支持ドラム10の回転
軸12の軸方向に対して交差する方向(X方向及びY方向)に位置決めする。このとき、
2つの取付面31A、31Bの境界線105を基準として支持ドラム10に対して位置決
めすれば、2つの取付面31A、31BのX方向及びY方向の位置決めを同時に行うこと
ができる。
【0049】
次に、図7(b)に示すように、液体噴射ヘッドユニット20の支持ドラム10に対す
る角度θを位置決めする。液体噴射ヘッドユニット20の角度θとは、回転軸12の軸方
向と平行方向を中心とした傾斜角度のことであり、本実施形態では、2つの取付面31A
、31Bの境界線105が回転軸12の軸方向と平行しているため、この境界線105を
中心とする液体噴射ヘッドユニット20の傾斜角度θを調整するようにした。このとき、
液体噴射ヘッドユニット20の傾斜角度θは、平坦面33の鉛直方向に対する角度を規定
しておくことで、傾斜角度θの位置決めを容易に行うことができる。また、平坦面33を
水平器等で水平又は垂直にすることによっても位置決めすることができる。これらX方向
、Y方向の位置や、傾斜角度θは、予め液体噴射ヘッドユニット20の位置と、支持ドラ
ム10の外径と、2つの取付面31A及び取付面31Bがなす角度などに基づいて演算す
ることにより算出することができる。
【0050】
このように、所定の角度で取り付けられた複数の取付面31A、31Bを一体的に且つ
連続的に設け、この2つの取付面31A、31Bに液体噴射ヘッド40を固定して液体噴
射ヘッドユニット20を構成し、この液体噴射ヘッドユニット20を支持ドラム10に位
置決めするだけで、複数の液体噴射ヘッド40の液体噴射面46と支持ドラム10との距
離を均一化することができるため、複数の液体噴射ヘッド40の位置決めを容易に且つ短
時間で高精度に行うことができる。
【0051】
〈実施形態2〉
実施形態1では、ヘッド取付部材30の取付面31A、31Bの角度の調整は、支持部
72を中心とする回動により行ったが、取付面31A、31Bの境界線105を中心に回
動することで行ってもよい。図8は、本実施形態に係る液体噴射ヘッドユニットの製造方
法に用いる装置の概略構成図である。なお、実施形態1と同一のものには同一の符号を付
し、重複する説明は省略する。
【0052】
図示するように、液体噴射ヘッドユニットが載置されるステージ60には、ヘッド取付
部材30を支持する治具70Aが設けられている。治具70Aは、基台部71Aと、軸部
73を介して基台部71Aに回動自在に設けられてヘッド取付部材30を支持する支持部
72Aとを備えている。支持部72Aは、枡状に形成されており、内部にヘッド取付部材
30が収納可能となっている。
【0053】
図9を用いて、本実施形態に係る液体噴射ヘッドユニットの製造方法を説明する。
まず、図9(a)に示すように、上述した治具70Aの支持部72Aにヘッド取付部材
30を、境界線105が軸部73と同軸となるように収納する。
【0054】
次に、取付面31A、31Bごとにヘッドグループ41を構成する液体噴射ヘッド40
を位置合わせし、固定する。具体的には次のように行う。
【0055】
図9(b)に示すように、取付面31Aにヘッドグループ41を構成する液体噴射ヘッ
ド40を配置する。次に、液体噴射ヘッド40のアライメントマーク90がX軸方向及び
Y軸方向に平行な平面Pに位置するように取付面31Aの角度を調整する。
【0056】
具体的には、取付面31Aを平面Pと平行となるように支持部72A(図9(b)、(
c)では図示せず)を回動する。上述したように、各液体噴射ヘッド40の液体噴射面4
6が取付面31Aから同じ高さに揃っており、また取付面31Aと同じ傾斜角度に揃えら
れているので、取付面31Aを平面Pと平行にすることで、各液体噴射ヘッド40のアラ
イメントマーク90は、平面Pに位置することとなる。
【0057】
そして、各液体噴射ヘッドのアライメントマーク90が被写界深度に位置するようにカ
メラ80のZ軸方向の位置及びピントを調整する。
【0058】
このような取付面31Aの角度調整とカメラ80のZ軸方向の位置及びピントの調整に
より、カメラ80をX軸方向及びY軸方向にのみ移動させることで、ピントの合った各ア
ライメントマーク90を撮像することができる。
【0059】
次に、カメラ80により撮像された画像に基づいてアライメントマーク90が所定の配
置となるように各液体噴射ヘッド40を取付面31Aに固定する。
【0060】
具体的には、カメラ80で各アライメントマーク90を撮像し、これにより得られた画
像から、アライメントマーク90の中心を画像処理により求め、これらの中心が所定の配
置になるように液体噴射ヘッド40の位置を調整する。本実施形態では、図3に示したよ
うに、第1の方向に沿って各ノズル列43のノズル開口42が並設されると共に、ヘッド
グループ41が第2の方向に並設され、且つ2つのヘッドグループ41が第1の方向に若
干ずれるように液体噴射ヘッド40を配置した。
【0061】
次に、図9(c)に示すように、取付面31Bについても、取付面31Aと同様に、液
体噴射ヘッド40を取り付ける。具体的には、取付面31Bの角度を、図9(b)におい
て調整した取付面31Aの角度と同じになるように調整する。取付面31Bをこのような
角度とすることで、取付面31Bの各アライメントマーク90についても平面Pに位置す
ることとなり、カメラ80をX軸Y軸方向に移動させるだけで、ピントの合った各アライ
メントマーク90を撮像することができる。
【0062】
このように、図9(b)の段階で、一の取付面31Aについて、カメラ80のZ軸方向
の位置及びピントを一度調整すれば、他の取付面31Bについてカメラ80のZ軸方向の
位置及びピントを調整する必要が無い。これにより、カメラ80のZ軸方向の移動に伴う
誤差、すなわちカメラ80の駆動機構等の機械的な精度によりZ軸方向に移動すると、Z
軸方向に沿う方向から反れた部分を撮像してしまうという誤差を回避することができる。
また、図9(b)の段階で設定した倍率で、全ての取付面31A、31Bについてアライ
メントマーク90を撮像するので、アライメントマーク90を異なる倍率で撮像すること
による位置合わせの誤差を回避することができる。このような誤差を回避できるので、ヘ
ッド取付部材30に液体噴射ヘッド40を精度良く取り付けることができる。
【0063】
本実施形態では、境界線105は、軸部73と同軸としてあるので、支持部72Aを回
動しても境界線105の位置は常に一定である。すなわち、取付面31Aと取付面31B
との境界線105が、図9に示したように当所の位置(補助線C上の位置)から左右にず
れることがない。従って、取付面31A及び取付面31Bのように、異なる取付面の液体
噴射ヘッド40同士の相対位置を、より精度良くすることができる。
【0064】
〈他の実施形態〉
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明の基本的構造は上述したものに
限定されない。
【0065】
例えば、上述した実施形態1、2では、1つのヘッド取付部材30に2つの取付面31
A、31Bを設け、各取付面31A、31Bのそれぞれに2つのヘッドグループ41を取
り付けるようにしたが、取付面31A、31Bの数は特にこれに限定されず、取付面が3
個以上設けられていてもよい。この場合においては、例えば、取付面31Aについてカメ
ラ80のZ軸方向の位置及びピントを調整し、その後、全ての取付面について液体噴射ヘ
ッド40を位置決めして固定すればよい。
【0066】
また、上述した実施形態1、2では、液体噴射装置1に1つの液体噴射ヘッドユニット
20(ヘッド取付部材30)を設けるようにしたが、特にこれに限定されず、例えば、2
つ以上の液体噴射ヘッドユニット20を設けるようにしてもよい。この場合には、液体噴
射ヘッドユニット20は、支持ドラム10の鉛直方向上下や水平方向左右などに配置して
もよく、さらには、鉛直方向に対して平坦面が45度などの傾斜した角度となるように配
置してもよい。
【0067】
また、上述した実施形態1、2では、液体噴射ヘッドユニットを固定して、支持ドラム
10の回転だけで被噴射媒体Sに印刷を行う、いわゆるライン型の液体噴射装置1を例示
したが、特にこれに限定されず、液体噴射ヘッドユニット20を支持ドラム10の回転軸
12の軸方向に移動させながら印刷を行う、いわゆるシリアル型の液体噴射装置において
も本発明を適用することができる。
【0068】
なお、本発明は、広く液体噴射ヘッド全般を対象としたものであり、例えば、プリンタ
ー等の画像記録装置に用いられる各種のインクジェット式記録ヘッド等の記録ヘッド、液
晶ディスプレイ等のカラーフィルターの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディ
スプレイ、FED(電界放出ディスプレイ)等の電極形成に用いられる電極材料噴射ヘッ
ド、バイオchip製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等にも適用することができる

【符号の説明】
【0069】
1 液体噴射装置、 10 支持ドラム、 12 回転軸、 20 液体噴射ヘッドユ
ニット、 30 ヘッド取付部材、 31A、31B 取付面、 40 液体噴射ヘッド
、 41 ヘッドグループ、 42 ノズル開口、 46 液体噴射面、 80 カメラ
(撮像手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被噴射媒体を支持すると共に軸回りに回転する支持ドラムに対向して配置され、複数の
液体噴射ヘッドで構成されるヘッドグループが複数取り付けられる取付面を複数有する液
体噴射ヘッドユニットの製造方法であって、
光軸に対して直交するX軸Y軸方向に移動すると共に前記液体噴射ヘッドに設けられて
液滴を吐出するノズル開口を基準とするアライメントマークを撮像する撮像手段を用いて

一の前記取付面に配置された前記液体噴射ヘッドの前記アライメントマークが前記X軸
及び前記Y軸に平行な平面に位置するように前記取付面の前記撮像手段に対する角度を調
整し、
前記取付面ごとに、該取付面を前記角度に調整し、前記撮像手段により撮像された画像
に基づいて前記アライメントマークが所定の配置となるように前記液体噴射ヘッドを前記
取付面に固定する
ことを特徴とする液体噴射ヘッドユニットの製造方法。
【請求項2】
請求項1に記載する液体噴射ヘッドユニットの製造方法であって、
前記取付面は、当該取付面に取り付けられた前記ヘッドグループ間の当該取付面上の中
心と、前記支持ドラムの中心とを結んでできる線分の前記支持ドラム周面上の交点を接点
とする接線と平行となるように配置され、
複数の前記取付面が、一体的且つ連続的に形成されており、
複数の前記取付面の境界線を軸として前記取付面の前記撮像手段に対する角度を調整す

ことを特徴とする液体噴射ヘッドユニットの製造方法。
【請求項3】
被噴射媒体を支持すると共に軸回りに回転する支持ドラムと、複数の液体噴射ヘッドで
構成されるヘッドグループが複数取り付けられる取付面を複数有する液体噴射ヘッドユニ
ットとを備える液体噴射装置の製造方法であって、
光軸に対して直交するX軸Y軸方向に移動すると共に前記液体噴射ヘッドに設けられて
液滴を吐出するノズル開口を基準とするアライメントマークを撮像する撮像手段を用いて

一の前記取付面に配置された前記液体噴射ヘッドの前記アライメントマークが前記X軸
及び前記Y軸に平行な平面に位置するように前記取付面の前記撮像手段に対する角度を調
整し、
前記取付面ごとに、該取付面を前記角度に調整し、前記撮像手段により撮像された画像
に基づいて前記アライメントマークが所定の配置となるように前記液体噴射ヘッドを前記
取付面に固定して液体噴射ヘッドユニットを形成し、
前記液体噴射ヘッドユニットを、互いに隣り合う前記取付面の境界線が、前記支持ドラ
ムの回転軸の軸方向と平行となるように配置する
ことを特徴とする液体噴射装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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