説明

液体容器用注出口構造及び注出具

【課題】周囲を汚すことなく、確実に空気流路を形成して、液体を円滑に注出することができる液体容器用注出口構造または注出具を提供する。
【解決手段】液体容器の口部に取り付けられる取付部20と、液体容器内からの液体が流入する入口22cを有する入口部22aと、該入口部22aに繋がり出口22dを有する出口部22bとを有し、入口部22a内には空気用流路を構成する第1流路30が形成され、出口部22b内には空気用流路を構成する第2流路32が形成され、入口部22a内には液体用流路を構成する第3流路34が形成され、出口部22b内には液体用流路を構成する第4流路36が形成されており、第1流路30と第2流路32との境界部にオリフィス22gが形成され、オリフィス22gによって空気流路を確実に形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体を収容する液体容器の口部に設けられる注出口構造及び液体容器の口部に取り付けられる注出具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のこの種の注出口構造または注出具としては、例えば、特許文献1〜5に記載されたものが知られている。
【0003】
この特許文献1〜4に記載されたものでは、液体容器から液体を注出する口部に設けられる注出口構造または注出具として、注出口内に、隔壁により液体流路と空気流入路とが並列に形成されている。そして、液体を注出する為に液体容器を傾けると、液体流路を液体が流れると同時に、外部の空気が空気流入路を通り液体容器内へと導かれるようになっている。
【0004】
また、別の注出口構造または注出具では、特許文献5に記載されているように、注出口付近に、注出口とは異なる向きを向いた通気孔が設けられている。そして、液体を注出する為に液体容器を傾けると、液体流路を液体が流れると同時に、外部の空気が通気孔を通り液体容器内へと導かれるようになっている。
【0005】
【特許文献1】特開2005−126137号公報
【特許文献2】特許第3905543号公報
【特許文献3】実開昭52−8056号公報
【特許文献4】実開平1−177157号公報
【特許文献5】実開平3−11657号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1〜4に記載された従来の注出口構造または注出具にあっては、空気流入路が液体流路と並列に形成されているために、液体容器を傾けたときに最初に液体流路のみならず、空気流入路全体に液体が充満した状態で液体が流れ出る。この液体で完全に充満されている空気流入路に空気の流路を確立するためには、液体容器の内部圧力と外部圧力との圧力差を確実に形成する必要があるが、液体容器が変形するなどして、内部圧力と外部圧力との圧力差を確実に形成することができないと、液体の流れが停止してしまう、という事態が発生しやすい。特に、液体容器が易変形性を持つ材料から構成される場合には、そのような流体の流れの停止が発生しやすい。流体の流れの停止が発生した場合には、液体容器の姿勢を元に戻して液体容器の変形を解消してから再び、傾斜させるといった動作を繰り返すことになる。
【0007】
一方、特許文献5のような通気孔が流体流路とは異なる方向を向いて形成されているために、空気の流路を確立することが容易であるが、前記特許文献1〜4と同様に、最初に通気孔から液体が流出する。つまり、必ず最初に注出口とは異なる方向に液体が流出するために周囲を汚すことになる。そのため、特許文献5では、シート弁を設け、該シート弁が通気孔の下面の弁座に当接することによって、液体容器内からの液体の流出を防いでおり、このために部品点数が増え、構成が複雑になるという問題がある。
【0008】
本発明はかかる課題に鑑みなされたもので、周囲を汚すことなく、確実に空気流路を形成して、液体を円滑に注出することができる液体容器用注出口構造及び注出具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために請求項1記載の発明による液体容器用注出口構造は、外部に面する出口を有し、液体容器内部と前記出口とを連通するように形成された液体が流れるための液体用流路と、該液体用流路とは別に、液体容器内部と前記出口とを連通するように形成された空気用流路と、を備え、前記空気用流路にはオリフィスが形成されることを特徴とする。
【0010】
また、請求項2記載の発明による注出具は、液体容器の口部に取り付けられる取付部と、外部に面する出口と、液体容器内部と前記出口とを連通するように形成された液体が流れるための液体用流路と、を有するものにおいて、前記液体用流路とは別に液体容器内部と前記出口とを連通するように空気用流路が形成され、前記空気用流路にはオリフィスが形成されることを特徴とする。
【0011】
請求項3記載の発明は、請求項2記載のものにおいて、前記液体容器内からの液体が流入する入口を有する入口部と、該入口部に繋がり前記出口を有する出口部とを有し、入口部内には前記空気用流路を構成する第1流路が形成され、出口部内には前記空気用流路を構成する第2流路が形成され、入口部内には前記液体用流路を構成する第3流路が形成され、出口部内には前記液体用流路を構成する第4流路が形成されており、第1流路と第2流路との境界部に前記オリフィスが形成されることを特徴とする。
【0012】
請求項4記載の発明は、請求項3記載の前記入口部と前記出口部とが角度をなすことを特徴とする。
【0013】
請求項5記載の発明は、請求項3または4記載の前記第1流路が入口部内に形成されたパイプ部によって形成されており、該パイプ部は、前記取付部が液体容器の口部に取り付けられた状態で、該取付部よりも液体容器内側へと延びることを特徴とする。
【0014】
請求項6記載の発明は、請求項3〜5のいずれか1項に記載の前記第2流路と前記第4流路とは、出口部内に形成された隔壁によって仕切られることを特徴とする。
【0015】
請求項7記載の発明は、請求項6記載の前記隔壁に、出口側からスリットが形成されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、液体容器から液体を注出するときに、液体用流路を通り液体が流れると共に、注出開始時は空気用流路を通り液体が流れるが、同じ出口から液体が流出するために、周囲を汚すことはない。その際、オリフィスから液体が流れ出るものの、オリフィスの反液体容器側の近傍には空気が存在することができる。そのため、液体容器の内圧が下がり、オリフィス前後の圧力差が逆転すると、オリフィスの反液体容器側近傍に存在する空気がオリフィスを通り、液体容器内へと侵入して、空気用流路及び液体容器内に空気流路を形成することができるため、液体の流れが停止することなく、円滑に液体を注出することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、図面を用いて本発明の実施形態を説明する。
図1〜図3は、本発明の液体容器用注出口構造及び該注出口構造を構成する注出具を表す図である。この注出具10は、この例では、液体容器12の口部12aに着脱可能に取り付けられるものであり、液体容器12と別部品の単独のプラスチック部品となっている。例えば、店舗で液体容器12が販売されるときには、液体容器12と分離した状態にあり、液体容器から液体を小分けまたはその他の目的で注出するときに、注出具10を液体容器12に取り付けるといった使用が可能である。しかしながら、本発明の注出口構造は、かかる分離した単独の部品に限らず、液体容器12の口部に着脱不可能に一体に取り付けられたもので構成されることも可能である。
【0018】
注出具10は、液体容器12の口部12aに係止する環状の取付部20と、取付部20から延びる本体22とを有している。本体22は、略L字状形状をなしており、環状の取付部20の中央部から突出する入口部22aと、入口部22aと直交する出口部22bとを有している。入口部22aの一端が入口22cとなり、入口部22aの他端と出口部22bの他端とが繋がり、出口部22bの一端が外部と面する出口22dとなっている。
【0019】
本体22の入口部22aの内部には、パイプ部22eが形成され、また、本体22の出口部22bの内部には、隔壁22fが形成される。パイプ部22eは、隔壁22fまで達しており、隔壁22fの該パイプ部22eに包囲された部分にはオリフィス22gが形成されている。オリフィス22gは、その前後の断面積に比較して断面積が小さくなっているものである。
【0020】
従って、パイプ部22eによって形成される第1流路30は、オリフィス22gを介して隔壁22fによって形成される第2流路32と連通し、これらの第1流路30、オリフィス22g、第2流路32によって、空気用流路が構成される。この空気用流路は、液体容器内と出口22dとを連通する。また、本体22の入口部22a内のパイプ部22eの外側に形成される第3流路34は、出口部22bの隔壁22fによって形成される第4流路36と連通し、これらの第3流路34と第4流路36とによって液体用流路が構成される。この液体用流路も、液体容器内と出口22dとを連通する。液体用流路は、使用時に空気用流路の下側になるように配置される。
【0021】
第1流路30を形成するパイプ部22eは、図示の例では、取付部20よりも液体容器側へと延びている。
【0022】
さらに注出具10は、不使用時に出口22dを閉鎖するためのキャップ24と、キャップ24と本体22とを繋ぐ連結部26とを備えている。
【0023】
以上のように構成される注出具10において、その作用を説明する。注出具10が取り付けられた液体容器12を図4に示すようにほぼ90度傾けて、入口部22aがほぼ水平に、出口部22bがほぼ鉛直となるようにすると、入口22cから入った液体が、本体22内の液体用流路を通り出口22dから注出を開始する。
【0024】
液体は、主に、液体用流路である第3流路34から第4流路36を通り出口22dから流出する。同時に、空気用流路のうちの第1流路30には液体が入るため、オリフィス22gを通り、液体が第2流路32へと流れ出て、出口22dから流出する。この空気用流路からの流れは液体用流路からの流れと共に出口22dから流出するために、周囲を液体で汚すことはない。
【0025】
第2流路32には、オリフィス22gからの小流量の流れが発生するだけであるので、第2流路32は液体が充満した状態にはならず、液体と空気が混在した状態となり、第2流路32のオリフィス22g近傍は、大気開放状態となっている。
【0026】
液体が出口22dからある程度注出され、液体容器内の圧力が減圧状態になると、液体用流路からの液体の流量が少なくなってくる。オリフィス22g前後の圧力差も小さくなるので、オリフィス22gからの液体の流量も少なくなってくる。
【0027】
オリフィス22g前後の圧力差が逆転すると、図5に示すように、第2流路32に存在している空気がオリフィス22gから第1流路30に侵入することができ(図5中、破線で空気の流れを示す)、第1流路30を通り、液体容器12内の内部空間まで到達する空気の流路を形成する。そのため、液体容器12内の内圧が確保され、液体用流路からの液体の流れをそのまま維持することができるようになる。
【0028】
仮にオリフィス22gがないと、液体容器12内の内圧の減少により、注出具内の液体の圧力が大気圧よりも下がり、液体の流れが停止することになるが、オリフィス22gがあることにより、オリフィス22g前後の圧力差により空気の流れを発生させることができて、これをトリガとして空気が順次液体容器12内へと取り込まれるために、内圧を上昇させることができ、よって、液体の流れを維持することができる。
【0029】
以上のように、空気用流路を形成すると共にオリフィス22gを形成することにより、液体の流れを維持することができるが、より確実に効果を発揮するためには、オリフィス22gの径寸法、第1流路30の長さ及び断面積を適切に設定するとよい。オリフィス22g及び第1流路30の断面形状としては、円形、楕円、三角形、四角形または他の任意の形状とすることができるが、以下の説明では、円形として検討することにする。
【0030】
即ち、一般的な傾向として、オリフィスの径寸法を小さくすれば、空気流路を確実に形成することができ、液体の流れを安定して維持することができる。但し、オリフィスを通り液体容器内へと侵入する空気量が少なくなるために、液体用流路から流出する流量は少ない。反対に、オリフィス22gの径寸法を大きくすれば、オリフィスの圧力降下の効果が減少するので、空気流路を確実に形成することができなくなり、液体の流れが停止してしまう。
【0031】
また、第1流路30は、オリフィス22gの手前の液体の圧力を下げるための圧力損失を発生させる効果がある。よって、第1流路30を形成するパイプ部22eはある程度長く、断面積はある程度小さいものとするとよい。圧力損失は、直管の場合、直径の5乗に反比例し、長さの1乗に比例するからである。
【0032】
以下に、実際のオフィリスの径寸法、第1流路30の長さ及び断面積の関係を表す実験結果を示す。
【0033】
1.実験条件
液体:水道水
第2流路32の断面積(最小値):0.20cm
液体用流路の断面積(最小値):0.86cm
オリフィス22gのランド長さ:1.7mm
【0034】
2.実験結果
表内の数値は、液体の流れが停止せずに液体を注出することができる確率を表す。
【0035】
【表1】

【0036】
【表2】

【0037】
【表3】

【0038】
【表4】

【0039】
オリフィス径が1mm以下であれば、第1流路の長さ及び断面積に関わらず、安定して液体を流出することができるが、その分、流量が少なくなるため、上記条件においてオリフィス径は好ましくは1mm以上3mm以下とするとよい。
【0040】
また、第1流路30の長さは、上記条件において、好ましくは25mm以上あれば安定して液体を流出することができることが分かる。また、第1流路30の断面積を決める径は、9mm以上になると、オリフィスから侵入する空気が大きな泡となり、空気の入る量が断続的となるため、上記条件において、好ましくは9mm以下とするとよい。
【0041】
以上の実験は、液体として水道水を用いて行ったが、オリフィスの圧力降下は液体の粘度の影響をあまり受けないので、例えば、洗剤のような低粘度の液体に対しても同様の作用・効果が得られる。
【0042】
第2流路32は、好ましくは、オリフィス22gから出口22dに達するまでの長さを持つことにより、第2流路32内に常時空気が存在するようにするとよいが、必ずしも、第4流路36と完全に独立に形成される必要はなく、言い換えれば、隔壁22fは、全く孔またはスリットのないものとする必要はなく、また、出口部22bの全体に亘り形成される必要もない。この例のように、入口部22aと出口部22bとが角度をなす場合、第3流路34を流れる液体が隔壁22fに衝突して、第4流路36へと向きを変えており、隔壁22fのうちの第3流路34と対向する対向部分22f1に相当する長さがないとオリフィス22gの近傍で空気が待機することが困難となるため、対向部分22f1に対応する長さの第2流路32の形成が好ましい。一方で、対向部分22f1よりも出口寄りの部分において、隔壁22fにはスリット22f2が形成されている。スリット22f2は、一定の幅とすることもできるが、図8に示す例では、出口22dに向かうに従って、そのスリット幅が漸次大きくなっている。
【0043】
このスリット22fによって、以下で説明するように、注出具10の成形時にオリフィス22gを確実に形成することができる。
【0044】
注出具10は、例えば、ポリエチレン等のプラスチック材料により射出成形により製造することができる。図6は、注出具10を成形するための金型を示している。図において、金型40は、大別して、キャビティプレート42、キャビティブロック44、コアプレート46、コアピン48、スライドコア50、スライドコアピン52、スライドブロック54とから構成される。各部品は複数の部品から構成することも可能である。スライドコアピン52及びスライドブロック54は、スライドコア50に取り付けられている。
【0045】
キャビティプレート42とコアプレート46とが接離方向(図6の矢印A)に相対移動するのに併せて、スライドコア50が、アンギュラーピン56に誘導されて、接離方向と直交する方向(図6の矢印B)に移動する。
【0046】
コアピン48によって、第1流路30、第3流路34及びオリフィス22gが成形され、スライドコアピン52によって、第2流路32及び第4流路36が成形される。具体的には、スライドコアピン52は、図7に示したように、第2流路32を成形する長軸部分52aと、第4流路36を成形する短軸部分52bとを有しており、長軸部分52aと短軸部分52bとは平行に基部52cから延びており、長軸部分52aの方が短軸部分52bよりも先端方向に突出するように構成される。長軸部分52aと短軸部分52bとの間には、リブ52dが形成され、リブ52dは基部52cにおいて最も幅が大きく、先端に向かって漸次幅が小さくなるように形成される。
【0047】
ゲート58は、連結部26を成形する部分に設けられ、ゲート58からの溶融樹脂は、スライドコアピン52の長軸部分52aの先端において、隔壁22fを形成する部分と、本体22の外側を形成する部分とに分かれる。樹脂の流れによって、スライドコアピン52の長軸部分52aが短軸部分52bから離反する方向に変位されると、スライドコアピン52とコアピン48とが離反して、オリフィス22gとなるべき部分が樹脂によって閉鎖されてしまうおそれがあるが、リブ52dによってかかる長軸部分52aが短軸部分52bから離反することを防ぐために、スライドコアピン52の長軸部分52aの変位を防ぎ、オリフィス22gとなる部分を確実に形成することができる。また、リブ52dが基部52cに向かって漸次幅が広くなっていくために、このリブ52dによって、溶融樹脂が空気を両側へと押し出しながら、末端まで確実に到達することができる。こうしてリブ52dによって歩留り良く、オリフィス22gを有する注出具10を製造することができる。
【0048】
リブ52dに対応する部分は、図8に示すように、注出具10の前記隔壁22fのスリット22f2となるが、かかるスリット22f2は、空気流路の形成に与える影響はほとんどない。
【0049】
以上の注出具10の例では、入口部22aと出口部22bとが直交していたが、これに限るものではなく、図9に示すように、入口部22aと出口部22bとは90度以外の角度をなすようにすることもでき、また、入口部22aと出口部22bとが角度をなさずに直線状をなすようにすることもできる。または、入口部22a及び出口部22bの少なくとも一方が折曲していてもよい。
【0050】
また入口部22aと出口部22bとの長さの比率も任意にすることができ、空気用流路に形成されるオリフィスの位置も任意にすることができる。例えば、入口部22aの入口付近、出口部22bの出口付近に設けることも可能であり、入口部22aと出口部22bとが角度をなすときに、入口部22aと出口部22bとの境界部以外の位置にオリフィスを設けることも可能である。しかしながら、入口部22aと出口部22bとが角度をなすときには、入口部22aと出口部22bとの境界部、即ち、折曲した部分にオリフィスを形成すると成形上好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明の液体容器用注出口構造及び該注出口構造を構成する注出具及び液体容器を表す側面図である。
【図2】注出具の断面図である。
【図3】注出具の斜視図である。
【図4】注出具による液体の抽出時を表す断面図である。
【図5】図4に続く、注出具による液体の抽出時を表す断面図である。
【図6】注出具を成形するための金型の断面図である。
【図7】図6のスライドコアピンの斜視図である。
【図8】図2の8−8線に沿って見た断面図である。
【図9】注出具の他の例を示す断面図である。
【符号の説明】
【0052】
10 注出具
12 液体容器
12a 口部
20 取付部
22a 入口部
22b 出口部
22c 入口
22d 出口
22e パイプ部
22f 隔壁
22g オリフィス
30 第1流路
32 第2流路
34 第3流路
36 第4流路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部に面する出口を有し、液体容器内部と前記出口とを連通するように形成された液体が流れるための液体用流路と、該液体用流路とは別に、液体容器内部と前記出口とを連通するように形成された空気用流路と、を備え、前記空気用流路にはオリフィスが形成されることを特徴とする液体容器用注出口構造。
【請求項2】
液体容器の口部に取り付けられる取付部と、外部に面する出口と、液体容器内部と前記出口とを連通するように形成された液体が流れるための液体用流路と、を有する注出具において、
前記液体用流路とは別に液体容器内部と前記出口とを連通するように空気用流路が形成され、前記空気用流路にはオリフィスが形成されることを特徴とする注出具。
【請求項3】
前記液体容器内からの液体が流入する入口を有する入口部と、該入口部に繋がり前記出口を有する出口部とを有し、入口部内には前記空気用流路を構成する第1流路が形成され、出口部内には前記空気用流路を構成する第2流路が形成され、入口部内には前記液体用流路を構成する第3流路が形成され、出口部内には前記液体用流路を構成する第4流路が形成されており、第1流路と第2流路との境界部に前記オリフィスが形成されることを特徴とする請求項2記載の注出具。
【請求項4】
前記入口部と前記出口部とは角度をなすことを特徴とする請求項3記載の注出具。
【請求項5】
前記第1流路は入口部内に形成されたパイプ部によって形成されており、該パイプ部は、前記取付部が液体容器の口部に取り付けられた状態で、該取付部よりも液体容器内側へと延びることを特徴とする請求項3または4記載の注出具。
【請求項6】
前記第2流路と前記第4流路とは、出口部内に形成された隔壁によって仕切られることを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載の注出具。
【請求項7】
前記隔壁には、出口側からスリットが形成されることを特徴とする請求項6記載の注出具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−166886(P2009−166886A)
【公開日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−9833(P2008−9833)
【出願日】平成20年1月18日(2008.1.18)
【出願人】(000223193)東罐興業株式会社 (90)
【Fターム(参考)】