説明

液体注出容器

【課題】
溶液本体の風味低下を防ぎ、注出用ノズルから本体溶液への小虫の侵入を防ぐこともでき、ホコリ、細菌等の異物を防ぐこともできる液体注出容器の提供。
【解決手段】
容器体の密閉用キャップ2に付いている、溶液注出用ノズル3形状を、溶液の溜まる構造にとし本体溶液との連通を防ぐことにより、本体溶液を保護し小虫の侵入を防ぎ、本体溶液の風味の低下も防ぐ。また、置換用空気の取り入れ口6にフイルター7を取り付けることにより、ホコリ、細菌など異物の入るのを防ぐ。また、容器本体に溶液注出用ノズルを直接取り付けたときも、同様にノズル形状を溶液の溜まる構造にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体の注出に関するものである。
【背景技術】
【0002】
普通に用いられている液体の注出、例えば醤油注出容器等は、起立する容器体とその上部に嵌合させたキャップからなる、キャップの上端、片側又は両側より液体注出用ノズルを突出し、容器を傾けて注出する。また他方のノズルより置換する外気が容器内に入るようになっている。この様にノズルと容器体は連通しているため外気中のホコリ、細菌、異物等が直接容器内に取り込まれる。また、注出用のノズル孔から小虫が容器体内に入ることがある。これらの問題を解決するため下記特許文献1が考案されたが、置換される空気中のホコリ、細菌等の問題は残り、ノズル孔内より入る小虫の問題も溶液の中間留めに入るなど、問題は解決されていない。また、構造が複雑になり掃除も大変となっている。
【0003】
【特許文献1】実開平5−81047
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の液体注出容器は、容器本体と注出ノズル孔先端まで、連通するから注出時の置換空気中に含まれるホコリ、細菌等の問題が解決できない。また、注出用ノズル孔からの小虫の本体容器への侵入は防ぐことができない。また、ノズル孔を通じて本体溶液の風味が失われる等の欠点があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の目的は上述の課題を解決するため、注出用ノズルの形状を根本的に変え、注出用ノズル本体に液体を溜め本体溶液との連通を断ち切ることにある。これにより注出ノズル孔からの小虫の容器本体への侵入を防ぎ、本体溶液より風味が失われることを防ぐ。液体注出時の置換空気中のホコリ、細菌等異物の混入は、空気入り口にフイルターを設置することで解決できる。また、注出用ノズルに透明な材質を使用すれば、溶液の汚れ等の判断もできる。
【発明の効果】
【0006】
本発明は既述構成したとおり、ノズル形状を液体の溜まる構造に変えることにより本体溶液との連通を防ぐことができ、これにより溶液本体の風味低下を防ぎ、注出用ノズルから本体溶液への小虫の侵入を防ぐこともできる様になった。液体注出中の置換空気の取り入れにはフイルターを取り付けることにより、ホコリ、細菌等の異物を防ぐことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下に示した図1の実施例に基づいて本発明を詳細に説明する。
【0008】
図により、容器体1に、本体溶液5を入れておき、容器本体を傾けることにより、注出用ノズル3を通して本体溶液5が必要量注出される。容器体1を垂直に戻すと、注出用ノズル内には液体が残り、本体溶液5との連通が防止される。このため注出用ノズル3を通して本体溶液5に対して空気の流入は不可能になる。
【0009】
また、本体溶液5の注出中は空気入り口6より置換用空気が入ってくるが、空気入り口6の前には空気清浄用フイルター7が取り付けられている。このため本体容器1内にはホコリ、細菌等異物の混入はない。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施例として示した液体容器ノズル形状主要部の断面図である。
【図2】本発明の他の実施例として示した液体容器ノズル形状主要部の断面図である。
【図3】本発明の実施例として示した液体容器ノズルを既存の液体容器に取り付けるため取り外した形状主要部の断面図である。
【図4】本発明の実施例として示した液体注出ノズルを液体容器本体に取り付けノズル本体に液溜を設けたノズル形状主要部の断面図である。
【符号の説明】
【0011】
1 容器本体
2 容器体密閉用キャップ
3 容器注出用ノズル
4 容器体内面
5 本体溶液
6 空気取り入れ口
7 空気清浄用フイルター
8 溶液密閉用パッキング

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体を収納する容器と、容器密閉用キャップの一部に設けられて、空気を注入する空気取り入れ口と液体を注出するノズルを備えた液体収納容器において、注出用ノズルの一部に外部より入ってくる空気を遮断するための液体溜まり部を設け、前記容器に、液体注出ノズルを直接取り付け、このノズルに外部より入ってくる空気を遮断する為の液体溜まり部を設けることを特徴とする液体注出容器。
【請求項2】
液体を収納する容器と、容器密閉用キャップの一部に設けられて、空気を注入する空気取り入れ口と液体を注出するノズルを備えた液体収納容器において、空気を注入する空気取り入れ口に液体注出時の置換空気中のホコリ、細菌等の異物混入防止用フイルターを取り付けることを特徴とする液体注出容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2007−137437(P2007−137437A)
【公開日】平成19年6月7日(2007.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−330258(P2005−330258)
【出願日】平成17年11月15日(2005.11.15)
【出願人】(302006463)
【Fターム(参考)】