説明

液体洗剤投入装置

【課題】容器に充填された液体洗剤をポンプ加圧で洗濯槽に投入する液体洗剤投入装置から高価なポンプを無くしながら液体洗剤の投入量の計量高精度化を図る。
【解決手段】電磁給水弁を開弁し吸引発生器に流水させた時に発生する負圧を利用して液体洗剤を定容室で計量できる本発明の液体洗剤投入装置は、電磁給水弁と液体洗剤槽と定容器と吸引発生器と水ケースとからなり、該吸引発生器に流水させた水は水ケースに流れ、該定容器の外周部には出水口と給水口と給液口と真空口とを設け、該定容器内周部には定容室と弁Aと弁Bと弁Cとを設け、該弁Aは計量済の液体洗剤を定容室から水ケースに投入するために該出水口と該定容室を開閉させ、該弁Bは液体洗剤計量のために該給液口と該定容室を開閉させ、該弁Cは該定容室を負圧(真空)にするために該真空口と該定容室を開閉させて、計量及び投入を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は液体の分配装置に係るもので、特に電気洗濯機や電気食器洗い乾燥器、洋式便器の上に設置する便座用局部洗浄装置等の電気洗浄機器に搭載される液体洗剤投入装置に係るものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、液体洗剤を使用する電気洗濯機や電気食器洗い乾燥器、洋式便器の上に設置する便座用局部洗浄装置等の電気洗浄機器用の液体洗剤(例えば、洗濯用合成洗剤、合成界面活性剤、蛍光増白剤、漂白剤、染み抜き剤、柔軟仕上剤、芳香剤、ぬめり取り剤、消毒剤、清浄剤、消臭剤、発泡剤、消泡剤、洗浄用化学合成薬剤、黴除去剤、滅菌液等の添加剤など)の投入方法は、使用者が事前に投入する液体洗剤を所定の容器に入れて、電気洗浄機器の洗浄過程に給水或いは機械的な方法でその液体洗剤を電気洗浄機器に入れます。電気洗浄機器に投入する液体洗剤の量は使用者が決めていますが、洗浄をするたびに所定の容器に液体洗剤を入れなければなりません。洗剤の液体化に伴い、使用者の操作の便利さのために、洗浄物の種類と洗浄の量に応じて自動的に液体洗剤の投入量が設定でき、なおかつ余剰の液体洗剤が次回の洗浄に使える工夫等が、電気洗浄機器に搭載される液体洗剤投入装置に求められている。
電気洗浄機器が電気洗濯機の場合の洗浄物は、洗濯をする衣類が該当し、電気食器洗い乾燥器の場合の洗浄物は、皿などの食器類が該当し、洋式便器の上に設置する便座用局部洗浄装置の場合の洗浄物は、汚物等が付着する便器内や人体局部等が該当し、また洗浄しがら芳香剤を噴霧するような付随する機能等も該当する。
本発明においては、ことわりの無い限り、電気洗濯機の場合の実施例で説明をするが、電気食器洗い乾燥器、洋式便器の上に設置する便座用局部洗浄装置等の場合は、上記の洗浄物を読み替えれば、そのまま応用できるものである。
【0003】
先行技術調査によると、例えば、所定の容器に充填された液体洗剤に加圧ポンプで加圧をしておき、弁の開弁時間で投入する液体洗剤の量を決める液体洗剤投入装置に係わる技術(例えば、特許文献1参照。)や、例えば、空気ポンプによって、密閉した液体洗剤容器内の空気圧を高めて、液体洗剤容器内の液体洗剤を液体排出口より押し出し、電気洗浄機器の洗浄槽に投入する液体洗剤投入装置に係わる技術(例えば、特許文献2参照。)等が開示されている。これらの開示技術では、使用者は液体洗剤を液体洗剤容器にいっぱい入れてからフタを完全に密閉することが要求されている。しかし、液体洗剤容器の密閉に不具合があると、液体洗剤容器を加圧ポンプで加圧しても、その加圧圧力がリーク(空気漏れによる圧力低下)を起こす恐れがある。圧力が同じでも、液体洗剤の粘度が異なると、その送出スピードも異なるため、液体洗剤の投入量は精確でなくなる恐れがある。また、液体洗剤を加圧する加圧ポンプの運転騒音は電気洗浄機器全体の騒音低減に悪影響を及ぼすことになる。
【0004】
そして、中国においては、電気洗浄機器の底部に液体洗剤容器を設け、ギヤ・ポンプの押出圧力で電気洗浄機器の上方部にある水ケースへ液体洗剤を送出させてから、水と混合させ混合液を電気洗浄機器の洗浄槽に入れる液体洗剤投入装置に係わる技術も開示されている。この案では、ギヤ・ポンプがいつも液体洗剤の中にあり、使用により液体洗剤容器から液体洗剤が少なくなり乾燥(水分の蒸発、粘度低減剤の揮発等)が起こり始めると、液体洗剤が固化(酸化して固体化する現象。弁や駆動部で固化すると、該固化物が固着してしまい除去が難しくなる。)して起こる粘度変化はギヤ・ポンプの送出動作に過負荷を与え悪影響を及ぼす恐れがある。そして、ギヤ・ポンプの過負荷運転による騒音は電気洗浄機器全体の騒音低減に悪影響を及ぼすことになる。また、液体洗剤の粘度のばらつきのため、液体洗剤の投入量の精度が問題になる恐れがある。
【0005】
上記の開示された技術をまとめると、液体洗剤の加圧ポンプによる加圧送出方式では、液体洗剤容器のフタが完全に密閉されないために起こるリーク問題と、液体洗剤の粘度の変化が投入量の精確さに影響する問題、などがある。そして、ギヤ・ポンプによる送出方式においては、液体洗剤の固化が起こると、ギヤ・ポンプの詰まりを起こす問題がある。
【0006】
そして、吸水ポンプの吐出側の吐出管路にノズルを設け、そのすぐ下流にて合流するよう液体洗剤導入管を設けることにより、液体洗剤はノズルの噴出する水により発生する負圧で吸引されて、水と混ざりながら電気洗浄機器内へ送り込まれる液体洗剤投入装置に係わる技術(例えば、特許文献3参照。)も開示されている。この開示技術では、加圧ポンプによる加圧送出方式での液体洗剤容器の不完全密閉によるリーク問題と、ギヤ・ポンプによる送出方式での液体洗剤の固化に伴うギヤ・ポンプ詰まり問題と、が解決されているが、不変圧力が提供できる吸水ポンプを設置することになり、このコストは高くなる恐れがある。
【0007】
そして、前記と同様の原理に基づく負圧装置を利用するが、吸水ポンプの加圧によるもので無く、直接水道水により発生する負圧を利用する液体洗剤投入装置に係わる技術(例えば、特許文献4参照。)も開示されている。ただし、その負圧の大きさは流量(通水量)に左右される。電気洗浄機器に使われる電磁給水弁の給水で負圧を起こす場合は、その発生する負圧のばらつきの範囲が大きくて、液体洗剤の投入精度も制御しにくい課題もある。
【0008】
特許文献4の実施例2で開示されているように、負圧装置と液体洗剤容器の間に計量ケースを設け、弁1−1と弁1−2を閉め、弁1−3と弁1−4を開弁し、これにより計量ケース内を真空(負圧)状態にして、そして弁1−3と弁1−4を閉め、弁1−1を開弁し、計量ケースの真空(負圧)で液体洗剤を計量ケースへ流出させてから、弁1−1を閉め、弁1−2、弁1−3と弁1−4を開弁して、水により発生する負圧を利用し計量ケースにある液体洗剤を水ケースに送出するようになっている。
【0009】
特許文献4の実施例1で開示されている水の流量(通水量)の大小のために、発生する負圧にばらつきがでて、液体洗剤の計量精度に影響する問題は、該実施例2で解決された。ただし、該実施例2は、液体洗剤を計量ケースに充填するのが負圧源と計量ケースと切断された状態で行われることで、計量ケースに残る負圧力により液体洗剤を吸引する方法である。万一負圧力が不足になる場合は、計量空間をいっぱいに充填することができなくなり、投入の精度が狂うという問題が出てくる。実際には、計量ケースがこの負圧源と結合されると、計量ケース内が真空状態になることが無理なことで、計量ケースが真空源から切断された状態になっても、計量ケースには負圧があるが、一定の空気圧もある(即ち計量ケースには一定量の空気がある)。液体洗剤の充填に伴い、計量ケース内の空間も小さくなり、計量ケースにある空気が圧縮され、負圧も消えて、その時、液体洗剤の充填はできなくなる。もし計量ケースの密閉に不具合がある場合は、問題点はもっとひどくなる。また、計量ケースに充填する液体洗剤が負圧により水流れへ吸引されるから、弁から配管までへ流すと、液体洗剤は粘度のため一部分が配管に残る。これらの液体洗剤が固化されると、液体洗剤の流動を障害して、液体洗剤の投入効果を影響することになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開昭61−172594号公報
【特許文献2】特開2000−334197号公報
【特許文献3】特開平11−019391公報
【特許文献4】中国実用新案公告第CN201258409Y号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、従来の電気洗浄機器に搭載される各種液体洗剤投入装置等の投入量の計量精度が低い、液体洗剤投入装置の詰まりなどの不具合で計量と投入に影響する問題がある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、従来の技術の有するこのような問題点を鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、電気洗浄機器へ給水するときに発生する吸引負圧により、吸引発生器が定容器内の大気(空気)を吸引し、定容器が該吸引力により所定使用量の液体洗剤の取り出しを行い、そして水道水と混ざりながら液体洗剤を水ケースへ送水すると同時に、残留する混合液の排水についても、水の自重により定容室の空間を空けることができ、水道水の水圧のばらつき(例えば、0.02MPa〜1.0MPa)のため負圧のばらつきが出ても、精確に計量できる吸引発生器と定容器を備える電気洗浄機器用の液体洗剤投入装置を提供しようとするものである。
【0013】
上記目的を達成するために、本発明の課題解決手段1における電気洗浄機器用の液体洗剤投入装置は、
構成(ハードウェア)的には、
水を取り入れる入水口と出水口Aと出水口Bとを有する弁本体と、該弁本体に接続され開弁により該入水口の水を該出水口Aに通水させる電磁給水弁Aと、該弁本体に接続され開弁により該入水口の水を該出水口Bに通水させる電磁給水弁Bと、を備える電磁給水弁(例えば、パイロット弁方式二連式電磁給水弁)と、
槽内に規定容量の液体洗剤が蓄えることができ、洗剤出口を備える液体洗剤槽と、
該液体洗剤槽から負圧吸引される所定使用量の液体洗剤を充填し、該電磁給水弁Aから供給される水と混合して混合液として流出させることができる定容器と、
略T字形状の管からなり該電磁給水弁Bから供給される水の流水を利用して該液体洗剤槽の液体洗剤を吸引する負圧を発生させる吸引発生器と、
電気洗浄機器の洗浄槽に水の主注水供給と水と液体洗剤との混合液供給とを行う開放口と、該開放口に水と液体洗剤との混合液を送出する管路である給水口Aと、該開放口に水の主注水供給を送出する管路である給水口Bと、を備える水ケースと、
管路口同士を接続して連通させる配管材(例えば、ゴム管、軟質ホース、硬質合成樹脂成形管)と、
から構成される液体洗剤投入装置であって、
【0014】
構成(ハードウェア)の詳細においては、
該定容器は、外周部には出水口と給水口と真空口とを有し内周部には該出水口に連通する管路口である弁座Aと該真空口に連通する管路口である弁座Cとを有する容器本体のボディAと、外部面側には給液口を設け内部面側には該給液口に連通する管路口である弁座Bと水の密度より低い弁体のボールCが収容できるベースBとを有する蓋体のボディBと、が結合されて、1回の洗浄動作に必要な(所定使用量の)液体洗剤が充填できる空間である定容室が内部に形成されるボディ内に、該出水口と該定容室とを開閉する弁A(洗剤流出開閉弁)と、該給液口と該定容室とを開閉する弁B(洗剤流入開閉弁)と、該真空口と該定容室とを開閉する弁C(大気開放開閉弁)と、を備えており、
該弁Cは、該弁座Cと、該ベースBと該弁座Cとの間に設けられる該ボールCと、からなり、該ボールCで該弁座Cを開閉することにより該真空口と該定容室とを開閉(連通と閉塞)するものであり、
吸引発生器(アスピレータ)は、給水口と、該給水口と管路連通する出水口と、該給水口と該出水口との間に管の一部に断面を縮小及び拡大(管路の上流側を縮径し下流側を拡径)した箇所を設けた収縮口と、該収縮口に連通する真空発生口と、を備え、
管路口同士の接続については直接結合、或いは配管材及びボンド(接着剤/プライマー)、バインド(ホース抜止めバンド)等の結合助材等を用いて、該電磁給水弁Aの該出水口Aは該定容器の該給水口に接続され、該電磁給水弁Bの該出水口Bは該吸引発生器の該給水口に接続され、該定容器の該給液口は該液体洗剤槽の該洗剤出口に接続され、該定容器の該真空口は該吸引発生器の該真空発生口に接続され、該定容器の該出水口は該水ケースの該給水口Aに接続され、該吸引発生器の該出水口は該水ケースの該給水口Bに接続されるものにおいて、
【0015】
作用(ソフトウェア)的には、
まず、該電磁給水弁Bを通電させると該吸引発生器に水が通水され該給水口Bを通り該水ケースの開放口から電気洗浄機器の洗浄槽に水の主注水供給が行われ、次に該弁Bを開弁させ該弁Aを閉弁させると該収縮口の所で負圧が発生され、該負圧により該真空口から該定容室が減圧されると該給液口から液体洗剤が該定容室に吸引充填され、規定時間後に該弁Bを閉弁させ該弁Aを開弁させると液体洗剤の吸引充填が強制終了するが、該負圧の関係で該規定時間以内に該定容室が液体洗剤で満杯になると該ボールCが該弁座Cを閉塞して該弁Cが閉弁し液体洗剤吸引が即時停止されて今回の充填動作が完了(吸引充填の強制終了前の満杯後の待機状態)し、
【0016】
そして、該電磁給水弁Bを停電(或いは通電維持)し該電磁給水弁Aを通電させると該定容室に水が通水(注水)され、該定容室内に掛かる該電磁給水弁Aからの通水圧により、該ボールCによる該弁座Cの閉塞を維持しながら、吸引充填された液体洗剤と水の混合液が該出水口から流出して該給水口Aを通り該水ケースの開放口から電気洗浄機器の洗浄槽に水と液体洗剤との混合液供給が行われることになり、さらに該電磁給水弁Aからの水が該定容室に流入すると、該定容室内の混合液は水に近い状態まで希釈され粘度が低下して低粘度希釈水となり、該定容室内と該弁Aとが洗浄され、
【0017】
最後に、該電磁給水弁B及び該電磁給水弁Aを両方共に停電させると、該吸引発生器及び該定容器に通水されていた水が止水し、該定容室内に掛かっていた該電磁給水弁Aからの通水圧が無くなると、大気が該給水口Bから順に該出水口、該真空発生口、該真空口に入り、管路内が大気開放されると、該弁座Cを閉塞していた該ボールCが該弁座Cから(自然落下して)離れて、大気が該定容室に入り、該定容室中に残留している低粘度希釈水が該出水口より排水して該定容室が空になることにより、次回の充填動作が出来るようになることを特徴とする。
【0018】
該定容器(3)におけるさらなる構成(ハードウェア)の詳細においては、
該弁Aと該弁Bとを連動させ電磁力で駆動するために、該ボディの外周部には該出水口に連通し該弁座Aに連通する管路である(中空円柱状の)ガイドを設け、該ガイドの外周部にはコ字形状のヨーク(磁気回路形成用固定鉄心)を有する電磁コイルを設け、該ガイドの内周部には該ヨークと結合する固定鉄心と、該弁座A内を貫通して該弁座Bまで延出する延長棒である収縮部を有し該ガイド中を移動出来る可動鉄心(アマチュア)と、該固定鉄心と該可動鉄心との間にあるスプリングと、を収納し、該収縮部の端部には弁体であるアマチュアシートを設け、
該出水口は該ガイドと該ガイドの管路口である該弁座Aとの間に設置し、該給液口に連通する管路口である弁座Bは該弁座Aに対向するように設置し、該弁座Bと該弁座Aとの間にアマチュアシートを設置し、
該弁Bは該アマチュアシートの前端の平面部が該弁座B(管路端面)を離接動(開放動作と閉塞動作)することで開閉され、該弁Aは該アマチュアシートの後端の平面部が該弁座A(管路端面)を離接動することで開閉されるが、該弁Bの開閉と該弁Aの開閉は連動するものの一方が開弁(閉弁)になれば他方が閉弁(開弁)になるものにおいて、
【0019】
作用(ソフトウェア)的においては、
該電磁コイルの停電(無通電)時には、該固定鉄心と該可動鉄心との間にあるスプリングが伸びているので、該アマチュアシートは該弁座Bを閉塞し該弁Bは閉弁し該給液口と該定容室とを閉塞していて、連動して該アマチュアシートは弁座Aから離れ該弁Aは開弁し該出水口と該定容室とを管路連通させていて、
該電磁コイルの通電による吸引力で該可動鉄心が該固定鉄心側へ移動する時には、該固定鉄心と該可動鉄心との間にあるスプリングが縮んでいるので、該アマチュアシートは該弁座Bから離れ該弁Bが開弁して該給液口と該定容室とを管路連通させ、連動して該アマチュアシートは該弁座Aを閉塞し該弁Aが閉弁して該出水口と該定容室とを閉塞させることができることを特徴とする。
【0020】
また、目的を達成するために、本発明の課題解決手段2における電気洗浄機器用の液体洗剤投入装置は、
構成(ハードウェア)的には、
水を取り入れる入水口と出水口Aと出水口Bとを有する弁本体と、該弁本体に接続され開弁により該入水口の水を該出水口Aに通水させる電磁給水弁Aと、該弁本体に接続され開弁により該入水口の水を該出水口Bに通水させる電磁給水弁Bと、を備える電磁給水弁(例えば、パイロット弁方式二連式電磁給水弁)と、
槽内に規定容量の液体洗剤が2種類蓄えることができ、洗剤I出口と洗剤II出口を備える液体洗剤槽と、
該液体洗剤槽から負圧吸引される所定使用量の液体洗剤を充填し、該電磁給水弁Aから供給される水と混合して混合液として流出させることができる定容器と、
略T字形状の管からなり該電磁給水弁Bから供給される水の流水を利用して該液体洗剤槽の液体洗剤を吸引する負圧を発生させる吸引発生器と、
電気洗浄機器の洗浄槽に水の主注水供給と水と液体洗剤との混合液供給とを行う開放口と、該開放口に水と液体洗剤との混合液を送出する管路である給水口Aと、該開放口に水の主注水供給を送出する管路である給水口Bと、を備える水ケースと、
管路口同士を接続して連通させる配管材(例えば、ゴム管、軟質ホース、硬質合成樹脂成形管)と、
から構成される液体洗剤投入装置であって、
【0021】
構成(ハードウェア)の詳細においては、
該定容器は、外周部には給水口とボール弁体が収納できるベースAと中空円柱の管路であるガイドIと中空円柱の管路であるガイドIIと流出口とを有する容器本体のボディAIと、外部面側には給液口BIと給液口BIIとを設け内部面側には該給液口BIに連通する管路口である弁座BIと該給液口BIIに連通する管路口である弁座BIIとを有する蓋体のボディBIと、外周部には出水口とガイドI嵌合口とガイドII嵌合口とフタ嵌合口とを有し内周部には該出水口の周囲にある凹状空間と通し穴Lと弁体が座る弁座Dを収納できる空間とを有するリンクと、外周部には該リンクのフタ嵌合口に接続するリンク嵌合口と該通し穴Lに接続する通し穴嵌合口とボディAIの流出口に接続する流出口嵌合口とを有し内周部には該出水口と該通し孔と該流出口とを管路連通させる通し穴Fを有する連結管路のフタと、該ボール弁体が収納できるベースA部に接続される弁体が座る弁座Cと真空口とを有する連結体と、が結合されて、1回の洗浄(濯ぎ)動作に必要な(所定使用量の)液体洗剤が充填できる空間である定容室が内部に形成されるボディ内に、該出水口と該定容室とを開閉する弁A(洗剤流出開閉弁)と、該給液口BIと該定容室とを開閉する弁BI(洗剤I流入開閉弁)と、該給液口BIIと該定容室とを開閉する弁BII(洗剤II流入開閉弁)と、該真空口と該定容室とを開閉する弁C(大気開放開閉弁)と、を備えており、
該弁Aは、該リンクの凹状空間に入れられた(水の密度より低い)弁体のボールAと、該リンクの弁座Dを収納できる空間に納められた弁座Dと、からなり、該ボールAで該弁座Dを開閉することにより該出水口と該通し穴F経由で該定容室とを開閉(連通と閉塞)するものであり、
該弁Cは、該弁座Cと、該弁座Cと該ボール弁体が収納できるベースAとの間に設けられる(水の密度より低い)弁体のボールCと、からなり、該ボールCで該弁座Cを開閉することにより該真空口と該定容室とを開閉(連通と閉塞)するものであり、
吸引発生器(アスピレータ)は、給水口と、該給水口と管路連通する出水口と、該給水口と該出水口との間に管の一部に断面を縮小及び拡大(管路の上流側を縮径し下流側を拡径)した箇所を設けた収縮口と、該収縮口に連通する真空発生口と、を備え、
管路口同士の接続については直接結合、或いは配管材及びボンド(接着剤/プライマー)、バインド(ホース抜止めバンド)等の結合助材等を用いて、該電磁給水弁Aの該出水口Aは該定容器の該給水口に接続され、該電磁給水弁Bの該出水口Bは該吸引発生器の該給水口に接続され、該定容器の該給液口Iは該液体洗剤槽の該洗剤I出口に接続され、該定容器の該給液口IIは該液体洗剤槽の該洗剤II出口に接続され、該定容器の該真空口は該吸引発生器の該真空発生口に接続され、該定容器の該出水口は該水ケースの該給水口Aに接続され、該吸引発生器の該出水口は該水ケースの該給水口Bに接続され、
【0022】
さらなる構成(ハードウェア)の詳細においては、
該ガイドIの外周部にはヨーク(磁気回路形成用固定鉄心)を有する電磁コイルIを設け、該ガイドIの内周部には該ヨークと結合するセンタオリフィスIのある固定鉄心Iと、端部に弁体のアマチュアシートIを設けた収縮部Iを有する可動鉄心I(アマチュア)と、該固定鉄心Iと該可動鉄心Iの間に設けられるスプリングIと、を収納し、該弁BIは該アマチュアシートIの平面部が該弁座BIの平面部を離接動することで開閉され、
該ガイドIIの外周部にはヨーク(磁気回路形成用固定鉄心)を有する電磁コイルIIを設け、該ガイドIIの内周部には該ヨークと結合するセンタオリフィスIIのある固定鉄心IIと、端部に弁体のアマチュアシートIIを設けた収縮部IIを有する可動鉄心II(アマチュア)と、該固定鉄心IIと該可動鉄心IIの間に設けられるスプリングIIと、を収納し、該弁BIIは該アマチュアシートIIの平面部が該弁座BIIの平面部を離接動することで開閉されるものにおいて、
【0023】
作用(ソフトウェア)的においては、
まず、該電磁給水弁Bを通電させると該吸引発生器に水が通水され該給水口Bを通り該水ケースの開放口から電気洗浄機器の洗浄槽に水の主注水供給が行われ、該収縮口の所で負圧が発生され、該負圧が該真空口から該定容室に伝わる時に該ボールAが吸引負圧により該リンクの該弁座D側へ移動し、該出水口と該定容室が閉塞して該定容室内が負圧(真空)になりつつあり、次に、該定容器の電磁コイルIと電磁コイルIIのどちらかを通電させると、該弁BIと該弁BIIのどちらかが開弁となり、該給液口BIと該給液口BIIのどちらかから液体洗剤が該定容室に吸引充填され、規定時間後に該電磁コイルIと該電磁コイルIIの両方を停電させ該弁BIと該弁BIIの両方を閉弁させると液体洗剤の吸引充填が完了するが、負圧の関係で該規定時間以内に該定容室が液体洗剤で満杯になると該ボールCが該弁座Cを閉塞して該弁Cが閉弁し液体洗剤吸引が即時停止されて今回の充填動作が完了(満杯後の待機状態)し、
【0024】
そして、該電磁給水弁Bを停電(或いは通電維持)し該電磁給水弁Aを通電させると該定容室に水が通水(注水)され、該定容室内に掛かる該電磁給水弁Aからの通水圧により、該ボールCによる該弁座Cの閉塞を維持しながら、吸引充填された液体洗剤と水の混合液が該流出口から該通し穴Fを通り該出水口から流出して該給水口Aを通り該水ケースの開放口から電気洗浄機器の洗浄槽に水と液体洗剤との混合液供給が行われることになり、さらに該電磁給水弁Aからの水が該定容室に流入すると、該定容室内の混合液は水に近い状態まで希釈され粘度が低下して低粘度希釈水となり、該ガイドIの内周部を通り、該固定鉄心IのセンタオリフィスIを通り、該通し穴Lを通り、該通し穴Fを通り、該弁Aを通り、該出水口から流出し液体洗剤の固化を防ぐことができ、また該ガイドIIの内周部を通り、該固定鉄心IIのセンタオリフィスIIを通り、該通し穴Lを通り、該通し穴Fを通り、該弁Aを通り、該出水口から流出し液体洗剤の固化を防ぐことができ、
【0025】
最後に、該電磁給水弁B及び該電磁給水弁Aを両方共に停電させると、該吸引発生器及び該定容器に通水されていた水が止水し、該定容室内に掛かっていた該電磁給水弁Aからの通水圧が無くなると、大気が該給水口Bから順に該出水口、該真空発生口、該真空口に入り、管路内が大気開放されると、該弁座Cを閉塞していた該ボールCが該弁座Cから(自然落下して)離れて、大気が該定容室に入り、該定容室中に残留している低粘度希釈水は該出水口より排水して該定容室が空になることにより、次回の充填動作が出来るようになり、
該定容器の該電磁コイルIと該電磁コイルIIのどちかの動作選定によって2種類の液体洗剤が投入出来ることを特徴とする。
【0026】
また、目的を達成するために、本発明の課題解決手段3における電気洗浄機器用の液体洗剤投入装置は、
構成(ハードウェア)的には、
水を取り入れる入水口と出水口Aと出水口Bとを有する弁本体と、該弁本体に接続され開弁により該入水口の水を該出水口Aに通水させる電磁給水弁Aと、該弁本体に接続され開弁により該入水口の水を該出水口Bに通水させる電磁給水弁Bと、を備える電磁給水弁(例えば、パイロット弁方式二連式電磁給水弁)と、
槽内に規定容量の液体洗剤が2種類蓄えることができ、洗剤I出口と洗剤II出口を備える液体洗剤槽と、
該液体洗剤槽から負圧吸引される所定使用量の液体洗剤を充填し、該電磁給水弁Aから供給される水と混合して混合液として流出させることができる定容器と、
略T字形状の管からなり該電磁給水弁Bから供給される水の流水を利用して該液体洗剤槽の液体洗剤を吸引する負圧を発生させる吸引発生器と、
電気洗浄機器の洗浄槽に水の主注水供給と水と液体洗剤との混合液供給とを行う開放口と、該開放口に水と液体洗剤との混合液を送出する管路である給水口Aと、該開放口に水の主注水供給を送出する管路である給水口Bと、を備える水ケースと、
管路口同士を接続して連通させる配管材(例えば、ゴム管、軟質ホース、硬質合成樹脂成形管)と、
から構成される液体洗剤投入装置であって、
【0027】
構成(ハードウェア)の詳細においては、
該定容器は、外周部にはボール弁体が収納できるベースAと中空円柱の管路であるガイドIと中空円柱の管路であるガイドIIと流出口とを有する容器本体のボディAIIと、外部面側には給液口BIと給液口BIIとを設け内部面側には該給液口BIに連通する管路口である弁座BIと該給液口BIIに連通する管路口である弁座BIIとを有する蓋体のボディBIIと、外周部には給水口と出水口とガイドI嵌合口とガイドII嵌合口とフタ嵌合口とを有し内周部には該給水口とガイドI嵌合口とガイドII嵌合口とを管路連通する通し穴Lと該出水口の周囲にある凹状空間と弁体が座る弁座Dを収納できる空間とを有するリンクと、外周部には該リンクのフタ嵌合口に接続するリンク嵌合口とボディAIIの流出口に接続する流出口嵌合口とを有し内周部には該出水口と該流出口とを管路連通させる通し穴Fを有する連結管路のフタと、該ボール弁体が収納できるベースA部に接続される弁体が座る弁座Cと真空口とを有する連結体と、が結合されて、1回の洗浄(濯ぎ)動作に必要な(所定使用量の)液体洗剤が充填できる空間である定容室が内部に形成されるボディ内に、該出水口と該定容室とを開閉する弁A(洗剤流出開閉弁)と、該給液口BIと該定容室とを開閉する弁BI(洗剤I流入開閉弁)と、該給液口BIIと該定容室とを開閉する弁BII(洗剤II流入開閉弁)と、該真空口と該定容室とを開閉する弁C(大気開放開閉弁)と、を備えており、
該弁Aは、該リンクの凹状空間に入れられた(水の密度より低い)弁体のボールAと、該リンクの弁座Dを収納できる空間に納められた弁座Dと、からなり、該ボールAで該弁座Dを開閉することにより該出水口と該通し穴F経由で該定容室とを開閉(連通と閉塞)するものであり、
該弁Cは、該弁座Cと、該弁座Cと該ボール弁体が収納できるベースAとの間に設けられる(水の密度より低い)弁体のボールCと、からなり、該ボールCで該弁座Cを開閉することにより該真空口と該定容室とを開閉(連通と閉塞)するものであり、
吸引発生器(アスピレータ)は、給水口と、該給水口と管路連通する出水口と、該給水口と該出水口との間に管の一部に断面を縮小及び拡大(管路の上流側を縮径し下流側を拡径)した箇所を設けた収縮口と、該収縮口に連通する真空発生口と、を備え、
管路口同士の接続については直接結合、或いは配管材及びボンド(接着剤/プライマー)、バインド(ホース抜止めバンド)等の結合助材等を用いて、該電磁給水弁Aの該出水口Aは該定容器の該給水口に接続され、該電磁給水弁Bの該出水口Bは該吸引発生器の該給水口に接続され、該定容器の該給液口Iは該液体洗剤槽の該洗剤I出口に接続され、該定容器の該給液口IIは該液体洗剤槽の該洗剤II出口に接続され、該定容器の該真空口は該吸引発生器の該真空発生口に接続され、該定容器の該出水口は該水ケースの該給水口Aに接続され、該吸引発生器の該出水口は該水ケースの該給水口Bに接続され、
【0028】
さらなる構成(ハードウェア)の詳細においては、
該ガイドIの外周部にはヨーク(磁気回路形成用固定鉄心)を有する電磁コイルIを設け、該ガイドIの内周部には該ヨークと結合するセンタオリフィスIのある固定鉄心Iと、端部に弁体のアマチュアシートIを設けた収縮部Iを有する可動鉄心I(アマチュア)と、該固定鉄心Iと該可動鉄心Iの間に設けられるスプリングIと、を収納し、該弁BIは該アマチュアシートIの平面部が該弁座BIの平面部を離接動することで開閉され、
該ガイドIIの外周部にはヨーク(磁気回路形成用固定鉄心)を有する電磁コイルIIを設け、該ガイドIIの内周部には該ヨークと結合するセンタオリフィスIIのある固定鉄心IIと、端部に弁体のアマチュアシートIIを設けた収縮部IIを有する可動鉄心II(アマチュア)と、該固定鉄心IIと該可動鉄心IIの間に設けられるスプリングIIと、を収納し、該弁BIIは該アマチュアシートIIの平面部が該弁座BIIの平面部を離接動することで開閉されるものにおいて、
【0029】
作用(ソフトウェア)的においては、
まず、該電磁給水弁Bを通電させると該吸引発生器に水が通水され該給水口Bを通り該水ケースの開放口から電気洗浄機器の洗浄槽に水の主注水供給が行われ、該収縮口の所で負圧が発生され、該負圧が該真空口から該定容室に伝わる時に該ボールAが吸引負圧により該リンクの該弁座D側へ移動し、該出水口と該定容室が閉塞して該定容室内が負圧(真空)になりつつあり、次に、該定容器の電磁コイルIと電磁コイルIIのどちらかを通電させると、該弁BIと該弁BIIのどちらかが開弁となり、該給液口BIと該給液口BIIのどちらかから液体洗剤が該定容室に吸引充填され、規定時間後に該電磁コイルIと該電磁コイルIIの両方を停電させ該弁BIと該弁BIIの両方を閉弁させると液体洗剤の吸引充填が完了するが、負圧の関係で該規定時間以内に該定容室が液体洗剤で満杯になると該ボールCが該弁座Cを閉塞して該弁Cが閉弁し液体洗剤吸引が即時停止されて今回の充填動作が完了(満杯後の待機状態)し、
【0030】
そして、該電磁給水弁Bを停電(或いは通電維持)し該電磁給水弁Aを通電させると、水は該給水口から該通し穴Lに通り、該固定鉄心IのセンタオリフィスIを通り該ガイドIの内周部を通り該定容室の管路内を洗浄しながら通って、また該固定鉄心IIのセンタオリフィスIIを通り該ガイドIIの内周部を通り該定容室の管路内を洗浄しながら通って、該定容室に水が通水(注水)され、該定容室内に掛かる該電磁給水弁Aからの通水圧により、該ボールCによる該弁座Cの閉塞を維持しながら、吸引充填された液体洗剤と水の混合液が該流出口から該通し穴Fを通り該出水口から流出して該給水口Aを通り該水ケースの開放口から電気洗浄機器の洗浄槽に水と液体洗剤との混合液供給が行われることになり、さらに該電磁給水弁Aからの水が該定容室に流入すると、該定容室内の混合液は水に近い状態まで希釈され粘度が低下して低粘度希釈水となり、
【0031】
最後に、該電磁給水弁B及び該電磁給水弁Aを両方共に停電させると、該吸引発生器及び該定容器に通水されていた水が止水し、該定容室内に掛かっていた該電磁給水弁Aからの通水圧が無くなると、大気が該給水口Bから順に該出水口、該真空発生口、該真空口に入り、管路内が大気開放されると、該弁座Cを閉塞していた該ボールCが該弁座Cから(自然落下して)離れて、大気が該定容室に入り、該定容室中に残留している低粘度希釈水は該出水口より排水して該定容室が空になることにより、次回の充填動作が出来るようになり、
該定容器の該電磁コイルIと該電磁コイルIIのどちかの動作選定によって2種類の液体洗剤が投入出来ることを特徴とする。
【発明の効果】
【0032】
容器に充填された液体洗剤をポンプ加圧で洗濯槽に投入する液体洗剤投入装置から高価なポンプを無くしながら液体洗剤の投入量の計量高精度化が図れる。
本発明の使用により、水道水の水圧が最低値(例えば、0.02MPa)にあっても最高値(例えば、1.0MPa)にあっても、定容室の容積のn倍(n=2,3,4,・・・,整数)の液体洗剤を精確に投入することができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】水の圧力と負圧との関係図である。
【図2】負圧が異なる状態で定容器3に液体洗剤の充填時間と充填量との関係図である。
【図3a】定容器3を水ケース5から離した場合の本発明の実施例1の液体洗剤投入装置である。
【図3b】定容器3と水ケース5とを近接させた場合の本発明の実施例1の液体洗剤投入装置である。
【図4】定容器3の外形構成図である。
【図5】定容器3の縦断面図である。
【図6】吸引発生器4の縦断面図である。
【図7】水ケース5の外形構成図である。
【図8a】定容器3と水ケース5を水平的に管路連通する実施例1の縦断面図である。
【図8b】定容器3と水ケース5を段差を設けて管路連通する実施例1の縦断面図である。
【図9】逆止弁6を搭載する定容器3の構成図である。
【図10】逆止弁6を搭載する吸引発生器4の構成図である。
【図11】逆止弁6のベース604の平面図である。
【図12】本発明の実施例2の定容器3の構成図である。
【図13】本発明の実施例3の定容器3の構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
吸引発生器4と定容器3を備える液体洗剤投入装置により、液体洗剤の投入量の計量高精度化という目的と、コンパクト(スリム)性を損なわずに実現した。
洗浄(洗濯)過程に1種類の液体洗剤の投入動作ができる本発明の実施例1における電気洗浄機器用の液体洗剤投入装置について説明する。
【実施例1】
【0035】
本発明の実施例1の液体洗剤投入装置の構成(ハードウェア)を説明する。
本発明の実施例1の液体洗剤投入装置は、水を取り入れる入水口101と出水口A102と出水口B103とを有する弁本体と、該弁本体に接続され開弁により該入水口101の水(水道水)を該出水口A102に通水させる電磁給水弁Aと、該弁本体に接続され開弁により該入水口101の水を該出水口B103に通水させる電磁給水弁Bと、を備える電磁給水弁1(例えば、パイロット弁方式二連式電磁給水弁)と、
槽内に規定容量(例えば、2リットル)の液体洗剤が蓄えることができ、洗剤出口201を備える液体洗剤槽2(図3a等参照)と、
該液体洗剤槽2から負圧吸引される所定使用量(例えば、20cc)の液体洗剤を充填し、該電磁給水弁Aから供給される水(例えば、毎分2リットル)と混合して混合液として流出させることができる定容器3(図4及び図5参照)と、
略T字形状(略Y字形状でも良い。)の管(例えば、中空円柱、中空角柱)からなり該電磁給水弁Bから供給される水(例えば、毎分15リットル)の流水を利用して該液体洗剤槽2の液体洗剤を吸引する負圧を発生させる吸引発生器4(図6参照)と、
電気洗浄機器の洗浄槽(洗濯機においては洗濯槽)に水(該電磁給水弁Bから供給される水)の主注水供給と水(該電磁給水弁Aから供給される水)と液体洗剤との混合液供給とを行う開放口と、該開放口に水と液体洗剤との混合液を送出する管路である給水口A501と、該開放口に水の主注水供給を送出する管路である給水口B502と、を備える水ケース5(図7参照)と、
管路口同士を接続して連通させる配管材(例えば、ゴム管、軟質ホース、硬質合成樹脂成形管)と、
から構成される。
本発明の実施例1の液体洗剤投入装置の構成を表す全体図(斜視図)を図3a(又は図3b)に示す。
【0036】
本発明の実施例1においては、該電磁給水弁1には洗浄槽への水の主注水用(電磁給水弁B)、液体洗剤と水との混合液添加用(電磁給水弁A)に、二連式電磁給水弁を採用したが、洗浄水主注水用(電磁給水弁B)、液体洗剤と水との混合液添加用(電磁給水弁A)、洗浄水すすぎ注水用(仮に電磁給水弁Cとする)に、三連式電磁給水弁を採用しても良いし、また、洗浄水主注水用(電磁給水弁B)、液体洗剤と水との混合液添加用(電磁給水弁A)、洗浄水すすぎ注水用(仮に電磁給水弁Cとする)、乾燥工程用微量(噴霧)注水用(仮に電磁給水弁Dとする)に、四連式電磁給水弁等を採用しても良い。
また、注水量が異なる電磁給水弁Aを複数用いて2種類の液体洗剤(例えば、洗剤、柔軟剤)の混合比を変えて、液体洗剤と水との混合液を添加させる三連式電磁給水弁や四連式電磁給水弁、五連式電磁給水弁を採用しても良い。
例えば、毎分5リットルの洗浄水すすぎ注水をさせたい場合は、例えば、電磁給水弁Cの開閉で該入水口101の水が流出する出水口を水ケース5に接続すると良い。
該電磁給水弁Aからの水(注水)は、液体洗剤と水との混合液をつくる他、該定容室3013内の洗浄(液体洗剤の希釈、低濃度化)も兼ねている。
【0037】
図4及び図5に示すように、本発明の実施例1における該定容器3のボディ301は、合成樹脂成形部材(例えば、ポリプロピレン樹脂)で成形され、外周部には出水口312と給水口313と真空口3017とを有し内周部には該出水口312に連通する管路口である弁座A30131と該真空口3017に連通する管路口である弁座C30133とを有する容器本体のボディA3011と、
合成樹脂成形部材(例えば、ポリプロピレン樹脂)で成形され、外部面側には給液口3016を設け内部面側には該給液口3016に連通する管路口である弁座B30132と水の密度より低い弁体のボールC310が収容できるベースB30121とを有する蓋体のボディB3012と、
が結合されて形成される。
詳しくは、該ボディA3011と該ボディB3012とを、ネジ締め方式(例えば、圧入、かしめ、溶接、溶着等の他の接続方式でも良い。)で結合したものであり、結合部の真ん中には、水密を保持するために、Oリング(例えば、シリコンゴム等の弾性部材)等を装着してある。
本発明の実施例1における該ボディA3011は、該出水口312を有する部品と、該給水口313と該真空口3017とを有する部品と、の2つの部品で形成したが、一体形成しても良い。
【0038】
該ボディ301の内部には、1回の洗浄動作に必要な(所定使用量の)液体洗剤が充填できる空間(例えば、充填容量20cc)である定容室3013が形成される。
また、該ボディ301の内部には、該定容室3013から、水ケース5に送水するために洗剤流出開閉弁を設け、詳しくは該出水口312と該定容室3013とを開閉する弁A302を設け、また、該液体洗剤槽2の液体洗剤を該定容室3013に送出するために洗剤流入開閉弁を設け、詳しくは該給液口3016と該定容室3013とを開閉する弁B303を設け、また、該定容室3013から、空気を抜くために大気開放開閉弁を設け、詳しくは該真空口3017と該定容室3013とを開閉する弁C304と、を備えている。
【0039】
該弁C304は、該弁座C30133と、該ベースB30121と該弁座C30133との間に設けられる該ボールC310と、からなる。
該弁座C30133は、ゴム材で形成しても良いし、合成樹脂成形部材(例えば、ポリプロピレン樹脂)で形成しても良い。また、該ボディA3011とは別部品でも良いし、該ボディA3011との一体部品でも良い。
該ベースB30121は、該弁座C30133に対向するように、該ボディB3012に設けられている。
該ボールC310は、水や液体洗剤に浮く様に、密度が水より低い合成樹脂成形部材(例えば、ポリエステル樹脂)で形成した。該ボールC310で該弁座C30133を開閉することにより、該真空口3017と該定容室3013とを開閉(管路連通と管路閉塞)するものである。
該真空口3017は、液体洗剤の充填で該弁C304が閉弁すると、極度の真空(負圧)状態になる恐れがある。そのために、該ボールC310が該弁座C30133に過度に張り付き(最悪の場合食い込み発生)、大気開放に伴う自然落下による開弁動作が阻害されることが予想される。そのような状態を防止するために、該弁座C30133と該真空口3017との間に、規定の極度の真空(負圧)状態で大気流入ができる逆止弁を設けても良い。
【0040】
該吸引発生器4は、給水口401と、該給水口401と管路連通する出水口402と、該給水口401と該出水口402との間に管の一部に断面を縮小及び拡大(詳しくは管路の上流側を縮径し下流側を拡径した形状、或いは圧力差p1−p2を測定するときに用いられるノズル、オリフィス、ベンチュリ管等を応用した形状としても良い。)した箇所を設けた収縮口403と、該収縮口403に連通する真空発生口404と、を備える、いわゆるアスピレータ(吸気器)である。
詳しくは、流体(水、空気)は、ベンチュリと呼ばれる流路を絞った部位を通過すると、ベンチュリ効果により流体の流速が上がり、流体圧より圧力が低下する(低下の度合いはベルヌーイの定理によりわかる)現象がおこる。ベンチュリ効果は、流体の流れを絞ることによって、流速を増加させて、低速部にくらべて低い圧力を発生させる機構である。 該吸引発生器4はこのベンチュリ効果を応用したものであり、合成樹脂成形部材(例えば、ポリプロピレン樹脂)で一体成形で形成した。
本発明の実施例1では、吸引発生器4を独立な部品で形成して、該水ケース5に接続したが、該水ケース5の一部分とすることもできる。
【0041】
管路口同士の接続については、ネジ締め方式(例えば、圧入、かしめ、溶接、溶着等の他の接続方式でも良い。)で直接結合をするか、或いは該配管材及びボンド(接着剤/プライマー)やバインド(ホース抜止めバンド)等の結合助材(水密保持剤)を用いて、該電磁給水弁Aの該出水口A102は該定容器3の該給水口313に接続され、該電磁給水弁Bの該出水口B103は該吸引発生器4の該給水口401に接続され、該定容器3の該給液口3016は該液体洗剤槽2の該洗剤出口201に接続され、該定容器3の該真空口3017は該吸引発生器4の該真空発生口404に接続され、該定容器3の該出水口312は該水ケース5の該給水口A501に接続され、該吸引発生器4の該出水口402は該水ケース5の該給水口B502に接続される。
直接結合をする場合は、必要により、各接続部の真ん中には、水密を保持するために、Oリング(例えば、シリコンゴム等の弾性部材)等を装着すると良い。
【0042】
該水ケース5は、合成樹脂成形部材(例えば、ポリプロピレン樹脂)で形成したが、分離させて電気洗浄機器の洗浄槽の一部品とすることもできる。
該水ケース5の開放口には、粉末洗剤や消費者好みの柔軟剤等が収納出来る引出ケースを入れることができる。
該給水口B502から流出する水が引出ケースに注水されることにより、粉末洗剤や消費者好みの柔軟剤等が溶解されて、電気洗浄機器の洗浄槽にその混合液が供給される。
【0043】
図9と図11に示すように、水道水の低水圧の影響で該電磁給水弁Aの閉塞が弱い場合は、該給水口313に逆止弁6を設けると良い。
該逆止弁6にはベース604と弁芯601が設けられている。該ベース604はリング6041に囲まれる小リング6043と該リング6041とから構成される。該小リング6043と該リング6041との間に、流体通し穴6042が設けられる。該弁芯601のガイドは該小リング6043の中にあり、該弁芯601のガイドの外にスプリング602があり、該弁芯601の上にOリング603が設けられている。
また、図10と図11に示すように、水道水の低水圧の影響で該電磁給水弁Bの閉塞が弱い場合は、該給水口401に逆止弁6を設けると良い。
【0044】
本発明の実施例1の液体洗剤投入装置の作用(ソフトウェア)を説明する。
ユーザは本発明の実施例1の液体洗剤投入装置を搭載する電気洗浄機器(例えば、電気洗濯機)を使う時は、先に何回か洗濯ができる量の液体洗剤(例えば、洗濯用洗剤、柔軟剤入り洗濯用洗剤)を液体洗剤槽2に入れておく必要がある。
その状態で、まず、該電磁給水弁Bを通電させると該吸引発生器4に水が通水され該給水口B502を通り該水ケース5の開放口503から電気洗浄機器の洗浄槽に水の主注水供給が行われる。
この時の液体洗剤の投入前の初期時における各弁の状態は次の通りです。
電磁給水弁A:閉弁
電磁給水弁B:開弁
定容室の弁A:開弁
定容室の弁B:閉弁
定容室の弁C:開弁
該定容器3の該定容室3013には水がないために、自重のため該ボールC310が該ベースB30121に落ちていて、該弁C304が開弁になっている。
該吸引発生器4の通水により該収縮口403の所で負圧が発生され、該弁C304経由で該定容器3013内の大気(空気)が吸引されているが、該弁A302が開弁のために、該出水口312と水ケース5の該給水口A501とが大気に管路連通されているために、何も起こらない。また、該弁B303が閉弁状態にあるために液体洗剤槽2の液体洗剤は該定容室3013へは流れていかない。
【0045】
次に該弁B303を開弁させ該弁A302を閉弁させると、該収縮口403の所で発生されている負圧により、該真空口3017から該定容室3013が減圧(真空に向かう)されると、該給液口3016から液体洗剤が該定容室3013に吸引充填される。
この時の液体洗剤の充填時における各弁の状態は次の通りです。
電磁給水弁A:閉弁
電磁給水弁B:開弁
定容室の弁A:閉弁
定容室の弁B:開弁
定容室の弁C:開弁
詳しくは、該弁B303を開弁にすると、該給液口3016と該定容室3013が管路連通されるので、液体洗剤槽2の液体洗剤は、該定容室3013に流れていくことが可能な状態になる。
そして、該弁A302を閉弁にすると、該給水口313が電磁給水弁Aで閉塞されているので、該出水口312と該定容室3013との管路が閉塞されると同時に、該定容室3013内が負圧(真空)になり、液体洗剤槽2の液体洗剤が該負圧のため給液口3016から定容室3013に吸引される。
【0046】
規定時間(例えば、18秒)後に、該弁B303を閉弁させ該弁A302を開弁させると、液体洗剤の吸引充填が強制終了するが、該負圧の関係で該規定時間(例えば、18秒)以内に、該定容室3013が液体洗剤で満杯になると、該ボールC310が該弁座C30133を閉塞して該弁C304が閉弁し、液体洗剤吸引が即時停止されて、今回の充填動作が完了する。(液体洗剤の吸引充填の強制終了前の満杯後の待機状態に移る。)
この時の満杯後の待機状態における各弁の状態は次の通りです。
電磁給水弁A:閉弁
電磁給水弁B:開弁
定容室の弁A:閉弁
定容室の弁B:開弁
定容室の弁C:閉弁
【0047】
満杯前に液体洗剤の吸引充填が強制終了した場合の各弁の状態は次の通りです。
電磁給水弁A:閉弁
電磁給水弁B:開弁
定容室の弁A:閉弁
定容室の弁B:閉弁
定容室の弁C:開弁
【0048】
水の圧力と負圧との関係は図1の通りです。図2は負圧が異なる状態での該定容器3013に充填できる液体洗剤の充填時間と充填量との関係図です。図2にあるP1は高水圧(例えば、1.0MPa)での負圧で、P2は低水圧(例えば、0.02MPa)での負圧です。
水道水の水圧のばらつきで、水の流れるスピードが変わり、吸引発生器4で発生する負圧も大きく変わる共に、液体洗剤の該定容室3013に流れるスピードも変わる。例えば、充填容量20ccの該定容室3013の場合、水圧が例えば、0.02MPa(低水圧)になると、該定容室3013を満杯にするには、約20秒が掛かるが、水圧が例えば、1.0MPa(高水圧)になると、該定容室3013を満杯にするには、約5秒が掛かる。
該弁A302の閉弁から開弁までの時間を最悪の20秒に設定する場合、水圧が例えば、1.0MPaになると、該定容室3013を負圧(真空)にするために最初の5秒の間は弁Cが開弁しているが、該定容室3013が負圧(真空)になると、液体洗剤は5秒で該定容室3013が満杯にされ、液体洗剤の浮力で弁Cが閉弁になり、負圧が該定容室3013に影響しなくなるために、液体洗剤槽2の液体洗剤も該定容室3013に入れなくなる。
【0049】
そして、該電磁給水弁Bを停電(無通電)或いは通電維持し、該電磁給水弁Aを通電させると、該定容室3013に水が通水(注水)され、該定容室3013内に掛かる該電磁給水弁Aからの通水圧により、該ボールC310による該弁座C30133の閉塞を維持(開弁している時は強制閉塞)しながら、吸引充填された液体洗剤と水の混合液が該出水口312から流出して該給水口A501を通り該水ケース5の開放口503から電気洗浄機器の洗浄槽に水と液体洗剤との混合液供給が行われる。
さらに該電磁給水弁Aからの水が該定容室3013に流入すると、該定容室3013内の混合液は水に近い状態まで希釈され粘度が低下して低粘度希釈水(最後は水道水そのものとなる。)となり、該定容室3013内と該弁A302とがきれいに洗浄される。
この時の注水状態における各弁の状態は次の通りです。
電磁給水弁A:開弁
電磁給水弁B:閉弁或いは開弁
定容室の弁A:開弁
定容室の弁B:閉弁
定容室の弁C:閉弁
【0050】
最後に、該電磁給水弁B及び該電磁給水弁Aを両方共に停電(無通電)させると、該吸引発生器4及び該定容器3に通水されていた水が止水する。該定容室3013内に掛かっていた該電磁給水弁Aからの通水圧が無くなると、大気が該給水口B502から順に該出水口402、該真空発生口404、該真空口3017に入る。そして、管路内が大気開放されると、該弁座C30133を閉塞していた該ボールC310が、自然落下して該弁座C30133から離れて、大気が該定容室3013に入り、該定容室3013中に残留している低粘度希釈水は、該出水口312より排水して該定容室3013内が空(からっぽ)になる。
そして、次回の充填動作が出来るようになる。
この時の該定容室3013の排水時における各弁の状態は次の通りです。
電磁給水弁A:閉弁
電磁給水弁B:閉弁
定容室の弁A:開弁
定容室の弁B:閉弁
定容室の弁C:開弁
【0051】
排水により該定容室3013内が空(からっぽ)になるという表現をとったが、実際には該水ケース5の該給水口A501の位置や該定容室3013の該出水口312の位置により、該給水口A501と該出水口312とが管路連通されている関係から、完全なる空にはならない場合がある。
図8aのように、該給水口A501が該出水口312と水平位置位置にある或いは該位置より低い場合は、ほとんど空になる場合が多い。
図8bのように、該給水口A501が該出水口312より高い場合、完全なる空にはならない場合がある。30135は実質の充填容量或いは排水できる水量を表す。
【0052】
1回の動作で該定容室3013の容積(実質の充填容量30135の容積で、例えば、20cc)に相当する液体洗剤が投入できるが、多くの液体洗剤を投入しようとする場合は、1回、2回、・・・の追加動作で、容積のn倍(n=2,3,4,・・・,整数)の液体洗剤が投入できる。
また、該定容室3013の容積を変えることもできる。例えば、10ccに設定すると、10cc或いはn倍(n=2,3,4,・・・,整数)の液体洗剤が投入できる。
【0053】
本発明の実施例1の液体洗剤投入装置において、液体洗剤投入の各工程における各弁の状態は次の表1の通りです。
【0054】
【表1】

【0055】
本発明の実施例1の液体洗剤投入装置においては、水道水の水圧が最低値(例えば、0.02MPa)にあっても最高値(例えば、1.0MPa)にあっても、該定容室3013の容積のn倍(n=2,3,4,・・・,整数)の液体洗剤を精確に投入することができることが特徴になっている。
また、液体洗剤の投入のみならず、その他の液体剤(例えば、漂白剤、軟化剤、滅菌液など)の投入にも適用できる。
【0056】
本発明の実施例1の液体洗剤投入装置の該定容器3におけるさらなる構成(ハードウェア)の詳細を図4及び図5を基に説明する。
該弁A302と該弁B303とを連動させ電磁力で駆動するために、該ボディ301の外周部には該出水口312に連通し、該弁座A30131に連通する管路であるガイド3018を設け、該ガイド3018の外周部にはヨークを有する電磁コイル305を設け、該ガイド3018の内周部には該ヨークと結合する固定鉄心306と、該弁座A30131内を貫通して該弁座B30132まで延出する延長棒である収縮部3071を有し該ガイド3018中を移動出来る可動鉄心307と、該固定鉄心306と該可動鉄心307との間にあるスプリング309と、を収納し、該収縮部3071の端部には弁体であるアマチュアシート308を設けた。
本発明の実施例1は、いわゆる直動弁方式電磁三方弁の構成である。
【0057】
詳しくは、該出水口312は、該ガイド3018と該ガイド3018の管路口である該弁座A30131との間に設置し、該給液口3016に連通する管路口である弁座B30132は該弁座A30131に対向するように設置し、該弁座B30132と該弁座A30131との間にアマチュアシート308を設置した。
該弁B303は、該アマチュアシート308の前端3081が該弁座B30132を離接動することで開閉される。
該弁A302は、該アマチュアシート308の後端3082が該弁座A30131を離接動することで開閉される。
該弁Bの開閉と該弁Aの開閉は次の様に連動する。
該弁B(一方)が開弁になれば該弁A(他方)が閉弁し、該弁B(一方)が閉弁になれば該弁A(他方)が開弁になる。
或いは、該弁A(一方)が開弁になれば該弁B(他方)が閉弁し、該弁A(一方)が閉弁になれば該弁B(他方)が開弁になる。
【0058】
これらの作用(ソフトウェア)を説明する。
該電磁コイル305の停電(無通電)時には、該固定鉄心306と該可動鉄心307との間にあるスプリング309が伸びているので、該アマチュアシート308は該弁座B30132を閉塞しているので、該弁B303は閉弁し、該給液口3016と該定容室3013とを閉塞している。
連動して、該アマチュアシート308は該弁座A30131から離れているので、該弁A302は開弁し、該出水口312と該定容室3013とを管路連通させている。
【0059】
該電磁コイル305の通電による吸引力で、該可動鉄心307が該固定鉄心306側へ移動する時には、該固定鉄心306と該可動鉄心307との間にあるスプリング309が縮んでいるので、該アマチュアシート308は該弁座B30132から離れ該弁B303が開弁して、該給液口3016と該定容室3013とを管路連通させる。
連動して、該アマチュアシート308は弁座A30131を閉塞し該弁A302が閉弁して、該出水口312と該定容室3013とを閉塞させる。
本発明の実施例1は、いわゆる直動弁方式電磁三方弁の作用である。
【0060】
以上は、1種類の液体洗剤の投入動作ができる本発明の実施例1の液体洗剤投入装置において説明したが、実際には、洗浄の各工程別に異なる液体洗剤を投入できる液体洗剤投入装置が要望されている。例えば、洗浄過程の洗濯工程には洗濯洗剤を入れて、濯き工程には液体軟化剤或いは滅菌剤などを入れたいという場合である。
次は、洗浄(洗濯)過程に2種類の液体洗剤の投入動作ができる本発明の実施例2における電気洗浄機器用の液体洗剤投入装置について説明する。
【実施例2】
【0061】
本発明の実施例2の液体洗剤投入装置の構成(ハードウェア)を説明する。
本発明の実施例2の液体洗剤投入装置は、水を取り入れる入水口101と出水口A102と出水口B103とを有する弁本体と、該弁本体に接続され開弁により該入水口101の水を該出水口A102に通水させる電磁給水弁Aと、該弁本体に接続され開弁により該入水口101の水を該出水口B103に通水させる電磁給水弁Bと、を備える電磁給水弁1(例えば、パイロット弁方式二連式電磁給水弁)と、
槽内に規定容量(例えば、2リットル)の液体洗剤が2種類蓄えることができ、洗剤I出口202と洗剤II出口203を備える液体洗剤槽2(不図示)と、
該液体洗剤槽2から負圧吸引される所定使用量(例えば、20cc)の液体洗剤を充填し、該電磁給水弁Aから供給される水(例えば、毎分2リットル)と混合して混合液として流出させることができる定容器3(図12参照)と、
略T字形状(略Y字形状でも良い。)の管(例えば、中空円柱、中空角柱)からなり該電磁給水弁Bから供給される水(例えば、毎分15リットル)の流水を利用して該液体洗剤槽2の液体洗剤を吸引する負圧を発生させる吸引発生器4(図6参照)と、
電気洗浄機器の洗浄槽(洗濯機においては洗濯槽)に水(該電磁給水弁Bから供給される水)の主注水供給と水(該電磁給水弁Aから供給される水)と液体洗剤との混合液供給とを行う開放口503と、該開放口503に水と液体洗剤との混合液を送出する管路である給水口A501と、該開放口503に水の主注水供給を送出する管路である給水口B502と、を備える水ケース5(図7参照)と、
管路口同士を接続して連通させる配管材(例えば、ゴム管、軟質ホース、硬質合成樹脂成形管)と、
から構成される。
【0062】
本発明の実施例2においては、該電磁給水弁1には洗浄槽への水の主注水用(電磁給水弁B)、液体洗剤と水との混合液添加用(電磁給水弁A)に、二連式電磁給水弁を採用したが、洗浄水主注水用(電磁給水弁B)、液体洗剤と水との混合液添加用(電磁給水弁A)、洗浄水すすぎ注水用(仮に電磁給水弁Cとする)に、三連式電磁給水弁を採用しても良いし、また、洗浄水主注水用(電磁給水弁B)、液体洗剤と水との混合液添加用(電磁給水弁A)、洗浄水すすぎ注水用(仮に電磁給水弁Cとする)、乾燥工程用微量(噴霧)注水用(仮に電磁給水弁Dとする)に、四連式電磁給水弁等を採用しても良い。
また、注水量が異なる電磁給水弁Aを複数用いて2種類の液体洗剤(例えば、洗剤、柔軟剤)の混合比を変えて、液体洗剤と水との混合液を添加させる三連式電磁給水弁や四連式電磁給水弁、五連式電磁給水弁を採用しても良い。
例えば、毎分5リットルの洗浄水すすぎ注水をさせたい場合は、例えば、電磁給水弁Cの開閉で該入水口101の水が流出する出水口を水ケース5に接続すると良い。
該電磁給水弁Aからの水(注水)は、液体洗剤と水との混合液をつくる他、該定容室3013内の洗浄(液体洗剤の希釈、低濃度化)も兼ねている。
【0063】
図12に示すように、本発明の実施例2における該定容器3のボディ301は、合成樹脂成形部材(例えば、ポリプロピレン樹脂)で成形され、外周部には給水口313とボール弁体が収納できるベースA30113と中空円柱の管路であるガイドI3018Aと中空円柱の管路であるガイドII3018Bと流出口3014とを有する容器本体のボディAI30111と、
合成樹脂成形部材(例えば、ポリプロピレン樹脂)で成形され、外部面側には給液口BI3016Aと給液口BII3016Bとを設け、内部面側には該給液口BI3016Aに連通する管路口である弁座BI30132Aと該給液口BII3016Bに連通する管路口である弁座BII30132Bとを有する蓋体のボディBI30122と、
合成樹脂成形部材(例えば、ポリプロピレン樹脂)で成形され、外周部には出水口312とガイドI嵌合口とガイドII嵌合口とフタ嵌合口とを有し、内周部には該出水口312の周囲にある凹状空間と通し穴L3111と弁体が座る弁座D3112を収納できる空間とを有するリンク311と、
合成樹脂成形部材(例えば、ポリプロピレン樹脂)で成形され、外周部には該リンク311のフタ嵌合口に接続するリンク嵌合口と該通し穴L3111に接続する通し穴嵌合口とボディAI30111の流出口3014に接続する流出口嵌合口とを有し、内周部には該出水口312と該通し孔3111と該流出口3014とを管路連通させる通し穴F3151を有する連結管路のフタ315と、
合成樹脂成形部材(例えば、ポリプロピレン樹脂)で成形され、該ボール弁体が収納できるベースA30113部に接続される弁体が座る弁座C30133と真空口3017とを有する連結体と、
が結合されて形成される。
詳しくは、該ボディAI30111と該ボディBI30122とを、該ボディAI30111と該連結体とを、該ボディAI30111と該リンク311とを、該リンク311と該フタ315とを、ネジ締め方式(例えば、圧入、かしめ、溶接、溶着等の他の接続方式でも良い。)で結合したものであり、各結合部の真ん中には、水密を保持するために、Oリング(例えば、シリコンゴム等の弾性部材)を装着してある。
【0064】
該ボディ301の内部には、1回の洗浄(又は濯ぎ、仕上げ)動作に必要な(所定使用量の)液体洗剤が充填できる空間(例えば、充填容量20cc)である定容室3013が形成される。
また、該ボディ301の内部には、該定容室3013から、水ケース5に送水するために洗剤流出開閉弁を設け、詳しくは該出水口312と該定容室3013とを開閉する弁A302を設け、また、該液体洗剤槽2の液体洗剤Iを該定容室3013に送出するために洗剤I流入開閉弁を設け、詳しくは該給液口BI3016Aと該定容室3013とを開閉する弁BIを設け、また、該液体洗剤槽2の液体洗剤IIを該定容室3013に送出するために洗剤II流入開閉弁を設け、詳しくは該給液口BII3016Bと該定容室3013とを開閉する弁BIIを設け、また、該定容室3013から、空気を抜くために大気開放開閉弁を設け、詳しくは該真空口3017と該定容室3013とを開閉する弁C304と、を備えている。
【0065】
該弁A302は、該リンク311の凹状空間に入れられた弁体のボールA314と、該リンク311の弁座D3112を収納できる空間に納められた弁体が座る弁座D3112と、からなる。
該弁座D3112は、ゴム材で形成しても良いし、合成樹脂成形部材(例えば、ポリプロピレン樹脂)で形成しても良い。
該ボールA314は、水や液体洗剤に浮く様に、密度が水より低い合成樹脂成形部材(例えば、ポリエステル樹脂)で形成した。
該ボールA314で該弁座D3112を開閉することにより該出水口312と該通し穴F3151経由で該定容室3013とを開閉(連通と閉塞)するものである。
【0066】
該弁C304は、該弁座C30133と、該弁座C30133と該ボール弁体が収納できるベースA30113との間に設けられる弁体のボールC310と、からなる。
該弁座C30133は、ゴム材で形成しても良いし、合成樹脂成形部材(例えば、ポリプロピレン樹脂)で形成しても良い。該連結体と別部品でも良いし、該連結体と一体部品でも良い。
該ボール弁体が収納できるベースA30113は、該弁座C30133に対向するように、該ボディAI30111に設けられている。
該ボールC310は、水や液体洗剤に浮く様に、密度が水より低い合成樹脂成形部材(例えば、ポリエステル樹脂)で形成した。該ボールC310で該弁座C30133を開閉することにより、該真空口3017と該定容室3013とを開閉(管路連通と管路閉塞)するものである。
該真空口3017は、液体洗剤の充填で該弁C304が閉弁すると、極度の真空(負圧)状態になる恐れがある。そのために、該ボールC310が該弁座C30133に過度に張り付き(最悪の場合食い込み発生)、大気開放に伴う自然落下による開弁動作が阻害されることが予想される。そのような状態を防止するために、該弁座C30133と該真空口3017との間に、規定の極度の真空(負圧)状態で大気流入ができる逆止弁を設けても良い。
【0067】
該吸引発生器4は、給水口401と、該給水口401と管路連通する出水口402と、該給水口401と該出水口402との間に管の一部に断面を縮小及び拡大(詳しくは管路の上流側を縮径し下流側を拡径した形状、或いは圧力差p1−p2を測定するときに用いられるノズル、オリフィス、ベンチュリ管等を応用した形状としても良い。)した箇所を設けた収縮口403と、該収縮口403に連通する真空発生口404と、を備える、いわゆるアスピレータ(吸気器)である。
詳しくは、流体(水、空気)は、ベンチュリと呼ばれる流路を絞った部位を通過すると、ベンチュリ効果により流体の流速が上がり、流体圧より圧力が低下する(低下の度合いはベルヌーイの定理によりわかる)現象がおこる。ベンチュリ効果は、流体の流れを絞ることによって、流速を増加させて、低速部にくらべて低い圧力を発生させる機構である。 該吸引発生器4はこのベンチュリ効果を応用したものであり、合成樹脂成形部材(例えば、ポリプロピレン樹脂)で一体成形で形成した。
本発明の実施例2では、吸引発生器4を独立な部品で形成して、該水ケース5に接続したが、該水ケース5の一部分とすることもできる。
【0068】
管路口同士の接続については、ネジ締め方式(例えば、圧入、かしめ、溶接、溶着等の他の接続方式でも良い。)で直接結合をするか、或いは該配管材及びボンド(接着剤/プライマー)やバインド(ホース抜止めバンド)等の結合助材(水密保持剤)を用いて、該電磁給水弁Aの該出水口A102は該定容器3の該給水口313に接続され、該電磁給水弁Bの該出水口B103は該吸引発生器4の該給水口401に接続され、該定容器3の該給液口I3016Aは該液体洗剤槽2の該洗剤I出口202に接続され、該定容器3の該給液口II3016Bは該液体洗剤槽2の該洗剤II出口203に接続され、該定容器3の該真空口3017は該吸引発生器4の該真空発生口404に接続され、該定容器3の該出水口312は該水ケース5の該給水口A501に接続され、該吸引発生器4の該出水口402は該水ケース5の該給水口B502に接続される。
直接結合をする場合は、必要により、各接続部の真ん中には、水密を保持するために、Oリング(例えば、シリコンゴム等の弾性部材)等を装着すると良い。
【0069】
該水ケース5は、合成樹脂成形部材(例えば、ポリプロピレン樹脂)で形成したが、分離させて電気洗浄機器の洗浄槽の一部品とすることもできる。
該水ケース5の開放口503には、粉末洗剤や消費者好みの柔軟剤等が収納出来る引出ケースを入れることができる。
該給水口B502から流出する水が引出ケースに注水されることにより、粉末洗剤や消費者好みの柔軟剤等が溶解されて、電気洗浄機器の洗浄槽にその混合液が供給される。
【0070】
該ガイドI3018Aの外周部には、ヨーク(磁気回路形成用固定鉄心)を有する電磁コイルI305Aを設け、該ガイドI3018Aの内周部には該ヨークと結合するセンタオリフィスI3061のある固定鉄心I306Aと、端部に弁体のアマチュアシートI308Aを設けた収縮部I3071Aを有する可動鉄心I307A(アマチュア)と、該固定鉄心I306Aと該可動鉄心I307Aの間に設けられるスプリングI309Aと、を収納し、該弁BIは該アマチュアシートI308Aが該弁座BI30132Aを離接動することで開閉される。
【0071】
該ガイドII3018Bの外周部には、ヨーク(磁気回路形成用固定鉄心)を有する電磁コイルII305Bを設け、該ガイドII3018Bの内周部には該ヨークと結合するセンタオリフィスII3062のある固定鉄心II306Bと、端部に弁体のアマチュアシートII308Bを設けた収縮部II3071Bを有する可動鉄心II307B(アマチュア)と、該固定鉄心II306Bと該可動鉄心II307Bの間に設けられるスプリングII309Bと、を収納し、該弁BIIは該アマチュアシートII308Bが該弁座BII30132Bを離接動することで開閉される。
【0072】
図9と図11に示すように、水道水の低水圧の影響で該電磁給水弁Aの閉塞が弱い場合は、該給水口313に逆止弁6を設けると良い。
該逆止弁6にはベース604と弁芯601が設けられている。該ベース604はリング6041に囲まれる小リング6043と該リング6041とから構成される。該小リング6043と該リング6041との間に、流体通し穴6042が設けられる。該弁芯601のガイドは該小リング6043の中にあり、該弁芯601のガイドの外にスプリング602があり、該弁芯601の上にOリング603が設けられている。
また、図10と図11に示すように、水道水の低水圧の影響で該電磁給水弁Bの閉塞が弱い場合は、該給水口401に逆止弁6を設けると良い。
【0073】
本発明の実施例2の液体洗剤投入装置の作用(ソフトウェア)を説明する。
ユーザは本発明の実施例2の液体洗剤投入装置を搭載する電気洗浄機器(例えば、電気洗濯機)を使う時は、先に何回か洗濯ができる量の液体洗剤I(例えば、洗濯用洗剤)を、また先に何回か濯ぎ(仕上げ)ができる量の液体洗剤II(例えば、漂白剤、柔軟仕上剤)を、液体洗剤槽2に入れておく必要がある。
その状態で、まず、該電磁給水弁Bを通電させると該吸引発生器4に水が通水され該給水口B502を通り該水ケース5の開放口503から電気洗浄機器の洗浄槽に水の主注水供給が行われる。
この時の液体洗剤の投入前の初期時における各弁の状態は次の通りです。
電磁給水弁A :閉弁
電磁給水弁B :開弁
定容室の弁A :開弁
定容室の弁BI:閉弁
定容室の弁BII:閉弁
定容室の弁C :開弁
該定容器3の該定容室3013には水がないために、自重のため該ボールC310が該ボール弁体が収納できるベースA30113に落ちていて、該弁C304が開弁になっている。
該吸引発生器4内の通水により該収縮口403の所で負圧が発生され、該真空口3017から該弁C304経由で該定容器3013内の大気(空気)が吸引されると、該負圧で該ボールA314が吸引負圧により該リンク311の該弁座D3112側へ移動して該弁A302が閉弁し、該出水口312と該定容室3013が閉塞して、該定容器3013内が減圧されて負圧(真空)になっていく。しかし、該弁BIが閉弁状態にあるために液体洗剤槽2の液体洗剤Iは該定容室3013へは流れていかない。同様に該弁BIIが閉弁状態にあるために液体洗剤槽2の液体洗剤IIは該定容室3013へは流れていかない。
【0074】
次に、洗濯工程で液体洗剤Iの投入動作をする場合の作用を説明する。
該定容器3の電磁コイルI305Aを通電させると、該弁BIが開弁となり、該定容室3013内の負圧(真空)のために、該給液口BI3016Aから液体洗剤Iが該定容室3013に吸引充填される。
この時の液体洗剤Iの充填時における各弁の状態は次の通りです。
電磁給水弁A :閉弁
電磁給水弁B :開弁
定容室の弁A :閉弁
定容室の弁BI:開弁
定容室の弁BII:閉弁
定容室の弁C :開弁
【0075】
規定時間(例えば、19秒)後に該電磁コイルI305Aと該電磁コイルII305Bの両方を停電させ該弁BIと該弁BIIの両方を閉弁させると液体洗剤Iの吸引充填が強制終了するが、負圧の関係で該規定時間(例えば、19秒)以内に該定容室3013が液体洗剤Iで満杯になると該ボールC310が該弁座C30133を閉塞して該弁C304が閉弁し液体洗剤I吸引が即時停止されて今回の充填動作が完了する。(液体洗剤Iの吸引充填の強制終了前の液体洗剤I満杯後の待機状態に移る。)
この時の液体洗剤I満杯後の待機状態における各弁の状態は次の通りです。
電磁給水弁A :閉弁
電磁給水弁B :開弁
定容室の弁A :閉弁
定容室の弁BI:開弁
定容室の弁BII:閉弁
定容室の弁C :閉弁
【0076】
満杯前に液体洗剤Iの吸引充填が強制終了した場合の各弁の状態は次の通りです。
電磁給水弁A :閉弁
電磁給水弁B :開弁
定容室の弁A :閉弁
定容室の弁BI:閉弁
定容室の弁BII:閉弁
定容室の弁C :開弁
【0077】
ここで、濯ぎ(仕上げ)工程で液体洗剤IIの投入動作をする場合の作用を説明する。
該定容器3の電磁コイルII305Bを通電させると、該弁BIIが開弁となり、該定容室3013内の負圧(真空)のために、該給液口BII3016Bから液体洗剤IIが該定容室3013に吸引充填される。
この時の液体洗剤IIの充填時における各弁の状態は次の通りです。
電磁給水弁A :閉弁
電磁給水弁B :開弁
定容室の弁A :閉弁
定容室の弁BI:閉弁
定容室の弁BII:開弁
定容室の弁C :開弁
【0078】
規定時間(例えば、19秒)後に該電磁コイルI305Aと該電磁コイルII305Bの両方を停電させ該弁BIと該弁BIIの両方を閉弁させると液体洗剤IIの吸引充填が強制終了するが、負圧の関係で該規定時間(例えば、19秒)以内に該定容室3013が液体洗剤IIで満杯になると該ボールC310が該弁座C30133を閉塞して該弁C304が閉弁し液体洗剤II吸引が即時停止されて今回の充填動作が完了する。(液体洗剤IIの吸引充填の強制終了前の液体洗剤II満杯後の待機状態に移る。)
この時の液体洗剤II満杯後の待機状態における各弁の状態は次の通りです。
電磁給水弁A :閉弁
電磁給水弁B :開弁
定容室の弁A :閉弁
定容室の弁BI:閉弁
定容室の弁BII:開弁
定容室の弁C :閉弁
【0079】
満杯前に液体洗剤IIの吸引充填が強制終了した場合の各弁の状態は次の通りです。
電磁給水弁A :閉弁
電磁給水弁B :開弁
定容室の弁A :閉弁
定容室の弁BI:閉弁
定容室の弁BII:閉弁
定容室の弁C :開弁
【0080】
そして、該電磁給水弁Bを停電(無通電)或いは通電維持し該電磁給水弁Aを通電させると該定容室3013に水が通水(注水)され、該定容室3013内に掛かる該電磁給水弁Aからの通水圧により、該ボールC310による該弁座C30133の閉塞を維持(開弁している時は強制閉塞)しながら、吸引充填された液体洗剤と水の混合液が該流出口3014から該通し穴F3151を通り該出水口312から流出して該給水口A501を通り該水ケース5の開放口503から電気洗浄機器の洗浄槽に水と液体洗剤との混合液供給が行われる。
さらに該電磁給水弁Aからの水が該定容室3013に流入すると、該定容室3013内の混合液は水に近い状態まで希釈され粘度が低下して低粘度希釈水(最後は水道水そのものとなる。)となり、該ガイドI3018Aの内周部を通り、該固定鉄心I306AのセンタオリフィスI3061を通り、該通し穴L3111を通り、該通し穴F3151を通り、該弁A302を通り、該出水口312から流出し液体洗剤の固化を防ぐことができる。
また、該ガイドII3018Bの内周部を通り、該固定鉄心II306BのセンタオリフィスII3062を通り、該通し穴L3111を通り、該通し穴F3151を通り、該弁A302を通り、該出水口312から流出し液体洗剤の固化を防ぐことができる。
この時の注水状態における各弁の状態は次の通りです。
電磁給水弁A :開弁
電磁給水弁B :閉弁或いは開弁
定容室の弁A :開弁
定容室の弁BI:閉弁
定容室の弁BII:閉弁
定容室の弁C :閉弁
【0081】
最後に、該電磁給水弁B及び該電磁給水弁Aを両方共に停電(無通電)させると、該吸引発生器4及び該定容器3に通水されていた水が止水する。該定容室3013内に掛かっていた該電磁給水弁Aからの通水圧が無くなると、大気が該給水口B502から順に該出水口402、該真空発生口404、該真空口3017に入る。そして、管路内が大気開放されると、該弁座C30133を閉塞していた該ボールC310が、自然落下して該弁座C30133から離れて、大気が該定容室3013に入り、該定容室3013中に残留している低粘度希釈水は、該出水口312より排水して該定容室3013内が空(からっぽ)になる。
そして、次回の充填動作が出来るようになる。
この時の該定容室3013の排水時における各弁の状態は次の通りです。
電磁給水弁A :閉弁
電磁給水弁B :閉弁
定容室の弁A :開弁
定容室の弁BI:閉弁
定容室の弁BII:閉弁
定容室の弁C :開弁
このように、該定容器3の該電磁コイルI305Aと該電磁コイルII305Bのどちかの動作選定によって、2種類の液体洗剤(液体洗剤I及び液体洗剤II)が投入出来ることを特徴とする。
本発明の実施例2の液体洗剤投入装置において、2種類の液体洗剤の切替機構を直動弁方式電磁三方弁を使用したが、例えば、直動弁方式電磁二方弁の構成を用いても良く、また弁の駆動方式には特に電磁式、電動式、手動式等は問わない。
また、例えば、直動弁方式電磁二方弁1つを搭載した、独立した定容器を二つ以上を組合せても良いし、該定容器3には弁Bは複数個搭載可能なので、必要により3種類以上の液体洗剤の切替機構を搭載した定容器としても良い。
【0082】
排水により該定容室3013内が空(からっぽ)になるという表現をとったが、実際には該水ケース5の該給水口A501の位置や該定容室3013の該出水口312の位置により、該給水口A501と該出水口312とが管路連通されている関係から、完全なる空にはならない場合がある。
図8aのように、該給水口A501が該出水口312と水平位置位置にある或いは該位置より低い場合は、ほとんど空になる場合が多い。
図8bのように、該給水口A501が該出水口312より高い場合、完全なる空にはならない場合がある。30135は実質の充填容量或いは排水できる水量を表す。
【0083】
1回の動作で該定容室3013の容積(実質の充填容量30135の容積で、例えば、20cc)に相当する液体洗剤(液体洗剤I及び液体洗剤II)が投入できるが、多くの液体洗剤Iを投入しようとする場合は、2回、3回、・・・の追加動作で、容積のn倍(n=2,3,4,・・・,整数)の液体洗剤Iが投入できる。同様に、多くの液体洗剤IIを投入しようとする場合は、1回、2回、・・・の追加動作で、容積のn倍(n=2,3,4,・・・,整数)の液体洗剤IIが投入できる。
【0084】
本発明の実施例2の液体洗剤投入装置において、1種類目の液体洗剤I投入の各工程における各弁の状態は次の表2の通りです。
【0085】
【表2】

【0086】
本発明の実施例2の液体洗剤投入装置において、2種類目の液体洗剤II投入の各工程における各弁の状態は次の表3の通りです。
【0087】
【表3】

【0088】
次は、本発明の実施例2の液体洗剤投入装置(特に定容器3)の構成の一部を変更したもので、洗浄(洗濯)過程に2種類の液体洗剤の投入動作ができる本発明の実施例3における電気洗浄機器用の液体洗剤投入装置について説明する。
【実施例3】
【0089】
本発明の実施例3の液体洗剤投入装置の構成(ハードウェア)を説明する。
本発明の実施例3の液体洗剤投入装置は、水を取り入れる入水口101と出水口A102と出水口B103とを有する弁本体と、該弁本体に接続され開弁により該入水口101の水を該出水口A102に通水させる電磁給水弁Aと、該弁本体に接続され開弁により該入水口101の水を該出水口B103に通水させる電磁給水弁Bと、を備える電磁給水弁1(例えば、パイロット弁方式二連式電磁給水弁)と、
槽内に規定容量の液体洗剤(例えば、2リットル)が2種類蓄えることができ、洗剤I出口202と洗剤II出口203を備える液体洗剤槽2(不図示)と、
該液体洗剤槽2から負圧吸引される所定使用量(例えば、20cc)の液体洗剤を充填し、該電磁給水弁Aから供給される水(例えば、毎分2リットル)と混合して混合液として流出させることができる定容器3(図13参照)と、
略T字形状(略Y字形状でも良い。)の管(例えば、中空円柱、中空角柱)からなり該電磁給水弁Bから供給される水(例えば、毎分15リットル)の流水を利用して該液体洗剤槽2の液体洗剤を吸引する負圧を発生させる吸引発生器4(図6参照)と、
電気洗浄機器の洗浄槽(洗濯機においては洗濯槽)に水(該電磁給水弁Bから供給される水)の主注水供給と水(該電磁給水弁Aから供給される水)と液体洗剤との混合液供給とを行う開放口503と、該開放口503に水と液体洗剤との混合液を送出する管路である給水口A501と、該開放口503に水の主注水供給を送出する管路である給水口B502と、を備える水ケース5(図7参照)と、
管路口同士を接続して連通させる配管材(例えば、ゴム管、軟質ホース、硬質合成樹脂成形管)と、
から構成される。
【0090】
本発明の実施例3においては、該電磁給水弁1には洗浄槽への水の主注水用(電磁給水弁B)、液体洗剤と水との混合液添加用(電磁給水弁A)に、二連式電磁給水弁を採用したが、洗浄水主注水用(電磁給水弁B)、液体洗剤と水との混合液添加用(電磁給水弁A)、洗浄水すすぎ注水用(仮に電磁給水弁Cとする)に、三連式電磁給水弁を採用しても良いし、また、洗浄水主注水用(電磁給水弁B)、液体洗剤と水との混合液添加用(電磁給水弁A)、洗浄水すすぎ注水用(仮に電磁給水弁Cとする)、乾燥工程用微量(噴霧)注水用(仮に電磁給水弁Dとする)に、四連式電磁給水弁等を採用しても良い。
また、注水量が異なる電磁給水弁Aを複数用いて2種類の液体洗剤(例えば、洗剤、柔軟剤)の混合比を変えて、液体洗剤と水との混合液を添加させる三連式電磁給水弁や四連式電磁給水弁、五連式電磁給水弁を採用しても良い。
例えば、毎分5リットルの洗浄水すすぎ注水をさせたい場合は、例えば、電磁給水弁Cの開閉で該入水口101の水が流出する出水口を水ケース5に接続すると良い。
該電磁給水弁Aからの水(注水)は、液体洗剤と水との混合液をつくる他、該定容室3013内の洗浄(液体洗剤の希釈、低濃度化)も兼ねている。
【0091】
図13に示すように、本発明の実施例3における該定容器3のボディ301は、合成樹脂成形部材(例えば、ポリプロピレン樹脂)で成形され、外周部にはボール弁体が収納できるベースA30113と中空円柱の管路であるガイドI3018Aと中空円柱の管路であるガイドII3018Bと流出口3014とを有する容器本体のボディAII30112と、
合成樹脂成形部材(例えば、ポリプロピレン樹脂)で成形され、外部面側には給液口BI3016Aと給液口BII3016Bとを設け、内部面側には該給液口BI3016Aに連通する管路口である弁座BI30132Aと該給液口BII3016Bに連通する管路口である弁座BII30132Bとを有する蓋体のボディBII30123と、
合成樹脂成形部材(例えば、ポリプロピレン樹脂)で成形され、外周部には給水口313と出水口312とガイドI嵌合口とガイドII嵌合口とフタ嵌合口とを有し、内周部には該給水口313とガイドI嵌合口とガイドII嵌合口とを管路連通する通し穴L3111と該出水口312の周囲にある凹状空間と弁体が座る弁座D3112を収納できる空間とを有するリンク311と、
合成樹脂成形部材(例えば、ポリプロピレン樹脂)で成形され、外周部には該リンク311のフタ嵌合口に接続するリンク嵌合口とボディAII30112の流出口3014に接続する流出口嵌合口とを有し、内周部には該出水口312と該流出口3014とを管路連通させる通し穴F3151を有する連結管路のフタ315と、
合成樹脂成形部材(例えば、ポリプロピレン樹脂)で成形され、該ボール弁体が収納できるベースA30113部に接続できる弁体が座る弁座C30133と真空口3017とを有する連結体と、
が結合されて形成される。
詳しくは、該ボディAII30112と該ボディBII30123とを、該ボディAII30112と該連結体とを、該ボディAII30112と該リンク311とを、該リンク311と該フタ315とを、ネジ締め方式(例えば、圧入、かしめ、溶接、溶着等の他の接続方式でも良い。)で結合したものであり、各結合部の真ん中には、水密を保持するために、Oリング(例えば、シリコンゴム等の弾性部材)を装着してある。
【0092】
該ボディ301の内部には、1回の洗浄(又は濯ぎ、仕上げ)動作に必要な(所定使用量の)液体洗剤が充填できる空間(例えば、充填容量20cc)である定容室3013が形成される。
また、該ボディ301の内部には、該定容室3013から、水ケース5に送水するために洗剤流出開閉弁を設け、詳しくは該出水口312と該定容室3013とを開閉する弁A302を設け、また、該液体洗剤槽2の液体洗剤Iを該定容室3013に送出するために洗剤I流入開閉弁を設け、詳しくは該給液口BI3016Aと該定容室3013とを開閉する弁BIを設け、また、該液体洗剤槽2の液体洗剤IIを該定容室3013に送出するために洗剤II流入開閉弁を設け、詳しくは該給液口BII3016Bと該定容室3013とを開閉する弁BIIを設け、また、該定容室3013から、空気を抜くために大気開放開閉弁を設け、詳しくは該真空口3017と該定容室3013とを開閉する弁C304と、を備えている。
【0093】
該弁A302は、該リンク311の凹状空間に入れられた弁体のボールA314と、該リンク311の弁座D3112を収納できる空間に納められた弁座D3112と、からなる。
該弁座D3112は、ゴム材で形成しても良いし、合成樹脂成形部材(例えば、ポリプロピレン樹脂)で形成しても良い。
該ボールA314は、水や液体洗剤に浮く様に、密度が水より低い合成樹脂成形部材(例えば、ポリエステル樹脂)で形成した。
該ボールA314で該弁座D3112を開閉することにより該出水口312と該通し穴F3151経由で該定容室3013とを開閉(連通と閉塞)するものである。
【0094】
該弁C304は、該弁座C30133と、該弁座C30133と該ボール弁体が収納できるベースA30113との間に設けられる弁体のボールC310と、からなる。
該弁座C30133は、ゴム材で形成しても良いし、合成樹脂成形部材(例えば、ポリプロピレン樹脂)で形成しても良い。該連結体と別部品でも良いし、該連結体と一体部品でも良い。
該ボール弁体が収納できるベースA30113は、該弁座C30133に対向するように、該ボディAII30112に設けられている。
該ボールC310は、水や液体洗剤に浮く様に、密度が水より低い合成樹脂成形部材(例えば、ポリエステル樹脂)で形成した。該ボールC310で該弁座C30133を開閉することにより、該真空口3017と該定容室3013とを開閉(管路連通と管路閉塞)するものである。
該真空口3017は、液体洗剤の充填で該弁C304が閉弁すると、極度の真空(負圧)状態になる恐れがある。そのために、該ボールC310が該弁座C30133に過度に張り付き(最悪の場合食い込み発生)、大気開放に伴う自然落下による開弁動作が阻害されることが予想される。そのような状態を防止するために、該弁座C30133と該真空口3017との間に、規定の極度の真空(負圧)状態で大気流入ができる逆止弁を設けても良い。
【0095】
該吸引発生器4は、給水口401と、該給水口401と管路連通する出水口402と、該給水口401と該出水口402との間に管の一部に断面を縮小及び拡大(詳しくは管路の上流側を縮径し下流側を拡径した形状、或いは圧力差p1−p2を測定するときに用いられるノズル、オリフィス、ベンチュリ管等を応用した形状としても良い。)した箇所を設けた収縮口403と、該収縮口403に連通する真空発生口404と、を備える、いわゆるアスピレータ(吸気器)である。
詳しくは、流体(水、空気)は、ベンチュリと呼ばれる流路を絞った部位を通過すると、ベンチュリ効果により流体の流速が上がり、流体圧より圧力が低下する(低下の度合いはベルヌーイの定理によりわかる)現象がおこる。ベンチュリ効果は、流体の流れを絞ることによって、流速を増加させて、低速部にくらべて低い圧力を発生させる機構である。 該吸引発生器4はこのベンチュリ効果を応用したものであり、合成樹脂成形部材(例えば、ポリプロピレン樹脂)で一体成形で形成した。
本発明の実施例3では、吸引発生器4を独立な部品で形成して、該水ケース5に接続したが、該水ケース5の一部分とすることもできる。
【0096】
管路口同士の接続については、ネジ締め方式(例えば、圧入、かしめ、溶接、溶着等の他の接続方式でも良い。)で直接結合をするか、或いは該配管材及びボンド(接着剤/プライマー)やバインド(ホース抜止めバンド)等の結合助材(水密保持剤)を用いて、該電磁給水弁Aの該出水口A102は該定容器3の該給水口313に接続され、該電磁給水弁Bの該出水口B103は該吸引発生器4の該給水口401に接続され、該定容器3の該給液口I3016Aは該液体洗剤槽2の該洗剤I出口202に接続され、該定容器3の該給液口II3016Bは該液体洗剤槽2の該洗剤II出口203に接続され、該定容器3の該真空口3017は該吸引発生器4の該真空発生口404に接続され、該定容器3の該出水口312は該水ケース5の該給水口A501に接続され、該吸引発生器4の該出水口402は該水ケース5の該給水口B502に接続される。
直接結合をする場合は、必要により、各接続部の真ん中には、水密を保持するために、Oリング(例えば、シリコンゴム等の弾性部材)等を装着すると良い。
【0097】
該水ケース5は、合成樹脂成形部材(例えば、ポリプロピレン樹脂)で形成したが、分離させて電気洗浄機器の洗浄槽の一部品とすることもできる。
該水ケース5の開放口503には、粉末洗剤や消費者好みの柔軟剤等が収納出来る引出ケースを入れることができる。
該給水口B502から流出する水が引出ケースに注水されることにより、粉末洗剤や消費者好みの柔軟剤等が溶解されて、電気洗浄機器の洗浄槽にその混合液が供給される。
【0098】
該ガイドI3018Aの外周部には、ヨーク(磁気回路形成用固定鉄心)を有する電磁コイルI305Aを設け、該ガイドI3018Aの内周部には該ヨークと結合するセンタオリフィスI3061のある固定鉄心I306Aと、端部に弁体のアマチュアシートI308Aを設けた収縮部I3071Aを有する可動鉄心I307A(アマチュア)と、該固定鉄心I306Aと該可動鉄心I307Aの間に設けられるスプリングI309Aと、を収納し、該弁BIは該アマチュアシートI308Aが該弁座BI30132Aを離接動することで開閉される。
【0099】
該ガイドII3018Bの外周部には、ヨーク(磁気回路形成用固定鉄心)を有する電磁コイルII305Bを設け、該ガイドII3018Bの内周部には該ヨークと結合するセンタオリフィスII3062のある固定鉄心II306Bと、端部に弁体のアマチュアシートII308Bを設けた収縮部II3071Bを有する可動鉄心II307B(アマチュア)と、該固定鉄心II306Bと該可動鉄心II307Bの間に設けられるスプリングII309Bと、を収納し、該弁BIIは該アマチュアシートII308Bが該弁座BII30132Bを離接動することで開閉される。
【0100】
図9と図11に示すように、水道水の低水圧の影響で該電磁給水弁Aの閉塞が弱い場合は、該給水口313に逆止弁6を設けると良い。
該逆止弁6にはベース604と弁芯601が設けられている。該ベース604はリング6041に囲まれる小リング6043と該リング6041とから構成される。該小リング6043と該リング6041との間に、流体通し穴6042が設けられる。該弁芯601のガイドは該小リング6043の中にあり、該弁芯601のガイドの外にスプリング602があり、該弁芯601の上にOリング603が設けられている。
また、図10と図11に示すように、水道水の低水圧の影響で該電磁給水弁Bの閉塞が弱い場合は、該給水口401に逆止弁6を設けると良い。
【0101】
本発明の実施例3の液体洗剤投入装置の作用(ソフトウェア)を説明する。
ユーザは本発明の実施例3の液体洗剤投入装置を搭載する電気洗浄機器(例えば、電気洗濯機)を使う時は、先に何回か洗濯ができる量の液体洗剤I(例えば、洗濯用洗剤)を、また先に何回か濯ぎ(仕上げ)ができる量の液体洗剤II(例えば、漂白剤、柔軟仕上剤)を、液体洗剤槽2に入れておく必要がある。
その状態で、まず、該電磁給水弁Bを通電させると該吸引発生器4に水が通水され該給水口B502を通り該水ケース5の開放口503から電気洗浄機器の洗浄槽に水の主注水供給が行われる。
この時の液体洗剤の投入前の初期時における各弁の状態は次の通りです。
電磁給水弁A :閉弁
電磁給水弁B :開弁
定容室の弁A :開弁
定容室の弁BI:閉弁
定容室の弁BII:閉弁
定容室の弁C :開弁
該定容器3の該定容室3013には水がないために、自重のため該ボールC310が該ボール弁体が収納できるベースA30113に落ちていて、該弁C304が開弁になっている。
該吸引発生器4の通水により該収縮口403の所で負圧が発生され、該真空口3017から該弁C304経由で該定容器3013内の大気(空気)が吸引されると、該負圧で該ボールA314が吸引負圧により該リンク311の該弁座D3112側へ移動して該弁A302が閉弁し、該出水口312と該定容室3013が閉塞して、該定容器3013内が減圧されて負圧(真空)になっていく。しかし、該弁BIが閉弁状態にあるために液体洗剤槽2の液体洗剤Iは該定容室3013へは流れていかない。同様に該弁BIIが閉弁状態にあるために液体洗剤槽2の液体洗剤IIは該定容室3013へは流れていかない。
【0102】
次に、洗濯工程で液体洗剤Iの投入動作をする場合の作用を説明する。
該定容器3の電磁コイルI305Aを通電させると、該弁BIが開弁となり、該定容室3013内の負圧(真空)のために、該給液口BI3016Aから液体洗剤Iが該定容室3013に吸引充填される。
この時の液体洗剤Iの充填時における各弁の状態は次の通りです。
電磁給水弁A :閉弁
電磁給水弁B :開弁
定容室の弁A :閉弁
定容室の弁BI:開弁
定容室の弁BII:閉弁
定容室の弁C :開弁
【0103】
規定時間(例えば、20秒)後に該電磁コイルI305Aと該電磁コイルII305Bの両方を停電させ該弁BIと該弁BIIの両方を閉弁させると液体洗剤Iの吸引充填が強制終了するが、負圧の関係で該規定時間(例えば、20秒)以内に該定容室3013が液体洗剤Iで満杯になると該ボールC310が該弁座C30133を閉塞して該弁C304が閉弁し液体洗剤I吸引が即時停止されて今回の充填動作が完了する。(液体洗剤Iの吸引充填の強制終了前の液体洗剤I満杯後の待機状態に移る。)
この時の液体洗剤I満杯後の待機状態における各弁の状態は次の通りです。
電磁給水弁A :閉弁
電磁給水弁B :開弁
定容室の弁A :閉弁
定容室の弁BI:開弁
定容室の弁BII:閉弁
定容室の弁C :閉弁
【0104】
満杯前に液体洗剤Iの吸引充填が強制終了した場合の各弁の状態は次の通りです。
電磁給水弁A :閉弁
電磁給水弁B :開弁
定容室の弁A :閉弁
定容室の弁BI:閉弁
定容室の弁BII:閉弁
定容室の弁C :開弁
【0105】
ここで、濯ぎ(仕上げ)工程で液体洗剤IIの投入動作をする場合の作用を説明する。
該定容器3の電磁コイルII305Bを通電させると、該弁BIIが開弁となり、該定容室3013内の負圧(真空)のために、該給液口BII3016Bから液体洗剤IIが該定容室3013に吸引充填される。
この時の液体洗剤IIの充填時における各弁の状態は次の通りです。
電磁給水弁A :閉弁
電磁給水弁B :開弁
定容室の弁A :閉弁
定容室の弁BI:閉弁
定容室の弁BII:開弁
定容室の弁C :開弁
【0106】
規定時間(例えば、20秒)後に該電磁コイルI305Aと該電磁コイルII305Bの両方を停電させ該弁BIと該弁BIIの両方を閉弁させると液体洗剤IIの吸引充填が強制終了するが、負圧の関係で該規定時間(例えば、20秒)以内に該定容室3013が液体洗剤IIで満杯になると該ボールC310が該弁座C30133を閉塞して該弁C304が閉弁し液体洗剤II吸引が即時停止されて今回の充填動作が完了する。(液体洗剤IIの吸引充填の強制終了前の液体洗剤II満杯後の待機状態に移る。)
この時の液体洗剤II満杯後の待機状態における各弁の状態は次の通りです。
電磁給水弁A :閉弁
電磁給水弁B :開弁
定容室の弁A :閉弁
定容室の弁BI:閉弁
定容室の弁BII:開弁
定容室の弁C :閉弁
【0107】
満杯前に液体洗剤IIの吸引充填が強制終了した場合の各弁の状態は次の通りです。
電磁給水弁A :閉弁
電磁給水弁B :開弁
定容室の弁A :閉弁
定容室の弁BI:閉弁
定容室の弁BII:閉弁
定容室の弁C :開弁
【0108】
そして、該電磁給水弁Bを停電(無通電)或いは通電維持し該電磁給水弁Aを通電させると、水は該給水口313から該通し穴L3111に通り、該固定鉄心I306AのセンタオリフィスI3061を通り該ガイドI3018Aの内周部を通り該定容室3013の管路内を洗浄しながら通って、また該固定鉄心II306BのセンタオリフィスII3062を通り該ガイドII3018Bの内周部を通り該定容室3013の管路内を洗浄しながら通って、該定容室3013に水が通水(注水)され、該定容室3013内に掛かる該電磁給水弁Aからの通水圧により、該ボールC310による該弁座C30133の閉塞を維持(開弁している時は強制閉塞)しながら、吸引充填された液体洗剤と水の混合液が該流出口3014から該通し穴F3151を通り、該弁A302を通り、該出水口312から流出して該給水口A501を通り該水ケース5の開放口503から電気洗浄機器の洗浄槽に水と液体洗剤との混合液供給が行われる。
さらに該電磁給水弁Aからの水が該定容室3013に流入すると、該定容室3013内の混合液は水に近い状態まで希釈され粘度が低下して低粘度希釈水(最後は水道水そのものとなる。)となり、常に該弁A302を洗浄しながら通るために、弁の液体洗剤による固化を防ぐことができる。
この時の注水状態における各弁の状態は次の通りです。
電磁給水弁A :開弁
電磁給水弁B :閉弁或いは開弁
定容室の弁A :開弁
定容室の弁BI:閉弁
定容室の弁BII:閉弁
定容室の弁C :閉弁
【0109】
最後に、該電磁給水弁B及び該電磁給水弁Aを両方共に停電(無通電)させると、該吸引発生器4及び該定容器3に通水されていた水が止水する。該定容室3013内に掛かっていた該電磁給水弁Aからの通水圧が無くなると、大気が該給水口B502から順に該出水口402、該真空発生口404、該真空口3017に入る。そして、管路内が大気開放されると、該弁座C30133を閉塞していた該ボールC310が、自然落下して該弁座C30133から離れて、大気が該定容室3013に入り、該定容室3013中に残留している低粘度希釈水は、該出水口312より排水して該定容室3013内が空(からっぽ)になる。
そして、次回の充填動作が出来るようになる。
この時の該定容室3013の排水時における各弁の状態は次の通りです。
電磁給水弁A :閉弁
電磁給水弁B :閉弁
定容室の弁A :開弁
定容室の弁BI:閉弁
定容室の弁BII:閉弁
定容室の弁C :開弁
このように、該定容器3の該電磁コイルI305Aと該電磁コイルII305Bのどちかの動作選定によって、2種類の液体洗剤(液体洗剤I及び液体洗剤II)が投入出来ることを特徴とする。
本発明の実施例3の液体洗剤投入装置において、2種類の液体洗剤の切替機構を直動弁方式電磁三方弁を使用したが、例えば、直動弁方式電磁二方弁の構成を用いても良く、また弁の駆動方式には特に電磁式、電動式、手動式等は問わない。
また、例えば、直動弁方式電磁二方弁1つを搭載した、独立した定容器を二つ以上を組合せても良いし、該定容器3には弁Bは複数個搭載可能なので、必要により3種類以上の液体洗剤の切替機構を搭載した定容器としても良い。
【0110】
排水により該定容室3013内が空(からっぽ)になるという表現をとったが、実際には該水ケース5の該給水口A501の位置や該定容室3013の該出水口312の位置により、該給水口A501と該出水口312とが管路連通されている関係から、完全なる空にはならない場合がある。
図8aのように、該給水口A501が該出水口312と水平位置位置にある或いは該位置より低い場合は、ほとんど空になる場合が多い。
図8bのように、該給水口A501が該出水口312より高い場合、完全なる空にはならない場合がある。30135は実質の充填容量或いは排水できる水量を表す。
【0111】
1回の動作で該定容室3013の容積(実質の充填容量30135の容積で、例えば、20cc)に相当する液体洗剤(液体洗剤I及び液体洗剤II)が投入できるが、多くの液体洗剤Iを投入しようとする場合は、1回、2回、・・・の追加動作で、容積のn倍(n=2,3,4,・・・,整数)の液体洗剤Iが投入できる。同様に、多くの液体洗剤IIを投入しようとする場合は、1回、2回、・・・の追加動作で、容積のn倍(n=2,3,4,・・・,整数)の液体洗剤IIが投入できる。
【0112】
本発明の実施例3の液体洗剤投入装置において、1種類目の液体洗剤I投入の各工程における各弁の状態も前記の表2の通りです。同様に、2種類目の液体洗剤II投入の各工程における各弁の状態も前記の表3の通りです。
【0113】
以上、本発明の好適な実施の形態について種々の組合せ等を述べてきたが、本発明は上述する実施の形態に限定されるものでなく、発明の精神を逸脱しない範囲で多くの組合せ、改変等を施し得るのはもちろんである。
【0114】
例えば、定容器3は、水ケース5と分離した部品でなく、水ケース5と一体形成されたものでも良い。
例えば、吸引発生器4は、水ケース5の上部に設けて接続せずに、定容器3の上部に設けて水ケース5に接続しても良い。
例えば、水ケース5は、洗濯機の内蓋と兼ねても良く、また洗濯機の上部操作パネルの一部として組み込んでも良い。
構成や作用においては、電気洗浄機器の製造メーカの要望や仕様等に合わせて改変すると良い。
【産業上の利用可能性】
【0115】
液体洗剤の投入を伴う電気洗浄機器であれば、衣類を洗う洗濯機のみならず、水ケース5などを形状や仕様等に合わせて改変することにより、芋類など穀物類や野菜類等を洗う食品洗い機、食器等を洗う食器洗い乾燥機、洋式便器の上に設置して汚物等が付着する便器内や人体局部等を洗いながら芳香剤を噴霧するような便座用局部洗浄装置、等の液体洗剤投入装置にも適用できるものである。
また、本発明は、液体洗剤の投入のみならず、その他の液体剤(例えば、漂白剤、軟化剤、滅菌液)などの投入にも適用できる。
そして、投入された液体洗剤(特に芳香剤)を原液または希釈液して、例えば、超音波振動子で霧化して噴霧させても良い。
【符号の説明】
【0116】
1・・・電磁給水弁
101・・・入水口
102・・・出水口A(電磁給水弁Aの出水口)
103・・・出水口B(電磁給水弁Bの出水口)
2・・・液体洗剤槽
201・・・洗剤出口
202・・・洗剤I出口
203・・・洗剤II出口
3・・・定容器
301・・・ボディ
3011・・・ボディA
30111・・・ボディAI
30112・・・ボディAII
30113・・・ベースA(ボールCが収容される)
3012・・・ボディB
30121・・・ベースB(ボールCが収容される)
30122・・・ボディBI
30123・・・ボディBII
3013・・・定容室
30131・・・弁座A(弁座Bに対向する弁座)
30132・・・弁座B
30132A・・・弁座BI(弁BIの弁座)
30132B・・・弁座BII(弁BIIの弁座)
30133・・・弁座C
30134・・・定容室の上部
30135・・・実質の充填容量
3014・・・流出口
3016・・・給液口
3016A・・・給液口BI(弁BIの給液口)
3016B・・・給液口BII(弁BIIの給液口)
3017・・・真空口
3018・・・ガイド
3018A・・・ガイドI(弁BIのガイド)
3018B・・・ガイドII(弁BIIのガイド)
302・・・弁A(洗剤流出開閉弁)
303・・・弁B(洗剤流入開閉弁)
304・・・弁C(大気開放開閉弁)
305・・・電磁コイル
305A・・・電磁コイルI(弁BIの電磁コイル)
305B・・・電磁コイルII(弁BIIの電磁コイル)
306・・・固定鉄心
306A・・・固定鉄心I(弁BIの固定鉄心)
306B・・・固定鉄心II(弁BIIの固定鉄心)
3061・・・センタオリフィスI(固定鉄心Iのセンタオリフィス)
3062・・・センタオリフィスII(固定鉄心IIのセンタオリフィス)
307・・・可動鉄心
307A・・・可動鉄心I(弁BIの可動鉄心)
307B・・・可動鉄心II(弁BIIの可動鉄心)
3071・・・収縮部
308・・・アマチュアシート
308A・・・アマチュアシートI(弁BIのアマチュアシート)
308B・・・アマチュアシートII(弁BIIのアマチュアシート)
3081・・・前端(弁B閉塞面)
3082・・・後端(弁A閉塞面)
309・・・スプリング
309A・・・スプリングI(弁BIのスプリング)
309B・・・スプリングII(弁BIIのスプリング)
310・・・ボールC(弁座Cを開閉する弁体)
311・・・リンク
3111・・・通し穴L
3112・・・弁座D(弁BIと弁BIIを有する定容器のときの弁Aの弁座)
312・・・出水口
313・・・給水口
314・・・ボールA(弁座Dを開閉する弁体)
315・・・フタ
3151・・・通し穴F
4・・・吸引発生器
401・・・給水口
402・・・出水口
403・・・収縮口
404・・・真空発生口
5・・・水ケース
501・・・給水口A
502・・・給水口B
503・・・開放口(不図示)
6・・・逆止弁
601・・・弁芯
602・・・スプリング
603・・・Oリング
604・・・ベース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水を取り入れる入水口(101)と出水口A(102)と出水口B(103)とを有する弁本体と、該弁本体に接続され開弁により該入水口(101)の水を該出水口A(102)に通水させる電磁給水弁Aと、該弁本体に接続され開弁により該入水口(101)の水を該出水口B(103)に通水させる電磁給水弁Bと、を備える電磁給水弁(1)と、
槽内に規定容量の液体洗剤が蓄えることができ、洗剤出口(201)を備える液体洗剤槽(2)と、
該液体洗剤槽(2)から負圧吸引される所定使用量の液体洗剤を充填し、該電磁給水弁Aから供給される水と混合して混合液として流出させることができる定容器(3)と、
略T字形状の管からなり該電磁給水弁Bから供給される水の流水を利用して該液体洗剤槽(2)の液体洗剤を吸引する負圧を発生させる吸引発生器(4)と、
電気洗浄機器の洗浄槽に水の主注水供給と水と液体洗剤との混合液供給とを行う開放口(503)と、該開放口(503)に水と液体洗剤との混合液を送出する管路である給水口A(501)と、該開放口(503)に水の主注水供給を送出する管路である給水口B(502)と、を備える水ケース(5)と、
管路口同士を接続して連通させる配管材と、
から構成される液体洗剤投入装置であって、
構成詳細においては、該定容器(3)は、外周部には出水口(312)と給水口(313)と真空口(3017)とを有し内周部には該出水口(312)に連通する管路口である弁座A(30131)と該真空口(3017)に連通する管路口である弁座C(30133)とを有する容器本体のボディA(3011)と、外部面側には給液口(3016)を設け内部面側には該給液口(3016)に連通する管路口である弁座B(30132)と水の密度より低い弁体のボールC(310)が収容できるベースB(30121)とを有する蓋体のボディB(3012)と、が結合されて、1回の洗浄動作に必要な(所定使用量の)液体洗剤が充填できる空間である定容室(3013)が内部に形成されるボディ(301)内に、該出水口(312)と該定容室(3013)とを開閉する弁A(302)と、該給液口(3016)と該定容室(3013)とを開閉する弁B(303)と、該真空口(3017)と該定容室(3013)とを開閉する弁C(304)と、を備えており、
該弁C(304)は、該弁座C(30133)と、該ベースB(30121)と該弁座C(30133)との間に設けられる該ボールC(310)と、からなり、該ボールC(310)で該弁座C(30133)を開閉することにより該真空口(3017)と該定容室(3013)とを開閉するものであり、
該吸引発生器(4)は、給水口(401)と、該給水口(401)と管路連通する出水口(402)と、該給水口(401)と該出水口(402)との間に管の一部に断面を縮小及び拡大した箇所を設けた収縮口(403)と、該収縮口(403)に連通する真空発生口(404)と、を備え、
管路口同士の接続については直接結合或いは配管材を用いて、該電磁給水弁Aの該出水口A(102)は該定容器(3)の該給水口(313)に接続され、該電磁給水弁Bの該出水口B(103)は該吸引発生器(4)の該給水口(401)に接続され、該定容器(3)の該給液口(3016)は該液体洗剤槽(2)の該洗剤出口(201)に接続され、該定容器(3)の該真空口(3017)は該吸引発生器(4)の該真空発生口(404)に接続され、該定容器(3)の該出水口(312)は該水ケース(5)の該給水口A(501)に接続され、該吸引発生器(4)の該出水口(402)は該水ケース(5)の該給水口B(502)に接続されるものにおいて、
作用においては、まず、該電磁給水弁Bを通電させると該吸引発生器(4)に水が通水され該給水口B(502)を通り該水ケース(5)の開放口(503)から電気洗浄機器の洗浄槽に水の主注水供給が行われ、次に該弁B(303)を開弁させ該弁A(302)を閉弁させると該収縮口(403)の所で負圧が発生され、該負圧により該真空口(3017)から該定容室(3013)が減圧されると該給液口(3016)から液体洗剤が該定容室(3013)に吸引充填され、規定時間後に該弁B(303)を閉弁させ該弁A(302)を開弁させると液体洗剤の吸引充填が強制終了するが、該負圧の関係で該規定時間以内に該定容室(3013)が液体洗剤で満杯になると該ボールC(310)が該弁座C(30133)を閉塞して該弁C(304)が閉弁し液体洗剤吸引が即時停止されて今回の充填動作が完了(吸引充填の強制終了前の満杯後の待機状態)し、
そして、該電磁給水弁Bを停電(或いは通電維持)し該電磁給水弁Aを通電させると該定容室(3013)に水が通水され、該定容室(3013)内に掛かる該電磁給水弁Aからの通水圧により、該ボールC(310)による該弁座C(30133)の閉塞を維持しながら、吸引充填された液体洗剤と水の混合液が該出水口(312)から流出して該給水口A(501)を通り該水ケース(5)の開放口(503)から電気洗浄機器の洗浄槽に水と液体洗剤との混合液供給が行われることになり、さらに該電磁給水弁Aからの水が該定容室(3013)に流入すると、該定容室(3013)内の混合液は水に近い状態まで希釈され粘度が低下して低粘度希釈水となり、該定容室(3013)内と該弁A(302)とが洗浄され、
最後に、該電磁給水弁B及び該電磁給水弁Aを両方共に停電させると、該吸引発生器(4)及び該定容器(3)に通水されていた水が止水し、該定容室(3013)内に掛かっていた該電磁給水弁Aからの通水圧が無くなると、大気が該給水口B(502)から順に該出水口(402)、該真空発生口(404)、該真空口(3017)に入り大気開放されると、該弁座C(30133)を閉塞していた該ボールC(310)が該弁座C(30133)から離れて、大気が該定容室(3013)に入り、該定容室(3013)中に残留している低粘度希釈水が該出水口(312)より排水して該定容室(3013)が空になることにより、次回の充填動作が出来るようになることを特徴とする液体洗剤投入装置。
【請求項2】
請求項1記載の液体洗剤投入装置の該定容器(3)において、
さらなる構成詳細においては、該弁A(302)と該弁B(303)とを連動させ電磁力で駆動するために、該ボディ(301)の外周部には該出水口(312)に連通し該弁座A(30131)に連通する管路であるガイド(3018)を設け、該ガイド(3018)の外周部にはヨークを有する電磁コイル(305)を設け、該ガイド(3018)の内周部には該ヨークと結合する固定鉄心(306)と、該弁座A(30131)内を貫通して該弁座B(30132)まで延出する延長棒である収縮部(3071)を有し該ガイド(3018)中を移動出来る可動鉄心(307)と、該固定鉄心(306)と該可動鉄心(307)との間にあるスプリング(309)と、を収納し、該収縮部(3071)の端部には弁体であるアマチュアシート(308)を設け、
該出水口(312)は該ガイド(3018)と該ガイド(3018)の管路口である該弁座A(30131)との間に設置し、該給液口(3016)に連通する管路口である弁座B(30132)は該弁座A(30131)に対向するように設置し、該弁座B(30132)と該弁座A(30131)との間にアマチュアシート(308)を設置し、
該弁B(303)は該アマチュアシート(308)の前端(3081)が該弁座B(30132)を離接動することで開閉され、該弁A(302)は該アマチュアシート(308)の後端(3082)が該弁座A(30131)を離接動することで開閉されるが、該弁Bの開閉と該弁Aの開閉は連動するものの一方が開弁(閉弁)になれば他方が閉弁(開弁)になるものにおいて、
作用においては、該電磁コイル(305)の停電(無通電)時には、該固定鉄心(306)と該可動鉄心(307)との間にあるスプリング(309)が伸びているので、該アマチュアシート(308)は該弁座B(30132)を閉塞し該弁B(303)は閉弁し該給液口(3016)と該定容室(3013)とを閉塞していて、連動して該アマチュアシート(308)は該弁座A(30131)から離れ該弁A(302)は開弁し該出水口(312)と該定容室(3013)とを管路連通させていて、
該電磁コイル(305)の通電による吸引力で該可動鉄心(307)が該固定鉄心(306)側へ移動する時には、該固定鉄心(306)と該可動鉄心(307)との間にあるスプリング(309)が縮んでいるので、該アマチュアシート(308)は該弁座B(30132)から離れ該弁B(303)が開弁して該給液口(3016)と該定容室(3013)とを管路連通させ、連動して該アマチュアシート(308)は弁座A(30131)を閉塞し該弁A(302)が閉弁して該出水口(312)と該定容室(3013)とを閉塞させることができることを特徴とする液体洗剤投入装置。
【請求項3】
水を取り入れる入水口(101)と出水口A(102)と出水口B(103)とを有する弁本体と、該弁本体に接続され開弁により該入水口(101)の水を該出水口A(102)に通水させる電磁給水弁Aと、該弁本体に接続され開弁により該入水口(101)の水を該出水口B(103)に通水させる電磁給水弁Bと、を備える電磁給水弁(1)と、
槽内に規定容量の液体洗剤が2種類蓄えることができ、洗剤I出口(202)と洗剤II出口(203)を備える液体洗剤槽(2)と、
該液体洗剤槽(2)から負圧吸引される所定使用量の液体洗剤を充填し、該電磁給水弁Aから供給される水と混合して混合液として流出させることができる定容器(3)と、
略T字形状の管からなり該電磁給水弁Bから供給される水の流水を利用して該液体洗剤槽(2)の液体洗剤を吸引する負圧を発生させる吸引発生器(4)と、
電気洗浄機器の洗浄槽に水の主注水供給と水と液体洗剤との混合液供給とを行う開放口(503)と、該開放口(503)に水と液体洗剤との混合液を送出する管路である給水口A(501)と、該開放口(503)に水の主注水供給を送出する管路である給水口B(502)と、を備える水ケース(5)と、
管路口同士を接続して連通させる配管材と、
から構成される液体洗剤投入装置であって、
構成詳細においては、該定容器(3)は、外周部には給水口(313)とボール弁体が収納できるベースA(30113)と中空円柱の管路であるガイドI(3018A)と中空円柱の管路であるガイドII(3018B)と流出口(3014)とを有する容器本体のボディAI(30111)と、外部面側には給液口BI(3016A)と給液口BII(3016B)とを設け内部面側には該給液口BI(3016A)に連通する管路口である弁座BI(30132A)と該給液口BII(3016B)に連通する管路口である弁座BII(30132B)とを有する蓋体のボディBI(30122)と、外周部には出水口(312)とガイドI嵌合口とガイドII嵌合口とフタ嵌合口とを有し内周部には該出水口(312)の周囲にある凹状空間と通し穴L(3111)と弁体が座る弁座D(3112)を収納できる空間とを有するリンク(311)と、外周部には該リンク(311)のフタ嵌合口に接続するリンク嵌合口と該通し穴L(3111)に接続する通し穴嵌合口とボディAI(30111)の流出口(3014)に接続する流出口嵌合口とを有し内周部には該出水口(312)と該通し穴L(3111)と該流出口(3014)とを管路連通させる通し穴F(3151)を有する連結管路のフタ(315)と、該ボール弁体が収納できるベースA(30113)部に接続される弁体が座る弁座C(30133)と真空口(3017)とを有する連結体と、が結合されて、1回の洗浄動作に必要な(所定使用量の)液体洗剤が充填できる空間である定容室(3013)が内部に形成されるボディ(301)内に、該出水口(312)と該定容室(3013)とを開閉する弁A(302)と、該給液口BI(3016A)と該定容室(3013)とを開閉する弁BIと、該給液口BII(3016B)と該定容室(3013)とを開閉する弁BIIと、該真空口(3017)と該定容室(3013)とを開閉する弁C(304)と、を備えており、
該弁A(302)は、該リンク(311)の凹状空間に入れられた弁体のボールA(314)と、該リンク(311)の弁座D(3112)を収納できる空間に納められた弁座D(3112)と、からなり、該ボールA(314)で該弁座D(3112)を開閉することにより該出水口(312)と該通し穴F(3151)経由で該定容室(3013)とを開閉するものであり、
該弁C(304)は、該弁座C(30133)と、該弁座C(30133)と該ボール弁体が収納できるベースA(30113)との間に設けられる弁体のボールC(310)と、からなり、該ボールC(310)で該弁座C(30133)を開閉することにより該真空口(3017)と該定容室(3013)とを開閉するものであり、
該吸引発生器(4)は、給水口(401)と、該給水口(401)と管路連通する出水口(402)と、該給水口(401)と該出水口(402)との間に管の一部に断面を縮小及び拡大した箇所を設けた収縮口(403)と、該収縮口(403)に連通する真空発生口(404)と、を備え、
管路口同士の接続については直接結合或いは配管材を用いて、該電磁給水弁Aの該出水口A(102)は該定容器(3)の該給水口(313)に接続され、該電磁給水弁Bの該出水口B(103)は該吸引発生器(4)の該給水口(401)に接続され、該定容器(3)の該給液口I(3016A)は該液体洗剤槽(2)の該洗剤I出口(202)に接続され、該定容器(3)の該給液口II(3016B)は該液体洗剤槽(2)の該洗剤II出口(203)に接続され、該定容器(3)の該真空口(3017)は該吸引発生器(4)の該真空発生口(404)に接続され、該定容器(3)の該出水口(312)は該水ケース(5)の該給水口A(501)に接続され、該吸引発生器(4)の該出水口(402)は該水ケース(5)の該給水口B(502)に接続され、
さらなる構成詳細においては、該ガイドI(3018A)の外周部にはヨークを有する電磁コイルI(305A)を設け、該ガイドI(3018A)の内周部には該ヨークと結合するセンタオリフィスI(3061)のある固定鉄心I(306A)と、端部に弁体のアマチュアシートI(308A)を設けた収縮部I(3071A)を有する可動鉄心I(307A)と、該固定鉄心I(306A)と該可動鉄心I(307A)の間に設けられるスプリングI(309A)と、を収納し、該弁BIは該アマチュアシートI(308A)が該弁座BI(30132A)を離接動することで開閉され、
該ガイドII(3018B)の外周部にはヨークを有する電磁コイルII(305B)を設け、該ガイドII(3018B)の内周部には該ヨークと結合するセンタオリフィスII(3062)のある固定鉄心II(306B)と、端部に弁体のアマチュアシートII(308B)を設けた収縮部II(3071B)を有する可動鉄心II(307B)と、該固定鉄心II(306B)と該可動鉄心II(307B)の間に設けられるスプリングII(309B)と、を収納し、該弁BIIは該アマチュアシートII(308B)が該弁座BII(30132B)を離接動することで開閉されるものにおいて、
作用においては、まず、該電磁給水弁Bを通電させると該吸引発生器(4)に水が通水され該給水口B(502)を通り該水ケース(5)の開放口(503)から電気洗浄機器の洗浄槽に水の主注水供給が行われ、該収縮口(403)の所で負圧が発生され、該負圧が該真空口(3017)から該定容室(3013)に伝わる時に、該ボールA(314)が吸引負圧により該リンク(311)の該弁座D(3112)側へ移動し、該出水口(312)と該定容室(3013)が閉塞して該定容室(3013)内が負圧になりつつあり、次に、該定容器(3)の電磁コイルI(305A)と電磁コイルII(305B)のどちらかを通電させると、該弁BIと該弁BIIのどちらかが開弁となり、該給液口BI(3016A)と該給液口BII(3016B)のどちらかから液体洗剤が該定容室(3013)に吸引充填され、規定時間後に該電磁コイルI(305A)と該電磁コイルII(305B)の両方を停電させ該弁BIと該弁BIIの両方を閉弁させると液体洗剤の吸引充填が強制終了するが、負圧の関係で該規定時間以内に該定容室(3013)が液体洗剤で満杯になると該ボールC(310)が該弁座C(30133)を閉塞して該弁C(304)が閉弁し液体洗剤吸引が即時停止されて今回の充填動作が完了(満杯後の待機状態)し、
そして、該電磁給水弁Bを停電(或いは通電維持)し該電磁給水弁Aを通電させると該定容室(3013)に水が通水され、該定容室(3013)内に掛かる該電磁給水弁Aからの通水圧により、該ボールC(310)による該弁座C(30133)の閉塞を維持しながら、吸引充填された液体洗剤と水の混合液が該流出口(3014)から該通し穴F(3151)を通り該出水口(312)から流出して該給水口A(501)を通り該水ケース(5)の開放口(503)から電気洗浄機器の洗浄槽に水と液体洗剤との混合液供給が行われることになり、さらに該電磁給水弁Aからの水が該定容室(3013)に流入すると、該定容室(3013)内の混合液は水に近い状態まで希釈され粘度が低下して低粘度希釈水となり、該ガイドI(3018A)の内周部を通り、該固定鉄心I(306A)のセンタオリフィスI(3061)を通り、該通し穴L(3111)を通り、該通し穴F(3151)を通り、該弁A(302)を通り、該出水口(312)から流出し液体洗剤の固化を防ぐことができ、また該ガイドII(3018B)の内周部を通り、該固定鉄心II(306B)のセンタオリフィスII(3062)を通り、該通し穴L(3111)を通り、該通し穴F(3151)を通り、該弁A(302)を通り、該出水口(312)から流出し液体洗剤の固化を防ぐことができ、
最後に、該電磁給水弁B及び該電磁給水弁Aを両方共に停電させると、該吸引発生器(4)及び該定容器(3)に通水されていた水が止水し、該定容室(3013)内に掛かっていた該電磁給水弁Aからの通水圧が無くなると、大気が該給水口B(502)から順に該出水口(402)、該真空発生口(404)、該真空口(3017)に入り大気開放されると、該弁座C(30133)を閉塞していた該ボールC(310)が該弁座C(30133)から離れて、大気が該定容室(3013)に入り、該定容室(3013)中に残留している低粘度希釈水は該出水口(312)より排水して該定容室(3013)が空になることにより、次回の充填動作が出来るようになり、
該定容器(3)の該電磁コイルI(305A)と該電磁コイルII(305B)のどちかの動作選定によって2種類の液体洗剤が投入出来ることを特徴とする液体洗剤投入装置。
【請求項4】
水を取り入れる入水口(101)と出水口A(102)と出水口B(103)とを有する弁本体と、該弁本体に接続され開弁により該入水口(101)の水を該出水口A(102)に通水させる電磁給水弁Aと、該弁本体に接続され開弁により該入水口(101)の水を該出水口B(103)に通水させる電磁給水弁Bと、を備える電磁給水弁(1)と、
槽内に規定容量の液体洗剤が2種類蓄えることができ、洗剤I出口(202)と洗剤II出口(203)を備える液体洗剤槽(2)と、
該液体洗剤槽(2)から負圧吸引される所定使用量の液体洗剤を充填し、該電磁給水弁Aから供給される水と混合して混合液として流出させることができる定容器(3)と、
略T字形状の管からなり該電磁給水弁Bから供給される水の流水を利用して該液体洗剤槽(2)の液体洗剤を吸引する負圧を発生させる吸引発生器(4)と、
電気洗浄機器の洗浄槽に水の主注水供給と水と液体洗剤との混合液供給とを行う開放口(503)と、該開放口(503)に水と液体洗剤との混合液を送出する管路である給水口A(501)と、該開放口(503)に水の主注水供給を送出する管路である給水口B(502)と、を備える水ケース(5)と、
管路口同士を接続して連通させる配管材と、
から構成される液体洗剤投入装置であって、
構成詳細においては、該定容器(3)は、外周部にはボール弁体が収納できるベースA(30113)と中空円柱の管路であるガイドI(3018A)と中空円柱の管路であるガイドII(3018B)と流出口(3014)とを有する容器本体のボディAII(30112)と、外部面側には給液口BI(3016A)と給液口BII(3016B)とを設け内部面側には該給液口BI(3016A)に連通する管路口である弁座BI(30132A)と該給液口BII(3016B)に連通する管路口である弁座BII(30132B)とを有する蓋体のボディBII(30123)と、外周部には給水口(313)と出水口(312)とガイドI嵌合口とガイドII嵌合口とフタ嵌合口とを有し内周部には該給水口(313)とガイドI嵌合口とガイドII嵌合口とを管路連通する通し穴L(3111)と該出水口(312)の周囲にある凹状空間と弁体が座る弁座D(3112)を収納できる空間とを有するリンク(311)と、外周部には該リンク(311)のフタ嵌合口に接続するリンク嵌合口とボディAII(30112)の流出口(3014)に接続する流出口嵌合口とを有し内周部には該出水口(312)と該流出口(3014)とを管路連通させる通し穴F(3151)を有する連結管路のフタ(315)と、該ボール弁体が収納できるベースA(30113)部に接続される弁体が座る弁座C(30133)と真空口(3017)とを有する連結体と、が結合されて、1回の洗浄動作に必要な(所定使用量の)液体洗剤が充填できる空間である定容室(3013)が内部に形成されるボディ(301)内に、該出水口(312)と該定容室(3013)とを開閉する弁A(302)と、該給液口BI(3016A)と該定容室(3013)とを開閉する弁BIと、該給液口BII(3016B)と該定容室(3013)とを開閉する弁BIIと、該真空口(3017)と該定容室(3013)とを開閉する弁C(304)と、を備えており、
該弁A(302)は、該リンク(311)の凹状空間に入れられた弁体のボールA(314)と、該リンク(311)の弁座D(3112)を収納できる空間に納められた弁座D(3112)と、からなり、該ボールA(314)で該弁座D(3112)を開閉することにより該出水口(312)と該通し穴F(3151)経由で該定容室(3013)とを開閉するものであり、
該弁C(304)は、該弁座C(30133)と、該弁座C(30133)と該ボール弁体が収納できるベースA(30113)との間に設けられる弁体のボールC(310)と、からなり、該ボールC(310)で該弁座C(30133)を開閉することにより該真空口(3017)と該定容室(3013)とを開閉するものであり、
該吸引発生器(4)は、給水口(401)と、該給水口(401)と管路連通する出水口(402)と、該給水口(401)と該出水口(402)との間に管の一部に断面を縮小及び拡大した箇所を設けた収縮口(403)と、該収縮口(403)に連通する真空発生口(404)と、を備え、
管路口同士の接続については直接結合或いは配管材を用いて、該電磁給水弁Aの該出水口A(102)は該定容器(3)の該給水口(313)に接続され、該電磁給水弁Bの該出水口B(103)は該吸引発生器(4)の該給水口(401)に接続され、該定容器(3)の該給液口I(3016A)は該液体洗剤槽(2)の該洗剤I出口(202)に接続され、該定容器(3)の該給液口II(3016B)は該液体洗剤槽(2)の該洗剤II出口(203)に接続され、該定容器(3)の該真空口(3017)は該吸引発生器(4)の該真空発生口(404)に接続され、該定容器(3)の該出水口(312)は該水ケース(5)の該給水口A(501)に接続され、該吸引発生器(4)の該出水口(402)は該水ケース(5)の該給水口B(502)に接続され、
さらなる構成詳細においては、該ガイドI(3018A)の外周部にはヨークを有する電磁コイルI(305A)を設け、該ガイドI(3018A)の内周部には該ヨークと結合するセンタオリフィスI(3061)のある固定鉄心I(306A)と、端部に弁体のアマチュアシートI(308A)を設けた収縮部I(3071A)を有する可動鉄心I(307A)と、該固定鉄心I(306A)と該可動鉄心I(307A)の間に設けられるスプリングI(309A)と、を収納し、該弁BIは該アマチュアシートI(308A)が該弁座BI(30132A)を離接動することで開閉され、
該ガイドII(3018B)の外周部にはヨークを有する電磁コイルII(305B)を設け、該ガイドII(3018B)の内周部には該ヨークと結合するセンタオリフィスII(3062)のある固定鉄心II(306B)と、端部に弁体のアマチュアシートII(308B)を設けた収縮部II(3071B)を有する可動鉄心II(307B)と、該固定鉄心II(306B)と該可動鉄心II(307B)の間に設けられるスプリングII(309B)と、を収納し、該弁BIIは該アマチュアシートII(308B)が該弁座BII(30132B)を離接動することで開閉されるものにおいて、
作用においては、まず、該電磁給水弁Bを通電させると該吸引発生器(4)に水が通水され該給水口B(502)を通り該水ケース(5)の開放口(503)から電気洗浄機器の洗浄槽に水の主注水供給が行われ、該収縮口(403)の所で負圧が発生され、該負圧が該真空口(3017)から該定容室(3013)に伝わる時に、該ボールA(314)が吸引負圧により該リンク(311)の該弁座D(3112)側へ移動し、該出水口(312)と該定容室(3013)が閉塞して該定容室(3013)内が負圧になりつつあり、次に、該定容器(3)の電磁コイルI(305A)と電磁コイルII(305B)のどちらかを通電させると、該弁BIと該弁BIIのどちらかが開弁となり、該給液口BI(3016A)と該給液口BII(3016B)のどちらかから液体洗剤が該定容室(3013)に吸引充填され、規定時間後に該電磁コイルI(305A)と該電磁コイルII(305B)の両方を停電させ該弁BIと該弁BIIの両方を閉弁させると液体洗剤の吸引充填が強制終了するが、負圧の関係で該規定時間以内に該定容室(3013)が液体洗剤で満杯になると該ボールC(310)が該弁座C(30133)を閉塞して該弁C(304)が閉弁し液体洗剤吸引が即時停止されて今回の充填動作が完了(満杯後の待機状態)し、
そして、該電磁給水弁Bを停電(或いは通電維持)し該電磁給水弁Aを通電させると、水は該給水口(313)から該通し穴L(3111)に通り、該固定鉄心I(306A)のセンタオリフィスI(3061)を通り該ガイドI(3018A)の内周部を通り該定容室(3013)の管路内を洗浄しながら通って、また該固定鉄心II(306B)のセンタオリフィスII(3062)を通り該ガイドII(3018B)の内周部を通り該定容室(3013)の管路内を洗浄しながら通って、該定容室(3013)に水が通水され、該定容室(3013)内に掛かる該電磁給水弁Aからの通水圧により、該ボールC(310)による該弁座C(30133)の閉塞を維持しながら、吸引充填された液体洗剤と水の混合液が該流出口(3014)から該通し穴F(3151)を通り該出水口(312)から流出して該給水口A(501)を通り該水ケース(5)の開放口(503)から電気洗浄機器の洗浄槽に水と液体洗剤との混合液供給が行われることになり、さらに該電磁給水弁Aからの水が該定容室(3013)に流入すると、該定容室(3013)内の混合液は水に近い状態まで希釈され粘度が低下して低粘度希釈水となり、
最後に、該電磁給水弁B及び該電磁給水弁Aを両方共に停電させると、該吸引発生器(4)及び該定容器(3)に通水されていた水が止水し、該定容室(3013)内に掛かっていた該電磁給水弁Aからの通水圧が無くなると、大気が該給水口B(502)から順に該出水口(402)、該真空発生口(404)、該真空口(3017)に入り大気開放されると、該弁座C(30133)を閉塞していた該ボールC(310)が該弁座C(30133)から離れて、大気が該定容室(3013)に入り、該定容室(3013)中に残留している低粘度希釈水は該出水口(312)より排水して該定容室(3013)が空になることにより、次回の充填動作が出来るようになり、
該定容器(3)の該電磁コイルI(305A)と該電磁コイルII(305B)のどちかの動作選定によって2種類の液体洗剤が投入出来ることを特徴とする液体洗剤投入装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3a】
image rotate

【図3b】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8a】
image rotate

【図8b】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate


【公開番号】特開2011−67604(P2011−67604A)
【公開日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−138845(P2010−138845)
【出願日】平成22年6月18日(2010.6.18)
【特許番号】特許第4562209号(P4562209)
【特許公報発行日】平成22年10月13日(2010.10.13)
【出願人】(303054113)杭州神林電子有限公司 (2)
【Fターム(参考)】