説明

液体紙容器

【課題】紙容器の搬送中に隣り合う紙容器のエンボス部同志が接触して削られることがなく、ブランク材を組み立てる際、マンドレルによってデボス部が削られることのない紙容器を提供する。
【解決手段】紙容器10は側面パネル11aを含む側部11と、上面パネル12aを含む上部12と、底面パネル13を含む底部13とを備えている。一つの側面パネル11aに、ブランク材20の中央面20Aから内側へ引込むとともに中央面20Aと平行なデボス面15aを含むデボス部15が形成されている。このデボス部15の領域内に、ブランク材20の中央面20Aから外側へ突出する外側突起16aを含むエンボス部16が形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は例えばゲーベルトップ型やブリック型等の液体紙容器に係り、とりわけ表面に外側へ突出するエンボス部と内側へ引込むデボス部とを有する液体紙容器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より内部に液体が充填される紙容器として、4つの側面パネルを含む側部と、上面パネルを含む上部と、底面パネルを含む底部とを備えたゲーベルトップ型紙容器が知られている。
【0003】
このようなゲーベルトップ型紙容器は、通常マンドレルを使用して紙製ブランク材を組み立てた後、充填ノズルから液体内容物が充填される。
【0004】
ところでゲーベルトップ型紙容器は、上述のように紙製ブランク材を組立てることにより構成されている。また紙容器の側面パネルあるいは上面パネルに、外側へ突出するエンボス部と、内側へ引込むデボス部とが形成され、これらエンボス部とデボス部とにより、紙容器の意匠性を高めている。
【0005】
しかしながら、紙容器の側面パネルあるいは上面パネルに、エンボス部とデボス部を設けた場合、内容物が充填された紙容器を搬送する際、隣り合う紙容器間で外側に突出するエンボス部同志が接触し、エンボス部が削り取られたり、エンボス部にピンホールが発生し、充填された液体内容物が漏洩することがある。
【0006】
またマンドレルを使用してブランク材を組み立てる際、マンドレルがデボス部に接触してデボス部を削り取ったり、あるいはデボス部にピンホールが発生することがある。このように紙容器のエンボス部やデボス部が削り取られたり、ピンホールが生じると、充填された液体内容物が漏洩することがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2007−216445
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、紙容器を搬送する場合にエンボス部が削れたり、ピンホールが発生したりするリスクを低減でき、かつマンドレルを使用してブランク材を組み立てる際、マンドレルによってデボス部が削れたり、ピンホールが発生したりするリスクを低減できる液体紙容器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、ブランク材を組立ててなる紙容器において、4つの側面パネルを含む側部と、上面パネルを含む上部と、底面パネルを含む底部とを備え、少なくとも一つの側面パネル又は上面パネルに、ブランク材の中央面から内側へ引込むとともに中央面と略平行なデボス面を含むデボス部を形成し、このデボス部の領域内にブランク材の中央面から外側へ突出する外側突起を含むエンボス部を形成したことを特徴とする紙容器である。
【0010】
本発明は、エンボス部の外側突起の中央面からの高さは、デボス部のデボス面の中央面からの距離に一致することを特徴とする紙容器である。
【0011】
本発明は、デボス部の領域内に複数の外側突起が設けられていることを特徴とする紙容器である。
【0012】
本発明は、ブランク材を組立ててなる紙容器において、4つの側面パネルを含む側部と、上面パネルを含む上部と、底面パネルを含む底部とを備え、少なくとも一つの側面パネル又は上面パネルに、ブランク材の中央面から外側へ突出するとともに中央面と略平行なエンボス面を含むエンボス部を形成し、このエンボス部の領域内にブランク材の中央面から内側へ引込む内側突起を含むデボス部を形成したことを特徴とする紙容器である。
【0013】
本発明は、デボス部の内側突起の中央面からの高さは、エンボス部のエンボス面の中央面からの距離に一致することを特徴とする紙容器である。
【0014】
本発明は、エンボス部の領域内に複数の内側突起が設けられていることを特徴とする紙容器である。
【発明の効果】
【0015】
以上のように、本発明によれば、マンドレルを使用してブランク材を組み立てる際、マンドレルによってデボス部が削れたり、ピンホールが生じたりするリスクを低減することができる。また多数の紙容器を搬送する際、隣り合う紙容器間でエンボス部同志が削れたり、ピンホールが生じたりするリスクを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】図1は本発明による紙容器の第1の実施の形態において、側面パネルに形成されたエンボス部とデボス部を示す拡大図。
【図2】図2は本発明による紙容器の第1の実施の形態を示す斜視図。
【図3】図3は図2に示す紙容器の水平断面図。
【図4】図4は本発明による紙容器を製造するためのブランク材を示す図。
【図5】図5(a)−図5(c)は本発明による紙容器を複数集めて搬送する状態を示す図。
【図6】図6は本発明による紙容器の第2の実施の形態を示す斜視図。
【図7】図7は図6に示す紙容器の水平断面図。
【発明の実施の形態】
【0017】
第1の実施の形態
以下、図面を参照して本発明による紙容器の第1の実施の形態について説明する。
【0018】
図1乃至図5は本発明による紙容器の第1の実施の形態を示す図である。
【0019】
図1乃至図5に示すように、紙容器10はゲーベルトップ型の液体紙容器からなり、内部に液体内容物が充填される。
【0020】
このような紙容器10は紙製ブランク材20を折罫20aに沿って折り畳んだ後、組立てることにより得られる(図4)。紙製ブランク材20は、予めその表面にオフセット印刷あるいはグラビア印刷により印刷が施されており、ブランク材20の材料としては以下のような積層体が代表例として挙げられるが、目的に応じて層構成、紙の坪量及び各層の厚みを適宜設計することができる。
(1)PE(20μm)/紙(300g/m)/PE(40μm)
(2)PE(20μm)/紙(300g/m)/PE+Ny共押し(60μm)
(3)PE(20μm)/紙(400g/m)/PE(20μm)/AL(6μm)/PE(40μm)
(4)PE(20μm)/紙(400g/m)/PE(20μm)/蒸着PET(12μm)/PE(40μm)
【0021】
このようにブランク材20を組立ててなる紙容器10は、4つの側面パネル11aを含む側部11と、上面パネル12aを含む上部12と、底面パネル13aを含む底部13とを備えている。
【0022】
また側部11の4つの側面パネル11aに、ブランク材20の中央面20Aから内側へ引込むとともに中央面20Aと略平行なデボス面15aを含むデボス部15が形成されている。またこのデボス部15の領域内に、ブランク材20の中央面20Aから外側へ突出する外側突起16aを含むエンボス部16が形成されている。
【0023】
ここでブランク材20の中央面20Aとは、ブランク材20の厚み方向の中央位置にある仮想の面のことをいう。
【0024】
なお側部11の4つの側面パネル11aにデボス部15を形成し、デボス部15の領域内にエンボス部16を形成した例を示したが、少なくとも1つの側面パネル11aにデボス部15を形成するとともに、このデボス部15の領域内にエンボス部16を形成してもよい。また上部12の上面パネル12aにデボス部15を形成するとともに、このデボス部15の領域内にエンボス部16を形成してもよい。
【0025】
ところで、ブランク材20はシート材(図示せず)を打抜くことにより得られ、この場合、ブランク材20の折罫20aも同時に形成される。
【0026】
側面パネル11aに設けられたデボス部15とエンボス部16は、シート材を打抜いてブランク材20を成形する際、ブランク材20を成形する下型6と上型5とにより同時に形成することができる(図1参照)。
【0027】
ところでデボス部15とエンボス部16を形成するための下型6と上型5の版は、金属製あるいは樹脂製となっている。
【0028】
しかしながら、デボス部15とエンボス部16を、プラテン成形法あるいはロータリ成形法により成形することもできる。
【0029】
側面パネル11aに設けられたデボス部15およびエンボス部16は、紙容器10の意匠性を向上させるため、あるいは点字等の機能用途のために設けられており、図2に示すようにデボス部15は側面パネル11aの全域に形成されるとともに、デボス部15に一つの外側突起16aを含むエンボス部16が設けられているが、外側突起16aの数は一つに限ることなく、2つ又はそれ以上であってもよい。
【0030】
またデボス部15のデボス面15aは平面矩形状をなし、エンボス部16の外側突起16aも平面矩形状をなしているが、エンボス部16の外側突起16aは平面円形状を有していてもよく、平面多角形状(三角形状、四角形状、五角形状)を有していてもよい。
【0031】
ところで、デボス面15aの底面15bとブランク材20の中央面20Aとの距離H1は0.2〜0.3mmとなっており、外側突起16aの上端16bとブランク材20の中央面20Aとの距離H2は0.2〜0.3mmとなっている。この場合、底面15bと中央面20Aとの距離H1は、上端16bと中央面1aとの距離H2と略同一となっている。
【0032】
またデボス部15のデボス面15aの幅W1およびエンボス部16の外側突起16aの幅W2は、1mm以上となっている(図1参照)。ここで図1に示す側面パネル11aは、図2に示す紙容器10の側面パネル11aを水平方向に切断したものである。
【0033】
ところで、デボス面11aの幅W1および外側突起16aの幅W2が、10mm以上の場合、底面15bと中央面20Aとの距離H1および上端16bと中央面20Aとの距離H2は、0.2〜0.5mmとすることができるが、距離H1およびH2がこれ以上大きくなると、側面パネル11aにピンホールが発生する可能性がある。
【0034】
またデボス面15aの幅W1および外側突起16aの幅W2は1mm以下でもよいが、この場合、上記距離H1およびH2が0.2mm以上となると、ピンホールが生じる可能性がある。
【0035】
また図2に示すように、デボス部15の周縁15eと、側面パネル11aの周縁11eとの間の距離W3は、紙容器の剛性を保つことができるよう一定の距離を取ることが必要であり、距離W3が不十分であると、側面パネル11aの強度が低下して、紙容器10の剛性も低下する。
【0036】
また、デボス部15の周縁15eと、側面パネル11aの周縁11eとの間の距離W3は、一般的な1L容器であれば5mm以上であるが、容器の容量や紙の坪量や厚みによって異なり、目的に応じて適宜設計することができる。
【0037】
次にこのような構成からなる本実施の形態の作用について説明する。
【0038】
まず図4に示すように、側面パネル11aにデボス部15とエンボス部16とが形成されたブランク材20を準備する。
【0039】
次にブランク材20をマンドレルを使用して折罫20aに沿って折畳んで組立てる。このようにしてブランク材20から紙容器10を得ることができる。
【0040】
次に紙容器10内に充填ノズルを挿入し、この充填ノズルから液体内容物を紙容器10内に充填し、紙容器10を密封する。
【0041】
次に液体内容物が充填された紙容器10を互いに隣接させて搬送する。
【0042】
本実施の形態において、紙容器10の側面パネル11aに設けられたデボス部15のデボス面15aはブランク材20の中央面20Aから内側に引込んで形成され、かつエンボス部16の外側突起16aはブランク材20の中央面20Aから外側へ突出して形成されている。
【0043】
このためデボス部15のデボス面15aおよびエンボス部16の外側突起16aは、いずれもブランク材20の中央面20Aを基準として内側へ引込みあるいは外側へ突出して形成されている。このことにより、ブランク材20の中央面20Aを基準とした場合、デボス部15のデボス面15aおよびエンボス部16の外側突起16aがこの中央面20Aから大きく内側へ引込んだり、大きく外側へ突出することはない。
【0044】
従って、マンドレルを使用してブランク材を組み立てる際、デボス部15のデボス面15aにマンドレルが接触してデボス面15aが削れたり、ピンホールが生じたりするリスクを低減することができる。
【0045】
また液体内容物が充填された紙容器10を多数搬送する場合に、隣り合う紙容器10間でエンボス部16の外側突起16a同志が接触して外側突起16aが削れたり、ピンホールが生じたりするリスクを低減することができる。
【0046】
すなわち、デボス部15とエンボス部16をブランク材20の中央面20Aと無関係に形成した場合、デボス部15がブランク材20の中央面20Aから大きく引込んだり、あるいはエンボス部16がブランク材20の中央面20Aから大きく突出することも考えられるが、本願発明によれば、デボス部15とエンボス部16はブランク材20の中央面20Aを基準として内側へ引込んだり外側へ突出するよう設けられているので、デボス部15がブランク材20の中央面20Aから大きく引込んだり、エンボス部16がブランク材20の中央面20Aから大きく突出することはない。
【0047】
ところで、図5(a)(b)(c)に示すように、液体内容物が充填された紙容器10を多数搬送する場合、一方の紙容器10のエンボス部16が形成された側面パネル11aと、他方の紙容器10のエンボス部16が形成された側面パネル11aを同一方向(右方向)に向けることにより、隣り合う紙容器10間においてエンボス部16同志が接触することをより防止することができる(図5(a))。
【0048】
また紙容器10のエンボス部16を側面パネル11aの中央からずらして設けることにより、一方の紙容器10のエンボス部16を他方の紙容器10のデボス部15に対向させることもできる(図5(b))。
【0049】
あるいは紙容器10の一つの側面パネル11aの中央に一つのエンボス部16を設け、対向する他の側面パネル11aに一対のエンボス部16を設けてもよい。
【0050】
この場合、一方の紙容器10のエンボス部16を他方の紙容器10のデボス部15に対向させることができる(図5(c))。
【0051】
第2の実施の形態
次に図6および図7により本発明による紙容器の第2の実施の形態について説明する。図6および図7に示す第2の実施の形態は、エンボス部16の領域内にデボス部15を設けたものであり、他の構成は図1乃至図5に示す第1の実施の形態と略同一である。図6および図7において、図1乃至図6に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0052】
紙容器10は、図6および図7に示すように、4つの側面パネル11aを含む側部11と、上面パネル12aを含む上部12と、底面パネル13aを含む底部13とを備えている。
【0053】
また側部11の4つの側面パネル11aに、ブランク材20の中央面20Aから外側へ突出するとともに中央面20Aと略平行なエンボス面16Aを含むエンボス部16が形成されている。またこのエンボス部16の領域内に、ブランク材20の中央面20Aから内側へ突出する内側突起15Aを含むデボス部15が形成されている。
【0054】
なお側部11の4つの側面パネル11aにエンボス部16を形成し、エンボス部16の領域内にデボス部15を形成した例を示したが、少なくとも1つの側面パネル11aにエンボス部16を形成するとともに、このエンボス部16の領域内にデボス部15を形成してもよい。また上部12の上面パネル12aにエンボス部16を形成するとともに、このエンボス部16の領域内にデボス部15を形成してもよい。
【0055】
ところで、ブランク材20はシート材(図示せず)を打抜くことにより得られ、この場合、ブランク材20の折罫20aも同時に形成される。
【0056】
側面パネル11aに設けられたデボス部15とエンボス部16は、シート材を打抜いてブランク材20を成形する際、ブランク材20を成形する下型6と上型5とにより同時に形成することができる(図1参照)。
【0057】
ところでデボス部15とエンボス部16を形成するための下型6と上型5の版は、金属製あるいは樹脂製となっている。
【0058】
しかしながら、デボス部15とエンボス部16を、プラテン成形法あるいはロータリ成形法により成形することもできる。
【0059】
側面パネル11aに設けられたデボス部15およびエンボス部16は、紙容器10の意匠性を向上させるため、あるいは点字等の機能用途のために設けられており、図7に示すようにエンボス部16は側面パネル11aの全域に形成されるとともに、エンボス部16に一つの内側突起15Aを含むデボス部15が設けられているが、内側突起15Aの数は一つに限ることなく、2つ又はそれ以上であってもよい。
【0060】
またエンボス部16のエンボス面16Aは平面矩形状をなし、デボス部15の内側突起15Aも平面矩形状をなしているが、デボス部15の内側突起15Aは平面円形状を有していてもよく、平面多角形状(三角形状、四角形状、五角形状)を有していてもよい。
【0061】
また図6に示すように、エンボス部16の周縁16eと、側面パネル11aの周縁11eとの間の距離W3は、紙容器の剛性を保つことができるよう一定の距離を取ることが必要であり、距離W3が不十分であると、 側面パネル11aの強度が低下して、紙容器10の剛性も低下する。
【0062】
また、エンボス部16の周縁16eと、側面パネル11aの周縁11eとの間の距離W3は、一般的な1L容器であれば5mm以上であるが、容器の容量や紙の坪量や厚みによって異なり、目的に応じて適宜設計することができる。
【0063】
次にこのような構成からなる本実施の形態の作用について説明する。
【0064】
まずブランク材20をマンドレルを使用して折罫20aに沿って折畳んで組立てる。このようにしてブランク材20から紙容器10を得ることができる(図4参照)。
【0065】
次に紙容器10内に充填ノズルを挿入し、この充填ノズルから液体内容物を紙容器10内に充填し、紙容器10を密封する。
【0066】
次に液体内容物が充填された紙容器10を互いに隣接させて搬送する。
【0067】
本実施の形態において、紙容器10の側面パネル11aに設けられたエンボス部16のエンボス面16Aはブランク材20の中央面20Aから外側に突出して形成され、かつデボス部15の内側突起15Aはブランク材20の中央面20Aから内側へ引込んで形成されている。
【0068】
このためデボス部15の内側突起15Aおよびエンボス部16のエンボス面16Aは、いずれもブランク材20の中央面20Aを基準として内側へ引込みあるいは外側へ突出して形成されている。このことにより、ブランク材20の中央面20Aを基準とした場合、デボス部15の内側突起15Aおよびエンボス部16のエボス面16Aがこの中央面20Aから大きく内側へ引込んだり、大きく外側へ突出することはない。
【0069】
従って、マンドレルを使用してブランク材を組み立てる際、デボス部15の内側突起15Aにマンドレルが接触して内側突起15Aが削れたり、ピンホールが生じたりするリスクを低減することができる。
【0070】
また液体内容物が充填された紙容器10を多数搬送する場合に、隣り合う紙容器10間でエンボス部16のエンボス面16A同志が接触してエンボス面16Aが削れたり、ピンホールが生じたりするリスクを低減することができる。
【0071】
すなわち、デボス部15とエンボス部16をブランク材20の中央面20Aと無関係に形成した場合、デボス部15がブランク材20の中央面20Aから大きく引込んだり、あるいはエンボス部16がブランク材20の中央面20Aから大きく突出することも考えられるが、本願発明によれば、デボス部15とエンボス部16はブランク材20の中央面20Aを基準として内側へ引込んだり外側へ突出するよう設けられているので、デボス部15がブランク材20の中央面20Aから大きく引込んだり、エンボス部16がブランク材20の中央面20Aから大きく突出することはない。
【符号の説明】
【0072】
10 紙容器
11 側部
11a 側面パネル
12 上部
12a 上面パネル
13 底部
13a 底面パネル
15 デボス部
15a デボス面
15A 内側突起
16 エンボス部
16a 外側突起
16A エンボス面
20 ブランク材
20A 中央面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブランク材を組立ててなる液体紙容器において、
4つの側面パネルを含む側部と、
上面パネルを含む上部と、
底面パネルを含む底部とを備え、
少なくとも一つの側面パネル又は上面パネルに、ブランク材の中央面から内側へ引込むとともに中央面と略平行なデボス面を含むデボス部を形成し、このデボス部の領域内にブランク材の中央面から外側へ突出する外側突起を含むエンボス部を形成したことを特徴とする液体紙容器。
【請求項2】
エンボス部の外側突起の中央面からの高さは、デボス部のデボス面の中央面からの距離に一致することを特徴とする請求項1記載の液体紙容器。
【請求項3】
デボス部の領域内に複数の外側突起が設けられていることを特徴とする請求項1記載の液体紙容器。
【請求項4】
ブランク材を組立ててなる液体紙容器において、
4つの側面パネルを含む側部と、
上面パネルを含む上部と、
底面パネルを含む底部とを備え、
少なくとも一つの側面パネル又は上面パネルに、ブランク材の中央面から外側へ突出するとともに中央面と略平行なエンボス面を含むエンボス部を形成し、このエンボス部の領域内にブランク材の中央面から内側へ引込む内側突起を含むデボス部を形成したことを特徴とする液体紙容器。
【請求項5】
デボス部の内側突起の中央面からの高さは、エンボス部のエンボス面の中央面からの距離に一致することを特徴とする請求項1記載の液体紙容器。
【請求項6】
エンボス部の領域内に複数の内側突起が設けられていることを特徴とする請求項1記載の液体紙容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−143931(P2011−143931A)
【公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−4274(P2010−4274)
【出願日】平成22年1月12日(2010.1.12)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】