説明

液化ガスの冷熱を利用した複合発電システム

【課題】LNGの気化に二酸化炭素を作動流体とするランキンサイクルを適用し、高熱源を小型ガスタービンの排熱とすることで、LNG気化に海水を必要としないLNG気化設備と、小型高効率の発電システムを実現する。
【解決手段】発電システム1が、LNGを燃料とするガスタービン2と、ガスタービンの排熱を回収する排熱回収ボイラ21と、排熱回収ボイラにおいて加熱された二酸化炭素から動力を得る二酸化炭素タービン3と、二酸化炭素タービンの排気二酸化炭素を凝縮させるコンデンサとを備え、コンデンサは、LNGラインに設けられ、排気二酸化炭素をLNGの気化に供される熱源として使用するとともに、使用後の排気二酸化炭素を排熱回収ボイラに循環させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液化天然ガス(以下、LNGと称する。)などの液化ガスの冷熱を利用した複合発電システムに関する。
【0002】
通常、極低温(約−162℃)のLNGを気化し常温まで加熱する場合には大量の海水が使用される。そこで、その冷熱エネルギーを有効利用する目的で、LNGの冷熱発電システムが既に数例設置されている。冷熱発電は、低熱源をLNG冷熱Q(LNGの潜熱と約−162℃から常温までの顕熱)、高熱源を海水の熱量Qhとするランキンサイクルとなり、A=Qh−Qがシステムから回収できるエネルギーとなる。ところが、通常の発電システムでは高熱源と低熱源の温度差が比較的低いため、移動する熱量のQh、Qと比較して回収動力Aすなわち発電量が相対的に小さくなって高価な発電設備となり、その普及は少ない。また必要となる海水量は、冷熱発電を設置しない場合は、熱量Q相当であるが、冷熱発電を採用すると熱量Qh相当となり、かえって、海水の使用量が増加するという欠点がある。
【0003】
そこで、冷熱発電でなく、そのような廃熱および冷熱の有効利用を図るべく、例えば、液化燃料を気化する気化器と、この気化器で気化された燃料を加熱する加熱器と、加熱器で加熱された燃料の燃焼ガスにより水を蒸発させて水蒸気を発生する蒸気発生器と、蒸気発生器で発生した水蒸気により駆動される蒸気タービンと、この蒸気タービンを駆動した水蒸気を復水する復水器とを備え、復水器での冷却に用いられた冷却水(温排水)等によって液化燃料を気化することにより、蒸気発生器での水蒸気の発生に用いられた燃焼ガスから熱を回収して加熱器での燃料の加熱に用いるようにした発電システムが存在する(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−98240号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが上記装置では、極低温(約−162℃)のLNGを、ほぼ常温の空気と熱交換するため大きな温度差におけるエネルギー授受となり、大きなエクセルギーロス伴う冷熱回収となる。また極低温のLNGと空気の熱交換では霜の発生対策を含めて、熱交換システムのハード設計は難しい。また大型発電所に天然ガスを供給する上記気化設備が、大型発電所が稼動してないと機能しないと言う運用面の難点もある。
【0006】
本発明は、このような従来技術の課題を鑑みて案出されたものであり、LNG冷熱を低熱源とし、気化するLNG量の約5%程度の燃料ガスを消費する比較的小型のガスタービンの排熱を高熱源とする、COを作動流体としたランキンサイクルを適用することにより、海水を不要とするLNG気化設備と、従来の冷熱発電より安い発電単価の冷熱発電システムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するためになされた第1の発明は、液化ガスを燃料とするガスタービンと、前記ガスタービンによって駆動される第1発電機と、前記ガスタービンの排ガスでCOを加熱することによって排熱を回収する排熱回収装置と、前記排熱回収装置において加熱されたCOから動力を得るCOタービンと、前記COタービンによって駆動される第2発電機と、前記COタービンから排気されたCOを凝縮させるコンデンサとを備え、前記コンデンサは、前記排気されたCOを前記液化ガスの気化に供される熱源として使用し、前記排熱回収装置は、前記コンデンサで使用された後のCOを加熱する構成とする。
【0008】
また、第2の発明として、前記コンデンサは、前記液化ガスの流路において、当該液化ガスの圧力レベルに応じて複数設けられ、当該複数のコンデンサには、前記COタービンから互いに温度が異なるCOがそれぞれ供給される構成とすることができる。
【0009】
また、第3の発明として、前記COタービンから前記コンデンサに至るCOの往路流路を通過する前記COにより、前記各コンデンサから前記排熱回収装置に至るCOの復路流路に通過する前記COを加熱する加熱器を更に備えた構成とすることができる。
【0010】
また、第4の発明として、前記排熱回収装置は、互い伝熱壁を介して隣接する前記排気COが通過する第1流路および前記排ガスが通過する第2流路を有し、前記排気COは、前記第1流路の流入部から排出部まで通過する間に前記排ガスから受熱し、前記第1流路は、前記流入部と前記排出部との間の中間部に前記排気COの少なくとも一部を注入する注入流路が設けられた構成とすることができる。
【発明の効果】
【0011】
上記第1の発明によれば、LNGを気化する熱を、COを作動流体とするランキンサイクルの低熱源とすることにより、LNGの気化に必要となる海水が不要となる。また所内動力を賄う、小型ガスタービンの排ガスエネルギーを当該COランキンサイクルの高熱源に利用することで、蒸気タービンを組み合えあせた複合サイクルと比較して、コンパクトで、かつ蒸気の復水器に海水などの冷却水を必要としない小規模高効率複合サイクル発電システムを実現できるという優れた効果を奏する。
また、上記第2の発明によれば、各コンデンサにおける熱交換の温度条件を適正化して液化ガスの冷熱をより有効に活用することが可能となり、COを作動流体としたランキンサイクルの効率を向上させることができる。
また、上記第3の発明によれば、循環するCOの温度および圧力を適切に調整することが可能となり、COを作動流体としたランキンサイクルの効率をより向上させることができる。
また、上記第4の発明によれば、注入管から注入するCOの量を適切に制御することにより、排熱回収装置内の各部(流入部、中間部、排出部)におけるCOの温度のプロファイルを最適化することができ、高効率な熱交換を実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】実施形態に係る発電システムの概略を示す構成図である。
【図2】図1の発電システムの一部を変更して示す要部詳細図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図1を参照しながら、本発明の実施形態に係る発電システムの構成について説明する。図1では、COやLNGの流れの方向を矢印で示している。
【0014】
発電システム1は、気化されたLNGを燃料とするガスタービン2と、ガスタービン2の排ガスを熱源とするCOタービン3とを備え、ガスタービン2およびCOタービン3によりそれぞれ駆動される第1発電機4および第2発電機5で発電を行うものである。この発電システム1においては、LNGタンク6に貯蔵されたLNGが、LNGポンプ7によって所定の流量(ここでは、100t/hr)でLNGライン8を通して輸送され、輸送途中に設けられた複数(ここでは、2台)のコンデンサCa・Cbによって段階的に昇温および気化される。気化されたLNGは、その所定量(ここでは、4.6t/hr)がガスタービン2に送られるとともに、残量(ここでは、95.4t/hr)がLNGライン8から分岐する都市ガス向けの供給配管9に送られる。
【0015】
この発電システム1においては、COはLNGの気化による低温熱源によって凝縮され、この密度が高くなったCOに高温熱源であるガスタービン2の排ガスからの熱エネルギが供給される。このようなプロセスにより、エネルギが蓄積された作動流体であるCOはCOタービン3を回転させて発電を行う。
【0016】
ガスタービン2では、コンデンサCa・Cbによって気化されたLNGの一部と、軸流式のコンプレッサ11で圧縮された燃焼用空気とが燃焼器12に送り込まれ、そこで圧縮空気と混合されたLNGが燃焼する。そして、この燃焼により発生した高温高圧の燃焼ガスの運動エネルギにより軸流式のタービン13を回転させる。第1発電機4は、ガスタービン2の出力軸2aに接続され、この出力軸2aの回転力を電力(ここでは、約20MWの出力)に変換する。
【0017】
また、ガスタービン2には、その排熱を回収するための向流熱交換器として排熱回収ボイラ21が付設されている。排熱回収ボイラ21では、ガスタービン2からボイラ本体の煙道(第2流路)に供給された排ガス(燃焼ガス)と、この煙道内に配設された伝熱管(第1流路)22を流れるCOとの間で伝熱壁を介した熱交換が行われる。詳細は図示しないが、ボイラ本体内には伝熱管群からなる複数の加熱ユニットが設けられており、排ガスとCOと効率的な熱交換が可能となっている。
【0018】
COタービン3は、排熱回収ボイラ21で加熱されたCO(すなわち、ガスタービン2の排熱)を高熱源とする一方、LNGのガス化の際の冷熱を低熱源とし、COを作動流体としたランキンサイクルにより、その出力軸3aに接続された第2発電機5によって高効率の発電(ここでは、約15MWの出力)を行う。COタービン3では、排熱回収ボイラ21から供給される高温高圧のCOの運動エネルギにより図示しないタービン翼を回転させる。
【0019】
COタービン3には、抽出または排出されたCO(以下、排気COという。)をコンデンサCa・Cbまで輸送するための複数(ここでは、2系統)の往路配管La・Lbが接続されている。往路配管La・Lbには、各コンデンサCa・CbにおけるLNGの昇温および気化の条件に応じて、互いに異なる温度および圧力の排気COがCOタービン3から供給される。往路配管La・Lbの下流側は、それぞれコンデンサCa・Cbを介して復路配管Ma・Mbへと連なる。復路配管Maには高圧用のフィードポンプ31が設けられており、復路配管Maの下流側は排熱回収ボイラ21に接続されている。また、復路配管Mbには低圧用のコンデンセートポンプ32が設けられており、復路配管Mbの下流側はコンデンサCaに接続されている。
【0020】
往路配管Laおよび往路配管Lbには、それぞれ複数の加熱器Ha1・Ha2および加熱器Hb1・Hb2が設けられている。これらの加熱器Ha1・Ha2・Hb1・Hb2は、COタービン3からコンデンサCa・Cbに供給される比較的高温の排気COと、コンデンサCa・Cbから排熱回収ボイラ21に循環する比較的低温の排気COとの間で熱交換を行って再生サイクルを実現するものである。復路配管Maで輸送されるCOは、加熱器Hb1および加熱器Ha1に順に導入され、往路配管Lb・Laで輸送されるCOと熱交換された後に排熱回収ボイラ21に戻される。同様に、復路配管Mbで輸送されるCOは、加熱器Hb2および加熱器Ha2に順に導入され、往路配管Lb・Laで輸送されるCOと熱交換された後にコンデンサCaに再び導入される。
【0021】
次に、図2を参照しながら、発電システム1の動作の詳細について説明する。なお、図2に示す発電ステム1は、コンデンサ、加熱器、及びLNGポンプの数量および配置等について一部変更が加えられていることを除けば、図1に示した発電システム1と同様のシステムである。図2において、図1の場合と同様の構成要素については、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0022】
発電システム1では、排熱回収ボイラ21において、ガスタービン2から供給された排ガスは加熱流体としてボイラ本体の一方側から導入されて図2中の水平方向に流れる。一方、COは、受熱流体として排ガスの流れに対向するように排熱回収ボイラ21の下流部(すなわち、排ガス流れの低温部)に導入され、伝熱管22を通して上流部(すなわち、排ガス流れの高温部)に向けて送られる。COは排ガスとの熱交換により超臨界状態(すなわち、臨界温度31℃、臨界圧力7.38MPa以上の状態)となり、最終的に得られた高温高圧(ここでは、温度:507℃、圧力:20MPaA)のCOがCOタービン3に導入される。超臨界状態のCOは、蒸気の場合に比べて体積変化が小さいため、比較的簡易な構成でコンパクトな設備を実現できる。
【0023】
COタービン3には、排気COをコンデンサCa・Cbまで輸送するための複数(ここでは、4系統)の往路配管La・Lb・Lc・Ldが接続されている。ここで、COタービン3からの排気COの温度および圧力は、往路配管Laに導入されるCO(ここでは、温度:366℃、圧力:6.1MPaA)が最も高く、以下、往路配管Lbに導入されるCO(ここでは、温度:306℃、圧力:3.5MPaA)、往路配管Lbに導入されるCO(ここでは、温度:234℃、圧力:1.68MPaA)、及び往路配管Lbに導入されるCO(ここでは、温度:165℃、圧力:0.74MPaA)の順により低温低圧となる。
【0024】
往路配管La・Lb・Lc・Ldの下流側は、それぞれコンデンサCa・Cb・Cc・Cdを介して復路配管Ma・Mb・Mc・Mdへと連なる。コンデンサCa・Cb・Cc・Cdは、LNGライン8の下流側(すなわち、LNG流れの高温側)から上流側(すなわち、LNG流れの低温側)へと順に配置されている。また、復路配管Ma・Mcおよび分岐管Md1・Md2上には、それぞれCOの流量を調節するためのバルブV1〜V4が設けられいる。
【0025】
復路配管MaはコンデンサCbに接続されている。また、復路配管Mbには高圧用のフィードポンプ31が設けられており、復路配管Mbの下流側は分岐管Mb1・Mb2に分岐した後に排熱回収ボイラ21に接続されている。また、復路配管Mcには低圧用のコンデンセートポンプ32が設けられており、復路配管Mcの下流側はコンデンサCbに接続されている。また、復路配管Mdにはコンデンセートポンプ32よりも更に低圧用のコンデンセートポンプ33が設けられており、復路配管Mdの下流側はコンデンサCbに接続されている。
【0026】
往路配管La・Lb・Lc・Ldには、それぞれ複数の加熱器Ha1〜Ha3、加熱器Hb1〜Hb3、加熱器Hc1・Hc2、及び加熱器Hd1・Hd2が設けられている。復路配管Maで輸送されるCO(ここでは、温度:21℃、圧力:60MPaA)は、コンデンサCbに再び導入される。
【0027】
復路配管Mbで輸送されるCO(ここでは、温度:−0.9℃、圧力:3.4MPaA)は、排熱回収ボイラ21へ循環する。復路配管Mbに連なる分岐管Mb1で輸送される比較的低温のCOは、加熱器Hc1および加熱器Ha1に順に導入され、往路配管Lc・Laで輸送される比較的高温のCOと熱交換された後に排熱回収ボイラ21に戻される。また、分岐管Mb2で輸送される比較的低温のCOは、加熱器Hd1および加熱器Hb1に順に導入され、往路配管Lc・Laで輸送される比較的高温のCOと熱交換された後に排熱回収ボイラ21へ循環する。なお、分岐管Mb1・Mb2へにおけるCOの流量は、バルブV5・V7により適切に調節することが可能である。
【0028】
分岐管Mb1の下流側から更に分岐されたCO注入管35は、排熱回収ボイラ21の伝熱管22の中間部に接続されている。このCO注入管35から注入するCOの量を、バルブV7を用いて適切に制御することにより、排熱回収ボイラ21内の各部(上流部、中間部、下流部)におけるCOの温度のプロファイルを最適化することができる。すなわち、超臨界状態のCOの比熱は高温程小さくなるが、中間部におけるCOの注入により、排ガスの温度低下とCOの温度上昇とを略一定の温度差で実現することが可能となり、高効率な熱交換を実施することができる。
【0029】
復路配管Mcで輸送される比較的低温のCO(ここでは、温度:−26.5℃、圧力:1.6MPaA)は、加熱器Hb3および加熱器Ha3に順に導入され、往路配管Lb・Laで輸送される比較的高温のCOと熱交換された後にコンデンサCbに再び導入される。
【0030】
復路配管Mdで輸送されるCO(ここでは、温度:−49.4℃、圧力:0.7MPaA)は、コンデンサCbに再び導入される。復路配管Mdは、その下流側で分岐管Md1・Md2に分岐されている。分岐管Md1で輸送される比較的低温のCOは、加熱器Hc2および加熱器Ha2に順に導入され、往路配管Lc・Laで輸送される比較的高温のCOと熱交換された後にコンデンサCbに再び導入される。また、分岐管Md2で輸送される比較的低温のCOは、加熱器Hd2および加熱器Hb2に順に導入され、往路配管Ld・Lbで輸送される比較的高温のCOと熱交換された後にコンデンサCbに再び導入される。
【0031】
上記発電システムでは、COタービン3の排気COを凝縮させるコンデンサCa・Cb・Cc・CdがLNGライン8に設けられ、排気COを熱源としてLNGを気化するとともに、熱交換後の排気COを排熱回収ボイラ21に循環させる構成としたため、従来の蒸気タービンの復水器に用いられるような海水等の冷却水を必要とすることなく、また、COは水蒸気と比べて比体積が小さいため、小型で高効率の発電システムを実現することができる。さらに、COは、空気や水に対して化学的に不活性であるため、配管系統や周辺設備の損傷が生じても漏洩による環境的なトラブルを回避することができるという利点もある。
【0032】
また、上記発電システムでは、コンデンサCa・Cb・Cc・Cdが、LNGライン8におけるLNGの圧力レベルに応じて複数設けられ、しかもコンデンサCa・Cb・Cc・Cdには、COタービンから互いに温度が異なるCOがそれぞれ供給される構成としたため、各コンデンサCa・Cb・Cc・Cdにおける熱交換の温度条件を適正化して、LNGの冷熱をより有効に活用することが可能となり、COを作動流体としたランキンサイクルの効率を向上させることができる。また、昇圧能力の異なるLNG用のポンプを効率的に使い分けることができるという利点もある。特に、COタービン3からコンデンサCa・Cb・Cc・Cdに対して供給される比較的高温の排気COにより、熱交換後の比較的低温の排気COを加熱する加熱器Ha1〜Ha3、加熱器Hb1〜Hb3、加熱器Hc1・Hc2、及び加熱器Hd1・Hd2を備えるため、再生サイクルにより、ランキンサイクルの効率がより向上する。
【0033】
本発明を特定の実施形態に基づいて詳細に説明したが、上記実施形態はあくまでも例示であって、本発明はこれらの実施形態によって限定されるものではない。例えば、本発明に係る発電システムにおいて、コンデンサ、加熱器、及びポンプの数量および配置は、システムの規模や使用環境に応じて種々の変更が可能であり、また、COの流路には圧力を調整するためのレギュレータを更に用いることもできる。
【符号の説明】
【0034】
1 発電システム
2 ガスタービン
3 COタービン
4 第1発電機
5 第2発電機
6 LNGタンク
8 LNGライン(液化ガスの流路)
11 コンプレッサ
12 燃焼器
13 タービン
21 排熱回収ボイラ(排熱回収装置)
22 伝熱管
35 CO注入管(注入流路)
C コンデンサ
H 加熱器
L 往路配管(COの往路流路)
M 復路配管(COの復路流路)
V バルブ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液化ガスを燃料とするガスタービンと、
前記ガスタービンによって駆動される第1発電機と、
前記ガスタービンの排ガスでCOを加熱することによって排熱を回収する排熱回収装置と、
前記排熱回収装置において加熱されたCOから動力を得るCOタービンと、
前記COタービンによって駆動される第2発電機と、
前記COタービンから排気されたCOを凝縮させるコンデンサと
を備え、
前記コンデンサは、前記排気されたCOを前記液化ガスの気化に供される熱源として使用し、前記排熱回収装置は、前記コンデンサで使用された後のCOを加熱することを特徴とする複合発電システム。
【請求項2】
前記コンデンサは、前記液化ガスの流路において、当該液化ガスの圧力レベルに応じて複数設けられ、当該複数のコンデンサには、前記COタービンから互いに温度が異なるCOがそれぞれ供給されることを特徴とする、請求項1に記載の複合発電システム。
【請求項3】
前記COタービンから前記コンデンサに至るCOの往路流路を通過する前記COにより、前記各コンデンサから前記排熱回収装置に至るCOの復路流路に通過する前記COを加熱する加熱器を更に備えたことを特徴とする、請求項2に記載の複合発電システム。
【請求項4】
前記排熱回収装置は、互い伝熱壁を介して隣接する前記排気COが通過する第1流路および前記排ガスが通過する第2流路を有し、
前記排気COは、前記第1流路の流入部から排出部まで通過する間に前記排ガスから受熱し、
前記第1流路は、前記流入部と前記排出部との間の中間部に前記排気COの少なくとも一部を注入する注入流路が設けられたことを特徴とする、請求項1から請求項3のいずれかに記載の複合発電システム。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2011−32954(P2011−32954A)
【公開日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−181197(P2009−181197)
【出願日】平成21年8月4日(2009.8.4)
【出願人】(000003285)千代田化工建設株式会社 (162)
【Fターム(参考)】