説明

液晶表示装置および液晶テレビジョン

【課題】ユーザに不快感を与えず、より自然で心地よい目覚めを促し確実に起床させる。
【解決手段】液晶パネルと、平面状に配置された複数の発光ダイオードからなり当該発光ダイオードの点灯により液晶パネルを背面側から照射するバックライトと、発光ダイオードの点灯を制御するバックライト駆動制御部と、目覚まし時刻の設定を受付ける設定受付部と、を備える液晶表示装置であって、上記設定受付部が受付けた目覚まし時刻になったときに、音声を出力することなく、かつ、上記バックライト駆動制御部は、上記発光ダイオードに点滅を開始させるとともに、当該目覚まし時刻からの時間経過に伴って当該点滅の間隔が狭まるように発光ダイオードの点灯を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶表示装置および液晶テレビジョンに関する。
【背景技術】
【0002】
目覚まし機能を備えた表示装置として、表示パネルのバックライトとして冷陰極管を備え、目覚まし予定時刻より所定時間前から、バックライトを制御することにより表示パネルの表示を次第に明るくし、目覚まし時刻になると画面全体を点滅させ、かつ、上記所定時刻前から目覚まし予定時刻になるまで音声を出力せず、目覚まし予定時刻になると音声を出力する表示装置が知られている(特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009‐25263号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ユーザは朝や昼寝において、心地よく自然な目覚めを欲する。ここで、目覚ましとして音声を用いると、突然に音声が鳴ることで目覚めた時に不快感を感じてしまうこともある。
【0005】
本発明は上記課題に鑑みてなされたもので、より自然で心地よい目覚めを促すとともに、確実に起床させる液晶表示装置および液晶テレビジョンを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明は、液晶パネルと、平面状に配置された複数の発光ダイオード(LED)からなり当該LEDの点灯により液晶パネルを背面側から照射するバックライトと、LEDの点灯を制御するバックライト駆動制御部と、目覚まし時刻の設定を受付ける設定受付部と、を備える液晶表示装置であって、上記設定受付部が受付けた目覚まし時刻になったときに、音声を出力することなく、かつ、上記バックライト駆動制御部は、上記LEDに点滅を開始させるとともに、当該目覚まし時刻からの時間経過に伴って当該点滅の間隔が狭まるようにLEDの点灯を制御する構成としてある。本発明によれば、ユーザが予め設定した目覚まし時刻になった場合に、本装置は音声は出さずバックライトの点滅間隔を段階的に狭めていくことで視覚的な刺激によってユーザの目覚めを促すため、ユーザは従来よりも自然で心地よく目覚めることができる。
【0007】
上記バックライト駆動制御部は、上記目覚まし時刻からの時間経過に伴って、LEDの点灯時の明るさを上昇させるとしてもよい。当該構成によれば、本装置は目覚まし時刻になった場合に、音声は出さず、バックライトの点滅間隔を段階的に狭めていくとともに点灯の明るさを段階的に上げていくことで、視覚的な刺激によってユーザの目覚めを効果的に促すことができる。
【0008】
上記バックライト駆動制御部は、上記目覚まし時刻が属する時間帯に応じて、LEDの点灯時の明るさを異ならせるとしてもよい。当該構成によれば、例えば、朝の時間帯や昼の時間帯というような、目覚まし時刻が属する時間帯に応じて、バックライトの点灯輝度を変えることにより、各時間帯における起床に必要な明るさでバックライトを点滅させることができる。
【0009】
映像信号に基づいて液晶パネルの各画素を駆動することにより液晶パネルに映像表示をさせる液晶駆動制御部を備え、当該液晶駆動制御部が、上記設定受付部が受付けた目覚まし時刻になったときに所定の色による映像を表示させることにより、当該所定の色による映像が点滅表示されるとしてもよい。当該構成によれば、所定色によるベタ画面や動画や時刻などを、点滅表示させることができる。
【0010】
本発明の技術的思想は、液晶表示装置以外によっても実現可能である。例えば、液晶表示装置の各構成が実行する処理工程を備える映像表示方法の発明や、液晶表示装置の各構成が実行する機能を、これら構成に実現させるコンピュータ読取可能なプログラムの発明をも把握可能である。さらに具体的な構成として、液晶パネルと、平面状に配置された複数のLEDからなり当該LEDの点灯により液晶パネルを背面側から照射するバックライトと、LEDの点灯を制御するバックライト駆動制御部と、映像信号に基づいて液晶パネルの各画素を駆動することにより液晶パネルに映像表示をさせる液晶駆動制御部と、目覚まし時刻の設定を受付ける設定受付部と、を備える液晶テレビジョンであって、液晶テレビジョンがスタンバイモードの状態において上記設定受付部が受付けた目覚まし時刻になったときに、目覚まし処理に以降し、当該目覚まし処理において、音声を出力することなく、かつ、上記液晶駆動制御部は、画面全体にわたる白ベタの映像を表した映像信号によって当該白ベタの映像を表示させ、上記バックライト駆動制御部は、上記LEDに所定の明るさによる点滅を開始させるとともに、当該目覚まし時刻からの時間経過に伴って当該点滅の間隔を狭めかつLEDの点灯時の明るさを上昇させ、LEDの明るさが所定の最大の明るさとなった後更に時間経過に伴って当該点滅の間隔が狭まるようにLEDの点灯を制御することにより、上記白ベタの映像の点滅を実現し、かつ上記目覚まし時刻が属する時間帯に応じてLEDの点灯時の明るさを異ならせる構成も、一つの発明として把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】液晶テレビジョンの概略構成を示したブロック図である。
【図2】液晶テレビジョンが実行する処理を示したフローチャートである。
【図3】目覚まし処理において参照されるテーブルを例示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態を図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態にかかる液晶テレビジョン(液晶TV)10の概略構成をブロック図により示している。液晶TV10は、液晶表示装置の一例に該当する。液晶表示装置は、放送の受信機能を持たないものであってもよい。液晶TV10は、概略、チューナ11と、信号処理回路12と、マイクロコンピュータ13と、リアルタイムクロック(RTC)14と、液晶パネル15と、リモートコントロールI/F16と、タイミングコントローラ(TCON)17と、バックライト19と、バックライト駆動回路20とを含んで構成される。
【0013】
バックライト19は、液晶パネル15の背面側に配置される。バックライト19は、複数の発光素子(LED)を液晶パネル15の画面に対応させて平面状に配置しており、各LEDを発光させることにより液晶パネル15を背面側から照射する。バックライト駆動回路20は、マイクロコンピュータ13による制御の下、液晶パネル15の画面を複数の領域に分割した領域毎にバックライト19の輝度を調整(ローカルディミング)することができる。つまり、バックライト駆動回路20は、各領域に対応するLED単位で点灯・消灯を実行可能であり、また各領域に対応するLED単位で点灯時の輝度を調整可能である。バックライト駆動回路20が個別に点灯や輝度を調整する単位は、ある程度の広さを持った領域内の複数のLED群単位であってもよいし、1つのLED単位であってもよい。本実施形態では、マイクロコンピュータ13およびバックライト駆動回路20等によってバックライト駆動制御部を実現している。
【0014】
チューナ11は、アンテナ11aを介してテレビジョン放送信号を受信する。チューナ11は、放送信号を中間周波信号に周波数変換するとともに、アナログ信号としての中間周波信号をデジタル信号に変換し、当該デジタル信号からトランスポートストリーム(TS)を抽出する。チューナ11は、TSを信号処理回路12に出力する。信号処理回路12は、デスクランブル回路、デマルチプレックス回路、デコード回路、画像処理回路、OSD(オンスクリーンディスプレイ)回路12a等を備え、デスクランブル回路によってTSのスクランブルを解除する。スクランブルが解除されたTSは、複数のトランスポートパケットからなり、各トランスポートパケットには映像信号や音声信号や各種データが格納されている。デマルチプレックス回路は、選局対象のチャンネルにかかる映像信号および音声信号をTSから抽出する。
【0015】
TSから抽出された映像信号(および音声信号)は、例えばMPEG規格に従って符号化(エンコード)された状態であり、デコード回路は映像信号(および音声信号)をMPEG規格に従って復号化(デコード)する。画像処理回路は、デコードされた映像信号に対して、液晶パネル15の画素数に応じたスケーリング処理、色補正処理、エッジ強調処理などの各種画像処理を実行し、1画面分の画像を表した映像信号を生成する。信号処理回路12は、生成した映像信号を、OSD回路12aを介してTCON17に出力する。OSD回路12aは、マイクロコンピュータ13から入力される制御信号や文字情報等のデータに基づいて各種表示に対応するOSD信号を生成して、映像信号にOSD信号を重畳して、あるいはOSD信号のみを、TCON17に出力することが可能である。
【0016】
TCON17は、信号処理回路12(OSD回路12a)から入力した映像信号(OSD信号含む)をフレームメモリ17aに一時的に保存しつつ、当該保存した信号を所定のタイミングで液晶パネル15に出力することにより、画素の配列により構成された液晶パネル15の各画素を駆動して液晶パネル15に映像信号に基づく画像を表示させる。本実施形態では、TCON17等によって液晶駆動制御部を実現している。
【0017】
リモートコントロールI/F16は、液晶TV10外部のリモートコントローラ(図示せず)から発せられる、ユーザの操作に基づく各種指示(例えば、チャンネルの選局指示や、目覚ましモードの設定指示等)の信号を受け付ける。マイクロコンピュータ13は、リモートコントロールI/F16を介して入力した指示信号に応じた処理や制御を行なう。図示は省略しているが、液晶TV10は、上記デコードされた音声信号に基づく音声出力を行うための音声信号回路やスピーカ、液晶TV10の各部に駆動用電源を供給するための電源回路など、TVとしての一般的な各構成を備える。
【0018】
ユーザは、リモートコントローラを操作することにより、液晶TV10に対して目覚ましモードの設定を行なうことができる。つまりマイクロコンピュータ13は、リモートコントロールI/F16を介してリモートコントローラから所定のメニュー画面表示の指示を受けた場合に、当該所定のメニュー画面を液晶パネル15に表示させ、このメニュー画面を表示した状態で、目覚ましモードを設定する旨の指示を受付けることができる。目覚ましモードを設定する旨の指示を受付けた場合、マイクロコンピュータ13は、更に、目覚まし時刻(目覚まし処理の開始時刻)の入力を受付け、リモートコントローラの操作によって入力された目覚まし時刻を、マイクロコンピュータ13内外の所定のメモリに記憶する。このように目覚まし時刻の設定を受付け可能な点で、マイクロコンピュータ13およびリモートコントロールI/F16等は、設定受付部を構成すると言える。
【0019】
次に、上記のように目覚ましモードが設定された後の液晶TV10における処理を、図2のフローチャートを参照しながら説明する。当該フローチャートは、本実施形態では、液晶TV10がスタンバイモードの状態において開始されるものとする。スタンバイモードの液晶TV10では、チューナ11、信号処理回路12、液晶パネル15、TCON17、バックライト19、バックライト駆動回路20に対しての電源供給が停止されており、マイクロコンピュータ13やリモートコントロールI/F16等の限られた構成だけが稼働状態となっている。
【0020】
ステップS(以下、ステップの記載を省略)100では、マイクロコンピュータ13は、現在の時刻が、目覚ましモードの設定の際に入力されて上記所定のメモリに記憶した目覚まし時刻であるか否かを、繰り返し判定する。マイクロコンピュータ13は、現在の時刻をRTC14から取得して当該判定を行う。そして、現在の時刻が目覚まし時刻である場合には、S110に進む。
【0021】
S110では、マイクロコンピュータ13は、スタンバイモードを解除して目覚まし処理に移行する。つまり、マイクロコンピュータ13は上記電源回路を制御することにより、信号処理回路12、液晶パネル15、TCON17、バックライト駆動回路20等への電源供給を開始させ、液晶TV10を後述の目覚まし処理が実行可能な状態にする。
【0022】
S120では、マイクロコンピュータ13は、信号処理回路12およびTCON17に制御指示を出し、液晶パネル15に所定の色による映像を出力させるとともに、バックライト駆動回路20に制御指示を出し、バックライト19全体(全LED)を所定の明るさで一回点滅させる(フラッシングさせる)。具体的には、S110後の最初のS120(目覚まし時刻とほぼ同時)では、信号処理回路12は、マイクロコンピュータ13からの制御指示に応じて、OSD回路12aによって液晶パネル15の画面全体にわたる白ベタの映像を表したOSD信号を生成し、当該OSD信号をTCON17に出力する。TCON17は、かかるOSD信号に基づいて画面全体にわたる白ベタの映像を液晶パネル15に表示させる。同時に、バックライト駆動回路20は、マイクロコンピュータ13からの制御指示に応じて、各LEDを、例えばLEDが出力可能な最大輝度の50%の輝度にて一回点滅させる。この結果、バックライト19が出力可能な最大の明るさの50%の明るさによる白ベタ画像が、液晶パネル15において一回点滅表示される。
【0023】
S130では、マイクロコンピュータ13は、目覚まし処理の停止指示を受け付けたか否か判定し、目覚まし処理の停止指示を受け付けたと判定した場合に、当該フローチャートを終了させる。つまり、ユーザが液晶パネル15の点滅表示によって起床し、リモートコントローラ等を操作して目覚まし処理の停止指示を液晶TV10に対して送った場合に、マイクロコンピュータ13は、リモートコントロールI/F16を介して当該停止指示を受け付ける。マイクロコンピュータ13は、かかる停止指示を、液晶TV10の本体に設けた所定のボタンに対する操作を検知したときに受け付けるとしてもよい。当該フローチャートを終了した後は、液晶TV10は、通常のモードに復帰してテレビジョン放送信号の受信を開始してもよいし、スタンバイモードに戻ってもよい。
【0024】
一方、上記停止指示をまだ受け付けていないと判定した場合、マイクロコンピュータ13はS140に進む。S140では、マイクロコンピュータ13は、直近のS120で行なった液晶パネル15の点滅(バックライト19の点滅)から所定時間(インターバル)が経過したか否か判定し、インターバルが経過したと判定した場合にはS120に戻り、再び、液晶パネル15に上記所定の色による映像を所定の明るさで一回点滅表示させる。本実施形態では、S140の判定に用いるインターバルの値は一定ではなく、上記最初のS120の後のインターバルは、例えば10secといった長い期間である。
【0025】
マイクロコンピュータ13は、上記最初のS120の後、上記停止指示を受けない限り、インターバル(例えば、10sec)毎に所定の色による映像を所定の明るさで一回点滅表示させる(例えば、上記50%の明るさによる白ベタ画像を点滅表示させる)処理を、所定回数繰り返す。そして、マイクロコンピュータ13は、かかる処理を所定回数繰り返した後、インターバルの期間を狭める(例えば、5sec)とともにバックライト19(LED)を点灯させる際の明るさを上昇させた(例えば、LEDが出力可能な最大輝度の70%の輝度にした)上で、S120以下の処理を(上記停止指示を受けない限り)所定回数繰り返す。
【0026】
その後も、マイクロコンピュータ13は(上記停止指示を受けない限り)、液晶パネル15をインターバル毎に所定の色および明るさで点滅させる処理を、点滅回数を重ねるに伴って(つまり目覚まし時刻からの時間経過に伴って)インターバルを短縮し且つ点灯時のバックライト19の明るさを上昇させながら、繰り返し実行する。
【0027】
図3は、このような目覚まし処理を実行する際にマイクロコンピュータ13が参照するテーブル30を例示している。マイクロコンピュータ13は、テーブル30を所定のメモリに予め記憶しており、参照することができる。図3のテーブル30には、目覚まし処理における液晶パネル15の表示態様としてレベル1〜5が規定されており、各レベル1〜5について、「画像」、「明るさ」、「インターバル」が規定されている。この例では、「画像」はいずれのレベルにおいても「白ベタ」となっている。「明るさ」は、レベル1が最も低い「50%」であり、レベルが2,3と上がるに連れて「70%」、「100%」と上昇し、レベル3,4,5はいずれも「100%」である。「インターバル」は、レベル1が最も長く「10sec」であり、レベル2,3,4,5と上がるに連れて「5sec」、「1sec」、「500ms」、「0(インターバルなし)」というように狭まっている。
【0028】
つまりマイクロコンピュータ13は、目覚まし処理開始後はテーブル30を参照することにより、レベル1が規定する内容(画像、明るさ、インターバル)による点滅表示を所定回数(あるいは所定時間)繰り返した後、レベル2が規定する内容による点滅表示を所定回数(あるいは所定時間)繰り返し、更にその後、レベル3が規定する内容による点滅表示を所定回数(あるいは所定時間)繰り返し…、という処理を(上記停止指示を受けない限り)行なう。図3の例では、レベル3以降は、各LEDをその出力可能な最大輝度(100%の明るさ)にて点灯させるとしており、点滅のインターバルだけを時間経過に伴ってより狭めている。むろん、図3に示したテーブル30はあくまで一例であり、各レベルにおけるインターバルや明るさの具体的数値や、レベルの数は、種々設定可能である。なお本実施形態では、目覚まし処理として、液晶TV10は音声を出力することは無い(音声でユーザを目覚めさせることはしない)。
【0029】
本実施形態では、目覚まし処理において、バックライト19の点滅とともに液晶パネル15に表示させる映像(OSD回路12aが生成するOSD信号が表す映像)は、上述した画面全体に渡る白ベタ画像に限らず、他の色(赤、青、黄色…等)による単色のベタ画像や、混色の画像や、動画であってもよく、さらには、現在の時刻(RTC14から取得した時刻)そのものを表す画像であってもよい。また、目覚まし処理において、バックライト駆動回路20は、バックライト19を点滅させる際に、全LEDを点滅させるのではなく、一部の領域にかかるLEDだけを点滅させたり、上記レベル1〜5が上がるに連れて(目覚まし時刻からの時間経過に伴って)点滅させるLEDの範囲(数)を増やすようにしてもよい。
【0030】
さらに本実施形態では、上記目覚まし時刻が属する時間帯に応じて、LEDの点灯時の明るさを異ならせるとしてもよい。具体的には、マイクロコンピュータ13は、各時間帯(例えば、朝の時間帯=午前5時〜8時、昼間の時間帯=午前8時〜午後4時、その他の時間帯など)毎に、規定内容が異なるテーブル30,30,30…を予めメモリに記憶しておく。そして、S120からは、S100の判定に用いた目覚まし時刻が属する時間帯に対応するテーブル30を参照して処理を行なう。例えば、朝の時間帯に対応するテーブル30については、昼間よりも暗い環境でユーザを自然に起床させることを考慮して、昼間の時間帯に対応するテーブル30が規定するレベル毎の「明るさ」や「インターバル」よりも、同じレベルで比較したときに「明るさ」を低くしたり、「インターバル」を長く設定しておく。このような構成とすることで、ユーザが設定した目覚まし時刻が属する時間帯に応じて、その時間帯の周囲の明るさ等に最適な「明るさ」や「インターバル」で液晶パネル15の点滅表示を行なうことができ、ユーザの一層快適な目覚めを促進することができる。
【0031】
このように本実施形態によれば、液晶TV10は、液晶パネル15のバックライト19としてLEDを備え、ユーザが予め設定した目覚まし時刻になったときに、目覚まし処理として、音声を出力しないことを前提に、所定の色および明るさによる点滅表示を液晶パネル15において行い、ユーザからの目覚まし処理の停止指示を受け付けない間は、目覚まし時刻からの時間経過に伴って段階的に、当該点滅の時間的間隔(インターバル)を狭めかつLEDの点灯時の明るさを上昇させるとした。この結果、ユーザは突然鳴り響く音声で目覚めるのではなく、徐々に点滅の間隔が短くなり明るくなっていく液晶パネル15によって視覚的刺激を受け自然かつ心地の良い目覚めを得ることが可能となる。
【符号の説明】
【0032】
10…液晶テレビジョン、11…チューナ、12…信号処理回路、12a…OSD回路、13…マイクロコンピュータ、14…リアルタイムクロック、15…液晶パネル、16…リモートコントロールI/F、17…タイミングコントローラ、17a…フレームメモリ、19…バックライト、20…バックライト駆動回路、30…テーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液晶パネルと、平面状に配置された複数の発光ダイオードからなり当該発光ダイオードの点灯により液晶パネルを背面側から照射するバックライトと、発光ダイオードの点灯を制御するバックライト駆動制御部と、目覚まし時刻の設定を受付ける設定受付部と、を備える液晶表示装置であって、
上記設定受付部が受付けた目覚まし時刻になったときに、
音声を出力することなく、かつ、
上記バックライト駆動制御部は、上記発光ダイオードに点滅を開始させるとともに、当該目覚まし時刻からの時間経過に伴って当該点滅の間隔が狭まるように発光ダイオードの点灯を制御することを特徴とする液晶表示装置。
【請求項2】
上記バックライト駆動制御部は、上記目覚まし時刻からの時間経過に伴って、発光ダイオードの点灯時の明るさを上昇させることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
【請求項3】
上記バックライト駆動制御部は、上記目覚まし時刻が属する時間帯に応じて、発光ダイオードの点灯時の明るさを異ならせることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の液晶表示装置。
【請求項4】
映像信号に基づいて液晶パネルの各画素を駆動することにより液晶パネルに映像表示をさせる液晶駆動制御部を備え、当該液晶駆動制御部が、上記設定受付部が受付けた目覚まし時刻になったときに所定の色による映像を表示させることにより、当該所定の色による映像が点滅表示されることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の液晶表示装置。
【請求項5】
液晶パネルと、平面状に配置された複数の発光ダイオードからなり当該発光ダイオードの点灯により液晶パネルを背面側から照射するバックライトと、発光ダイオードの点灯を制御するバックライト駆動制御部と、映像信号に基づいて液晶パネルの各画素を駆動することにより液晶パネルに映像表示をさせる液晶駆動制御部と、目覚まし時刻の設定を受付ける設定受付部と、を備える液晶テレビジョンであって、
液晶テレビジョンがスタンバイモードの状態において上記設定受付部が受付けた目覚まし時刻になったときに、目覚まし処理に以降し、当該目覚まし処理において、
音声を出力することなく、かつ、
上記液晶駆動制御部は、画面全体にわたる白ベタの映像を表した映像信号によって当該白ベタの映像を表示させ、
上記バックライト駆動制御部は、上記発光ダイオードに所定の明るさによる点滅を開始させるとともに、当該目覚まし時刻からの時間経過に伴って当該点滅の間隔を狭めかつ発光ダイオードの点灯時の明るさを上昇させ、発光ダイオードの明るさが所定の最大の明るさとなった後更に時間経過に伴って当該点滅の間隔が狭まるように発光ダイオードの点灯を制御することにより、上記白ベタの映像の点滅を実現し、かつ上記目覚まし時刻が属する時間帯に応じて発光ダイオードの点灯時の明るさを異ならせることを特徴とする液晶テレビジョン。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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