説明

液晶表示装置

【課題】液晶表示装置について、ルーペなどを用いて目視により不良個所の解析を行う場合などに、画素部のアドレスの特定が容易に可能な液晶表示装置を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明の液晶表示装置は、対向基板間に液晶を封止してなる液晶パネルを備える液晶表示装置であって、対向基板のうちカラーフィルター基板は、行列状に配置された複数の画素12を備え、複数の画素は、アドレス14が印字されたダミー画素11を含んで構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、液晶表示装置に関し、特にそのカラーフィルター基板に関する。
【背景技術】
【0002】
画素の位置を特定するためのバーコード状のアドレス指標が、画素部の外周部に形成された液晶表示装置について、画素部における異常箇所のアドレスを自動的に検出する検査装置が、特許文献1にて提案されている。
【0003】
【特許文献1】特開2004−214697号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1ではアドレスの指標がバーコードで形成されているため、画像処理装置などで処理してアドレスを検出する場合には効果があるが、ルーペなどを用いて目視により不良個所の解析を行う場合などは、アドレスを特定し難いという問題点があった。
【0005】
この発明は上記のような問題点を解消するためになされたもので、目視によって容易にアドレスの特定が可能な液晶表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の液晶表示装置は、対向基板間に液晶を封止してなる液晶パネルを備える液晶表示装置であって、対向基板のうちカラーフィルター基板は、行列状に配置された複数の画素を備え、複数の画素は、アドレスが印字されたダミー画素を含んで構成される。
【発明の効果】
【0007】
液晶表示装置に備えられる液晶パネルのカラーフィルター基板について、ダミー画素にアドレスが印字されることにより、ルーペなどを用いて目視により不良個所の解析を行う場合などに、容易にアドレスを特定することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、この発明をその実施の形態を示す図面に基づいて具体的に説明する。
【0009】
(構成)
図1は、本実施の形態に係る液晶表示装置に備えられる、液晶パネルの構成を示す図である。液晶表示装置は、液晶パネルの他に、パネル駆動用のドライバやバックライト、およびモジュールフレームなどの筐体を備えて構成される。
【0010】
図1に示すように、液晶パネルはTFTなどが形成されるアレイ基板1と、カラーフィルターなどが形成されるカラーフィルター基板2を有する。両基板は周辺部分についてシール材により対向して貼り付けられ、対向基板間には液晶が封止されて構成される。
【0011】
また、周辺部分には液晶を注入するための液晶注入口が形成されており、液晶注入口には液晶注入口を封止するための封止材3が形成される。
【0012】
図2は、本発明に係る液晶パネルをカラーフィルタ基板2側から見た平面図を示す。
【0013】
カラーフィルター基板2は、透明基板上に行列状に配置されたカラーフィルターによる複数の画素12を備え、画素12間にはBM(Black Matrix)13が形成される。また、最外行と最外列にはアドレス14が印字されたダミー画素11が形成される。ダミー画素11は、通常は電気信号を加えて表示することはないので、この画素にレーザーマーキングなどで印字しても影響はない。
【0014】
(製法)
次に、図1、図2を用いて、液晶パネルの製造方法の説明を行う。
【0015】
図1に示すアレイ基板1にはTFTなどが形成され、カラーフィルター基板2にはカラーフィルターなどが形成される。また、カラーフィルターのダミー画素11には、図2に示すようなアドレス14がレーザーマーキングにより印字される。
【0016】
その後、アレイ基板1とカラーフィルター基板2は、スペーサ等を間に挟んで互いに重ね合わせられ、両基板間の周辺部分は、液晶注入口を除いてシール材により貼り付けられる。貼り付け後、液晶注入口から液晶が注入され、液晶注入口は封止材3で封止される。
【0017】
(効果)
カラーフィルターのダミー画素11に、人間の目視による認識が可能なアドレス14がレーザーマーキングなどで印字されることにより、ルーペなどを用いて目視により不良個所の解析を行う場合などに、カラーフィルター側から容易にアドレスを特定することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の実施の形態に係る液晶パネルの平面図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る液晶パネルをカラーフィルター基板側から見た平面図である。
【符号の説明】
【0019】
1 アレイ基板、2 カラーフィルタ基板、3 封止材、11 ダミー画素、12 画素、13 BM、14 アドレス。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
対向基板間に液晶を封止してなる液晶パネルを備える液晶表示装置であって、
前記対向基板のうちカラーフィルター基板は、行列状に配置された複数の画素を備え、
前記複数の画素は、アドレスが印字されたダミー画素を含む、
液晶表示装置。
【請求項2】
前記ダミー画素は、最外行と最外列に配置される、
請求項1に記載の液晶表示装置。
【請求項3】
前記アドレスは、レーザーマーキングにより印字される、
請求項1または請求項2に記載の液晶表示装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2008−310195(P2008−310195A)
【公開日】平成20年12月25日(2008.12.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−159636(P2007−159636)
【出願日】平成19年6月18日(2007.6.18)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】