説明

液晶表示装置

【課題】 導光板の側面に発光ダイオードを配置するバックライトにおいて、導光板の厚さよりも厚い発光ダイオードを用いた場合でも精度良く射出成型で導光板を製造する。
【解決手段】 液晶パネルに光を照射するバックライトを有する液晶表示装置において、バックライトに設けられた導光板に、発光素子としてLEDを設け、導光板の入光面から出光面に厚さが変化しないS字状の傾斜部を設ける。傾斜部の厚さが変化しないことから射出成型する際の樹脂が流れる圧力が均一となり、導光板を精度良く製造することが可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、非自発光型の表示装置の光源に関し、特に導光板を備え、LEDを光源として用いたバックライトを有する液晶表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、表示装置として液晶表示装置が多用されている。特に液晶表示装置は、薄型、軽量、省電力であることから携帯用機器の表示部に用いられている。
【0003】
しかしながら液晶表示装置は、自発光型でないために照明手段を必要とする。一般に液晶表示装置で用いられる照明装置には、バックライトと呼ばれる面状照明装置が普及している。従来バックライトの発光素子(光源とも呼ぶ)には冷陰極放電管が用いられているが、近年、LED(発光ダイオード)も発光素子として用いられている。
【0004】
バックライトには板状の導光板が備えられている。導光板の材質は透光性の樹脂等であり、発光素子から導光板に入射した光は導光板中を伝播する。導光板には溝、突起または印刷物等の反射・散乱部材が設けられおり、この反射・散乱部材により導光板中を伝わる光は液晶表示装置側に向けて出射する。
【0005】
LEDを発光素子として用いる場合に、LEDが導光板の厚さよりも厚くなるといった問題が生じる。そのため、例えば下記「特許文献1」などにより、光源からの入光面で導光板を厚くし、出光面で入光面よりも薄くして、入光面から出光面に傾斜面を設けることで、導光板の厚さを2段とする構成が開示されている。しかしながら、特許文献1は傾斜面の角度によって光漏れを防ぐもので、より出射面が薄くなった場合の傾斜面からの光漏れや、導光板の形成方法に関して考慮するものではない。
【0006】
【特許文献1】特開平11−260136号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
導光板に傾斜面を設けると、傾斜面から出射する光が生じ、不要な光漏れを起こす。また、導光板の厚さを2段とすると、導光板の形成時に樹脂が均一に充填されないといった問題も生じる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
液晶表示装置に、表示パネルと、該表示パネルに光を照射するバックライトと、上記バックライトに設けられた発光素子と、発光素子からの光が入射する導光板と、導光板側面に発光素子とを設け、導光板の入光部と出光部との間に表裏共に同方向にS字状に傾斜した傾斜部を形成し、導光板の厚さを均一とする。
【発明の効果】
【0009】
導光板の入光部と出光部との間に表裏共に傾斜面を有するS字状の傾斜部を設けることで、導光板の形成時に樹脂が充填する圧力を均一とすることが可能になる。また、傾斜面からの光漏れも抑えることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
液晶パネルと、液晶パネルに光を照射する面状照明装置とを有する液晶表示装置において、面状照明装置には出光面と該出光面に対向する底面とを有する導光板を設ける。また、導光板には出光面または底面と交差する側面を設け、導光板の第1の側面に沿って複数のLEDを設け、第1の側面からLEDの光を入射させて、第1の側面を導光板の入射面とする。導光板に入射した光は導光板底面に設けられた散乱部材によって出光面側に向けられ、出光面から出射する。導光板の入光面側から出光面側に向けてS字状の傾斜部を設ける。S字状の傾斜部は表面と裏面共に同方向に傾斜した傾斜面を有し、出光面側から入射面側に向けて導光板の厚さが同一となるようにする。
【実施例1】
【0011】
図1は、本発明による液晶表示装置100を示す平面図である。液晶表示装置100は液晶パネル1とバックライト110と制御回路80とで構成される。制御回路80からは液晶表示装置100の表示に必要な信号及び、電源電圧が供給される。制御回路80はフレキシブル基板70に搭載されており、配線71、端子75を介して信号が液晶パネル1に伝達される。
【0012】
バックライト110は、導光板120とLED150と収納ケース180とから構成されている。バックライト110は液晶パネル1に光を照射する目的で設けられる。液晶パネル1ではバックライト110から照射された光の透過量または反射量を制御して表示を行う。なお、バックライト110は観察者に対して液晶パネル1の裏面側または前面側に重ねて設けられるが、図1では解り易くするために、液晶パネル1と並べて示している。
【0013】
導光板120は、ほぼ矩形の形状をしており、側面にはLED150が設けられる。符号160は、複数のLED150の間を電気的に接続するフレキシブル基板である。フレキシブル基板160と制御回路80との間は配線161で電気的に接続されている。
【0014】
LED150が配置された側面125を入射面または入光面と呼び、入射面125から光が導光板120に入射する。入射面125から入射した光は出光面121から出射する。入射面125と出光面121の間には傾斜部128が形成されており、入射面125から出光面121に光りを導いている。なお、傾斜部128の詳細については後述する。
【0015】
次に液晶パネル1について説明する。液晶パネル1はTFT基板2とカラーフィルタ基板3の2枚の基板を有し、重ねた2枚の基板の間には、液晶組成物が挟さまれている。TFT基板2には画素部8が設けられ、画素部8には画素電極12が設けられている。なお、液晶パネル1は多数の画素部8をマトリクス状に備えているが、図が煩雑になることを避けて、図1では画素部8を1つだけ図示している。マトリクス状に配置された画素部8は表示領域9を形成し、各画素部8が表示画像の画素の役割をはたし、表示領域9に画像を表示する。
【0016】
図1においては、図中x方向に延在しy方向に並設されるゲート信号線(走査線とも呼ぶ)21と、y方向に延在しx方向に並設されるドレイン信号線(映像信号線とも呼ぶ)22とが設けられており、ゲート信号線21とドレイン信号線22とは交差している。また、画素部8はゲート信号線21とドレイン信号線22とで囲まれる領域に形成されている。
【0017】
画素部8にはスイッチング素子10が設けられている。ゲート信号線21からは制御信号が供給され、スイッチング素子10のオン・オフが制御される。スイッチング素子10がオン状態となることで、ドレイン信号線22を介して伝送された映像信号が画素電極12に供給される。
【0018】
ドレイン信号線22は駆動回路5に接続されており、駆動回路5から映像信号が出力する。ゲート信号線21は駆動回路6に接続されており、駆動回路6からは制御信号が出力する。なお、ゲート信号線21、ドレイン信号線22及び、駆動回路5及び駆動回路6とは同じTFT基板2上に形成されている。また、駆動回路5と駆動回路6、さらに制御回路80とを1つの半導体チップ上に形成することも可能である。
【0019】
次に図2に発光素子であるLED150の概略図を示す。図2(a)は概略断面図、図2(b)は光出射側正面図を示す。
【0020】
LED150は発光部であるLEDチップ151がチップ基板154に搭載された構造をしている。LEDチップ151はpn接合を有し、pn接合に電圧を印加すると特定の波長で発光する。pn接合を形成するp型半導体層にはp電極(アノード)158と、n型半導体層にはn電極(カソード)159とがそれぞれ設けられる。
【0021】
p電極158と、n電極159にはワイヤ152が接続されている。ワイヤ152はLED150を外部と接続するために設けられたチップ端子153とp電極158及びn電極159とを電気的に接続する。
【0022】
LEDチップ151の出射面側には、蛍光発光部156が設けられる場合もある。蛍光発光部156はLEDチップ151から発光する光の波長を変換する機能を有している。符号155は反射部で光を前方に反射させる。
【0023】
LED150の正面側には光が出射する光出射部157が形成されている。光出射部157の幅を符号L2で示す。よって、符号L1とL2で示す幅を有する部分からは光が出射しないこととなる。このように、LED150の厚さは長さL1+L2+L3であるが、実際に光が出射する光出射部157の厚さL2はLED150の厚さよりも短いことになる。
【0024】
次に、図3(a)に導光板120の概略平面図と、図3(b)に概略側面図とを示す。導光板120は図3(a)に示すように略矩形をしており、図3(b)に示すように上面(出光面とも呼ぶ)121と下面122とを有している。導光板120はアクリル樹脂やポリカーボネート等の光を透過する材質からなり、板状で、厚さが1.0mmから0.2mmに形成されている。
【0025】
図3(b)では、導光板120の断面は略矩形であるが、入射面125から出光面121に向けてS字状の傾斜部128が形成されている。この傾斜面128は上面121側の第1の傾斜面129と下面122側の第2の傾斜面124とを備えている。
【0026】
傾斜部128は導光板120の出光面121の厚さに対してLED150の厚さが、厚い場合に有効である。傾斜部128は発光素子(LED150)の光出射部157の下端より、導光板120の下面が下側に位置する場合でも、入射面125から入射した光を出光面121に向けて効率的に導いている。
【0027】
前述したように、光出射部157の厚さL2はLED150の厚さよりも薄いために、光出射部157の厚さL2に合わせて入射面125を形成することで、LED150から出射した光を導光板120に効率的に入射させることが可能である。なお、傾斜部128の詳細な形状等については後述する。
【0028】
図3では、導光板120、LED150、フレキシブル基板160の位置関係も示されている。導光板120の少なくとも一辺には入射面125が設けられており、入射面125の近傍には、複数のLED150が設けられている。LED150はフレキシブル基板160の下側に入射面125に沿って並べられている。
【0029】
フレキシブル基板160の導光板120側には接着シート(図示せず)が設けられており、フレキシブル基板160を導光板120に接着、固定することで、入射面125に対してLED150の位置を合せている。
【0030】
接着シートによるフレキシブル基板160と導光板120との接着面積を広くとる目的で、突出部220が設けられている。導光板120の入光面125側にはLED150を挟むように突出部220を設けることも可能である。この突出部220とフレキシブル基板160とを接着することで、導光板120に対するLED150の位置を高精度で合わせることができる。
【0031】
次に図3(b)を用いてLED150から出光する光131について説明する。LED150から出射した光131は、入射面125より導光板120に入射する。導光板120の屈折率は空気よりも大きいため、入射面125の垂線方向に対し特定の角度より大きい角度で入射面125に到達した光は反射され、小さい角度で到達した光は導光板120内部に侵入する。
【0032】
導光板120の上面121と下面122とは入射面125に対して略直交しており、導光板120内部に入射した光は、導光板120の上面121と下面122で全反射を繰り返して導光板120内部を進む。下面122には反射部としてV字型の溝126が設けられている。導光板120を進む光の一部は、下面122に設けられた溝126で上面121側に向け反射され、上面121から出射する。なお、反射部としてV字型の溝126を1例として説明したが、導光板を進む光を上面121側に向けるものであれば良く、印刷等で設けられた白色ドットを用いることも可能である。
【0033】
次に図4を用いて溝126で反射する光について説明する。図4(a)は溝126が内側に凸の場合を示し、図4(b)は溝126が外側に凸の場合を示している。溝126は反射面(傾斜面とも呼ぶ)127を有し、反射面127は下面122に対して1度から35度の角度を有している。反射面127で反射した光は導光板120の上面121に向けて反射する。反射面127で反射させることで、光の上面121に対する角度を、上面121から出光可能な角度とすることが可能である。すなわち、前述したように導光板120内では光は全反射を繰り返すが、反射面127により、光は出射可能な角度となり導光板120から出射する。
【0034】
図4(a)に示すように、導光板120の上面121の上にはプリズムシート112と113とが設けられ、導光板120から出射した光の向きを制御している。なお、図4(a)ではプリズムシート112と113とは三角柱の稜線が交差するように配置されている。そのため、プリズムシート113は導光板120から出射した光の進行方向を横方向に屈折させ、内側(液晶パネル側)に向けることが可能である。また符号114は拡散板で、符号115は反射シートである。
【0035】
次に、図4(b)に非対称プリズムシートを1枚用いる場合を示す。反射面127で反射した光は、上面121の鉛直方向に対して鈍角となり、上面121から外側(図中右側)に広がるように出射している。導光板120の上には、非対称プリズムシート116が設けて、外側に向かう光を液晶パネル(図示せず)側に向かうように屈折させている。
【0036】
図5に、導光板120の入光面125近傍の断面図を示す。導光板120の入射面125の近傍には傾斜部128が設けられている。傾斜部128には入光面125側から上面121に向け第1の傾斜面129と、下面124に向けて第2の傾斜面124が形成されている。符号123は入光面125に設けられたレンズで入光面125から入射する光を散乱させる働きをする。
【0037】
発光素子であるLED150には、図2に示すように光出射部157が設けられており、光出射部157の上下には光が出射しない部分が存在する。この光が出射しない部分は幅L1とL3を有する。図5に示すLED150には幅L1とL2との境を点線251で示した。今後点線251を光出射部157の下端とも呼ぶ。
【0038】
導光板120を薄型化した場合に、上面121と下面122の間の厚さよりも、LED150の厚さが厚くなってしまう。そこで、入光面125の下端をLEDの出射面157の下端251に合わせ、光出射部157の厚さに入光面125の厚さを合わせることで効率良く光を入射させることが可能となる。
【0039】
出射面157の下端251から下面122に向けては第2の傾斜面124が設けられており、出射面157の下端251よりも下面122が低い場合でも、入射した光を下面122に向けて導くことが可能となっている。また、第1の傾斜面129と第2の傾斜面124とは同方向に沿って傾斜しているので、第1の傾斜面129と第2の傾斜面124とで光は全反射を繰り返し、効率良く導光板120内を進むことが可能である。
【0040】
図5(a)では、第1の傾斜面129と第2の傾斜面124とは、上面121と下面122との厚さと同様の厚さを有するよう、それぞれS字に形成されており、第1の傾斜面129で反射した光は対向する第2の傾斜面124から出射する角度となることはなく、第2の傾斜面124で反射した光は対向する第1の傾斜面129で出射する角度となることはない。
【0041】
また、第1の傾斜面129と第2の傾斜面124とは入光面125に対して略直角に交差している。さらに、第1の傾斜面129は上面121に対して緩やかな曲率で接続し、第2の傾斜面124は下面122に対して同じく緩やかな曲率で接続している。
【0042】
傾斜部128はS字に形成されることで、第1の傾斜面129と第2の傾斜面124とは等間隔となっており、第1の傾斜面129で反射した光が第2の傾斜面に到達した場合に、第1の傾斜面129での入射角と第2の傾斜面124での入射角が略同じ角度となる。そのため、入射角が変化しないことから、傾斜部128で光は全反射を繰り返すことが可能となる。
【0043】
すなわち、第1の傾斜面129と第2の傾斜面124とが同方向に傾斜せず、等間隔でない場合では、第1の傾斜面129で全反射した光でも、第2の傾斜面124に到達した際、入射角が臨界角よりも小さくなるため傾斜部128で光が出射してしまう問題が生じる。
【0044】
図5(b)は第1の傾斜面129と第2の傾斜面124がS字ではなく、入光面125側で直線となる場合を示している。この場合では第1の傾斜面129と第2の傾斜面124が入光面125に対して直交するため入光面125は上面121および下面122に対し特定の角度で傾くこととなる。また、入光面125が傾くこととから、LED150も傾いて配置される。
【0045】
なお、図5(a)では傾斜部128がS字に形成されるため、入光面125近傍で第1の傾斜面129と第2の傾斜面124とは、上面121および下面122に対し平行となる。また、LED150も上面121および下面122に対し平行に配置される。
【0046】
次に図6に入光面125に設けられるレンズ123を示す。レンズ123は円柱を半分にした形状、または三角柱を縦に複数本並べた形状をしている。また、隣接する突出部220に比較して微細で複雑な形状をしている。図6に示すように、レンズ123と突出部220とは交互に互いに相手を挟み込むように配置される。
【0047】
レンズ123は入光面125から入射する光を幅広く拡散するように設けられており、点光源であるLED150を離散させて配置する場合に、光を導光板120内で均等に分布させることに有効である。
【0048】
次に、図7を用いて導光板120を射出成型により製造する方法を示す。前述したように導光板120は透光性の樹脂により作られるが、製造方法としては金型を用い樹脂を射出成型する方法が用いられる。
【0049】
図7は金型223の断面を示しており、ゲート222から溶融した樹脂が金型223内に射出される。導光板120の厚さは均一なため、ゲート222から流入した樹脂は均一な圧力で金型223内を矢印に示すように流れて、ゲート222の対向面に位置するレンズ123と突出部220とにたどり着く。
【0050】
符号221は導光板120を実装するための固定用突起である。固定用突起221−1は導光板120の上面121と連続して形成され、固定用突起221−2は下面122に連続して形成されている。
【0051】
次に、図8に入射面125近傍の樹脂の流れを示す。樹脂は図中矢印で示すように流れるが、図8(a)に示すように、傾斜面129で導光板120の厚さが広がると、樹脂の流れる圧力が分散してしまう。そのため、レンズ123の形状に樹脂を充填する圧力が減少して、レンズ123を精度良く形成することが困難であった。
【0052】
そこで、図8(b)に示すように、第1の傾斜面129と第2の傾斜面124を有する傾斜部128を形成し、入光面125近傍で導光板120の厚さが変化しない構成とした。樹脂が流れる圧力が均一であるため、レンズ123を精度良く形成することが可能となる。
【0053】
特に、レンズ123に近接して突出部220が設けられていると、レンズ123に対して突出部220の金型部分が大きく開口することとなり、樹脂が突出部220に流れ込み易いためレンズ123の形状が導光板120に精度良く転写されない問題が顕著となる。
【0054】
よって、レンズ123を挟んで突出部220が設けられるような導光板120では、傾斜部128を設け樹脂の流れる圧力を均一に保つことは、レンズ123を精度良く形成するために有効である。
【0055】
図9に、導光板120の側面227に固定用突起221を設けたものを示す。前述したように導光板120は上面121と下面122とを有するが、上面121と下面122とをつなぐように、厚さ方向に沿って側面227を有する。
【0056】
側面227は導光板120の厚さと同様な、1.0mmから0.2mmの幅を有しており。側面227に設けられる固定用突起221は微細な形状となる。また、図8に示すように、樹脂の流れる方向とは交差する方向に突出するため、充填する圧力も均一にかかり難いといった問題を有する。また、金型223に嵌め込まれた形状となるため取り出し難いといった問題も有する。
【0057】
そのため、固定用突起221は面取りした形状を有している。図10に固定用突起221の拡大図を示す。図10(a)は斜視図で、図10(b)は断面図である。
【0058】
図10(b)に示すように、上面121側に設けられる固定用突起221の下面側にはテーパ225が形成されてある。このテーパ225により固定用突起221に樹脂が流れ込みやすくなっている。さらには、金型223から取り出しやすくなっている。
【0059】
符号224はエジェクトピン跡で導光板120を押して、金型223から取り出すために設けられたエジェクトピンで導光板120を取り出す際についた跡である。エジェクトピン跡224はとテーパ225は取り出し方向とは逆方向に形成されることになる。
【0060】
エジェクトピン跡224は金型223に嵌っている導光板120をエジェクトピンにて押した跡なので、樹脂表面上がわずかに凹んでいる。エジェクトピン跡の角部で光が反射して不要な光となることを防止するためエジェクトピン跡224にもテーパが形成されている。
【0061】
エジェクトピン跡224は点線226の外側に形成されているが、点線226は有効領域を示す仮の線である。有効領域内部には反射用の溝126が形成されて均一な光が液晶パネルに向けて上面121から出射する。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】本発明の実施の形態である液晶表示装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態である液晶表示装置の発光ダイオードを示す概略図である。
【図3】本発明の実施の形態である液晶表示装置の導光板を示す概略図である。
【図4】本発明の実施の形態である液晶表示装置の導光板を示す概略断面図である。
【図5】本発明の実施の形態である液晶表示装置の導光板の入光面近傍を示す概略断面図である。
【図6】本発明の実施の形態である液晶表示装置の導光板の入光面近傍を示す概略斜視図である。
【図7】本発明の実施の形態である液晶表示装置の導光板の金型を示す概略断面図である。
【図8】本発明の実施の形態である液晶表示装置の導光板の入光面近傍を示す概略断面図である。
【図9】本発明の実施の形態である液晶表示装置の導光板の側面を示す概略図である。
【図10】本発明の実施の形態である液晶表示装置の導光板の固定用突起を示す概略平面図である。
【符号の説明】
【0063】
1…液晶パネル、2…TFT基板、5…駆動回路、6…駆動回路、8…画素部、9…表示領域、10…スイッチング素子、12…画素電極、21…ゲート配線(走査信号線)、22…映像信号線、70…FPC、71…配線、75…端子、80…制御回路、110…バックライト、112…プリズムシート、113…プリズムシート、114…拡散板、115…反射シート、116…遮光枠、120…導光板、121…上面、122…下面、125…入射面、126…溝、128…涙形レンズ、129…傾斜面、131…出射方向光線、150…LED、151…LEDチップ、152…ワイヤ、153…チップ端子、156…蛍光発光部、158…アノード電極、159…カソード電極、160…フレキシブル基板、180…モールド、190…接着シート、191…ベースフィルム、220…導光板凸部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液晶パネルと、該液晶パネルに光を照射するバックライトと、
上記バックライトに設けられた発光素子と、
上記発光素子からの光が入射する導光板とを有し、
上記発光素子は光が出光する出光面と該出光面に交差する側面を有し、
上記導光板は、
上記発光素子の出光面に対面し、発光素子からの光が入射する入光面と、
上記入光面と交差し光が出射する主面と、
上記入光面側から主面に向かうS字状の傾斜部を有することを特徴とする液晶表示装置。
【請求項2】
上記発光素子の出光面は出光部を有し、該出光部の厚さは上記発光素子の側面よりも薄く、上記発光素子の側面の厚さは上記導光板の主面の厚さより厚く、上記発光素子の出光部の厚さは、上記導光板の主面の厚さより薄いことを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
【請求項3】
上記導光板の入光面に、発光素子の光を拡散させて導光板に入射させるレンズを設けたことを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
【請求項4】
上記導光板の主面に交差する側面に固定用突起を設けたことを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
【請求項5】
液晶パネルと、該液晶パネルに光を照射するバックライトと、
上記バックライトに設けられた導光板と、
上記導光板の側面に沿って配置された複数の発光ダイオードとを有し、
上記発光ダイオードから光が入射する入射面に柱状レンズを設け、
該柱状レンズの長さよりも薄い厚さを有する導光板の出光面と、
上記入射面と上記出光面との間に傾斜部を有することを特徴とする液晶表示装置。
【請求項6】
上記発光ダイオードは上記導光板の入光面に対面する出光部を有し、該出光部の厚さは、上記導光板の出光面の厚さより薄いことを特徴とする請求項5に記載の液晶表示装置。
【請求項7】
上記入射面に設けられた柱状レンズは、上記発光ダイオードと対面するよう形成されたことを特徴とする請求項5に記載の液晶表示装置。
【請求項8】
上記導光板の入射面とは異なる側面に固定用突起を設けたことを特徴とする請求項5に記載の液晶表示装置。
【請求項9】
上記導光板の入射面とは異なる側面に固定用突起を設け、固定用突起にテーパ面を設けたことを特徴とする請求項5に記載の液晶表示装置。
【請求項10】
液晶パネルと、該液晶パネルに光を照射する面状照明装置とを有する液晶表示装置において、
上記面状照明装置には出光面と該出光面に対向する底面とを有する導光板を設け、
上記導光板には出光面および底面と交差する側面を設け、
上記導光板の第1の側面に沿って複数のLEDを設け、
上記第1の側面からLEDの光を入射させて、第1の側面を導光板の入射面とし、
上記導光板に入射した光は導光板底面に設けられた散乱部材によって出光面側に向けられ出光面から出射し、
上記LEDの厚さを上記出光面と底面との間隔よりも厚くし、
上記入射面と上記出光面との間に第1の傾斜面と、
上記入射面と上記底面との間に第2の傾斜面を設け、
上記第1の傾斜面と第2の傾斜面とは同じ向きに沿って傾斜したことを特徴とする液晶表示装置。
【請求項11】
上記入射面に円柱状レンズを設けたことを特徴とする請求項10に記載の液晶表示装置。
【請求項12】
上記第1の側面に隣接して第2の側面を設け、第2の側面に固定用突起を設けたことを特徴とする請求項10に記載の液晶表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2009−70709(P2009−70709A)
【公開日】平成21年4月2日(2009.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−238671(P2007−238671)
【出願日】平成19年9月14日(2007.9.14)
【出願人】(502356528)株式会社 日立ディスプレイズ (2,552)
【出願人】(503273790)株式会社日立ディスプレイデバイシズ (97)
【Fターム(参考)】