説明

液晶表示装置

【課題】この発明は、液晶パネルの中央部を正面から視聴した場合に、その液晶パネルの全面に対してほぼ均一なガンマ特性で表示映像を視聴することができるようにガンマ特性を補正するようにした液晶表示装置を提供することを目的としている。
【解決手段】液晶パネル(14)面内の特定の位置に存在する画素に表示させるための信号に対して、視野角が90°に対応するガンマ特性でガンマ補正処理を施し、特定の位置に存在する画素から液晶パネル面(14)の端部に至るまでに存在する各画素に表示させるための各信号に対して、画素毎に、視野角が90°に対応するガンマ特性を順次補正したガンマ特性でガンマ補正処理を施すガンマ補正手段(39)を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、液晶パネルを有する液晶表示装置に係り、特にその液晶パネルの全面に対してほぼ均一なガンマ特性で映像を視聴することができるようにしたものに関する。
【背景技術】
【0002】
周知のように、大画面化指向の液晶表示装置において、通常、ユーザは、液晶パネルの中央部を真正面から臨む位置で視聴している。この場合、液晶パネル面に対するユーザの視野角は、液晶パネルの中央部に対して90°となり、液晶パネルの周縁部にいくほど90°よりも狭くなる。
【0003】
このとき、液晶パネル面に対する視野角が90°のときに映像を最適に視聴することができるようにガンマ特性が設定されていると、液晶パネルの中央部では良好な表示映像を視聴することができるが、液晶パネルの周縁部にいくほど視野角が90°よりも狭くなるため、ガンマシフト現象により中央部に比較して映像が白茶けて見えるようになる。
【0004】
特許文献1には、液晶パネルの画素サイズ、特性、表示画面のアスペクト比等を考慮して、所望の視野角設定となるようγ特性設定値と映像信号の状態や信号ソースに応じてγ特性のパターンを選択的に切り替えることにより、画質劣化の少ない視野角制御を実現するようにした液晶表示装置が開示されている。
【特許文献1】特開2001−147673号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、この発明は上記事情を考慮してなされたもので、液晶パネルの中央部を正面から視聴した場合に、その液晶パネルの全面に対してほぼ均一なガンマ特性で表示映像を視聴することができるようにガンマ特性を補正するようにした液晶表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係る液晶表示装置は、入力信号に基づいて液晶パネル面に映像表示を行なうものを対象としている。そして、液晶パネル面内の特定の位置に存在する画素に表示させるための信号に対して、視野角が90°に対応するガンマ特性でガンマ補正処理を施し、特定の位置に存在する画素から液晶パネル面の端部に至るまでに存在する各画素に表示させるための各信号に対して、画素毎に、視野角が90°に対応するガンマ特性を順次補正したガンマ特性でガンマ補正処理を施すガンマ補正手段を備えるようにしたものである。
【発明の効果】
【0007】
上記した発明によれば、視野角が90°で臨まれる画素から液晶パネル面の端部に至るまでに存在する各画素に表示させるための各信号に対して、画素毎に、視野角が90°に対応するガンマ特性を順次補正したガンマ特性でガンマ補正処理を施すようにした。このため、液晶パネルの中央部を正面から視聴した場合に、その液晶パネルの全面に対してほぼ均一なガンマ特性で表示映像を視聴することができるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は、この実施の形態で説明するテレビジョン放送受信装置11を正面側から見た状態を示している。このテレビジョン放送受信装置11は、主として、薄型のキャビネット12と、このキャビネット12を支持する支持台13とから構成されている。
【0009】
このうち、キャビネット12には、その正面中央部に薄型の液晶パネル14が配置されている。また、このキャビネット12には、その液晶パネル14の両側に、一対のスピーカ15,15、操作部16及びワイヤレスのリモートコントローラ17から送出された操作情報を受信するための受信部18等が配置されている。
【0010】
一方、上記支持台13は、キャビネット12の底面中央部に回動自在に連結されるもので、所定の基台19の水平面上に載置された状態で、キャビネット12を起立させて支持するように構成されている。
【0011】
図2は、上記テレビジョン放送受信装置11の映像信号処理系を概略的に示している。すなわち、デジタルテレビジョン放送受信用のアンテナ20で受信したデジタルテレビジョン放送信号は、入力端子21を介して選局復調部22に供給される。この選局復調部22は、入力されたデジタルテレビジョン放送信号から所望のチャンネルの放送信号を選局し、その選局された信号を復調してデコーダ23に出力している。
【0012】
そして、このデコーダ23は、選局復調部22から入力された信号にデコード処理を施すことにより、デジタルの輝度信号Y及び色信号Cb/Crをそれぞれ生成して、セレクタ24に出力している。
【0013】
また、アナログテレビジョン放送受信用のアンテナ25で受信したアナログテレビジョン放送信号は、入力端子26を介して選局復調部27に供給される。この選局復調部27では、入力されたアナログテレビジョン放送信号から所望のチャンネルの放送信号を選局し、その選局された信号を復調してアナログの輝度信号Y及び色信号Cb/Crをそれぞれ生成している。
【0014】
そして、この選局復調部27で生成されたアナログの輝度信号Y及び色信号Cb/Crは、A/D(analog/digital)変換部28に供給されてデジタルの輝度信号Y及び色信号Cb/Crに変換された後、上記セレクタ24に出力される。
【0015】
また、アナログ映像信号用の外部入力端子29に供給されたアナログの輝度信号Y及び色信号Cb/Crは、A/D変換部30に供給されてデジタルの輝度信号Y及び色信号Cb/Crに変換された後、上記セレクタ24に出力される。さらに、デジタル映像信号用の外部入力端子31に供給されたデジタルの輝度信号Y及び色信号Cb/Crは、そのまま上記セレクタ24に供給される。
【0016】
ここで、このセレクタ24は、デコーダ23、A/D変換部28,30及び外部入力端子31からそれぞれ供給されるデジタルの輝度信号Y及び色信号Cb/Crから1組を選択して、映像信号処理部32に供給している。
【0017】
この映像信号処理部32は、詳細は後述するが、入力されたデジタルの輝度信号Y及び色信号Cb/Crに対して所定の信号処理を施すことにより、R(red),G(green),B(blue)信号を生成している。そして、この映像信号処理部32で生成されたR,G,B信号が、上記液晶パネル14に供給されて映像表示に供される。
【0018】
ここで、このテレビジョン放送受信装置11は、上記した各種の受信動作を含む種々の動作を制御部33によって統括的に制御されている。この制御部33は、CPU(central processing unit)33a等を内蔵したマイクロプロセッサであり、上記操作部16からの操作情報、または、上記リモートコントローラ17から送出され受信部18で受信された操作情報を受けて、その操作内容が反映されるように各部をそれぞれ制御している。
【0019】
この場合、上記制御部33は、メモリ部33bを利用して処理を行なっている。すなわち、このメモリ部33bは、主として、CPU33aが実行する制御プログラムを格納したROM(read only memory)と、該CPU33aに作業エリアを提供するためのRAM(random access memory)と、各種の設定情報及び制御情報等が格納される不揮発性メモリとを備えている。
【0020】
図3は、上記映像信号処理部32の一例を示している。すなわち、上記セレクタ24で選択されたデジタルの輝度信号Y及び色信号Cb/Crは、入力端子34a,34bを介してIP(interlace progressive)変換・スケーリング処理部35に供給される。
【0021】
このIP変換・スケーリング処理部35は、入力された輝度信号Y及び色信号Cb/Crに対して、液晶パネル14で映像表示を行なうためにプログレッシブ変換処理及びスケーリング処理を施して、エンハンサ処理部36に出力している。
【0022】
このエンハンサ処理部36は、入力された輝度信号Y及び色信号Cb/Crに対して、垂直及び水平方向の立ち上がりを急峻にしたり、または、シャープネスを変えたりするエンハンサ処理を施して、信号補正部37に出力している。
【0023】
この信号補正部37は、入力された輝度信号Yに対して輪郭補正処理を施すとともに、その輪郭補正処理に伴なって色信号Cb/Crに振幅制御処理を施し、色空間変換部38に出力している。
【0024】
この色空間変換部38は、入力された輝度信号Y及び色信号Cb/CrをR,G,B信号に変換し、RGBガンマ補正部39に出力している。このRGBガンマ補正部39は、入力されたR,G,B信号に対して、ホワイトバランス調整を施すとともに、上記液晶パネル14に対するガンマ補正処理を施し、ディザ処理部40に出力している。
【0025】
そして、このディザ処理部40が、入力されたR,G,B信号に対して、表現力を増すためにビット数の拡張された高階調のビット表現を、液晶パネル14に対応した低階調のビット数に変換する圧縮処理を施した後、出力端子41a,41b,41cを介して液晶パネル14に出力している。
【0026】
次に、上記RGBガンマ補正部39によるガンマ補正処理について説明する。まず、図4は、液晶パネル14とそれを視聴するユーザUとの相対的な位置関係を示している。すなわち、上記液晶パネル14は、その水平方向の画面サイズがHで、垂直方向の画面サイズがVとなっている。
【0027】
そして、今、ユーザUが、液晶パネル14の中央部Cを真正面から臨む位置、つまり、液晶パネル14の水平及び垂直方向で共に中央となる部分Cを、距離Aだけで離れた位置で正面から視聴しているものとする。この場合、液晶パネル14面の中央部Cに対するユーザUの視野角は90°となっている。
【0028】
ここで、液晶パネル14とユーザUとの距離Aに対して、液晶パネル14の水平及び垂直方向の画面サイズH,Vが十分に小さい場合、つまり、A≫H及びA≫Vの場合、液晶パネル14の全面についてユーザUの視野角がほぼ90°であると言える。このため、ユーザUは、液晶パネル14の全面で良好な表示映像を視聴することができる。
【0029】
これに対し、昨今の液晶パネル14の大型化により、液晶パネル14とユーザUとの距離Aに対して、液晶パネル14の水平及び垂直方向の画面サイズH,Vが十分に小さいとは言えなくなった場合、液晶パネル14の水平方向の端部E,E及び垂直方向の端部F,FにおけるユーザUの視野角B,Dは、90°より明らかに小さくなってくる。
【0030】
この場合、液晶パネル14面に対する視野角が90°のときに映像を最適に視聴することができるようにガンマ特性が設定されていると、ユーザUは、液晶パネル14の中央部Cでは良好な表示映像を視聴することができるが、液晶パネル14の周縁部にいくほどガンマシフト現象により中央部Cに比較して映像が白茶けて見えるようになる。
【0031】
そこで、この実施の形態では、液晶パネル14の中央部Cの画素に表示されるR,G,B信号にガンマ補正処理を施すときのガンマ特性に比べて、液晶パネル14の周縁部の画素になるほど、その画素に表示されるR,G,B信号にガンマ補正処理を施すときのガンマ特性を順次補正していくことにより、液晶パネル14の中央部Cを正面から視聴した場合に、その液晶パネル14の全面に対してほぼ均一なガンマ特性で表示映像を視聴することができるようにしている。
【0032】
すなわち、図5は、上記RGBガンマ補正部39で、入力されたR,G,B信号にガンマ補正処理を施す際のガンマ特性を示している。このガンマ特性は、RGBガンマ補正部39への入力信号レベルXを0から1に正規化したときの輝度レベルYを示している。この場合、視野角90°の場合に入力信号にガンマ補正処理を施す際のガンマ特性が、図中実線で示すガンマ特性(1)であり、
Y=Xα (α:定数)
なる式で示されるものとする。
【0033】
そして、液晶パネル14の全ての画素に表示される入力信号Xに対して、上記したガンマ特性(1)によるガンマ補正処理が施されているとする。すると、今、液晶パネル14の中央部Cから水平方向のみを考えた場合、液晶パネル14の水平方向の端部E,Eのように、ユーザUの視野角Bが90°より明らかに小さい状態では、その部分の画素は、ガンマシフト現象により液晶パネル14の中央部Cに比較して白茶けて見えるようになる。
【0034】
このことは、液晶パネル14の中央部Cから距離Aだけ離れた位置で視聴しているユーザUにとって、液晶パネル14の水平方向の端部E,Eの画素に表示すべき入力信号Xに、図5に点線で示すようなガンマ特性(2)、つまり、
Y=X(α−β) (β:定数)
でガンマ補正処理を施したのと等価な見え方となっている。
【0035】
このため、上記RGBガンマ補正部39では、液晶パネル14の水平方向の端部E,Eの画素に表示すべき入力信号Xに対して、図5に一点鎖線で示すようなガンマ特性(3)、つまり、
Y=X(α+β)
でガンマ補正処理を施すようにしている。
【0036】
これにより、ユーザUにとっては、液晶パネル14の水平方向の端部E,Eの画素が、入力信号Xに対してガンマ特性(1)、つまり、視野角90°の場合に対応するガンマ補正処理を施したのと等価な見え方となり、視野角Bが90°より明らかに小さい端部E,Eの画素についても、液晶パネル14面を視野角90°で視聴した場合と同様の画質で映像を視聴することができる。
【0037】
上記したガンマ特性の補正は、液晶パネル14の中央部Cから水平方向の端部E,Eにまで配列されている全ての画素の入力信号に対して施される。すなわち、液晶パネル14の中央部Cから水平方向の端部E,Eまでにn個(中央部Cの画素を含めず)の画素が存在するとする。
【0038】
この場合、ユーザUが液晶パネル14の中央部Cから離れている距離Aと、液晶パネル14の水平方向画面サイズHとにより、液晶パネル14の水平方向の端部E,Eにおける視野角Bが分かるので、例えばユーザUが距離Aをメートル単位で入力することができるようにしておけば、上記βが算出可能となる。つまり、ユーザUがリモートコントローラ17を操作するなどして、距離Aを入力できるように構成されていても良い。
【0039】
このため、液晶パネル14の中央部Cに存在する画素から、水平方向の端部E,Eに存在する画素に至るまでのn個の画素に対して、それぞれ、以下の式(1)に示すようなガンマ特性で入力信号Xに対するガンマ補正処理を施すことができる。
【数1】

【0040】
なお、上記した式(1)では、液晶パネル14の中央部Cに存在する画素から、水平方向の端部E,Eに存在する画素に至るまでのn個の画素に対して、それぞれ、順次ガンマ特性をリニアに変化させてガンマ補正処理を施すようにしている。しかしながら、これに限らず、例えば、以下の式(2)または(3)に示すようにガンマ特性を非線形に変化させてガンマ補正処理を施すようにすることもできる。
【数2】

【0041】
【数3】

【0042】
また、上記した画素単位でのガンマ特性の補正は、液晶パネル14の中央部Cから垂直方向の端部F,Fにまで配列されている全ての画素に対しても施される。これにより、液晶パネル14の中央部Cに対して視野角が90°となる位置にいるユーザUが、液晶パネル14の全面に対してほぼ均一なガンマ特性での表示映像を視聴することができるようになる。
【0043】
図6は、上記した実施の形態の変形例を示している。図6において、図2と同一部分には同一符号を付して説明すると、上記制御部33に測距センサ42が接続されている。この測距センサ42は、液晶パネル14とユーザUとの間の距離Aを測定するものである。そして、この測距センサ42で測定された距離Aを用いて、制御部33が液晶パネル14の端部における視野角を算出し、その視野角に基づいて上記βを算出する。これにより、制御部33は、画素単位で予め設定されたガンマ特性の式を用いて、各画素に対応する入力信号Xに対してガンマ補正処理を施すことができる。
【0044】
上記した実施の形態では、ユーザUが液晶パネル14の中央部Cを正面から臨む位置に存在するとし、中央部Cの画素に対するガンマ特性を基準として、その周縁の画素に対するガンマ特性を補正することについて説明している。しかしながら、これに限らず、液晶パネル14上においてユーザUの位置が移動した場合には、その移動先でユーザUの正面に位置する画素に対するガンマ特性を基準とし、その周縁の画素に対するガンマ特性を補正することも可能である。かかる構成によれば、どんな位置から液晶パネル14を視聴した場合であっても、各画素に対するガンマ補正を自動的に最適化し、より自然に色が再現された映像をユーザUは楽しむことができる。かかるガンマ補正処理は、大画面の液晶パネルを備える表示装置に対して特に有効である。
【0045】
実用上としては、例えば、ユーザUが、液晶パネル14との間の距離Aの入力と、液晶パネル14面を予め複数に分割した各領域の選択的な指定とができるようにしておき、ユーザUの指定した領域の中央に位置する画素に対するガンマ特性を基準とし、その周縁の画素に対するガンマ特性を補正していくようにすることができる。
【0046】
なお、この発明は上記した実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を種々変形して具体化することができる。例えば、隣接する単一の画素毎に特性を変えたガンマ補正処理を施すことも可能であるし、ある複数の画素を1つの単位画素として当該単位画素毎に特性を変えたガンマ補正処理を施すことも可能である。また、上記した実施の形態に開示されている複数の構成要素を適宜に組み合わせることにより、種々の発明を形成することができる。例えば、実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除しても良いものである。さらに、異なる実施の形態に係る構成要素を適宜組み合わせても良いものである。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】この発明の実施の形態を示すもので、テレビジョン放送受信装置の外観を説明するために示す正面図。
【図2】同実施の形態におけるテレビジョン放送受信装置の映像信号処理系を概略的に説明するために示すブロック構成図。
【図3】同実施の形態におけるテレビジョン放送受信装置の映像信号処理部を説明するために示すブロック構成図。
【図4】同実施の形態におけるテレビジョン放送受信装置の液晶パネルとユーザとの相対的な位置関係を説明するために示す図。
【図5】同実施の形態におけるテレビジョン放送受信装置のRGBガンマ補正部が行なうガンマ特性の補正を説明するために示す図。
【図6】同実施の形態におけるテレビジョン放送受信装置の変形例を説明するために示すブロック構成図。
【符号の説明】
【0048】
11…テレビジョン放送受信装置、12…キャビネット、13…支持台、14…液晶パネル、15…スピーカ、16…操作部、17…リモートコントローラ、18…受信部、19…基台、20…アンテナ、21…入力端子、22…選局復調部、23…デコーダ、24…セレクタ、25…アンテナ、26…入力端子、27…選局復調部、28…A/D変換部、29…外部入力端子、30…A/D変換部、31…外部入力端子、32…映像信号処理部、33…制御部、33a…CPU、33b…メモリ部、34a,34b…入力端子、35…IP変換・スケーリング処理部、36…エンハンサ処理部、37…信号補正部、38…色空間変換部、39…RGBガンマ補正部、40…ディザ処理部、41a〜41c…出力端子、42…測距センサ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力信号に基づいて液晶パネル面に映像表示を行なう液晶表示装置であって、
前記液晶パネル面内の特定の位置に存在する画素に表示させるための信号に対して、視野角が90°に対応するガンマ特性でガンマ補正処理を施し、前記特定の位置に存在する画素から前記液晶パネル面の端部に至るまでに存在する各画素に表示させるための各信号に対して、画素毎に、視野角が90°に対応するガンマ特性を順次補正したガンマ特性でガンマ補正処理を施すガンマ補正手段を具備することを特徴とする液晶表示装置。
【請求項2】
前記ガンマ補正手段は、前記液晶パネル面内の水平方向及び垂直方向の中央に存在する画素に表示させるための信号に対して、視野角が90°に対応するガンマ特性でガンマ補正処理を施すことを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
【請求項3】
前記ガンマ補正手段は、前記液晶パネル面内の特定の位置に存在する画素から、視野角が90°の状態で所定の距離だけ離れた位置で、前記液晶パネル面の端部を臨んだときの視野角に基づいて、視野角が90°に対応するガンマ特性を順次補正することを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
【請求項4】
前記ガンマ補正手段は、前記液晶パネル面とそれを臨む位置との間の距離を入力可能に構成されることを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
【請求項5】
前記ガンマ補正手段は、前記液晶パネル面からそれを臨む位置までの間の距離を自動測定する測距手段を備えることを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
【請求項6】
前記ガンマ補正手段は、前記液晶パネル面内のうち、視野角が90°の状態で臨まれる画素の位置を入力可能に構成されることを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
【請求項7】
前記ガンマ補正手段は、
画素に表示させるための信号レベルをX、その画素で表示される輝度レベルをY、定数をαとし、視野角が90°の場合のガンマ特性が
Y=Xα
である場合、前記液晶パネル面の端部に存在する画素に表示させるための信号に対して、前記液晶パネル面の端部の視野角に基づいて設定される定数をβとして等価的に
Y=X(α−β)
なるガンマ特性でガンマ補正処理が施されるようになるとすると、前記液晶パネル面の端部に存在する画素に表示させるための信号に対して、
Y=X(α+β)
なるガンマ特性でガンマ補正処理を施すことを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−72478(P2010−72478A)
【公開日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−241536(P2008−241536)
【出願日】平成20年9月19日(2008.9.19)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】