説明

液面検出システム

【課題】電源の電源電圧が変動しても、液面高さを正確に検出することができる液面検出システムの提供。
【解決手段】メータ電源回路10から供給される電力を使用することにより、燃料タンク90に貯留されている燃料の液面高さを検出する液面検出システム100であって、メータ電源回路10によって印加される電源電圧Veを安定化させるセンサ電源部32、及び安定化された電圧が印加されることにより、液面高さに応じた強さの検出電流Ix及び予め設定された強さの基準電流ILow,IHiを出力する電流制御部35、を有する液面センサ20と、検出電流Ixの強さに応じた検出電圧Vx及び基準電流ILowの強さに応じた基準電圧VLow,VHiを、電源電圧Veから生成する検出回路50と、基準電圧VLow,VHiを用いて検出電圧Vxを補正したうえで、液面の高さを演算するメータ制御回路40とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器に貯留されている液体の液面高さを検出する液面検出システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電源による電源電圧の印加により、容器に貯留されている液体の液面高さに応じた強さの検出電流を出力する液面センサを備える液面検出システムが知られている。このような液面検出システムの一種として、例えば特許文献1に開示の液面レベル測定システムは、抵抗式の液面センサ、入力回路、及びCPUを備えている。入力回路は、液面センサから出力される検出電流の強さに応じた検出電圧を、電源によって印加される電源電圧から生成する。そしてCPUは、入力回路によって生成された検出電圧に基づいて、液面高さを演算する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第4199149号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
さて、特許文献1に記載の液面レベル測定システムは、電源に接続されており、当該電源から電力の供給を受けることにより、液体の液面高さを検出することができる。この電源による電源電圧は、常に一定であるわけではなく、変動する。このように電源電圧が変動した場合、特許文献1に記載の液面レベル測定システムでは、以下のような問題が生じる。
【0005】
まず、抵抗式の液面センサにおいては、変動する電源電圧が電源によって印加されることとなる。故に、抵抗式の液面センサは、電源電圧の変動の影響を受けてしまい、液面高さに応じた強さの検出電流を出力することができなくなる。
【0006】
加えて、液面センサによって出力される検出電流が入力される入力回路は、電源によって印加される電源電圧から、検出電流の強さに応じた検出電圧を生成する。故に、入力回路によって生成される検出電圧には、電源電圧の変動に起因したずれの成分が含まれることとなる。
【0007】
これらのように、電源の電源電圧が変動すると、液面レベル測定システムは、液面センサから正確な検出電流を出力させることができなくなると共に、検出回路においてもずれの含まれた検出電圧を生成してしまう。故に、特許文献1に記載の液面レベル測定システムは、電源の電源電圧が変動すると、液面高さを正確に検出することができなくなってしまうことがあった。
【0008】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、その目的は、電源の電源電圧が変動しても、液面高さを正確に検出することができる液面検出システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明では、電源と接続され、当該電源から供給される電力を使用することにより、容器に貯留されている液体の液面高さを検出する液面検出システムであって、電源によって印加される電源電圧を安定化させるセンサ電源部、及びセンサ電源部によって安定化された電圧が印加されることにより、液面高さに応じた強さの検出電流を出力すると共に、予め設定された強さの基準電流を出力する電流制御部、を有する液面センサと、検出電流の強さに応じた検出電圧及び基準電流の強さに応じた基準電圧を、電源によって印加される電源電圧から生成する検出回路と、検出回路によって生成された検出電圧を、基準電圧を用いて補正する補正手段と、補正手段によって補正された検出電圧に基づいて、液面の高さを演算する演算手段と、を備える液面検出システムとする。
【0010】
この発明によれば、液面センサにおいては、電源によって印加される電源電圧は、センサ電源部によって安定化される。このように、安定化された電圧が印加されることにより、電流制御部は、電源電圧の変動の影響を受け難くなるので、液面高さに正確に応じた強さの検出電流を出力できるようになる。
【0011】
また電流制御部は、予め設定された強さの基準電流を出力する。上述したように、電流制御部は、センサ電源部によって安定化された電圧が印加されている。故に、検出電流と同様に、基準電流の強さも、電源電圧の変動の影響を受け難い。加えて、基準電流の強さは、予め定められている。以上により、電流制御部から出力される基準電流は、正確且つ一定の強さの電流となる。
【0012】
これら検出電流及び基準電流が入力される検出回路は、電源によって印加される電源電圧から、検出電流の強さに応じた検出電圧及び基準電流の強さに応じた基準電圧を生成する。ここで上述したように、基準電流が正確且つ一定であるので、基準電圧に生じる変動は、実質的に電源電圧の変動に起因したものとなる。故に、補正手段は、検出回路によって生成された検出電圧に含まれる電源電圧の変動に起因したずれの成分を、基準電圧の変動から推定することができる。以上により、補正手段は、基準電圧を用いて補正することによって、検出電圧に含まれている電源電圧の変動に起因したずれの成分を、当該検出電圧から取り除き得る。
【0013】
以上の構成による液面検出システムは、液面センサから正確な検出電流を出力させることができ、且つ検出回路において生じる検出電圧のずれも補正手段によって補正することができる。したがって、液面検出システムは、電源の電源電圧が変動しても、液面高さを正確に検出することができる。
【0014】
請求項2に記載の発明では、電流制御部は、検出電流として出力される電流のうちで最も弱い電流と、当該検出電流として出力される電流のうちで最も強い電流とを、一対の基準電流として出力し、検出回路は、一対の基準電圧のうちで値が大きい高圧基準電圧及び当該一対の基準電圧のうちで値が小さい低圧基準電圧を検出回路から取得し、高圧基準電圧から低圧基準電圧を減算した値に対する、検出電圧から低圧基準電圧を減算した値の比率を求め、演算手段は、補正手段によって求められた検出電圧に基づく比率から、液面高さを演算することを特徴とする。
【0015】
この発明では、電源電圧の変動に起因して検出電圧が上下した場合、一対の基準電圧のうちで値が大きい高圧基準電圧及び当該一対の基準電圧のうちで値が小さい低圧基準電圧も同様に上下する。故に、電源電圧が変動した場合であっても、高圧基準電圧から低圧基準電圧を減算した値に対する、検出電圧から当該低圧基準電圧を減算した値の比率は、変化し難い。このように、検出電圧を比率で表すように補正することによって、補正手段は、検出電圧に含まれている電源電圧の変動に起因したずれの成分を、当該検出電圧から確実に取り除き得る。したがって、液面検出システムは、電源の電源電圧が変動しても、液面高さをさらに正確に検出することができる。
【0016】
請求項3に記載の発明では、電流制御部は、一対の基準電流を順に出力し、検出回路は、一対の基準電流の強さに応じた一対の基準電圧を順に生成し、補正手段は、検出回路によって順に生成された一対の高圧基準電圧及び低圧基準電圧を取得し、当該高圧基準電圧から当該低圧基準電圧を減算した値に対する、検出電圧から当該低圧基準電圧を減算した値の比率を求めることを特徴とする。
【0017】
この発明のように、電流制御部が一対の基準電流を出力する場合、これらの基準電流は、当該電流制御部から順に出力されるのがよい。これにより検出回路は、一対の基準電流の強さに応じた基準電圧を、順に生成することができる。これにより、一対の基準電圧のうちの一方が生成されてから他方が生成されるまでの間の時間は、短くなり得る。故に、一対の基準電圧のうちの一方が生成されてから他方が生成されるまでの間における電源電圧の変動を抑制できるので、一対の基準電圧は、実質的に同じ電位の電源電圧から生成され得る。以上により、補正手段が検出電圧の補正に用いる値であって、高圧基準電圧から低圧基準電圧を減算した値は、正確になり得る。故に、補正手段は、検出電圧に含まれている電源電圧の変動に起因したずれの成分を、当該検出電圧から正確に取り除き得る。したがって、液面検出システムは、電源の電源電圧が変動しても、液面高さをさらに正確に検出することができる。
【0018】
請求項4に記載の発明では、電流制御部は、電源による液面検出システムへの電力供給の開始に伴い、センサ電源部によって電圧の印加が開始されることにより、基準電流を出力した後に、検出電流を出力し、検出回路は、基準電圧を生成した後に、検出電圧を生成し、補正手段は、検出電圧よりも前に生成される基準電圧によって、当該検出電圧を補正することを特徴とする。
【0019】
一般に、電源電圧は、液面検出システムに電力を供給していない間にも大きく変動することがある。そこでこの発明では、電源による電力供給の開始に伴い、センサ電源部によって電圧の印加が開始された電流制御部は、先ず基準電流を出力した後に、検出電流を出力するよう構成されている。これにより、検出回路では、電力供給を開始した後の電源電圧を反映した最新の基準電圧が先ず生成される。故に、補正手段は、検出電圧を補正するに際して、当該検出電圧よりも前に取得した最新の基準電圧を、補正に用いることができる。以上のように、電力供給を開始した後の電源電圧が反映された基準電圧を用いることで、補正手段は、検出電圧に含まれている電源電圧の変動に起因したずれの成分を、当該検出電圧から正確に取り除き得る。したがって、液面検出システムに電流を供給していない間に電源の電源電圧が大きく変動した場合であっても、液面検出システムは、液面高さを正確に検出することができる。
【0020】
請求項5に記載の発明では、電流制御部は、予め設定された周期毎に基準電流を出力し、補正手段は、周期毎に出力される基準電流の強さに応じて検出回路によって生成される基準電圧を用いて、当該基準電圧よりも後に検出回路によって生成される検出電圧を補正することを特徴とする。
【0021】
この発明の構成では、液面検出システムによる液面高さの検出が継続されている間であっても、電源電圧は変動し続ける。故に、予め設定された周期毎に基準電流を出力する電流制御部とすることにより、補正手段は、最新の電源電圧から生成された基準電圧を取得することができる。そして、最新の基準電圧を用いて検出電圧を補正することにより、補正手段は、検出電圧に含まれている電源電圧の変動に起因したずれの成分を、当該検出電圧から正確に取り除き得る。したがって、液面検出システムは、継続して使用される状況下においても、液面高さを正確に検出し続けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の一実施形態による液面検出システムの電気的構成を示す回路図である。
【図2】液面センサの構成を説明するための図であって、(a)液面センサの機械的構成を示す図であり、(b)液面センサの電気的構成を示す図である。
【図3】電流制御部から出力される電流の推移を示すタイミングチャートである。
【図4】メータ制御回路が液面高さを演算する処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
【0024】
図1は、本発明の一実施形態による液面検出システム100の電気的構成を示す回路図である。図2は、液面センサ20の機械的構成を示す図及び電気的構成を示す図である。液面検出システム100は、車両の燃料タンク90内に設置される液面センサ20によって、当該燃料タンク90に貯留されている燃料の液面高さを検出し、コンビネーションメータ80に設けられた燃料計60に向けて検出結果を出力する。
【0025】
図1に示されるように、液面検出システム100は、上述した液面センサ20、並びにコンビネーションメータに設けられた検出回路50及びメータ制御回路40等によって構成されている。加えて液面検出システム100は、コンビネーションメータ80に設けられているメータ電源回路10、燃料計60、及びグラウンド回路70と接続されている。
【0026】
図1及び図2に示されるように、液面センサ20は、フロート21、マグネットホルダ23、フロートアーム24、ハウジング25を備えている。
【0027】
フロート21は、例えば発泡させたエボナイト等の比重の小さい材料によって、厚さの薄い直方体形状に形成されている。フロート21は、燃料よりも比重が小さい材料から形成されることにより、燃料の液面に浮揚可能である。フロート21には、フロートアーム24に外嵌されるための貫通孔が、フロート21の重心を通るよう形成されている。
【0028】
マグネットホルダ23は、耐油性、耐溶剤性、及び機械的性質に優れる、例えばポリアセタール(POM)樹脂等により円筒形状に成形されている。マグネットホルダ23は、その内周面に形成される軸受け部によってハウジング25に回転自在に支持されている。このマグネットホルダ23には、強磁性を示す円筒形状のマグネットがインサート成形によって埋設されている。マグネットは、その中心軸がマグネットホルダの中心軸と一致するよう埋設されており、マグネットホルダ23と一体に回転する。
【0029】
フロートアーム24は、ステンレス鋼等の金属材料からなる丸棒状の心材によって形成されている。フロートアーム24の両端部のうち、一方の端部には、フロート21が保持されている。またフロートアーム24の他方の端部は、マグネットホルダ23によって保持されている。
【0030】
ハウジング25は、燃料のような有機溶剤に侵されることがなく、高温でも強度が低下しないポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂等によって矩形の板状に成形されている。ハウジング25は、その長手方向を鉛直方向に向けた状態で、燃料ポンプモジュール等の壁面に取り付けられており、液面センサ20を燃料タンク90に対して固定している。
【0031】
以上の構成により、フロートアーム24によって、燃料の液面に追従して上下移動するフロート21の往復動作は、回転運動に変換されてフロートアーム24およびマグネットホルダ23よりなる一体要素に伝達される。故に、マグネットホルダ23は、燃料タンク90に貯留される燃料の液面に追従し、ハウジング25に対して相対回転する。
【0032】
液面センサ20は、電気的構成として、電源端子31、センサ電源部32、磁気センサ部33、EEPROM34、電流制御部35、出力端子36を備えている。
【0033】
電源端子31は、メータ制御回路40を介して、メータ電源回路10と接続されている。電源端子31には、メータ電源回路10から例えば5Vの電源電圧Veが印加される。
【0034】
センサ電源部32は、電源端子31と接続されており、メータ電源回路10により印加される電源電圧Veを安定化させる。またセンサ電源部32は、磁気センサ部33、EEPROM34、及び電流制御部35と接続されている。センサ電源部32は、磁気センサ部33、EEPROM34、及び電流制御部35に安定化した電圧を印加する。
【0035】
磁気センサ部33は、マグネットホルダ23内に埋設されたマグネット、及びハウジング25内に埋設されたホール素子を有している。ホール素子は、マグネットホルダ23に埋設された円筒形状のマグネットの内周側に位置している。以上の構成では、燃料の液面が上下することに伴い、マグネットホルダ23と一体でマグネットが回転することにより、ホール素子を通過する磁束の密度が変化する。ホール素子は、センサ電源部32と接続されており、当該センサ電源部32によって電圧が印加される。電圧が印加されたホール素子は、当該ホール素子を通過する磁束の密度の変化を電気信号に変換し、EEPROM34に出力する。
【0036】
EEPROM34は、液面センサ20に係わる種々の情報を格納するための記憶媒体である。このEEPROM34には、磁気センサ部33によって出力された電気信号に対して、電流制御部35がどのような電流を出力するかを規定した出力特性についての情報が格納されている。EEPROM34は、磁気センサ部33から出力された電気信号を適宜補正又は変換して、電流制御部35に出力する。
【0037】
電流制御部35は、センサ電源部32及び出力端子36と接続されている。電流制御部35には、EEPROM34を介して、磁気センサ部33から出力された電気信号が入力される。電流制御部35は、センサ電源部32によって安定化された電圧が印加されることにより、液面高さに応じた強さの検出電流Ixを出力する。
【0038】
出力端子36は、メータ制御回路40を介して、グラウンド回路70と接続されている。電流制御部35によって出力された検出電流Ixは、出力端子36を通じてメータ制御回路40に入力される。
【0039】
検出回路50は、液面センサ20から出力された検出電流Ixの強さに応じた検出電圧を、メータ電源回路10によって印加される電源電圧Veから生成する。検出回路50は、配線51、配線52、抵抗器53、配線54、ローパスフィルタ回路55、配線56、及び抵抗器57を有している。
【0040】
配線51は、メータ電源回路10と電源端子31とを接続している。配線52は、グラウンド回路70と出力端子36とを接続している。抵抗器53は、所定の電気抵抗を備える受動素子であって、配線51に設けられている。配線54は、配線51において抵抗器53と電源端子31との間に位置する電圧検出部58と、メータ制御回路40とを接続している。
【0041】
ローパスフィルタ回路55は、配線54に設けられており、所定の周波数よりも高い帯域の電流がメータ制御回路40に入力されることを防止する。ローパスフィルタ回路55は、抵抗器55a、配線55b、及びコンデンサ55c等によって構成されている。抵抗器55aは、配線54に設けられている。配線55bは、配線54において抵抗器55a及びメータ制御回路40間と、配線52とを接続している。コンデンサ55cは、所定の静電容量を備える受動素子であって、配線55bに設けられている。
【0042】
配線56は、配線54において電圧検出部58及びローパスフィルタ回路55間と、配線52とを接続している。抵抗器57は、所定の電気抵抗を備える受動素子であって、配線56に設けられている。
【0043】
以上のように構成された検出回路50では、液面センサ20から出力される検出電流Ixは、配線52を介して、グラウンド回路70に流れる。この検出回路50では、液面センサ20から当該検出回路50に入力される検出電流Ixの強さに応じて、電圧検出部58における検出電圧Vxが変化する。上述したように、検出電流Ixの強さは燃料タンク90に貯留された燃料の液面高さに応じて変化するので、電圧検出部58における検出電圧Vxの高さも、当該液面高さに応じて変化する。この電圧検出部58に生成される検出電圧Vxは、配線54及びローパスフィルタ回路55を介してメータ制御回路40に取得される。
【0044】
メータ制御回路40は、各種の演算を行うためのマイコン等によって構成されている。メータ制御回路40は、検出電圧Vxに基づいて、液面高さ、ひいては燃料の残量を示す値を演算する。具体的にメータ制御回路40は、所定時間の間に取得した複数の検出電圧Vxの平均値を算出する。そして、メータ制御回路40は、演算結果に基いて燃料計60を制御し、燃料の残量を視認者に報知するための表示を当該燃料計60に形成させる。
【0045】
メータ電源回路10は、車両に搭載されたバッテリ等と接続されており、当該バッテリから電力が供給されている。メータ電源回路10は、液面センサ20、メータ制御回路40、及び検出回路50等と接続されている。メータ電源回路10は、液面センサ20、メータ制御回路40、及び検出回路50等に適した形態にバッテリから供給された電力を変換し、これらの要素20,40,50等に供給する。
【0046】
燃料計60は、燃料タンク90に貯留されている燃料の残量を視認者に報知するための表示を形成する。燃料計60は、数字及び文字等が形成された文字盤(図示しない)、数字を指す指針(図示しない)と、指針を回転させるステッピングモータ(図示しない)等によって構成されている。ステッピングモータは、メータ制御回路40から入力される信号、具体的にはデジタルパルスに基づいて、指針を回転させる。これにより燃料計60には、燃料の残量を示す表示が形成される。
【0047】
グラウンド回路70は、例えば車両のボディに接地されている。グラウンド回路70は、検出回路50及びメータ制御回路40等と接続されており、これら検出回路50及びメータ制御回路40から入力された電荷を、車両のボディ等に落とす。
【0048】
次に、以上の構成による液面検出システム100が、液面高さを検出する作動について詳細に説明する。
【0049】
まず液面センサ20の作動について、図3及び図2に基づいて説明する。図3に示されるのは、電流制御部35から出力される電流の推移を示すタイミングチャートである。メータ電源回路10から液面センサ20への電源電圧Veの印加が開始されることにより、センサ電源部32は、磁気センサ部33、EEPROM34、及び電流制御部35へ安定化した電圧を印加し始める。これにより、液面センサ20による液面高さの検知及び電流制御部35による電流の出力が、時刻t0から開始される。
【0050】
EEPROM34は、センサ電源部32による電圧の印加が開始された後、予め設定された基準電流ILow,IHiが電流制御部35から出力されるよう、当該電流制御部35に電気信号を出力する。これにより、電流制御部35は、一対の基準電流ILow,IHiを順に出力する。電流制御部35は、センサ電源部によって電圧の印加が開始される時刻t0から予め設定された時間T1が経過した時刻t1までの間、基準電流ILowを出力する。この基準電流ILowの強さは、検出電流Ixとして出力される電流のうちで最も弱い電流と同じである。この時刻t1から予め設定された時間T2を経過した時刻t2までの間、電流制御部35は、基準電流IHiを出力する。この基準電流IHiの強さは、検出電流Ixとして出力される電流のうちで最も強い電流と同じである。
【0051】
EEPROM34は、時刻t2を経過すると、検出電流Ixが電流制御部35から出力されるよう、当該電流制御部35に電気信号を出力する。EEPROM34は、磁気センサ部33から入力されている液面高さに基づく電気信号を適宜補正又は変換し、電流制御部35に出力する。以上により電流制御部35は、基準電流ILow及び基準電流IHiを順に出力した後に、時刻t2から時刻t3までの間、検出電流Ixを出力する。この時刻t3は、時刻t0から予め設定された時間T0を経過した時刻である。
【0052】
EEPROM34は、時刻t3の経過後、再び基準電流ILow,IHiを出力するよう、電流制御部35に電気信号を出力する。このようなEEPROM34の作動により、電流制御部35は、予め設定された周期T0毎に、基準電流ILow,IHi、並びに検出電流Ixを順に出力する。
【0053】
次に、上述したような基準電流ILow,IHi並びに検出電流Ixが液面センサ20から検出回路50に入力されることにより、当該検出回路50の電圧検出部58における電圧が変化する態様について説明する。
【0054】
時刻t0から時刻t1までの間、液面センサ20から検出回路50には、基準電流ILowが入力される。このときの電圧検出部58の電圧が、低圧基準電圧VLowである。時刻t1から時刻t2までの間、液面センサ20から検出回路50には、基準電流IHiが入力される。このときの電圧検出部58の電圧が、低圧基準電圧VLowよりも高い高圧基準電圧VHiとなる。
【0055】
以上のように、検出回路50は、メータ電源回路10によって印加される電源電圧Veから、基準電流ILow,IHiの強さに応じた低圧基準電圧VLow及び高圧基準電圧VHiを生成する。そして、これら低圧基準電圧VLow及び高圧基準電圧VHiを順に生成した後の時刻t2から時刻t3までの間、検出電圧Vxを生成する。
【0056】
次に、メータ制御回路40が、基準電圧VLow,VHi並びに検出電圧Vxを取得して、液面高さを補正及び演算する処理を、図4に基づいて説明する。図4のフローチャートに示される処理は、メータ電源回路10からメータ制御回路40に電力供給が開始されることによりメータ制御回路40によって実施され、当該電流供給が中止されるまで繰り返し実施される。
【0057】
S101では、時刻t0からの経過時間tのカウントを開始し、S102に進む。この時刻t0は、上述したようにメータ電源回路10による電力供給が開始される時刻である。S102では、ローパスフィルタ回路55を介して、検出回路50の電圧検出部58に生成されている電圧を取得する。この電圧検出部58における電圧は、低圧基準電圧VLowから高圧基準電圧VHiに順に変化する。S102では、これら低圧基準電圧VLow及び高圧基準電圧VHiを順に取得し、S103に進む。ここで、低圧基準電圧VLow及び高圧基準電圧VHiは、それぞれメータ制御回路40によって複数回取得され、その平均値として、当該メータ制御回路40に記憶されてもよい。
【0058】
S103では、高圧基準電圧VHiの後に電圧検出部58に生成されている検出電圧Vxを取得する。S103では、検出電圧Vxを複数回取得し、それらの平均値を算出する。そして、S104に進む。
【0059】
S104では、S103において取得した検出電圧Vxを、S102において取得した低圧基準電圧VLow及び高圧基準電圧VHiを用いて補正し、S105に進む。具体的に、高圧基準電圧VHiから低圧基準電圧VLowを減算した値に対する、検出電圧Vxから低圧基準電圧VLowを減算した値の比率Sを、以下の数式1から求める。
【0060】
【数1】

S105では、S104において算出された検出電圧Vxに基づく比率Sから、液面の高さ、ひいては燃料残量を示す値を演算し、燃料計60に出力する。そして、演算された値に基いて、燃料計60を制御し、当該燃料残量を示す表示を形成させ、S106に進む。
【0061】
S106では、S102においてカウントを開始した経過時間tが、予め設定された時刻t3を経過しているか否かを判定する。S106において、経過時間tが時刻t3を経過していないと判定した場合、S103に戻る。一方、S106において、経過時間tが時刻t3を経過していると判定した場合、S107に進む。
【0062】
S107では、経過時間tをリセットした後、再びカウントを開始し、S102に戻る。そして、S102からS107までの処理を繰り返す。これにより、メータ制御回路40は、予め設定された周期T0毎に検出回路50によって生成される基準電圧VLow,VHiを用いて、当該基準電圧よりも後の検出電圧Vxを補正する。
【0063】
ここまで説明した第一実施形態では、液面センサ20においては、メータ電源回路10によって印加される電源電圧Veは、センサ電源部32によって安定化される。このように、安定化された電圧が印加されることにより、電流制御部35は、電源電圧Veの変動の影響を受け難くなるので、液面高さに正確に応じた強さの検出電流Ixを出力できるようになる。
【0064】
また電流制御部35は、センサ電源部32によって安定化された電圧が印加されている。故に、検出電流Ixと同様に、基準電流ILowの強さも、電源電圧Veの変動の影響を受け難い。加えて、基準電流ILow,IHiの強さは、予め定められている。以上により、これらの基準電流ILow,IHiは、正確且つ一定の強さの電流となる。
【0065】
これら検出電流Ix及び基準電流ILow,IHiが入力される検出回路50は、電源電圧Veから、検出電圧Vx及び基準電圧VLow,VHi生成する。ここで上述したように、基準電流ILow,IHiが正確且つ一定の強さであるので、基準電圧VLow,VHiに生じる変動は、実質的に電源電圧Veの変動に起因したものとなる。故に、メータ制御回路40は、検出回路50によって生成された検出電圧Vxに含まれる電源電圧Veの変動に起因したずれの成分を、基準電圧VLow,VHiの変動から推定することができる。以上により、メータ制御回路40は、基準電圧VLow,VHiを用いて補正することによって、検出電圧Vxに含まれている電源電圧Veの変動に起因したずれの成分を、当該検出電圧Vxから取り除き得る。
【0066】
以上の構成による液面検出システム100は、液面センサ20から正確な検出電流Ixを出力させることができ、且つ検出回路50において生じる検出電圧Vxのずれもメータ制御回路40によって補正することができる。したがって、液面検出システム100は、メータ電源回路10の電源電圧Veが変動しても、液面高さを正確に検出することができる。
【0067】
加えて第一実施形態では、電源電圧Veの変動に起因して検出電圧Vxが上下した場合、高圧基準電圧VHi及び低圧基準電圧VLowも同様に上下する。故に、電源電圧Veが変動した場合であっても、高圧基準電圧VHiから低圧基準電圧VLowを減算した値に対する、検出電圧Vxから当該低圧基準電圧VLowを減算した値の比率Sは、変化し難い。このように、検出電圧Vxを比率Sで表すように補正することによって、メータ制御回路40は、検出電圧Vxに含まれている電源電圧Veの変動に起因したずれの成分を、当該検出電圧Vxから確実に取り除き得る。したがって、液面検出システム100は、メータ電源回路10の電源電圧Veが変動しても、液面高さを正確に検出することができる。
【0068】
また第一実施形態では、液面センサ20から基準電流ILow,IHiが順に出力されることにより、検出回路50は、基準電圧VLow,VHiを順に生成することができる。これにより、低圧基準電圧VLowが生成されてから高圧基準電圧VHiが生成されるまでの間の時間は、短くなり得る。故に、低圧基準電圧VLowが生成されてから高圧基準電圧VHiが生成されるまでの間における電源電圧Veの変動を抑制できるので、低圧基準電圧VLow及び高圧基準電圧VHiは、互いに実質的に同じ電位の電源電圧Veから生成され得る。
【0069】
以上により、高圧基準電圧VHiから低圧基準電圧VLowを減算した値及び比率Sは、正確になり得る。故に、メータ制御回路40は、検出電圧Vxに含まれている電源電圧Veの変動に起因したずれの成分を、当該検出電圧Vxから正確に取り除き得る。したがって、液面検出システム100は、電源の電源電圧Veが変動しても、液面高さを正確に検出することができる。
【0070】
さらに第一実施形態における電源電圧Veは、バッテリに生じる自然放電等に起因して、液面検出システム100に電力を供給していない間にも大きく変動することがある。そこで、液面センサ20は、センサ電源部32によって電圧が印加されると、先ず基準電流ILow及び基準電流IHiを順に出力した後に、検出電流Ixを出力するよう構成されている。これにより、検出回路50では、電力供給を開始した後の電源電圧Veを反映した最新の高圧基準電圧VHi及び低圧基準電圧VLowが先ず生成される。故に、メータ制御回路40は、検出電圧Vxを補正するに際して、当該検出電圧Vxよりも前に取得した最新の高圧基準電圧VHi及び低圧基準電圧VLowを、補正のための比率Sの算出に用いることができる。
【0071】
以上のように、電力供給を開始した後の電源電圧Veが反映された高圧基準電圧VHi及び低圧基準電圧VLowを用いることで、メータ制御回路40は、検出電圧Vxに含まれている電源電圧Veの変動に起因したずれの成分を、正確に取り除き得る。したがって、液面検出システム100に電流を供給していない間に電源電圧Veが大きく変動した場合であっても、液面検出システム100は、液面高さを正確に検出することができる。
【0072】
また加えて第一実施形態では、液面検出システム100による液面高さの検出が継続されている間であっても、電源電圧Veは変動し続ける。故に、予め設定された周期T0毎に基準電流ILow,IHiを出力する液面センサ20とすることにより、メータ制御回路40は、最新の電源電圧Veから生成された高圧基準電圧VHi及び低圧基準電圧VLowを取得することができる。そして、最新の高圧基準電圧VHi及び低圧基準電圧VLowを用いて検出電圧Vxを補正することにより、メータ制御回路40は、検出電圧Vxに含まれている電源電圧Veの変動に起因したずれの成分を、当該検出電圧Vxから正確に取り除き得る。したがって、液面検出システム100は、継続して使用される状況下においても、液面高さを正確に検出し続けることができる。
【0073】
尚、本実施形態において、メータ電源回路10が特許請求の範囲に記載の「電源」に相当し、燃料タンク90が特許請求の範囲に記載の「容器」に相当し、燃料が特許請求の範囲に記載の「液体」に相当し、メータ制御回路40が特許請求の範囲に記載の「補正手段」及び「演算手段」に相当する。
【0074】
(他の実施形態)
以上、本発明による一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定して解釈されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において種々の実施形態に適用することができる。
【0075】
上記実施形態において、メータ制御回路40は、高圧基準電圧VHi、低圧基準電圧VLow、及び検出電圧Vxから比率Sを算出することにより、当該検出電圧Vxに含まれる電源電圧Veの変動に起因したずれを取り除く補正をしていた。しかし、基準電圧を用いて検出電圧Vxを補正するものであれば、補正の手法は、上記実施形態にて説明したものに限定されない。例えば、メータ制御回路は、検出回路において生成された現在の基準電圧と、予め記憶している基準電圧との差分を求める。そしてメータ制御回路は、この差分を検出電圧Vxに減算又は加算することによって、当該検出電圧Vxに含まれる電源電圧Veの変動に起因したずれの成分を取り除く。以上のような補正を行うメータ制御回路を備える液面検出システムであっても、液面高さの検出の正確性は向上し得る。
【0076】
上記実施形態において、液面センサ20の電流制御部35から出力される一対の基準電流ILow,IHiは、それぞれ検出電流Ixとして出力される電流のうちで、最も弱いもの及び最も強いものと同一となるように設定されていた。しかし、基準電流として電流制御部から出力される電流の強さは、検出電流Ixの強さとは無関係に、任意に設定されていてもよい。互いに異なる強さである一対の基準電流を出力する液面センサを用いれば、メータ制御回路は、検出電圧Vxに基づく比率Sを算出することができる。
【0077】
上記実施形態では、比率Sを算出するにあたり、メータ制御回路40は、検出電圧Vxから低圧基準電圧VLowを減算した値を用いていた。しかし、メータ制御回路は、高圧基準電圧VHiから検出電圧Vxを減算した値を、高圧基準電圧VHiから低圧基準電圧VLowを減算した値にて除算し、検出電圧Vxに基づく比率を算出してもよい。
【0078】
上記実施形態において、液面センサ20は、当該液面センサ20への電源電圧Veの印加が開始された後に、一対の基準電流ILow,IHiを順に出力していた。しかし、複数の基準電流が出力されるタイミングは、上記実施形態のような順番でなくてもよく、又電圧の印加された直後でなくてもよい。基準電圧が出力されるタイミングは、適宜設定されてよい。
【0079】
上記実施形態では、基準電流ILow,IHiは、周期T0毎に出力されていた。しかし、液面センサは、電圧の印加が開始された直後に限り、基準電流を出力してもよい。又は、液面センサは、メータ制御回路からの指令に基づいて、基準電流を出力してもよい。
【0080】
上記実施形態では、液体に浮揚するフロート21を用いて液面高さを検知する形態の液面センサ20が用いられていた。しかし、基準電流を出力可能であれば、例えば超音波式の液面センサや光学式の液面センサが用いられていてもよい。超音波式又は光学式の液面センサとは、液面に向けて出射した超音波又は赤外線が当該液面にて反射し、液面センサに戻ってくるまでの時間を計測することにより、液面高さを検知するセンサである。
【0081】
以上、本発明を車両の燃料タンク90に貯留された燃料の液面高さを検出する液面検出システム100に適用した例に基づいて説明したが、本発明の適用対象は、燃料の液面高さの検出に限られない。車両に搭載される他の液体、例えばブレーキフルード、エンジン冷却水、エンジンオイル等の容器内の液面検出システムに本発明が適用されてもよい。さらに、車両用に限らず、各種民生用機器、各種輸送機械が備える容器内の液面検出システムに、本発明は適用されてもよい。
【符号の説明】
【0082】
10 メータ電源回路(電源)、20 液面センサ、21 フロート、23 マグネットホルダ、24 フロートアーム、25 ハウジング、31 電源端子、32 センサ電源部、33 磁気センサ部、34 EEPROM、35 電流制御部、36 出力端子、40 メータ制御回路(補正手段、演算手段)、50 検出回路、51,52,54,55b,56 配線、53,55a,57 抵抗器、55 ローパスフィルタ回路、55c コンデンサ、58 電圧検出部、60 燃料計、70 グラウンド回路、80 コンビネーションメータ、90 燃料タンク(容器)、100 液面検出システム、Ix 検出電流、IHi,ILow 基準電流、Ve 電源電圧、Vx 検出電圧、VHi 高圧基準電圧、VLow 低圧基準電圧

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電源と接続され、当該電源から供給される電力を使用することにより、容器に貯留されている液体の液面高さを検出する液面検出システムであって、
前記電源によって印加される電源電圧を安定化させるセンサ電源部、及び前記センサ電源部によって安定化された電圧が印加されることにより、前記液面高さに応じた強さの検出電流を出力すると共に、予め設定された強さの基準電流を出力する電流制御部、を有する液面センサと、
前記検出電流の強さに応じた検出電圧及び前記基準電流の強さに応じた基準電圧を、前記電源によって印加される前記電源電圧から生成する検出回路と、
前記検出回路によって生成された前記検出電圧を、前記基準電圧を用いて補正する補正手段と、
前記補正手段によって補正された前記検出電圧に基づいて、前記液面の高さを演算する演算手段と、
を備えることを特徴とする液面検出システム。
【請求項2】
前記電流制御部は、前記検出電流として出力される電流のうちで最も弱い電流と、当該検出電流として出力される電流のうちで最も強い電流とを、一対の前記基準電流として出力し、
前記検出回路は、前記一対の基準電流の強さに応じた一対の前記基準電圧を、前記電源によって印加される前記電源電圧から生成し、
前記補正手段は、前記一対の基準電圧のうちで値が大きい高圧基準電圧及び当該一対の基準電圧のうちで値が小さい低圧基準電圧を前記検出回路から取得し、前記高圧基準電圧から前記低圧基準電圧を減算した値に対する、前記検出電圧から前記低圧基準電圧を減算した値の比率を求め、
前記演算手段は、前記補正手段によって求められた前記検出電圧に基づく前記比率から、前記液面高さを演算することを特徴とする請求項1に記載の液面検出システム。
【請求項3】
前記電流制御部は、前記一対の基準電流を順に出力し、
前記検出回路は、前記一対の基準電流の強さに応じた前記一対の基準電圧を順に生成し、
前記補正手段は、前記検出回路によって順に生成された前記一対の前記高圧基準電圧及び前記低圧基準電圧を取得し、当該高圧基準電圧から当該低圧基準電圧を減算した値に対する、前記検出電圧から当該低圧基準電圧を減算した値の比率を求めることを特徴とする請求項2に記載の液面検出システム。
【請求項4】
前記電流制御部は、前記電源による前記液面検出システムへの電力供給の開始に伴い、前記センサ電源部によって電圧の印加が開始されることにより、前記基準電流を出力した後に、前記検出電流を出力し、
前記検出回路は、前記基準電圧を生成した後に、前記検出電圧を生成し、
前記補正手段は、前記検出電圧よりも前に生成される前記基準電圧によって、当該検出電圧を補正することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の液面検出システム。
【請求項5】
前記電流制御部は、予め設定された周期毎に前記基準電流を出力し、
前記補正手段は、前記周期毎に出力される前記基準電流の強さに応じて前記検出回路によって生成される前記基準電圧を用いて、当該基準電圧よりも後に前記検出回路によって生成される前記検出電圧を補正することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の液面検出システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate