説明

清掃材ホールダー

【課題】従来の清掃材ホールダーでは、基台1の下に弾性板4を接着し、弾性板4の下に清掃材取付板5を接着している。清掃材取付板5の下面には多数の小突起を設けている。基台1を電動研磨機の下に取り付け、ナイロン製たわし等を床面に置いて清掃材取付板5の小突起群を押し付ける。それから電動研磨機を回転させ、清掃を続けていく。清掃材取付板5が磨耗したら、基台1と共に全体を取り替える。本発明が解決しようとする課題は、高価な基台1以外の部分だけを取り替えれば済む清掃材ホルダーを提供する点にある。
【解決手段】基台1に垂直方向の穴をあけて空間6とし、取付板7から上方へ設けた突出片8を空間6にはめて基台1の下に取付板7を取り付けている。取付板7の下に弾性板4と清掃材取付板5とを取り付けている。磨耗して取り替える場合は、基台1から取付板7を外し、取付板7以下の部分だけを取り替える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パッド状ナイロン製たわし等の清掃材を取り付けるようにした清掃材ホールダーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
図4及び図5は本発明の実施例1を示す図であるが、図4・5を借りて従来の清掃材ホールダーを説明する(例えば、特許文献1参照)。図4は清掃材ホールダーの片側断面図、図5は図4に示したものの平面図である。1は基台を示している。基台1は円板状のものとし、基台1の中央には円形の中央穴2を垂直方向にあけている。基台1の上面において中央穴2の外周には上方へ突出する突出部3を設けている。基台1の下面に、基台1と同形としたスポンジ等の弾性板4を接着して取り付けている。弾性板4の下面には、弾性板4と同形とした薄い板状の清掃材取付板5を接着して取り付けている。清掃材取付板5の下面全面には、下端に引っ掛りのある小突起の多数を設けている。
【0003】
この従来の清掃材ホールダーは次のようにして使用する。基台1を電動研磨機の下に取り付け、ナイロン製たわし等の清掃材を床面等に置いて清掃材取付板5の小突起群を押し付ける。それから電動研磨機のスイッチを入れ、清掃を続けていく。
【0004】
【特許文献1】 実公昭46−28700号公報(第2頁、第1−3図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記従来のものは次のような欠点を持っている。従来のものは、基台1の下面に弾性板4を接着し、弾性板4の下面に清掃材取付板5を接着した構造としている。そして、清掃を続けるうちに、清掃材取付板5等が磨耗等をして清掃作業に支障を来たすようになる。この場合、磨耗等をした部材だけの取替えができるなら、磨耗等をした部材をはがして新しいものを張り付け、再び使用を続けることができる。しかし、各部材は使用中にはがれないようにと強力な接着剤で張り付けているため、容易にははがせない。したがって、一部が磨耗等をしても、基台1・弾性板4・清掃材取付板5の全部を取り替えるしかなかった。
【0006】
これでは利用者にとっては大変不経済であった。廃棄物が増えるだけでなく、資源の無駄遣いにもなった。特に、大きな基台1は剛性のプラスチック製で3キロ以上もあり、一般ごみとして廃棄処分をすることができず、この意味からも高価に付いた。なお、基台1以外の部分は簡単に手で折り曲げて圧縮し、一般ごみとして処分をすることができる。
【0007】
本発明が解決しようとする課題は、一部が磨耗等をして清掃に支障を来たすようになった場合、一部を取り替えれば済むようにした清掃材ホルダーを提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に係る清掃材ホールダーは、電動研磨機の下に取り付けるようにした円板状の基台1と、基台1と同形とし基台1の下に着脱自在に取り付けるようにした取付板7と、基台1と同形とし取付板7の下に取り付けるようにした清掃材取付板5とを備えたものである。このものは次のようにして組み立てる。まず、基台1の下に取付板7を取り付け、取付板7の下に清掃材取付板5を接着したりして取り付けると、組立てが完了する。
【0009】
清掃材取付板5は、下面全面に、例えば下端に引っ掛りのある小突起の多数を設けたものとする。その他清掃材取付板5としては単繊維の下端にこぶ状の引っ掛りを設けた面ファスナーの雄型を用いてもよい。そして、基台1を電動研磨機の下に取り付け、ナイロン製回転たわし等の清掃材を床面に置いて清掃材取付板5の小突起群を押し付ける。それから、電動研磨機のスイッチを入れ、清掃を続けていく。
【0010】
請求項2に係る清掃材ホールダーは、電動研磨機の下に取り付けるようにした円板状の基台1と、基台1と同形とし基台1の下に着脱自在に取り付けるようにした取付板7と、基台1と同形とし取付板7の下に取り付けるようにした弾性板4と、基台1と同形とし弾性板4の下に取り付けるようにした清掃材取付板5とを備えたものである。まず、基台1の下に取付板7を取り付け、取付板7の下に弾性板4を接着したりして取り付ける。つぎに、弾性板4の下に清掃材取付板5を接着したりして取り付けると、組立てが完了する。なお、取付板7の下面や清掃材取付板5の上面に突起を設け、弾性板4に食い込ませるようにしてもよい。
【0011】
請求項3に係る清掃材ホールダーは、電動研磨機の下に取り付けるようにした円板状の基台1と、基台1と同形とし基台1の下に取り付けるようにした弾性板4と、基台1と同形とし弾性板4の下において基台1に対して着脱自在に取り付けるようにした取付板7と、基台1と同形とし取付板7の下に取り付けるようにした清掃材取付板5とを備えたものである。請求項3に係るものの組立て方法・使用方法等は、前記の説明から明らかであるから説明を省く。
【0012】
請求項4に係る清掃材ホールダーは、請求項1又は2又は3記載のものにおいて、基台1に対して取付板7を着脱自在に取り付ける手段が、取付板7から上方へと突出片8を設けてその突出片8がちょうどはまる空間6を基台1の下方から設けたものであることを特徴とするものである。取付板7の突出片8を基台1の空間6に下方からはめ、基台1に対して取付板7を取り付ける。
【0013】
以上のものにおいて、清掃を続け清掃材取付板5等が磨耗等をして清掃作業に支障を来たすようになったら、基台1から取付板7を取り外す。そして、使えなくなった部材だけ新しくし、基台1に元通りに取り付けて再び使用する。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係る清掃材ホールダーによるときは、基台1は取り替える必要がなく経済的であり、エコ対策上も有利である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明を実施するための最良の形態を図1、図2及び図3に基づいて説明する。図1は分解斜視図であるが、使用時の状態とは上下逆にして示している。1は円板状とした基台を示している。基台1の中央には上下に貫通する円形の中央穴2をあけ、中央穴2の周りに基台1の下面から下方へ突出するリング状の突出部3を設けている。基台1には中心からの角度で45度間隔として上下に貫通する円形の空間6を八つ設けている。
【0016】
別体の取付板7を用意している。取付板7は基台1と同形のものとし、基台1の中央穴2に対応する位置に中央穴2と同形の穴をあけ、基台1の空間6に対応する8箇所の位置に空間6にちょうどはまる大きさとした円筒状の突出片8を下方へ向けてそれぞれ設けている。図2は取付板7を裏返して一つの突出片8の部分を拡大して示している。突出片8は二つ割状に形成し、下端の対向位置2か所に外側へ向けつめ9を設けている。
【0017】
更に別体の清掃材取付板5を用意している。清掃材取付板5は基台1と同形のものとし、基台1の中央穴2に対応する位置に中央穴2と同形の穴をあけている。清掃材取付板5の上面には、上端に引っ掛りのある多数の小突起を設けている。
【0018】
以上の清掃材ホールダーは次のようにして組み立てる。基台1の上方から取付板7の各突出片8を基台1の各空間6にはめ、基台1の上面に取付板7を取り付ける。つぎに、取付板7の上面に清掃材取付板5を接着したりして取り付ける。このようにして組み立てたものにおいて、取付板7の突出片8を基台1の空間6にはめた部分を拡大して示すと、図3のようになる。突出片8のつめ9が基台1の上面に引っ掛り、取付板7は基台1から外れなくなっている。
【0019】
以上のようにして組み立てたものは次のようにして使用する。基台1が上になるようにして基台1を電動研磨機の下に取り付け、パッド状ナイロン製たわし等の清掃材を床面等に置いて清掃材取付板5の下面の多数の小突起を押し付ける。それから清掃していく。
【0020】
清掃を続け清掃材取付板5が磨耗したりして清掃に支障を来たすようになったら、取付板7の各突出片8の各つめ9の間隔を狭めながら各突出片8を基台1の各空間6から抜いていく。取付板7・清掃材取付板5の一体になったものを基台1から取り外し、新しい取付板7・清掃材取付板5を取り付ければよい。
【実施例1】
【0021】
実施例1を図4及び図5に基づいて説明する。図4は片側断面図、図5は図4に示したものの平面図である。使用時の状態にして示している。円板状とした基台1の中央に中央穴2をあけ、中央穴2の周りに突出部3を設けている。基台1には空間6を八つ設けている。
【0022】
別体の取付板7には八つの突出片8を上方へ向けてそれぞれ設けている。更に別体の弾性板4を用意している。弾性板4は基台1と同形のものとし、基台1の中央穴2に対応する位置に中央穴2と同形の穴をあけ、取付板7の突出片8の穴に対応する8箇所の位置に同形の穴をそれぞれあけている。別体の清掃材取付板5は基台1と同形のものとし、基台1の中央穴2に対応する位置に中央穴2と同形の穴をあけ、取付板7の突出片8の穴に対応する8箇所の位置に同形の穴をそれぞれあけている。
【0023】
以上の清掃材ホールダーは次のようにして組み立てる。基台1の下方から取付板7の各突出片8を基台1の各空間6にはめ、基台1の下面に取付板7を取り付ける。つぎに、取付板7の各突出片8の穴と弾性板4の各穴とを合せた状態にしながら、取付板7の下面に弾性板4を接着したりして取り付ける。それから、弾性板4の各穴に清掃材取付板5の各穴を合せながら弾性板4の下面に清掃材取付板5を接着したりして取り付けると、図4に示す状態になる。
【0024】
清掃を続け清掃材取付板5が磨耗したりして清掃に支障を来たすようになったら、取付板7・弾性板4・清掃材取付板5の一体になったものを基台1から取り外し、新しい取付板7・弾性板4・清掃材取付板5を取り付ければよい。
【実施例2】
【0025】
実施例2を図6に基づいて説明する。実施例1のものでは基台1の下面に取付板7を取り付け取付板7の下面に弾性板4を取り付けているが、実施例2のものでは基台1の下面に弾性板4を取り付け弾性板4の下面に取付板7を取り付けている。そして、取付板7の突出片8には対向位置2箇所に縦方向のスリットを設け、突出片8の上端に外側へ向けてつめ9を対向させて二つ設けている。基台1の下に弾性板4を持ってきて取付板7の突出片8を弾性板4の穴から基台1の空間6へと差し込んでいく。二つのスリットのために突出片8の上方部がやや縮まりながら進み、つめ9が基台1の上面に達したところで突出片8の上端が広がる。つめ9が基台1の上面に引っ掛り、弾性板4・取付板7がしっかり保持される。そして、取付板7の下面に清掃材取付板5を接着したりして取り付けると、図6に示す状態になる。
【実施例3】
【0026】
実施例3を図7に基づいて説明する。基台1に下方からくぼみ状の空間6を設け、空間6に対応する位置において取付板7を上方へ突出させ、基台1の空間6にちょうどはまる突出片8を形成している。そして、基台1の空間6に取付板7の突出片8をはめて基台1の下に取付板7を取り付ける。その他の構成は図4に示したものと同じである。なお、基台1の上方から取付板7へとねじをねじ込んだりしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明を実施するための最良の形態を示す分解斜視図である。
【図2】図1に示したものの要部を示す斜視図である。
【図3】図1に示したものを組み立てたものの要部を示す断面図である。
【図4】実施例1を示す片側断面図である。
【図5】図4に示したものの平面図である。
【図6】実施例2を示す片側断面図である。
【図7】実施例3の要部を示す断面図である。
【符号の説明】
【0028】
1 基台
4 弾性板
5 清掃材取付板
6 空間
7 取付板
8 突出片

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電動研磨機の下に取り付けるようにした円板状の基台(1)と、基台(1)と同形とし基台(1)の下に着脱自在に取り付けるようにした取付板(7)と、基台(1)と同形とし取付板(7)の下に取り付けるようにした清掃材取付板(5)とを備えた清掃材ホールダー。
【請求項2】
電動研磨機の下に取り付けるようにした円板状の基台(1)と、基台(1)と同形とし基台(1)の下に着脱自在に取り付けるようにした取付板(7)と、基台(1)と同形とし取付板(7)の下に取り付けるようにした弾性板(4)と、基台(1)と同形とし弾性板(4)の下に取り付けるようにした清掃材取付板(5)とを備えた清掃材ホールダー。
【請求項3】
電動研磨機の下に取り付けるようにした円板状の基台(1)と、基台(1)と同形とし基台(1)の下に取り付けるようにした弾性板(4)と、基台(1)と同形とし弾性板(4)の下において基台(1)に対して着脱自在に取り付けるようにした取付板(7)と、基台(1)と同形とし取付板(7)の下に取り付けるようにした清掃材取付板(5)とを備えた清掃材ホールダー
【請求項4】
基台(1)に対して取付板(7)を着脱自在に取り付ける手段が、取付板(7)から上方へと突出片(8)を設けてその突出片(8)がちょうどはまる空間(6)を基台(1)の下方から設けたものであることを特徴とする請求項1又は2又は3記載の清掃材ホールダー。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2006−150051(P2006−150051A)
【公開日】平成18年6月15日(2006.6.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−211867(P2005−211867)
【出願日】平成17年6月24日(2005.6.24)
【出願人】(394017321)
【Fターム(参考)】