清掃材保持叉の形状をしているヘッド部分を備えている清掃用具
基部(12)、基部と機能的に連結している少なくとも2つの叉部(16、17)から成る清掃用具(10)であって、各叉部が、清掃部分を備えている少なくとも1つの清掃材を受容可能であり、少なくとも2つの叉部が長手軸とほぼ平行であり、清掃用具を長手軸を中心に360°回転させると、清掃用具が清掃部分を少なくとも約185°の間の表面に接触させることが可能である清掃用具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
ほこりを制御する難しさは、当該技術分野において十分に立証されてきた。実際、大半の者は、家、職場などでほこりの塊に遭遇してきている。しかし、ほこり粒子の塊の制御は、長年認識されている難事である。
【背景技術】
【0002】
ほこりを制御するための装置としては、布やタオルでふくような単純なアイテムが挙げられる。しかし、布やタオルを用いると、ユーザーに多大な負担がかかる。例えば、布やタオルの届く範囲は、ユーザーの腕及び/又は手の長さとほぼ同じである。更に、布やタオルは、布やタオルに捕捉されたほこり粒子がユーザーの体に接触しやすく、そのために、ほこり粒子を拡散させやすいという清潔面の問題をもたらす。
【0003】
その他の清掃用具も検討されてきた。これらの用具の未解決の問題の1つは、その用具によって清掃できる表面の量に関するものである。具体的には、これらの清掃用具の構成は1度に1つの平面しか清掃できないものであり、その結果、清掃作業が非効率的になる。これらの清掃用具は1度に1つの平面しか清掃できないため、清掃対象の表面からほこりを十分除去するには、清掃用具を少なくとも2回通過させなければならない。
【0004】
雑巾や清掃用具の清掃特性を向上させる試みが行われてきたが、その問題及び非効率性をほぼ取り除く清掃用具が存在したことは今日までない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、ユーザーの労力を最大限に活かすとともに、ほこり粒子の拡散を最小化する清掃用具を開発するのが非常に望ましい。更には、清掃用具の機能性及び汎用性を最大化するのが非常に望ましい。本発明によってこれらの目標が達成される。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様は、基部、基部と機能的に連結している少なくとも2つの叉部から成る清掃用具に関するものであり、叉部の各々は、清掃部分を備えている少なくとも1つの清掃材を受容可能であり、少なくとも2つの叉部は長手軸とほぼ平行であり、清掃用具は、長手軸を中心に360°回転させると、清掃部分を少なくとも約185°の間の表面に接触させることが可能である。本発明の第2の態様は、基部、基部と機能的に連結している第1の叉部及び第2の叉部(第1の叉部及び第2の叉部は、少なくとも1つの清掃材を受容可能である)、第1の叉部と第2の叉部との間に縦方向に配置されている旋回軸(第1の叉部又は第2の叉部の少なくとも1つは、旋回軸のまわりに少なくとも部分的に回転可能である)、並びに、第1の叉部又は第2の叉部の少なくとも1つと機能的に連結しているロック(第1の叉部又は第2の叉部の少なくとも1つを旋回軸のまわりに少なくとも一時的に固定することが可能である)から成る清掃用具に関するものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本明細書は本発明を特定して指摘し明確に主張する特許請求の範囲をもって結論とするが、本発明は以下の説明から、より深く理解されると考えられる。
【0008】
本発明の装置、器具、方法、構成成分、及び/又は、組成物は、本発明の構成成分、及び、本明細書に記載のその他の成分を備えることが可能であるか、成分から実質的に成ることが可能であるか、又は成分から成ることが可能である。本明細書で使用する時、「実質的に成る」とは、装置、器具、方法、構成成分、及び/又は、組成物が、追加の成分を備えている場合のあることを意味する。ただし、追加の成分によって、請求する装置、器具、方法、構成成分、及び/又は組成物の基本的且つ新規の特徴が大きく変わらない場合に限る。
【0009】
特に指定のない限り、本明細書で使用する全ての百分率及び比率は、全組成物の重量を基準とし、且つ全ての測定は25℃にて行う。1度は完全回転の1/360の大きさと等しい角度の平面単位である。可能であれば、角度は内向き表面の外縁部と頂点との間を測定する。外縁部は頂点から遠心的に配置されている。
【0010】
本明細書で使用するすべての測定値は、特に指定のない限り、メートル単位である。
【0011】
驚くべきことに、本発明の装置は清掃効率の向上をもたらすことが分かっている。本発明の第1の態様によれば、基部、基部と機能的に連結している少なくとも2つの叉部から成る清掃用具を提供し、叉部の各々は、清掃部分を備えている少なくとも1つの清掃材を受容可能であり、少なくとも2つの叉部は長手軸とほぼ平行であり、清掃用具は、長手軸を中心に360°回転させると、清掃部分を少なくとも約185°の間の表面に接触させることが可能である。本発明の第2の態様では、基部、基部と機能的に連結している第1の叉部及び第2の叉部(第1の叉部及び第2の叉部は、少なくとも1つの清掃材を受容可能である)、第1の叉部と第2の叉部との間に縦方向に配置されている旋回軸(第1の叉部又は第2の叉部の少なくとも1つは、旋回軸のまわりに少なくとも部分的に回転可能である)、並びに、第1の叉部又は第2の叉部の少なくとも1つと機能的に連結しているロック(第1の叉部又は第2の叉部の少なくとも1つを旋回軸のまわりに少なくとも一時的に固定することが可能である)から成る清掃用具を提供する。
【0012】
理論に束縛されるものではないが、本発明の清掃用具は、手の届きにくい場所などを清掃しようとする時に、ユーザーの手の届く範囲を拡大させると考えられる。更には、本発明の清掃用具は、1度に複数の表面を少なくとも部分的に清掃可能である。非限定的な例としては、本発明の清掃用具は、2つの表面を少なくとも部分的に清掃可能であり、この場合、前記2つの表面は相互に平行であるとともに、距離を置いて配置されており、清掃用具は、オーディオ機器の下、冷蔵庫など、双方の表面に接することが可能である。
【0013】
材料
本発明の清掃用具、及びその関連要素は、当業者にとって既知のいずれかの材料から作製する。このような材料としては、金属、木、プラスチック、セラミック、及びこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限らない。1つの実施形態では、プラスチックとしては、熱成形プラスチック、熱硬化性プラスチックが挙げられる。前記プラスチックとしては、高密度ポリエチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ジエチレングリコールビスアリルカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリアミド系樹脂、低密度ポリエチレン、スチレンブタジエンコポリマー、アクリロニトリル、アクリロニトリル−ブタジエンコポリマー、セルローアセテートブチレート、及び、これらの混合物が挙げられるが、これらに限らない。
【0014】
1つの実施形態では、ほぼ透明又は半透明のプラスチックを用いて清掃用具を形成させる。ほぼ透明又は半透明のプラスチックの光透過率は少なくとも約70%であり、別の実施形態では少なくとも約80%、及び、別の実施形態では少なくとも約90%である。ポリエチレンテレフタレートは、前記の特徴を示すことで知られているプラスチックである。同様に、材料は、単一又は複数の層に加工してもよい。本発明の締結具の構造では多種多様な材料を用いてよいため、選択する材料は、意図する最終用途と、締結具に必要な特徴に基づくことになる。
【0015】
締結具を形成させる際に用いる材料には広範な色及び色相を持たせることが可能であることは、当業者には理解しやすい。色、及び、透けて見えるほど透明、半透明、半透明、不透明といった透明度のバリエーションを実現させるために、容器を形成させる際に用いる材料を着色及び加工する方法は、当業者であれば容易に理解するであろう。
【0016】
基部
本発明の清掃用具には基部が備わっている。本発明の基部には、本発明の要素の少なくとも1つと機能的に連結可能であるいずれかの構造が備わっている。1つの実施形態では、基部は、少なくとも1つの叉部と機能的に連結している。基部は、当該技術分野において既知のいずれかの方法、以下に限らないが例えば、成形、共成形、溶接、接合、接着、ネジ留め、くぎ付け、ステープル留めなどによって、少なくとも1つの叉部と連結させることが可能である。
【0017】
1つの実施形態では、基部はハンドルと機能的に連結している。本発明のハンドルは、用いられる他の要素の中でも特に、清掃用具を操縦又は操作するために用いる。1つの実施形態では、ハンドル及び基部は、アングリング機構によって連結させ、これによって、清掃用具は少なくとも一時的に、ハンドルに対してさまざまな角度で配置されると思われる。アングリング機構は、摩擦又は圧力嵌め装置を用いるヒンジ付き接合部のような連続的機構、及び、ラチェットジョイントのような非連続的な機構から構成されている。ハンドルを基部と機能的に連結させる方法、及び、ハンドルと基部との間にさまざまな角度をもたらす方法は、当業者であれば容易に理解するであろう。
【0018】
叉部
本発明の清掃用具には少なくとも1つの叉部が備わっている。本発明の、少なくとも1つの叉部は、少なくとも1つの清掃材を受容可能である。1つの実施形態では、少なくとも1つの叉部を覆うように清掃材を滑べらせることによって、少なくとも1つの叉部に清掃材を受容させる。別の実施形態では、少なくとも1つの叉部を清掃材で覆うことによって、少なくとも1つの叉部に清掃材を受容させる。更に別の実施形態では、粘着剤、接着剤、及び/又は、機械的方法、並びに、これらの組み合わせを用いて、少なくとも1つの叉部に少なくとも1回コーティング、ラッピング、固定することによって、少なくとも1つの叉部に清掃材を受容させる。
【0019】
1つの実施形態では、少なくとも1つの叉部には、少なくとも1つの叉部と機能的に連結している干渉ゾーンが備わっている。理論に束縛されるものではないが、干渉ゾーンは、清掃材と嵌合した時に、固定度を向上させる区域をもたらすと考えられる。1つの非限定的な実施例では、清掃材は、少なくとも1つのボリュームが含まれるように設計されており、それによって、干渉ゾーンが嵌合する。別の実施形態では、干渉ゾーンには、少なくとも1つの叉部から清掃材を取り外してしまう摩擦力及び/又は機械力に対処するために必要な力を高めることのできるいずれかのアイテムが含まれている。アイテムとしては、フックループ式ファスナー(一般にはベルクロ(Velcro)(登録商標)と呼ばれている)、粘着剤、接着剤、窪んだ領域、溝付き領域、文字、数字、絵柄、図形などの形をした隆起領域などの隆起及び/又は沈下領域が挙げられる。更には、干渉ゾーンには、少なくとも1つの叉部の上の領域が含まれており、それによって、少なくとも1つの叉部と清掃材との間の摩擦を更に増大させるように、少なくとも1つの叉部の表面の少なくとも一部にわたってエッチング、スクラッチング、研磨を施すなどして、少なくとも1つの叉部の表面を修正する。
【0020】
1つの実施形態では、少なくとも1つの叉部の長さは約1cm〜約25cmであり、別の実施形態では約5cm〜約20cm、別の実施形態では約10cm〜約15cm、別の実施形態では約5cm超、別の実施形態では約10cm超である。1つの実施形態では、少なくとも1つの叉部の幅は約2mm〜約30mmであり、別の実施形態では約5mm〜約20mm、別の実施形態では約8mm〜約15mm、別の実施形態では約5mm超、別の実施形態では約8mm超である。1つの実施形態では、少なくとも1つの叉部の高さは約1mm〜約15mmであり、別の実施形態では約2mm〜約10mm、別の実施形態では約3mm〜約8mm、別の実施形態では約2mm超、別の実施形態では約3mm超である。
【0021】
1つの実施形態では、清掃用具には少なくとも2つの叉部がある。このような実施形態では、少なくとも2つの叉部は、長手軸とほぼ平行になっている。長手軸は、本明細書で使用する時、必ずしも物理的に表示されているとは限らない。長手軸は、1つの実施形態では、少なくとも2つの叉部とほぼ平行である基準点としての機能を果たす想像線である。1つの実施形態では、少なくとも2つの叉部は、その最長寸法、例えば長さに沿ってほぼ平行である。
【0022】
1つの実施形態では、清掃材を嵌合させ、清掃用具を長手軸を中心に360°回転させると、清掃部分が少なくとも185°の間の表面と接触可能になり、別の実施形態では少なくとも200°、別の実施形態では少なくとも270°、別の実施形態では少なくとも300°、別の実施形態では少なくとも330°、別の実施形態では約290°〜約360°、別の実施形態では約300°〜約330°、別の実施形態では約200°〜約330°の回転である。1つの実施形態では、清掃用具の回転は、回転した時に清掃部分が変形しないようにして実施する。
【0023】
1つの実施形態では、叉部は、旋回軸のまわりに回転させる時、叉部がほぼ隣接するように回転させる。別の実施形態では、旋回軸のまわりに回転させた時、叉部の内角は約90°未満であり、別の実施形態では約45°未満、別の実施形態では約30°未満、別の実施形態では約15°未満、別の実施形態では約5°未満、別の実施形態では約2°未満、別の実施形態では約1°〜約25°、別の実施形態では約0°〜約10°である。
【0024】
清掃材
本発明の清掃材には、少なくとも1つの清掃部分がある。本発明の清掃部分には、清掃する表面と効率的に接触する、清掃効果のある領域が備わっている。1つの実施形態では、本発明の清掃材には、清掃材の第1の側面の上に清掃部分がある。別の実施形態では、清掃材には、その清掃材の少なくとも2つの側面の上に清掃面がある。別の実施形態では、清掃用具の外面は、実質的に清掃部分から構成されている。清掃材が、第1の側面に清掃部分を備えている場合、清掃材には更に、第2の側面の上に少なくとも1つの基材を搭載してもよい。理論に束縛されるものではないが、少なくとも1つの基材は、清掃部分を清掃材の上に固定する。
【0025】
本発明の清掃材としては、織材及び不織材が挙げられるが、これらに限らない。本発明で用いる織材としては、織ファブリック、織クロスなどが挙げられるが、これらに限らない。本発明で用いる不織材としては、スポンジ、不織シート、ペーパータオル、テイッシュ、及び、シートなどが挙げられる。清掃材の非限定的な実施例の1つは、「清掃物品(Cleaning Article)」という表題が付されたヨシノリ(Yoshinori)らによる米国特許第6,813,801号に見られ、その内容は参照することにより本明細書に組み込まれる。
【0026】
旋回軸
1つの実施形態では、本発明には、少なくとも第1の叉部及び第2の叉部が備わっており、旋回軸が第1の叉部と第2の叉部との間に縦方向に配置されている。本発明の旋回軸には、少なくとも1つの叉部が、旋回点及び/又は支点の位置で、長手軸のまわりに少なくとも部分的に回転可能であるようにするいずれかの機構が備わっている。1つの実施例では、旋回軸は、第1の叉部と第2の叉部との間に脆弱線を成形させることによって作製する。別の実施形態では、旋回軸は、共成形、溶接、接合、及び/又は、成形によって作製する。本発明の旋回軸には、ヒンジなどが備わっている。
【0027】
ロック
1つの実施形態では、本発明には、少なくとも1つの叉部に機能的に連結しているロックが備わっており、前記ロックは、少なくとも1つの叉部を旋回軸のまわりの位置に少なくとも一時的に固定することが可能である。1つの実施形態では、ロックから成る部分が各叉部の上に配置されている。別の実施形態では、ロックから成る部分が1つの叉部の上に配置されている。好適なロックとしては、圧力嵌め装置、ヒンジなしラッチ、ヒンジを1つ備えているラッチ、ヒンジを2つ備えているラッチ、スナップ、フックループ式ファスナー(一般にはベルクロ(Velcro)(登録商標)と呼ばれている)、マグネット付きプレート、両面マグネット、クランプなどが挙げられる。
【0028】
本発明の1つの実施形態では、本発明には1つ以上のロックが備わっている。更に別の実施形態では、本発明には第1のロックと第2のロックが備わっている。このような実施形態では、本発明の装置は、少なくとも1つの叉部を旋回軸のまわりに少なくとも2つ以上の位置に、別の実施形態では2つの位置に一時的に固定することが可能である。非限定的な実施例として、本発明の第1のロックは、角の中心又は頂点として旋回軸のまわりで測定した場合で、叉部を少なくとも約165°に、別の実施形態では少なくとも約170°に、別の実施形態では少なくとも約175°に、別の実施形態では実質的に平面に固定するために使用する。本発明の第2のロックは、叉部を固定するために、角の中心又は頂点として旋回軸のまわりで測定した場合で、約20°未満に、別の実施形態では約15°未満に、別の実施形態では約10°未満に、別の実施形態では約5°未満に、別の実施形態では実質的に平行に叉部を少なくとも固定するために使用する。
【0029】
ロックが1つ以上存在している場合、叉部は、複数の位置に少なくとも一時的に固定される場合があると考えられる。頂点のように、旋回軸とともに第1の叉部及び第2の叉部からの角度によって形成される前記位置としては、ほぼ平面、ほぼ平行、ほぼ垂直、鋭角、鈍角、約90°未満、約90°超、45°未満、45°超、約10°未満、約5°未満、約170°〜約190°、約175°〜約185°が挙げられる。
【実施例】
【0030】
以下の実施例は一例であり、本発明のすべての構成を表示又は示唆するものではない。
【0031】
図1及び2には、第1の叉部16、第2の叉部17、及び基部12から成る清掃用具10が示されている。第1の干渉ゾーン18及び第2の干渉ゾーン26は、第1の叉部16、第2の叉部17双方の上に配置されている。ラッチ20は第2の叉部17の上に配置されており、ラッチ収容部22は第1の叉部16の上に配置されている。旋回軸24は、第1の叉部16と第2の叉部17との間に縦方向に配置されている。ラチェットジョイント18は、基部12に機能的に連結している。ラチェットジョイント18は、ハンドル(図示なし)に連結させることが可能である。
【0032】
図3及び4には、第1の叉部116、第2の叉部117、及び、基部112から成る清掃用具110が示されている。第1の干渉ゾーン118及び第2の干渉ゾーン126は、第1の叉部116、第2の叉部117双方の上に配置されている。ラッチ120は第2の叉部117の上に配置されており、ラッチ収容部122は第1の叉部116の上に配置されている。旋回軸124は、第1の叉部116と第2の叉部117との間に縦方向に配置されている。ラチェットジョイント118は、基部112に機能的に連結している。ラチェットジョイント118は、ハンドル(図示なし)に連結させることが可能である。
【0033】
図5及び6には、第1の叉部216、第2の叉部217、及び基部212から成る清掃用具210が示されている。第1の干渉ゾーン218及び第2の干渉ゾーン226は、第1の叉部216、第2の叉部217双方の上に配置されている。スナップ220は第2の叉部217の上に配置されており、スナップ収容部222は第1の叉部216の上に配置されている。旋回軸224は、第1の叉部216と第2の叉部217の間に縦方向に配置されている。ラチェットジョイント218は、基部212に機能的に連結している。ラチェットジョイント218は、ハンドル(図示なし)に連結させることが可能である。
【0034】
図7〜11には、第1の叉部316、第2の叉部317、及び、基部312から成る清掃用具310が示されている。第1の干渉ゾーン318及び雄部334及び雌部336から成る第2の干渉ゾーンが、第1の叉部316、第2の叉部317双方の上に配置されている。第1のロックが、第2の叉部317の上に配置されているラッチ320、及び、第1の叉部316の上に配置されているラッチ収容部322によって形成されている。旋回軸324が、第1の叉部316と第2の叉部317との間に縦方向に配置されている。ハンドル収容部338が基部312と機能的に連結しており、収容部は、ハンドル(図示なし)に連結させることが可能である。第2のロックが、雄ロック部332及び雌ロック部330によって形成されている。
【0035】
本記述全体にわたって言及したすべての特許、特許出願(及びそれに基づいて発行されたいずれかの特許、並びに関連して発行されたいずれかの外国特許出願も)、及び公開公告の開示内容を本明細書に参考として組み込む。しかしながら、本明細書に参考として組み込まれる文献のいずれもが本発明を教示あるいは開示していないことを明言する。本書における用語のいずれかの意味又は定義が、参考として組み込まれた文献におけるその用語のいずれかの意味又は定義と相反する限りにおいては、本書においてその用語に与えられた意味又は定義を適用するものとする。
【0036】
本明細書を通じて記載されているあらゆる最大数値限定には、それよりも小さい数値限定があたかも本明細書に明示的に記載されているかのように、前記の小さいあらゆる数値限定が含まれていると理解すべきである。本明細書を通じて記載されているあらゆる最小数値限定には、それよりも大きい数値限定が本明細書に明確に記載されているかのように、前記の大きいあらゆる数値限定が含まれている。本明細書全体を通じて記載されているあらゆる数値範囲には、前記の広い数値範囲内に含まれているそれよりも狭いあらゆる数値範囲が、全て本明細書に明示的に記載されているかのように、前記狭い数値範囲が含まれている。
【0037】
「発明を実施するための最良の形態」で引用した全ての文献は、関連部分において本明細書に参照として組み込まれるが、いずれの文献の引用も、それが本発明に関して先行技術であることを容認するものとして解釈すべきではない。本書における用語のいずれかの意味又は定義が、参照として組み込まれた文献における用語のいずれかの意味又は定義と対立する範囲内においては、本書においてその用語に与えられた意味又は定義を適用するものとする。
【0038】
本発明の特定の実施形態を例示し記載してきたが、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、その他の様々な変更及び修正を実施できることは、当業者には明白であろう。従って、本発明の範囲内にあるそのようなすべての変更及び修正を、添付の特許請求の範囲で扱うものとする。
【0039】
本明細書は、本発明を特に指摘し明確に請求する請求項をもって結論とするが、本発明は、下記の説明を添付図面と併せ読むことで更に理解されると考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】第1の清掃用具の底面等角図。
【図2】第1の清掃用具の上面等角図。
【図3】第2の清掃用具の底面等角図。
【図4】第2の清掃用具の上面等角図。
【図5】第3の清掃用具の底面等角図。
【図6】第3の清掃用具の上面等角図。
【図7】第4の清掃用具の底面等角図。
【図8】第4の清掃用具の上面等角図。
【図9】閉鎖位置にある第4の清掃用具の左側等角図。
【図10】閉鎖位置にある第4の清掃用具の右側等角図。
【図11】閉鎖位置にある第4の清掃用具の左側面図。
【技術分野】
【0001】
ほこりを制御する難しさは、当該技術分野において十分に立証されてきた。実際、大半の者は、家、職場などでほこりの塊に遭遇してきている。しかし、ほこり粒子の塊の制御は、長年認識されている難事である。
【背景技術】
【0002】
ほこりを制御するための装置としては、布やタオルでふくような単純なアイテムが挙げられる。しかし、布やタオルを用いると、ユーザーに多大な負担がかかる。例えば、布やタオルの届く範囲は、ユーザーの腕及び/又は手の長さとほぼ同じである。更に、布やタオルは、布やタオルに捕捉されたほこり粒子がユーザーの体に接触しやすく、そのために、ほこり粒子を拡散させやすいという清潔面の問題をもたらす。
【0003】
その他の清掃用具も検討されてきた。これらの用具の未解決の問題の1つは、その用具によって清掃できる表面の量に関するものである。具体的には、これらの清掃用具の構成は1度に1つの平面しか清掃できないものであり、その結果、清掃作業が非効率的になる。これらの清掃用具は1度に1つの平面しか清掃できないため、清掃対象の表面からほこりを十分除去するには、清掃用具を少なくとも2回通過させなければならない。
【0004】
雑巾や清掃用具の清掃特性を向上させる試みが行われてきたが、その問題及び非効率性をほぼ取り除く清掃用具が存在したことは今日までない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、ユーザーの労力を最大限に活かすとともに、ほこり粒子の拡散を最小化する清掃用具を開発するのが非常に望ましい。更には、清掃用具の機能性及び汎用性を最大化するのが非常に望ましい。本発明によってこれらの目標が達成される。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様は、基部、基部と機能的に連結している少なくとも2つの叉部から成る清掃用具に関するものであり、叉部の各々は、清掃部分を備えている少なくとも1つの清掃材を受容可能であり、少なくとも2つの叉部は長手軸とほぼ平行であり、清掃用具は、長手軸を中心に360°回転させると、清掃部分を少なくとも約185°の間の表面に接触させることが可能である。本発明の第2の態様は、基部、基部と機能的に連結している第1の叉部及び第2の叉部(第1の叉部及び第2の叉部は、少なくとも1つの清掃材を受容可能である)、第1の叉部と第2の叉部との間に縦方向に配置されている旋回軸(第1の叉部又は第2の叉部の少なくとも1つは、旋回軸のまわりに少なくとも部分的に回転可能である)、並びに、第1の叉部又は第2の叉部の少なくとも1つと機能的に連結しているロック(第1の叉部又は第2の叉部の少なくとも1つを旋回軸のまわりに少なくとも一時的に固定することが可能である)から成る清掃用具に関するものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本明細書は本発明を特定して指摘し明確に主張する特許請求の範囲をもって結論とするが、本発明は以下の説明から、より深く理解されると考えられる。
【0008】
本発明の装置、器具、方法、構成成分、及び/又は、組成物は、本発明の構成成分、及び、本明細書に記載のその他の成分を備えることが可能であるか、成分から実質的に成ることが可能であるか、又は成分から成ることが可能である。本明細書で使用する時、「実質的に成る」とは、装置、器具、方法、構成成分、及び/又は、組成物が、追加の成分を備えている場合のあることを意味する。ただし、追加の成分によって、請求する装置、器具、方法、構成成分、及び/又は組成物の基本的且つ新規の特徴が大きく変わらない場合に限る。
【0009】
特に指定のない限り、本明細書で使用する全ての百分率及び比率は、全組成物の重量を基準とし、且つ全ての測定は25℃にて行う。1度は完全回転の1/360の大きさと等しい角度の平面単位である。可能であれば、角度は内向き表面の外縁部と頂点との間を測定する。外縁部は頂点から遠心的に配置されている。
【0010】
本明細書で使用するすべての測定値は、特に指定のない限り、メートル単位である。
【0011】
驚くべきことに、本発明の装置は清掃効率の向上をもたらすことが分かっている。本発明の第1の態様によれば、基部、基部と機能的に連結している少なくとも2つの叉部から成る清掃用具を提供し、叉部の各々は、清掃部分を備えている少なくとも1つの清掃材を受容可能であり、少なくとも2つの叉部は長手軸とほぼ平行であり、清掃用具は、長手軸を中心に360°回転させると、清掃部分を少なくとも約185°の間の表面に接触させることが可能である。本発明の第2の態様では、基部、基部と機能的に連結している第1の叉部及び第2の叉部(第1の叉部及び第2の叉部は、少なくとも1つの清掃材を受容可能である)、第1の叉部と第2の叉部との間に縦方向に配置されている旋回軸(第1の叉部又は第2の叉部の少なくとも1つは、旋回軸のまわりに少なくとも部分的に回転可能である)、並びに、第1の叉部又は第2の叉部の少なくとも1つと機能的に連結しているロック(第1の叉部又は第2の叉部の少なくとも1つを旋回軸のまわりに少なくとも一時的に固定することが可能である)から成る清掃用具を提供する。
【0012】
理論に束縛されるものではないが、本発明の清掃用具は、手の届きにくい場所などを清掃しようとする時に、ユーザーの手の届く範囲を拡大させると考えられる。更には、本発明の清掃用具は、1度に複数の表面を少なくとも部分的に清掃可能である。非限定的な例としては、本発明の清掃用具は、2つの表面を少なくとも部分的に清掃可能であり、この場合、前記2つの表面は相互に平行であるとともに、距離を置いて配置されており、清掃用具は、オーディオ機器の下、冷蔵庫など、双方の表面に接することが可能である。
【0013】
材料
本発明の清掃用具、及びその関連要素は、当業者にとって既知のいずれかの材料から作製する。このような材料としては、金属、木、プラスチック、セラミック、及びこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限らない。1つの実施形態では、プラスチックとしては、熱成形プラスチック、熱硬化性プラスチックが挙げられる。前記プラスチックとしては、高密度ポリエチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ジエチレングリコールビスアリルカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリアミド系樹脂、低密度ポリエチレン、スチレンブタジエンコポリマー、アクリロニトリル、アクリロニトリル−ブタジエンコポリマー、セルローアセテートブチレート、及び、これらの混合物が挙げられるが、これらに限らない。
【0014】
1つの実施形態では、ほぼ透明又は半透明のプラスチックを用いて清掃用具を形成させる。ほぼ透明又は半透明のプラスチックの光透過率は少なくとも約70%であり、別の実施形態では少なくとも約80%、及び、別の実施形態では少なくとも約90%である。ポリエチレンテレフタレートは、前記の特徴を示すことで知られているプラスチックである。同様に、材料は、単一又は複数の層に加工してもよい。本発明の締結具の構造では多種多様な材料を用いてよいため、選択する材料は、意図する最終用途と、締結具に必要な特徴に基づくことになる。
【0015】
締結具を形成させる際に用いる材料には広範な色及び色相を持たせることが可能であることは、当業者には理解しやすい。色、及び、透けて見えるほど透明、半透明、半透明、不透明といった透明度のバリエーションを実現させるために、容器を形成させる際に用いる材料を着色及び加工する方法は、当業者であれば容易に理解するであろう。
【0016】
基部
本発明の清掃用具には基部が備わっている。本発明の基部には、本発明の要素の少なくとも1つと機能的に連結可能であるいずれかの構造が備わっている。1つの実施形態では、基部は、少なくとも1つの叉部と機能的に連結している。基部は、当該技術分野において既知のいずれかの方法、以下に限らないが例えば、成形、共成形、溶接、接合、接着、ネジ留め、くぎ付け、ステープル留めなどによって、少なくとも1つの叉部と連結させることが可能である。
【0017】
1つの実施形態では、基部はハンドルと機能的に連結している。本発明のハンドルは、用いられる他の要素の中でも特に、清掃用具を操縦又は操作するために用いる。1つの実施形態では、ハンドル及び基部は、アングリング機構によって連結させ、これによって、清掃用具は少なくとも一時的に、ハンドルに対してさまざまな角度で配置されると思われる。アングリング機構は、摩擦又は圧力嵌め装置を用いるヒンジ付き接合部のような連続的機構、及び、ラチェットジョイントのような非連続的な機構から構成されている。ハンドルを基部と機能的に連結させる方法、及び、ハンドルと基部との間にさまざまな角度をもたらす方法は、当業者であれば容易に理解するであろう。
【0018】
叉部
本発明の清掃用具には少なくとも1つの叉部が備わっている。本発明の、少なくとも1つの叉部は、少なくとも1つの清掃材を受容可能である。1つの実施形態では、少なくとも1つの叉部を覆うように清掃材を滑べらせることによって、少なくとも1つの叉部に清掃材を受容させる。別の実施形態では、少なくとも1つの叉部を清掃材で覆うことによって、少なくとも1つの叉部に清掃材を受容させる。更に別の実施形態では、粘着剤、接着剤、及び/又は、機械的方法、並びに、これらの組み合わせを用いて、少なくとも1つの叉部に少なくとも1回コーティング、ラッピング、固定することによって、少なくとも1つの叉部に清掃材を受容させる。
【0019】
1つの実施形態では、少なくとも1つの叉部には、少なくとも1つの叉部と機能的に連結している干渉ゾーンが備わっている。理論に束縛されるものではないが、干渉ゾーンは、清掃材と嵌合した時に、固定度を向上させる区域をもたらすと考えられる。1つの非限定的な実施例では、清掃材は、少なくとも1つのボリュームが含まれるように設計されており、それによって、干渉ゾーンが嵌合する。別の実施形態では、干渉ゾーンには、少なくとも1つの叉部から清掃材を取り外してしまう摩擦力及び/又は機械力に対処するために必要な力を高めることのできるいずれかのアイテムが含まれている。アイテムとしては、フックループ式ファスナー(一般にはベルクロ(Velcro)(登録商標)と呼ばれている)、粘着剤、接着剤、窪んだ領域、溝付き領域、文字、数字、絵柄、図形などの形をした隆起領域などの隆起及び/又は沈下領域が挙げられる。更には、干渉ゾーンには、少なくとも1つの叉部の上の領域が含まれており、それによって、少なくとも1つの叉部と清掃材との間の摩擦を更に増大させるように、少なくとも1つの叉部の表面の少なくとも一部にわたってエッチング、スクラッチング、研磨を施すなどして、少なくとも1つの叉部の表面を修正する。
【0020】
1つの実施形態では、少なくとも1つの叉部の長さは約1cm〜約25cmであり、別の実施形態では約5cm〜約20cm、別の実施形態では約10cm〜約15cm、別の実施形態では約5cm超、別の実施形態では約10cm超である。1つの実施形態では、少なくとも1つの叉部の幅は約2mm〜約30mmであり、別の実施形態では約5mm〜約20mm、別の実施形態では約8mm〜約15mm、別の実施形態では約5mm超、別の実施形態では約8mm超である。1つの実施形態では、少なくとも1つの叉部の高さは約1mm〜約15mmであり、別の実施形態では約2mm〜約10mm、別の実施形態では約3mm〜約8mm、別の実施形態では約2mm超、別の実施形態では約3mm超である。
【0021】
1つの実施形態では、清掃用具には少なくとも2つの叉部がある。このような実施形態では、少なくとも2つの叉部は、長手軸とほぼ平行になっている。長手軸は、本明細書で使用する時、必ずしも物理的に表示されているとは限らない。長手軸は、1つの実施形態では、少なくとも2つの叉部とほぼ平行である基準点としての機能を果たす想像線である。1つの実施形態では、少なくとも2つの叉部は、その最長寸法、例えば長さに沿ってほぼ平行である。
【0022】
1つの実施形態では、清掃材を嵌合させ、清掃用具を長手軸を中心に360°回転させると、清掃部分が少なくとも185°の間の表面と接触可能になり、別の実施形態では少なくとも200°、別の実施形態では少なくとも270°、別の実施形態では少なくとも300°、別の実施形態では少なくとも330°、別の実施形態では約290°〜約360°、別の実施形態では約300°〜約330°、別の実施形態では約200°〜約330°の回転である。1つの実施形態では、清掃用具の回転は、回転した時に清掃部分が変形しないようにして実施する。
【0023】
1つの実施形態では、叉部は、旋回軸のまわりに回転させる時、叉部がほぼ隣接するように回転させる。別の実施形態では、旋回軸のまわりに回転させた時、叉部の内角は約90°未満であり、別の実施形態では約45°未満、別の実施形態では約30°未満、別の実施形態では約15°未満、別の実施形態では約5°未満、別の実施形態では約2°未満、別の実施形態では約1°〜約25°、別の実施形態では約0°〜約10°である。
【0024】
清掃材
本発明の清掃材には、少なくとも1つの清掃部分がある。本発明の清掃部分には、清掃する表面と効率的に接触する、清掃効果のある領域が備わっている。1つの実施形態では、本発明の清掃材には、清掃材の第1の側面の上に清掃部分がある。別の実施形態では、清掃材には、その清掃材の少なくとも2つの側面の上に清掃面がある。別の実施形態では、清掃用具の外面は、実質的に清掃部分から構成されている。清掃材が、第1の側面に清掃部分を備えている場合、清掃材には更に、第2の側面の上に少なくとも1つの基材を搭載してもよい。理論に束縛されるものではないが、少なくとも1つの基材は、清掃部分を清掃材の上に固定する。
【0025】
本発明の清掃材としては、織材及び不織材が挙げられるが、これらに限らない。本発明で用いる織材としては、織ファブリック、織クロスなどが挙げられるが、これらに限らない。本発明で用いる不織材としては、スポンジ、不織シート、ペーパータオル、テイッシュ、及び、シートなどが挙げられる。清掃材の非限定的な実施例の1つは、「清掃物品(Cleaning Article)」という表題が付されたヨシノリ(Yoshinori)らによる米国特許第6,813,801号に見られ、その内容は参照することにより本明細書に組み込まれる。
【0026】
旋回軸
1つの実施形態では、本発明には、少なくとも第1の叉部及び第2の叉部が備わっており、旋回軸が第1の叉部と第2の叉部との間に縦方向に配置されている。本発明の旋回軸には、少なくとも1つの叉部が、旋回点及び/又は支点の位置で、長手軸のまわりに少なくとも部分的に回転可能であるようにするいずれかの機構が備わっている。1つの実施例では、旋回軸は、第1の叉部と第2の叉部との間に脆弱線を成形させることによって作製する。別の実施形態では、旋回軸は、共成形、溶接、接合、及び/又は、成形によって作製する。本発明の旋回軸には、ヒンジなどが備わっている。
【0027】
ロック
1つの実施形態では、本発明には、少なくとも1つの叉部に機能的に連結しているロックが備わっており、前記ロックは、少なくとも1つの叉部を旋回軸のまわりの位置に少なくとも一時的に固定することが可能である。1つの実施形態では、ロックから成る部分が各叉部の上に配置されている。別の実施形態では、ロックから成る部分が1つの叉部の上に配置されている。好適なロックとしては、圧力嵌め装置、ヒンジなしラッチ、ヒンジを1つ備えているラッチ、ヒンジを2つ備えているラッチ、スナップ、フックループ式ファスナー(一般にはベルクロ(Velcro)(登録商標)と呼ばれている)、マグネット付きプレート、両面マグネット、クランプなどが挙げられる。
【0028】
本発明の1つの実施形態では、本発明には1つ以上のロックが備わっている。更に別の実施形態では、本発明には第1のロックと第2のロックが備わっている。このような実施形態では、本発明の装置は、少なくとも1つの叉部を旋回軸のまわりに少なくとも2つ以上の位置に、別の実施形態では2つの位置に一時的に固定することが可能である。非限定的な実施例として、本発明の第1のロックは、角の中心又は頂点として旋回軸のまわりで測定した場合で、叉部を少なくとも約165°に、別の実施形態では少なくとも約170°に、別の実施形態では少なくとも約175°に、別の実施形態では実質的に平面に固定するために使用する。本発明の第2のロックは、叉部を固定するために、角の中心又は頂点として旋回軸のまわりで測定した場合で、約20°未満に、別の実施形態では約15°未満に、別の実施形態では約10°未満に、別の実施形態では約5°未満に、別の実施形態では実質的に平行に叉部を少なくとも固定するために使用する。
【0029】
ロックが1つ以上存在している場合、叉部は、複数の位置に少なくとも一時的に固定される場合があると考えられる。頂点のように、旋回軸とともに第1の叉部及び第2の叉部からの角度によって形成される前記位置としては、ほぼ平面、ほぼ平行、ほぼ垂直、鋭角、鈍角、約90°未満、約90°超、45°未満、45°超、約10°未満、約5°未満、約170°〜約190°、約175°〜約185°が挙げられる。
【実施例】
【0030】
以下の実施例は一例であり、本発明のすべての構成を表示又は示唆するものではない。
【0031】
図1及び2には、第1の叉部16、第2の叉部17、及び基部12から成る清掃用具10が示されている。第1の干渉ゾーン18及び第2の干渉ゾーン26は、第1の叉部16、第2の叉部17双方の上に配置されている。ラッチ20は第2の叉部17の上に配置されており、ラッチ収容部22は第1の叉部16の上に配置されている。旋回軸24は、第1の叉部16と第2の叉部17との間に縦方向に配置されている。ラチェットジョイント18は、基部12に機能的に連結している。ラチェットジョイント18は、ハンドル(図示なし)に連結させることが可能である。
【0032】
図3及び4には、第1の叉部116、第2の叉部117、及び、基部112から成る清掃用具110が示されている。第1の干渉ゾーン118及び第2の干渉ゾーン126は、第1の叉部116、第2の叉部117双方の上に配置されている。ラッチ120は第2の叉部117の上に配置されており、ラッチ収容部122は第1の叉部116の上に配置されている。旋回軸124は、第1の叉部116と第2の叉部117との間に縦方向に配置されている。ラチェットジョイント118は、基部112に機能的に連結している。ラチェットジョイント118は、ハンドル(図示なし)に連結させることが可能である。
【0033】
図5及び6には、第1の叉部216、第2の叉部217、及び基部212から成る清掃用具210が示されている。第1の干渉ゾーン218及び第2の干渉ゾーン226は、第1の叉部216、第2の叉部217双方の上に配置されている。スナップ220は第2の叉部217の上に配置されており、スナップ収容部222は第1の叉部216の上に配置されている。旋回軸224は、第1の叉部216と第2の叉部217の間に縦方向に配置されている。ラチェットジョイント218は、基部212に機能的に連結している。ラチェットジョイント218は、ハンドル(図示なし)に連結させることが可能である。
【0034】
図7〜11には、第1の叉部316、第2の叉部317、及び、基部312から成る清掃用具310が示されている。第1の干渉ゾーン318及び雄部334及び雌部336から成る第2の干渉ゾーンが、第1の叉部316、第2の叉部317双方の上に配置されている。第1のロックが、第2の叉部317の上に配置されているラッチ320、及び、第1の叉部316の上に配置されているラッチ収容部322によって形成されている。旋回軸324が、第1の叉部316と第2の叉部317との間に縦方向に配置されている。ハンドル収容部338が基部312と機能的に連結しており、収容部は、ハンドル(図示なし)に連結させることが可能である。第2のロックが、雄ロック部332及び雌ロック部330によって形成されている。
【0035】
本記述全体にわたって言及したすべての特許、特許出願(及びそれに基づいて発行されたいずれかの特許、並びに関連して発行されたいずれかの外国特許出願も)、及び公開公告の開示内容を本明細書に参考として組み込む。しかしながら、本明細書に参考として組み込まれる文献のいずれもが本発明を教示あるいは開示していないことを明言する。本書における用語のいずれかの意味又は定義が、参考として組み込まれた文献におけるその用語のいずれかの意味又は定義と相反する限りにおいては、本書においてその用語に与えられた意味又は定義を適用するものとする。
【0036】
本明細書を通じて記載されているあらゆる最大数値限定には、それよりも小さい数値限定があたかも本明細書に明示的に記載されているかのように、前記の小さいあらゆる数値限定が含まれていると理解すべきである。本明細書を通じて記載されているあらゆる最小数値限定には、それよりも大きい数値限定が本明細書に明確に記載されているかのように、前記の大きいあらゆる数値限定が含まれている。本明細書全体を通じて記載されているあらゆる数値範囲には、前記の広い数値範囲内に含まれているそれよりも狭いあらゆる数値範囲が、全て本明細書に明示的に記載されているかのように、前記狭い数値範囲が含まれている。
【0037】
「発明を実施するための最良の形態」で引用した全ての文献は、関連部分において本明細書に参照として組み込まれるが、いずれの文献の引用も、それが本発明に関して先行技術であることを容認するものとして解釈すべきではない。本書における用語のいずれかの意味又は定義が、参照として組み込まれた文献における用語のいずれかの意味又は定義と対立する範囲内においては、本書においてその用語に与えられた意味又は定義を適用するものとする。
【0038】
本発明の特定の実施形態を例示し記載してきたが、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、その他の様々な変更及び修正を実施できることは、当業者には明白であろう。従って、本発明の範囲内にあるそのようなすべての変更及び修正を、添付の特許請求の範囲で扱うものとする。
【0039】
本明細書は、本発明を特に指摘し明確に請求する請求項をもって結論とするが、本発明は、下記の説明を添付図面と併せ読むことで更に理解されると考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】第1の清掃用具の底面等角図。
【図2】第1の清掃用具の上面等角図。
【図3】第2の清掃用具の底面等角図。
【図4】第2の清掃用具の上面等角図。
【図5】第3の清掃用具の底面等角図。
【図6】第3の清掃用具の上面等角図。
【図7】第4の清掃用具の底面等角図。
【図8】第4の清掃用具の上面等角図。
【図9】閉鎖位置にある第4の清掃用具の左側等角図。
【図10】閉鎖位置にある第4の清掃用具の右側等角図。
【図11】閉鎖位置にある第4の清掃用具の左側面図。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
清掃用具であって、
基部と、
前記基部と機能的に連結している少なくとも2つの叉部であって、各叉部は清掃部分を備えている少なくとも1つの清掃材を受容可能で、前記少なくとも2つの叉部は長手軸とほぼ平行である当該少なくとも2つの叉部と、
を備え、前記清掃用具を前記長手軸を中心に360°回転させると、前記清掃用具は前記清掃部分を少なくとも約185°の間の表面と接触させることが可能である清掃用具。
【請求項2】
基部と、
前記基部と機能的に連結している第1の叉部及び第2の叉部であって、少なくとも1つの清掃材を受容可能である当該第1の叉部及び第2の叉部と、
前記第1の叉部と前記第2の叉部との間に縦方向に配置されている旋回軸であって、前記第1の叉部又は前記第2の叉部の少なくとも1つが、前記旋回軸のまわりに少なくとも部分的に回転可能である当該旋回軸と、
前記第1の叉部又は前記第2の叉部の少なくとも1つと機能的に連結しているロックであって、前記第1の叉部又は前記第2の叉部の少なくとも1つを前記旋回軸のまわりに少なくとも一時的に固定可能である当該ロックと、
を備える清掃用具。
【請求項3】
基部と、
前記基部と機能的に連結している第1の叉部及び第2の叉部であって、少なくとも1つの清掃材を受容可能である当該第1の叉部及び第2の叉部と、
前記第1の叉部と前記第2の叉部との間に縦方向に配置されている旋回軸であって、前記第1の叉部又は前記第2の叉部の少なくとも1つが、前記旋回軸のまわりに少なくとも部分的に回転可能である当該旋回軸と、
前記第1の叉部又は前記第2の叉部の少なくとも1つと機能的に連結している第1のロックであって、前記第1の叉部又は前記第2の叉部の少なくとも1つを前記旋回軸のまわりの第1の位置内に、少なくとも一時的に固定可能である当該第1のロックと、
前記第1の叉部又は前記第2の叉部の少なくとも1つと機能的に連結している第2のロックであって、前記第1の叉部又は前記第2の叉部の少なくとも1つを前記旋回軸のまわりの第2の位置内に、少なくとも一時的に固定可能である当該第2のロックと、
を備える清掃用具。
【請求項1】
清掃用具であって、
基部と、
前記基部と機能的に連結している少なくとも2つの叉部であって、各叉部は清掃部分を備えている少なくとも1つの清掃材を受容可能で、前記少なくとも2つの叉部は長手軸とほぼ平行である当該少なくとも2つの叉部と、
を備え、前記清掃用具を前記長手軸を中心に360°回転させると、前記清掃用具は前記清掃部分を少なくとも約185°の間の表面と接触させることが可能である清掃用具。
【請求項2】
基部と、
前記基部と機能的に連結している第1の叉部及び第2の叉部であって、少なくとも1つの清掃材を受容可能である当該第1の叉部及び第2の叉部と、
前記第1の叉部と前記第2の叉部との間に縦方向に配置されている旋回軸であって、前記第1の叉部又は前記第2の叉部の少なくとも1つが、前記旋回軸のまわりに少なくとも部分的に回転可能である当該旋回軸と、
前記第1の叉部又は前記第2の叉部の少なくとも1つと機能的に連結しているロックであって、前記第1の叉部又は前記第2の叉部の少なくとも1つを前記旋回軸のまわりに少なくとも一時的に固定可能である当該ロックと、
を備える清掃用具。
【請求項3】
基部と、
前記基部と機能的に連結している第1の叉部及び第2の叉部であって、少なくとも1つの清掃材を受容可能である当該第1の叉部及び第2の叉部と、
前記第1の叉部と前記第2の叉部との間に縦方向に配置されている旋回軸であって、前記第1の叉部又は前記第2の叉部の少なくとも1つが、前記旋回軸のまわりに少なくとも部分的に回転可能である当該旋回軸と、
前記第1の叉部又は前記第2の叉部の少なくとも1つと機能的に連結している第1のロックであって、前記第1の叉部又は前記第2の叉部の少なくとも1つを前記旋回軸のまわりの第1の位置内に、少なくとも一時的に固定可能である当該第1のロックと、
前記第1の叉部又は前記第2の叉部の少なくとも1つと機能的に連結している第2のロックであって、前記第1の叉部又は前記第2の叉部の少なくとも1つを前記旋回軸のまわりの第2の位置内に、少なくとも一時的に固定可能である当該第2のロックと、
を備える清掃用具。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公表番号】特表2008−540059(P2008−540059A)
【公表日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−512559(P2008−512559)
【出願日】平成18年5月19日(2006.5.19)
【国際出願番号】PCT/US2006/019581
【国際公開番号】WO2006/127520
【国際公開日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年5月19日(2006.5.19)
【国際出願番号】PCT/US2006/019581
【国際公開番号】WO2006/127520
【国際公開日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]