説明

温室効果ガス排出枠購入システムとこれを用いる画像形成装置及び温室効果ガス排出枠購入方法並びに温室効果ガス排出枠の購入に用いる表示装置

【課題】消耗品の温室効果ガス排出枠を容易に購入できる温室効果ガス排出枠購入システムとこれを用いる画像形成装置及び温室効果ガス排出枠購入方法並びに温室効果ガス排出枠の購入に用いる表示装置を提供する。
【解決手段】画像形成装置1の温室効果ガス排出枠購入システムであって、消耗品情報を検出する機能と、消耗品情報を格納する機能と、消耗品を判断する機能と、消耗品交換時期を判断する機能と、温室効果ガス排出枠購入を促すメッセージ情報、温室効果ガス排出量の情報、複数のオフセットプロバイダーの情報を画像形成装置1に通知する機能と、温室効果ガス排出枠購入をユーザに促すメッセージ情報、温室効果ガス排出量の情報、複数のオフセットプロバイダー情報を画像形成装置1に表示する機能と、選択されたオフセットプロバイダー情報をデータ管理サーバ701へ通知する機能を備えることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、温室効果ガス排出枠購入システムとこれを用いる画像形成装置及び温室効果ガス排出枠購入方法並びに温室効果ガス排出枠の購入に用いる表示装置に係り、特に、購入またはリースされている画像形成装置に用いられる温室効果ガス排出枠(温室効果ガス排出権)が付与された消耗品の温室効果ガス排出枠を購入するための温室効果ガス排出枠購入システムとこれを用いる画像形成装置及び温室効果ガス排出枠購入方法並びに温室効果ガス排出枠の購入に用いる表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置において、地球環境への配慮から、画像形成装置に用いられる消耗品や交換部品などにおいても、地球環境への負荷を低減したものを使用することが促進されている。
また、CO排出量低減の為、ユーザに対して改善を推奨することも行なわれている。
【0003】
従来技術として、例えば、電子装置に着脱自在な消耗品ユニットとして、温室効果ガス排出権(温室効果ガス排出枠)が付与された形式で販売される消耗品ユニットを使用し、これらの消耗品ユニットの継続使用状態によって温室効果ガスの削減に対する評価を行い、オペレーションパネル等に評価結果を表示し、用紙に印刷するようにしたものが提案されている(特許文献1を参照)。
【0004】
これにより、ユーザが消耗品ユニットを使用することによる温室効果ガスの削減の評価を容易に知ることができるので、ユーザの温室効果ガス削減への認識を高めることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−2442号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述した従来技術では、ユーザのカーボンオフセット活動への参加意識を高めることはできるものの、温室効果ガス排出枠が付与されていない形式で販売される消耗品の温室効果ガス排出枠を簡単に入手することができないという問題がある。
【0007】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであって、温室効果ガス排出枠が付与されていない形式で販売される消耗品の温室効果ガス排出枠を容易に購入してカーボンオフセットできる温室効果ガス排出枠購入システムとこれを用いる画像形成装置及び温室効果ガス排出枠購入方法並びに温室効果ガス排出枠の購入に用いる表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決するための本発明に係る温室効果ガス排出枠購入システムとこれを用いる画像形成装置及び温室効果ガス排出枠購入方法並びに温室効果ガス排出枠の購入に用いる表示装置は、次の通りである。
【0009】
本発明は、購入またはリースされている画像形成装置に用いられる温室効果ガス排出枠購入システムであって、前記画像形成装置と消耗品製造メーカーまたは消耗品販売会社のデータ管理サーバとを通信手段を介して接続するとともに、前記データ管理サーバと消耗品の温室効果ガス排出枠を提供する複数のオフセットプロバイダーとを通信手段を介して接続して、前記データ管理サーバにより前記画像形成装置の消耗品の使用状況を監視可能に構成し、前記画像形成装置に装着された消耗品に備えられた記憶手段または記録手段に格納されている情報を検出する消耗品情報検出手段と、前記画像形成装置に用いられる温室効果ガス排出枠付き消耗品の情報が格納された消耗品情報記憶手段と、前記消耗品情報検出手段による検出結果と前記消耗品情報記憶手段に格納されている消耗品の情報とを照合して前記消耗品が温室効果ガス排出枠付き消耗品であるか否かを判断する消耗品判定手段と、前記消耗品の使用状況に基づき該消耗品の交換時期を判断する消耗品状況判定手段と、前記消耗品判定手段により画像形成装置に装着された消耗品が温室効果ガス排出枠付き消耗品ではないと判断された場合に、前記消耗品の温室効果ガス排出枠の購入をユーザに促すメッセージの情報と、前記消耗品の温室効果ガス排出量の情報と、前記複数のオフセットプロバイダーの情報と、前記消耗品の温室効果ガス排出枠の購入を依頼する購入依頼書の情報とを前記画像形成装置に通知する温室効果ガス排出枠購入情報通知手段と、前記温室効果ガス排出枠購入情報通知手段により通知された前記消耗品の温室効果ガス排出枠の購入をユーザに促すメッセージの情報と、前記消耗品の温室効果ガス排出量の情報と、前記複数のオフセットプロバイダーの情報と、前記消耗品の温室効果ガス排出枠の購入を依頼する購入依頼書の情報とを前記画像形成装置の表示部に表示する温室効果ガス排出枠購入情報表示手段と、前記複数のオフセットプロバイダーの情報の中から選択された特定のオフセットプロバイダーの情報を含む前記購入依頼書の情報を前記特定のオフセットプロバイダーへ通知する温室効果ガス排出枠購入依頼情報通知手段と、を備えて、温室効果ガス排出枠の購入手続きを行うことを特徴とするものである。
【0010】
本発明において、オフセットプロバイダー(または、カーボンオフセットプロバイダー)とは、カーボンオフセットの仕組みを提供する事業を行う団体を示す。
【0011】
また、本発明は、前記消耗品の温室効果ガス排出量(例えば、CO排出量換算値)を、前記消耗品のライフサイクルにおける温室効果ガス排出量とすることが好ましい。
【0012】
また、本発明は、前記消耗品の温室効果ガス排出枠を提供する複数のオフセットプロバイダーの情報として、少なくとも前記温室効果ガス排出量(例えば、CO排出量換算値)に相当する温室効果ガス排出枠費用(クレジット費用)を含むことが好ましい。
【0013】
また、本発明は、前記温室効果ガス排出枠購入情報通知手段により通知された情報を、前記画像形成装置のReady時に前記画像形成装置の表示部に表示することが好ましい。
【0014】
なお、本発明において、画像形成装置のReady時とは、ウォームアップ時、印刷JOBの合間、または入力部からの入力信号がない時(ユーザが画像形成装置の操作をしていない時)、スキャナユニットに原稿載置の信号がない時などを指す。
【0015】
また、本発明は、前記消耗品の交換時期に関する情報と、前記消耗品の温室効果ガス排出枠に関する情報を、前記消耗品に備えられた記憶手段または記録手段に格納することが好ましい。
【0016】
また、本発明は、前記消耗品の記憶手段または記録手段として、ICチップ(例えば、無線ICタグ、接点式CRUMなどの不揮発性メモリ)、バーコード、QRコード(登録商標)等の2次元コードの何れかを用いることが好ましい。
【0017】
また、本発明は、前記表示部の構成として、タッチパネルまたは操作キーを略一体的に備え、前記表示部で前記タッチパネルまたは前記操作キーを操作することで前記温室効果ガス排出枠購入の手続きを行うことが好ましい。
なお、タッチパネルと操作キーとを別々に設けてもよいし、タッチパネルを用いた表示部と表示のみを行う表示部、即ち表示部を複数設けてもよい。
【0018】
また、本発明は、前記消耗品には、カーボンフットプリントマークが備えられていることが好ましい。
【0019】
また、本発明は、前記消耗品には、少なくとも前記消耗品のライフサイクルにおける温室効果ガスの種類、前記温室効果ガスの排出量の値、その値を説明する説明文の何れかが表示されていることが好ましい。
【0020】
また、本発明は、外部のデータ管理サーバと通信手段を介して接続されて、前記データ管理サーバから通知された情報を表示する機能を有する表示手段を備えた温室効果ガス排出枠購入に用いる表示装置であって、請求項1から9のうちの何れか一項に記載の温室効果ガス排出枠購入システムを構成する表示装置として用いることを特徴とするものである。
【0021】
また、本発明は、購入またはリースされている画像形成装置であって、請求項1から9のうちの何れか一項に記載の温室効果ガス排出枠購入システムを構成する画像形成装置として用いることを特徴とするものである。
【0022】
また、本発明は、前記画像形成装置の構成として、情報を表示する表示部を備え、前記表示部として請求項10に記載の表示装置を用いることが好ましい。
【0023】
また、本発明は、購入またはリースされている画像形成装置に用いられる温室効果ガス排出枠購入方法であって、請求項10に記載の表示装置を用いて温室効果ガス排出枠の購入を行うことを特徴とするものである。
【0024】
また、本発明は、購入またはリースされている画像形成装置に用いられる温室効果ガス排出枠購入方法であって、前記画像形成装置として請求項11または12に記載の画像形成装置を用いて温室効果ガス排出枠の購入を行うことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0025】
本発明の温室効果ガス排出枠購入システムによれば、購入またはリースされている画像形成装置に用いられる温室効果ガス排出枠購入システムであって、前記画像形成装置と消耗品製造メーカーまたは消耗品販売会社のデータ管理サーバとを通信手段を介して接続するとともに、前記データ管理サーバと消耗品の温室効果ガス排出枠を提供する複数のオフセットプロバイダーとを通信手段を介して接続して、前記データ管理サーバにより前記画像形成装置の消耗品の使用状況を監視可能に構成し、前記画像形成装置に装着された消耗品に備えられた記憶手段または記録手段に格納されている情報を検出する消耗品情報検出手段と、前記画像形成装置に用いられる温室効果ガス排出枠付き消耗品の情報が格納された消耗品情報記憶手段と、前記消耗品情報検出手段による検出結果と前記消耗品情報記憶手段に格納されている消耗品の情報とを照合して前記消耗品が温室効果ガス排出枠付き消耗品であるか否かを判断する消耗品判定手段と、前記消耗品の使用状況に基づき該消耗品の交換時期を判断する消耗品状況判定手段と、前記消耗品判定手段により画像形成装置に装着された消耗品が温室効果ガス排出枠付き消耗品ではないと判断された場合に、前記消耗品の温室効果ガス排出枠の購入をユーザに促すメッセージの情報と、前記消耗品の温室効果ガス排出量の情報と、前記複数のオフセットプロバイダーの情報と、前記消耗品の温室効果ガス排出枠の購入を依頼する購入依頼書の情報とを前記画像形成装置に通知する温室効果ガス排出枠購入情報通知手段と、前記温室効果ガス排出枠購入情報通知手段により通知された前記消耗品の温室効果ガス排出枠の購入をユーザに促すメッセージの情報と、前記消耗品の温室効果ガス排出量の情報と、前記複数のオフセットプロバイダーの情報と、前記消耗品の温室効果ガス排出枠の購入を依頼する購入依頼書の情報とを前記画像形成装置の表示部に表示する温室効果ガス排出枠購入情報表示手段と、前記複数のオフセットプロバイダーの情報の中から選択された特定のオフセットプロバイダーの情報を含む前記購入依頼書の情報を前記特定のオフセットプロバイダーへ通知する温室効果ガス排出枠購入依頼情報通知手段と、を備えることで、ユーザは、温室効果ガス排出枠(クレジット)の購入を容易にできるとともに、複数のオフセットプロバイダーの情報の中からより安価な温室効果ガス排出枠を選択購入できるので、購入費用の負担を軽減できる。また、消耗品製造メーカーまたは消耗品販売会社は、ユーザに対して環境貢献意識を喚起でき、漏れなく温室効果ガス削減事業への資金提供が可能となり、温室効果ガス削減事業の永続性に貢献できる。
【0026】
また、本発明によれば、前記消耗品の温室効果ガス排出量(例えば、CO排出量換算値)を、前記消耗品のライフサイクルにおける温室効果ガス排出量とすることで、ユーザに対して環境意識を喚起できる。
【0027】
また、本発明によれば、前記消耗品の温室効果ガス排出枠を提供する複数のオフセットプロバイダーの情報として、少なくとも前記温室効果ガス排出量(例えば、CO排出量換算値)に相当する温室効果ガス排出枠費用(クレジット費用)を含むことで、ユーザは、複数のオフセットプロバイダーの情報の中からより安価な温室効果ガス排出権(クレジット)を選択購入でき、購入費用の負担を軽減できる。
【0028】
また、本発明によれば、前記温室効果ガス排出枠購入情報通知手段により通知された情報を、前記画像形成装置のReady時に前記画像形成装置の表示部に表示することで、画像形成装置を複数のユーザが使用している環境においても、他のユーザのコピー操作やメール操作、FAX操作の邪魔になることなく情報拒否メッセージを通知することができる。
【0029】
また、本発明によれば、前記消耗品の交換時期に関する情報と、前記消耗品の温室効果ガス排出枠に関する情報を、前記消耗品に備えられた記憶手段または記録手段に格納することで、容易に情報を取り出すことができる。
【0030】
また、本発明によれば、前記消耗品の記憶手段または記録手段として、ICチップ(例えば、無線ICタグ、接点式CRUMなどの不揮発性メモリ)、バーコード、QRコード(登録商標)等の2次元コードの何れかを用いることで、容易に消耗品の装着を検出できる。
【0031】
また、本発明によれば、前記表示部の構成として、タッチパネルまたは操作キーを略一体的に備え、前記表示部で前記タッチパネルまたは前記操作キーを操作することで前記温室効果ガス排出枠購入の手続きを行うことで、画像形成装置から直接各情報を簡便に表示させて情報を入手やクレジット購入手続きが容易に行うことができる。
【0032】
また、本発明によれば、前記消耗品には、カーボンフットプリントマークが備えられていることで、消耗品のライフサイクルにおける温室効果ガスの発生量をユーザが容易に確認でき、よりいっそう対環境活動の取り組み促進に貢献できる。
【0033】
また、本発明によれば、前記消耗品に、少なくとも前記消耗品のライフサイクルにおける温室効果ガスの種類、前記温室効果ガスの排出量の値、その値を説明する説明文の何れかが表示されていることで、ユーザは、消耗品の耐環境性能を把握でき、安心して消耗品を購入使用できる。
【0034】
また、本発明の表示装置によれば、外部のデータ管理サーバと通信手段を介して接続されて、前記データ管理サーバから通知された情報を表示する機能を有する表示手段を備えた温室効果ガス排出枠購入に用いる表示装置であって、請求項1から9のうちの何れか一項に記載の温室効果ガス排出枠購入システムを構成する表示装置として用いることで、ユーザは、温室効果ガス排出枠(クレジット)の購入を容易にできるとともに、複数のオフセットプロバイダーの情報の中からより安価な温室効果ガス排出枠を選択購入できるので、購入費用の負担を軽減できる。また、消耗品製造メーカーまたは消耗品販売会社は、ユーザに対して環境貢献意識を喚起でき、漏れなく温室効果ガス削減事業への資金提供が可能となり、温室効果ガス削減事業の永続性に貢献できる。
【0035】
また、本発明の画像形成装置によれば、購入またはリースされている画像形成装置であって、請求項1から9のうちの何れか一項に記載の温室効果ガス排出枠購入システムを構成する画像形成装置として用いることで、ユーザは、温室効果ガス排出枠(クレジット)の購入を容易にできるとともに、複数のオフセットプロバイダーの情報の中からより安価な温室効果ガス排出枠を選択購入できるので、購入費用の負担を軽減できる。また、消耗品製造メーカーまたは消耗品販売会社は、ユーザに対して環境貢献意識を喚起でき、漏れなく温室効果ガス削減事業への資金提供が可能となり、温室効果ガス削減事業の永続性に貢献できる。
【0036】
また、本発明によれば、前記画像形成装置の構成として、情報を表示する表示部を備え、前記表示部として請求項10に記載の表示装置を用いることで、ユーザは、温室効果ガス排出枠(クレジット)の購入を容易にできるとともに、複数のオフセットプロバイダーの情報の中からより安価な温室効果ガス排出枠を選択購入できるので、購入費用の負担を軽減できる。また、消耗品製造メーカーまたは消耗品販売会社は、ユーザに対して環境貢献意識を喚起でき、漏れなく温室効果ガス削減事業への資金提供が可能となり、温室効果ガス削減事業の永続性に貢献できる。
【0037】
また、本発明の温室効果ガス排出枠購入方法によれば、購入またはリースされている画像形成装置に用いられる温室効果ガス排出枠購入方法であって、請求項10に記載の表示装置を用いて温室効果ガス排出枠の購入を行うことで、ユーザは、温室効果ガス排出枠(クレジット)の購入を容易にできるとともに、複数のオフセットプロバイダーの情報の中からより安価な温室効果ガス排出枠を選択購入できるので、購入費用の負担を軽減できる。また、消耗品製造メーカーまたは消耗品販売会社は、ユーザに対して環境貢献意識を喚起でき、漏れなく温室効果ガス削減事業への資金提供が可能となり、温室効果ガス削減事業の永続性に貢献できる。
【0038】
また、本発明の温室効果ガス排出枠購入方法によれば、購入またはリースされている画像形成装置に用いられる温室効果ガス排出枠購入方法であって、前記画像形成装置として請求項11または12に記載の画像形成装置を用いて温室効果ガス排出枠の購入を行うことで、ユーザは、温室効果ガス排出枠(クレジット)の購入を容易にできるとともに、複数のオフセットプロバイダーの情報の中からより安価な温室効果ガス排出枠を選択購入できるので、購入費用の負担を軽減できる。また、消耗品製造メーカーまたは消耗品販売会社は、ユーザに対して環境貢献意識を喚起でき、漏れなく温室効果ガス削減事業への資金提供が可能となり、温室効果ガス削減事業の永続性に貢献できる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の実施形態に係る画像形成装置の全体の構成を示す説明図である。
【図2】前記画像形成装置の構成を示すブロック図である。
【図3】前記画像形成装置の温室効果ガス排出枠購入システムを構成する通信ネットワークの一例を示す説明図である。
【図4】前記画像形成装置の温室効果ガス排出枠購入システムを構成する操作パネルの構成を示す説明図である。
【図5】前記操作パネルを構成する表示部に表示されたDOCUMENT FILING モードの初期画面を示す説明図である。
【図6】前記表示部に表示されたデータ管理サーバから画像形成装置へ通知された消耗品の温室効果ガス排出枠の購入をユーザに促すメッセージの情報を含むメッセージのプレビュー表示の一例を示す説明図である。
【図7】前記表示部に表示されるIMAGE SEND モードの初期画面を示す説明図である。
【図8】前記画像形成装置の操作パネルの表示部に表示されるデータ管理サーバから画像形成装置へ通知された消耗品の温室効果ガス排出枠情報を含むクレジット購入手続きの通知画面の一例を示す説明図である。
【図9】前記表示部に表示されるデータ管理サーバから画像形成装置へ通知されたオフセットプロバイダーの情報を含む通知画面の一例を示す説明図である。
【図10】前記表示部に表示されたデータ管理サーバから画像形成装置へ通知された消耗品の温室効果ガス排出枠の購入依頼書の情報を含む通知画面の一例を示す説明図である。
【図11】前記画像形成装置の温室効果ガス排出枠購入システムによりデータ管理サーバ701からユーザの画像形成装置へ画像形成装置1に装着された消耗品の温室効果ガス排出枠購入に関する情報を通知する手順を示すフローチャートの一部である。
【図12】前記画像形成装置の温室効果ガス排出枠購入システムによりデータ管理サーバ701からユーザの画像形成装置へ画像形成装置1に装着された消耗品の温室効果ガス排出枠購入に関する情報を通知する手順を示す図11のフローチャートに続くフローチャートの一部である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。
図1は発明を実施する形態の一例であって、本発明の実施形態に係る画像形成装置の全体の構成を示す説明図である。
【0041】
本実施形態は、図1に示すように購入またはリースされている画像形成装置であってデータ管理サーバに接続されて電子写真方式によりトナーを用いて画像を形成する画像形成装置1に用いられる温室効果ガス排出枠購入システムとして、本発明に係る特徴的な温室効果ガス排出枠購入システムの構成を採用したものである。
【0042】
まず、画像形成装置1の全体構成について説明する。
画像形成装置1は、外部から伝達される画像データに応じて所定のシート(記録用紙,記録媒体)に画像を形成するものである。画像形成装置1は、図1に示すように、主に、本体装置である電子写真プロセス部(図示省略)を備えた画像形成部3と、操作パネル100とスキャナユニット(図示省略)を備えた画像読取部2とを備えて構成されている。
【0043】
原稿画像をスキャナユニットで読み取ることにより得られた画像データは、各種処理が施された後、メモリに一旦記憶され、出力指示に応じてメモリから画像データを画像形成部3に出力して、感光体ドラム(図示省略)上に可視画像として再現した後、用紙上に画像を転写してトナー像を形成する。
【0044】
画像形成部3に隣接して用紙を供給する給紙部4が構成されている。
給紙部4は、第1〜3カセット31,32,33、さらにオプションとして大容量カセット34を有している。大容量カセット34は、最も使用頻度の高い、例えばA4サイズの標準紙を大量に収容することができる。
【0045】
画像読取部2と画像形成部3の間には排紙トレイ51が形成されている。
画像形成部3に隣接して後処理装置5が構成されている。
後処理装置5には、第1排紙卜レイ52,第2排紙トレイ53が設けられている。
【0046】
そして、画像形成装置1は、図示しないネットワーク回線(LAN、電話回線等)を介してPC、FAX、およびメーカー、販売先またはリース先等のデータ管理サーバに接続されている。
【0047】
ここで、画像形成装置1の構成についてブロック図を参照して説明する。
図2は本実施形態の画像形成装置の構成を示すブロック図である。
【0048】
画像形成装置1は、図2に示すように、電気的構成として、画像形成装置1の動作を制御する制御部501、記憶部502、演算部503、表示部101、入力部505、ネットワーク回線を介してPC等とLAN接続等を行う通信部506、画像処理を行う画像処理部508、画像形成を行う画像形成部509、トナー像の定着処理を行う定着部510、スキャナにおいて画像の読み取りを行う読取部507、後処理装置5(図2の周辺機器を指す)の動作を制御する制御部511などを備えている。
【0049】
なお、本実施形態では、画像形成装置1に用いられる消耗品には、記憶手段または記録手段として、ICチップ(無線ICタグや接点式CRUMなどの不揮発性メモリ)、バーコード、QRコード(登録商標)等が備えられている。
【0050】
そして、画像形成装置1は、この消耗品の記憶手段または記録手段に格納された情報を検出する検出部(消耗品情報検出手段)509aを備えている。
検出部509aは、ユーザが画像形成装置1で使用している消耗品の情報を検出する。
【0051】
記憶部502は、消耗品情報記憶手段として、画像形成装置1に用いられる温室効果ガス排出枠付き消耗品の情報が格納されている。
【0052】
制御部501は、検出部509aにより検出された検出結果(消耗品の情報)と記憶部502に格納されている消耗品の情報とを照合して前記消耗品が温室効果ガス排出枠付き消耗品であるか否かを判断する機能(消耗品判定手段)を備えている。
【0053】
本実施形態では、制御部501は、画像形成装置1に装着された消耗品が温室効果ガス排出枠付き消耗品であると判断された場合に、画像形成装置1をReady状態に起動するようにされている。
【0054】
次に、本実施形態の画像形成装置1に用いられる特徴的な温室効果ガス排出枠購入システムについて図面を参照して説明する。
図3は本実施形態の画像形成装置の温室効果ガス排出枠購入システムを構成する通信ネットワークの一例を示す説明図、図4は本実施形態に係る画像形成装置の温室効果ガス排出枠購入システムを構成する操作パネルの構成を示す説明図、図5は前記操作パネルを構成する表示部に表示されたDOCUMENT FILING モードの初期画面を示す説明図、図6は前記表示部に表示されたデータ管理サーバから画像形成装置へ通知された消耗品の温室効果ガス排出枠の購入をユーザに促すメッセージの情報を含むメッセージのプレビュー表示の一例を示す説明図、図7は前記表示部に表示されるIMAGE SEND モードの初期画面を示す説明図である。
【0055】
本実施形態に係る画像形成装置1の温室効果ガス排出枠購入システムは、図3に示すように、購入またはリースされている画像形成装置1に用いる温室効果ガス排出枠購入システムであって、通信部506によりLAN(ローカルエリアネットワーク)700を介して画像形成装置1がメーカー、販売先またはリース先等のデータ管理サーバ701に接続されるとともに、データ管理サーバ701と複数のオフセットプロバイダー702等(複数のプロバイダーのうちの1つを表示している)とが通信手段を介して接続されて、消耗品の温室効果ガス排出枠の購入を行うために、データ管理サーバ701から画像形成装置1へ画像形成装置1に装着された消耗品の温室効果ガス排出枠を提供する複数のオフセットプロバイダーの情報を含む温室効果ガス排出枠情報を通知して、温室効果ガス排出枠を購入することを特徴とするものである。
【0056】
この温室効果ガス排出枠購入システムは、画像形成装置1と画像形成装置1の販売先のデータ管理サーバ701とが通信接続としてLAN(ローカルエリアネットワーク(通信手段))700を介して接続されて、販売先により画像形成装置1の消耗品の使用状況が監視可能に構成されている。
【0057】
また、温室効果ガス排出枠購入システムは、画像形成装置1側に、画像形成装置1に装着された消耗品に備えられた記憶手段または記録手段に格納されている情報を検出する検出部(消耗品情報検出手段)509aと、画像形成装置1に用いられる温室効果ガス排出枠付き消耗品の情報が格納された記憶部(消耗品情報記憶手段)502と、検出部509aによる検出結果と記憶部502に格納されている消耗品の情報とを照合して前記消耗品が温室効果ガス排出枠付き消耗品であるか否かを判断する機能(消耗品判定手段)とを備え、データ管理サーバ701側に、消耗品の使用状況に基づき該消耗品の交換時期を判断する機能(消耗品状況判定手段)と、画像形成装置1に装着された消耗品が温室効果ガス排出枠付き消耗品ではないと判断された場合に、消耗品の温室効果ガス排出枠の購入をユーザに促すメッセージの情報と、消耗品の温室効果ガス排出量の情報と、消耗品の温室効果ガス排出枠を提供する複数のオフセットプロバイダー702等の情報とを画像形成装置1に通知する機能(温室効果ガス排出枠購入情報通知手段)とを備えている。
【0058】
さらに、画像形成装置1側には、データ管理サーバ701により通知された消耗品の温室効果ガス排出枠の購入をユーザに促すメッセージの情報と、消耗品の温室効果ガス排出量の情報と、消耗品の温室効果ガス排出枠を提供する複数のオフセットプロバイダー702等の情報とを画像形成装置1の表示部101に表示する機能(温室効果ガス排出枠購入情報表示手段)と、表示部101に表示された複数のオフセットプロバイダー702等の情報の中から選択された特定のオフセットプロバイダーの情報をデータ管理サーバ701へ通知する機能(オフセットプロバイダー情報通知手段)とを備えている。
【0059】
本実施形態では、画像形成装置1において、制御部501が、記憶部502に格納されている情報、すなわち、画像形成装置1に用いられる温室効果ガス排出枠付き消耗品の情報を検出する消耗品情報検出手段として機能するとともに、検出部509aによる検出結果と記憶部502に格納されている消耗品の情報とを照合して前記消耗品が温室効果ガス排出枠付き消耗品であるか否かを判断する消耗品判定手段として機能するように構成されている。さらに、制御部501は、消耗品が温室効果ガス排出枠付き消耗品であるか否かを判断した結果をデータ管理サーバ701に通知する情報通知手段として機能するように構成されている。
【0060】
また、本実施形態では、データ管理サーバ701側の図示しない記憶手段に、消耗品の温室効果ガス排出枠の購入をユーザに促すメッセージの情報と、消耗品の温室効果ガス排出量の情報と、消耗品の温室効果ガス排出枠を提供する複数のオフセットプロバイダー702等の情報とが格納されている。
【0061】
そして、データ管理サーバ701側の図示しない制御部が、制御部501により画像形成装置1に装着された消耗品が温室効果ガス排出枠付き消耗品ではないと判断された場合に、消耗品の温室効果ガス排出枠の購入をユーザに促すメッセージの情報と、消耗品の温室効果ガス排出量の情報と、消耗品の温室効果ガス排出枠を提供する複数のオフセットプロバイダー702等の情報とを画像形成装置1に通知する温室効果ガス排出枠購入情報通知手段として機能するように構成されている。
【0062】
本実施形態では、データ管理サーバ701から通知される情報は、画像形成装置1のReady時に画像形成装置1の表示部101に表示されるようになっている。
【0063】
また、画像形成装置1側の制御部501は、データ管理サーバ701により通知された消耗品の温室効果ガス排出枠の購入をユーザに促すメッセージの情報と、消耗品の温室効果ガス排出量の情報と、消耗品の温室効果ガス排出枠を提供する複数のオフセットプロバイダー702等の情報とを画像形成装置1の表示部101に表示する温室効果ガス排出枠購入情報表示手段として機能するように構成されるとともに、表示部101に表示された複数のオフセットプロバイダー702等の情報の中から選択された特定のオフセットプロバイダーの情報をデータ管理サーバ701へ通知するオフセットプロバイダー情報通知手段として機能するように構成されている。
【0064】
また、本実施形態では、操作パネル100の表示部101が、温室効果ガス排出枠購入システムの表示部として機能するように構成されている。
【0065】
操作パネル100は、図4に示すように、操作面(入力部)100aが略平面状に構成されて、その略中央部に表示部101が構成されている。
なお、表示部101は、操作面(入力部)100aと同一平面でなくとも、操作面(入力部)100aに対して開閉移動式であってもよいし、操作面(入力部)100aとは別に設けてもよい。また、それらを組み合わせてもよい。
【0066】
また、表示部101は、タッチパネルまたは操作キーを略一体的に備え、表示部101でタッチパネルまたは操作キーを操作することでデータ管理サーバ701から送信された情報を表示できるように構成されている。
【0067】
表示部101には、図5,図7に示すように、画像形成装置1による処理モードを選択する操作キー110が表示されている。操作キー110には、DOCUMENT FILING モード用のアイコン111a、IMAGE SEND モード用のアイコン111b、COPY モード用のアイコン111cが設けられている。そして、操作キー110により、COPY モード、IMAGE SEND モード、DOCUMENT FILING モードが選択可能になっている。
【0068】
表示部101は、画像形成装置1の電源をONにすると、図示しない初期画面が表示され、操作キー110のうちのDOCUMENT FILING モード用のアイコン111aが選択されると、図5に示すように、DOCUMENT FILING モードの初期画面110aが表示される。
【0069】
DOCUMENT FILING モードの初期画面110aの画面左下には、操作キーとしてのプレビュー確認用アイコン120aが表示される。プレビュー確認用アイコン120aをタッチすると、画像形成装置1が受信したメール等の情報を表示部101に表示するようにされている。
【0070】
本実施形態では、画像形成装置1に新規メールが受信されると、DOCUMENT FILING モード用のアイコン111aが点滅するようにされている。そして、プレビュー確認用アイコン120aが選択されると、図6に示すように、例えば、画像形成装置1に使用している消耗品には温室効果ガス排出枠(温室効果ガス排出のクレジット)が付帯されてはいない旨のメッセージ(お知らせメール)の通知画面(プレビュー画面)101aが表示部101に表示される。
【0071】
具体的には、画像形成装置1の制御部501により検出部509aによる消耗品の検出結果と記憶部502に格納されている消耗品の情報とを照合した結果、画像形成装置1に装着された消耗品には温室効果ガス排出枠が付帯されていないと判断された場合に、販売店のデータ管理サーバ701から画像形成装置1(ユーザ側)に対して、図6に示すように、表題(重要なお知らせ)101a1と、画像形成装置1に装着された消耗品には温室効果ガス排出枠が付帯されはいないことを知らせる消耗品情報メッセージ101a2と、消耗品の温室効果ガス排出枠の購入を行うことをお願いする温室効果ガス排出枠購入依頼メッセージ101a3を含む通知画面101aの情報が通知される。
【0072】
また、表示部101において、操作キー110のうちのIMAGE SEND モード用のアイコン111bが選択されると、図7に示すように、DOCUMENT SEND モードの初期画面110bが表示される。
【0073】
IMAGE SEND モードの初期画面110bの画面左下には、操作キーとしてのApplicationアイコン120bが表示される。Applicationアイコン120bをタッチすると、データ管理サーバ701から画像形成装置1に通知された消耗品の温室効果ガス排出枠を購入するための情報が表示される。
【0074】
また、操作パネル100は、リスト表示とサムネイル表示とを切り替えるアイコン(図示省略)と、IMAGE SEND モードの初期画面110bに戻すためのアイコン(図示省略)を備えている。
【0075】
また、本実施形態では、表示部101に表示される選択画面は、例えば、タッチパネルを用いて画面上に表示されたリスト表示やサムネイル表示をタッチすることで、それぞれのリスト表示やサムネイル表示の情報に基づく操作を行う選択手段として機能するように構成されている。
【0076】
次に、本実施形態の温室効果ガス排出枠購入システムにおいて、データ管理サーバ701から画像形成装置1に通知される情報について図面を参照して説明する。
図8は本実施形態の画像形成装置の操作パネルの表示部に表示されるデータ管理サーバから画像形成装置へ通知された消耗品の温室効果ガス排出枠情報を含むクレジット購入手続きの通知画面の一例を示す説明図、図9は前記表示部に表示されるデータ管理サーバから画像形成装置へ通知されたオフセットプロバイダーの情報を含む通知画面の一例を示す説明図、図10は前記表示部に表示されるデータ管理サーバから画像形成装置へ通知された消耗品の温室効果ガス排出枠の購入依頼書の情報を含む通知画面の一例を示す説明図である。
【0077】
本実施形態の温室効果ガス排出枠購入システムによれば、データ管理サーバ701から画像形成装置1に対して、上述した消耗品の温室効果ガス排出枠の購入をユーザに促すメッセージの情報(通知画面101a)に加えて、消耗品の温室効果ガス排出量の情報、消耗品の温室効果ガス排出枠を提供する複数のオフセットプロバイダーの情報、および温室効果ガス排出枠購入を依頼するためのクレジット購入依頼書の情報が通知される。
【0078】
本実施形態では、図7に示すように、画像形成装置1の操作パネル100の表示部101に表示されたIMAGE SEND モードの初期画面110bにおいて、Applicationアイコン120bをタッチすると、表示部101には、まず、図8に示すように、消耗品の温室効果ガス排出枠を購入するための情報を含む通知画面101bが表示される。
【0079】
具体的には、通知画面101bには、図8に示すように、表題(クレジット購入手続き)101b1と、画像形成装置1に使用される消耗品の温室効果ガス排出枠の情報を含む消耗品情報101b2とが含まれている。
【0080】
消耗品情報101b2には、例えば、消耗品として黒色トナーカートリッジが用いられて5万枚印刷を保証するという製品情報101b21と、クレジット費用が2,000円であるという温室効果ガス排出枠情報101b22が含まれている。
【0081】
また、通知画面101bには、選択スイッチのサムネイルとして、表示画面を切換える次画面切換アイコン131が表示される。
【0082】
通知画面101bにおいて、次画面切換アイコン131をタッチすると、図9に示すように、表示部101には、消耗品の温室効果ガス排出枠を提供する複数のオフセットプロバイダーの情報を含む通知画面101cが表示される。
【0083】
具体的には、通知画面101cには、表題(オフセットプロバイダー一覧)101c1と、データ管理サーバ701と通信接続されている複数のオフセットプロバイダーのオフセットプロバイダー情報101c2が含まれている。
【0084】
オフセットプロバイダー情報101c2には、オフセットプロバイダーの名称101c21と、提携プロジェクト101c22と、クレジット料金101c23とが含まれている。
【0085】
提携プロジェクト101c22は、オフセットプロバイダーが提携しているプロジェクトであって、例えば、風力発電、水力発電、バイオマス発電、森林管理、エネルギー使用効率改善などが含まれる。
【0086】
クレジット料金101c23は、温室効果ガス排出量1トンに相当する量をクレジットする金額が表示されている。
【0087】
また、通知画面101cには、選択スイッチのサムネイルとして、オフセットプロバイダーを選択した後に表示画面を次画面へ切換える次画面切換アイコン132、表示画面を前画面に戻す前画面アイコン133が表示される。
【0088】
通知画面101cにおいて、次画面切換アイコン132をタッチすると、図10に示すように、表示部101には、温室効果ガス排出枠購入を依頼するためのクレジット購入依頼書の情報を含むクレジット購入画面101dが表示される。このクレジット購入画面101dに基づき、ユーザが購入するクレジットの情報がデータ管理サーバ701に通知される。
【0089】
具体的には、クレジット購入画面101dには、図10に示すように、メーカーや販売店に消耗品の温室効果ガス排出枠の購入を依頼するクレジット購入依頼書のプレビュー画像101d1、購入するクレジットの口数を確定する確定アイコン141、クレジット購入依頼書を送信(通知)する送信アイコン142、前画面に戻る戻りアイコン143、初期画面に戻る戻りアイコン144が表示される。
【0090】
このように、本実施形態によれば、操作パネル100の表示部101に、消耗品の製品情報や消耗品の温室効果ガス排出枠を取扱う複数のオフセットプロバイダーの情報、提携プロジェクト、クレジット料金などを表示することで、その表示された情報を確認しながら最適な(最も安価な)消耗品の温室効果ガス排出枠を提供するオフセットプロバイダーを選択することができる。
【0091】
なお、消耗品のクレジットの購入は、消耗品が始めて画像形成装置1にセットされた時に行うのが好ましいが、画像形成装置1がウォームアップ中でない場合、印刷JOB中でない場合、操作パネル100に入力信号がない場合、またはスキャナユニットからの原稿載置信号がない場合に、画像形成装置1の操作パネル100をユーザが操作中ではないと判断して操作パネル100の表示部101に初期画面を表示させて、表示画面上で操作可能にするようにしてもよい。
【0092】
また、図示しない消耗品には、消耗品のライフサイクルにおける温室効果ガス排出量をCO排出量に換算した値と、その値を説明する説明文とが表示されている。
【0093】
消耗品のライフサイクルにおける温室効果ガス排出量をCO排出量に換算した値とは、消耗品の原材料調達段階に始まり、生産段階、流通段階、使用・維持管理段階、廃棄・リサイクル段階の間に排出する温室効果ガスの種類と排出量の値である。
【0094】
温室効果ガスの種類には、京都議定書で対象となったCO、CH、NO、HFCs、PFCs、SFの6種類があるが、COに換算した値が表示される。
CO排出量は、LCA(ライフサイクルアセスメント)手法を活用して、下記一般式(I)で算定される。
【0095】
CO排出量=Σ(活動量i×CO排出原単位)・・・(I)
iは上述した原材料調達から廃棄・リサイクルまでの活動量(プロセス)である。
ライフサイクルの各段階と活動量(プロセス)の例とを(1)から(5)に示す。
(1)原材料調達段階の活動量は、素材使用量である。
(2)生産段階の活動量は、組立て重量および生産時の電力消費量である。
(3)流通段階の活動量は、輸送量(輸送距離と積載率とトラックの積載量との積)である。
(4)使用・維持管理段階の活動量は、使用時の電力消費量である。
(5)廃棄・リサイクル段階の活動量は、埋立重量とリサイクル重量である。
なお、CO排出量の単位は、(kg)、(g)、(t)といった重量を表す単位で表される。本実施形態では、(1)から(5)まで消耗品のライフサイクルにおけるCO排出量の合計は5ton(t)である。
【0096】
次に、本実施形態の画像形成装置1に用いられる温室効果ガス排出枠購入システムを構成する画像形成装置1とデータ管理サーバ701及び複数のオフセットプロバイダー702等との接続について説明する。
【0097】
本実施形態において、画像形成装置1の全体制御は、図2に示すように、制御部501により行なわれる。また、画像形成装置1に用いられる消耗品の製品情報や消耗品の環境対応取得情報であるエコラベル情報は、データ管理サーバ701の図示しない記憶部に記憶されている。
【0098】
本実施形態では、画像形成装置1とデータ管理サーバ701、データ管理サーバ701と複数のオフセットプロバイダー702等とが通信手段を介してそれぞれ接続されている。
例えば、図3に示すように、複数のユーザA,B,Cは、それぞれの端末機である画像形成装置1の通信部506によりLAN(ローカルエリアネットワーク)700を介して画像形成装置や消耗品の販売店やリース会社などのデータ管理サーバ701に接続されたり、通信衛星711を利用した衛星通信インフラ710を介して通信接続することが可能である。
【0099】
LAN(ローカルエリアネットワーク)700としては、有線の場合は、イーサネット(登録商標)IEEE規格の10BASE−T、100BASE−TX、10GBASE−T等や、それらの光マルチモードの10BASE−F、100BASE−F、1000BASE−X、10GBASE−R、10GBASE−W、10GBASE−X、無線の場合は、WiMAXのIEEE 802.16(ブロードバンド無線規格)、IEEE 802.16a(固定無線通信の標準規格、IEEE 802.16規格の使用周波数帯を変更したもの)、IEEE 802.16-2004(固定区間に用いられる方式、別名IEEE 802.16a/REVd)、WAN、そして、クラウドコンピューティングサービス(専用事業者:クラウドプロバイダー)も利用できる。
【0100】
また、画像形成装置1が公的機関(例えば環境省など)の省庁が所有するサーバ、または提携プロジェクト先のサーバと接続されて、ユーザが入力したクレジット購入依頼書を公的機関や提携プロジェクト先へ送信するようにしてもよい。
【0101】
なお、画像形成装置1とデータ管理サーバ701との通信接続の方式は、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網等が利用可能である。
また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE 1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、およびHDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。
【0102】
次に、画像形成装置1の温室効果ガス排出枠購入システムにより、データ管理サーバ701からユーザの画像形成装置1へ消耗品の温室効果ガス排出枠購入に関する情報を通知して、ユーザが温室効果ガス排出枠の購入を行う手順をフローチャートに沿って説明する。
図11、図12は本実施形態の画像形成装置の温室効果ガス排出枠購入システムによりデータ管理サーバ701からユーザの画像形成装置1へ画像形成装置1に装着された消耗品の温室効果ガス排出枠購入に関する情報を通知する手順を示すフローチャートである。
【0103】
図11に示すように、画像形成装置1の電源をONにして、温室効果ガス排出枠購入システムにより画像形成装置1に装着された消耗品の温室効果ガス排出枠購入に関する制御が開始されると(ステップS1)、まず、画像形成装置1の販売先のデータ管理サーバ701と画像形成装置1とが接続されて、通信可能であるか否かが確認される(ステップS2)。データ管理サーバ701と画像形成装置1とが通信可能であれば通信確立を認識する(ステップS3)。
【0104】
次に、画像形成装置1に消耗品が装着されているか否かがデータ管理サーバ701により判断される(ステップS4)。
【0105】
画像形成装置1に消耗品が装着されていることは、検出部509aにより消耗品が検出されることで判断できる。また、検出部509aにより消耗品に備えられた記憶手段の記憶内容に格納された消耗品の情報を検出することができる。
【0106】
データ管理サーバ701から画像形成装置1に対して、画像形成装置1に消耗品が装着されたことの検出や画像形成装置1の消耗品に備えられた記憶手段の記憶内容の検出を検出部509aにより行うようにLAN700を介して指示されている。これにより、指示された制御部501は、検出部509aで検出した結果をLAN700を介してデータ管理サーバ701に送信する。
【0107】
消耗品の情報とは、例えば、画像形成装置1に装着された消耗品の固有の型番、温室効果ガス排出枠が付与されている情報、および固有のクレジット番号などである。
【0108】
ステップS4において、画像形成装置1に消耗品が装着されていないと判断された場合は、温室効果ガス排出枠購入システムによる処理は終了する。
【0109】
一方、ステップS4において、画像形成装置1に消耗品が装着されていると判断された場合は、画像形成装置1に装着された消耗品にクレジット情報(温室効果ガス排出枠の情報)があるか否かが判断される(ステップS5)
【0110】
ステップS5において、画像形成装置1に装着された消耗品にクレジット情報(例えば、固有のクレジット番号)があると判断された場合は、温室効果ガス排出枠購入システムによる処理は終了する。
【0111】
一方、ステップS5において、画像形成装置1に装着された消耗品にクレジット情報がないと判断された場合は、データ管理サーバ701は、画像形成装置1から消耗品の使用状況(稼働状況)を取得する(ステップS6)。
【0112】
そして、データ管理サーバ701は、画像形成装置1における消耗品の使用状況に基づき、例えば、現在の消耗品印刷枚数(検出結果、例えば4.5万枚)とメーカーの印刷保証枚数(データ管理サーバ701の記憶手段に格納されている記憶データ、例えば5万枚)とを比較して消耗品の交換時期が迫っていることを認識する。
【0113】
消耗品の交換時期が迫っているかどうかの判断は、例えば、現在の消耗品印刷枚数とメーカーの印刷保証枚数との差が所定枚数(例えば、4万枚)以下になった場合に交換時期が迫っていると判断するようにしてもよい。
【0114】
その結果、画像形成装置1に装着された消耗品の交換時期が迫っており、その消耗品に温室効果ガス排出枠(クレジット)が付与されていない(または、固有のクレジット番号がない)と判定された場合は、図示しないデータ管理サーバ701の記憶手段から(1)温室効果ガス排出枠(クレジット)の購入を促すメッセージの情報、(2)消耗品の温室効果ガス排出量(CO排出量換算値)の情報、(3)温室効果ガス排出枠(クレジット)を提供する複数のオフセットプロバイダーの情報、(4)クレジット購入依頼書作成のプログラムの情報、を含む温室効果ガス排出枠購入に関する情報が読出される(ステップS7)。このようにして、画像形成装置1に通知する準備が行なわれる。
【0115】
なお、データ管理サーバ701からの温室効果ガス排出枠購入に関する情報の通知は、画像形成装置1を管理する管理者のパソコンや携帯端末に通知してもよい。
【0116】
本実施形態では、販売店側のデータ管理サーバ701とユーザ側の画像形成装置1とは常時LAN700で接続され、販売店はユーザの画像形成装置1の状態を管理できるようになっている。即ち、販売店は、画像形成装置1には現在どのような画像形成装置が使用されているか、画像形成装置1の使用状況、画像形成装置1の不具合、画像形成装置1のメンテナンス時期等を監視できる。
【0117】
データ管理サーバ701は、LAN700を介して画像形成装置1の制御部501と通じて、画像形成装置1の稼動状況、例えば、画像形成装置1がウォームアップ中か、印刷JOB中か、操作パネル100に入力信号があるか、また、スキャナからの原稿載置信号があるか否かを監視する(ステップS8)。
【0118】
ステップS8において、画像形成装置1がウォームアップ中でない場合、印刷JOB中でない場合、または操作パネルに入力信号がない場合、スキャナからの原稿載置信号がない場合は、画像形成装置1の操作パネル100をユーザが操作中ではないと判断して、データ管理サーバ701は、図11に示すように、(1)温室効果ガス排出枠(クレジット)の購入を促すメッセージの情報、(2)消耗品の温室効果ガス排出量(CO排出量換算値)の情報を含むクレジット購入手続きの情報、(3)温室効果ガス排出権(クレジット)を提供する複数のオフセットプロバイダーの情報、(4)クレジット購入依頼書作成のプログラムの情報、を含む温室効果ガス排出枠購入に関する情報を画像形成装置1に通知する(ステップS9)。
【0119】
そして、画像形成装置1の操作パネル100の表示部101に、図6に示すメッセージの通知画面101aや、図8に示す消耗品の温室効果ガス排出枠を購入するための情報含む通知画面101bや、図9に示す消耗品の温室効果ガス排出枠を提供する複数のオフセットプロバイダーの情報を含む通知画面101cや、図10に示す温室効果ガス排出枠購入を依頼するためのクレジット購入依頼書の情報を含むクレジット購入画面101dが表示可能となる。
【0120】
画像形成装置1においては、通知画面101aの情報を受信した際に、表示部101に表示されたDOCUMENT FILING モードの初期画面110aのDOCUMENT FILING モード用のアイコン111aを点滅させてユーザに報知する。
【0121】
そして、ユーザが、操作キー110のうちのDOCUMENT FILING モード用のアイコン111aをタッチすることで、図5に示すように、DOCUMENT FILING モードの初期画面110aを表示させる。そして、その表示画面のプレビュー確認用アイコン120aをタッチすることで、図6に示すように、データ管理サーバ701より通知された消耗品の温室効果ガス排出枠の購入を行うことをお願いする温室効果ガス排出枠購入依頼メッセージ101a3を含む通知画面101aが表示部101に表示される。ユーザは、表示部101に表示された温室効果ガス排出枠購入依頼のメッセージを確認した後、表示部101のタッチパネルを操作してデータ管理サーバ701に対して消耗品の温室効果ガス排出枠購入依頼を行う(ステップS10)。
【0122】
具体的には、ユーザが、操作キー110のうちのIMAGE SEND モード用のアイコン111bをタッチすることで、図7に示すように、IMAGE SEND モードの初期画面110bを表示させる。そして、その表示画面のApplicationアイコン120bをタッチすることで、表示部101には、図8に示すように、消耗品の温室効果ガス排出枠を購入するための情報含む通知画面101bが表示される。
【0123】
ユーザは、通知画面101bに示される消耗品情報101b2により、消耗品が5万枚印刷保証の黒色トナーカートリッジであり、消耗品の温室効果ガス発生量(CO排出量換算値)が5tonであって、5tonの一般的なクレジット購入金額が2,000円(税込み)であることを確認できる。
【0124】
そして、通知画面101b上の次画面切換アイコン131をタッチして次画面を選択すると、表示部101には、図9に示すように、消耗品の温室効果ガス排出枠を提供する複数のオフセットプロバイダー情報101c2を含む通知画面101cが表示される。
通知画面101cに示される複数のオフセットプロバイダー一覧の中からクレジット料1トン相当が最も安価な“株式会社ABCDE アルゼンチン風力発電 300円(税込み)”を選択すべく、“株式会社ABCDE”、“アルゼンチン風力発電”、または“300円(税込み)”の何れかの項目を選択することでオフセットプロバイダーを選択して、次画面切換アイコン132を選択する。
【0125】
通知画面101c上の次画面切換アイコン132をタッチすると、図10に示すように、表示部101には、温室効果ガス排出枠購入を依頼するためのクレジット購入依頼書の情報を含むクレジット購入画面101dが表示される。クレジット購入画面101dは、前述したクレジット購入依頼書作成のプログラムに基づいて作成される。
【0126】
クレジット購入画面101dの購入依頼プレビュー画面101d1には、先に選択したオフセットプロバイダーの名称として“株式会社ABCDE”、提携プロジェクトとして“アルゼンチン風力発電”、クレジットの対象として“使用製品温室効果ガス排出量 5ton”、およびプレビュー画面の右上へ年月日、プレビュー画面の右下へユーザの会社名が自動的に入力される。
【0127】
ここで、本実施形態では、消耗品の温室効果ガス発生量(CO排出量換算値)が5tonであるため、「購入口数」を5ton分の「5」をテンキーで入力すると、購入依頼プレビュー画面101d1上に自動的に購入口数5が生成される。
そして、購入依頼プレビュー画面101d1の記載内容(入力内容)を確認して問題なければ購入依頼を送信する送信アイコン142選択して、クレジット購入依頼書の情報をデータ管理サーバ701へ送信する。
【0128】
従って、ユーザは消耗品のクレジットを最も安価な1,500円(税込み)で購入でき、クレジット購入費用の負担が軽減できる。
【0129】
なお、クレジット購入依頼書には、図示しない“株式会社ABCDE”のメールアドレス、または“株式会社ABCDE”固有のオフセットプロバイダー識別番号等が付属されている。また、同様に、“アルゼンチン風力発電”や“500円(税込み)にも、固有の識別番号等が付属されていてもよい。
【0130】
フローチャートに戻り、データ管理サーバ701は、ユーザからのクレジット購入依頼書の情報を受信する(ステップS11)。そして、クレジット購入依頼書の内容とデータ管理サーバ701の記憶手段に記憶されている複数のオフセットプロバイダーのデータとを照合して、ユーザにより選択された“株式会社ABCDE”へ通知する。その際、データ管理サーバ701は、クレジット購入依頼書の内容と、オフセットプロバイダーのWeb掲載依頼とを通知する(ステップS12)。
【0131】
通知されたオフセットプロバイダーは、クレジット購入依頼書に固有のクレジット識別番号等を割り当て、(1)クレジット購入依頼書を受付けたメッセージ、(2)固有のクレジット識別番号とクレジット代金口座引き落とし日と代金1,500円(税込み)、(3)固有のクレジット識別番号が掲載されたオフセットプロバイダーのWebのURL、等の情報をデータ管理サーバ701に通知する。データ管理サーバ701は、前記オフセットプロバイダーからの通知された情報を画像形成装置1へ通知する(ステップS13)。
【0132】
また、通知されたオフセットプロバイダーは、画像形成装置1のユーザからクレジット代金が口座に振り込まれたことを受けて、“アルゼンチン風力発電”を管理監督する団体へクレジット代金を提供する。
【0133】
データ管理サーバ701により、前記オフセットプロバイダーからの通知内容が画像形成装置1へ通知されるので、画像形成装置1のユーザは、固有のクレジット識別番号が掲載されたオフセットプロバイダーのWebを画像形成装置1やパソコンや携帯端末等で、購入した消耗品のクレジットが“アルゼンチン風力発電”に貢献できていることを確認することができる。
【0134】
以上により、画像形成装置1の温室効果ガス排出枠購入システムにより、データ管理サーバ701からユーザに対して画像形成装置1に装着された消耗品の温室効果ガス排出枠購入に関する情報を通知して、ユーザが選択したオフセットプロバイダーから温室効果ガス排出枠の購入を行う処理を終了する。
【0135】
なお、画像形成装置1に装着された消耗品が純正消耗品でない場合は、非純正消耗品であることを表示部101に表示するようにしてもよい。また、非純正消耗品であることの表示内容は、例えば、「非純正消耗品をお使いのため、本画像形成装置が正常に動作しない場合があります。」などのユーザに対する注意喚起や警告のメッセージであってよい。
【0136】
また、メッセージの表示方法は、図6に示す通知画面101aを表示部101に特定の時間表示したり、所定の時間をとって複数回数表示するようにしてもよい。
【0137】
また、メッセージの消去方法は、特定の時間や回数を表示した後、データ管理サーバ701が消去するようにしてもよく、ユーザが何らかの操作キー(入力部505)を操作した時に消去するようにしてもよい。
【0138】
また、画像形成装置1の管理者の操作により、例えば、所定のパスワードを入力した時に消去するようにしてもよい。
【0139】
以上のように構成したので、本実施形態によれば、画像形成装置1の温室効果ガス排出枠購入システムの構成として、画像形成装置1と消耗品の販売先のデータ管理サーバ701とがLAN700を介して接続するとともに、データ管理サーバ701と複数のオフセットプロバイダー702等とが通信手段を介して接続して、販売先により画像形成装置1の消耗品の使用状況が監視可能に構成し、画像形成装置1側に、画像形成装置1に装着された消耗品に備えられた記憶手段または記録手段に格納されている情報を検出する検出部509aと、画像形成装置1に用いられる温室効果ガス排出枠付き消耗品の情報が格納された記憶部502と、検出部509aによる検出結果と記憶部502に格納されている消耗品の情報とを照合して前記消耗品が温室効果ガス排出枠付き消耗品であるか否かを判断する機能とを備え、データ管理サーバ701側に、消耗品の使用状況に基づき該消耗品の交換時期を判断する機能と、画像形成装置1に装着された消耗品が温室効果ガス排出枠付き消耗品ではないと判断された場合に、消耗品の温室効果ガス排出枠の購入をユーザに促すメッセージの情報と、消耗品の温室効果ガス排出量の情報と、消耗品の温室効果ガス排出枠を提供する複数のオフセットプロバイダー702等の情報とを画像形成装置1に通知する機能とを備え、さらに、画像形成装置1側には、データ管理サーバ701により通知された消耗品の温室効果ガス排出枠の購入をユーザに促すメッセージの情報と、消耗品の温室効果ガス排出量の情報と、消耗品の温室効果ガス排出枠を提供する複数のオフセットプロバイダー702等の情報とを画像形成装置1の表示部101に表示する機能と、表示部101に表示された複数のオフセットプロバイダー702等の情報の中から選択された特定のオフセットプロバイダーの情報をデータ管理サーバ701へ通知する機能とを備えることで、データ管理サーバ701から通知された温室効果ガス排出枠購入に関する情報に基づき、データ管理サーバ701からユーザに対して、画像形成装置1に使用している消耗品の温室効果ガス排出枠(クレジット)の購入を促すことができる。そして、ユーザは、温室効果ガス排出枠の購入を容易にできるとともに、複数のオフセットプロバイダーの情報の中からより安価な温室効果ガス排出枠を選択購入できるので、購入費用の負担を軽減できる。
【0140】
また、本実施形態によれば、消耗品製造メーカーまたは消耗品販売会社は、ユーザに対して環境貢献意識を喚起でき、漏れなく温室効果ガス削減事業への資金提供が可能となり、温室効果ガス削減事業の永続性に貢献できる。
また、正規の温室効果ガス排出枠情報を備えていない非純正消耗品の流通を抑制して、画像形成装置メーカーや消耗品販売会社の売り上げ向上に貢献できる。
【0141】
なお、本実施形態では、データ管理サーバ701は、メーカー、販売先またはリース先等の事業部により管理されるものとしているが、例えば、画像形成装置メーカー、消耗品メーカー、クラウドコンピューティングサービスを提供するクラウドプロバイダーにより管理されるものであってもよい。
【0142】
また、データ管理サーバ701は、複数のオフセットプロバイダー所有のサーバと接続されて、ユーザから通知される消耗品の温室効果ガス排出枠の購入依頼に関する情報(クレジット購入依頼書)をユーザに選択された特定のオフセットプロバイダーへ送信するようにしているが、公的機関(例えば環境省など)の省庁が所有するサーバ、または提携プロジェクト先のサーバと接続されて、ユーザが入力した消耗品の温室効果ガス排出枠の購入依頼に関する情報を公的機関や提携プロジェクト先へ送信するようにしてもよい。
【0143】
また、データ管理サーバ701は、カーボンオフセットの検査及び審査登録機関所有のサーバと接続されて、ユーザから通知される消耗品の温室効果ガス排出枠購入に関する情報をカーボンオフセットの検査及び審査登録機関所有のサーバへ送信するようにしてもよい。
【0144】
さらに、データ管理サーバ701は、データ管理サーバ701の機能をバックアップするバックアップサーバが接続されていてもよい。これにより、データ管理サーバ701がシステムダウンしても本発明のシステムはスムースに運営される。
【0145】
また、ユーザは画像形成装置の一般的な機器管理を行う管理者であってもよいし、COの排出を減らすための専門資格「カーボンマネジャー」であるとなおよい。専門資格「カーボンマネジャー」であることにより、地球温暖化対策についての専門知識やノウハウを客観的に評価できるので、よりいっそう本発明のシステムを理解して有効活用でき、最適なオフセットプロバイダーを選択して温室効果ガス排出枠の購入を行うことができる。
【0146】
また、画像形成装置1の記憶部502や図示しないデータ管理サーバ701の記憶手段は、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R/Blu−ray等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
【0147】
さらに、画像形成装置1の表示部101の構成として、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display)、有機ELディスプレイ(Organic Electro-Luminescence Display)、プラズマディスプレイ(Plasma Display Panel)、プラズマチューブアレイディスプレイ(Plasma Tubes Array Display)、電気泳動等を利用した電子ペーパーディスプレイ、電子放出素子を用いたディスプレイ(Field Emission Display、Surface-conduction Electron-emitter Display)などの表示部を備えた表示装置を用いることができる。
【0148】
なお、上述した実施形態では、本発明に係る温室効果ガス排出枠の二重登録防止システムの構成を図1に示すような操作パネル100を有する画像形成装置1に適用した例について説明したが、メッセージ等を表示可能な表示部を備える装置であれば、上述したような構成の画像形成装置や複写機に限定されるものではなく、インクジェット記録装置、または、その他の装置、例えば家電製品、民生用機器(映像・音響・通信などに関連した電子機器や装置、または端末において、一般消費者による使用・一般家庭での使用を目的としているもの、または、そのことを前提に開発・設計された製品・規格を指す)、および業務用機器(法人(企業や学校、官公庁)など、一般家庭以外の用途を前提として開発された製品)等に展開が可能である。
【0149】
また、入力部505としてタッチパネルを用いたが、Ubi−Fingerデバイス等を用いたジェスチャー入力装置等を用いてもよい。
【0150】
また、本実施形態では、表示部101にプレビュー確認用アイコン120aやApplicationアイコン120bを表示して表示切換えスイッチとしているが、画面サイズが小さく、且つ操作部(メニューキー、テンキー、プリントキー等)が小さくプレビュー確認用アイコン120aやApplicationアイコン120bが設けられない場合には、表示部101以外の箇所にプレビュー確認用操作キーやApplication操作キーを備えることもできる。
【0151】
また、本実施形態では、プレビュー確認用アイコン120aやApplicationアイコン120bを表示部101の右側下部に設けているが、特に限定せず、表示部101においての上部、下部、左側、右側の何れの箇所に設けてもよい。
【0152】
なお、記憶部502に格納される消耗品の製品情報やエコラベル情報は、例えば、通信接続として通信部506におけるLAN接続によりネットワークを介して消耗品の環境エコラベル情報を持つメーカー、販売店、リース会社またはクラウドプロバイダーなどのウエブサイトにアクセスして入手することもできる。
【0153】
以上のように、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0154】
1 画像形成装置
100 操作パネル(表示装置)
101 表示部
101a,101b,101c 通知画面
101a1 表題(重要なお知らせ)
101a2 消耗品情報メッセージ
101a3 温室効果ガス排出枠購入依頼メッセージ
101b1 表題(クレジット購入手続き)
101b2 消耗品情報
101b21 製品情報
101b22 温室効果ガス排出枠情報
101c1 表題(オフセットプロバイダー一覧)
101c2 オフセットプロバイダー情報
101c21 オフセットプロバイダーの名称
101c22 提携プロジェクト
101c23 クレジット料金
101d クレジット購入画面
101d1 購入依頼プレビュー画面
110 操作キー
110a DOCUMENT FILING モードの初期画面
110b IMAGE SEND モードの初期画面
120a プレビュー確認用アイコン
120b Applicationアイコン
131,132 次画面切換アイコン
133 前画面アイコン
141 確定アイコン
142 送信アイコン
143 戻りアイコン(前画面)
144 戻りアイコン(初期画面)
501 制御部(消耗品判定手段、消耗品情報検出手段、情報通知手段、
温室効果ガス排出枠購入情報表示手段、
オフセットプロバイダー情報通知手段)
502 記憶部(消耗品情報記憶手段)
506 通信部
509a 検出部(消耗品情報検出手段)
700 LAN(通信手段)
701 データ管理サーバ(消耗品状況判定手段、
温室効果ガス排出枠購入情報通知手段)
702 オフセットプロバイダー
710 衛星通信インフラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
購入またはリースされている画像形成装置に用いられる温室効果ガス排出枠購入システムであって、
前記画像形成装置と消耗品製造メーカーまたは消耗品販売会社のデータ管理サーバとが通信手段を介して接続されるとともに、前記データ管理サーバと消耗品の温室効果ガス排出枠を提供する複数のオフセットプロバイダーとが通信手段を介して接続され、
前記データ管理サーバにより前記画像形成装置の消耗品の使用状況が監視可能に構成され、
前記画像形成装置に装着された消耗品に備えられた記憶手段または記録手段に格納されている情報を検出する消耗品情報検出手段と、
前記画像形成装置に用いられる温室効果ガス排出枠付き消耗品の情報が格納された消耗品情報記憶手段と、
前記消耗品情報検出手段による検出結果と前記消耗品情報記憶手段に格納されている消耗品の情報とを照合して前記消耗品が温室効果ガス排出枠付き消耗品であるか否かを判断する消耗品判定手段と、
前記消耗品の使用状況に基づき該消耗品の交換時期を判断する消耗品状況判定手段と、
前記消耗品判定手段により画像形成装置に装着された消耗品が温室効果ガス排出枠付き消耗品ではないと判断された場合に、前記消耗品の温室効果ガス排出枠の購入をユーザに促すメッセージの情報と、前記消耗品の温室効果ガス排出量の情報と、前記複数のオフセットプロバイダーの情報と、前記消耗品の温室効果ガス排出枠の購入を依頼する購入依頼書の情報とを前記画像形成装置に通知する温室効果ガス排出枠購入情報通知手段と、
前記温室効果ガス排出枠購入情報通知手段により通知された前記消耗品の温室効果ガス排出枠の購入をユーザに促すメッセージの情報と、前記消耗品の温室効果ガス排出量の情報と、前記複数のオフセットプロバイダーの情報と、前記消耗品の温室効果ガス排出枠の購入を依頼する購入依頼書の情報とを前記画像形成装置の表示部に表示する温室効果ガス排出枠購入情報表示手段と、
前記複数のオフセットプロバイダーの情報の中から選択された特定のオフセットプロバイダーの情報を含む前記購入依頼書の情報を前記特定のオフセットプロバイダーへ通知する温室効果ガス排出枠購入依頼情報通知手段と、
を備えることを特徴とする温室効果ガス排出枠購入システム。
【請求項2】
前記消耗品の温室効果ガス排出量は、前記消耗品のライフサイクルにおける温室効果ガス排出量であることを特徴とする請求項1に記載の温室効果ガス排出枠購入システム。
【請求項3】
前記消耗品の温室効果ガス排出枠を提供する複数のオフセットプロバイダーの情報は、少なくとも前記温室効果ガス排出量に相当する温室効果ガス排出枠費用を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の温室効果ガス排出枠購入システム。
【請求項4】
前記温室効果ガス排出枠購入情報通知手段により通知された情報は、前記画像形成装置のReady時に前記画像形成装置の表示部に表示されることを特徴とする請求項1から3のうちの何れか一項に記載の温室効果ガス排出枠購入システム。
【請求項5】
前記消耗品の交換時期に関する情報と、前記消耗品の温室効果ガス排出枠に関する情報は、前記消耗品に備えられた記憶手段または記録手段に格納されていることを特徴とする請求項1から4のうちの何れか一項に記載の温室効果ガス排出枠購入システム。
【請求項6】
前記消耗品の記憶手段または記録手段は、ICチップ、バーコード、QRコードの何れかを用いることを特徴とする請求項1から5のうちの何れか一項に記載の温室効果ガス排出枠購入システム。
【請求項7】
前記表示部は、タッチパネルまたは操作キーを略一体的に備え、
前記表示部で前記タッチパネルまたは前記操作キーを操作することで前記温室効果ガス排出枠購入の手続きを行うことを特徴とする請求項1から6のうちの何れか一項に記載の温室効果ガス排出枠購入システム。
【請求項8】
前記消耗品は、カーボンフットプリントマークが備えられていることを特徴とする請求項1から7のうちの何れか一項に記載の温室効果ガス排出枠購入システム。
【請求項9】
前記消耗品は、少なくとも前記消耗品のライフサイクルにおける温室効果ガスの種類、前記温室効果ガスの排出量の値、その値を説明する説明文の何れかが表示されていることを特徴とする請求項1から8のうちの何れか一項に記載の温室効果ガス排出枠購入システム。
【請求項10】
外部のデータ管理サーバと通信手段を介して接続されて、前記データ管理サーバから通知された情報を表示する機能を有する表示手段を備えた温室効果ガス排出枠購入に用いる表示装置であって、
請求項1から9のうちの何れか一項に記載の温室効果ガス排出枠購入システムを構成する表示装置として用いることを特徴とする温室効果ガス排出枠購入に用いる表示装置。
【請求項11】
購入またはリースされている画像形成装置であって、
請求項1から9のうちの何れか一項に記載の温室効果ガス排出枠購入システムを構成する画像形成装置として用いることを特徴とする画像形成装置。
【請求項12】
前記画像形成装置は、情報を表示する表示部を備え、
前記表示部として請求項10に記載の表示装置を用いることを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置。
【請求項13】
購入またはリースされている画像形成装置に用いられる温室効果ガス排出枠購入方法であって、
請求項10に記載の表示装置を用いて温室効果ガス排出枠の購入を行うことを特徴とする温室効果ガス排出枠購入方法。
【請求項14】
購入またはリースされている画像形成装置に用いられる温室効果ガス排出枠購入方法であって、
前記画像形成装置として請求項11または12に記載の画像形成装置を用いて温室効果ガス排出枠の購入を行うことを特徴とする温室効果ガス排出枠購入方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−223944(P2012−223944A)
【公開日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−92176(P2011−92176)
【出願日】平成23年4月18日(2011.4.18)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】