説明

温度センサ配置部材およびこれを備えた温度計

【課題】 保護管内における温度センサの感応部の配置において、保護管の長さ方向だけでなく、保護管の断面上の配置をも特定して厳密な温度測定を可能にすることを目的とする温度センサ配置部材および温度計の提供。
【解決手段】 保護管内に複数の温度センサを備えた温度計において、保護管内に設置する棒状部材であって、軸に垂直な断面形状が多角形、円形、または断面中心から放射状に突き出した複数の凸部を持つ形状である温度センサ配置部材および、上記温度センサ配置部材により配置された複数の温度センサを備えた温度計。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は温度センサ配置部材およびこれを備えた温度計に関し、詳しくは被測定物質の温度を正確に、迅速に、むらなく測定するための温度センサ配置部材およびこれを備えた温度計に関する。
【背景技術】
【0002】
熱電対やサーミスタといった温度計の感応部は、通常保護管で覆っていることが多い。特に加熱炉や反応器内の温度測定時は周囲の雰囲気から温度計の感応部を守るために保護管または保護部材は必須である。しかし、感応部を保護管で覆うと、保護管の熱伝導や熱容量の影響で測定対象部分の温度を迅速に正確に測ることが難しくなる。そこで、保護管は温度計の感応部を保護できる範囲で細くするほうがよい。一方、多数点の温度測定が必要な場合、温度計設置の作業性や被測定物質への影響の抑制の点から、複数の温度センサをまとめて一本の保護管に挿入することが一般的である。その場合、保護管は温度センサの数に応じて比較的太くならざるを得ない。保護管の内径を太くすると熱伝導の遅れや、保護管自身の熱容量の増大により正確な温度測定、特に温度変化の測定が難しくなる。通常、測定精度の点から保護管の内径は10〜15mm程度である。一方、大型の炉や反応器は数メートルから十数メートルの大きさのものもあり、保護管や温度センサもこれに近い長さとなる。このような場合、温度センサの保護管への挿入や保護管内での正確な位置決めは容易ではない。
【0003】
特許文献1では、保護管内での温度センサの長さ方向の正確な位置を簡単に決めるために、温度センサの感熱部の先にダミーのシースを付加しておき、感応部の位置に関係なく温度センサの長さを揃え、保護管への挿入と保護管内での温度センサの位置決めを容易にしている。また、特許文献2には、保護管の両側から温度センサを挿入することにより、複数の温度センサを備えた保護管付き温度計の太さを細くして、温度測定の精度を上げ温度計設置を容易にする方法が開示されている。さらに、特許文献3、特許文献4には、温度センサの感熱部の周囲に充填材を挿入し、形状等の工夫による温度測定精度の向上方法が開示されている。この充填材は温度センサの感応部の配置を容易にする為のものではなく、感応部の位置を測定対象に近接したまま固定して保護することで温度測定精度の向上を図っている。
【0004】
【特許文献1】特開平2−236130号公報
【特許文献2】特開平2−10126号公報
【特許文献3】特開2002−350241号公
【特許文献4】特開2002−317499号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述のように、保護管内に複数の温度センサを挿入し保護管内の長さ方向の複数位置での温度測定における温度センサ挿入の作業性向上法や測定精度向上法が知られている。しかし、最近は半導体製造に使用される拡散炉のように、各領域における温度制御がますます厳しく要求され、温度計の保護管内における断面上の位置の違いによる温度差さえも問題となることがある。特に電気炉の側面付近のように温度計の面する方向によって温度の違いが大きいような場合、炉内空間に突き出している温度計の周辺の温度およびその変化の状況を正確に測定することが求められる。これまでの保護管付き温度計ではこのような要求には対応し難かった。
【0006】
本発明は、上記の問題点を解決すべく、保護管内における温度センサの感応部を保護管の長さ方向の配置だけでなく、保護管内の断面上の配置をも特定して厳密な測定対象位置の温度測定を可能にすることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成する手段は、
(1)保護管内に複数の温度センサを備えた温度計において、保護管内に設置する棒状部材であって、軸に垂直な断面形状が多角形、円形、または断面中心から放射状に突き出した複数の凸部を持つ形状である温度センサ配置部材である。
(2)保護管内に複数の温度センサを備えた温度計において、保護管内に設置する棒状部材であって、軸方向に沿った温度センサ挿入孔または温度センサ挿入間隙を形成した温度センサ配置部材である。
(3)保護管内に(1)または(2)に記載の温度センサ配置部材、および該温度センサ配置部材によりそれぞれ保護管内の所定の位置に配置された複数の温度センサを備えた温度計である。
(4)保護管内に備えた温度センサ配置部材により保護管内空間を軸方向に沿って複数の領域を形成するように分割し、形成された領域に温度センサを挿入した温度計である。
(5) 保護管の外周面、根元部または蓋部に保護管の円周上の位置を表す標識を付した請求項3または4に記載の温度計である。
【0008】
本発明の温度センサ配置部材は、複数の温度センサを備えた温度計において保護管内に設置する棒状部材であって、この棒状部材の軸に垂直な断面形状が多角形、円形、または断面中心から放射状に突き出した複数の凸部を持つ形状をしている。あるいは保護管内に設置する棒状部材であって、棒状部材の断面に対しほぼ垂直にすなわち長さ方向に沿って温度センサ挿入孔または温度センサ挿入間隙を持つ部材である。本発明の温度センサ配置部材は、保護管内の温度センサの感応部を保護管内の長さ方向の位置だけでなく、断面上での配置をも特定することができることを特長としている。
【0009】
図1を参照しながら、本発明の温度センサ配置部材について説明する。図1のA図は、断面形状が多角形のうち正方形である本発明の温度センサ配置部材の例である。温度センサ配置部材の大きさは、温度計の保護管内に過不足なく収められる大きさがよい。一般に断面の辺の長さは数mm〜20mm、配置部材の長さは数十cm〜数mの場合が多い。温度センサ配置部材の材質は使用温度によって選べばよく、測定温度が数百度までは金属でもよいが、800℃を超える場合にはアルミナ、シリカ、炭化珪素、窒化珪素などの耐熱性セラミックスが好適である。
【0010】
図1のC図は、A図に示した温度センサ配置部材1と4本の温度センサ3を温度計の保護管2内に挿入した際の保護管の断面を表している。4本の温度センサ3が保護管2の内壁と温度センサ配置部材1のそれぞれの面により挟まれて保護管内を移動しないように配置されている。特に温度センサ配置部材1のコーナー部5により、温度センサ配置部材1の隣の面が作る空間への移動は確実に制限されている。コーナー部5はそのためにできるだけ保護管2の壁面に近づいているほうがよい。これにより、温度センサの先端にある感熱部は保護管内の断面方向での移動はなくなる。なお、このコーナー部5は保護管2の内壁と接触して互いに損傷しあわないよう、面取りをしたり曲面構造としておくことが好ましい。温度センサの先端にある感応部の保護管長さ方向における位置は、最初に温度センサを保護管内に挿入する際に決定して挿入すれば、一般に温度センサは金属等でできているので変化することはない。このようにして温度センサの感応部は保護管内での長さ方向は勿論、保護管断面上の配置も確実に固定できる。さらに、感応部は保護管の側壁近くに配置され、温度センサ感応部近傍の保護管外側の温度を正確に迅速に測定することができる。また、温度センサの感応部が保護管の側壁近くに配置されていれば、側壁からの熱伝達が良好で保護管が太くなっても温度測定の遅れや誤差も小さくなる。
【0011】
図1のC図と同様に、図2のE図,F図に示すように断面形状が三角形、六角形の棒状温度センサ配置部材も好適な温度計を提供できる。図示はしていないが五角形、八角形など他の多角形の断面形状の温度センサ配置部材でもよい。温度センサの数と保護管に対して測定したい方向により適宜温度センサ配置部材の断面形状を選べばよい。さらに、図2のG図のように円形断面の温度センサ配置部材でもよい。この場合、保護管2の側壁と温度センサ配置部材1との間に温度センサ3を挟んで固定してもよいが、温度センサ3の感応部付近を温度センサ配置部材1の周りに縛り付けて温度センサ3の感応部が保護管内で動かないようにしておくことが望ましい。例えば1000℃以上の高温測定用には白金線など耐熱性の金属線6で結束すればよく、保護管への温度センサの挿入作業にも温度測定時の精密、迅速な測定にも好ましい。
【0012】
また、本発明の温度センサ配置部材は棒状部材の軸断面形状が断面中心から放射状に突き出した複数の凸部を持つ形状でもよい。図1のB図は、4個の凸部を持つ形状の本発明の温度センサ配置部材の例である。言い替えれば、この温度センサ配置部材は4枚の細長い板材を長辺部分を中心で合わせて、短辺部分を中心から放射状に突き出し十字型の断面形状を持つようにした棒状部材である。図1のD図は、この温度センサ配置部材と温度センサが保護管内に挿入された状態の軸断面図である。図2のH図、I図も図1のD図に対応する3個、5個の凸部を持つ温度センサを備えた温度計の例示図である。図1のD図に示すように、保護管内に設置する棒状部材がつくる間隙が温度計の保護管断面上での位置をそれぞれ特定できるようになっている。この場合は、棒状部材の軸中心から放射状に伸びた凸部である板状体4によって仕切られた間隙に、それぞれの温度センサ3を配置してこの集合体を保護管2に挿入してもよいし、温度センサ配置部材1を保護管2に挿入しておき、この保護管2に温度センサ3を所定長さまで挿入してもよい。図1のB図、D図に示したように、棒状部材の軸中心から放射状に伸びた凸部である板状体4の先端部は凸型になっており、コーナー部5が保護管2の内壁と接触しない形状とする。あるいはコーナー部5を面取りしたり曲面としておくことが好ましい。鋭角的なコーナー部5が保護管内壁と接触して保護管を損傷しないためである。図4のL図、M図は図1のB図、D図に対応しているが、図1のB図における温度センサ配置部材を、軸を中心として一回転ねじった形状の温度センサ配置部材を表している。このように断面形状は同じであるが軸を中心にねじった構造の温度センサ配置部材も好適な形態である。
【0013】
第2の本発明の温度センサ配置部材は、保護管内に複数の温度センサを備えた温度計において、保護管内に設置する棒状部材の断面形状が同じであって、軸方向に沿った温度センサ挿入孔または温度センサ挿入間隙を持つ温度センサ配置部材である。この温度センサ挿入孔または温度センサ挿入間隙の断面形状は温度センサが挿入できる範囲でできるだけ温度センサと類似の形状で小さいことが好ましい。このようにすれば、温度センサ配置部材を備えた保護管内に温度センサを配置する際に所定の位置に誤差なく配置でき、温度計使用時に温度センサの感応部が保護管内で移動することもないからである。具体的な例として、図1、図2に示した形態の他に、図3のJ図、K図に示したような形状の温度センサ配置部材がある。J図は、外観が保護管2の内径に近い外径を持つ円柱状で、長さ方向に沿って内部に温度センサ3を挿入できる温度センサ挿入孔7が形成されている温度センサ配置部材1を備えた温度計を表している。保護管2に挿入された温度センサ配置部材1の温度センサ挿入孔7に温度センサ3を挿入すれば温度センサ先端の感応部は確実に保護管2内での位置が固定される。なお、この挿入口はできるだけ外周に近い方が温度測定感度が高くなる。また、図3のK図は、保護管の内径に近い外形を持つ円柱の長さ方向に沿った3本の切り欠きを設け、これを温度センサ挿入間隙8とした温度センサ配置部材を備えた温度計を表している。この形状は上述した軸断面中心から放射状に突き出した複数の凸部を持つ形状の棒状の温度センサ配置部材と見ることもできる。この形状においてもコーナー部5は保護管と接触して保護管内壁を損傷しないよう曲面としておくことが望ましい。1000℃を超える熱処理炉などに用いる温度計はセンサの感応部が白金−白金ロジウムなどで保護管は耐熱性の炭化珪素などが用いられる。この場合高温域で炭化珪素から珪素が生成され白金を劣化させることが知られている。そのため炭化珪素保護管の内側は二酸化ケイ素の被膜によって珪素の放出を防いでいる。ところが温度センサ配置部材先端のコーナー部5などが尖った状態で保護管の内壁と摩擦すると二酸化ケイ素の被膜が剥離することがある。これを防ぐため温度センサ配置部材先端のコーナー部5は面取り加工等により曲面としておくことが望ましい。
【0014】
上述の温度センサ配置部材を保護管に挿入し、保護管と温度センサ配置部材の作る間隙に温度センサを所定位置まで挿入すれば本発明の温度計となる。あるいは温度センサ配置部材と温度センサを事前にまとめておいて保護管に挿入してもよい。温度センサ配置部材の温度センサを挿入する空間を温度センサ配置部材の長さ方向全体に形成するのではなく、図4に示すように温度センサを挿入したい位置まで形成しその先は温度センサ配置部材の素材を残しておくと、保護管への温度センサ挿入時に保護管長さ方向の位置を容易に特定することができるので好都合な場合がある。また、本発明の温度計の保護管外周部、たとえば保護管外周部、その根元部、または蓋部等に温度センサ配置状況を確認する為の保護管の周方向上の位置を特定する標識を付しておくことが好ましい。例えば、図5のM図に示すように保護管の外壁に小突起9を付しておき、温度センサ3dの保護管根元部での差込位置を温度計の外観から区別できるようにしておく。
【発明の効果】
【0015】
本発明の温度センサ配置部材を備えた温度計は、保護管内における温度センサの感応部の配置を保護管の長さ方向だけでなく、断面方向でも特定して厳密な配置での温度測定を可能にしている。そして、温度センサの感応部を保護管内の表面近くに配置することもできるので保護管が太くなっても正確で迅速な温度測定が可能である。また、温度センサの感応部を保護管の軸に対して所望の方向に配置することができ、保護管に対し特定の方向の温度測定も可能である。さらに、温度センサ配置部材がガイドの役目を果たし、温度センサを保護管に取り付け易くなる。また、温度センサの一部が破損した場合にその温度センサのみを容易に取り替えることもできる。一方、挿入したい複数の温度センサを保護管に挿入する前に、図2のG図のように温度センサ配置部材の所定位置に温度センサを配置して緊縛してから保護管に挿入すれば、容易に温度センサを所望の配置で保護管内に設置することができる。また、保護管外周面に標識をつけておけば、この標識によって保護管内の温度センサの配置を確認することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
図5、図6を参照しながら、本発明の好適な温度センサ配置部材および温度計の例について説明する。図5のL図は本発明の温度センサ配置部材の斜視図である。上述の図1のB図において棒状部材の軸を中心にして手前の十字型の断面を固定して奥側の断面を時計回り方向に一回転させてねじった形状である。温度センサ配置部材の軸を中心としてねじることにより温度センサを挿入すべき空間を保護管断面上での中心に対する位置をねじりながら移動することができる。図5の例では、4つの温度センサを挿入すべき空間が同時にねじれて、例えばそれぞれの空間が温度センサ配置部材の長さ方向の一端から他端まで移動する間に温度センサ配置部材の軸の周りを一周する。軸方向に対して均等にねじれていれば、温度センサを挿入すべき空間は軸方向に沿って1/4の距離移動するごとに1/4回転する。その際、温度センサ配置部材の軸線に対して同じ方角から見れば、軸に沿って1/4移動するごとに隣の温度センサを挿入すべき空間に替わっていく。このような温度センサ配置部材を利用して、例えば温度計保護管の根元の断面図である図5のM図で温度センサ配置部材の右上に面した方向の温度を測定したい場合は、反ねじり方向の空間に、順次軸方向長さの1/4,1/2,3/4,4/4の長さで温度センサを挿入すれば、4本の温度センサの先端の感応部はすべて温度センサ配置部材の右上方向に面することになる。すなわち、この状態で温度計保護管に温度センサ配置部材と温度センサを挿入すれば、温度センサの感応部はすべて保護管の断面上の一定方向、例えば右上方向に面することになる。図5のM図では小突起9のある方向である.
【0017】
図6はこの状態を表した温度計保護管の断面図である。N図は温度センサ配置部材の保護管根元部側から保護管先端側へ1/4の距離の位置における保護管の断面図である。O図は同様に1/2の位置、P図は同様に3/4の位置、Q図は同様に4/4の位置すなわち保護管先端部の温度センサ配置部材の先端位置における保護管の断面図である。温度センサ3a,3b,3c,3dはそれぞれ保護管根元部側の温度センサ挿入用の空間から左上から順に反時計回り方向に1本ずつ挿入されている(図5のM図参照)。そして、温度センサ3a,3b,3c,3dの挿入長さは、それぞれ温度センサ配置部材の長さの1/4,1/2,3/4,4/4である。N図は、保護管根元部の形状が90度時計回り方向にねじれているので温度センサ3aが右上にくる。そして、温度センサ3aの長さは温度センサ配置部材の1/4であるのでその先端部の感応部がここに配置されている。同様にして、O図は温度センサ3bの感応部が右上に配置される。なお、空間aは温度センサ3aが挿入されている空間と連通しているが温度センサはなくなっている。さらに、P図、Q図には温度センサ3c、3dが右上に配置されている状態が表されている。すなわち、この温度計は、保護管の根元部から先端に向かって1/4,1/2,3/4,4/4の距離の位置において、それぞれ保護管の軸から見て同じ方向、図6ではすべて標識である小突起9のある右上方向に位置している。このようにすれば、温度計保護管の軸線に対して同じ方向の温度測定ができ、迅速性、正確性はさらに向上する。また、どんなに太い保護管を使用しても、保護管断面上の保護管内壁に近い同じ方向に温度センサの感応部があるので温度計の同じ方向の温度を正確に測定できる。なお、保護管外壁面の右上方向には小突起9を保護管内部の温度センサ配置標識として付してあれば、保護管の温度測定方向が外観から容易に判断でき加熱炉等への温度計設置に好都合である。
【産業上の利用可能性】
【0018】
本発明の温度センサ配置部材を備えた温度計は、半導体製造用拡散炉のように高温で高精度の温度制御の必要な炉や、大型の反応器の温度測定、特に温度上昇により暴走反応を伴うため特定位置の反応温度を迅速に監視する温度計として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】図1は、本発明の温度センサ配置部材の例示図である。Aは断面形状が正方形の温度センサ配置部材の例で、Cは温度センサ位置部材Aと温度センサ4本を保護管内に挿入した温度計の保護管の断面を表している。Bは断面形状が、中心から放射状に出た4つの突起を持つ形状(十字型という)の棒状部材である温度センサ配置部材である。Dは温度センサ配置部材Bと温度センサ4本を保護管内に挿入した温度計の保護管の断面を表している。
【図2】図2は、本発明の各種の温度センサ配置部材と複数の温度センサを保護管内に挿入した温度計の保護管の断面を表している。
【図3】図3は、第2の本発明の温度センサ配置部材と複数の温度センサを保護管内に挿入した温度計の保護管断面を表している。
【図4】図4は本発明の温度センサ配置部材の他の例示図である。
【図5】図5は、本発明の温度センサ配置部材の例示図である。Lは温度センサ配置部材であり、Mはこの温度センサ配置部材と温度計を保護管内に挿入した際の保護管の根元の断面を表している。
【図6】図6は、図5のMに示した本発明の温度計の保護管の根元から先端に1/4長さづつ移動した部分の4種の断面形状を表している。
【符号の説明】
【0020】
1,温度センサ配置部材
2,保護管
3,3a,3b,3c,3d,温度センサ
4,温度センサ配置部材の凸部である板状体
5,温度センサ配置部材の保護管との接触の可能性のあるコーナー部
6,温度センサ結束部材
7,温度センサ挿入孔
8,温度センサ挿入間隙
9,小突起
a,b,c,d,温度センサ挿入用間隙

【特許請求の範囲】
【請求項1】
保護管内に複数の温度センサを備えた温度計において、保護管内に設置する棒状部材であって、軸に垂直な断面形状が多角形、円形、または断面中心から放射状に突き出した複数の凸部を持つ形状である温度センサ配置部材。
【請求項2】
保護管内に複数の温度センサを備えた温度計において、保護管内に設置する棒状部材であって、軸方向に沿った温度センサ挿入孔または温度センサ挿入間隙を形成した温度センサ配置部材。
【請求項3】
保護管内に請求項1または2に記載の温度センサ配置部材、および該温度センサ配置部材によりそれぞれ保護管内の所定の位置に配置された複数の温度センサを備えた温度計。
【請求項4】
保護管内に備えた温度センサ配置部材により保護管内空間を軸方向に沿って複数の領域を形成するように分割し、形成された領域に温度センサを挿入した温度計。
【請求項5】
保護管の外周面、根元部または蓋部に、保護管の円周上の位置を表す標識を付した請求項3または4に記載の温度計。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate