説明

温度制御流体槽食品保持装置及び方法

【課題】開口部を有する可撓性壁部付き容器で調理済み食品を保存する装置及び方法を提供する。
【解決手段】この方法は、ある量の食品を可撓性壁部付き容器20内に配置することと、液体が開口部に入らないように開口部を配置した状態で、容器の少なくとも一部を液体に浸漬することとを含む。容器の少なくとも下部が液体中に維持され、食品が、液体の表面下で容器内に維持される。液体が容器を潰し、容器を密封する。液体の温度は、保存されたままの食品を加熱又は冷却するために、非周囲温度に維持することができる。方法は、食品を作業表面の隣に、又は離れた主要タンクで保存することと、給仕される食品が準備される作業表面にラックを移相することとも含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001] 本発明は、開口部を有する可撓性壁部付き容器内で調理済み食品を保存する装置及び方法に関する。特に、本発明の装置及び方法は、液体に浸漬され、容器内に収容された食品を、液体が容器の開口部に入ることなく保存する。
【背景技術】
【0002】
[0002] 飲食店は、往々にして、比較的大量の食品を比較的短時間に供給し、特に迅速に給仕する飲食店ではそうである。供給されるサンドイッチ又は他の食品に組み込むのに容易に使用可能にし、長期の保存期間にわたって食品の品質を維持するような方法で、大量の調理済み食品を保存することが有利である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
その結果、調理済み食品を高温で保存できるようにしながら、サンドイッチなどの食品の準備に使用するために容易にアクセス可能である保存方法及び装置が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
[0003] 本発明の1つの態様によれば、可撓性壁部付き容器内に収容された流体に浸漬した食製品を、食製品と直接接触せずに保持する方法が提供される。この方法によれば、容器は流体槽に浸漬されると、自動的に少なくとも実質的に密封され、それによって自身内に収容された食製品を周囲雰囲気から密封する。この方法によって、食製品を非周囲温度の流体槽内で保存し、保存中に所望に応じて食製品を加熱又は冷却することができる。食製品は、作業表面又は領域の隣に保存することができ、作業表面でサンドイッチ又は他の食品を準備する際に、食製品を効率的に使用することができる。
【0005】
[0004] 本発明の方法によれば、食製品は、使用者が容器内に収容された食製品の一部を取り出すと、流体槽の静水圧によって自動的に再密封可能である容器内で保存される。
【0006】
[0005] 本発明の別の態様によれば、温水槽に浸漬され、1つの位置で温水槽から取り出し可能であり、第2の位置で温水槽へと移送可能である容器内で食製品を保存する方法が提供される。
【0007】
[0006] 本発明の1つの態様によれば、開口部を有する可撓性壁部付き容器内で調理済み食製品を保存する方法が提供される。この方法は、ある量の調理済み食品を可撓性壁部付き液体不浸透性容器内に配置することと、液体が開口部に入らないように開口部を配置した状態で、可撓性壁部付き容器の少なくとも一部を液体に浸漬することを含む。容器の少なくとも下部が液体中に維持される。食品は、容器内で液体の表面下に維持される。流体は、その量の食品の上の位置で容器を潰し、食品を収容した容器の内容積部分を周囲雰囲気から密封することができる。
【0008】
[0007] 本発明の別の態様によれば、液体は周囲温度(72°F(22℃))に対して高温で維持される。
【0009】
[0008] 本発明の別の態様によれば、液体は周囲温度に対して低温で維持される。
【0010】
[0009] 本発明のさらに別の態様によれば、容器は浮上することを抑制され、防止される。
【0011】
[0010] 本発明の別の態様によれば、食品は、例えばサンドイッチ又は他の食品を準備するために、浸漬している間に容器から取り出される。通常、食品は、容器の開口部に挿入されたトングなどの適切な用具を使用して、容器の潰れた側壁部を分離し、その中に収容された食品にアクセスして、それを把持し、食品の全部又は所望部分を容器から取り出せるようにすることによって取り出される。
【0012】
[0011] 本発明のさらに別の態様によれば、ラックと、容器が浮上するのを防止するような方法でラックに固定された可撓性壁部付き容器とを含む食品保存装置が提供される。容器の少なくとも下部が液中に維持されるように、ラックの少なくとも一部を液体に浸漬することができる。ラックは、容器の下部が浸漬されている間に、用具を挿入することによって容器を開放し、潰れた側壁部を分離して、それに収容された食品にアクセスし、それを取り出すことができるようにする。
【0013】
[0012] 本発明の1つの実施形態では、液体はタンク内に収容される。通常、タンクはサンドイッチ又は他の食品の準備に使用される作業表面に、又はその付近に配置される。
【0014】
[0013] 本発明の別の実施形態では、第1のタンクがサンドイッチ準備領域から離れた位置に設けられる。通常、ラックは最初に遠隔位置で第1のタンクに浸漬される。ラックは、食品の供給が必要な場合に、それに容器が固定され、容器内に食品が配置された状態で、第1のタンクから移送し、作業表面に隣接する第2のタンクに浸漬することができる。
【0015】
[0014] 本発明の別の態様では、容器は袋であり、これは本発明の様々な態様に従って使用されるように特に構成される。
【0016】
[0015] 本発明の1つの実施形態では、袋をフレーム及びフレームの頂部に固定し、袋の側壁部の頂部を開放位置で隔置した状態で保持しながら、静水力が袋の頂部と底部の間で袋を密封する。袋の隔置された開放頂部により、使用者は袋の内部に都合よくアクセスし、例えば袋の開口部を通して適切な用具を挿入したりして、側壁部に外向きの力を加えることによって、密封された側壁部を手で分離することができる。これで、その中で保存されている食製品を、用具で袋から取り出すことができる。
【0017】
[0016] 本発明の別の態様によれば、袋は、袋の底部を形成するガセットを有し、袋は頂部側壁部に隣接し、ガセットに隣接して形成されたスリーブを含み、袋はスリーブにてフレームに固定される。
【0018】
[0017] 本発明の別の態様によれば、フレームは、フレームから旋回してフレームへの袋の装着を容易にする旋回式装着部材を含む。
【0019】
[0018] 本発明の1つの実施形態では、フレームは、適切に配置され、袋をフレームに固定するために袋に関連するスリーブに挿入可能な棒又は細長い部材を含む。
【0020】
[0019] 本発明の別の態様によれば、装置は、槽の流体を保持するタンクも含み、タンクは、作業表面の隣に配置することができ、ここでサンドイッチなどの所望の食製品を提供するように、浸漬された食製品をタンク内の容器から取り出し、他の食品と組み合わせることができる。
【0021】
[0020] 別の実施形態では、フレームは柄を含み、タンクから出し入れし、遠隔の保持タンクと食事を準備する作業ステーションに隣接するタンクなど、1つのタンクから別のタンクへと移送可能である。
【0022】
[0021] 本発明の別の態様によれば、装置は、加熱装置を含む。通常、加熱装置は液体の温度を所望の高温に維持し、これは約150°F(65.6℃)以上でよい。
【0023】
[0022] 本発明の1つの態様によれば、流体中に浸漬され、可撓性壁部付き容器内に収容された食製品を、食製品と流体が直接接触せずに保持する装置が提供される。装置は、基部、側部支持体、及び頂端部を有するフレームを含む。装置は、また、可撓側壁部、閉じた底部、及び容器の内部へのアクセスを提供するために自身の上部に開口部がある可撓性壁部付き容器も有する。容器は、容器が容器の開口部に隣接するフレームに固定された状態で、フレームに装着される。フレームは、容器の側壁部を隔置し、容器の開口部に隣接する状態で維持し、容器の内部及びその中で保存されている内容物への都合よいアクセスを提供する。容器はさらに、フレームに固定され、液中に浸漬された場合に容器に加えられる浮力などによって容器の底部が上方向に動作するのを制限する。容器の可撓側壁部は、容器がフレームに固定されている間に、容器の開口部と底部の中間位置で相互に接触するように、内側に動作可能である。これは、容器の開口部と容器の底の間の位置で、容器の内部を周囲雰囲気から密封する、又は少なくとも実質的に密封する。
【0024】
[0023] 本発明の別の態様では、容器は容器の底部に隣接する少なくとも1つのスリーブを含み、フレームは少なくとも1本の棒を有する。棒は、スリーブに挿入されて、容器をフレームに固定し、フレームと容器が流体に浸漬された場合に、浮力による容器の底部の上昇を制限する。
【0025】
[0024] 本発明の別の態様では、容器は第1の側壁部及び第2の側壁部を含み、容器は第1の側壁部に沿って容器の開口部の隣に配置された第1のスリーブを有する。容器は、第2の側壁部に沿って容器の開口部の隣に配置された第2のスリーブも有する。本発明によると、流体に浸漬するために容器を適切な位置に固定するフレームは、フレームの頂端部に装着部材を含む。装着部材は、第1及び第2のスリーブと協働して、容器を容器の開口部に隣接するフレームに固定する。装着部材は、フレームの頂部に旋回自在に装着することができる。装着部材は、フレームに隣接する第1の位置と、少なくとも部分的にフレームから隔置された第2の位置との間で旋回自在に移動可能である。第2の位置は、容器を装着部材に装着して、容器を容器の開口部に隣接するフレームに固定することを容易にする。
【0026】
[0025] 本発明の別の態様では、熱交換装置を設けて、流体槽を周囲温度に対して高温に維持する。
【0027】
[0026] 本発明のさらに別の態様では、熱交換装置を設けて、装置内で保持する場合に冷却すべき食品を保存するために、流体槽を周囲温度に対して低温に維持する。
【0028】
[0027] 本発明の別の態様では、食製品を含む食品を準備する際に使用するために、食製品を作業ステーションに保存する。装置は、食事を準備するための作業表面、及び作業表面の隣に配置されるタンクを含む。装置は、タンク内に配置可能なフレームも含む。自身内に食製品を保持し、本明細書で説明され得る容器が、フレームに固定される。
【0029】
[0028] 本発明の別の態様では、装置は少なくとも第2のタンクを含み、フレームは、フレームを容器及び容器内に配置された食製品とともに移送するための柄を含む。通常、フレームは第1のタンクから第2のタンクへと移送され、少なくとも部分的に第2のタンクに浸漬される。
【0030】
[0029] 本発明のさらに別の態様では、容器は流体不浸透性で可撓性の袋である。
【0031】
[0030] 本発明の別の態様では、装置は袋を有し、これは、袋の底部の少なくとも一部を形成するガセットを含む。ガセットは第1のガセットタブ及び第2のガセットタブ、及び第1のガセットタブが第2のガセットタブに固定されてスリーブを形成する区間を有する。フレームは装着部材を含み、これはスリーブに挿入されて、袋をフレームに装着し、フレームが流体槽内に配置された場合に、袋の上昇を制限する。
【0032】
[0031] 本発明の別の実施形態では、フレームは、フレームをタンクから出し入れするためにフレーム上に柄を含む。フレームの柄は、遠隔の主要保持タンクとサンドイッチなどの食製品を準備する作業ステーションに隣接するタンクの間など、1つのタンクと別のタンクの間でフレームを移送するためにも使用される。
【0033】
[0032] 本発明の別の態様では、開放端部及び底部を有する可撓性壁部付き容器を保持するラックが設けられる。容器は、食製品と流体が直接接触せずに、流体に浸漬され、通常は容器の下又は底部に収容された食品を自身内に保持するように構成される。ラックは底部及び頂部を有する。開放位置で容器の開放上端部を装着するために、頂部装着部材を設ける。ラックは、流体内に配置された場合に、容器の底部を保持して、容器の底部が浮力で上昇するのを防止するために、少なくとも1つの下部装着構造も含む。
【0034】
[0033] 本発明の別の態様では、ラックは、容器を支持する底部ガセットを含む支持表面を含み、一方のガセットタブが支持表面の一方側にあり、別のガセットタブが支持表面の他方側にある。
【0035】
[0034] 本発明の1つの態様によれば、流体内に浸漬された食製品を支持する可撓性壁部付き容器が提供される。容器は、容器の内部への開口部を有する頂部を有する。容器は、可撓性側壁部、及びガセット部分を含むことができる底部も有する。少なくとも第1の取付け構造が、容器の頂部を装着するために頂部開口部の近傍に配置される。容器の底部を抑制して、容器の下部の浮力による上昇を防止するために、抑制構造が底部の近傍に配置される。
【0036】
[0035] 本発明の別の態様によれば、容器は、容器を装着し、開口部を開放位置に維持するために、頂部開口部の近傍に配置された台に取付け構造を有し、容器は、容器の下部の近傍に配置された第2の抑制構造を有する。
【0037】
[0036] 本発明の別の態様によれば、容器は、容器の下部の浮力による上昇を防止するために、容器の下部に配置された複数の保持構造を含む。通常、保持構造は、容器の強化された区間に配置された容器の穴である。
【0038】
[0037] 本発明の別の態様によれば、容器の側壁部は第1の側壁部及び対向する第2の側壁部を含む。第1の取付け構造は、第1の側壁部上で開口部に隣接して形成されたスリーブである。容器は、第2の取付け構造を有することができ、これは第2の側壁部上で、同様に開口部に隣接して形成されたスリーブでよい。
【0039】
[0038] 本発明の別の態様によれば、容器の側壁部は第1の側壁部及び対向する第2の側壁部を含む。第1の側壁部は底端部を有し、第2の側壁部は底端部を有する。容器は、底端部及び頂端部を有する第1のガセット、及び同様に底端部及び頂端部を有する第2のガセットタブも含む。第1のガセットタブの底端部は、第1の側壁部の底端部に隣接して配置されている。同様に、第2のガセットタブの底端部は、第2の側壁部の底端部に隣接して配置されている。第1のガセットタブの頂端部は、第2のガセットタブの頂端部に接続される。
【0040】
[0039] 本発明の別の態様によれば、第1及び第2のガセットタブの頂端部の接合部は、容器の下端部を支持する支持表面を提供する。
【0041】
[0040] 本発明の別の態様によれば、容器側壁部は第1の側壁部及び対向する第2の側壁部を含む。第1の側壁部は底端部を有し、第2の側壁部は底端部を有する。ガセット部分は第1のガセットタブ及び第2のガセットタブを含む。第1のガセットタブは底端部及び頂端部を有し、第2のガセットタブは底端部及び頂端部を有する。第1のガセットタブの底端部は、第1の側壁部の底端部に当たって配置され、第2の側壁部の底端部は、第2のガセットタブの底端部に隣接して配置される。第1のガセットタブの頂端部は、第2のガセットタブの頂端部に接続される。容器の内部は第1の室及び第2の室を有する。第1の室は、第1の側壁部と第1のガセットタブの間に配置される。第2の室は、第2の側壁部と第2のガセットタブの間に配置される。
【0042】
[0041] 本発明の1つの態様によれば、流体に浸漬された食製品を保持する可撓性壁部付き容器が提供される。容器は、容器の内部への開口部を有する頂部を含む。容器は、外面及び内面がある第1の可撓側壁部、及び頂端部及び底端部を有する。容器は、外面及び内面を有する第2の可撓側壁部、及び頂端部及び底端部も有する。容器の底部はガセット部分を含む。ガセット部分は内面及び外面を有する。容器の内部は、容器の底部に第1の保存室及び第2の保存室を含む。第1の保存室は、第1の側壁部の内面の一部及びガセット部分の一部の内面によって画定される。第2の保存室は、第2の側壁部の内面の一部及びガセット部分の一部の内面によって画定される。少なくとも第1の取付け構造が、容器の頂部を装着し、開口部を開放位置に維持するために、頂部開口部の近傍に配置されている。少なくとも第1の抑制構造は、容器の底部を装着して、容器が流体に浸漬された場合に、容器の下部の動作を制限するために、底部の近傍に配置される。
【0043】
[0042] 本発明の別の態様によれば、ガセットの外面は、支持区間を支持体に配置した場合に容器を支持する表面を含む。室は、少なくとも1つの保持構造が配置されている底端部を有する。
【0044】
[0043] 本発明の別の態様によれば、食品が流体と直接接触せずに、流体に浸漬され、容器内に収容された食品を保持する可撓性壁部付き容器が提供される。このような容器は、流体の槽に浸漬されると自動的に密封可能であり、自身に収容された食品を周囲雰囲気から密封する。
【0045】
[0044] 本発明の別の態様によれば、流体槽内で食品を保存する容器が提供される。
【0046】
[0045] 本発明の別の態様によれば、容器内に収容された食製品を取り出せるために、使用者によって都合よくアクセス可能である高温流体槽内で食製品を保存する容器が提供される。容器は、作業ステーションで食製品を準備する際に食品を使用できるように、作業ステーションに配置することができるラックに装着可能である。
【0047】
[0046] 本発明の別の態様によれば、流体槽内で食製品を保存する容器が提供され、これは、使用者が容器に収容された食製品の一部を取り出し終わった後、容器に作用する流体槽の静水圧によって、自動的に周囲雰囲気から少なくとも実質的に密封される。
【0048】
[0047] 本発明の別の態様によれば、高温流体槽に浸漬された容器内で食製品を保存し、1つの位置で高温流体槽から取り出すことができ、第2の位置で小温水槽へと移送することができる装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】[0048] 本発明の方法を実行する際に使用するために複数のラックを保持する本発明の主要タンクの斜視図である。
【図2】[0049] 本発明の方法を実行するために作業ステーションに配置された本発明の装置の斜視図である。
【図3】[0050] 本発明の方法を実行するために容器内に配置された食品を示す、ラック及び容器の斜視図である。
【図4】[0051] 本発明の方法を実施する容器の一実施形態の斜視図である。
【図5】[0052] 本発明の方法を実施するために、容器内で食製品を密封し、ラックを液体のタンクに浸漬することを示す側面断面図である。
【図6】[0053] 容器及びラックが液体のタンクに浸漬され、容器の底部がクランプによってラックに固定された状態で、容器内で食製品を密封することを示す側面断面図である。
【図7】[0054] タンクの外側に配置されたラック及び容器の側面断面図である。
【図8】[0055] 容器が装着された状態で、図3の容器の内部を示すラックの上面図である。
【図9】[0056] 本発明の方法を実施するために、シートを折って容器にする折り線を示す材料シートの上面図である。
【図10】[0057] 本発明の方法を実行するためのラック及び容器の別の実施形態の斜視図である。
【図11】[0058] 図10の容器の斜視図である。
【図12】[0059] 空のタンクに配置された図10の容器及びラックの側面断面図である。
【図13】[0060] 液体槽があるタンク内に配置され、静水圧で密封された容器を示す、図10の容器及びラックの側面断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0050】
[0061] 全体的に図を、特に図2を参照すると、食事を準備し、まとめるための食品準備用作業表面12を含む食品準備作業ステーション10が図示されている。作業表面12の隣には、例えばファーストフード飲食店で販売されている食事の準備に使用するような食品又は食製品16を保存するための食品保持装置14がある。装置14は、食製品16が配置される可撓性壁部付き容器又は袋20を保持するラック18を含む。ラック18及びラックに取付けられて食品16を保持する袋20は、流体槽22に浸漬される。袋20の側壁部に作用する槽22の静水力が袋20を潰して、周囲環境から密封し、中に収容された食品16の官能特性を維持する。この方法で、食品16は、10、15、20、25、30分又はそれ以上に及ぶことがある保持期間中に、過度の水分損失が防止される。通常、槽22の流体は水であるが、所望に応じて任意の適切な流体を使用することができる。槽22の流体は、任意の適切な方法で加熱することができる。例えば、槽22には、食製品16を高温又は低温に、例えば72°F(22℃)より上又は下に維持するために、熱交換装置26を設けることができる。熱交換装置26は、電気、ガス、又は他の動力の加熱装置又は冷却装置であってもよく、所望に応じて槽22を加熱又は冷却するために、槽22の外側又は内側に配置することができる。槽22は、作業表面12のすぐ近くに位置するタンク24内に収容されることが好ましく、例えば作業表面12を窪ませる。従って、食品16は、食事の準備中に必要に応じて定期的に、かつ迅速に引き出すために手近に保存することができる。
【0051】
[0062] あるタイプのサンドイッチなど、所望の食品を準備するために必要な任意の他の品目15a〜15eも、作業ステーション10に保存することができる。このような他の品目は、通常、バンズ15a及び準備中の食品に追加される典型的な調味料15bなどの他の食品を含むことができる。食品準備の効率を上げるために、紙片15c、給仕用スプーン15d、トング15e及び他の用具も、作業ステーション12に配列することができる。食品を準備する際の高い効率は、迅速に給仕する飲食店で、朝食、昼食及び夕食などのピーク販売時に特に重大である。
【0052】
[0063] 装置14を使用して便利に保持することができる調理済み食製品16の例は、スクランブルエッグ、ソーセージのパテ、鎖状につながったソーセージ、焼き鳥の胸肉、野菜などである。槽22を150°F(65.6℃)から180°F(82.2℃)の範囲の温度に維持すると、通常は客が消費するのに適切な温かい食品になる。概して、150°F(65.5℃)より高い温度は、槽22内及び袋20で保存した食製品16内での細菌成長を最小限にするために望ましい。代替的に、他の用途では槽22を任意の適切な方法で、例えば適切な加熱交換装置26で冷却するか、槽22に入れた氷によって冷却して、温度を低下させることができる。
【0053】
[0064] 次に図3〜図8を参照すると、食品保持装置14をさらに詳細に見ることができる。ラック18は、底部ベース30、頂端部32及び側部支持体、すなわち円柱36を含むフレーム28を有する。フレーム28は、また、移送中にラック18を都合よく把持し、タンク24内にラック18を配置し、取り出すために柄34も有することができる。フレーム28は、また、底部支柱38、円柱支柱40、及び頂部支柱42、44を有して、フレーム28に剛性を提供することもできる。ラック18は、袋20の内容物によってラック18が槽22内で浮くことができないように、十分な重量を有していなければならない。
【0054】
[0065] フレーム28は追加的に、頂部支柱44に旋回自在に装着された頂部装着部材48を含むことができる。装着部材48は、それぞれが装着部材48を頂部支柱44に装着するために端部48にループ54を有する保持棒50、52を含む。ループ54は、棒50、52が支柱44の周囲で旋回できるようにしながら、棒50、52を頂部支柱44に固定するのに適切な寸法で形成される。棒50、52の対向する端部60には、部材48への袋20の装着を容易にするために平坦な先端部区間62を設けることができる。平坦な先端部区間62は、頂部支柱42に重なって、棒50、52の下方向への旋回動作を制限するように延びる。棒50、52は、棒50、52を一体で旋回させるように、ヨーク支柱64によって相互に結合することができる。各底部支柱38には、袋底部保持棒66が固定され、これは各棒66の自由端部に取付けられた保持ボール68を有することができる。
【0055】
[0066] 袋20には、袋20の側縁80にて継ぎ目78に沿って相互に密封される前部側壁部72及び後部側壁部74を形成することができる。袋20は、袋20の底部76に形成された底部ガセット82も含むことができる。ガセット82は、広がって袋20の拡張底部を形成し、それによって袋20の容量を増加させることができるガセットタブ86及び88を有する。ガセット82が拡張すると、これは側壁部72、74を離間させるようにも作用して、袋20の底部76の内部70へのアクセスをさらに都合よくすることができる。袋20は、液体不浸透性可撓プラスチック材料などの任意の適切な材料から形成することができる。それ故、袋20は、側壁部72、74それぞれの内面73、75によって、及びガセット82の内面77によって画定された中空の内部70を防水性の袋に提供する。
【0056】
[0067] 袋20には、袋20の頂部91をラック18のフレーム28に装着するために2つのスリーブ90を設けることができる。頂部保持スリーブ90は、例えば、壁部72、74をそれぞれ内側又は外側に折り曲げることにより、側壁部72、74の頂縁92の隣に形成される。頂縁92を折り曲げた後、各縁部92を、例えば、ヒートシールによって個々の側壁部72又は74の内面に固定することができる。以降でさらに詳細に説明する目的のために、スリーブ90は袋20の頂隅部95に切り取り区間、すなわち空隙94も含むことができる。
【0057】
[0068] 袋20をフレーム28に装着するために、スリーブ90を棒50、52上に摺動させる。袋20の装着中に、棒50、52を上方向に旋回させて、棒50、52の先端部区間62への都合のよいアクセスを可能にすることができる。先端部区間62は、スリーブ90への棒50、52の挿入を2つの方法で容易にする。第一に、棒50、52は支柱64で補強されているだけなので、棒50、52を必要に応じて手で相互に圧迫するか、広げ、開口部内の先端部区間62をスリーブ90と位置合わせすることができる。第二に、平坦な先端部区間62は、平坦で縮小した断面を有し、これによって棒50、52がスリーブ90の比較的平坦な開口部96に容易に挿入される。
【0058】
[0069] 棒50、52は、約2.5インチ(約6.35cm)隔置することが好ましいことが分かる。これはスリーブ90を広げ、食製品16を袋20に入れて、そこから取り出すために、袋20の頂部98に遮られていない開口部100を提供する。それ故、食品トング15e及びスプーン15dなどの用具は、棒50、52の間を容易に通過して、袋20の内部70に入ることができる。切り取り区間94によって、袋の側縁80が頂部支柱42、44を越え、その下に延び、袋の内部70への細長く全体的に長方形のアクセス開口部100を形成し、これは頂部支柱42と44の間で遮られない。
【0059】
[0070] 袋20は、槽22に入れた場合に袋20の底部76が浮力で上昇するのを防止するために、フレーム28の底部99にも固定される。1つの実施形態では、底部76には底部抑制スリーブ87及び89が設けられる。スリーブ87及び89は、例えば区間102及び104にてガセットタブ86をガセットタブ88にヒートシールすることにより、ガセットタブ86と88の間に形成することができる。袋20をフレーム28に装着する場合は、各スリーブ87及び89を保持ボール68の一方、さらに底部保持棒66の一方の上に摺動させる。ガセットタブ86、88の底隅部108にある切り取り区間106によって、側縁80の底部がベース支柱38上でそれを越えて延びることができる。図8で最もよく図示されているように、これは底部側縁80が支柱38にて一緒になって、袋20の底部76へのアクセスを阻止することを防止する。
【0060】
[0071] 次に図7を参照すると、ラック18を流体槽22に浸漬する前に、ラック18に装着された可撓袋20内に収容された食製品16が図示されている。側壁部72、74は、頂部スリーブ90内に配置され、隔置された棒50、52によって、袋の開口部100にて隔置状態に保持される。側壁部72、74は、隔置された位置で棒50、52から下方向に垂れ下がる。側壁部72、74は、ガセット82のタブ区間86、88を広げることによって、袋20の底部76で隔置位置に維持することもできる。袋の側壁部72、74が頂部92及び底部76で隔置された状態で、袋20の中央区間124も隔置され、食製品16を迅速に充填するのに有利である開放した袋の内部70を提供する。
【0061】
[0072] 図5は、タンク24に挿入されたラック18を示す。槽22は、浸漬した袋20の外面128に作用する静水力を生成することが分かる。この力は、食品16の上方で密封区間130に沿って側壁部72、74を潰す。側壁部72、74は、個々の食製品16に対しても潰れる。これは、温水槽22にすぐ隣り合い、袋20のみで分離された食製品16の表面積を増加させることにより、槽22から食製品16への熱伝達を増加させる。槽22内に配置されると、底部スリーブ87、89は袋の底部76を抑制し、浮力による袋20の上昇を制限するように作用する。
【0062】
[0073] それ故、食品16を収容した袋の内部70は、外部環境から密封されるか、実質的に密封されて、食製品16を定期的に取り出すために保存されている間、それが外部環境へと過度の水分を損失するのを防止する。食製品16中の水分が保持される。官能特性を維持することに加えて、保存した食品で食製品を準備する際に使用する前に保存されている間、食製品16を長期間にわたって温かく(又は所望に応じて冷たく)維持することもできる。所望に応じて、袋20の内面又は両面は、袋20が完全には閉鎖せず、少なくとも袋20が外部雰囲気に対して密封される領域に、限られた空間が設けられるように、テクスチャ又はへこみを設けることができる。
【0063】
[0074] 図5では、袋20が密封状態にある場合に、密封区間130の上に樋状領域132が現れることも分かる。食製品16を取り出すために、食事調理者はトング15eなどの用具を樋132に入れることができる。トング15eが下降するにつれ、側壁部72、74が密封区間130を容易に分離して、取り出すために食製品16へのアクセスを獲得する。それ故、定期的に迅速に引き出すために、そして必要に応じて食事をまとめる際に使用するために、作業ステーション10にて手近に保存された食品16を提供することにより、食品を調理する効率が向上する。
【0064】
[0075] キッチン内で、食製品調理領域の隣などの離れた位置に、第2又は主要水タンク138(図1)を配置することも有利なことがある。第2のタンク138はタンク24と類似しているが、複数の食品ラック18を受けるために、より広くてもよい。例えば、4つの食品ラック18を予備調理済みソーセージパテなどの食品16で充填し、主要温水タンク138に浸漬して、複数のラックに保存された食製品16をすぐに供給することができる。食製品16の補給品が作業ステーション10で涸渇すると、ラック18を主要タンク138から作業ステーション10、又は飲食店内の他の類似した作業ステーションにあるタンク24へと移送することができる。
【0065】
[0076] 図10〜図13は、改造したフレーム150及び袋152を含む食製品16保存用装置の別の実施形態を示す。袋152は袋20に類似しているが、1つの違いは、袋152が、袋152の底部154をフレーム150に固定する代替手段を提供することである。別の違いは、底部154が流体槽22と袋152の内部158との間で、特に袋152の底部154で熱伝達を増加させることである。袋152は、前部側壁部160及び後部側壁部162を含む。前部側壁部160は、頂端部164及び底端部168、及び内面170及び外面172を有する。後部側壁部162も頂端部173及び底端部174、及び内面176及び外面178を有する。袋152は、前部ガセットタブ182及び後部ガセットタブ184を有するガセット180を有する。前部ガセットタブ182の底端部188は前部側壁部160の底端部168に接合され、後部ガセットタブ184の底端部190は後部側壁部162の底端部174に接合される。袋20のガセット82とは異なり、袋152のガセット180、及びガセットタブ182及び184は、スリーブ87、89を形成するために相互に接合されない。
【0066】
[0077] 以下で説明するように、袋152は袋20と同様、1枚の材料から形成することができる。袋152は、ヒートシールのような任意の適切な手段で、個々のシートを相互に接合することによって形成することもできる。通常、袋152は、余白192に沿ってヒートシールされ、図10に示すように袋152の開放端部194を除いて、袋152の縁部を密封及び/又は強化する。
【0067】
[0078] フレーム150はフレーム28と同様に、ベース30、円柱36、及び装着部材48を含む頂部32を有する。フレーム150は、横支柱38に取付けられた袋支持体198も有する。袋支持体198は、側部200及び頂部202を含むことができる。フレーム150は、フレームベース30に取付けられた複数の装着部材、すなわちボール196も含む。
【0068】
[0079] 図10は、フレーム150に取付けられた袋152を最もよく図示している。袋152のスリーブ90は、袋152の頂部204を装着するために装着部材48上に配置される。前部ガセットタブ182と後部ガセットタブ184の接合部208が、袋支持体頂部202上に配置される。ガセットタブ182及び184は、支持体頂部202の対向する側部に配置されるように下方向に垂れ下がる。前部及び後部ガセットタブ182、184は、底端部188、190それぞれの隣に1つ又は複数の穴210を含む。穴210はボール196と協働して、袋152の底部154を抑制し、袋152の底部154の浮力による上昇を防止する。穴210は下部余白212に配置することが好ましい。何故なら、側壁部160、162をガセットタブ182、184それぞれにヒートシールするので、袋152の下部余白212が強度の向上した領域にあるからである。
【0069】
[0080] 図12及び図13は、袋152の底部154の熱伝達が増加したことを示す。ガセットタブ182及び184は、その全長に沿って隔置され、槽22と接触する表面積を増加させる。また、ガセットタブ182、184はそれぞれ室218、220を形成し、袋20と比較して食品16を槽22に近づけることができる。袋152の隔置されたガセットタブ182、184は、ガセットタブ182、184間の循環を増加させ、食品16への熱伝達をさらに増加させる。
【0070】
[0081] 図9を参照すると、1枚の材料110を折り曲げることによって袋20又は袋152を形成できる方法が概略的に図示されている。シート110を折り曲げられて、袋20の側壁部72、74、ガセット82及びスリーブ90を形成する。シート110の内面112は、線114に沿って内側に折り曲げて、前部側壁部72を形成し、線116に沿って外側に折り曲げて、ガセット82を形成し、線118に沿って内側に折り曲げて、後部側壁部74を形成する。頂部スリーブ90は、線120に沿って内側に折り曲げることによって形成される。代替的に、シート110は、線120a及び120bに沿って外側に折り曲げて、スリーブ90を形成する。
【0071】
[0082] 同様の方法で、シート110を折り曲げて袋152を形成することができる。シート110の内面112を線114に沿って内側に折り曲げて、前部側壁部160を形成し、線116に沿って外側に折り曲げて、ガセット180を形成し、線118に沿って内側に折り曲げて、後部側壁部162を形成する。頂部スリーブ90は、線120a及び120bに沿って内側に、あるいは外側に曲げることによって形成される。さらに、余白192をヒートシールし、穴210を設けることができる。袋152も空隙又は切り取り区間222を設けて、袋152を完成させることができる。
【0072】
[0083] 本発明の別の実施形態では、食品保持装置14は袋20をフレーム28に固定するか、又は袋152をフレーム150に固定する代替手段を使用する。図6に示すように、クランプ134を使用して、袋20をフレーム28に締め付ける。1つ又は複数のクランプ134を、フレームベース30、側部支持体36及び/又は頂部32で使用することができる。クランプ134を使用することにより、袋20には下部スリーブ87、89が不要になる。袋20は、袋20の底部に錘(図示せず)を配置するか、袋20の底部に錘を取付けることによって、押さえつけることもできる。クランプ134を使用して袋20の頂部を棒50、52に締め付けることにより、袋の上部スリーブ90も省略することができる。同様に、クランプ134を袋152の穴210及び/又はスリーブ90の代わりに使用して、袋152をフレーム150に装着することができる。
【0073】
[0084] 本発明の装置14は、作業ステーション12で食製品を保存するという用途に制限する必要はない。装置14は、任意の他の望ましい位置に配置することができる。例えば、装置14は、ビュッフェ式テーブルに配置し、ビュッフェ式給仕テーブルにて食製品の新鮮さを維持するために使用することができる。装置14には、ビュッフェ式テーブルに配置されたタンク24の加熱装置26を設けて、槽22及び食製品16を加熱又は冷却することもできる。
【0074】
[0085] 本発明を特定の好ましい実施形態に関して説明してきたが、当業者に認識されるように、本発明は多数の変更、改造及び再構成が可能であることが理解され、このような変更、改造及び再構成は請求の範囲に含まれるものとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体に浸漬され、可撓性壁部付き容器内に収容された食品を、前記食品と前記流体とが直接接触しない状態で保持する装置であって、
底部及び頂部を有するフレームと、
可撓側壁部、閉じた底部、及び自身の内部へのアクセスを提供するために自身の上部にある開口部を有する可撓性壁部付き容器とを備え、前記容器が前記容器の前記開口部に隣接する前記フレームに固定された状態で前記フレームに装着され、前記フレームが、前記容器の前記開口部の隣で前記容器の前記側壁部を隔置した関係に維持して前記容器の前記内部へのアクセスを提供し、前記容器が、前記容器の前記底部の上方向への動作を制限するためにも前記フレームに固定され、
前記容器が前記フレームに固定されている間に、前記容器の前記可撓側壁部が、前記容器の前記開口部と前記底部の間の位置で相互に接触するように、内側に動作可能で、それによって前記容器の前記開口部と前記容器の前記底部との間、及び前記容器内に配置された前記食品の上で前記容器の前記内部を密封する装置。
【請求項2】
前記容器が、前記容器の前記底部に隣接する保持構造を含み、前記フレームが、前記保持構造と協働する少なくとも1つの表面を有して、前記容器を抑制し、前記容器の前記底部の浮力による上昇を防止する、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記容器が、前記容器の前記底部の少なくとも一部を形成するガセットを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記容器が、第1の側壁部及び第2の側壁部を含み、前記容器が、前記第1の側壁部に沿って前記容器の前記開口部の隣に配置された第1のスリーブを有し、前記容器が、前記第2の側壁部に沿って前記容器の前記開口部の隣に配置された第2のスリーブを有し、
前記フレームが、前記フレームの前記頂部に装着部材を含み、前記装着部材が前記第1及び第2のスリーブと協働して、前記容器を前記容器の前記開口部の隣で前記フレームに固定する、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記装着部材が前記フレームの前記頂部に旋回自在に装着され、前記装着部材が、前記フレームに隣接する第1の位置と、前記フレームから少なくとも部分的に隔置された第2の位置との間で旋回自在に動作可能で、それによって前記容器を前記装着部材に装着して、前記容器を前記容器の前記開口部の隣で前記フレームに固定することを容易にする、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記装着部材が第1の棒及び第2の棒を含み、前記棒が、それぞれ、前記フレームに旋回自在に装着された第1の端部、及び第2の自由端部を有し、前記棒の前記第2の端部が隔置され、前記棒が手動で可撓性であり、前記棒の前記第2の自由端部間の間隔を一時的に調整して、前記容器の前記棒への前記装着を容易にする、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
流体槽であって、前記容器及び前記フレームが少なくとも部分的に前記槽に浸漬された流体槽と、前記流体槽を高温に維持する加熱装置とをさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
流体槽であって、前記容器及び前記フレームが、少なくとも部分的に前記槽に浸漬された流体槽と、前記流体槽を低温に維持する冷却装置とをさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記可撓側壁部が、前記流体槽内にある場合に静水圧に応答して内側に動作可能であり、前記側壁部が相互に接触して、前記容器の前記内部を密封する、請求項7に記載の装置。
【請求項10】
前記容器が、プラスチック及び液体不浸透性材料で形成される、請求項3に記載の装置。
【請求項11】
前記保持構造が、前記容器の前記下部にある穴であり、前記フレームが、前記フレームの前記下部に取付けられた少なくとも1つのボールを含み、前記穴が前記ボールに装着されて、前記容器の浮力による上昇を防止する、請求項2に記載の装置。
【請求項12】
前記装置が、前記袋を前記フレームに固定する少なくとも1つのクランプを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項13】
前記容器の前記下部が、第1のガセットタブ及び第2のガセットタブを有するガセットを含み、前記フレームの前記下部が支持体を含み、前記第1のガセットタブが前記支持体の一方側に配置され、前記第2のガセットタブが前記支持体の他方側に配置される、請求項1に記載の装置。
【請求項14】
前記容器の前記下部が、前記容器の前記下部の浮力による上昇を防止する複数の保持構造を有し、前記保持構造の少なくとも1つが前記第1のガセットタブの隣に配置され、前記保持構造の少なくとも1つが前記第2のガセットタブの隣に配置される、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記ガセットが、第1のタブ及び第2のタブ、及び前記第1のガセットが、前記第2のガセットに固定されてスリーブを形成する区間を有し、前記フレームの前記下部が、前記スリーブに挿入されて前記容器の前記下部を抑制し、前記容器の浮力による上昇を防止する装着部材を含む、請求項3に記載の装置。
【請求項16】
流体槽であって、少なくとも前記フレームの前記下部及び少なくとも前記容器の前記下部が前記流体槽内に配置された流体槽と、前記流体槽の温度を非周囲温度に維持する熱交換装置とをさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項17】
流体に浸漬され、可撓性壁部付き容器内に収容された食品を、前記食製品と前記流体とが直接接触しない状態で保持し、前記食品を含む食品給仕を準備する装置であって、
食品給仕を準備する作業表面と、
前記作業表面に隣接して配置されたタンクと、
前記タンクに収容された流体の槽と、
前記タンク内に配置可能なフレームと、
前記食品を保持し、前記フレームに固定された容器と、
を備える装置。
【請求項18】
前記容器が、内面及び外面を有する側壁部がある可撓側壁部を有し、前記容器が、閉じた底部、及び自身の内部へのアクセスを提供する開口部も有し、前記容器が前記容器の前記頂部開口部の隣で前記フレームに固定された状態で、前記容器が前記フレームに装着され、前記フレームが、前記容器の前記開口部の隣で前記容器の前記側壁部を隔置した関係に維持して前記容器の前記内部へのアクセスを提供し、前記容器の前記下部も前記フレームの前記下部に固定されて、前記容器の前記底部の浮力による上昇を防止し、
前記容器の前記側壁部の前記内面が、前記側壁部の前記外面に作用する前記流体槽からの静水力に応答して、内側に動作可能で、それによって前記側壁部の前記内面が、前記容器の前記開口部と前記底部の間の位置で相互に接触し、前記容器の前記内部を密封することをさらに特徴とする、請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記容器の前記内部に配置された食品を有する前記容器と、前記槽を非周囲温度に維持する熱交換装置とをさらに備え、前記容器の前記側壁部が、前記側壁部に作用する前記槽の前記静水力により内側に動作可能で、それによって前記容器の前記内部を密封し、前記容器の前記内部の中の前記食製品を密封し、前記容器が、前記流体と前記食製品が直接接触するのを防止し、前記容器の前記側壁部が、前記側壁部の前記内面に加えられる手の力によって分離可能であり、それによって前記食製品を取り出すために前記容器に収容された前記食品へのアクセスを提供し、前記食品を前記作業表面での食品給仕の準備に使用することができる、請求項18に記載の装置。
【請求項20】
少なくとも第2のタンクをさらに備え、前記第2のタンクが第2の流体槽を含み、前記フレームの少なくとも一部を前記第2のタンクに浸漬した状態で、前記フレームを前記第2の食品タンク内に配置することができ、前記第1のタンク内に配置するために、前記フレームが前記第2のタンクから前記第1のタンクへと移送可能である、請求項19に記載の装置。
【請求項21】
開放端部及び底部を有し、流体に浸漬され、自身内に収容された食品を、前記食製品と前記流体が直接接触しない状態で保持する可撓性壁部付き容器を保持するラックであって、
底部と、
頂部と、
容器の前記開放端部を開放位置で装着する頂部装着部材と、
容器の前記底部を保持して、前記容器の前記底部の浮力による上昇を防止する少なくとも1つの下部装着手段と、
を備えるラック。
【請求項22】
前記フレームの前記底部に取付けられ、容器の前記底部を支持し、第1のガセットタブ及び第2のガセットタブを有するガセット支持部材をさらに備え、前記第1のガセットタブが前記ガセット支持部材の一方側にあり、前記第2のガセットタブが前記ガセット支持部材の第2の側にある、請求項21に記載のラック。
【請求項23】
さらに、前記下部装着手段が、前記第1のガセットタブを前記第2のガセットタブから隔置する手段を含むことを特徴とする、請求項21に記載のラック。
【請求項24】
流体に浸漬された食品を保持する可撓性壁部付き容器であって、
前記容器の内部への開口部を有する頂部と、
可撓側壁部と、
ガセット部分を含む底部と、
前記容器の前記頂部を装着するために、前記頂部開口部に隣接して配置された少なくとも第1の取付け構造と、
前記底部に隣接して配置され、前記容器の前記底部を抑制して、前記容器の前記下部の浮力による上昇を防止する保持構造と、
を備える容器。
【請求項25】
さらに、前記容器を装着し、前記開口部を開放位置に維持するために、前記頂部開口部に隣接して配置された第2の取付け構造を特徴とする、請求項24に記載の容器。
【請求項26】
さらに、前記容器を抑制して、前記容器の前記底部の浮力による上昇を防止するために、前記容器の前記下部に隣接して配置された第2の保持構造を特徴とする、請求項24に記載の容器。
【請求項27】
前記容器が、前記容器の前記下部の浮力による上昇を防止するために、前記容器の前記下部に配置された複数の保持構造を含む、請求項25に記載の容器。
【請求項28】
前記保持器構造が前記容器の穴である、請求項25に記載の容器。
【請求項29】
前記容器が強化区間を含み、前記穴が前記強化区間に配置される、請求項28に記載の容器。
【請求項30】
前記保持構造が、前記容器の前記下部に配置された穴である、請求項24に記載の容器。
【請求項31】
前記取付け構造がスリーブである、請求項30に記載の容器。
【請求項32】
さらに、前記容器の前記側壁部が第1の側壁部及び対向する第2の側壁部を含み、前記第1の取付け構造が、前記第1の側壁部上で前記開口部の隣に形成されたスリーブであり、前記第2の取付け構造が、前記第2の側壁部上で前記開口部の隣に形成されたスリーブである、請求項25に記載の容器。
【請求項33】
前記容器が、前記ガセット部分に隣接して配置された複数の保持構造を含む、請求項32に記載の容器。
【請求項34】
前記ガセット部分が第1のガセットタブ及び第2のガセットタブを含む、請求項24に記載の容器。
【請求項35】
前記保持構造が、前記第1のガセットタブに隣接して形成された第1の穴、及び前記第2のガセットタブに隣接して形成された第2の穴である、請求項24に記載の容器。
【請求項36】
さらに、前記容器の前記側壁部が第1の側壁部及び対向する第2の側壁部を含み、前記第1の側壁部が底端部を有し、前記第2の側壁部が底端部を有し、さらに底端部及び頂端部を有する第1のガセットタブ、及び底端部及び頂端部を有する第2のガセットタブを含み、前記第1のガセットタブの前記底端部が、前記第1の側壁部の前記底端部に隣接し、前記第2のガセットタブの前記底端部が、前記第2の側壁部の前記底端部に隣接して配置され、前記第1のガセットタブの前記頂端部が前記第2のガセットタブの前記頂端部に接続されることを特徴とする、請求項30に記載の容器。
【請求項37】
前記第1及び第2のガセットタブの前記頂端部の前記接合部が、前記容器の前記下部を支持する支持表面を提供する、請求項36に記載の容器。
【請求項38】
さらに、前記側壁部が第1の側壁部及び対向する第2の側壁部を含み、前記第1の側壁部が底端部を有し、前記第2の側壁部が底端部を有し、前記ガセット部分が第1のガセットタブ及び第2のガセットタブを含み、前記第1のガセットタブが底端部及び頂端部を有し、前記第2のガセットタブが底端部及び頂端部を有し、前記第1のガセットタブの前記底端部が、前記第1の側壁部の前記底端部に当たって配置され、前記第2のガセットタブの前記底端部が、前記第2の側壁部の前記底端部に隣接して配置され、前記第1のガセットタブの前記頂端部が前記第2のガセットタブの前記頂端部に接続され、前記容器の前記内部が、自身内に第1の室及び第2の室を有し、前記第1の室が前記第1の側壁部と前記第1のガセットの間に配置され、第2の室が前記第2の側壁部と前記第2のガセットタブの間に配置されることを特徴とする、請求項24に記載の容器。
【請求項39】
前記容器が、前記側壁部の少なくとも2つの隅部に配置された空隙を含む、請求項32に記載の容器。
【請求項40】
流体に浸漬された食品を保持する可撓性壁部付き容器であって、
前記容器の内部への開口部を有する頂部と、
外面及び内面、及び頂端部及び底端部を有する第1の可撓側壁部と、
外面及び内面、及び頂端部及び底端部を有する第2の可撓側壁部と、
内面及び外面を有するガセット部分を含む底部と、
を備え、
前記内部が、前記容器の前記底部に第1の保存室及び第2の保存室を含み、前記第1の保存室が、前記第1の側壁部の前記内面の一部及び前記ガセット部分の一部の前記内面によって画定され、前記第2の保存室が、前記第2の側壁部の前記内面の一部及び前記ガセット部分の一部の前記内面によって画定され、さらに、
前記開口部を前記開放位置に維持するように前記容器の前記頂部を装着するために、前記頂部開口部に隣接して配置された少なくとも第1の取付け構造と、
前記容器の前記底部を装着して、前記容器が流体に浸漬された場合に、前記容器の前記下部の動作を制限するために、前記容器の前記底部に隣接して配置された第1の保持構造と、
を備える容器。
【請求項41】
さらに、前記ガセットの前記外面が、前記支持区間が前記支持表面に配置された場合に、前記容器の前記下部を支持する表面を含むことを特徴とする、請求項40に記載の容器。
【請求項42】
さらに、前記第1の室が底部を有し、前記第2の室が底部を有し、前記第1の保持構造が前記第1の室の前記底部に隣接して配置され、前記第2の保持構造が前記第2の室の前記底部に隣接して配置されることを特徴とする、請求項41に記載の容器。
【請求項43】
開口部を有する液体不浸透性可撓性壁部付き容器で調理済み食品を保存する方法であって、
ある量の前記調理済み食品を前記液体不浸透性可撓性壁部付き容器内に配置することと、
液体が前記開口部に入らないように前記開口部を配置した状態で、前記可撓性壁部付き容器の少なくとも一部を前記液体に浸漬することと、
前記容器の少なくとも下部を前記液体内に維持することと、
前記容器内の前記食品を前記液体の表面下に維持することと、
前記食品を収容した前記容器の前記一部を密封するために、前記ある量の食品の上にある位置で、前記液体が前記容器を潰せるようにすることとを含む方法。
【請求項44】
さらに、前記液体を高温に維持することを特徴とする、請求項43に記載の方法。
【請求項45】
さらに、前記液体を低温に維持することを特徴とする、請求項43に記載の方法。
【請求項46】
さらに、前記容器が浮上するのを防止することを特徴とする、請求項43に記載の方法。
【請求項47】
さらに、前記容器が前記液体の前記表面まで浮上するのを防止することを特徴とする、請求項43に記載の方法。
【請求項48】
さらに、前記容器内で保存した後に、前記容器から前記食品を取り出すことを特徴とする、請求項43に記載の方法。
【請求項49】
さらに、前記食品を取り出すために、前記潰れた側壁部を手で分離することを特徴とする、請求項48に記載の方法。
【請求項50】
さらに、前記潰れた側壁部を分離し、前記食品を把持して、前記食品を前記容器から取り出すために、用具を使用することを特徴とする、請求項48に記載の方法。
【請求項51】
ラックを設けることと、
前記ラックが前記流体に浸漬されている場合に、前記容器が浮上するのを防止するために前記容器を前記ラックに固定することと、
前記容器の少なくとも下部が前記液体中に維持されるように、前記ラックの少なくとも一部を前記液体に浸漬することと、
をさらに含む、請求項43に記載の方法。
【請求項52】
さらに、前記容器の前記開口部を開放位置に維持して前記開口部に樋を提供し、用具を前記樋及び前記容器の前記内部に挿入し、前記潰れた容器の壁部を分離して前記食品を取り出せるようにするために、前記容器を前記ラックに固定することを特徴とする、請求項51に記載の方法。
【請求項53】
前記液体をタンクに収容することをさらに含む、請求項52記載の方法。
【請求項54】
作業表面を設けることと、
前記タンクを前記作業表面の隣に配置することとをさらに含む、請求項52に記載の方法。
【請求項55】
自身内に液体を収容した第2のタンクを遠隔位置に設けることと、
前記容器の少なくとも前記下部が前記第2のタンクに収容された前記液体に浸漬されるように、前記ラックの少なくとも一部を前記第2のタンクに浸漬することと、
前記ラック及びそれに固定された前記容器を前記第2のタンクから取り出すことと、
前記ラック及び前記食製品を保存する前記容器を前記第1のタンクへと移送することと、
その後に、前記ラックの少なくとも一部を前記作業表面の隣で前記第1のタンクに浸漬することとをさらに含む、請求項54に記載の方法。
【請求項56】
前記食品を前記容器から取り出した後に、前記容器から取り出した前記食品を第2の食品と組み合わせることをさらに含む、請求項48に記載の方法。
【請求項57】
さらに、前記容器が可撓性壁部付き袋であることを特徴とする、請求項43に記載の方法。
【請求項58】
さらに、前記容器が、第1及び第2の壁部を有する可撓性壁部付き袋であり、前記袋が前記液体に浸漬されると、前記第1の側壁部の少なくとも一部が、前記第2の側壁部に当たって潰れ、前記袋を密封することを特徴とする、請求項57に記載の方法。
【請求項59】
ラックを設けることと、
前記第1の側壁部が前記開口部にて前記第2の側壁部から隔置された状態で、前記袋を前記ラックに固定することとをさらに含み、前記袋が、ガセットを含み、前記ガセットが、前記開放端部と反対側で前記袋に配置され、前記第1の側壁部を前記第2の側壁部に接合する、請求項58に記載の方法。
【請求項60】
さらに、前記ガセットが第1のタブ及び第2のタブを含み、前記第1のタブが前記第2のタブから隔置された状態で、前記第1のタブ及び第2のタブを前記ラックに固定することを特徴とする、請求項59に記載の方法。
【請求項61】
前記液体を高温に維持するために加熱装置を設けることをさらに含む、請求項44に記載の方法。
【請求項62】
さらに、前記加熱装置が前記液体の温度を150°F(65.6℃)以上の温度に維持することを特徴とする、請求項61に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2013−63277(P2013−63277A)
【公開日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−249276(P2012−249276)
【出願日】平成24年11月13日(2012.11.13)
【分割の表示】特願2009−507715(P2009−507715)の分割
【原出願日】平成19年4月16日(2007.4.16)
【出願人】(508281594)レストラン テクノロジー インコーポレイテッド (16)
【Fターム(参考)】