説明

温水器

【課題】
従来の貯湯タンク式の温水器においては追焚き用の循環回路によって循環ポンプ停止時に自然対流が発生するために保温性が損なわれる。このため循環回路に逆止弁を設ける必要があり、逆止弁を設けることで温水器の構成要素を複雑及び高価にし、施工時にエアー抜きが困難になる問題があった。
【解決手段】
温水器1は、加熱手段を有する貯湯タンク2と、貯湯タンクに貯められた温水又は冷水と風呂6の冷水又は温水とを熱交換する熱交換器4と、貯湯タンクと熱交換器との間を循環させる循環ポンプ5と、貯湯タンクと熱交換器との間の水路を第一の切り換え位置と第二の切り換え位置に切り換えることができる三方弁3と、三方弁を第二の切り換え位置に切り換えることにより貯湯タンク下部に設けられた下部取り出し口22から三方弁、熱交換器及び循環ポンプを経由して貯湯タンク下部に設けられた下部戻り口23へと連通する水路が形成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、貯湯タンク方式の温水器であって、貯湯タンクの温水により風呂追焚き及び風呂の排熱を貯湯タンクに回収することが可能な温水器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、温水器の具体例として、特許文献1乃至特許文献2に記載されたものがある。
これらのうち、特許文献1に記載された温水器は、電気ヒーターを熱源としたものであり、貯湯タンクの温水を利用して風呂追焚きが可能な追焚き機能付き給湯システムである。また、特許文献2に記載された温水器は、ヒートポンプを熱源としたものであり、貯湯タンクの温水を利用した風呂追焚き及び風呂の残り湯の排熱回収が可能なヒートポンプ熱供給システムである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−322014号公報
【特許文献2】特開2008−111574号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の特許文献1及び特許文献2に記載する貯湯タンクの温水を利用した追焚きの場合には、貯湯タンクの上部から温水を取り出して風呂加熱用の熱交換器を経由して貯湯タンクの下部へ熱交換後の温水を戻す循環回路となっており、特許文献1に指摘があるように循環ポンプ停止時に発生する該循環回路の対流及び対流に伴う貯湯タンクの湯冷めを防止する逆止弁を必要としていた。
【0005】
また、特許文献2には特にその文中においては指摘されてないが、その図1乃至図4に風呂追焚き循環回路の貯湯タンクへの戻り口の近傍にこの対流防止用の逆止弁が図示されている。
【0006】
前記対流防止用逆止弁を設けることは温水器のシステムを複雑及び高価にし、しかも特許文献1に記載があるように、施工時にエアー抜きが困難になるので別の対策が必要となる等の問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するため、本発明では、次の技術的手段を講じている。
【0008】
第1発明の温水器は、加熱手段を有する貯湯タンクと、該貯湯タンクに貯められた温水又は冷水と風呂の冷水又は温水とを熱交換する熱交換器と、該貯湯タンクと該熱交換器との間の流路切り換え手段と、該流路切り換え手段の第一の切り換え位置により該貯湯タンクの上部取り出し口と該流路切り換え手段と該熱交換器と循環ポンプとを経由して該貯湯タンクの下部戻り口へ戻す風呂追焚き用循環回路と、該流路切り換え手段の第二の切り換え位置により該貯湯タンクの下部取り出し口と該流路切り換え手段と該熱交換器と循環ポンプとを経由して該貯湯タンクの下部戻り口へ戻す風呂熱回収用循環回路が形成されることを特徴とする。
第2発明の温水器は、請求項1記載の発明において、前記流路切り換え手段は、前記循環ポンプが停止しているときは第二の切り換え位置にあるようにする制御手段を有することを特徴とする。
第3発明の温水器は、請求項1乃至請求項2記載の発明において、前記加熱手段がヒートポンプ式の熱源機であることを特徴とする。
第4発明の温水器は、請求項1乃至請求項2記載の発明において、前記加熱手段が電気ヒーターであることを特徴とする。
第5発明の温水器は、請求項1乃至請求項2記載の発明において、前記加熱手段が液体燃料又は気体燃料の燃焼器であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
以上のような、技術的手段を有することにより、以下の効果を有する。
【0010】
第1発明によれば、前記流路切り換え手段を第一の切り換え位置にすることにより該貯湯タンクの上部取り出し口と該流路切り換え手段と該熱交換器と循環ポンプとを経由して該貯湯タンクの下部戻り口へ戻す風呂追焚き用循環回路が形成されるので、風呂追焚き時においては貯湯タンク上部の高温の温水を利用して、迅速かつ効率良く風呂追焚きが可能である。一方、前記流路切り換え手段を第二の切り換え位置にすることにより該貯湯タンクの下部取り出し口と該流路切り換え手段と該熱交換器と循環ポンプとを経由して該貯湯タンクの下部戻り口へ戻す風呂熱回収用循環回路が形成されるので、風呂熱回収時においては、貯湯タンク下部の低温の温水又は水を利用して風呂の残り湯から迅速かつ効率良く排熱を回収できる。
【0011】
第2発明によれば、第1発明の前記流路切り換え手段を循環ポンプ停止時において第二の切り換え位置にする制御手段を有することで、第1発明の第二の切り換え位置により形成された循環回路(水路)を利用することにより、循環ポンプ停止時には前記流路切り換え手段が自然対流防止手段となり、逆止弁が不要となる。
すなわち、風呂熱回収用循環回路は前記流路切り換え手段を第二の切り換え位置に切り換えることにより、循環回路両端が貯湯タンク下部のほぼ同じ高さにある接続口により貯湯タンクと連通しているので、貯湯タンク内部において大略同じ温度の水又は低温の温水に開放されている状態となり、循環ポンプ停止時において第二の切り換え位置によって形成される風呂熱回収用循環回路においては、自然対流はほとんど発生しない。厳密にいえば、熱交換器は面積が広く冷やされやすいので熱交換器が冷やされることにより、熱交換器が挿入された側の管で下降流が発生する可能性があるが、貯湯タンク内下部の冷水が吸い込まれ再び冷水部分に戻されることになるので、貯湯タンク上部の熱い湯の部分が冷やされることはなく、貯湯性能にはほとんど影響しない。
【0012】
第3発明によれば、第1発明及び第2発明を利用することで、風呂追焚き時においては貯湯タンク上部の高温の温水を利用して、迅速かつ効率良く風呂追焚きが可能であり、風呂熱回収時においては、貯湯タンク下部の低温の温水又は水を利用して風呂の残り湯から迅速かつ効率良く排熱を回収でき、循環ポンプ停止時においては、逆止弁が不要で自然対流が発生しないので廉価かつ施工時エアー抜きが容易であり、シンプルな構成のため信頼性が高くメンテナンスも容易となる加熱手段がヒートポンプ式の熱源機の温水器を提供できる。
【0013】
第4発明によれば、第1発明及び第2発明を利用することで、風呂追焚き時においては貯湯タンク上部の高温の温水を利用して、迅速かつ効率良く風呂追焚きが可能であり、風呂熱回収時においては、貯湯タンク下部の低温の温水又は水を利用して風呂の残り湯から迅速かつ効率良く排熱を回収でき、循環ポンプ停止時においては、逆止弁が不要で自然対流が発生しないので廉価かつ施工時エアー抜きが容易であり、シンプルな構成のため信頼性が高くメンテナンスも容易となる加熱手段が電気ヒーターの温水器を提供できる。
【0014】
第5発明によれば、第1発明及び第2発明を利用することで、風呂追焚き時においては貯湯タンク上部の高温の温水を利用して、迅速かつ効率良く風呂追焚きが可能であり、風呂熱回収時においては、貯湯タンク下部の低温の温水又は水を利用して風呂の残り湯から迅速かつ効率良く排熱を回収でき、循環ポンプ停止時においては、逆止弁が不要で自然対流が発生しないので廉価かつ施工時エアー抜きが容易であり、シンプルな構成のため信頼性が高くメンテナンスも容易となる加熱手段が液体燃料又は気体燃料の燃焼器の温水器を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明に係る温水器の一例を示す説明図である。
【図2】図1に示す温水器の風呂追焚き時の動作説明図である。
【図3】図1に示す温水器の風呂熱回収時の動作説明図である。
【図4】図1に示す温水器の循環ポンプ停止時の動作説明図である。
【図5】本発明に係る温水器の他の実施例を示す説明図である。
【図6】本発明に係る温水器の他の実施例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
発明を実施する形態について請求項3の第3発明である加熱手段がヒートポンプ式熱源機を例とし、図面に基づいて具体的に説明する。
【実施例1】
【0017】
図1はこの温水器の全体図を表したものであり、温水器1は貯湯タンク2を内部に有している。貯湯タンク2は、概ね家庭における一日の給湯量を供給できる程度の容量を有しており、強度上及び製造上の利点より一般的に円筒形の形状となっている。
貯湯タンク2には下部に給水配管10が接続され、上部に給湯配管14が接続できる構造になっている。給水は水道水を減圧弁(図示せず)により減圧して供給する方式が一般的であるが、今回の発明に関しては貯湯タンク2内の内部の圧力は特に問題とならないので、詳細な説明は省略する。
【0018】
貯湯タンク2には貯湯タンク2の下部と貯湯タンク2の上部をつなぐ加熱循環回路70が形成されており、加熱循環回路70には加熱用循環ポンプ71、加熱用熱交換器72、加熱用流路切り換え手段としての加熱用三方弁73が配設され、加熱用三方弁73からは、貯湯タンク2の下部に戻る加熱循環回路バイパス管70aが配設されている。
加熱循環回路バイパス管70aは、ヒートポンプ式熱源機15の起動初期において熱媒体の温度が十分に上がっていないとき加熱用循環ポンプ71を起動して循環水を貯湯タンク2の上部に戻すと、貯湯タンク2内が冷水の流入により撹拌されてしまうので熱媒体の温度が上がるまでの間循環水を貯湯タンク2の下部に戻すための配管である。
【0019】
温水器1は、加熱手段としてヒートポンプ式熱源機15が、温水器1の外部に設けられており、ヒートポンプ式熱源機15で加熱された熱媒体(冷媒)を加熱用熱交換器72の間で循環させている。この加熱用熱交換器72には、加熱用循環ポンプ71で貯湯タンク2内の水が循環しており、ヒートポンプ式熱源機15で加熱した熱媒体により間接的に貯湯タンク2内の水は加熱される。
本発明における加熱手段は貯湯タンク2に供給された水をゆっくりと加熱する、所謂緩加熱方式の熱源であり、貯湯タンクの全容量を給水温度から、一般的な家庭で使用する温度(65〜90℃)まで加熱するのに数時間かける方式をとっている。これは貯湯タンク内の温度分布を積層的にするために行っている。
【0020】
ヒートポンプ式熱源機15で間接的に加熱された貯湯タンク2内の水は貯湯タンク2上部の給湯加熱循環戻り口(図示せず)より温水となって貯湯タンク2内に戻され、貯湯タンク2内では、上部は高温水、下部は低温水となる積層的な温度分布によって貯湯されている。
【0021】
貯湯タンク2内に貯湯された温水は貯湯タンク2上部より給湯配管14に接続されているので、台所や浴室等の湯用の水栓金具(図示せず)へと接続して使用ができる。また、温水器1の内部において風呂循環回路60に接続する湯張り部(図中湯水混合弁51、湯張り弁52、逆流防止手段53)を有しているので、風呂6に直接貯湯タンク2内の温水を供給し湯張りすることができる。
【0022】
次に、風呂追焚き用循環回路80と風呂熱回収用循環回路81について説明する。
風呂追焚き用循環回路80は貯湯タンク2の頂部付近に設けた上部取り出し口21から流路切り換え手段としての三方弁3、熱交換器4、循環ポンプ5を経由して貯湯タンク2の下部に設けた下部戻り口23へと通じた水路である。一方、風呂熱回収用循環回路81は、貯湯タンク2の下部に設けた下部取り出し口22から三方弁3に接続され、熱交換器4、循環ポンプ5を経由して貯湯タンク2の下部に設けた下部戻り口23へと通じた水路である。三方弁3から熱交換器4、循環ポンプ5を経由して下部戻り口23迄の部分は、風呂追焚き用循環回路80と風呂熱回収用循環回路81で兼用している。
風呂循環回路60は、風呂(浴槽)6から熱交換器4、追焚き用循環ポンプ7を経て風呂6に戻るようになっている。前述の給湯配管14からの湯張り部は熱交換器4と追焚き用循環ポンプ7の間に接続される。
【0023】
次に、本発明における特徴的な部分について図2乃至図4を用いて説明する。
図2は、本発明の温水器1の風呂追焚き時の動作について説明した図であり、太線で示した部分が風呂追焚き時において循環を行っている風呂追焚き循環回路80及び風呂循環回路60である。風呂の追焚きを求める使用者よりの要求や、予めタイマーで設定された時間等により連動したスイッチ(図示せず)が入れられると、制御手段11により、流路切り換え手段としての三方弁3は上部取り出し口21と下部戻り口23が連通する第一の切り換え位置となり、風呂追焚き用循環回路80が完成する。前記三方弁3が第一の切り換え位置となった後に、循環ポンプ5を運転(駆動)させると、貯湯タンク2の上部取り出し口21より貯湯タンク2の上部の温水が取り出され、三方弁3、熱交換器4及び循環ポンプ5を経由して貯湯タンク2の下部戻り口23へ戻される。前記熱交換器4においては、追焚き用循環ポンプ7が運転(駆動)していることにより、風呂6内の冷めた湯を前記熱交換器4に供給することができ、貯湯タンク2の高温水と風呂6の湯とが熱交換されて、冷めた風呂6の湯の温度を上昇させる(追焚きする)ことができる。
【0024】
図3は、本発明の温水器1の風呂熱回収時の動作について説明した図であり、太線で示した部分が風呂熱回収時において循環を行っている風呂熱回収循環回路81及び風呂循環回路60である。
風呂熱回収を求める使用者よりの要求や予めタイマーで設定された時間等により連動したスイッチ(図示せず)が入れられると、制御手段11により、流路切り換え手段としての三方弁3は下部取り出し口22と下部戻り口23が連通する第二の切り換え位置となり、風呂熱回収用循環回路81が完成する。前記三方弁3が第二の切り換え位置となった後に、循環ポンプ5を運転(駆動)させると、貯湯タンク2の下部取り出し口22より貯湯タンク2下部の水又は低温水が取り出され、三方弁3、熱交換器4及び循環ポンプ5を経由して貯湯タンク2の下部戻り口23へもどされる。前記熱交換器4においては、追焚き用循環ポンプ7が運転(駆動)していることにより、風呂6内の残り湯を前記熱交換器4に供給することができ、風呂6の湯と貯湯タンク2の低温水とで熱交換されて、貯湯タンク2下部の低温水の温度を上昇させることができる。
【0025】
風呂熱回収を行うかどうかについては、風呂熱回収を求める使用者よりの要求や予めタイマーで設定された時間等により連動したスイッチ(図示せず)が入れられた場合であっても、風呂6の残り湯が極端に少なく追焚き用の循環が正常に行えない場合には、風呂熱回収を行わないようにするため、風呂循環回路60には水流検知手段(図示せず)が設けられている。また、風呂6の残り湯の温度と貯湯タンク2下部の水温の温度差が無い又は貯湯タンク2下部の温度が風呂6の残り湯の温度よりも高い場合には、風呂熱回収は行えないので、この場合には風呂熱回収動作を中止する。これを検知する手段として、貯湯タンク2の下部には貯湯タンク下部温度センサー8が、風呂循環回路60には風呂循環回路用温度センサー9が設けられている。風呂6の残り湯の温度の方が貯湯タンク2の下部の水温より高い場合であっても、所定の温度差以上である方が排熱回収の効率性や確実性等により好ましいので、例えば、7℃以上の温度差の場合に風呂熱回収を行い、その後温度差が5℃未満となった場合には風呂熱回収を終了するようにしている。
【0026】
図4は循環ポンプ5の停止時の動作について説明した図である。循環ポンプ5の停止中においては、制御手段11により流路切り換え手段としての三方弁3は下部取り出し口22と下部戻り口23が連通する第二の切り換え位置になる。この状態においては、図4の太線で示した部分が連通した状態となる。そして貯湯タンク2の内部側から観ると下部取り出し口22と下部戻り口23が該貯湯タンク2を介して連通した水路となっている。
【0027】
前記貯湯タンク2の内部側においては、下部取り出し口22と下部戻り口23における該貯湯タンク2内部の水温は、該貯湯タンク2内部の水温が積層的であることにより、ほぼ同じ高さ関係にある下部取り出し口22と下部戻り口23の近傍の水温は、大略同じ温度となる。
また、給湯配管14から外部に温水が取り出された場合に貯湯タンク2の下部から給水配管10により水道水が給水された場合や、ヒートポンプ式熱源機15により加熱された場合であっても、貯湯タンク2の内部の水温が高さ方向に変化する積層的なものなので、下部取り出し口22と下部戻り口23の近傍の水温は、大略同じ温度となることに変わりはない。
【0028】
よって、本発明の温水器1は水温が大略同じ温度となる位置に設けられた下部取り出し口22と下部戻り口を構成要素とする三方弁3の第二の切り換え位置によってなされる連通した水路(回路)を有していることにより、循環ポンプ5が停止した状態において自然対流はほとんど発生せず、従来技術において必要であった逆止弁は不要となる。
【実施例2】
【0029】
図5は図1における貯湯タンク2を貯湯タンク201に置き換え、貯湯タンク201内部に電気ヒーターや液体燃料又は気体燃料の燃焼器による加熱手段16を有している場合の実施例である。実施例1と同様なものには同じ符号を付し説明を省略する。
【0030】
本発明の温水器101は貯湯タンク201を内部に有している。貯湯タンク201は、概ね家庭における一日の給湯量を供給できる程度の容量を有しており、強度上及び製造上の利点より一般的に円筒形の形状となっている。
貯湯タンク201には下部に給水配管10が接続され、上部に給湯配管14が接続できる構造になっている。給水は水道水を減圧弁(図示せず)により減圧して供給する方式が一般的であるが、今回の発明に関しては貯湯タンク201内の内部の圧力は特に問題とならないので詳細な説明は省略する。
貯湯タンク201には加熱手段としてその内部に電気ヒーターや液体燃料又は気体燃料の燃焼器による加熱手段16を有している。これにより貯湯タンク201内の水は加熱される。
本発明における加熱手段16は貯湯タンク201に供給された水をゆっくりと加熱する、所謂緩加熱方式の熱源であり、貯湯タンク201の全容量を給水温度から、一般的な家庭で使用する温度(65〜90℃)まで加熱するのに数時間かける方式をとっている。
【0031】
加熱手段16により直接的に加熱された貯湯タンク201内では、加熱手段16が貯湯タンク201の下部にあるため、全体的に均一な温度となって沸き上げられる。
【0032】
貯湯タンク201内の加熱された温水は上部より給湯配管14に接続されているので、台所や浴室等の湯用の水栓金具(図示せず)へと接続して使用ができる。また、温水器101の内部において風呂循環回路60に接続する湯張り部(図中湯水混合弁51、湯張り弁52、逆流防止手段53)を有しているので、風呂6に直接貯湯タンク201内の温水を供給することができる。給湯により給水管10から水が流入するが貯湯タンク201内の湯と温度差(比重差)があるため上部は高温水、底部は低温水という積層的な温度分布となる。
【0033】
本発明の温水器101の風呂追焚き時の動作については前述の図2を用いて説明した場合と同様に、風呂の追焚きを求める使用者よりの要求や、予めタイマーで設定された時間等により連動したスイッチ(図示せず)が入れられると、制御手段12により、流路切り換え手段としての三方弁3は上部取り出し口21と下部戻り口23が連通する第一の切り換え位置となり、風呂追焚き用循環回路80が完成する。前記三方弁3が第一の切り換え位置となった後に、循環ポンプ5を運転(駆動)させると、貯湯タンク201の上部取り出し口21より貯湯タンク201の上部の温水が取り出され、三方弁3、熱交換器4及び循環ポンプ5を経由して貯湯タンク201の下部戻り口23へ戻される。前記熱交換器4においては、追焚き用循環ポンプ7が運転(駆動)していることにより、風呂6内の冷めた湯を前記熱交換器4に供給することができ、貯湯タンク201の高温水と風呂6の湯とが熱交換されて、冷めた風呂6の湯の温度を上昇させることができる。
【0034】
本発明の温水器101の風呂熱回収時の動作については前述の図3を用いて説明した場合と同様に、風呂熱回収を求める使用者よりの要求や予めタイマーで設定された時間等により連動したスイッチ(図示せず)が入れられると、制御手段12により、三方弁3は下部取り出し口22と下部戻り口23が連通する第二の切り換え位置となり、風呂熱回収用循環回路81が完成する。前記三方弁3が第二の切り換え位置となった後に、循環ポンプ5を運転(駆動)させると、貯湯タンク201の下部取り出し口22より貯湯タンク201下部の水又は低温水が取り出され、三方弁3、熱交換器4及び循環ポンプ5を経由して貯湯タンク201の下部戻り口23へもどされる。前記熱交換器4においては、追焚き用循環ポンプ7が運転(駆動)していることにより、風呂6内の残り湯を前記熱交換器4に供給することができ、風呂6の湯と貯湯タンク201の低温水とで熱交換されて、貯湯タンク201下部の低温水の温度を上昇させることができる。
【0035】
風呂熱回収を行うかどうかについては、風呂熱回収を求める使用者よりの要求や予めタイマーで設定された時間等により連動したスイッチ(図示せず)が入れられた場合であっても、風呂6の残り湯が極端に少なく追焚き用の循環が正常に行えない場合には、風呂熱回収を行わないようにするため、風呂循環回路60には水流検知手段(図示せず)が設けられている。また、風呂6の残り湯の温度と貯湯タンク201の下部の水温の温度差が無い又は貯湯タンク201の下部の温度が風呂6の残り湯の温度よりも高い場合には、風呂熱回収は行えないので、この場合には風呂熱回収動作を中止する。これを検知する手段として、貯湯タンク201の下部には貯湯タンク下部温度センサー8が、風呂循環回路60には風呂循環回路用温度センサー9が設けられている。風呂6の残り湯の温度の方が貯湯タンク201の下部の水温より高い場合であっても、所定の温度差以上である方が排熱回収の効率性や確実性等により好ましいので、例えば、7℃以上の温度差の場合に風呂熱回収を行い、その後温度差が5℃未満となった場合には風呂熱回収を終了するようにしている。
【0036】
本発明の温水器101の循環ポンプ5の停止時の動作については前述の図4を用いて説明した場合と同様に、循環ポンプ5の停止中においては、制御手段12により三方弁3は下部取り出し口22と下部戻り口23が連通する第二の切り換え位置になる。そして貯湯タンク201の内部側から観ると下部取り出し口22と下部戻り口23が該貯湯タンク201を介して連通した水路となっている。
【0037】
前記貯湯タンク201の内部側においては、下部取り出し口22と下部戻り口23における該貯湯タンク201内部の水温は、該貯湯タンク201内部の水温が全体的に均一な温度となっているので、ほぼ同じ高さ関係にある下部取り出し口22と下部戻り口23の近傍の水温も、大略同じ温度となっている。
また、給湯配管14から外部に温水が取り出された場合には、給水管10から水が流入するが貯湯タンク201内の湯と温度差(比重差)があるため上部は高温水、底部は低温水という積層的な温度分布となるので、下部取り出し口22と下部戻り口23の近傍の水温は、大略同じ温度となることに変わりはない。
【0038】
よって、本発明の温水器101は水温が大略同じ温度となる位置に設けられた下部取り出し口22と下部戻り口23を構成要素とする三方弁3の第二の切り換え位置によってなされる連通した水路(回路)を有していることにより、循環ポンプ5が停止した状態において自然対流はほとんど発生せず、従来技術において必要であった逆止弁は不要となる。
【実施例3】
【0039】
図6は、図1乃至図4で説明した実施例と同様に加熱手段がヒートポンプ式熱源機15ではあるが、図1における貯湯タンク2を貯湯タンクA202と貯湯タンクB203の二つを有するとした場合の実施例である。実施例1と同様なものには同じ符号を付し説明を省略する。
【0040】
図6において温水器102は貯湯タンクA202と貯湯タンクB203とを内部に有しており、連通管204により貯湯タンクA202の上部と貯湯タンクB203の下部が直列に連通している。貯湯タンクA202と貯湯タンクB203の合計の容量は、概ね家庭における一日の給湯量を供給できる程度であり、両貯湯タンク共に強度上及び製造上の利点より一般的に円筒形の形状となっている。
貯湯タンクA202には下部に給水配管10が接続され、上部に連通管204が接続されている。前記連通管204は貯湯タンクB203の下部に連通しており、該貯湯タンクB203の上部に給湯配管14が接続できる構造になっている。給水は水道水を減圧弁(図示せず)により減圧して供給する方式が一般的であるが、今回の発明に関しては貯湯タンクA202及び貯湯タンクB203の内部の圧力は特に問題とならないので詳細な説明は省略する。10aは給水配管10に取り付けた給水温度センサーである。
【0041】
貯湯タンクA202及び貯湯タンクB203には、貯湯タンクA202の下部と貯湯タンクB203の上部をつなぐ加熱循環回路70が形成されており、加熱循環回路70には加熱用循環ポンプ71、加熱用熱交換器72、加熱用流路切り換え手段としての加熱用三方弁73が配設され、加熱用三方弁73からは、貯湯タンクA202の下部に戻る加熱循環回路バイパス管70aが配設されている。
加熱循環回路バイパス管70aは、ヒートポンプ式熱源機15の起動初期において熱媒体の温度が十分に上がっていないとき加熱用循環ポンプ71を起動して循環水を貯湯タンクB203の上部に戻すと、貯湯タンクB203内が冷水の流入により撹拌されてしまうので、循環水の温度が上がるまでの間循環水を貯湯タンクA202の下部に戻すための配管である。
【0042】
温水器102は、加熱手段としてヒートポンプ式熱源機15が、設けられており、ヒートポンプ式熱源機15で加熱された熱媒体(冷媒)を加熱用熱交換器72の間で循環させている。この加熱用熱交換器72には、加熱用循環ポンプ71で貯湯タンクA202及び貯湯タンクB203内部の水が貯湯タンクA202の下部より取り出され、貯湯タンクB203の上部に戻されることにより、貯湯タンクA202及び貯湯タンクB203の全体としての保有する水量が循環している。そして、ヒートポンプ式熱源機15で加熱した熱媒体により加熱用熱交換器72で貯湯タンクA202及び貯湯タンクB203内部の水を間接的に加熱する。
本発明における加熱手段は貯湯タンクに供給された水をゆっくりと加熱する、所謂緩加熱方式の熱源であり、貯湯タンクA202及び貯湯タンクB203の全容量を給水温度から、一般的な家庭で使用する温度(65〜90℃)まで加熱するのに数時間かける方式をとっている。これは貯湯タンク内の温度分布を積層的にするために行っている。
【0043】
この場合においても貯湯タンクA202と貯湯タンクB203は、連通管204により貯湯タンクA202の上部と貯湯タンクB203の下部が直列に連通しており、貯湯タンクA202及び貯湯タンクB203の内部の水温は、貯湯タンクB203の上部が最も高温で、貯湯タンクA202の下部が最も低温になるという具合に積層的に水温が変化しているので、単に貯湯タンクA202の上部に貯湯タンクB203が直列に連通した一体のタンクと同様に看做せる。
これにより、加熱手段15により加熱された貯湯タンクA202及び貯湯タンクB203では、貯湯タンクB203の上部は高温水、貯湯タンクA202の下部は低温水となる積層的な温度分布によって加熱されている。
【0044】
貯湯タンクA202の頂部からは出湯管14a、逆流防止手段30、混合弁35を介して給湯配管14につながっている。一方、貯湯タンクB203の頂部からは出湯管14b、逆流防止手段33、混合弁35を介して給湯配管14につながっている。31は過圧逃がし弁でヒートポンプ式熱源機15が稼働することにより貯湯タンクA202、貯湯タンクB203内部の水(湯)が膨脹し圧力が上昇するが、貯湯タンクA202、貯湯タンクB203の内部圧力が設定圧より高くなった際に開いて、貯湯タンクA202、貯湯タンクB203内部の圧力が過圧逃がし弁31の設定圧力より高くならないようにしている。
混合弁35では給湯温度設定装置(図示せず)と湯張り温度設定装置(図示せず)で設定した給湯設定温度と湯張り温度とを比較し、いずれか高い方の温度より所定温度(実施例では3℃)以上高い温度のお湯を出湯し、混合弁38で給湯温度設定装置で設定した給湯設定温度、湯水混合弁51で湯張り温度に調節して出湯する。混合弁35は温度センサー32で検知する温度により前述の所定温度以上に調節して出湯する。
【0045】
この際貯湯タンクA202のお湯を優先して使用するよう制御しているが、これは、後述する風呂追焚き運転を効率よく行うためである。すなわち熱交換器4に送るお湯の温度が高い方が早く、しかも効率よく追焚き出来るからである。従って貯湯タンクB203のお湯の温度を高く保つために、貯湯タンクA202を優先して使用するようにしている。
混合弁38で設定温度に調節されたお湯は図示しない台所や浴室等の水洗金具へと接続して使用することが出来る。また、温水器102の内部において風呂循環回路60に接続する湯張り部(湯水混合弁51、湯張り弁52、逆流防止手段53、逆流防止手段54、温度センサー55)を有しているので、湯張り温度に調節したお湯を直接風呂6に湯張りすることが出来る。
貯湯タンクA202、貯湯タンクB203には高さ位置を変えて温度センサー42〜47が取り付けられている。これにより、貯湯タンク内にどの程度湯があるか計測することが出来る。
混合弁38の入口側には各々逆止弁36、40が配設されている。また、混合弁38の出口側の給湯配管14には温度センサー39が配設され、混合弁38の開度を制御し給湯温度を給湯設定温度に調節するようにしている。
【0046】
次に、風呂追焚き用循環回路80と風呂熱回収用循環回路81について説明する。
風呂追焚き用循環回路80は貯湯タンクB203の頂部付近に設けた上部取り出し口221から流路切り換え手段としての三方弁3、熱交換器4、循環ポンプ5を経由して貯湯タンクA202の下部に設けた下部戻り口223へと通じた回路である。一方、風呂熱回収用循環回路81は、貯湯タンクA202の下部に設けた下部取り出し口222から流路切り換え手段としての三方弁3に接続され、熱交換器4、循環ポンプ5を経由して貯湯タンクA202の下部に設けた下部戻り口223へと通じた回路である。三方弁3から熱交換器4、循環ポンプ5を経由した下部戻り口223迄の部分は、風呂追焚き用循環回路80と風呂熱回収用循環回路81で兼用している。風呂循環回路60は、風呂(浴槽)6から熱交換器4、追焚き用循環ポンプ7を経て風呂6に戻るようになっている。前述の給湯配管14からの湯張り部は熱交換器4と追焚き用循環ポンプ7の間に接続されている。
【0047】
本発明の温水器102の風呂追焚き時の動作については前述の図2を用いて説明した場合と同様に、風呂の追焚きを求める使用者よりの要求や、予めタイマーで設定された時間等により連動したスイッチ(図示せず)が入れられると、制御手段13により、流路切り換え手段としての三方弁3は貯湯タンクB203に設けた上部取り出し口221と貯湯タンクA202に設けた下部戻り口223が連通する第一の切り換え位置となる。前記三方弁3が第一の切り換え位置となった後に、循環ポンプ5を運転(駆動)させ、貯湯タンクB203の上部取り出し口221より貯湯タンクB203の上部の温水が取り出され、三方弁3、熱交換器4及び循環ポンプ5を経由して貯湯タンクA202の下部戻り口223へ戻される。前記熱交換器4においては、追焚き用循環ポンプ7が運転(駆動)していることにより、風呂6内の冷めた湯を前記熱交換器4に供給することができ、貯湯タンクB203の高温水と風呂6の湯とが熱交換されて、冷めた風呂6の湯の温度を上昇させることができる。
【0048】
本発明の温水器102の風呂熱回収時の動作については前述の図3を用いて説明した場合と同様に、風呂熱回収を求める使用者よりの要求や予めタイマーで設定された時間等により連動したスイッチ(図示せず)が入れられると、制御手段13により、流路切り換え手段としての三方弁3は貯湯タンクA202に設けた下部取り出し口222と貯湯タンクA202に設けた下部戻り口223が連通する第二の切り換え位置となる。前記三方弁3が第二の切り換え位置となった後に、循環ポンプ5を運転(駆動)させ、貯湯タンクA202の下部取り出し口222より貯湯タンクA202下部の水又は低温水が取り出され、三方弁3、熱交換器4及び循環ポンプ5を経由して貯湯タンクA202の下部戻り口223へもどされる。前記熱交換器4においては、追焚き用循環ポンプ7が運転(駆動)していることにより、風呂6内の残り湯を前記熱交換器4に供給することができ、風呂6の湯と貯湯タンクA202の低温水とで熱交換されて貯湯タンクA202下部の低温水の温度を上昇させることができる。
【0049】
風呂熱回収を行うかどうかについては、風呂熱回収を求める使用者よりの要求や予めタイマーで設定された時間等により連動したスイッチ(図示せず)が入れられた場合であっても、風呂6の残り湯が極端に少なく追焚き用の循環が正常に行えない場合には、風呂熱回収を行わないようにするため、風呂循環回路60には水流検知手段(図示せず)が設けられている。また、風呂6の残り湯の温度と貯湯タンクA202下部の水温の温度差が無い又は貯湯タンクA202下部の温度が風呂6の残り湯の温度よりも高い場合には、風呂熱回収は行えないので、この場合には風呂熱回収動作を中止する。これを検知する手段として、貯湯タンクA202の下部に貯湯タンク下部温度センサー8が、風呂循環回路には風呂循環回路用温度センサー9が設けられている。風呂6の残り湯の温度の方が貯湯タンクA202下部の水温より高い場合であっても、所定の温度差以上である方が排熱回収の効率性や確実性等により好ましいので、例えば、7℃以上の温度差の場合に風呂熱回収を行い、その後温度差が5℃未満となった場合には風呂熱回収を終了するようにしている。
【0050】
本発明の温水器102の循環ポンプ5の停止時の動作については前述の図4を用いて説明した場合と同様に、循環ポンプ5の停止中においては、制御手段13により三方弁3は貯湯タンクA202に設けた下部取り出し口222と貯湯タンクA202に設けた下部戻り口223が連通する第二の切り換え位置になる。そして貯湯タンクA202の内部側から観ると貯湯タンクA202に設けた下部取り出し口222と下部戻り口223が該貯湯タンクA202を介して連通した回路となっている。
【0051】
そして前記貯湯タンクA202の内部側においては、下部取り出し口222と下部戻り口223における該貯湯タンクA202内部の水温は、該貯湯タンクA202内部の水温が積層的であることにより、ほぼ同じ高さ関係にある下部取り出し口222と下部戻り口223の近傍の水温は、大略同じ温度となっている。
また、給湯配管14から外部に温水が取り出された場合に貯湯タンクA202の下部から給水配管10により水道水が給水された場合や、ヒートポンプ式熱源機15により加熱された場合であっても、貯湯タンクA202及び貯湯タンクB203の内部の水温が高さ方向に変化する積層的なものであるので、下部取り出し口222と下部戻り口223の近傍の水温は、大略同じ温度となることに変わりはない。
【0052】
よって、水温が大略同じ温度となる位置に設けられた下部取り出し口222と下部戻り口223を構成要素とする三方弁3の第二の切り換え位置によってなされる連通した水路(回路)を、本発明の温水器102は有していることにより、循環ポンプ5が停止した状態において自然対流はほとんど発生せず、従来技術において必要であった逆止弁は不要となる。
【0053】
なお、加熱手段については、実施例に挙げたヒートポンプ式熱源機、電気ヒーター、気体燃料又は液体燃料の燃焼器等の熱源機を単体で用いる場合のみならず、これらを組み合わせて併用する場合や、これらに太陽熱温水器の熱源を組み合わせた場合等様々な加熱手段の熱源機を用いることが可能である。
また、貯湯タンクの加熱方法についてもヒートポンプ式熱源機で説明した熱交換器を介した加熱方法や、図5において説明した貯湯タンク内部で直接加熱する方法があり、前記の加熱手段の熱源機の組合せと加熱方法の組合せによっても様々な場合に適用できる。
【符号の説明】
【0054】
1、101、102:温水器
2、201:貯湯タンク
202:貯湯タンクA
203:貯湯タンクB
3:三方弁(流路切り換え手段)
4:熱交換器
5:循環ポンプ
6:風呂
7:追焚き用循環ポンプ
8:貯湯タンク下部温度センサー
9:風呂循環回路用温度センサー
10:給水配管
11、12、13:制御手段
14:給湯配管
14a、14b:出湯管
15:ヒートポンプ式熱源機
16:加熱手段
21、221:上部取り出し口
22、222:下部取り出し口
23、223:下部戻り口
31:過圧逃がし弁
30、33、53、54:逆流防止手段
35、38:混合弁
32、42〜44:温度センサー
51:湯水混合弁
52:湯張り弁
60:風呂循環回路
70:加熱循環回路
70a:加熱循環回路バイパス管
71:加熱用循環ポンプ
72:加熱用熱交換器
73:加熱用三方弁(加熱用流路切り換え手段)
80:風呂追焚き用循環回路
81:風呂熱回収用循環回路
204:連通管

【特許請求の範囲】
【請求項1】
加熱手段を有する貯湯タンクと、該貯湯タンクに貯められた温水又は冷水と風呂の冷水又は温水とを熱交換する熱交換器と、該貯湯タンクと該熱交換器との間の流路切り換え手段と、該流路切り換え手段の第一の切り換え位置により該貯湯タンクの上部取り出し口と該流路切り換え手段と該熱交換器と循環ポンプとを経由して該貯湯タンクの下部戻り口へ戻す風呂追焚き用循環回路と、該流路切り換え手段の第二の切り換え位置により該貯湯タンクの下部取り出し口と該流路切り換え手段と該熱交換器と循環ポンプとを経由して該貯湯タンクの下部戻り口へ戻す風呂熱回収用循環回路が形成されることを特徴とする温水器。
【請求項2】
前記流路切り換え手段は、前記循環ポンプが停止しているときは第二の切り換え位置にあるようにする制御手段を有することを特徴とする請求項1記載の温水器。
【請求項3】
前記加熱手段がヒートポンプ式の熱源機であることを特徴とする請求項1乃至請求項2記載の温水器。
【請求項4】
前記加熱手段が電気ヒーターであることを特徴とする請求項1乃至請求項2記載の温水器。
【請求項5】
前記加熱手段が液体燃料又は気体燃料の燃焼器であることを特徴とする請求項1乃至請求項2記載の温水器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−196992(P2010−196992A)
【公開日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−43313(P2009−43313)
【出願日】平成21年2月26日(2009.2.26)
【出願人】(390002886)株式会社長府製作所 (197)
【Fターム(参考)】