説明

測定装置、測定プローブおよび測定装置を動作させる方法

【課題】測定プローブ、測定装置または測定システムに提供される信号伝送用インフラストラクチャを単純化する。
【解決手段】測定装置は、少なくとも1つの物理または電気化学測定プローブを有し、この少なくとも1つの測定プローブは、1つまたは複数の記憶ユニットを備え、ケーブル(2)、好ましくは同軸ケーブルを介して、プロセッサを含む伝送器(3)に接続されている。測定プローブは、接地線(23’)を有し、第1の信号線(21’)を介して記憶ユニットに接続されており、プロセッサの制御下で、伝送プロトコルに従って、第1の信号線(21’)および接続ケーブル(2)が、測定プローブのアナログまたはディジタル測定信号の単方向伝送、ならびに記憶ユニットから読み取られ、または記憶ユニットに書き込まれるディジタル動作データの測定プローブと伝送器(3)の間の好ましくは両方向の伝送を実行する役目を果たす。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は測定装置に関し、詳細には、少なくとも1つの測定プローブ、特に物理または電気化学測定プローブを備えた測定システムに関する。本発明はさらに、該測定装置で使用される測定プローブ、および該測定装置を動作させる方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば化学および医薬品工業、繊維工業、食品および飲料工業、紙およびセルロースの加工、または浄水および廃水処理における工業プロセスの制御は、適当な測定プローブまたはセンサを用いて決定されるプロセスパラメータの測定に基づく。
【0003】
参照文献[1]、「Process Measurement Solutions Catalog 2005/06」(Mettler−Toledo GmbH社、CH−8902 Urdorf,Switzerland)の8および9ページによれば、完全測定システムは、ハウジング、測定プローブ、ケーブルおよび測定変換器(伝送器とも呼ばれる)からなる。測定プローブは、ハウジングにより、例えばプローブをプロセス材料に浸漬し、それをそこに保持することによって、測定または監視対象のプロセス材料と接触した状態に維持される。測定プローブは、プロセス材料の特定の特性を測定する役目を果たす。測定信号は、ケーブルを介して、参照文献[1]の8ページの場合には5本のリード線を有するケーブルを介して、伝送器に送られ、同様に伝送器は、プロセス制御システムと通信し、変換器がこの測定信号を可読データに変換する。測定プローブは、プロセス材料のどの特性を測定する必要があるのかに基づいて選択される。
【0004】
参照文献[2]、「Prozessanalytische Systemlosungen fur die Brauerei」(ビール醸造工場のプロセス解析システムソリューション)、Mettler−Toledo GmbH社(CH−8902 Urdorf,Switzerland)の企業刊行物、文献番号52 900 309、2003年9月印刷には、一例として、(浄水段、醸造所、発酵および貯蔵庫、濾過、炭素処理および瓶詰め、ならびに廃水処理からなる)ビール醸造工場のプロセスチェーンの個々のプロセス段では、適当な測定プローブによって、プロセス材料の導電率、溶存酸素、pH値、CO値および濁度の測定が実行されることが記載されている。
【0005】
問題を起こさないプロセス制御のための重要な因子は、測定プローブの状態であり、通常、長い動作時間の間に測定プローブの特性は変化する。
参照文献[3]、EP 1 550 861 A1に開示された方法は、1つまたは複数の段を有するシステムに組み込まれており、最新のCIPまたはSIPプロセスにおいて、すなわちプローブを取り外すことなく時おり洗浄される測定プローブの状態を判定するのに役立つ。この方法によれば、測定プローブの内側または外側に位置するセンサによって、測定プローブの温度または測定プローブの周囲の媒質の温度が測定され、その温度測定値の時間プロファイルから、場合によってはさらに、測定プローブの動作中に記録されたプロセス関連値(例えばpH)の時間プロファイルから、測定プローブの状態が判定される。
【0006】
参照文献[4]、WO 92/21962によれば、液体中の水素イオン濃度、すなわちpH値はしばしばガラス電極で測定される。例えばイオン感応膜が傷つけられた場合、隔膜が汚染された場合、電極の内側の電気接続が中断されかつ/または短絡された場合には、測定の正確さが損なわれる可能性があるため、ガラス電極の状態は絶えず監視されることが好ましい。
【0007】
参照文献[4]によれば、ガラス電極を測定電極として含み、参照電極をさらに含む測定プローブに、振幅および持続時間が可変の方形パルスが、高インピーダンスで適用され、プローブのインピーダンスによって変化した測定プローブの両端の電圧が測定され、測定された値が、実験または計算によって決定された新品の測定プローブの参照値と比較される。この構成の方形パルスは、プロセッサのアナログ出力端子によって送達され、別個のリード線を経由して測定プローブに送られる。
【0008】
参照文献[5]、EP 0 419 769 A2に記載された方法では、制御ユニットによって生成された両極性対称電流パルスによって監視が実行される。電流パルスの持続時間は自由に選択可能であり、プローブを検査するための所望の正確さに応じて、さまざまな長さに設定することができる。この方法は、比較的に複雑な回路を必要とし、具体的には、両極性対称電流パルスを生成する目的で、正電圧源と負電圧源の間の切替えを可能にし、またはpH値が測定される測定段階から、電極が検査される検査段階への切替えを可能にする、2本の制御リード線を必要とする。
【0009】
参照文献[6]、EP 0 497 994 A1に開示された方法は、ガラス電極および参照電極に加えて補助電極を含むpH測定プローブの検査に関する。さらに、それぞれ第1および第2の発生器によってAC試験電圧が供給される2つの処理装置がある。この配置の第1の発生器は、第2の発生器の周波数の整数倍の周波数で動作する。このことは、ガラス電極と参照電極を別々に監視することを可能にする。第1のケースでは、検査される特性が、ガラス電極と補助電極とによって形成されたチェーンの抵抗であり、第2のケースでは、参照電極と補助電極とによって形成されたチェーンの抵抗が検査される。それぞれのケースで、2つの電極の一方の電極の処理装置における位相弁別型の整流によって、他方の電極の出力信号が抑制されるので、これらの発生器によって生成される周波数間の選択された比によって、これらの2つの処理装置の出力信号を十分に正確に区別することが可能である。したがってこれらの処理装置はもはや、ガラス電極と参照電極の電位差を直接には見ていない。むしろこれらの処理装置は、ガラス電極と補助電極の電位差または参照電極と補助電極の電位差を検出する。これらの電位差はともに、補助電極の同じ電位を参照しているので、差動増幅器を用いて、ガラス電極と参照電極の電位差を決定することができる。したがってこの測定回路構成では、測定プローブに、2つの異なる発生器のAC試験電圧が供給される必要がある。同様にこれらのAC試験電圧は、信号のその後の位相コヒーレント処理のために使用され、したがって、これらのAC試験電圧は、通常は処理ユニットから測定プローブまで走る適当なリード線によって伝達されなければならない。
【0010】
しかし、信号を伝達するための追加のリード線の使用は、相応して、その設計をより費用のかかるものにする。さらに、取付け済みのシステムでは、必要な配線が存在せず、ほとんど改装することができないか、または、非常に高いコストをかけ、さらに機器の運転を中断して、改装するしかない。小型化に向かう趨勢、およびそれが高機能構成要素の分散配置に対して提供する可能性によって、追加の信号を伝送する必要性はむしろ増大するため、このことは1つの欠点であり、したがって、分散設置装置向けに設計されたより先進の測定プローブは、既存のシステムにおいて限定的にしか使用されない。
【0011】
上述のとおり、ビール醸造工場などの大きなプラントでは多数の測定プローブが使用される。したがって、取り付けられた測定プローブが使用者によって管理される方法は非常に重要である。
【非特許文献1】「Process Measurement Solutions Catalog 2005/06」(Mettler−Toledo GmbH社、CH−8902 Urdorf,Switzerland)
【非特許文献2】「Prozessanalytische Systemlosungen fur die Brauerei」(ビール醸造工場のプロセス解析システムソリューション)、Mettler−Toledo GmbH社(CH−8902 Urdorf,Switzerland)の企業刊行物、文献番号52 900 309、2003年9月印刷
【特許文献1】EP 1 550 861 A1
【特許文献2】WO 92/21962
【特許文献3】EP 0 419 769 A2
【特許文献4】EP 0 497 994 A1
【特許文献5】US 5,809,518
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
したがって、本発明の目的は、少なくとも1つの測定プローブを有する改良された測定装置、少なくとも1つの測定プローブを動作させるための方法、ならびに適当な測定プローブを提案することにある。
【0013】
特に、その中に測定プローブを有利に組み込むことができる測定装置を提供することに重点が置かれる。このことは、新しい測定プローブまたは以前に使用された測定プローブが取り付けられるときに、測定プロセスが、その測定プローブを記録しなければならず、ことによるとその測定プロセスが、その測定プローブおよび/またはその測定プロセスにおいて必要な適合を達成することができなければならないことを意味する。
【0014】
測定プローブの外部からの影響および/または固有の特性、あるいはこのような特性の変化を考慮して、測定プローブの監視はさらに単純化され、改良される。
好ましい実施形態では、測定プローブを制御する有利な方法が実現される。
【0015】
さらに、測定システムの測定プローブの動作および管理が単純化される。
追加の目的は、測定装置または測定システムに提供される信号伝送用インフラストラクチャを単純化することにある。
【0016】
好ましい実施形態では、本発明に基づく測定装置がさらに、従来の測定プローブとの適合性を維持する。
【課題を解決するための手段】
【0017】
上記の目的を満たす解決策は、それぞれ請求項1、10および20に記載された特徴を有する、測定装置、具体的には、少なくとも1つの測定プローブ、特に物理または電気化学測定プローブを有する測定システム、このシステムで使用される測定プローブ、およびこの測定装置を動作させる方法によって提供される。本発明の有利な実施形態は他の請求項に示されている。
【0018】
この測定装置は、少なくとも1つの測定プローブを有し、この少なくとも1つの測定プローブは、少なくとも1つの記憶ユニットまたはいくつかの記憶ユニットを備え、この少なくとも1つの測定プローブによって、プロセス材料のプロセス変量、例えば導電率、溶存酸素、pH値、CO値および/または濁度を測定することができる。測定プローブは、ケーブル、好ましくは同軸ケーブルを介して、プロセッサを含む伝送器に接続され、この伝送器は、自体に接続されたいくつかの測定プローブを有することができる。記憶ユニットは、上書き可能な固体記憶装置、例えばDallas Semiconductor DS 2433型のEEPROMであることが好ましい。
【0019】
本発明に基づく測定プローブは接地線を有し、第1の信号線によって記憶ユニットに接続されている。測定プローブのアナログまたはディジタル測定信号の単方向伝送、ならびに記憶ユニットから読み取られ、または記憶ユニットに書き込まれるディジタル動作データの好ましくは両方向の伝送のために、プロセッサの制御下で、伝送プロトコルに従って、第1の信号線および接続ケーブルの対応する信号線が、測定プローブと伝送器の間の通信を提供する。したがって、このアナログまたはディジタル測定信号および動作データを、測定プローブの信号線および接地接続、ならびに測定プローブに接続されたケーブルの信号線および接地接続を介して、伝送することができる。
【0020】
これにはいくつかの利点がある。具体的に言うと、本発明の着想では、多線ケーブルの代わりに、信号線を含み、接地接続が他の方法で実現されない場合にはさらに接地線を含む1本のケーブル、好ましくは同軸ケーブルだけが必要となるため、取付けのコストおよび複雑さが低減される。本明細書で使用される用語「線」は、この語の実際の意味での線の他に、任意の種類の物理的な電気接続を包含する。さらに、取り付けられた測定プローブを、伝送器または好ましくはリードコンピュータによってさえ、集中制御することができる。それぞれの測定プローブは、大域にわたって固有の自体の識別コードを有することができ、その識別コードには製品特性が割り当てられているこが好ましい。例えば64ビットコードのセグメントは、例えばプローブのタイプ(例えばpHプローブ)およびその製造番号を記録する役目を果たすことができる。したがって、この識別コードを用いれば、システムの全ての測定プローブの管理は単純な作業となる。リードコンピュータは例えば、問題のタイプのプローブの全てのデータが記録されたデータベースにアクセスすることができる。例えば、全ての性能特性、構成データおよび動作パラメータまたは動作プログラムを記録することができ、これらは、製造業者によって定期的に更新されることが好ましい。可能な選択肢として、よりコストは高くなるが、上記のデータの保管を、測定プローブの1つまたは複数の記憶ユニットに分散させることもできる。
【0021】
好ましい一実施形態では、第1の信号線が、pH測定用の測定プローブの参照電極に接続され、かつ第2信号線が、この測定プローブの測定電極に接続され、または第1の信号線が測定電極に接続され、かつ第2の信号線が参照電極に接続されており、測定電極の信号および参照電極の信号を、アナログ信号として、伝送器へ、場合によってはインピーダンス変換器を介して、伝送することができ、それらの信号を、差動増幅器によって処理することができる。この種の構成は、これらのアナログ測定信号を、伝送器内で処理することを可能にし、この場合には、追加の信号線が1本しか必要ない。言い換えると、2本の信号線を用いて、2つのアナログ測定信号およびディジタル動作データを伝送することが可能である。
【0022】
この装置のこの実施形態は、3つの接触要素を有する同軸結合器によって実現されることが好ましい。これらの3つの接触要素は互いに同心であり、絶縁層によって互いに分離されたリング、スリーブ、シリンダ、ブッシング、ディスクおよび/またはピストンの形状に形成されており、対応する別の同軸結合器を介して、第1の信号線が、伝送器に接続された同軸ケーブルのコア導体に接続し、第2の信号線が、この同軸ケーブルの内側スクリーン導体に接続し、接地線が、この同軸ケーブルの外側スクリーン導体に接続するように、このケーブルに接続することができる。
【0023】
本発明のこの実施形態では、スクリーン導体に対して1つの接触接続しか使用できないのに代わって、スクリーン導体に対して別個の2つの接触接続が使用可能になるという意味において、測定プローブ内で現在まで使用されているタイプの従来の同軸結合器を拡張することができる。この場合には、その結果生じる測定プローブの3極同軸結合器を、伝送器に接続されたケーブルの従来の2極同軸結合器に接続することができるような方法で、スクリーン導体に対する元々の接触接続が2つの別個の接触セグメントに分割される。従来の2極同軸結合器に接続されると、この3極同軸結合器の2つのスクリーン導体接続は短絡され、そのため、これらの短絡された接点に接続された測定プローブの記憶ユニットは、測定装置に結合されない。したがって、新しい測定プローブは既存のシステムに適合し、システム自体が拡張される前に、使用することができる。
【0024】
他の好ましい実施形態では、測定プローブがプロセッサを備え、このプロセッサは、パラレル/シリアル変換構成要素(例えばDallas Semiconductor DS 2408型)を介して第1の信号線に接続されていてもよく、少なくとも1つの記憶ユニットを一体として含んでいてもよい。この場合、プロセッサは、測定プローブによって集められディジタル化された測定信号を処理し、適用可能な場合には、対応するディジタルデータを、少なくとも1つの記憶ユニットに書き込み、または該データを、少なくとも1つの記憶ユニットから読み取る能力、ならびに/あるいは、伝送器によって提供された動作データに従って測定プローブを構成し、ならびに/あるいは制御する能力を有する。
【0025】
これらの方策は、測定および診断プロセスの本質的部分を、測定プローブ自体の内部で制御することを可能にし、それによって、この集中型システムの負荷が軽減され、処理システムの容量および柔軟性はかなり増大する。特に、物理構造ならびに集中制御された管理および保守が単純化される。動作パラメータの設定を制御することによって、プロセス条件が変化したときに、測定プローブを適合させ、最適化することが可能である。要件を満たすように構成された制御可能な測定プローブを使用することができる能力は特に有利である。一例を挙げると、測定プローブにおいて、制御可能な電圧発生器(例えばDallas Semiconductor DS 2890型)が使用され、これは、例えば酸素測定電極用の分極電圧の選択可能な設定を可能にする。
【0026】
測定装置のディジタル方式で動作するモジュールのアーキテクチャは、任意に選択することができる。例えば、測定電極内および測定電極と伝送器の間で、単線式のバスアーキテクチャが一貫して使用される。この構成では、好ましくは伝送器内に位置するマスタプロセッサが、好ましくは測定プローブ内に配置されたスレーブプロセッサを制御することができる。マスタプロセッサは、好ましくはそれぞれが固有の大域アドレスを有する他の全ての単線式ディジタルモジュールにアクセスすることができることが好ましく、特に、少なくとも1つの記憶ユニットからデータを読み取ることができることが好ましい。この構成のプローブプロセッサは、データ、例えば測定プローブのステータスデータを処理し、それらを、記憶ユニットに記憶することが好ましく、記憶ユニットは一般に、あるサイクルにおいてリードコンピュータまたは伝送器による問合せを受ける。マスタプロセッサが、パラレル/シリアル変換構成要素を介してプローブプロセッサに接続されている場合には、少なくとも1つの記憶ユニットを有するプローブプロセッサを、概ね自律的なマルチビット環境に置くことができることが好ましい。この場合には、マスタプロセッサとスレーブないしプローブプロセッサだけが互いに通信することが好ましい。
【0027】
単線式バスを介した通信は、例えば参照文献[7]、US 5,809,518に記載された種類のデータ伝送プロトコルに従って実施される。
本発明の好ましい他の実施形態では、pH測定プローブの測定電極および参照電極がそれぞれ、それぞれのインピーダンス変換器を経由して、マルチプレクサの別個の入力端子に接続される。代替として、pH測定プローブの測定電極および参照電極がそれぞれ、それぞれのインピーダンス変換器を経由して、マルチプレクサの別個の入力端子に接続され、加えて、インピーダンス変換器の出力端子がさらに、差動増幅器の入力端子に接続され、差動増幅器の出力が、同様にマルチプレクサの他の入力に接続される。測定電極および参照電極の測定信号から、差動増幅器は、測定されたプロセス変量、具体的にはpH値に対応する測定信号を形成する。差動増幅器によって形成された測定信号は、ディジタル化された後で、単線式バスを介して、伝送器に伝送することができる。設計コンセプトがアナログ差動増幅器を含まない場合、測定信号の差は、測定プローブ内に配置されたプロセッサにおいて、ディジタル方式で決定される。どちらの場合も(すなわち差動増幅器の有無にかかわらず)、測定プローブの状態を調べるために、測定電極の測定信号および参照電極の測定信号を別々に評価することができる。
【0028】
この機能を実行するため、測定プローブのプロセッサ、またはこのプロセッサによって制御された周波数発生器が、第1の周波数の方形波信号、あるいは第1および第2の周波数の方形波信号などの試験信号を生成し、それらの試験信号を、測定電極および/または参照電極に送達し、測定プローブのステータスデータを得るために、結果として生じるそれぞれの電極の電圧の時間プロファイルが、測定プローブのプロセッサによって評価され、場合によっては、得られたステータスデータが、記憶ユニットに記憶される。
【0029】
好ましい他の実施形態では、測定プローブまたは測定プローブの周囲の媒質の温度データを決定し、場合によってはそのデータを、測定プローブのプロセッサによって、記憶ユニットに記憶するため、あるいは、それらのデータを直接に評価して、測定プローブのロードエクスポージャ(load exposure)または状態を決定し、かつ/または測定信号に適用する補正の大きさを決定するために、測定プローブ内の温度センサが、マルチプレクサの別の入力に接続される。特に、化学プロセスまたは微生物プロセスを監視するために使用される測定プローブでは汚染が発生する可能性があり、それによって測定結果に誤差が持ち込まれる可能性がある。したがって、測定結果の正確さと、システムの完全に衛生的な状態とを同時に保証するため、導管系からだけでなく、測定プローブ上からも、汚染は除去されなければならない。多数の測定プローブが使用されるため、測定プローブは通常、取り外して洗浄することはせず、CIPまたはSIP手順で洗浄または滅菌される(CIPは「Cleaning In Place(現場洗浄)」を意味し、SIPは「Sterilizing In Place(現場滅菌)」を意味する)。
【0030】
その結果生じる測定プローブのロードエクスポージャを決定する好ましい方法は、温度を、少なくとも1つのしきい値と比較し、そのしきい値を超えた後、
a)対応するロードエクスポージャを記録し、
b)全てのロードエクスポージャの累積和を求め、かつ/または
c)全てのロードエクスポージャの累積和を決定し、さらに、最大許容累積ロードエクスポージャ値との比較によって、残りの許容ロードエクスポージャまたは残りの動作寿命を計算する
方法である。
【0031】
例えば、ロードエクスポージャを求めた後に、測定プローブの記録された残りの動作寿命が、相応して低減される。残りの許容ロードエクスポージャまたは残りの動作寿命は例えば、CIPまたはSIPプロセスの残りの許容回数として表現される。
【0032】
直接に伝送することもできるが、ステータスデータおよび/またはロードエクスポージャデータは、記憶ユニットに記憶され、伝送器またはリードコンピュータによって要求されることが好ましい。測定プローブの機能不良が検出された場合には、遅延なく信号が送られることが好ましい。例えば、機能不良信号が存在するかどうか(例えばエラービットがセットされているかどうか)を調べるために、ステータスの問合せが短い時間周期で実施される。
【0033】
測定プローブから伝送器へ伝送することができ、場合によってはリードプロセッサへ転送することができる動作データはしたがって、識別データ、特性データ、構成データ、測定プローブのステータスデータ、特に測定プローブの動作中に決定される試験データ、および/またはロードエクスポージャデータを含むことが好ましい。
【0034】
測定プローブへ伝送される動作データは、それらによって測定プローブを構成し、かつ/または制御することができる、更新された構成データおよび/または制御データを含むことが好ましい。
【0035】
前述のとおり、本発明によって提供される解決策は、ある種の測定プローブへの適用に限定されるものではなく、測定電極、参照電極、測定センサなどの1つまたは複数の電極を有する任意の測定プローブに対して使用することができる。
【0036】
さらに、測定プローブまたは測定センサは、工業プラントだけでなく、測定実験室でも有利に使用することができる。
次に、図面を参照して本発明をより詳細に説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0037】
図1に、プロセス材料6で満たされた容器81からなる材料保持部分8を有するシステムを示す。材料保持部分8は、接続導管82によって、次のプロセス段のシステムユニットに接続することができる。プロセス材料6の特性は、本発明に基づく測定プローブ1a、1b、1cによって測定され、測定プローブ1a、1b、1cは、単線式および2線式信号導線2a、2b、2cを介して、すなわち1本または2本の信号線ないし信号用電気接続と、接地線ないし接地接続とを有するケーブルによって、伝送器3aまたは3bに接続されており、伝送器3aまたは3bは、例えば処理ユニットまたは測定変換器の役目を果たし、あるいは最も単純なケースでは、セグメント結合器30を経由してリードコンピュータ300とデータを交換する中継局の役目を果たす。
【0038】
図2に、ガラス電極の形態の測定電極と参照電極とを有し、場合によってはさらに補助電極18を有する単一棒型測定チェーンとして構成された、本発明に基づくpH測定プローブの主要構造を概略的に示す。測定プローブ1では、導体要素16を含むガラス電極と、参照要素15を含む参照電極が、一体構造として構築されている。薄壁ガラス半球ないしガラス膜111に接合された内管11の内部の第1の室では、規定されたpH値の溶液ないし内部緩衝液14に導体要素16が浸漬されており、内部緩衝液14は、ガラス膜111の内面と導体要素16との間の導電性接続を確立する。外管12の内部では、多孔質分離壁ないし隔膜121を通してプロセス媒質6中へゆっくりと拡散する電解液ないし外部緩衝液13に、参照要素15が浸漬されている。測定中に導体要素16に現れた電圧電位(図7の信号源SQ1参照)、および測定中に参照要素15に現れた電圧電位(図7の信号源SQ1参照)は、インピーダンス変換器およびケーブル2の2本の信号線21、22を介して、伝送器3に伝送される。測定プローブはさらに、一方の信号線21を介して伝送器に接続された記憶ユニットMEMを有する。
【0039】
測定プローブのこの構成ではさらに、内部緩衝液空間に温度測定センサ17が配置されており、測定プローブ1の他の好ましい実施形態では、このセンサが、温度関連影響因子を自動的に補償し、温度サイクルを記録することを可能にする。
【0040】
図3に、プロセス媒質すなわち測定対象の材料に測定プローブ1が浸漬されるとすぐにそれぞれの電圧uおよびuが現れるガラス電極および参照電極を含むpH測定プローブ1を有する、図2の測定装置の好ましい一実施形態を示す。測定されている材料6とガラス膜111は一体として電圧源SQ1を構成し、その内部抵抗は主に、ガラス膜111の高い抵抗Rによって決定される。電圧uおよびuは、ケーブル2の信号線21、22を介して、差動増幅器DVの入力端子に伝送される。差動増幅器DVは伝送器3の一部であり、その出力は、アナログ/ディジタル変換器A/Dを経由してプロセッサMPに接続されている。接地線23によってさらに伝送器3に接続された測定プローブ1には、記憶ユニットMEM(例えばDallas Semiconductor DS 2433型のEEPROM)が含まれ、この実施形態では、記憶ユニットMEMが、データバスの役目を果たす第2の信号線22’、22を経由して、伝送器3内のプロセッサMPに接続されている。この構成のプロセッサMPは、データにアクセスし、固有のアドレスを有する記憶ユニットMEMとデータを交換する能力を有するバスマスタとして機能する。制御出力端子CLを介して送達された制御信号によって、記号で示されたスイッチS1がプロセッサMPにより閉じられた後、第2の信号線22’、22を介して、データポート「I/O」と測定プローブ1内の記憶ユニットMEMとの間のデータ伝送を実行することができる。他方、アナログ信号の伝送中は、スイッチS1は開いたままである。
【0041】
この伝送プロトコルは、回路が初期化された後に、順次データ伝送を実行する。バスマスタとしてアクティブである間、プロセッサMPは、信号線22’、22またはデータバス22’、22によってサービスされたそれぞれの構成要素のアドレスを指定し、アドレス指定されている構成要素にデータを送り、かつ/またはアドレス指定されている構成要素からデータを受け取ることができる。例えば、ROM構成要素はデータの読取りだけを許し、EEPROMは、データをそれに書き込み、続いてそのデータを読み取ることを許し、制御可能な電圧源POT(図7参照)は、電圧電位を設定するための制御信号を受け取ることができる。さらに、例えばセンサまたは電極をオン/オフし、あるいはセンサまたは電極を相互に切り換えるための制御可能なスイッチを配置することができる。
【0042】
記憶ユニットMEMの動作、および場合によっては他の構成要素の動作に必要な電圧uBSは、ダイオードD1によって、データバス22、22’から寄生的に印加される。このダイオードD1は、抵抗器R1および閉じたスイッチS1を経由して電圧源Uから導入された論理電圧がデータバス上に現れるとすぐにコンデンサC1を充電する。
【0043】
測定プローブ1内を走る2本の信号線21’、22’および接地線23’は、絶縁層240、250によって互いに分離された3極同軸結合器20Mの接点210、220、230に接続される。同軸結合器20Mは、整合する同軸結合器20F(図5参照)を介して、第1の信号線21’が、同軸ケーブル2のコア導体21に接続され、第2の信号線が内側スクリーン導体22に接続され、接地線23’が外側スクリーン導体23に接続されるように、同軸ケーブル2に接続することができる。同軸結合器20Mの外側の2つの接点220、230は、同じ平面にある複数のセグメントに分割され、絶縁層250によって互いに分離されており、そのため、これらの2つの接点220、230は、2つの同軸結合器20M、20Fが互いに接続されたときに、他方の同軸結合器20Fの対応する接点に接続することができる。したがって、これらの2つの同軸結合器20M、20Fは、信頼できる3極接続を提供する。
【0044】
しかし、従来の多くのシステムでは、測定プローブ1と伝送器3の間の接続が、図4に示された対応する2極同軸結合器20KM、20KFどうしの2極型しかない。
図3および5に示された本発明に基づく3極同軸結合器20Mは、図5の3極同軸結合器20Fと2極同軸結合器20KF(図4に示されている)の両方に機械的および電気的に接続することができ、2極同軸結合器20KFの場合、3極同軸結合器20Mの2つのスクリーン導体接点220および230は、2極同軸結合器20KFのスクリーン導体接点223に対向し、それによって電気的に互いに接続される。したがって、3極同軸結合器20Mおよび2極同軸結合器20KFを使用すると、測定プローブ1へのディジタルデータの伝送に対応していない従来の伝送器に、本発明に基づく測定プローブ1を接続することができる。この場合、記憶ユニットMEMは使用されない。
【0045】
このことは、製造業者が、従来のタイプの測定装置およびシステム、ならびに本発明で提案された新しい種類の測定装置およびシステムに対して汎用的に使用することができる測定プローブを1種類だけ生産することを可能にする。使用者は、既存のシステムが本発明に従って機能するようにアップグレードされる前に、新しい種類の測定プローブを購入し、それをその既存システムで使用することができるという利点を得る。
【0046】
図6に、本発明に基づく測定プローブ1を有する本発明に基づく測定装置を示す。この測定プローブは、記憶ユニットMEMを有するプロセッサMPを含み、ケーブル2の単線式信号導線21および接地接続23を介して、本発明に基づく伝送器3に接続されている。伝送器3の中には、バスマスタとして機能するプロセッサMPが配置されており、これは、データバスとして機能する単線式導線21を介してスレーブないしプローブプロセッサMPとデータを交換する能力を有する。
【0047】
プローブプロセッサMPは、測定信号uG’、uR’、uG’−R’およびuTRの順次伝送を受け取るように動作可能である。これらの信号は、測定プローブ1によって生成され、マルチプレクサMUX(これはプローブプロセッサによって制御される)および直後のアナログ/ディジタル変換器A/Dを経由してプローブプロセッサMPに到達する。もちろん、マルチプレクサMUX、アナログ/ディジタル変換器A/DおよびプローブプロセッサMPをハウジングの中に組み込むこともできる。
【0048】
pHを測定する役目を果たす測定プローブ1のガラス電極および参照電極は、それぞれのインピーダンス変換器OV、OVを介して、マルチプレクサMUXの第1および第2の入力端子P1およびP2に接続される。好ましくは、インピーダンス変換器OV、OVの出力がさらに、差動増幅器OVの入力端子に接続され、差動増幅器OVの出力が、マルチプレクサMUXの第3の入力端子P3に接続される。マルチプレクサMUXの第4の入力端子P4は、温度センサ(例えばPT100型)の信号uTRを受け取る。
【0049】
ディジタル化された差動信号uG’−R’、あるいはディジタル化された後にプローブプロセッサMPによって計算された信号uG’とuR’の差は、プロセス媒質6のpH値に対応する。追加の処理なしで、あるいは必要に応じて補正を加えた後に、プローブプロセッサMPは、このディジタル差値を伝送器3に送り、かつ/または、本発明のこの実施形態ではプローブプロセッサMPの中に組み込まれている記憶ユニットMEMにこの値を記憶することができる。
【0050】
余分な測定信号uG’とuR’を評価することによって、測定プローブ1の状態を判定することが可能である。この判定を実行するために、測定プローブのプロセッサMP、または伝送器のプロセッサMP、または一方のプロセッサによって制御された周波数発生器FG(概略的に指示されている)が、第1の周波数の方形波信号、第1および第2の周波数の方形波信号などの試験信号f、fを生成し、これらの試験信号をそれぞれ、測定電極および参照電極に送達する。測定プローブ1のステータスデータを得るために、電極のそれぞれの内部抵抗RおよびRによって決まるその結果生じる電極電圧uG’、uR’の時間プロファイルが、プローブプロセッサMPによって評価される。このステータスデータは次いで、好ましくは記憶ユニットMEMに記憶され、かつ/または伝送器に直ちに伝送される。例えばガラスの破損または強い汚染が起こった場合には、内部抵抗R、R、および対応する電圧uG’、uR’のプロファイルが変化し、その結果、動作不規則または機能不良を記録し、かつ/または中央コンピュータ300に報告することができる。
【0051】
マルチプレクサMUXに接続された温度センサ17は、測定プローブ1または測定プローブ1の周囲の媒質6の温度データの収集を可能にする。プローブプロセッサMPによって、このデータを記憶ユニットMEMに記憶することができ、あるいは、測定プローブのロードエクスポージャ(load exposure)または測定プローブの状態を決定し、かつ/または測定信号に加える補正の大きさを決定するために、プローブプロセッサMP自体でこのデータを評価することができる。
【0052】
したがって、測定プローブ1に組み込まれたこの診断機能によって、測定プローブ1の不規則性および欠陥、ならびに老化効果またはロードエクスポージャを検出、記録し、状況がそれを要求する場合には、それらを直ちに報告することが可能である。
【0053】
本発明のこの実施形態において、測定プローブ1の測定機能および診断機能を概ね自律的に実行することができることは、特に有利である。別個の導線を介して伝送器3から測定プローブ1へ試験信号を伝送し、場合によっては測定プローブ1から試験信号を送り返さなければならない必要性が回避される。この着想の結果は、取付けが容易で、広範囲の機能を提供する測定プローブ1である。
【0054】
図7に、マルチプレクサMUXおよびアナログ/ディジタル変換器A/Dがその中に組み込まれたプローブプロセッサMPを有し、プローブプロセッサMPが、単線式信号導線21、21’を経由して、記憶ユニットMEM1、MEM2、...、制御可能な電圧源POT、ならびに伝送器3のマスタプロセッサMPに接続された、図6の測定装置を示す。
【0055】
マスタプロセッサMPは、単線式バス21、21’によってサービスされた全てのモジュールと通信する能力を有することが好ましい。好ましくは、予約された時間の間、プローブプロセッサMPが、測定プローブ1内でローカルに、または測定装置内でグローバルに、単線式バス21、21’のマスタプロセッサとして機能して、例えば記憶ユニットMEM、MEM、...にデータを記憶し、または記憶ユニットMEM、MEM、...からデータを読み取ることができるという規定を、動作プロトコルが含む。記憶ユニットMEM、MEM、...はしたがって時分割モードで動作することができる。初期化時、プローブプロセッサMPは、ローカルマスタプロセッサとして機能し、それによって例えば、リードコンピュータ300からダウンロード可能な、更新されている可能性がある動作プログラムを、プローブプロセッサMPによって、記憶ユニットMEM1から内部メモリMEMに転送することができることが好ましい。このことは、取り付けられた測定プローブ1が常に、製造業者から入手可能な最新の技術水準を有する最新のプローブであることを保証する。
【0056】
さらに図7は、好ましい他の実施形態では、パラレル/シリアル変換構成要素(例えばDallas Semiconductor DX 2408型)を経由して、より大きなビットフォーマットを有するプローブプロセッサMP(例えば8ビットプロセッサ)を、単線式バス21’、21に接続することができることを概略的に示しており、このことは、使用することができるプロセッサの選択におけるより大きな柔軟性を提供する。
【0057】
本発明に基づく測定装置のこれらの利点は、(図1に部分的に示されているような)複雑なシステムを全体的に見ると特に明らかになる。一方では、本発明に基づく測定プローブ1を使用することによって、データ伝送および信号伝送のための全体インフラストラクチャが低減され、他方では、システムのアーキテクチャ、管理およびサービシングにおいて重要な利点が得られる。
【0058】
測定プローブ1は、システムの据付け中に所定の位置に配置し、配線することができ、続いて、これらの測定プローブ1を、中央位置から検出し、識別し、記録することができる。したがって、そのプロセス制御は測定機能だけにとどまらず、測定プローブの管理をも含む。
【0059】
測定プローブ1の状態を記録することによって、プロセスの信頼性の増大が得られる。管理面では、最低限必要な交換プローブの発注および保管を含むサービス活動を、正確に計画することができる。取り付けられた測定プローブ1をオンラインで再構成することができ、さらに、動作プログラムをオンラインでダウンロードすることさえできるので、システムは非常に柔軟になり、プロセスの変更に容易に適合させることができる。測定プローブ1cを測定プローブ1c’と交換した後、リードコンピュータ300において検証試験を直ちに実行することができる。さらに、測定プローブlc’の状態を伝送器3上に示し、または、例えば発光ダイオードによって測定プローブ1c’上に示すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明の方法に従って動作する単段システムを示す図であり、このシステムは、容器8;81、82および一体として組み込まれた3つの測定プローブ1a、1b、1cを有し、これらの3つの測定プローブ1a、1b、1cは、単線式または2線式信号導線2a、2b、2c、伝送器3a、セグメント結合器30およびバスシステムを介してリードコンピュータ300に接続されている。
【図2】本発明に基づく測定プローブ1を有する本発明に基づく測定装置を示す図であり、測定プローブ1は、測定対象の液体6に浸漬されており、単線式または2線式接続2を介して伝送器3に接続されている。
【図3】図2の測定装置の好ましい一実施形態を示す図である。
【図4】それによって従来の測定プローブを従来の伝送器3に接続することができる、従来の2極同軸結合器20KFおよび20KMを示す図である。
【図5】それによって本発明の測定プローブ1を伝送器3に接続することができる、本発明に基づく3極同軸結合器20Fおよび20Mを示す図である。
【図6】本発明に基づく測定プローブ1を有する本発明に基づく測定装置を示す図であり、測定プローブ1は、記憶ユニットMEMを備えたプロセッサMPを含み、単線式接続21によって本発明に基づく伝送器3に接続されている。
【図7】マルチプレクサMUXおよびA/D変換器A/Dがその中に組み込まれたプロセッサMPを有し、プロセッサMPが、単線式信号導線21’を経由して、記憶ユニットMEM1、MEM2、...および制御可能な電圧源POTに接続された、図6の測定装置を示す図である。
【符号の説明】
【0061】
1 測定プローブ
1a 測定プローブ
1b 測定プローブ
1c 測定プローブ
1c’ 測定プローブ
2 ケーブル
2a 信号導線
2b 信号導線
2c 信号導線
3 伝送器
3a 伝送器
3b 伝送器
6 プロセス材料、プロセス媒質
8 材料保持部分
11 内管
12 外管
13 外部緩衝液
14 内部緩衝液
15 参照要素
16 導体要素
17 温度測定センサ
18 補助電極
20M 3極同軸結合器
20F 3極同軸結合器
20KM 2極同軸結合器
20KF 2極同軸結合器
21 信号線
21’ 信号線
22 信号線
22’ 信号線
23 接地線
23’ 接地線
30 セグメント結合器
81 容器
82 接続導管
111 ガラス膜
121 隔膜
210 接点
220 スクリーン導体接点
223 スクリーン導体接点
230 スクリーン導体接点
240 絶縁層
250 絶縁層
300 リードコンピュータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの測定プローブ(1)、特に物理または電気化学測定プローブを有する測定装置において、前記少なくとも1つの測定プローブ(1)が、1つまたは複数の記憶ユニット(MEM;MEM1、MEM2)を備え、ケーブル(2)、好ましくは同軸ケーブルを介して、プロセッサ(MP)を含む伝送器(3)に接続された、測定装置であって、前記測定プローブ(1)が、接地線(23’)を含み、さらに、前記記憶ユニット(MEM;MEM1、MEM2)に接続された第1の信号線(21’)を含み、前記測定プローブ(1)のアナログまたはディジタル測定信号の単方向伝送、ならびに、前記記憶ユニット(MEM;MEM1、MEM2)から読み取られ、または前記記憶ユニット(MEM;MEM1、MEM2)に書き込まれるディジタル動作データの単方向または両方向伝送のために、前記第1の信号線(21’)および接続ケーブル(2)が、前記プロセッサ(MP)の制御下で、伝送プロトコルに従って、前記測定プローブ(1)と前記伝送器(3)の間で、データを伝送するように動作可能であることを特徴とする測定装置。
【請求項2】
前記第1の信号線(21’)が、測定プローブ(1)、特に、例えばpH測定用の電位差測定プローブ(1)の参照電極に接続されており、かつ第2の信号線(22’)が、前記測定プローブ(1)の測定電極に接続されており、または、前記第1の信号線(21’)が前記測定電極に接続されており、かつ前記第2の信号線(22’)が前記参照電極に接続されており、前記測定電極および前記参照電極の信号を、アナログ形式で、前記伝送器(3)へ、適当な場合にはインピーダンス変換器(OV、OV)を経由して、伝送することができ、前記信号を、前記伝送器(3)において、適当な場合には差動増幅器(DV)によって、評価することができることを特徴とする、請求項1に記載の測定装置。
【請求項3】
前記測定プローブ(1)が、3つの接触要素(210、220、230)を有する同軸結合器(20Fまたは20M)を含み、前記3つの接触要素(210、220、230)が、互いに同心であり、絶縁層(220、240)によって互いに分離されたリング、スリーブ、シリンダ、ブッシング、ディスクおよび/またはピストンの形状に形成されており、対応する別の同軸結合器(それぞれ20Mまたは20F)を介して、前記第1の信号線(21’)が、前記伝送器(3)に接続された前記同軸ケーブル(2)のコア導体(21)に接続し、前記第2の信号線(22’)が、前記同軸ケーブル(2)の内側スクリーン導体(22)に接続し、前記接地線(23’)が、前記同軸ケーブル(2)の外側スクリーン導体(23)に接続するように、前記ケーブル(2)に接続することができることを特徴とする、請求項2に記載の測定装置。
【請求項4】
前記測定プローブ(1)がプロセッサ(MP)を備え、前記プロセッサ(MP)が、パラレル/シリアル変換構成要素(I/O)を介して前記第1の信号線(21’)に接続されていてもよく、前記少なくとも1つの記憶ユニット(MEM)を一体として含んでいてもよく、前記プロセッサ(MP)が、前記測定プローブ(1)によって集められた測定信号を処理し、適用可能な場合には、対応するディジタルデータを、前記少なくとも1つの記憶ユニット(MEM;MEM1、MEM2)に書き込み、または該データを、前記少なくとも1つの記憶ユニット(MEM;MEM1、MEM2)から読み取るように動作可能であり、かつ/あるいは前記伝送器(3)によって提供された前記動作データに従って前記測定プローブ(1)を構成し、かつ/または制御するように動作可能であることを特徴とする、請求項1に記載の測定装置。
【請求項5】
前記測定プローブ(1)によって決定された第1の測定信号または前記測定プローブ(1)内の他の測定信号を、直接に、あるいは少なくとも1つのインピーダンス変換器(OV;OV)および/またはマルチプレクサ(MUX)を経由して、アナログ/ディジタル変換器(A/D)に送達することができ、前記伝送プロトコルに従って、前記伝送器(3)内に配置された前記プロセッサ(MP)および/または前記測定プローブ(1)内に配置された前記プロセッサ(MP)によって制御された前記アナログ/ディジタル変換器(A/D)のディジタル出力信号を、前記伝送器(3)に伝送し、あるいは前記少なくとも1つの記憶ユニット(MEM;MEM1、MEM2)に記憶し、続いて、前記少なくとも1つの記憶ユニット(MEM;MEM1、MEM2)から再び呼び出すことができることを特徴とする、請求項1または4に記載の測定装置。
【請求項6】
pH測定を実行する役目を果たす測定プローブ(1)の測定電極および参照電極がそれぞれ、インピーダンス変換器(OV、OV)を介して、マルチプレクサ(MUX)の第1および第2の入力端子(P1、P2)に接続されており、または、
pH測定を実行する役目を果たす前記測定プローブ(1)の測定電極および参照電極がそれぞれ、インピーダンス変換器(OV、OV)を介して、マルチプレクサ(MUX)の第1および第2の入力端子(P1、P2)に接続されており、加えて、前記インピーダンス変換器(OV、OV)の出力端子がさらに、差動増幅器(OV)の入力端子に接続され、前記差動増幅器(OV)の出力が、前記マルチプレクサ(MUX)の第3の入力端子(P3)に接続されている
ことを特徴とする、請求項2に記載の測定装置。
【請求項7】
前記測定プローブ(1)の前記プロセッサ(MP)、または前記プロセッサ(MP)によって制御された周波数発生器(FG)が、第1の周波数の方形波信号、第1および第2の周波数の方形波信号などの試験信号(f、f)を生成し、前記試験信号を、測定電極および/または参照電極に送達するように動作可能であり、前記測定プローブ(1)の前記プロセッサ(MP)が、前記測定プローブ(1)のステータスデータを得るために、結果として生じるそれぞれの前記電極の電圧の時間プロファイルを評価し、適当な場合には、前記データを、前記記憶ユニット(MEM;MEM1、MEM2)に記憶するように動作可能であることを特徴とする、請求項6に記載の測定装置。
【請求項8】
前記測定プローブ(1)内に配置された温度センサ(17)が、前記マルチプレクサ(MUX)の別の入力端子(P4)に接続されており、前記測定プローブ(1)または前記測定プローブ(1)の周囲の媒質(6)に対して決定された温度データを、適当な場合には、前記記憶ユニット(MEM;MEM1、MEM2)に記憶することができ、前記測定プローブ(1)のロードエクスポージャまたは状態、および/あるいは前記測定信号の補正量を決定する目的で、前記温度データを、前記測定プローブ(1)の前記プロセッサ(MP)によって評価することができることを特徴とする、請求項5から7の一項に記載の測定装置。
【請求項9】
前記測定プローブ(1)から前記伝送器(3)へ伝送することができ、適当な場合にはさらにリードコンピュータ(300)へ伝送することができる前記動作データが、特性データ、構成データ、前記測定プローブ(1)のステータスデータ、特に前記測定プローブ(1)の動作中に決定された試験データ、および/またはロードエクスポージャデータを含み、かつ/あるいは、前記測定プローブ(1)に伝送された動作データが、それらによって前記測定プローブ(1)を構成し、制御することができる、更新された構成データおよび/または動作制御データを含むことを特徴とする、請求項1から8の一項に記載の測定装置。
【請求項10】
プロセス材料の導電率、溶存酸素、pH値、CO値および/または濁度などのプロセスパラメータを測定するように動作可能であり、少なくとも1つの記憶ユニット(MEM;MEM1、MEM2)を含み、ケーブル(2)、好ましくは同軸ケーブルを介して、プロセッサ(MP)を含む伝送器(3)に接続することができる測定プローブ(1)、特に物理または電気化学測定プローブであって、前記測定プローブ(1)が、接地線(23’)を含み、さらに、前記記憶ユニット(MEM;MEM1、MEM2)に接続された第1の信号線(21’)を含み、前記測定プローブ(1)のアナログまたはディジタル測定信号の単方向伝送、ならびに、前記記憶ユニット(MEM;MEM1、MEM2)から読み取られ、または前記記憶ユニット(MEM;MEM1、MEM2)に書き込まれるディジタル動作データの単方向または両方向伝送のために、前記第1の信号線(21’)が、前記プロセッサ(MP)の制御下で、伝送プロトコルに従って、前記測定プローブ(1)と前記伝送器(3)の間で、データを伝送するように動作可能であることを特徴とする測定プローブ(1)。
【請求項11】
前記第1の信号線(21’)が、pH測定用の電位差測定プローブ(1)の参照電極に接続されており、かつ第2の信号線(22’)が、前記測定プローブ(1)の測定電極に接続されており、または、前記第1の信号線(21’)が前記測定電極に接続されており、かつ前記第2の信号線(22’)が前記参照電極に接続されており、前記測定電極および前記参照電極の信号を、アナログ信号として、前記伝送器(3)へ、適当な場合にはインピーダンス変換器(OV、OV)を介して、伝送することができることを特徴とする、請求項10に記載の測定プローブ(1)。
【請求項12】
前記測定プローブ(1)が、3つの接触要素(210、220、230)を有する同軸結合器(20Fまたは20M)を含み、前記3つの接触要素(210、220、230)が、互いに同心であり、絶縁層(220、240)によって互いに分離されたリング、スリーブ、シリンダ、ブッシング、ディスクおよび/またはピストンの形状に形成されており、対応する別の同軸結合器(それぞれ20Mまたは20F)を介して、前記第1の信号線(21’)が、前記同軸ケーブル(2)のコア導体(21)に接続し、前記第2の信号線(22’)が、前記同軸ケーブル(2)の内側スクリーン導体に接続し、前記接地線(23’)が、前記同軸ケーブル(2)の外側スクリーン導体(23)に接続するように、前記ケーブル(2)に接続することができることを特徴とする、請求項11に記載の測定プローブ(1)。
【請求項13】
前記測定プローブがプロセッサ(MP)を含み、前記プロセッサ(MP)が、パラレル/シリアル変換器構成要素(I/O)を介して前記第1の信号線(21’)に接続されていてもよく、前記少なくとも1つの記憶ユニット(MEM;MEM1、MEM2)にデータを書き込み、または前記少なくとも1つの記憶ユニット(MEM;MEM1、MEM2)からデータを読み取る能力を有し、前記第1の信号線(21’;21)が、好ましくはデータバスとして構成されており、さまざまなディジタル構成要素間の柔軟な通信手段を提供することを特徴とする、請求項10に記載の測定プローブ(1)。
【請求項14】
前記測定プローブ(1)によって決定された第1の測定信号または前記測定プローブ(1)内の他の測定信号を、直接に、あるいは別個の構成要素であることができる前置増幅器(OV;OV)および/またはマルチプレクサ(MUX)を経由して、同様に別個の構成要素であることができるアナログ/ディジタル変換器(A/D)に送達することができ、前記伝送プロトコルに従って、前記伝送器(3)内に配置された前記プロセッサ(MP)および/または前記測定プローブ(1)内に配置された前記プロセッサ(MP)によって制御された前記アナログ/ディジタル変換器(A/D)のディジタル出力信号を、前記伝送器(3)に伝送し、あるいは前記少なくとも1つの記憶ユニット(MEM;MEM1、MEM2)に記憶し、続いて、前記少なくとも1つの記憶ユニット(MEM;MEM1、MEM2)から再び呼び出すことができることを特徴とする、請求項10または13に記載の測定プローブ(1)。
【請求項15】
pH測定を実行する役目を果たす測定プローブ(1)の測定電極および参照電極がそれぞれ、インピーダンス変換器(OV、OV)を介して、マルチプレクサ(MUX)の第1および第2の入力端子(P1、P2)に接続されており、または、
pH測定を実行する役目を果たす前記測定プローブ(1)の測定電極および参照電極がそれぞれ、インピーダンス変換器(OV、OV)を介して、マルチプレクサ(MUX)の第1および第2の入力端子(P1、P2)に接続されており、前記インピーダンス変換器(OV、OV)の出力端子が、差動増幅器(OV)の入力端子に接続され、前記差動増幅器(OV)の出力が、前記マルチプレクサ(MUX)の第3の入力端子(P3)に接続されている
ことを特徴とする、請求項11に記載の測定プローブ(1)。
【請求項16】
前記測定プローブ(1)の前記プロセッサ(MP)、または前記プロセッサ(MP)によって制御された周波数発生器(FG)が、第1の周波数の方形波信号、第1および第2の周波数の方形波信号などの試験信号(f、f)を生成し、前記試験信号を、測定電極および/または参照電極に送達するように動作可能であり、前記測定プローブ(1)の前記プロセッサ(MP)が、前記測定プローブ(1)のステータスデータを得るために、結果として生じるそれぞれの前記電極の電圧の時間プロファイルを評価し、適当な場合には、前記データを、前記記憶ユニット(MEM;MEM1、MEM2)に記憶するように動作可能であることを特徴とする、請求項15に記載の測定プローブ(1)。
【請求項17】
前記測定プローブ(1)内に配置された温度センサ(17)が、前記マルチプレクサ(MUX)の別の入力端子(P4)に接続されており、前記測定プローブ(1)または前記測定プローブ(1)の周囲の媒質(6)に対して決定された温度データを、適当な場合には、前記記憶ユニット(MEM;MEM1、MEM2)に記憶することができ、前記測定プローブ(1)のロードエクスポージャまたは状態、および/あるいは前記測定信号の補正量を決定する目的で、前記温度データを、前記測定プローブ(1)の前記プロセッサ(MP)によって評価することができることを特徴とする、請求項14から16の一項に記載の測定プローブ(1)。
【請求項18】
前記測定プローブ(1)から前記伝送器(3)へ伝送することができ、適当な場合にはさらにリードコンピュータ(300)へ伝送することができる前記動作データが、特性データ、構成データ、前記測定プローブ(1)のステータスデータ、特に前記測定プローブ(1)の動作中に決定された試験データ、および/またはロードエクスポージャデータを含み、かつ/あるいは、前記測定プローブ(1)に記憶された前記動作データが、それらによって前記測定プローブ(1)を構成し、制御することができる、更新された構成データおよび/または動作制御データを含むことを特徴とする、請求項10から17の一項に記載の測定プローブ(1)。
【請求項19】
前記第1または第2の信号線(21、22)を介して伝送された前記信号に基づいて少なくとも1つの動作電圧を生成する少なくとも1つの電圧源があることを特徴とする、請求項10から18の一項に記載の測定プローブ(1)。
【請求項20】
請求項10から18の一項に記載の測定プローブ(1)を有する請求項1から9の一項に記載の測定装置を制御する方法において、前記測定プローブ(1)が、少なくとも1つの記憶ユニット(MEM;MEM1、MEM2)を含み、ケーブル(2)、好ましくは同軸ケーブルを介して、プロセッサ(MP)を含む伝送器(3)に接続することができる、方法であって、前記測定プローブ(1)が、接地線(23’)を含み、さらに、前記記憶ユニット(MEM;MEM1、MEM2)に接続された第1の信号線(21’)を含み、前記測定プローブ(1)のアナログまたはディジタル測定信号の単方向伝送、ならびに、前記記憶ユニット(MEM;MEM1、MEM2)から読み取られ、または前記記憶ユニット(MEM;MEM1、MEM2)に書き込まれるディジタル動作データの単方向または両方向伝送のために、前記第1の信号線(21’)およびそれに接続された前記ケーブル(2)によって、前記プロセッサ(MP)の制御下で、伝送プロトコルに従って、前記測定プローブ(1)と前記伝送器(3)の間で、互いに重畳されてまたは順番に、データが伝送されることを特徴とする方法。
【請求項21】
前記第1の信号線(21’)が、測定プローブ(1)、特に、例えばpH測定用の電位差測定プローブ(1)の参照電極に接続されており、かつ第2の信号線(22’)が、前記測定プローブ(1)の測定電極に接続されており、または、前記第1の信号線(21’)が前記測定電極に接続されており、かつ前記第2の信号線(22’)が前記参照電極に接続されており、前記測定電極および前記参照電極の信号を、アナログ信号として、前記伝送器(3)へ、適当な場合にはインピーダンス変換器(OV、OV)を介して、伝送することができ、それらの信号を、適当な場合には差動増幅器(DV)によって評価してもよいことを特徴とする、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記測定プローブ(1)がプロセッサ(MP)を含み、前記プロセッサ(MP)が、パラレル/シリアル変換構成要素(I/O)を介して前記第1の信号線(21’)に接続されていてもよく、前記少なくとも1つの記憶ユニット(MEM)を一体として含んでいてもよく、前記プロセッサ(MP)が、前記測定プローブによって集められた測定信号を処理し、適用可能な場合には、対応するディジタルデータを、前記少なくとも1つの記憶ユニット(MEM;MEM1、MEM2)に書き込み、または該データを、前記少なくとも1つの記憶ユニット(MEM;MEM1、MEM2)から読み取り、かつ/あるいは前記伝送器(3)によって提供された前記動作データに従って前記測定プローブ(1)を構成し、かつ/または制御することを特徴とする、請求項20に記載の方法。
【請求項23】
前記測定プローブ(1)によって決定された第1の測定信号または前記測定プローブ(1)内の他の測定信号が、直接に、あるいはインピーダンス変換器(OV;OV)および/またはマルチプレクサ(MUX)を経由して、アナログ/ディジタル変換器(A/D)に送達され、前記伝送プロトコルに従って、前記伝送器(3)内に配置された前記プロセッサ(MP)および/または前記測定プローブ(1)内に配置された前記プロセッサ(MP)によって制御された前記アナログ/ディジタル変換器(A/D)のディジタル出力信号が、前記伝送器(3)に伝送され、あるいは前記少なくとも1つの記憶ユニット(MEM;MEM1、MEM2)に記憶され、続いて、前記少なくとも1つの記憶ユニット(MEM;MEM1、MEM2)から再び呼び出されることを特徴とする、請求項20または22に記載の方法。
【請求項24】
pH測定を実行する役目を果たす測定プローブ(1)の測定電極および参照電極がそれぞれ、インピーダンス変換器(OV、OV)を介して、マルチプレクサ(MUX)の第1および第2の入力端子(P1、P2)に接続されており、または、
pH測定を実行する役目を果たす前記測定プローブ(1)の測定電極および参照電極がそれぞれ、インピーダンス変換器(OV、OV)を介して、マルチプレクサ(MUX)の第1および第2の入力端子(P1、P2)に接続されており、前記インピーダンス変換器(OV、OV)の出力端子が、差動増幅器(OV)の入力端子に接続され、前記差動増幅器(OV)の出力が、前記マルチプレクサ(MUX)の第3の入力端子(P3)に接続されており、さらに、別々にまたは差動信号の形態にされた後で前記マルチプレクサ(MUX)に送達された前記測定信号が、前記測定プローブ(1)の前記プロセッサ(MP)によって評価される
ことを特徴とする、請求項21に記載の方法。
【請求項25】
前記測定プローブ(1)の前記プロセッサ(MP)、または前記プロセッサ(MP)によって制御された周波数発生器(FG)が、第1の周波数の方形波信号、第1および第2の周波数の方形波信号などの試験信号(f、f)を生成し、前記試験信号を、測定電極および/または参照電極に送達し、前記測定プローブ(1)の前記プロセッサ(MP)が、前記測定プローブ(1)のステータスデータを得るために、結果として生じるそれぞれの前記電極の電圧の時間プロファイルを評価し、適当な場合には、前記データを、前記記憶ユニット(MEM;MEM1、MEM2)に記憶することを特徴とする、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記測定プローブ(1)内に配置された温度センサ(17)が、前記マルチプレクサ(MUX)の別の入力端子(P4)に接続されており、前記測定プローブ(1)または前記測定プローブ(1)の周囲の媒質(6)に対して決定された温度データが、適当な場合には、前記記憶ユニット(MEM;MEM1、MEM2)に記憶され、前記測定プローブ(1)のロードエクスポージャまたは状態、および/あるいは前記測定信号の補正量を決定する目的で、前記温度データが、前記測定プローブ(1)の前記プロセッサ(MP)によって評価されることを特徴とする、請求項23から25の一項に記載の方法。
【請求項27】
前記測定プローブ(1)から前記伝送器(3)へ伝送され、適当な場合にはさらにリードコンピュータ(300)へ伝送される前記動作データが、識別データ、特性データ、構成データ、前記測定プローブ(1)のステータスデータ、特に前記測定プローブ(1)の動作中に決定された試験データ、および/またはロードエクスポージャデータを含み、かつ/あるいは、前記測定プローブ(1)に伝送された動作データが、それらによって前記測定プローブ(1)が構成され、制御される更新された構成データおよび/または動作制御データを含むことを特徴とする、請求項20から26の一項に記載の方法。
【請求項28】
システム内で実行されるプロセスに関して前記測定装置を監視し、制御し、かつ/または前記測定装置にサービスする目的で、前記識別データ、特性データ、構成データ、前記測定プローブ(1)のステータスデータ、および/またはロードエクスポージャデータが、前記リードコンピュータ(300)によって記録され、評価されることを特徴とする、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
リードコンピュータ(300)が、動作データ、特に構成データおよび/または動作プログラム、あるいはそれらの部分を、前記測定プローブ(1)に伝送し、
前記測定プローブ(1)内または前記伝送器(3)内の分散プロセッサ(MP;MP)によって、前記データが、実行される測定プロセスに関して前記測定プローブ(1)を再構成し、または制御する役目を果たすことを特徴とする、請求項20から28の一項に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−225610(P2007−225610A)
【公開日】平成19年9月6日(2007.9.6)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2007−32920(P2007−32920)
【出願日】平成19年2月14日(2007.2.14)
【出願人】(599082218)メトラー−トレド アクチェンゲゼルシャフト (130)
【住所又は居所原語表記】Im Langacher, 8606 Greifensee, Switzerland
【Fターム(参考)】