説明

溶接管の内面ビードの切削方法および切削装置

【課題】溶接管の肉厚が切削途中で変化しても溶接管の内面ビードを安定的に切削することができる内面ビードの切削方法および装置を提供する。
【解決手段】内面ビードが下部に位置する状態で外面に当接しながら回転する上下一対の駆動ロール12によって軸方向へ搬送される溶接管の内部に隙間を有して挿設されるマンドレル13に装着される切削バイト14を、上下一対の駆動ロール12が当接する位置よりも溶接管の搬送方向の下流側で内面ビードに押し付けることによって内面ビードを切削する。切削バイト14により切り出されるビード切粉の厚みに基づいて、上下一対の駆動ロール12が当接する位置よりも溶接管の搬送方向の下流側に位置する部分の溶接管に上向きまたは下向きの外力を付与して溶接管を弾性変形させることによって、切削バイト14による内面ビードの切削量を調整する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、溶接管の内面ビートの切削方法および切削装置に関し、さらに詳しくは、溶接管の肉厚が切削途中で変化しても溶接管の内面ビードを安定的に切削することができる溶接管の内面ビードの切削方法および切削装置に関する。
【背景技術】
【0002】
図2は、溶接鋼管等の溶接管2の一般的な製造工程1を模式的に示す説明図である。
素材であるコイルまたは板材(以下、「板材」と総称する)3は、加熱炉4により所定の温度に加熱され、搬送ロール5により製管工程へ供給される。なお、図2における製管工程の下方の破線で囲った部分には、それぞれの工程での被加工材の断面形状を示す。
【0003】
この製管工程では、板材3はフォーミングロール6により丸められて下部が開口したオープンパイプ7とされ、シーム加熱ロール8によりその縁部が1400℃程度に加熱され、左右一対の孔型ロールであるシーム押し付けロール9により縁部が溶接されることにより、内面ビード10が下部に位置する状態で溶接管11とされる。溶接管11は、その外面に当接しながら回転する上下一対の孔型駆動ロールであるプルアウトロール12によりさらに軸方向へ送られる。そして、溶接管11は加熱炉16に送られて加熱される。
【0004】
図3は、内面ビード10の切削状況を抽出して示す説明図である。
図2および図3に示すように、溶接管11の接合部である内面ビード10は、フォーミングロール6の入側に配置されたマンドレル台車15に搭載された、軸方向へ搬送される溶接管11の内部に隙間を有して挿設されるマンドレル13の先端に装着される切削バイト14を押し付けられることによって、切削されて除去される。図3に示すように、マンドレル13の底部には、溶接管11の内面を転動するコロ17a、17bが取り付けられており、これにより、マンドレル13の先端に装着された切削バイト14は内面ビード10に対して所定の距離を維持しながら切削を行う。切削時の切粉18は図示するように排出される。
【0005】
図4は、溶接管11の軸方向の位置により肉厚が変化する状況を示す説明図である。切削時におけるマンドレル13の高さ方向の位置は固定されて不変であるので、マンドレル13の先端に装着される切削バイト14の高さ方向の位置も不変である。このため、図4に示すように、溶接管11の肉厚がその軸方向の位置により変化する場合には、切削バイト14と溶接管11の内面との相対的な距離も変化するため、切削バイト14が溶接管11の内面に食い込み過ぎたり、あるいは逆に内面から離れて切削できなくなったりと、切削バイト14による切削量が一定しないという問題を生じる。
【0006】
そこで、特許文献1には、反力コロをこの内径の大きさに追従させて適当な圧力で押圧する追従手段と、必要に応じてサイドコロの間隔を溶接管の内径に合わせて調節する手段とを設けることにより、溶接管の肉厚のみならず管径が変化しても切削バイトを溶接管の内面ビードに常時一定のばね力で押し付けられるようにする発明が開示されている。
【0007】
また、特許文献2には、切削バイトでなくマンドレル自体を溶接管の内面側に引っ張って変位させることによって切削バイトを溶接管の内面ビードに押し付ける発明が開示されている。
【特許文献1】特開昭62−236612号公報
【特許文献2】特開昭61−44519号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、これらの従来の技術では、溶接管11の内部に挿入するマンドレル13の構造が不可避的に複雑化または大型化するため、小径の溶接管11には適用できないとともに、構造が複雑化することに起因して故障やメンテナンスの頻度が高まるという課題がある。また、マンドレル13が大型化して重量が増加すると、マンドレル13が自重で曲がってしまい切削バイト14と溶接管11の内面との相対的な距離が変化し、やはり切削量が不安定になるという課題があった。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、内面ビードが下部に位置する状態で外面に当接しながら回転する上下一対の駆動ロールによって軸方向へ搬送される溶接管の内部に隙間を有して挿設されるマンドレルに装着される切削バイトを、上下一対の駆動ロールが当接する位置よりも溶接管の搬送方向の下流側で内面ビードに押し付けることによって内面ビードを切削する方法であって、切削バイトにより切り出されるビード切粉の厚みに基づいて、上下一対の駆動ロールが当接する位置よりも溶接管の搬送方向の下流側に位置する部分の溶接管に上向きまたは下向きの外力を付与して溶接管を弾性変形させることによって、切削バイトによる内面ビードの切削量を調整することを特徴とする溶接管の内面ビードの切削方法である。
【0010】
別の観点からは、本発明は、溶接管の内面ビードが下部に位置する状態でこの溶接管の外面に当接しながら回転することによってこの溶接管をその軸方向へ搬送する上下一対の駆動ロールと、溶接管の内部に隙間を有して挿設されるマンドレルと、このマンドレルに装着されるとともに、上下一対の駆動ロールが当接する位置よりも溶接管の搬送方向の下流側で内面ビードに押し付けられることによりこの内面ビードを切削する切削バイトと、上下一対の駆動ロールが当接する位置よりも溶接管の搬送方向の下流側に位置する部分の溶接管に上向きまたは下向きの外力を付与してこの溶接管を弾性変形させる変形発生装置と、切削バイトにより切り出されるビード切粉の厚みに基づいて、変形発生装置を制御することによって、切削バイトによる内面ビードの切削量を調整するための制御装置とを備えることを特徴とする溶接管の内面ビードの切削装置である。
【発明の効果】
【0011】
本発明により、溶接管の肉厚が切削途中で変化しても溶接管の内面ビードを安定的に切削することができるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明を実施するための最良の形態を、添付図面を参照しながら、詳細に説明する。
図1は、本実施の形態の溶接管の内面ビードの切削装置20を模式的に示す説明図である。なお、以降の説明では、上述した図2〜4で示す要素と同一の要素については同一の符号を付することにより、重複する説明を省略する。また、図1はマンドレル台車15よりも上流側を省略して示しているので、図2も参照しながら説明する。
【0013】
本実施の形態の切削装置20は、駆動ロール12と、マンドレル13と、切削バイト14と、変形発生装置21と、制御装置(図示しない)とを備えるので、これらの構成要素について説明する。
【0014】
[駆動ロール12]
図2に示すように、素材である板材3は、加熱炉4により所定の温度に加熱され、搬送ロール5により製管工程へ供給される。製管工程では、板材3はフォーミングロール6により丸められて下部が開口したオープンパイプ7とされ、シーム加熱ロール8によりその縁部が1400℃程度に加熱され、左右一対の孔型ロールであるシーム押し付けロール9により縁部が溶接されることにより、内面ビード10が下部に位置する状態で溶接管11とされる。
【0015】
上下一対の孔型ロールからなる駆動ロールであるプルアウトロール12は、溶接管11の外面に当接しながら駆動回転することにより、溶接管12をその軸方向へ送っている。そして、溶接管11は加熱炉16に送られて加熱される。
【0016】
駆動ロール12は、この種のプルアウトロールとして周知慣用のものであればよいので、駆動ロール12に関するこれ以上の説明は省略する。
[マンドレル13]
マンドレル13は、フォーミングロール6の入側に配置されたマンドレル台車15に搭載されて、軸方向へ搬送される溶接管11の内部に隙間を有して挿設されるものである。
【0017】
マンドレル13は、この種のマンドレルとして周知慣用のものであればよいので、マンドレル13に関する説明は省略する。
[切削バイト14]
切削バイト14は、マンドレル13の先端部に装着される。切削バイト14は、上下一対の駆動ロール12が溶接管11の外面に当接する位置よりも溶接管11の搬送方向の下流側で、溶接管11の内面ビード10に押し付けられながら回転することによりこの内面ビードを切削するものである。
【0018】
切削バイト14は、この種の切削バイトとして周知慣用のものであればよいので、切削バイト14に関する説明は省略する。
[変形発生装置21]
変形発生装置21は、本実施の形態の切削装置20を特徴付けるものである。
【0019】
本発明者は、マンドレル13を複雑な構造にすることなく、溶接管11の管径や肉厚変化にかかわらず切削バイト14による内面ビード10の切削量を安定化する方法を鋭意検討した。切削量を安定化するためには、切削バイト14と溶接管11の内面との距離が変化しないよう調節する必要があるが、上述した従来の技術のように、切削バイト14の位置ではなく溶接管11の位置を調整すること、すなわち、切削バイト14を溶接管11の内面に追従させるのではなく、溶接管11の肉厚が変化して溶接管11の内面の位置が変化する場合には、切削時の溶接管11に外力を作用させて溶接管11の内面の位置を変更することとすればよい。
【0020】
そこで、本実施の形態では、変形発生装置21を設けて、上下一対の駆動ロール12が溶接管11に当接する位置よりも溶接管11の搬送方向の下流側に変形発生装置21を配置し、この下流側に位置する部分の溶接管11に上向きまたは下向きの外力を付与してこの溶接管11を弾性変形させる。
【0021】
本実施の形態では、この変形発生装置21として、溶接管11の下方に油圧ジャッキを設けた。しかし、変形発生装置21は、溶接管11の下方に配置される場合に限定されるものではなく、例えば、溶接管11の上方にクレーンを配置して溶接管11を上方に引き上げるように構成してしてもよい。
【0022】
変形発生装置21の設置位置は、上下一対の駆動ロール12が溶接管11に当接する位置よりも溶接管11の搬送方向の下流側であって、切削バイト14の配置位置から1〜1.5メートル程度溶接管11の搬送方向の下流側であることが望ましい。切削バイト14の配置位置から離れ過ぎると、溶接管11が撓むので、大きく上下しなければならず調整が難しくなる。切削バイト14の配置位置直下の位置から1.0メートル以内の位置であることが好ましい。
【0023】
[制御装置]
本実施の形態の制御装置は、切削バイト14により切り出されるビード切粉18の厚みに基づいて、変形発生装置21を制御することによって、切削バイト14による内面ビードの切削量を調整するための制御装置を備える。このような制御装置としては、簡単な演算を行うパソコン等を用いることができる。以下、制御装置について説明する。
【0024】
本発明者は、この変形発生装置21を用いて内面ビード10を切削することにより排出された切粉18の形状に着目した。そして、切粉18の厚みを監視すれば、切削バイト14が溶接管11の内面に深く食い込んでいる場合には切粉18が厚くなり、逆に溶接管11の内面と切削バイト14との接触が小さくなると薄くなることから、切粉18の厚みの変化により、切削バイト14による内面ビード10の切削量の変化を把握できることを知見した。
【0025】
切粉18の厚みの測定は、例えば以下のようにして行うことが例示される。まず、普通に内面ビード10の切削を開始すると、溶接管11の管端から切粉18が排出されるから、この切粉18の厚みを適当な時間間隔で測定する。この時間間隔は短いほど細かい調節ができて望ましいものではあるが、実用的には3分間〜5分間程度の間隔が望ましい。この間隔が5分間超であると、その間に切粉18の形状が大きく変化することを見逃してしまうおそれがある。
【0026】
切粉18の厚みは、ノギスやマイクロメータ等の測定機器を用いてオペレータが簡単に測定することができる。
切粉18の厚みの変化は、切削開始から3分間経過前後に排出された切粉18の厚みを目安として定める所定の標準厚みと比較することにより、判断することが望ましい。この標準厚みを、切削開始から3分間前後に排出されたものとするのは、この程度時間が経つと切削が定常状態になり安定するからである。実用的には切削開始から3分間から5分間程度である。
【0027】
また、標準厚みには、排出された切粉18の少なくとも3ケ所を測定し、その平均値(これを標準値と呼ぶ)を採用することが望ましい。また、この標準厚みと比較することとなる、切削開始から10分間経過時以降に排出されてきた切粉18の厚みも同様に3ケ所以上測定して平均値(これを比較値という)を用いることが望ましい。そして、この標準値と比較値とを比較して、切削量が一定となるように、変形発生装置21を用いて溶接管を上方向または下方向へ変位させればよい。
【0028】
変形発生装置21により溶接管11を変形させる際の具体的な調節方法として、標準値と比較値の差と同じ量を変形させることが望ましい。例えば、比較値が標準値よりもAミリメートル大きい場合には、切削バイト14が溶接管11の内面に食い込み過ぎていることとなるので、溶接管11を下方へAミリメートル変形させて下げ、切削バイト14との距離を拡げる。逆に、標準値が比較値よりもAミリメートル大きい場合には、切削バイト14が溶接管11の内面から離れつつあることとなるので、溶接管11を上方へAミリメートル変形させて上げ、切削バイト14と溶接管11の内面との接触を保つようにする。これは、切粉18の厚みがAミリメートル変化したということは、溶接管11の内面と切削バイト14との相対位置がAミリメートル変化した蓋然性が高いことに基づいている。
【0029】
なお、変形発生装置21により溶接管11を変形させる量を、標準値と比較値との差に正確に一致させることは、必ずしも必要ではなく、経験則や実用上の理由によって微調整するようにしてもよい。
【0030】
本実施の形態の切削装置20は、以上のように構成される。次に、この切削装置20を用いて、溶接管11の内面ビード10を切削する状況を説明する。
図1に示すように、はじめに、溶接管11を、その内面ビード10が下部に位置する状態でその外面に当接しながら回転する上下一対の駆動ロール12によって軸方向へ搬送する。
【0031】
次に、この溶接管11の内部に隙間を有して挿設されるマンドレル13に装着される切削バイト14を、上下一対の駆動ロール12が当接する位置よりも溶接管11の搬送方向の下流側で内面ビード10に押し付けることによって内面ビード10を切削する。
【0032】
この際に、切削バイト14により切り出される切粉18の厚みを、上述した所定の間隔で測定し、測定した切粉18の厚みの変化に基づいて、変形発生装置21により溶接管11に上向きまたは下向きの外力を付与して溶接管を弾性変形させる。
【0033】
具体的には、上述したように、切粉18の厚みが経時的に厚くなるように変化している場合にはその変化の量に応じた量だけ溶接管11を下方へ変形させて下げ、一方、切粉18の厚みが経時的に薄くなるように変化している場合にはその変化の量に応じた量だけ溶接管11を上方へ変形させて上げる。
【0034】
このように、変形発生装置20により溶接管11を少し上方へ弾性変形させると、切削バイト14に溶接管11の内面が押し付けられることになるから、切削量が増加する。反対に溶接管11を下方へ弾性変形させると溶接管11の内面と切削バイト14との接触度合が減り、切削量が減少する。つまり、変形発生装置20により溶接管11をわずかに上方または下方へ弾性変形させることにより、切削バイト14と溶接管11の内面との接触度合が変化し、切削バイト14による内面ビード10の切削量を調整することが可能になる。
【0035】
このため、本実施の形態によれば、マンドレル13の構造を何ら変更することなく、変形発生装置20を追加するだけで、溶接管11の肉厚が切削途中で変化した場合にも、切削バイト14を溶接管11の内面に追随させて目標とする切削量を維持でき、溶接管11の内面ビード10を安定的に切削することができるようになる。
【実施例】
【0036】
図1に示す本発明に係る切削装置20を用い、以下に列記する測定条件で切粉18の厚みを調べることにより、溶接管11の内面ビード10の切削を行った。
溶接管11のスペック:50A(外径60.5mm)×JIS G 3452(配管用炭
素鋼管)
溶接管11の肉厚:3.8mm(JIS規定:+側なし、−側12.5%)であって、そ
の軸方向位置により肉厚が3.40mm〜3.90mmの範囲で変化
する。
比較値サンプリング間隔:切削開始後10分間経過後から0、1.0、1.5、2.0、
2.5分間隔
比較値サンプリング個所:3ケ所
標準値採取タイミング :切削開始後5分間経過時
変形発生装置21による溶接管11の上下方向の変形量(mm):(標準値−比較値)m
m×比例定数
結果を表1にまとめて示す。
【0037】
【表1】

【0038】
表1に示すように、本発明によれば、マンドレル13の構造を何ら変更することなく、変形発生装置20を追加するだけで、溶接管11の肉厚が切削途中で変化した場合にも、切削バイト14を溶接管11の内面に追随させて目標とする切削量を維持でき、溶接管11の内面ビード10を安定的に切削することができた。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】図1は、実施の形態の溶接管の内面ビードの切削装置を模式的に示す説明図である。
【図2】図2は、溶接管の一般的な製造工程を模式的に示す説明図である。
【図3】図3は、内面ビードの切削状況を抽出して示す説明図である。
【図4】図4は、溶接管の軸方向の位置により肉厚が変化する状況を示す説明図である。
【符号の説明】
【0040】
1 製造工程
2 溶接管
3 板材
4 加熱炉
5 搬送ロール
6 フォーミングロール
7 オープンパイプ
8 シーム加熱ロール
9 シーム押し付けロール
10 内面ビード
11 溶接管
12 プルアウトロール
13 マンドレル
14 切削バイト
15 マンドレル台車
16 加熱炉
17a、17b コロ
18 切粉
20 本発明に係る切削装置
21 変形発生装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内面ビードが下部に位置する状態で外面に当接しながら回転する上下一対の駆動ロールによって軸方向へ搬送される溶接管の内部に隙間を有して挿設されるマンドレルに装着される切削バイトを、上下一対の駆動ロールが当接する位置よりも前記溶接管の搬送方向の下流側で前記内面ビードに押し付けることによって該内面ビードを切削する方法であって、
前記切削バイトにより切り出されるビード切粉の厚みに基づいて、前記上下一対の駆動ロールが当接する位置よりも前記溶接管の搬送方向の下流側に位置する部分の溶接管に上向きまたは下向きの外力を付与して該溶接管を弾性変形させることによって、前記切削バイトによる前記内面ビードの切削量を調整すること
を特徴とする溶接管の内面ビードの切削方法。
【請求項2】
溶接管の内面ビードが下部に位置する状態で該溶接管の外面に当接しながら回転することによって該溶接管をその軸方向へ搬送する上下一対の駆動ロールと、
前記溶接管の内部に隙間を有して挿設されるマンドレルと、
該マンドレルに装着されるとともに、前記上下一対の駆動ロールが当接する位置よりも前記溶接管の搬送方向の下流側で前記内面ビードに押し付けられることにより該内面ビードを切削する切削バイトと、
前記上下一対の駆動ロールが当接する位置よりも前記溶接管の搬送方向の下流側に位置する部分の溶接管に上向きまたは下向きの外力を付与して該溶接管を弾性変形させる変形発生装置と、
前記切削バイトにより切り出されるビード切粉の厚みに基づいて、前記変形発生装置を制御することによって、前記切削バイトによる前記内面ビードの切削量を調整するための制御装置とを備えること
を特徴とする溶接管の内面ビードの切削装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−82623(P2010−82623A)
【公開日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−250956(P2008−250956)
【出願日】平成20年9月29日(2008.9.29)
【出願人】(000002118)住友金属工業株式会社 (2,544)
【Fターム(参考)】