説明

漢字変換装置、漢字変換装置の制御方法、およびプログラム

【課題】コード入力機能や他の漢字変換機能を、ユーザーが利便性良く利用することができる漢字変換装置を提供する。
【解決手段】漢字変換装置は、文字の入力および選択操作を受け付ける操作受付部と、文字を表示する表示部と、読み仮名文字の入力を受け付けて、読み仮名文字に対応した漢字候補を表示し、漢字候補から1つを選択させる第1の状態(仮名漢字変換状態ST11)と、所定の入力操作に応じて漢字を選択する第2の状態(コード入力状態ST12)とを切り替える制御部と、を備え、制御部は、第1の状態において、漢字候補に加えて所定の項目を表示し、所定の項目が選択された場合に、第2の状態に遷移させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、漢字変換装置、漢字変換装置の制御方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、入力された仮名文字を、漢字文字列に変換する仮名漢字変換装置が知られている(例えば、特許文献1)。しかし、仮名漢字変換装置では、仮名漢字変換辞書に登録されていない漢字は漢字変換候補として表示されず、選択できないという問題があった。特に、人名漢字等で通常は使用されない漢字の場合には、漢字変換候補として表示されないことが多い。そこで、シフトJISコード等の文字コードを入力することによって、当該文字コードに対応する漢字等の文字が選択されるコード入力機能を備えた文字入力装置が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−187659号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、コード入力機能やその他の漢字変換機能を備えた文字入力装置や仮名漢字変換装置であっても、コード入力機能やその他の漢字変換機能を備えていることをユーザーが認識していない場合がある。このような場合には、ユーザーは取扱説明書等を読むことで、コード入力機能やその他の漢字変換機能を認識して利用しなければならず、利便性が良くないという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
【0006】
[適用例1]本適用例に係る漢字変換装置は、文字の入力および選択操作を受け付ける操作受付部と、文字を表示する表示部と、読み仮名文字の入力を受け付けて、前記読み仮名文字に対応した漢字候補を表示し、前記漢字候補から1つを選択させる第1の状態と、所定の入力操作に応じて漢字を選択する第2の状態とを切り替える制御部と、を備え、前記制御部は、前記第1の状態において、前記漢字候補に加えて所定の項目を表示し、前記所定の項目が選択された場合に、前記第2の状態に遷移させることを特徴とする。
【0007】
このような漢字変換装置によれば、操作受付部と表示部とを有する。制御部は、第1の状態と第2の状態とを切り替える。第1の状態は、読み仮名文字の入力を受け付けて、漢字候補を表示し、ユーザーに漢字候補から1つを選択させる状態である。第2の状態は、所定の入力操作に応じて漢字を選択する状態である。そして、制御部は、第1の状態において、所定の項目を表示し、その所定の項目が選択された場合に、第2の状態に遷移させる。これにより、第1の状態による読み仮名漢字変換で表示されない漢字を、第2の状態において、所定の入力操作で選択させることが可能になる。つまり、第2の状態による漢字選択の方法を知らないユーザーを、第2の状態による漢字選択の方法に導くことが可能になるため、利便性が向上する。
【0008】
[適用例2]上記適用例に係る漢字変換装置において、前記第2の状態は、文字コードを入力させて、前記文字コードに応じた漢字候補を表示し、前記漢字候補から1つを選択させるコード入力状態、手書き入力を受け付けて、前記手書き入力された漢字候補を表示し、前記漢字候補から1つを選択させる手書き入力状態、部首を選択させて前記部首に応じた漢字候補を表示し、前記漢字候補から1つを選択させる部首変換状態、または、総画数を入力させて、前記総画数に応じた漢字候補を表示し、前記漢字候補から1つを選択させる総画数変換状態、のいずれかの変換状態であることを特徴とする。
【0009】
このような漢字変換装置によれば、第2の状態は、コード入力状態、手書き入力状態、部首変換状態、または総画数変換状態のいずれかの変換状態である。コード入力状態は、ユーザーに文字コードを入力させて、文字コードに応じた漢字候補を表示し、漢字候補から1つを選択させる状態である。手書き入力状態は、手書き入力を受け付けて、手書き入力された漢字候補を表示し、漢字候補から1つを選択させる状態である。部首変換状態は、部首を選択させてその部首に応じた漢字候補を表示し、漢字候補から1つを選択させる状態である。総画数変換状態は、総画数を入力させて、その総画数に応じた漢字候補を表示し、漢字候補から1つを選択させる状態である。これにより、第1の状態による読み仮名漢字変換で表示されない漢字を、コード入力状態、手書き入力状態、部首変換状態、または総画数変換状態のいずれかによって、ユーザーに選択させることが可能になる。
【0010】
[適用例3]上記適用例に係る漢字変換装置において、前記第1の状態において、前記制御部は、前記所定の項目が選択された場合に、前記コード入力状態、前記手書き入力状態、前記部首変換状態、および前記総画数変換状態のうちのいずれかの変換状態に遷移させるための変換状態候補を表示して選択させる変換方式選択状態に遷移させ、前記変換方式選択状態において選択操作がなされると、前記制御部は、選択された変換状態に遷移させることを特徴とする。
【0011】
このような漢字変換装置によれば、第1の状態において、所定の項目が選択された場合に、変換方式選択状態に遷移する。変換方式選択状態は、コード入力状態、手書き入力状態、部首変換状態、および総画数変換状態のうちのいずれかの変換状態に遷移させるための変換状態候補を表示して、選択させる状態である。変換方式選択状態において、ユーザーによって選択操作がなされると、制御部は、選択された変換状態に遷移させる。これにより、ユーザーは、第1の状態による読み仮名漢字変換で表示されない漢字を、所望の変換状態(変換方式)によって選択(変換)することが可能になるため、利便性が向上する。
【0012】
[適用例4]上記適用例に係る漢字変換装置において、前記制御部は、前記第1の状態において、前記所定の項目を前記読み仮名文字に対応した最後尾の漢字候補の次に表示させることを特徴とする。
【0013】
このような漢字変換装置によれば、所定の項目は、読み仮名文字に対応した最後尾の漢字候補の次に表示される。これにより、ユーザーは全ての漢字候補を確認した後で、所定の項目を選択することができる。
【0014】
[適用例5]上記適用例に係る漢字変換装置において、前記所定の項目として表示される語句は、前記読み仮名文字に対応した漢字候補がない場合に選択する項目である旨を表していることを特徴とする。
【0015】
このような漢字変換装置によれば、所定の項目として表示される語句は、読み仮名文字に対応した漢字候補がない場合に選択する項目である旨を表している。これにより、ユーザーは、変換状態の種別や方法を記憶する必要がない。そして、第2の状態による漢字の選択方法を知らないユーザーを、第2の状態による漢字選択の方法に導くことが可能になるため、利便性が向上する。
【0016】
[適用例6]本適用例に係る漢字変換装置の制御方法は、文字の入力および選択操作を受け付ける操作受付部と、文字を表示する表示部とを備えた漢字変換装置の制御方法であって、読み仮名文字の入力を受け付けて、前記読み仮名文字に対応した漢字候補を表示し、前記漢字候補から1つを選択させる第1の状態と、所定の入力操作に応じて漢字を選択する第2の状態とを切り替える制御ステップを有し、前記制御ステップでは、前記第1の状態において、前記漢字候補に加えて所定の項目を表示し、前記所定の項目が選択された場合に、前記第2の状態に遷移させることを特徴とする。
【0017】
このような漢字変換装置の制御方法によれば、第1の状態による読み仮名漢字変換で表示されない漢字を、第2の状態において、所定の入力操作で選択させることが可能になる。つまり、第2の状態による漢字選択の方法を知らないユーザーを、第2の状態による漢字選択の方法に導くことが可能になるため、利便性が向上する。
【0018】
[適用例7]本適用例に係るプログラムは、コンピューターに、上記適用例に記載の漢字変換装置の制御方法における各ステップを実行させるためのものであることを特徴とする。
【0019】
このようなプログラムをコンピューターに実行させることにより、第1の状態による読み仮名漢字変換で表示されない漢字を、第2の状態において、所定の入力操作で選択させることが可能になる。つまり、第2の状態による漢字選択の方法を知らないユーザーを、第2の状態による漢字選択の方法に導くことが可能になるため、利便性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】第1の実施形態に係る漢字変換装置の構成を示すブロック図。
【図2】第1の実施形態に係る漢字変換装置の状態遷移図。
【図3】漢字変換装置において、仮名漢字変換およびコード入力を行う際の画面とその遷移の説明図。
【図4】漢字変換装置において、コード入力を行う際の画面とその遷移の説明図。
【図5】第2の実施形態に係る漢字変換装置の構成を示すブロック図。
【図6】第2の実施形態に係る漢字変換装置の状態遷移図。
【図7】漢字変換装置において、仮名漢字変換、変換方式選択、および部首変換を行う際の画面とその遷移の説明図。
【図8】漢字変換装置において、変換方式選択および部首変換を行う際の画面とその遷移の説明図。
【発明を実施するための形態】
【0021】
(第1の実施形態)
以下、第1の実施形態として、仮名漢字変換機能およびコード入力機能を備えた漢字変換装置について説明する。
【0022】
図1は、第1の実施形態に係る漢字変換装置の構成を示すブロック図である。
図1に示すように、漢字変換装置1は、操作受付部10、仮名入力バッファー11、変換候補バッファー12、仮名漢字変換辞書13、フォントデータ記憶部14、確定文字バッファー15、制御部20、仮名漢字変換処理部21、コード変換部22、表示出力駆動部30、表示部31等を備えている。これらの構成部は互いにバス50を介して接続されている。
【0023】
操作受付部10は、ユーザーからの入力操作を受け付けるものであり、ユーザーが漢字変換装置1に対して各種指示を行うための複数の操作キーを備えている。操作受付部10が備える操作キーとしては、文字の入力を行うための文字キー、文字の仮名漢字変換を行うための変換キー、変換候補を選択するための選択キー、カーソルを移動させるための矢印キー、コード入力を行うためのコード入力キー等がある。ユーザーが操作受付部10の各種操作キーを操作(押下)すると、操作受付部10は、この入力操作を受け付けて、ユーザーの操作内容に応じた操作信号を制御部20に出力する。
【0024】
制御部20は、CPU(Central Processing Unit)、各種データの一時記憶等に用いられるRAM、および、マスクROMやフラッシュメモリー、FeRAM(Ferroelectric RAM:強誘電体メモリー)等の不揮発性のメモリー等(いずれも図示せず)を備え、コンピューターとして機能するものである。制御部20は、CPUが不揮発性のメモリーに記憶されている制御プログラムに従って動作することにより、漢字変換装置1の動作を統括制御する。
【0025】
表示出力駆動部30は、表示データを書き込むためのバッファーを含み、表示部31を駆動して表示データを表示させる。本実施形態では、フォントデータ記憶部14に記憶されているフォントデータが制御部20等によって読み出され、表示出力駆動部30に書き込まれると、表示出力駆動部30は、書き込まれた表示データを表示部31に出力して表示させる。
【0026】
表示部31は、液晶ディスプレイ等で構成されている。表示部31は、表示出力駆動部30によって駆動され、入力された表示データを表示する。
【0027】
仮名入力バッファー11は、操作受付部10によって入力された読み仮名の文字列を格納するバッファーである。
【0028】
変換候補バッファー12は、読み仮名に対応した仮名漢字変換候補(漢字候補)である漢字文字列の候補等を複数格納するバッファーである。
【0029】
仮名漢字変換辞書13には、漢字の読み仮名文字列と、表記される漢字の文字列、漢字の品詞等の文法情報等が関連付けて格納されている。
【0030】
フォントデータ記憶部14は、表示可能な文字のフォントデータが記憶されている。フォントデータは、表示部31に表示させる文字を生成するためのビットマップ形式のデータである。制御部20は、フォントの種別、文字サイズおよび文字コードを指定することによって、対応するフォントデータをフォントデータ記憶部14から取得し、このフォントデータを用いて表示データを形成する。なお、フォントデータとしては、種々の文字サイズに対応させやすいアウトライン形式のフォントデータを用いるようにしてもよい。
【0031】
確定文字バッファー15は、仮名漢字変換機能やコード変換機能によって、確定入力された文字コード列を格納するバッファーである。
【0032】
仮名漢字変換処理部21は、仮名入力バッファー11に格納された仮名文字列を仮名漢字変換辞書13を用いて漢字文字列に変換する。仮名漢字変換処理部21は、変換した漢字文字列を変換候補バッファー12に出力して格納する。
【0033】
コード変換部22は、操作受付部10によって入力された文字コードに応じた漢字のフォントデータを、フォントデータ記憶部14から読み出して、表示出力駆動部30に出力する。さらに、ユーザーによって漢字が確定されると、当該文字コードを確定文字バッファー15に出力する。なお、文字コードは、JISコードやシフトJISコードとしてもよいし、句点コード等としてもよい。
【0034】
次に、漢字変換装置1の仮名漢字変換およびコード入力の動作について説明する。まず、漢字変換装置1の状態遷移について説明する。
図2は、第1の実施形態に係る漢字変換装置1の状態遷移図である。
【0035】
図2に示すように、漢字変換装置1は、テキスト編集状態ST10、第1の状態としての仮名漢字変換状態ST11、第2の状態としてのコード入力状態ST12に遷移可能となっている。
【0036】
テキスト編集状態ST10は、漢字変換装置1が、操作受付部10に備わる文字キーの押下によって、文字入力を受け付ける状態である。テキスト編集状態ST10においては、表示部31に文字入力のための文字入力画面(後述)が表示されている。入力された文字は、仮名入力バッファー11に格納され、選択キーや変換キー等の押下によって確定や変換されるまでは未確定である。確定された文字は、確定文字バッファー15に格納される。
【0037】
テキスト編集状態ST10において、操作受付部10に備わる変換キーが押下されると、漢字変換装置1は、仮名漢字変換状態ST11に遷移する。また、テキスト編集状態ST10において、操作受付部10に備わるコード入力キーが押下されると、漢字変換装置1は、コード入力状態ST12に遷移する。
【0038】
仮名漢字変換状態ST11は、仮名入力バッファー11に格納されている仮名文字の仮名漢字変換処理を行う状態であり、変換候補を表示して、ユーザーに選択させる状態である。
【0039】
仮名漢字変換状態ST11において、ユーザーによって漢字候補が選択されると、漢字変換装置1は、テキスト編集状態ST10に遷移する。また、仮名漢字変換状態ST11では、「無い時は」という項目を表示する。ユーザーによって「無い時は」という項目が選択されると、漢字変換装置1は、コード入力状態ST12に遷移する。ここで、「無い時は」という項目は、最後尾の漢字候補の次に表示される項目の名称である。「無い時は」の項目が、所定の項目に相当する。
【0040】
コード入力状態ST12は、後述するコード入力画面を表示して、ユーザーに文字コード(コード番号)を入力させ、その文字コードに対応した漢字(文字)候補を表示し、ユーザーに選択させる状態である。
【0041】
コード入力状態ST12において、ユーザーによって漢字候補が選択されると、漢字変換装置1は、テキスト編集状態ST10に遷移する。
【0042】
次に、漢字変換装置1において、仮名漢字変換およびコード入力を行う際の操作と画面(即ち表示部31の表示)の遷移と処理について説明する。
図3は、漢字変換装置1において、仮名漢字変換およびコード入力を行う際の画面とその遷移の説明図である。
【0043】
図3の画面G101は、テキスト編集状態ST10であり、文字入力のための文字入力画面を表している。画面G101では、「えん」という仮名文字が入力されている状態を表している。このとき、「えん」の文字列は、仮名入力バッファー11に格納されている。そして、画面G101上では、未確定の文字として白黒反転した文字で表される。なお、数字の「1」は、1行目を表したマークである。
【0044】
画面G101において、操作受付部10に備わる変換キーが押下されると、制御部20は、仮名漢字変換処理部21に指示を出し、仮名入力バッファー11に格納されている仮名文字列に応じた漢字変換候補を、仮名漢字変換辞書13を参照して選出し、変換候補バッファー12に出力する。そして、仮名漢字変換処理部21は、変換候補バッファー12に格納された漢字候補のうちの1つを表示出力駆動部30に表示させる。画面G102は、漢字候補の1つ「円」を画面G102の下部に白黒表示している状態を表している。この画面G102から仮名漢字変換状態ST11となる。
【0045】
画面G102において、変換キーが押下されると、制御部20は仮名漢字変換処理部21に指示を出して、変換候補バッファー12に格納されている漢字候補を複数表示する。本実施形態の画面G103においては、漢字候補は3つ表示されており、カーソルがある漢字候補は白黒反転表示されている。さらに、画面G103の下部には、カーソルがある漢字候補が白黒反転表示されている。
【0046】
また、画面G103の左側には、漢字候補の番号(変換候補バッファー12に格納された漢字候補の中での優先度等の順番)と、「/(スラッシュ)」と、漢字候補の数(変換候補バッファー12に格納された漢字候補の総数)とが候補番号表示KBとして表示されている。画面G103では、候補番号表示KBの「002」が漢字候補の番号であり、「021」が漢字候補の数である。これにより、ユーザーは、漢字候補がいくつあり、カーソルのある漢字候補が何番目かを知ることができる。
【0047】
画面G103において、変換キーが19回押下されると、21番目の漢字候補「淵」にカーソルがある状態となる。このとき、制御部20は、仮名漢字変換処理部21に指示を出して、21番目の漢字候補「淵」の次(下)の項目として、「無い時は」という文字列の項目を表示させる。
【0048】
画面G104において、変換キーが押下されると、「無い時は」の項目にカーソルがある画面G105の状態となる。このとき、「無い時は」は漢字候補ではないため、候補番号表示KBは表示されない。また、画面G105の下部には、漢字候補は表示しない。
【0049】
画面G105において、操作受付部10に備わる選択キーが押下されると、制御部20は、仮名漢字変換状態ST11を終了させ、コード入力状態ST12に遷移させる。コード入力状態ST12では、コード入力画面G106が表示される。コード入力画面G106では、上部に「コード入力」の文字列が表示され、下部に、文字コードを入力させるためのコード番号入力枠CNが表示される。
【0050】
次に、図4で、漢字変換装置1のコード入力状態ST12における動作を説明する。
図4は、漢字変換装置1において、コード入力を行う際の画面とその遷移の説明図である。
【0051】
図3の画面G106において、操作受付部10に備わる文字キーである「6」「8」「4」「6」キーが押下されると、図4の画面G201が表示される。画面G201は、コード入力状態ST12であり、コード番号入力枠CNには、入力された文字コード「6846」が表示されている。
【0052】
画面G201において、変換キーが押下されると、制御部20はコード変換部22に指示を出して、入力された文字コードに応じた漢字のフォントデータを、フォントデータ記憶部14から読み出して、漢字候補として表示させる。これが画面G202である。本実施形態では、句点コードの漢字として、「篶」という漢字が候補として反転表示されている。
【0053】
画面G202において、選択キーが押下されると、制御部20はコード変換部22に指示を出して、選択された「篶」という漢字が確定入力されたと判断して、確定文字バッファー15に出力させ、テキスト編集状態ST10に遷移する。テキスト編集状態ST10では、表示部31は、画面G203のように、確定文字バッファー15の文字を画面表示する。
【0054】
上述した第1の実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(1)漢字変換装置1は、テキスト編集状態ST10と仮名漢字変換状態ST11とコード入力状態ST12とに切り替わる。仮名漢字変換状態ST11では、仮名文字の入力を受け付けて、漢字候補を表示し、ユーザーに漢字候補から1つを選択させる。コード入力状態ST12では、文字コードの入力を受け付けて、文字コードに応じた漢字を選択させる。そして、漢字変換装置1は、仮名漢字変換状態ST11において、「無い時は」という項目を表示し、「無い時は」が選択された場合に、コード入力状態ST12に遷移する。これにより、仮名漢字変換で表示されない漢字を、コード入力によって選択させることが可能になる。つまり、コード入力という機能を知らないユーザーを、仮名漢字変換状態ST11から、コード入力状態ST12による漢字の選択機能に導くことができるため、利便性が向上する。
【0055】
(2)漢字変換装置1は、仮名漢字変換状態ST11において、「無い時は」の項目を、仮名文字に対応した最後尾の漢字候補の次に表示する。これにより、ユーザーは、全ての漢字候補を確認した後で、「無い時は」を選択してコード入力機能を利用することができるため、有益である。
【0056】
(3)漢字変換装置1は、仮名漢字変換状態ST11において、コード入力状態ST12に遷移させるための項目は、「無い時は」という語句として表されている。つまり、仮名漢字変換に漢字候補がない場合に選択する項目である旨を語句として表している。これにより、ユーザーは、変換状態の種別や方法を記憶する必要がなく、コード入力という機能を知らないユーザーを、仮名漢字変換状態ST11からコード入力状態ST12による漢字の選択機能に導くことができるため、利便性が向上する。
【0057】
(第2の実施形態)
第2の実施形態では、仮名漢字変換機能からコード入力機能、手書き入力機能、部首変換機能、および総画数変換機能に切り替え可能な漢字変換装置について説明する。
【0058】
図5は、第2の実施形態に係る漢字変換装置2の構成を示すブロック図である。
図5に示すように、漢字変換装置2は、操作受付部10、仮名入力バッファー11、変換候補バッファー12、仮名漢字変換辞書13、フォントデータ記憶部14、確定文字バッファー15、手書き入力受付部16、制御部20、仮名漢字変換処理部21、コード変換部22、手書き入力処理部23、部首変換処理部24、総画数変換処理部25、表示出力駆動部30、表示部31等を備えている。これらの構成部は互いにバス50を介して接続されている。
【0059】
操作受付部10、仮名入力バッファー11、変換候補バッファー12、仮名漢字変換辞書13、フォントデータ記憶部14、確定文字バッファー15、制御部20、仮名漢字変換処理部21、コード変換部22、表示出力駆動部30、表示部31の構成は、第1の実施形態の漢字変換装置1と同様であるため、説明は省略する。
【0060】
手書き入力受付部16は、手書きパッド等により構成されており、ユーザーからの文字の手書き入力操作を受け付ける。ユーザーが、手書き入力受付部16にタッチペン等を用いて文字入力をすると、手書き入力受付部16は、この入力軌跡に基づいて、当該軌跡に相当する字画を含む文字を推定して、その文字コードを手書き入力処理部23に通知する。なお、手書き入力受付部16が検知する手書き入力は、上述したように手書きパッド等にタッチペン等で接触された軌跡を検知するものであってもよいし、入力領域におけるカーソル等の表示位置をマウス等で操作されたときの軌跡を検知するものであってもよい。
【0061】
手書き入力処理部23は、手書き入力受付部16から通知された文字コードに応じた漢字のフォントデータを、フォントデータ記憶部14から読み出して、表示出力駆動部30に出力する。さらに、ユーザーによって漢字(文字)が確定されると、当該漢字の文字コードを確定文字バッファー15に出力する。
【0062】
部首変換処理部24は、入力された部首の画数に対応する部首文字を一覧表示してユーザーに選択させる。ユーザーが所望の部首を選択すると、部首変換処理部24は、選択された部首を含む漢字を一覧表示してユーザーに選択させる。ユーザーが所望の漢字を選択すると、部首変換処理部24は、選択された漢字のフォントデータをフォントデータ記憶部14から読み出して、表示出力駆動部30に出力する。さらに、ユーザーによって漢字が確定されると、当該漢字の文字コードを確定文字バッファー15に出力する。
【0063】
総画数変換処理部25は、入力された総画数に対応する漢字を一覧表示してユーザーに選択させる。ユーザーが所望の漢字を選択すると、総画数変換処理部25は、選択された漢字のフォントデータをフォントデータ記憶部14から読み出して、表示出力駆動部30に出力する。さらに、ユーザーによって漢字が確定されると、当該漢字の文字コードを確定文字バッファー15に出力する。
【0064】
次に、漢字変換装置2の仮名漢字変換、コード入力、手書き入力、部首変換、総画数変換、および変換方式選択の動作について説明する。まず、漢字変換装置2の状態遷移について説明する。
図6は、第2の実施形態に係る漢字変換装置2の状態遷移図である。
【0065】
図6に示すように、漢字変換装置2は、テキスト編集状態ST10、仮名漢字変換状態ST11、変換方式選択状態ST21、コード入力状態ST22、手書き入力状態ST23、部首変換状態ST24、総画数変換状態ST25に遷移可能となっている。
【0066】
テキスト編集状態ST10は、第1の実施形態と同様に、漢字変換装置2が、操作受付部10に備わる文字キーの押下によって、文字入力を受け付ける状態である。入力された文字は、仮名入力バッファー11に格納され、選択キーや変換キー等が押下されて確定されるまでは未確定である。確定された文字は、確定文字バッファー15に格納される。
【0067】
テキスト編集状態ST10において、操作受付部10に備わる変換キーが押下されると、漢字変換装置2は、仮名漢字変換状態ST11に遷移する。また、テキスト編集状態ST10において、操作受付部10に備わるコード入力キーが押下されると、漢字変換装置1は、コード入力状態ST22に遷移する。また、テキスト編集状態ST10において、操作受付部10に備わる手書き入力キーが押下されると、漢字変換装置2は、手書き入力状態ST23に遷移する。また、テキスト編集状態ST10において、操作受付部10に備わる部首変換キーが押下されると、漢字変換装置2は、部首変換状態ST24に遷移する。また、テキスト編集状態ST10において、操作受付部10に備わる総画数変換キーが押下されると、漢字変換装置2は、総画数変換状態ST25に遷移する。
【0068】
仮名漢字変換状態ST11は、第1の実施形態と同様に、仮名入力バッファー11に格納されている仮名文字の仮名漢字変換処理を行う状態であり、変換候補を表示して、ユーザーに選択させる状態である。
【0069】
仮名漢字変換状態ST11において、ユーザーによって漢字候補が選択されると、漢字変換装置2は、テキスト編集状態ST10に遷移する。また、仮名漢字変換状態ST11において、ユーザーによって「無い時は」という項目が選択されると、漢字変換装置2は、変換方式選択状態ST21に遷移する。ここで、「無い時は」という項目は、最後尾の漢字候補の次に表示される項目の名称である。
【0070】
変換方式選択状態ST21は、後述する変換方式選択画面を表示して、ユーザーに漢字変換方式を選択させる状態である。
【0071】
変換方式選択状態ST21において、ユーザーによって「コード入力」が選択されると、漢字変換装置2は、コード入力状態ST22に遷移する。変換方式選択状態ST21において、ユーザーによって「手書き入力」が選択されると、漢字変換装置2は、手書き入力状態ST23に遷移する。変換方式選択状態ST21において、ユーザーによって「部首変換」が選択されると、漢字変換装置2は、部首変換状態ST24に遷移する。変換方式選択状態ST21において、ユーザーによって「総画数変換」が選択されると、漢字変換装置2は、総画数変換状態ST25に遷移する。
【0072】
コード入力状態ST22は、第1の実施形態と同様に、コード入力画面を表示して、ユーザーに文字コード(コード番号)を入力させ、その文字コードに対応した漢字(文字)候補を表示し、ユーザーに選択させる状態である。
【0073】
コード入力状態ST22において、ユーザーによって漢字(文字)候補が選択されると、漢字変換装置2は、テキスト編集状態ST10に遷移する。
【0074】
手書き入力状態ST23は、手書き入力受付部16による手書き入力を受け付けて、推定された漢字(文字)候補を表示し、ユーザーに選択させる状態である。
【0075】
手書き入力状態ST23において、ユーザーによって漢字候補が選択されると、漢字変換装置2は、テキスト編集状態ST10に遷移する。
【0076】
部首変換状態ST24は、部首画数を入力させる画面を表示して、ユーザーに部首画数を入力させる。さらに、その部首画数の部首候補の画面を表示して、ユーザーに部首を選択させる。さらに、その部首を含む漢字候補の画面を表示して、ユーザーに漢字を選択させる状態である。
【0077】
部首変換状態ST24において、ユーザーによって漢字候補が選択されると、漢字変換装置2は、テキスト編集状態ST10に遷移する。
【0078】
総画数変換状態ST25は、総画数を入力させる画面を表示して、ユーザーに総画数を入力させる。さらに、その総画数の漢字候補の画面を表示して、ユーザーに漢字を選択させる状態である。
【0079】
総画数変換状態ST25において、ユーザーによって漢字候補が選択されると、漢字変換装置2は、テキスト編集状態ST10に遷移する。
【0080】
次に、漢字変換装置2において、仮名漢字変換、変換方式選択、および部首変換を行う際の操作と画面(即ち表示部31の表示)の遷移と処理について説明する。
図7は、漢字変換装置2において、仮名漢字変換、変換方式選択、および部首変換を行う際の画面とその遷移の説明図である。
【0081】
図7の画面G301から画面G305までの画面遷移と処理は、第1の実施形態の図3の画面G101から画面G105までと同様である。よって、説明は省略する。
【0082】
画面G305において、操作受付部10に備わる選択キーが押下される(即ち「無い時は」が選択される)と、制御部20は、仮名漢字変換状態ST11を終了させ、変換方式選択状態ST21に遷移させる。変換方式選択状態ST21では、画面G306に示すように、変換方式選択画面が表示される。変換方式選択画面では、上部に「変換方式選択」の文字列が表示され、その下部に、変換方式の候補「コード入力」、「手書き入力」、「部首変換」が表示される。なお、画面G306では表示していないが、変換方式の候補としてさらに、「総画数変換」も選択可能とする。
【0083】
次に、図8を用いて、漢字変換装置2の変換方式選択状態ST21、および部首変換状態ST24における動作を説明する。
図8は、漢字変換装置2において、変換方式選択および部首変換を行う際の画面とその遷移の説明図である。
【0084】
図7の画面G306において、操作受付部10に備わる下方向の矢印キーが2回押下されると、図8の画面G401が表示される。画面G401は、変換方式選択状態ST21であり、カーソルが「部首変換」の候補に移動して、白黒反転表示されている。
【0085】
画面G401において、選択キーが押下されると、制御部20は部首変換処理部24に指示を出して、部首画数入力画面G402を表示させる。部首画数入力画面G402は、部首変換状態ST24であり、上部に「部首画数」の文字列が表示され、下部に部首画数を入力させるための部首画数入力枠BNが表示される。
【0086】
画面G402において、操作受付部10に備わる文字キーである「6」キーが押下されると、画面G403が表示される。画面G403では、部首画数入力枠BNには、入力された部首画数「6」が表示されている。
【0087】
画面G403において、選択キーが押下されると、制御部20は部首変換処理部24に指示を出して、入力された部首画数に応じた部首文字のフォントデータを、フォントデータ記憶部14から読み出して、部首選択候補として表示させる。これが画面G404である。画面G404では、上部に「部首選択」の文字列が表示され、その下に画数「6」の部首選択候補が表示されている。本実施形態では、部首選択候補として「竹」が選択され白黒反転表示されている。
【0088】
画面G404において、選択キーが押下されると、制御部20は部首変換処理部24に指示を出して、選択された「竹」という部首が確定されたとして、「竹」を部首とする漢字候補を表示させる。これが画面G405である。漢字候補選択画面G405では、カーソルのある漢字候補「篶」が、画面上部に拡大表示されている。さらに、画面下部には、漢字候補が複数表示されている。
【0089】
画面G405において、選択キーが押下されると、制御部20は部首変換処理部24に指示を出して、選択された「篶」という漢字が確定入力されたとして、フォントデータ記憶部14から確定文字バッファー15に出力させ、テキスト編集状態ST10に遷移する。テキスト編集状態ST10では、表示部31は、画面G406のように、確定文字バッファー15の文字を画面表示する。
【0090】
上述した第2の実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(1)漢字変換装置2は、仮名漢字変換状態ST11において、「無い時は」が選択された場合に、変換方式選択状態ST21に遷移する。変換方式選択状態ST21では、コード入力状態ST22、手書き入力状態ST23、部首変換状態ST24、および総画数変換状態ST25のうちのいずれかに遷移するための変換状態候補を表示して、ユーザーに選択させる。変換方式選択状態ST21において、ユーザーによって選択操作がなされると、制御部20は、選択された変換状態に遷移させる。これにより、ユーザーは、仮名漢字変換で表示されない漢字を、所望の変換状態(変換方式)によって選択(変換)することが可能になるため、利便性が向上する。
【0091】
(2)漢字変換装置2は、仮名漢字変換状態ST11において、「無い時は」の項目を、仮名文字に対応した最後尾の漢字候補の次に表示する。これにより、ユーザーは、全ての漢字候補を確認した後で、「無い時は」を選択して変換方式を選択することができるため、有益である。
【0092】
(3)漢字変換装置2は、仮名漢字変換状態ST11において、変換方式選択状態ST21に遷移させるための項目は、「無い時は」という語句として表されている。つまり、仮名漢字変換に漢字候補がない場合に選択する項目である旨を語句として表している。これにより、ユーザーは、変換状態の種別や方法を記憶する必要がなく、様々な漢字変換機能を知らないユーザーを、仮名漢字変換状態ST11からコード入力状態ST22や手書き入力状態ST23、部首変換状態ST24、総画数変換状態ST25という漢字の選択機能に導くことができるため、利便性が向上する。
【0093】
また、上述した実施形態は、上記機能を実現するためのプログラムをコンピューターで読み取り可能に記録した記録媒体等の態様で構成することも可能である。記録媒体としては、フレキシブルディスクやハードディスク、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disk)、Blu−ray Disc(登録商標)、光磁気ディスク、不揮発性メモリーカード、漢字変換装置の内部記憶装置(RAMやROM等の半導体メモリー)、及び外部記憶装置(USB(Universal Serial Bus)メモリー等)等、前記コンピューターが読み取り可能な種々の媒体を利用することができる。
【0094】
なお、上述した実施形態に限定されず、種々の変更や改良等を加えて実施することが可能である。変形例を以下に述べる。
【0095】
(変形例1)上記第1の実施形態では、仮名漢字変換状態ST11からコード入力状態ST12に遷移する例を示したが、仮名漢字変換状態ST11から手書き入力状態ST23や部首変換状態ST24、総画数変換状態ST25に遷移するものとしてもよい。
【0096】
(変形例2)上記第2の実施形態では、変換方式選択状態ST21から部首変換状態ST24に遷移する例を示したが、変換方式選択状態ST21からコード入力状態ST22や手書き入力状態ST23、部首変換状態ST24、総画数変換状態ST25に遷移するものとしてもよい。
【0097】
(変形例3)上記第2の実施形態では、部首変換状態ST24における部首変換は、ユーザーに部首画数を入力させて、さらに部首を選択させるものとしたが、ユーザーに部首の読みを入力させて、さらに部首を選択させるものとしてもよい。
【0098】
(変形例4)上記実施形態では、第1の状態は、読み仮名をひらがなで入力する仮名漢字変換状態ST11としたが、第1の状態は、読み仮名を英字や他の言語文字で入力するような漢字変換状態としてもよい。
【0099】
(変形例5)上記実施形態では、仮名漢字変換状態ST11では、読み仮名文字に対応した漢字候補を表示するものとしたが、漢字候補以外の変換候補を表示してもよい。例えば、ひらがなやカタカナ、英字(ローマ字)等の変換候補を表示してもよい。
【0100】
(変形例6)上記実施形態では、仮名漢字変換状態ST11において、「無い時は」という語句の文字列の項目を表示するものとしたが、「無い時は」という語句の文字列に限定するものではない。
【0101】
(変形例7)上記実施形態では、表示部31は液晶ディスプレイとしたが、これには限定しない。他の表示装置としてもよい。
【符号の説明】
【0102】
1,2…漢字変換装置、10…操作受付部、11…仮名入力バッファー、12…変換候補バッファー、13…仮名漢字変換辞書、14…フォントデータ記憶部、15…確定文字バッファー、16…手書き入力受付部、20…制御部、21…仮名漢字変換処理部、22…コード変換部、23…手書き入力処理部、24…部首変換処理部、25…総画数変換処理部、30…表示出力駆動部、31…表示部、50…バス。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
文字の入力および選択操作を受け付ける操作受付部と、
文字を表示する表示部と、
読み仮名文字の入力を受け付けて、前記読み仮名文字に対応した漢字候補を表示し、前記漢字候補から1つを選択させる第1の状態と、所定の入力操作に応じて漢字を選択する第2の状態とを切り替える制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記第1の状態において、前記漢字候補に加えて所定の項目を表示し、前記所定の項目が選択された場合に、前記第2の状態に遷移させることを特徴とする漢字変換装置。
【請求項2】
請求項1に記載の漢字変換装置であって、
前記第2の状態は、
文字コードを入力させて、前記文字コードに応じた漢字候補を表示し、前記漢字候補から1つを選択させるコード入力状態、
手書き入力を受け付けて、前記手書き入力された漢字候補を表示し、前記漢字候補から1つを選択させる手書き入力状態、
部首を選択させて前記部首に応じた漢字候補を表示し、前記漢字候補から1つを選択させる部首変換状態、
または、総画数を入力させて、前記総画数に応じた漢字候補を表示し、前記漢字候補から1つを選択させる総画数変換状態、
のいずれかの変換状態であることを特徴とする漢字変換装置。
【請求項3】
請求項2に記載の漢字変換装置であって、
前記第1の状態において、前記制御部は、前記所定の項目が選択された場合に、前記コード入力状態、前記手書き入力状態、前記部首変換状態、および前記総画数変換状態のうちのいずれかの変換状態に遷移させるための変換状態候補を表示して選択させる変換方式選択状態に遷移させ、
前記変換方式選択状態において選択操作がなされると、前記制御部は、選択された変換状態に遷移させることを特徴とする漢字変換装置。
【請求項4】
請求項1に記載の漢字変換装置であって、
前記制御部は、前記第1の状態において、前記所定の項目を前記読み仮名文字に対応した最後尾の漢字候補の次に表示させることを特徴とする漢字変換装置。
【請求項5】
請求項1に記載の漢字変換装置であって、
前記所定の項目として表示される語句は、前記読み仮名文字に対応した漢字候補がない場合に選択する項目である旨を表していることを特徴とする漢字変換装置。
【請求項6】
文字の入力および選択操作を受け付ける操作受付部と、文字を表示する表示部とを備えた漢字変換装置の制御方法であって、
読み仮名文字の入力を受け付けて、前記読み仮名文字に対応した漢字候補を表示し、前記漢字候補から1つを選択させる第1の状態と、所定の入力操作に応じて漢字を選択する第2の状態とを切り替える制御ステップを有し、
前記制御ステップでは、前記第1の状態において、前記漢字候補に加えて所定の項目を表示し、前記所定の項目が選択された場合に、前記第2の状態に遷移させることを特徴とする漢字変換装置の制御方法。
【請求項7】
コンピューターに、請求項6に記載の漢字変換装置の制御方法における各ステップを実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−8211(P2013−8211A)
【公開日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−140628(P2011−140628)
【出願日】平成23年6月24日(2011.6.24)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】