説明

漬け物ゼリー加工食品

【課題】漬け物は、単純な形状に切断されて食卓に並べられ、「新鮮さ、明るさ、美しさ、楽しさ又は面白さ。」や「味、香り、彩り」などがあるとは言えず、また料理の主菜のような扱いともなれず、漬け物の消費拡大が計られない点である。
【解決手段】漬け物を所定の具象体を連想できる具象形状に成形し、薬味、添えづま、添え花のいずれか一種又は二種以上を添えて、透明又は半透明のゼリー体に封じ込めたことで、漬け物の「新鮮さ、明るさ、美しさ、楽しさ又は面白さ。」や「味、香り、彩り」などを向上させて、漬け物の消費拡大に貢献できることを特徴としている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、漬け物に薬味、添えづま、添え花のいずれか一種又は二種以上を添えてゼリー体に封じ込めたことに関する漬け物ゼリー加工食品に関する。
【背景技術】
【0002】
漬け物は加工食品の中で最も古い歴史を持ち、保存食品として、塩・醤油・酢・酒・みそ等の漬け汁・漬け液や漬け床を利用して、大根・人参・茄子・ごぼうや蛸・烏賊・あわび等の数百種類を越す野菜や魚介類を調味、貯蔵してあるもので、主に料理の副菜として食卓に並べられる他、酒のつまみ、お茶飲みのつまみなどとして食される食品である。
【0003】
従来の漬け物は、漬け物が空気に触れると酸化等により味や色が変わりやすく、外見は大昔から変わらず、野菜などの原形の一部をとどめる輪切り、短冊切りなどした単純な形状に切断されて食卓に並べられ食される食品である。
【0004】
出願人は以前、漬け物の消費拡大を目的に、漬け物を団子の内部に入れた漬け物入り団子(例えば、特許文献1参照。)を開発したが、漬け物を噛み切りやすくして団子生地の内部に含めたものでは、漬け物入り団子を食する機会は、従来団子を食する、お茶のみや花見などの機会だけで、今ひとつ、漬け物自体をアピールして漬け物を食する機会を増やせず、漬け物の消費拡大に大きく貢献できなかった。
【特許文献1】特開2005−287352号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
解決しようとする問題点は、日本人は食品の価値を見た目で決める傾向があると言われ、各種の食品が「新鮮さ、明るさ、美しさ、楽しさ又は面白さ。」や日本料理などに求められるような「味、香り、彩り」などとした付加価値をつけて消費を拡大させる傾向であるが、野菜の漬け物は料理の副菜として食卓に並べられる傾向のもので、外見もあまり気にされない傾向があってか大昔から変わらず野菜などの原形の一部をとどめる輪切り、短冊切りなどした単純な形状に切断されて食卓に並べられ、また漬け物が空気に触れると酸化等により漬け物の味や香りや色も変わりやすくなるなどで、漬け物は「新鮮さ、明るさ、美しさ、楽しさ又は面白さ。」や日本料理などに求められるような「味、香り、彩り」などがあるとは言えず、また料理の主菜のような扱いともなれず、現代の和洋入り乱れて多様化したした食習慣を持つ現代人には敬遠され、漬け物の消費拡大が計られない点である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の請求項1に記載の発明は、以上のような課題を解決するものであって、漬け物に、薬味、添えづま、添え花のいずれか一種又は二種以上を添えて、ゼリー体の内部に封じ込めたことを特徴とする漬け物ゼリー加工食品である。
【0007】
前記薬味とは、料理に少量加えるだけで、その味を引き締め、香りを添えて食欲をそそる効果を出すため、あるいは料理に彩りを添えるために用いられる、香辛料や野菜の総称。香味野菜とも呼ばれているものであり、鰹節など動物性のものもある。
【0008】
前記薬味の種類は、ネギ、タマネギ、ニンニク、セリ、ミツバ、シソ、ミョウガ、山椒の葉、レモンの葉、貝割れ大根、海苔、アオノリ、ショウガ、ワサビ、ダイコン、唐辛子、七味唐辛子、コショウ、カラシ、ワサビ、サンショウ、ユズ、カボス、スダチ、レモン、梅干し、乾し葡萄、胡麻、ピーナッツ、クルミ、松の実、鰹節、サクラエビ、金粉などが一般に知られている。
【0009】
また、前記薬味には薬膳的な効能があることが、例えば、「カラシ、山椒、シソ、ショウガ、大根おろし、ニンニク、ワサビなどには殺菌・抗菌作用。カラシ、山椒、シソ、ショウガ、スダチ、大根おろし、ニンニク、ネギ、ユズ、ワサビなどには食欲増進。ショウガ、唐辛子などには発汗作用。胡麻、ショウガ、ニンニク、ネギなどには血行改善。カボス、ショウガ、スダチ、ニンニク、ネギ、海苔などには疲労回復。」などの薬膳的な効能があると古くから一般に知られている。
【0010】
漬け物に添える前記薬味は、「ダイコン、ショウガ、ワサビ、ニンニクなどをすりおろしたり。胡麻、コショウ、サンショウなどをすりつぶしたり。ネギ、トウガラシなどを小口切りしたり。シソ、ネギ、ショウガ、カボス、スダチ、ユズ、海苔などを千切りしたり。カボス、スダチ、ユズを輪切りしたり。ショウガ、ニンニクなどを薄切りしたり。ショウガ、ニンニク、ネギなどをみじん切りしたり。ワサビ、カラシなどを練り物にしたり。」などとしたものを、ゼリー体に封じ込められる漬け物の味や色合いや分量若しくは大きさなどとのかねあいを考慮して一種又は二種以上を選択して、米粒大の分量からゼリー体に封じ込められる漬け物の分量以下の分量にして、その漬け物の味が薬味によって消されない程度の分量(漬け物の分量や薬味の種類や人の好みによって違いがある。)に調整して添えることが望ましい。更に望ましくは、下記に記載の薬膳的な効能も考慮して、添えられることが望ましい。
【0011】
また、漬け物に添える前記薬味の添え方は、薬味を「すりおろしたり、すりつぶしたり、小口切りしたり、千切りしたり、輪切りしたり、薄切りしたり、みじん切りしたり、練り物にしたり。」などした薬味を、漬け物の上に載せたり、漬け物の下に敷いたり、漬け物の横にならべるようにしたり、刻んだり粉末にした薬味を漬け物にからめたり、練り物にした薬味を漬け物に塗ったり貼り付けるようにしたりして添えられるが、望ましくは、薬味が透き通るゼリー体を通して外部から見え、薬味による彩りアップなどの変化を目でも楽しめ、食欲の高揚を感じられるように、漬け物の上に載せたり、漬け物の横にならべたり、漬け物の上に塗ったり貼り付けるなどのようにして添えられることが望ましい。
【0012】
以上のような構成であるから、前記薬味を漬け物に添えてゼリー体の内部に封じ込めたことで、漬け物が空気に触れると酸化等により味や香りや色が変わりやすくなるなどの問題を改善し、薬味の辛味などにより漬け物の風味をアップさせたり、薬味の香りで食欲増進をさせたり、薬味の持つ色で漬け物の彩りをアップさせたりと漬け物の味、香り、彩りを向上させることができ、漬け物の消費拡大に貢献できる漬け物ゼリー加工食品を提供できるとしている。
【0013】
また、薬味も漬け物に添えてゼリー体の中に封じ込めたことで、薬味の長所ともなる「香り」や「味」が、時間が経つと揮発して薄れてしまい、薬味の薬効も半減してしまうとしたことの問題も、、薬味をゼリー体に封じ込めたことで「香り」や「味」の揮発を防ぎ、薬味の薬効成分による薬味の効能を逃すことなく確実に食べられ、消費者が食欲増進や健康促進の効能を期待して、健康食品のようなイメージでも食べられ、漬け物の消費拡大に貢献できる漬け物ゼリー加工食品を提供できるとしている。
【0014】
また、本発明の漬け物ゼリー加工食品を寿司飯などの上に載せて握り寿司のようにして食べたり、漬け物の刺身のようにして食べたりなどすることで、漬け物を副菜から主菜ような扱いにした食べ方もでき、現代の和洋入り乱れて多様化したした食習慣を持つ現代人にも敬遠されない、漬け物の消費拡大に貢献できる漬け物ゼリー加工食品を提供できるとしている。
【0015】
前記添えづまとは、料理に用いる飾りづまともいって、名のとおり妻のように主材料を引き立て、味や見た目をより効果的にする役目をし、いずれも食べられるもので、香りや微妙な辛味で味の変化をも楽しませてくれるものである。
【0016】
前記添えづまの種類は、薬味として使用される種類のものもあるが、青ジソ、紫芽、たで、芽たで、穂じそ、芽ねぎ、刻み小ねぎ、ミョウガ、防風、姫大根、すず菜、貝割れ葉、三つ葉、木の芽、ユズ、スダチなどが一般に知られている。
【0017】
漬け物に添える前記添えづまは、原形のままでも飾れる小さめの添えづま、例えば「穂ジソ、芽ネギ、三つ葉、木の芽」などを選択して添えられることが望ましく、薬味若しくは添え花と組み合わせて用いる場合、薬味や添え花に用いない種類のものを選択することが望ましい。
【0018】
また、漬け物に添える前記添えづまの添え方は、ゼリー体に封じ込められる漬け物とのかねあいを考慮して、ゼリー体に封じ込められる漬け物の大きさより小さく切って、漬け物の上に載せたり、漬け物の下に敷いたり、漬け物の横にならべるようにしたり、漬け物の上に立てるようにするなどして添えられるが、望ましくは、添えづまが透き通るゼリー体を通して外部から見え、添えづまによる彩りアップなどの変化を目でも楽しめ、食欲の高揚を感じられるように、漬け物の上に載せたり、漬け物の横にならべたり、漬け物の上に立てるようにするなどして添えられることが望ましい。
【0019】
以上のような構成であるから、前記添えづまを漬け物に添えてゼリー体の内部に封じ込めたことで、添えづまの持つ微妙な辛味や色や香りで、漬け物の味、香、彩りなどを向上させられる。また、添えづまと薬味や添え花などと組み合わせて、さらに漬け物の味、香り、彩りを向上させた漬け物ゼリー加工食品を提供することができる。
【0020】
前記添え花とは、一輪、一枝の季節の花を添えることで、料理に華やかさや季節感を出させて、料理を見た目で楽しませ食欲を高揚させる役目をするものである。
【0021】
前記添え花の種類は、薬味として使用される種類の花もあるが、梅、桜、ぼけ、海棠、ほうずき、花きゅうり、春蘭、花わさび、菜の花、姫りんごの花、なすの花、花穂じそ、ゆずの花、昼顔、にらの花、菊の花、なた豆の花などの他に、エデェイブルフラワーのバラ、デンファレ、ナスタチューム、バンジー、カレンジュラ、プリムラ、カーネーションなどが一般に知られている。
【0022】
漬け物に添える前記添え花は、食べられる花を用い、最近話題のエデェイブルフラワーも用いられ、生花のままゼリーにいれたり、塩漬けしたり、シロップ漬けしたりして食べられている「梅、桜、桃、花わさび、菜の花、菊の花、バラ、バンジー。」などの小さめの花を選択して添えられることが望ましく、薬味若しくは添えづまと組み合わせて用いる場合、薬味や添えづまに用いない種類の花を選択することが望ましい。
【0023】
また前記添え花の添え方は、ゼリー体に封じ込められる漬け物の色や大きさとのかねあいを考慮して、ゼリー体に封じ込められる漬け物の色より色鮮やかで、ゼリー体に封じ込められる漬け物の大きさより小さくして添えられることが望ましく、小さい花は原形のまま一輪若しくは数輪、大きい花は花びらをバラバラにして、漬け物の上にそっと載せたり、漬け物の横にそっとならべたり、枝付きの添え花を生け花のように漬け物の上に立てるようにするなどして、添え花が透き通るゼリー体を通して外部から見え、添え花による華やかさや季節感などの変化を目でも楽しめ、食欲の高揚を感じられるように添えることが望ましい。
【0024】
以上のような構成であるから、前記添え花を漬け物に添えてゼリー体の内部に封じ込めたことで、添え花の持つ華やかさや季節感などで、例え小さな添え花を1輪のせただけでも、地味な色合いの漬け物を、見た目、明るく華やいで季節感のある漬け物に見えるなど、漬け物の味、香り、彩りに見た目からもよい感じの変化を与え、食べたい気持ちを高揚させるなどで、漬け物の消費拡大に貢献できるとした効果が期待できる漬け物ゼリー加工食品を提供できるとしている。また、添え花と薬味や添えづまとを組み合わせて、薬味、添えづま、添え花による生け花を盛り合わせたような漬け物をゼリー体の内部に封じ込めることで、さらに漬け物の味、香り、彩りを向上させた漬け物ゼリー加工食品を提供することもできる。
【0025】
請求項2に記載の発明は、前記漬け物を、例えば、寿司ネタの「魚の刺身、イクラ、数の子、ウニ、エビ、カニ、ホタテ、貝、アワビ、卵の厚焼き。」等、加工食品の「胡麻豆腐、かまぼこ。」等、菓子の「煎餅、プリン、羊羹、饅頭。」等、縁起物の「松竹梅、鶴亀、梟。」等、人々が楽しさ又は面白さ、遊び心などが感じられる例えば「星、月、銀河、車、電車、飛行機、船、野球ボール、サッカーボール、バレーボールやキャラクターのアンパンマン、ドラえもん、ミッキー、ドナルド。」などの所定の具象体を連想できる具象形状に成形して、ゼリー体の内部に封じ込められて、「新鮮さ、明るさ、美しさ、楽しさ又は面白さ。」などの見た目のよい感じを漬け物に付加させていることを特徴とする請求項1に記載の漬け物ゼリー加工食品である。
【0026】
前記漬け物を所定の具象体を連想できる具象形状に成形する方法は、例えば、大根の塩漬けなどを輪切り、四半切りなどした板状の漬け物に刃物や彫刻刀などで「孔、溝、切り込み、切欠。」などを施して具象形状に成形したり、具象形状の抜き型で型抜きしたり、
【0027】
また、漬け物を「あられ切り、みじん切り、千切り、小口切り、ささがき。」などで細かく切断し、その細かく切断された漬け物を所定の具象体を連想できる具象形状の型枠内に入れて固めて、漬け物を所定の具象体を連想できる具象形状に成形する方法などが一般に知られている。
【0028】
また、前記漬け物は、刃物や彫刻刀並びに裁断機などを用いて、その漬け物の素材の野菜を、見た目に美しく、味も染め込みやすく、食べやすくするため、その漬け物の素材の野菜に最も適した、野菜の切り方「桂むき、千切り、輪切り、半月ぎり、いちょう切り、くし形切り、色紙切り、四半切り、短冊切り、拍子木切り、さいの目切り、あられ切り、みじん切り、小口切り、斜め切り、乱切り、ささがき、飾り切り、型抜き。」などのいずれか一種類の切り方又は二種類以上の切り方を組み合わせた切り方などにより、漬け物を一口で食べられる程度の範囲内の大きさで、漬け物の厚さも漬け物の繊維組織を噛み切れやすく薄く切断して、所定の具象体を連想できる具象形状に成形されることが望ましい。
【0029】
そのゼリー体に封じ込める漬け物の分量は、漬け物による植物繊維や食塩の摂取量を健康的に摂取できるよう考慮しながら、例えば、本発明の漬け物ゼリー加工食品をにぎり寿司や刺身など一口で食する食品に用いるなら、5mm〜10mm程度に薄く輪切りしたタクワン漬け1〜2枚程度から成る分量を一口分としたり、刺身の盛り合わせなど料理の一品として主菜のように用いるなら前記一口分の漬け物の3〜5倍程度の分量にするなど、ゼリー体に封じ込める漬け物の分量を調整して封じ込めることが望ましい。
【0030】
以上のような構成で、漬け物を所定の具象体を連想できる具象形状に成形し、さらに、漬け物の繊維組織を噛み切れやすく施されているから、以下のような効果が期待できる。
【0031】
前記漬け物を、寿司ネタの例えば「魚の刺身、イクラ、数の子、ウニ、エビ、カニ、ホタテ、貝、アワビ、卵の厚焼き。」等を連想させる具象形状にすることで、漬け物に寿司屋で目にする握り寿司の上に載せている豪華さ、美味しそうな寿司ネタを連想させ、さらに、漬け物をゼリー体に封じ込められたことも含めて「新鮮さ、明るさ、美しさ、楽しさ又は面白さ。」などの見た目のよい感じを漬け物に付加させて、回転寿司などで本物の寿司の間に並べて陳列し回転させて、漬け物を料理の副菜としての扱いから主菜としての扱いにした漬け物ゼリー加工食品を提供でき、漬け物の用途を大きく改革して漬け物の消費拡大に貢献できるとした効果が期待できる。
【0032】
また、前記漬け物を、加工食品の例えば「胡麻豆腐、かまぼこ。」等を連想させる具象形状にすることで、漬け物に総菜屋で目にする美味しそうな「胡麻豆腐、かまぼこ。」等を連想させ、さらに、漬け物をゼリー体に封じ込められたことも含めて「新鮮さ、明るさ、美しさ、楽しさ又は面白さ。」などの見た目のよい感じを漬け物に付加させて、本発明の漬け物ゼリー加工食品を本物の総菜等の間に陳列して提供でき、漬け物の消費拡大に貢献できるとした効果が期待できる。
【0033】
また、前記漬け物を、菓子の例えば「煎餅、プリン、羊羹、饅頭。」等を連想させる具象形状にすることで、漬け物にお菓子屋で目にする美味しそうな煎餅、プリン、羊羹、饅頭等を連想させ、さらに、漬け物をゼリー体に封じ込められたことも含めて「新鮮さ、明るさ、美しさ、楽しさ又は面白さ。」などの見た目のよい感じを漬け物に付加させて、本発明の漬け物ゼリー加工食品を本物の菓子等の間に陳列して提供でき、漬け物の消費拡大に貢献できるとした効果が期待できる。
【0034】
また、前記漬け物を、縁起物の例えば「松竹梅」「鶴亀」「梟」「鳩」等を連想させる具象形状にすることで、漬け物に幸運・幸福感等としたよい感じを受ける縁起物の「松竹梅」「鶴亀」「梟」「鳩」等を連想させ、さらに、漬け物をゼリー体に封じ込められたことも含めて「新鮮さ、明るさ、美しさ、楽しさ又は面白さ。」などの見た目のよい感じを漬け物に付加させて、本発明の漬け物ゼリー加工食品を祝い事や記念パーティーなどの料理の一品として主菜のように扱える、お洒落な縁起物の漬け物として提供でき、漬け物の消費拡大に貢献できるとした効果が期待できる。
【0035】
また、前記漬け物を、人々が楽しさ又は面白さ、遊び心などが感じられる例えば「星、月、銀河、車、電車、飛行機、船、野球ボール、サッカーボール、バレーボールや、キャラクターのアンパンマン、ドラえもん、ミッキー、ドナルド。」等を連想させる具象形状にすることで、漬け物に人々が楽しさ又は面白さ、遊び心などが感じられる「星、月、銀河、車、電車、飛行機、船、野球ボール、サッカーボール、バレーボールや、キャラクターのアンパンマン、ドラえもん、ミッキー、ドナルド。」を連想させ、さらに、漬け物をゼリー体に封じ込められたことも含めて「新鮮さ、明るさ、美しさ、楽しさ又は面白さ。」などの見た目のよい感じを漬け物に付加させて、本発明の漬け物ゼリー加工食品を酒場やスポーツ観戦、旅行・遠足等での酒飲つまみやお弁当などの一品として主菜のように扱える、お洒落な漬け物として提供でき、漬け物の消費拡大に貢献できるとした効果が期待できる。
【0036】
請求項3に記載の発明は、前記ゼリー体が、ゲル化剤と無色又は着色されていても薄い色に着色されていて内部が透けて見える飲料水とを混合し、熱を加えて攪拌して成る、高い温度のゼリー水溶液を冷却して凝固させて成る、透明又は半透明のゼリー体としていることを特徴とする請求項1から請求項2のいずれかに記載の漬け物ゼリー加工食品である。
【0037】
前記ゲル化剤は、ゼラチン、寒天、ペクチンなどのいずれか1種又は2種以上を選択し使用できるが、本発明の漬け物ゼリー加工食品には主成分が身体や美容に大切な成分のコラーゲンでつくられ、ゼリー体の透明性もよく、消化吸収も非常によいといわれるゼラチンが、健康食品として漬け物ゼリー加工食品が食される期待も込めて望ましい。
【0038】
また、前記ゲル化剤の混合割合は、ゼリー体に求められる硬さにより違いがあるが、一般のゼリー菓子などに使用される混合割合(飲料水100に対して、ゼラチンで5〜12.5%、寒天で1〜1.5%、ペクチンで1〜1.5%程度。)と同じ程度の混合割合でよいが、漬け物ゼリー加工食品を寿司飯の上に載せて食される寿司ネタなど扱いやすく歯触りもよいものにしたい場合などは、ゲル化剤がゼラチンの場合、混合割合を多めの10%前後に調整して混合し、硬めのゼリー体にするなどと調整することが望ましい。
【0039】
また、前記の無色又は着色されていても薄い色に着色されていて内部が透けて見える飲料水とは、例えば「水道水や地元の名水、ミネラルウオータなどの無味無色の内部が透けて見える飲料水。塩、醤油など塩分や砂糖、蜂蜜など糖分を含有する無色又は着色されていても薄い色に着色されていて内部が透けて見える飲料水。煎茶、緑茶、紅茶、コーヒー、ハーブティーなどのお茶類を含有する無色又は着色されていても薄い色に着色されていて内部が透けて見える飲料水。日本酒、ワイン、果実酒などの酒類を含有する無色又は着色されていても薄い色に着色されていて内部が透けて見える飲料水。」などが望ましいが、さらに望ましくは味付きの無色の飲料水が望ましい。
【0040】
また、ゼリー体の製造方法は、ゲル化剤と無色又は着色されていても薄い色に着色されていて内部が透けて見える飲料水とを所望割合で混合して成るゲル化剤混合液を作る行程、ゲル化剤混合液を容器に入れて加熱してゲル化剤を溶解(ゲル剤によって異なるがゼラチンの場合は50度〜60度程度)させて成る高温のゼリー水溶液を作る行程、高温のゼリー水溶液を冷蔵庫等でゲル化開始温度(ゲル剤やゲル剤の混合割合で異なるがゼラチンの場合は18度〜20度程度)まで冷却させる行程、冷却したゼリー水溶液をゼリー体成型型や透明なカップ容器等の底に浅く注入する行程、さらに冷蔵庫等で冷却し漬け物を載せるゼリー体下層部を作る行程、ゼリー体下層部に漬け物に薬味、添えづま、添え花のいずれか一種又は二種以上を添え置く行程、漬け物に薬味、添えづま、添え花のいずれか一種又は二種以上を添えた漬け物等をゼリー水溶液の内部に封じ込めるまで冷却したゼリー水溶液さらに注入する行程、前記ゼリー水溶液を冷蔵庫等でさらに冷却し完全に凝固(ゲル剤によって異なるがゼラチンの場合は10度以下で、8〜18時間程度で安定。)させる行程、以上の行程で、漬け物に薬味、添えづま、添え花のいずれか一種又は二種以上を添えてゼリー体の内部に封じ込めるとした製造方法など多数考えられる。
【0041】
以上のような構成、製造方法であるから、以下のような効果が期待できる。
【0042】
前記ゼリー体が、ゲル化剤と水道水や地元の名水、ミネラルウオータなどの無味無色の内部が透けて見える飲料水とを混合して成るゼリー体は、無味無色の透明なゼリー体となり、その無味無色の透明なゼリー体に漬け物を封じ込めたことによって、漬け物の具象形状や薬味や添えづま、添え花などの味、香り、彩りの見た目の効果も鮮明に感じられ、漬け物の味、香り、彩りを見た目からも向上させた漬け物ゼリー加工食品を提供できることとなり、漬け物の消費拡大に貢献できるとした効果が期待できる。
【0043】
また、前記ゼリー体が、ゲル化剤と塩、醤油など塩分や砂糖、蜂蜜など糖分を含有する無色又は着色されていても薄い色に着色されていて内部が透けて見える飲料水とを混合して成るゼリー体は、無色又は着色されても内部が透けて見えるゼリー体となり、その無色又は着色されても内部が透けて見えるゼリー体に漬け物を封じ込めたことによって、漬け物が透明又は半透明の塩味、醤油味、砂糖味などの味付きのゼリー体の内部に封じこ込められた状態になり、漬け物の塩味、醤油味、砂糖味などに多少の濃い薄いのむらがあっても、ゼリー体の塩味、醤油味、砂糖味で補うことができるなどして、漬け物を美味しく食べさせることができ、同時に、漬け物の具象形状や薬味や添えづま、添え花などの味、香り、彩りの見た目の効果も感じられ、漬け物の味、香り、彩りを見た目からも向上させた漬け物ゼリー加工食品を提供できることとなり、漬け物の消費拡大に貢献できるとした効果が期待できる。
【0044】
また、ゲル化剤と市販の煎茶、緑茶、紅茶、コーヒー、ハーブティーなどのお茶類を含有する無色又は着色されていても薄い色に着色されていて内部が透けて見える飲料水とを混合して成るゼリー体は、無色又は着色されても内部が透けて見えるゼリー体となり、その無色又は着色されても内部が透けて見えるゼリー体に漬け物を封じ込めたことによって、漬け物が透明又は半透明のお茶味の味付きのゼリー体の内部に封じ込められた状態になり、お茶のつまみとして古来から好まれた漬け物を、お茶の味と香りと、ゼリーのツルツル感、漬け物のパリパリ感を、同時に一体的に楽しめる、ホテルや喫茶店などでのお茶のみが多くなった現代人のお茶のみにもマッチした、洒落たお茶飲みのつまみとなり、同時に、漬け物の具象形状や薬味や添えづま、添え花などの味、香り、彩りの見た目の効果も感じられ、漬け物の味、香り、彩りを見た目からも向上させた漬け物ゼリー加工食品を提供できることとなり、漬け物の消費拡大に貢献できるとした効果が期待できる。
【0045】
また、ゲル化剤と市販の日本酒、ワイン、果実酒などの酒類を含有する無色又は着色されていても薄い色に着色されていて内部が透けて見える飲料水とを混合して成るゼリー体は、無色又は着色されても内部が透けて見えるゼリー体となり、その無色又は着色されても内部が透けて見えるゼリー体に漬け物を封じ込めたことによって、漬け物が透明又は半透明の酒味の味付きのゼリー体の内部に封じ込められた状態になり、酒のつまみとして古来から好まれた漬け物を、酒を含んだゼリー体の内部に封じ込めたことで、酒の味と香り、ゼリーのツルツル感、漬け物のパリパリ感を、同時に一体的に楽しめる、ホテルやバーなどでの酒飲みにもマッチした、洒落た酒飲みのつまみとなり、同時に、漬け物の具象形状や薬味や添えづま、添え花などの味、香り、彩りの見た目の効果も感じられ、漬け物の味、香り、彩りを見た目からも向上させた漬け物ゼリー加工食品を提供できることとなり、漬け物の消費拡大に貢献できるとした効果が期待できる。
【0046】
製造方法においても、最初に作られるゼリー体下層部の上で、漬け物に薬味、添えづま、添え花のいずれか一種又は二種以上を添える作業ができ、寿司ネタの「刺身」などを連想した具象形状の漬け物に、「薬味、添えづま、添え花」などを、生け花を色々な形で飾るように盛り合わせて添え置き、ゼリー体の中心部に、寿司ネタの「刺身」などを連想した具象形状の漬け物等を位置させることが、工場の流れ作業のラインに載せた形でき、大量生産なども容易にでき、漬け物の消費拡大に貢献できるとした効果が期待できる。
【0047】
請求項4に記載の発明は、無色又は着色されていても薄い色に着色されていて内部が透けて見える飲料水を、ゼリー体の内部に封じ込める漬け物の産地の地酒若しくは地元の名水にしたことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の漬け物ゼリー加工食品である。
【0048】
以上のような構成であるから、酒のつまみとして古来から好まれた地元の漬け物に、地酒若しくは地元の名水を、口の中で一体的に楽しめる漬け物ゼリー加工食品を提供でき、地産地消の漬け物の目玉商品として、漬け物の消費拡大に貢献できるとした効果が期待できる。
【発明の効果】
【0049】
本発明は、前記薬味を漬け物に添えてゼリー体の内部に封じ込めたことで、漬け物が空気に触れると酸化等により味や香りや色が変わりやすくなるなどの問題を改善し、薬味の辛味などにより漬け物の風味をアップさせたり、薬味の香りで食欲増進をさせたり、薬味の持つ色で漬け物の彩りをアップさせたりと漬け物の味、香り、彩りを向上させることができ、漬け物の消費拡大に貢献できるとした効果が期待できる漬け物ゼリー加工食品を提供できるとしている。
【0050】
また、本発明の漬け物ゼリー加工食品を寿司飯などの上に載せて握り寿司のようにして食べたり、漬け物の刺身のようにして食べたりなどすることで、漬け物を副菜から主菜ような扱いにした食べ方もでき、現代の和洋入り乱れて多様化したした食習慣を持つ現代人にも敬遠されない、漬け物の消費拡大に貢献できるとした効果が期待できる漬け物ゼリー加工食品を提供できるとしている。
【0051】
また、添えづまを漬け物に添えてゼリー体の内部に封じ込めたことで、添えづまの持つ微妙な辛味や色や香りで、漬け物の味、香、彩りりなどを向上させられ、漬け物の消費拡大に貢献できるとした効果が期待できる漬け物ゼリー加工食品を提供できるとしている。
【0052】
また、添え花を漬け物に添えてゼリー体の内部に封じ込めたことで、添え花の持つ華やかさや季節感などで、例え小さな添え花を1輪のせただけでも、地味な色合いの漬け物を、見た目、明るく華やいで季節感のある漬け物に見えるなど、漬け物の味、香り、彩りに見た目からもよい感じの変化を与え、食べたい気持ちを高揚させるなどで、漬け物の消費拡大に貢献できるとした効果が期待できる漬け物ゼリー加工食品を提供できるとしている。
【0053】
また、添え花と薬味や添えづまとを組み合わせて、薬味、添えづま、添え花による生け花を盛り合わせたような漬け物をゼリー体の内部に封じ込めることで、さらに漬け物の味、香り、彩りを向上させた漬け物ゼリー加工食品を提供することもできる。
【0054】
また、漬け物を、寿司ネタ、「松竹梅」、イクラ、銀河の星、胡麻豆腐などの所定の具象体を連想できる具象形状に成形し、透明又は半透明のゼリー体に封じ込めたことで、「新鮮さ、明るさ、美しさ、楽しさ又は面白さ。」などの見た目のよい感じを漬け物に付加させて、漬け物の消費拡大に貢献できるとした効果が期待できる漬け物ゼリー加工食品を提供できるとしている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0055】
以下、添付図面に従って、本発明を実施するための最良の形態を説明する。図1は、本発明を実施するための最良の形態の斜視図で、漬け物1を大根の味噌漬けとし、漬け物を寿司ネタの「刺身」を連想させる具象形状に成形し、漬け物1に添える薬味3を「練りワサビ」とし、塩味の透明なゼリー体2の内部に封じ込めてた例を例示しているが、これによってこの発明が限定されるものはでない。
【0056】
前記漬け物1は、大根の味噌漬けとし、その漬け物1を長さ50mm程度、幅20mm程度、厚さ3mm程度に薄く短冊状に切り、その短冊状に切られた漬け物1を5枚をずらして重ね合わせて、「刺身」を連想させる具象形状に成形されている。
【0057】
薬味3は、「練りワサビ」とし、「刺身」を連想させる具象形状の漬け物1の上に豆粒大の大きさに3カ所載せた形で、漬け物1に薬味3を添えたとした構成にしてある。そして薬味3の味、香り、彩りにより、漬け物1の味、香り、彩りを大きく変化させるようにしている。
【0058】
ゼリー体2は、ゲル化剤をゼラチンとし、漬け物1と同程度の塩分を含有する無色の飲料水とゼラチン(ゼラチンの混合割合は10%程度が望ましい。)を混合して成るゲル化剤混合液を作り、ゲル化剤混合液を容器に入れて50度以上の温度に加熱してゲル化剤を溶解させて成る高温のゼリー水溶液を作り、その高温のゼリー水溶液を冷蔵庫等でゲル化開始温度20度程度まで冷却し、冷却したゼリー水溶液を板状のゼリー体成型型の底に浅く(深さ5mm〜10mm程度)注入し、さらに10度以下に冷却し、漬け物1を載せるられる程度に凝固したゼリー体下層部を作り、寿司ネタの「刺身」を連想させる具象形状に成形した漬け物1に薬味3を添えて、そのゼリー体下層部に載せ、ゲル化開始温度まで冷却したゼリー水溶液をさらに注入し、漬け物1に薬味3を添えたものをゼリー水溶液の内部に封じ込めた状態にし、冷蔵庫等に10時間程度入れてさらに冷却し、ゼリー水溶液を完全に凝固させるとした製造方法で製造されたもので、漬け物1に薬味3を添えてゼリー体2の内部の中心部に封じ込めた構成のゼリー体2としている。
【0059】
また、ゼリー体2の製造にあたっては、ゼラチンの性質を、インターネットのホームページなどに公開され、一般にの知られる「溶解温度が50度〜60度。ゲル化開始温度が18度〜20度。ゲル化完了には10度以下の冷却が必要で、8〜18時間でほぼ安定。弾力性、粘着性がある。」などとしたデータを参考に実験した結果、ゼリー水溶液を10度以下に冷却して凝固させて、漬け物1等を載せても沈まない状態のゼリー体下層部を構成し、そのゼリー体下層部に、漬け物1に薬味3を添えて載せ、さらにゲル化開始温度まで冷却したゼリー水溶液を注入してゼリー体上層部を構成し、ゼリー体下層部とゼリー体上層部を一体化(ゼラチンゼリーは粘着性がよいから一体化しやすい。)し、ゼリー体2の内部に漬け物1に薬味3や添えづま4、添え花5を形を崩すことなく添えて封じ込めた漬け物ゼリー加工食品を容易に製造することができることを確認しているものである。
【0060】
前記寿司ネタを連想させる具象形状に加工しやすい漬け物は、大根、人参、キュウリ、セロリ、アスパラ、長茄子、蕗、ゴボウ、ウド、瓜、白菜、及び高菜などを素材とした漬け物で、例えば大根や蕪など白い色の素材を選んで白身のカレイやイカ・タコなどの「刺身」を連想させる具象形状に加工したり、大根のキムチ漬けなどを素材として選んで赤身の色の大トロ刺身を連想させる具象形状に加工したり、タクワン漬けや赤梅酢漬けなどを素材として選んでそれぞれの色の刺身を連想させる具象形状に加工したりと、漬け物の素材の色や形により連想させる寿司ネタを選定することが望ましい。
【0061】
以下に、漬け物を寿司ネタを連想できる具象形状に成形した他の事例を、図2〜図5に例を例示しているが、これによってこの発明が限定されるものはでない。
【0062】
図2の斜視図に示す事例は、漬け物1を寿司ネタの卵の厚焼きを連想させる具象形状に成形したもので、例えば、漬け物1を黄色い甘塩味の大根漬けとし、厚さ10mm〜20mm、幅20mm〜30mm、長さ50mm〜100mm程度の短冊状に切り、その漬け物1に無数の孔7を設けて卵の厚焼きを連想させる具象形状に成形し、薬味3として大根おろしを一つまみそっと漬け物1の表面に載せ、塩味のゼリー体2の内部に封じ込めたものである。
【0063】
図3の斜視図に示す事例は、漬け物1を寿司ネタの数の子を連想させる具象形状に型抜きして成形したもので、例えば、漬け物1を黄色いレモン味の蕪漬けとし、表面に網の目状に切り込み5を設け、漬け物1の表面に薬味3として練りカラシを豆粒大にして載せ、添えづま4として穂ジソを漬け物1の横にそっと添え、酒味のゼリー体2の内部に封じ込めてたものである。
【0064】
図4の一部断面図を含む斜視図に示す事例は、ゼリー体2自体を寿司ネタの大トロを連想させる表面に段々を設けた形状のゼリー体成型型に入れて大トロを連想させる具象形状に成形したもので、例えば、漬け物1を大根のキムチ漬けとし、薬味3として小口切りした赤トウガラシを、薄くスライスした漬け物1に載せて添え、キムチを混合させて赤色に着色されていても薄い色に着色されていて内部が透けて見えるキムチ味のゼリー体2の内部に封じ込めたもので、寿司飯6の上に載せて、にぎり寿司にした例である。
【0065】
図5の斜視図に示す事例は、漬け物1を寿司ネタの蒸しエビを連想させる具象形状に成形したもので、例えば、漬け物1を赤蕪のワイン漬けとし、厚さ10mm程度に薄くスライスした漬け物1をエビ状に型抜きし、その漬け物1にエビの筋を表すように多数の切り込み8を設けて、薬味3として練りワサビを豆粒大に漬け物1の上に載せて添え、添え花5として桜の花を1〜3輪漬け物1の上にそっと載せて添え、ワイン味のゼリー体2の内部に封じ込めたものである、
【0066】
以上、寿司ネタを連想する具象形状にした漬け物とする事例は、使用する漬け物の形状や漬け物の切断方法などにより、多種多様に成形することができる。
【0067】
図6の斜視図に示す事例は、具象体を寿司ネタの「刺身」とする事例の使用例を示す斜視図で、握り寿司の寿司飯6の上に「刺身」を連想させる図1の漬け物ゼリー加工食品を乗せ、漬け物寿司とした使用例で、回転寿司などで本物の寿司の間に漬け物寿司を回転させるなどとした、漬け物ゼリー加工食品を料理の主菜とした販売で、漬け物の消費拡大を大きく期待する事例である。
【0068】
以上のような構成であるから、漬け物1を薄くスライスしたり、切り込み8や孔7を設けたりなどすることによって漬け物1に柔軟性や噛み切りやすさがでて、繊維組織の多い堅い素材の漬け物1でも、図6に示すように、寿司ネタの「刺身」のように、寿司飯6に覆い被せるように乗せて扱え、さらに、練りカラシや練りワサビなどの薬味3や、穂ジソ、木の芽などの添えづま4や、梅の花や桜の花などの添え花5を漬け物1に添えてあるから、握り寿司を食した時のあの鼻にツンと一瞬抜けるような辛味や苦みによる刺激や、穂ジソなどの香り、花の鮮やかさなどにより、漬け物1の味、香り、彩りによい感じの変化を与え、漬け物1の味、香り、彩りをより楽しめる漬け物1にし、ゼリーのツルツルや漬け物1のパリパリとした食感も加えた、新規な外見と食感を持った漬け物ゼリー加工食品が提供でき、漬け物の消費拡大に貢献できる。
【実施例1】
【0069】
図7は、本発明の実施例2の斜視図で、漬け物1を縁起物の「松竹梅」を連想させる具象形状に成形し、薬味3として金箔をちっぎって添え、添え花5として梅の花を添え、無味無色なゼリー体2の内部に封じ込めた例を例示しているが、これによってこの発明が限定されるものはでない。
【0070】
前記漬け物1は、「松はキュウリの塩漬け、竹は竹の子の味噌漬け、梅は赤蕪の梅酢漬け」とし、その漬け物1を厚さ5mm〜20mm程度の薄い板状に加工し、それぞれを「松竹梅」の形状に型抜き若しくは美しく飾り切りして、祝い事に使用する「松竹梅」を連想させる具象形状に成形されている。
【0071】
前記薬味3は、金箔を細かくちっぎって、漬け物1の表面や脇に数カ所振りかけるようにしてそっと添えて、漬け物1を豪華にきらびやかに変化させるようにしている。
【0072】
前記添え花5は、さっと塩漬けした梅の花とし、ゼリー体2の内部に封じ込める漬け物1の表面や脇に1〜3輪そっと添えて、漬け物1の彩りを鮮やかなものにしている。
【0073】
ゼリー体2は、水とゼラチンと混合して成るゼリー水溶液から成り、無味無色のゼリー体2としているが、着色されても内部が透けて見えるお茶類や酒類から成る半透明のゼリー体2としてもよい。
【0074】
以上のような構成であるから、漬け物1の「松竹梅」を連想させる具象形状から幸運・幸福感を感じさせ、さらに薬味3の金箔と添え花5の梅の花によって漬け物1に豪華さと鮮やかさを感じさせられ、漬け物1の「松竹梅」、薬味3の金箔、添え花5の梅の花の3つが持つ機能が相互に作用し、結婚式などの祝い事に最も適した漬け物として提供できるものとなっている。
【実施例2】
【0075】
図8は、本発明の実施例2の斜視図で、漬け物1を魚の卵「イクラ」を連想させる具象形状に成形し、薬味3を本物のイクラとし、添え花5をバンジーの花びらとし、酒類とゼラチンを混合させて成るゼリー体2に封じ込めた例を例示しているが、これによってこの発明が限定されるものはでない。
【0076】
前記漬け物1は、人参の甘酢漬けとし、刃物や成型器を使って細かく裁断し、魚の卵「イクラ」を連想させる具象形状に成形されている。
【0077】
前記薬味3は、本物のイクラとし、ゼリー体2に封じ込める漬け物1の10%程度の分量にして、漬け物1に満遍なくからめるように混合させて添えて、薬味3のイクラを囓った瞬間、漬け物1の味まで一瞬イクラ状の味になるよう、漬け物1の味を変化させるように添えている。
【0078】
前記添え花5は、エデェイブルフラワーのバンジーの花びらを使用し、その花びらをイクラ大程度に刻み、漬け物1に満遍なくからめるように混合させて添え、漬け物1の彩りを鮮やかなもの変化させるようにしている。
【0079】
ゼリー体2は、無色又は着色(水で薄めてもよい。)されていても薄い色に着色されていて内部が透けて見える市販の地酒とゼラチンを混合して成る地酒味のゲル化開始温度まで冷却したゼリー水溶液と漬け物1や薬味3、添え花5を、上部開口のカップ容器に入れて、漬け物1や薬味3、添え花5がカップ容器の底など一カ所に集中しないように攪拌しながら、カップ容器を冷蔵庫等で冷やし、その地酒味のゼリー体2の内部にイクラ状の漬け物1に薬味3と添え花5を満遍なくからめるように添えて封じ込めてた構成にしてあるので、地酒の味、地酒の香りも漬け物を食されると同時に感じられるようにしている。
【0080】
なお、前記酒類は、ゼリー体2の内部に封じ込める漬け物の味を消さない程度に、酒類の濃さを水などで薄めて調整して使用することが望ましい。
【0081】
以上のような構成であるから、漬け物1の味、香り、彩りによい感じの変化を与え、漬け物1の味、香り、彩りをより楽しめる漬け物1にし、本実施例の漬け物ゼリー加工食品をカップ容器からスプーンですくって食べたり、プリン菓子のように透明なフイルムをカップ容器の蓋として貼り付けて販売し、蓋を剥がしてカップ容器を逆さにして、カップ容器から皿の上に出して、図8に示すような形状でプリン菓子を食べるように、美しくお洒落に食べるさせることができ、バーやキャバレーなどの洋風の飲み屋にもマッチした、地酒や地元の漬け物の宣伝を兼ねた、洒落た面白いお酒のつまみなどとして単独に料理の主菜のように一品としも扱える漬け物ゼリー加工食品として提供できるものとなっている。
【実施例3】
【0082】
図9は、本発明の実施例3の斜視図で、「銀河の星」を連想させる具象形状に成形した漬け物1にトウガラシの薬味3を添えて、ハーブティーとゼラチンを混合させて成るゼリー体2に封じ込めた例を例示しているが、これによってこの発明が限定されるものはでない。
【0083】
前記漬け物1は、大根、人参、ゴボウ、蕪などの野菜のぬかみそ漬けを薄く短冊状にスライスし、さらに星形に型抜きして、「銀河の星」を連想させる具象形状に成形されている。
【0084】
前記薬味3は、赤や青のトオガラシを小口切りして、ゼリー体2に封じ込める漬け物1の分量の1〜2%の分量を、漬け物1に満遍なくからめるように混合させて添え、トウガラシの色や辛味により、漬け物1の味や彩りを変化させるようにしている。
【0085】
ゼリー体2は、無色又は着色されていても薄い色に着色されていて内部が透けて見える市販のハーブティーとゼラチン(5%程度が望ましい。)を混合して成るハーブティー味のゲル化開始温度まで冷却したゼリー水溶液と漬け物1や薬味3を、夜空を表す半球状のゼリー体成型型に入れて、漬け物1や薬味3がカップ容器の底など一カ所に集中しないように攪拌しながら、半球状のゼリー体成型型ごと冷蔵庫等で冷やし、そのハーブティー味のゼリー体2の内部に漬け物1に薬味3を満遍なくからめるように添えて封じ込めてた構成にして、そのハーブティー味の半球状の夜空に星の集まる「銀河の星」を連想させる具象形状に成形しているので、ハーブティーの味、ハーブティーの香りも漬け物1を食されると同時に感じられるようにしている。
【0086】
以上のような構成であるから、ハーブティー味と香りと、漬け物1の味と薬味3のピッリとした辛味などを感じられ、漬け物1の味、香り、彩りによい感じ若しくは意外性のある感じの変化を与え、漬け物1の味、香り、彩りをより楽しめる漬け物1にし、さらにゼリーのツルツル感、漬け物1のパリパリ感をも口に含んだと同時に一体的に楽しめる、ホテルや喫茶店などでのお茶のみが多くなった現代人のお茶のみにもマッチした、美しく洒落たお茶のつまみとして単独に料理の主菜のように一品としも扱える漬け物ゼリー加工食品として提供できるものとなっている。
【実施例4】
【0087】
図10は、本発明の実施例4の斜視図で、漬け物1を「胡麻豆腐」を連想させる具象形状に成形し、薬味3aをすり胡麻、薬味3bをネギ、薬味3cをミョウガ、薬味3dを青ジソとし、添えづま4を木の芽とし、地元の名水とゼラチンを混合させて成るゼリー体2に封じ込めた例を例示しているが、これによってこの発明が限定されるものはでない。
【0088】
前記漬け物1は、大根の甘塩漬けとし、その漬け物1をあられ切りし、漬け物1の分量の10%程度の分量の薬味3のすり胡麻とを、薬味3aのすり胡麻が漬け物1に満遍なくからめられるように混合させて、豆腐状に真四角に形成される上部、底部開口の型枠に入れて、ゲル化開始温度まで冷却しゲル化し始めたゼリー水溶液の中で、「胡麻豆腐」を連想させる具象形状に成形されている。
【0089】
前記薬味3は、あられ切りした漬け物1に混合して満遍なくからめるように添えられた薬味3aのすり胡麻の他に、「胡麻豆腐」を連想できる具象形状に形成した漬け物1の上に添える、薬味3bのネギを小口切りにし、薬味3cのミョウガと薬味3dの青ジソを千切りして、ゼリー体2に封じ込める漬け物1の分量の10%程度の分量を、漬け物1の上に山盛りにして添え、薬味3a、3b、3c、3dなどの味、香り、彩りにより、漬け物1の味、香り、彩りを大きく変化させるようにしている。
【0090】
前記添えづま4は、木の芽とし、で、ゼリー体2に封じ込める漬け物1の大きさより小さめの30mm〜50mm程度にして、漬け物1の上にそっと添え、木の芽の爽やかな緑と季節感により、漬け物1に爽やかさや季節感を付加し漬け物1の見た目の彩りを大きく変化させるようにしている。
【0091】
ゼリー体2は、無味無色の地元の名水とゼラチン(ゼラチンの混合割合は5%程度が望ましい。)を混合して成る無味無色の味のゲル化開始温度まで冷却したゼリー水溶液を、上部開口の四角形なゼリー体成型型に浅く(深さ5mm〜20mm程度)入れ、さらに10度以下に冷やして、漬け物1等を載せるゼリー体下層部を作り、そのゼリー体下層部にゼリー体成型型より一回り小さい豆腐状に真四角に形成される上部、底部開口の豆腐状の型枠を置いて、その豆腐状の型枠に薬味3aのすり胡麻が漬け物1に満遍なくからめられるように混合させて入れ、四角形なゼリー体成型型と豆腐状の型枠の間に、ゲル化開始温度まで冷却したゼリー水溶液を入れて、さらに10度以下に冷やして、ゼリー水溶液を凝固させ、その豆腐状の型枠を抜き取り、さらに漬け物1の上に薬味3b、3c、3dと添えづま4を載せ、冷却して凝固し始めたゼリー水溶液を注入し、さらに冷蔵庫等で長時間冷却し、完全に凝固した地元の名水から成るゼリー体2としている。
【0092】
以上のような構成であるから、薬味3a、3b、3c、3dや添えづま4の味、香り、彩りにより、漬け物1の味、香り、彩りによい感じの変化を与え、漬け物1の味、香り、彩りをより楽しめる漬け物にし、さらに、すり胡麻やネギ、ミョウガ、青ジソなどの持つ薬味の効能の摂取を可能とし、さらに、添えづま4の生き生きした木の芽の緑によって、すがすがしい新鮮さや季節感を感じさせ、美味しく食べたいとした気持ちを高揚させ、さらに健康にもよいとした、旅館や料亭で料理の一品として主菜のように扱える漬け物ゼリー加工食品として提供できるものとなっている。
【0093】
なお、本発明の漬け物ゼリー加工食品は、漬け物に含まれる食物繊維や薬味に含まれる薬効成分の含有量を数値で表示するなどして提供することで、健康食品のイメージでダイエットや健康促進を期待して食される消費者を取り込み、漬け物の消費拡大に大きく貢献することが期待できるものであると考える。
【図面の簡単な説明】
【0094】
【図1】本発明を実施するための最良の形態の事例を示す、所定の具象体を寿司ネタの「刺身」とする事例の斜視図である。
【図2】所定の具象体を寿司ネタの「卵の厚焼き」とする事例の斜視図である。
【図3】所定の具象体を寿司ネタの「数の子」とする事例の斜視図である。
【図4】所定の具象体を寿司ネタの「大トロ」とする事例の一部断面図を含む斜視図である。
【図5】所定の具象体を寿司ネタの「蒸しエビ」とする事例の斜視図である。
【図6】所定の具象体を寿司ネタの「刺身」とする事例の使用例を示す斜視図である。
【図7】実施例2の所定の具象体を「松竹梅」とする事例の斜視図である。
【図8】実施例3の所定の具象体を「イクラ」とする事例の斜視図である。
【図9】実施例4の所定の具象体を「銀河の星」とする事例の斜視図である。
【図10】実施例5の所定の具象体を「胡麻豆腐」とする事例の斜視図である。
【符号の説明】
【0095】
1 漬け物
2 ゼリー体
3 薬味
4 添えづま
5 添え花
6 寿司飯
7 孔
8 切り込み

【特許請求の範囲】
【請求項1】
漬け物に、薬味、添えづま、添え花のいずれか一種又は二種以上を添えて、ゼリー体の内部に封じ込めたことを特徴とする漬け物ゼリー加工食品。
【請求項2】
前記漬け物が、寿司ネタ、「松竹梅」、イクラ、「銀河の星」、胡麻豆腐などの所定の具象体を連想できる具象形状に成形されていることを特徴とする請求項1に記載の漬け物ゼリー加工食品。
【請求項3】
前記ゼリー体が、ゲル化剤と無色又は着色されていても薄い色に着色されていて内部が透けて見える飲料水とを混合して成るゼリー水溶液を、冷却して凝固させて成る、透明又は半透明のゼリー体としていることを特徴とする請求項1から請求項2のいずれかに記載の漬け物ゼリー加工食品。
【請求項4】
前記無色又は着色されていても薄い色に着色されていて内部が透けて見える飲料水を、ゼリー体の内部に封じ込める漬け物の産地の地酒若しくは地元の名水のいずれかにしたことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の漬け物ゼリー加工食品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2009−77711(P2009−77711A)
【公開日】平成21年4月16日(2009.4.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−229156(P2008−229156)
【出願日】平成20年9月6日(2008.9.6)
【出願人】(393004306)
【Fターム(参考)】