説明

濃度計

【課題】濃度分布の測定に要する時間を短くすることが可能な濃度計を提供する。
【解決手段】格納部30は、処理槽2内の汚泥の界面の異なる位置を示す複数の界面データと、複数の界面データのそれぞれに対応する処理槽2内の汚泥の濃度分布を示す複数の濃度データと、を格納する。界面計32は、汚泥を含む測定対象の液体が処理槽2に入っている状態で、測定対象の液体へ超音波を発信してから界面での反射波を受信するまでの時間に基づいて界面の位置を測定する。特定部33aは、格納部30内の界面データのうち、界面計32の測定結果との一致度が最も高い該当界面データを特定する。出力部33bは、格納部30内の濃度データのうち該当界面データに関連づけられた関連濃度データを特定して出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、濃度計に関し、特には、超音波を利用した濃度計に関する。
【背景技術】
【0002】
バクテリア等の微生物を含有する活性汚泥を用いて、生活排水または工場排水等の汚水を浄化する水処理システムが知られている。
【0003】
水処理システムでは、活性汚泥が混合された汚水が、沈殿槽に供給され、続いて、沈殿槽内で汚水が攪拌される。活性汚泥内の微生物は、汚水に含まれる有機物を分解することによって汚水を浄化する。攪拌が停止されると、活性汚泥は、時間の経過とともに沈殿していく。
【0004】
活性汚泥の沈殿が進行するにつれて、沈殿槽の上部には上澄水の層が形成され、沈殿槽の下部には活性汚泥の沈殿層が形成されていく。なお、活性汚泥の沈殿層内でも活性汚泥の沈降が進む。このため、上澄水の層と活性汚泥の沈殿層との界面は、時間の経過とともに沈降していき、また、沈殿槽内の活性汚泥の濃度分布も、時間の経過とともに変化していく。
【0005】
活性汚泥の沈殿層は、沈殿槽の底に取り付けられた排出管を通じて沈殿槽から排出される。以下、上澄水の層と活性汚泥の沈殿層との界面を、単に「界面」と称し、活性汚泥の沈殿層を、単に「沈殿層」と称する。
【0006】
水処理システムでは、水処理の進捗状況に応じて、沈殿槽内に活性汚泥を追加する処理を行ったり、沈殿層を沈殿槽から排出する処理を行ったりする。よって、水処理システムは、汚水処理の進捗状況を把握する必要がある。
【0007】
特許文献1には、界面の位置と活性汚泥の濃度とを測定し、その測定結果によって、汚水処理の進捗状況を把握する水処理システムが記載されている。
【0008】
さらに、特許文献1には、沈殿槽内の活性汚泥の濃度分布を測定する手法として、汚泥濃度計のセンサを沈殿槽内で上下して、沈殿槽内の垂直方向の汚泥濃度の分布を測定する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2009−22865号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
特許文献1に記載された沈殿槽内の活性汚泥の濃度分布を測定する技術では、汚泥濃度計のセンサを沈殿槽内で上下させて、沈殿槽内の垂直方向の汚泥濃度の分布が測定される。
【0011】
このため、例えば、深さ方向にAcm進むごとに活性汚泥の濃度を測定する場合、汚泥濃度計のセンサーをAcm沈めるごとに、活性汚泥の濃度を測定する必要がある。なお、Aは任意の正数である。
【0012】
よって、特許文献1に記載された活性汚泥の濃度分布を測定する手法では、濃度分布の測定に多くの時間を要するという課題があった。
【0013】
本発明の目的は、上述した課題を解決可能な濃度計を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の濃度計は、液体に含まれる汚泥を沈殿させる処理槽内での前記汚泥の濃度分布を測定する濃度計であって、前記処理槽内の汚泥の界面の異なる位置を示す複数の界面データと、該複数の界面データのそれぞれに対応する前記処理槽内の汚泥の濃度分布を示す複数の濃度データと、を格納する格納手段と、汚泥を含む測定対象の液体が前記処理槽に入っている状態で、前記測定対象の液体へ超音波を発信し前記処理槽内の汚泥の界面で生じた前記超音波の反射波を受信し、前記超音波を発信してから前記反射波を受信するまでの時間に基づいて、前記処理槽内の汚泥の界面の位置を測定する測定手段と、前記測定手段の測定結果に示される界面の位置と、前記格納手段内の複数の界面データのそれぞれに示される界面の位置との一致度を算出し、前記界面データのうち、前記測定手段の測定結果との一致度が最も高い該当界面データを特定する特定手段と、前記格納手段内の濃度データのうち、前記特定手段にて特定された該当界面データに対応する関連濃度データを特定し、当該関連濃度データを出力する出力手段と、を含む。
【0015】
本発明の濃度計は、液体に含まれる汚泥を沈殿させる処理槽内での前記汚泥の濃度分布を測定する濃度計であって、前記処理槽内の汚泥の界面の異なる位置を示す複数の界面データと、該複数の界面データのそれぞれに対応する前記処理槽内の汚泥の濃度分布を示す複数の濃度データと、を格納する格納手段と、汚泥を含む測定対象の液体が前記処理槽に入っている状態で、前記測定対象の液体へ超音波を発信し前記処理槽内の汚泥の界面で生じた前記超音波の反射波を受信し、前記超音波を発信してから前記反射波を受信するまでの時間に基づいて、前記処理槽内の汚泥の界面の位置を測定する測定手段と、前記測定手段の測定結果に示される界面の位置と、前記格納手段内の複数の界面データのそれぞれに示される界面の位置との一致度を算出し、前記格納手段内の界面データから、前記測定手段の測定結果との一致度が高い順に複数の特定界面データを特定する特定手段と、前記特定手段にて特定された特定界面データごとに、前記格納手段内の濃度データのうち、当該特定界面データに対応する関連濃度データを特定し、前記特定界面データごとに特定された関連濃度データが示す濃度分布の平均値を算出し、前記濃度分布の平均値を出力する出力手段と、を含む。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、格納手段は、処理槽内の汚泥の界面の異なる位置を示す複数の界面データと、複数の界面データのそれぞれに対応する処理槽内の汚泥の濃度分布を示す複数の濃度データと、を格納する。測定手段は、超音波を処理槽内の測定対象の液体へ発信してから界面で生じた反射波を受信するまでの時間に基づいて、処理槽内の汚泥の界面の位置を測定する。特定手段は、界面データのうち、測定手段の測定結果との一致度が最も高い該当界面データを特定する。出力手段は、濃度データのうち、該当界面データに対応する関連濃度データを特定し、その関連濃度データを出力する。
【0017】
このため、測定対象の液体内の汚泥の界面の位置が、界面での超音波の反射波を利用して測定されると、界面の位置の測定結果に対応する汚泥の濃度分布を示す濃度データが出力される。よって、測定対象の液体についての汚泥の濃度分布を測定するために、汚泥濃度計のセンサを測定対象の液体が入っている沈殿槽内で上下させる必要がなくなる。したがって、濃度分布の測定に要する時間を短くすることが可能になる。
【0018】
なお、特定手段は、界面データから、測定手段の測定結果との一致度が高い順に複数の特定界面データを特定し、出力手段は、特定界面データごとに、濃度データのうち特定界面データに対応する関連濃度データを特定し、特定界面データごとに特定された関連濃度データが示す濃度分布の平均値を算出し、その濃度分布の平均値を出力してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の第1実施形態の濃度計を含む水処理システムのブロック図である。
【図2】濃度データ30aの一例を示した説明図である。
【図3】測定データの一例を示した説明図である。
【図4】表示部34による汚泥の濃度分布の表示例を示した図である。
【図5】本発明の第2実施形態の濃度計を含む水処理システム1Aのブロック図である。
【図6】スムージング処理の一例を示した図である。
【図7】本発明の第3実施形態の濃度計を含む水処理システム1Bのブロック図である。
【図8】本発明の第4実施形態の濃度計を含む水処理システム1Cのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態を説明する。
【0021】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態の濃度計を含む水処理システムを示したブロック図である。
【0022】
図1において、水処理システム1は、処理槽2と、界面計としても機能する濃度計3と、処理管理部4と、を含む。処理槽2は、排出管2aと、排出弁2bと、を含む。濃度計3は、格納部30と、濃度センサ31と、界面計32と、制御部33と、表示部34と、を含む。制御部33は、特定部33aと、出力部33bと、を含む。
【0023】
処理槽2には、活性汚泥が混合された汚水が流入される。汚水は、例えば、生活排水または工場排水である。なお、活性汚泥が混合された汚水が、処理槽2に流入されるのではなく、まず、処理槽2に汚水が流入され、その後、処理槽2に活性汚泥が供給されてもよい。なお、活性汚泥が混合された汚水は、汚泥を含む液体の一例である。以下、活性汚泥を、単に「汚泥」と称する。
【0024】
汚泥が混合された汚水が処理槽2に流入すると、汚水が攪拌機(不図示)によって攪拌される。汚泥内の微生物は、汚水に含まれる有機物を分解することによって汚水を浄化する。攪拌が停止されると、汚泥は、時間の経過とともに沈殿していく。汚泥の沈殿が進行するにつれて、処理槽2の上部には上澄水の層21が形成され、処理槽2の下部には汚泥の沈殿層22が形成され、よって、汚泥の界面23が形成される。なお、汚泥の沈殿層22内でも汚泥の沈降が進む。
【0025】
本実施形態では、格納部30内に格納されるデータを取得するために、まず、汚泥を含むデータ取得用の汚水が処理槽2に流入される。データ取得用の汚水としては、水処理システム1で実際に処理される汚水が使用される。その後、処理槽2内のデータ取得用の汚水についてデータが取得される。その後、データ取得用の汚水が、処理槽2から排出される。続いて、汚泥を含む測定対象の汚水が処理槽2に流入され、測定対象の汚水での汚泥の界面位置および汚泥の濃度分布が、濃度計3にて測定される。
【0026】
格納部30は、格納手段の一例である。
【0027】
格納部30は、データ取得のために処理槽2に入っているデータ取得用の汚水内の汚泥が沈降している期間(以下「沈殿期間」と称する)のうちの互いに異なる測定期間ごとに測定されたデータを格納する。
【0028】
具体的には、格納部30は、沈殿期間内の互いに異なる測定期間ごとに、その測定期間に測定された処理槽2内の汚泥の濃度分布を示す濃度データ30aと、その測定期間に測定された処理槽2内の汚泥の界面の位置を示す界面データ30bと、を互いに関連づけて格納する。
【0029】
本実施形態では、格納部30は、沈殿期間内の互いに異なる測定期間ごとに、その測定期間に濃度センサ31にて測定された処理槽2内の汚泥の濃度分布を示す濃度データ30aと、その測定期間に界面計32にて測定された処理槽2内の汚泥の界面の位置を示す界面データ30bと、を互いに関連づけて格納する。
【0030】
よって、格納部30は、処理槽2内の汚泥の界面の異なる位置を示す複数の界面データ30bと、複数の界面データ30bのそれぞれに対応する処理槽2内の汚泥の濃度分布を示す複数の濃度データ30aと、を格納することになる。
【0031】
なお、測定期間の数は、例えば30である。なお、測定期間の数は、30の限らず適宜変更可能である。
【0032】
濃度センサ31は、例えば、超音波を発信する送信部31aと、超音波を受信する受信部31bと、を有する透過型超音波濃度計である。送信部31aと受信部31bとは、予め定められた間隔をあけて互いに対向するように配置される。
【0033】
送信部31aは、送信部31aと受信部31bとの間の測定領域にデータ取得用の汚水が存在する状況で、データ取得用の汚水に向けて超音波を発信する。送信部31aから発信された超音波の一部は、測定領域内の汚泥による散乱および反射によって失われる。このため、受信部31bは、測定領域内の汚泥の量が多いほど強度が小さくなる超音波を受信する。
【0034】
濃度センサ31は、測定領域に存在する汚泥の濃度を、受信部31bが受信した超音波の強度に基づいて決定する。
【0035】
なお、透過型超音波濃度計は、測定領域に存在する汚泥の濃度がばらついている場合、測定領域に存在する汚泥の濃度のばらつき(濃度分布)を測定することはできず、測定領域に存在するデータ取得用の汚水について1つの濃度測定結果のみを出力する。
【0036】
このため、透過型超音波濃度計である濃度センサ31を用いて、処理槽2内の汚泥の濃度分布を測定する場合、例えば、深さ方向にAcmごとに複数の測定対象層に区分された汚水に対して各測定対象層での汚泥の濃度を測定する場合、濃度センサ31を処理槽2内にAcm沈めるごとに、汚泥の濃度を測定していく。
【0037】
よって、濃度センサ31は、処理槽2内の汚泥の濃度分布を示す濃度データ30aとして、汚水の水面から深さ方向に向かって予め設定された複数の位置における濃度がそれぞれ示された濃度データを出力する。
【0038】
本実施形態では、沈殿期間内の測定期間ごとに、濃度センサ31を用いて、処理槽2内の汚泥の濃度分布が測定される。また、沈殿期間内の測定期間ごとに濃度センサ31にて測定された汚泥の濃度分布を示す濃度データ30aが、制御部33によって、格納部30に格納される。
【0039】
図2は、濃度データ30aの一例を示した説明図である。図2において、濃度データ30aでは、横軸がデータ取得用の汚水の水面からの深さを表し、縦軸が汚泥の濃度を表す。
【0040】
なお、濃度センサ31は、データ取得用の汚水について沈殿期間内の測定期間ごとに濃度データが取得された後、処理槽2から撤去されることが望ましい。
【0041】
界面計32は、測定手段の一例である。
【0042】
界面計32は、汚泥を含む汚水が処理槽2に入っている状態で、処理槽2内の汚水へ超音波を発信し、処理槽2内の汚泥の界面23で生じた超音波の反射波を受信する。界面計32は、超音波を発信してから反射波を受信するまでの時間に基づいて、処理槽2内の汚泥の界面23の位置を測定する。
【0043】
本実施形態では、界面計32は、超音波を発信してからの所定時間における反射波の受信状態の推移を表すデータを作成し、その作成されたデータ内の時間を汚水の水面からの深さに変更したデータを、処理槽2内の汚泥の界面23の位置を示す測定データとして出力する。なお、汚水の水面からの深さは、超音波を発信してからの反射波を受信するまでの時間の経過に対応する。
【0044】
図3は、測定データの一例を示した説明図である。図3に示した測定データでは、横軸が汚水の水面からの深さを表し、縦軸が反射波の強度(反射波の振幅の大きさ)を表す。
【0045】
超音波は、汚泥の濃度変化の大きい部分で大きく反射する。このため、図3に示した測定データは、反射波の強度が強くなっている深さの位置(具体的には、深さ=30の位置)に、汚泥の界面23が存在することを示す。
【0046】
なお、反射波の強度が強くなっている箇所のうち、汚水の水面の近傍の箇所は、発信された超音波が汚水中で反射されることなく、直接、界面計32に受信されることによって生じたものである。このため、反射波の強度が強くなっている箇所のうち、汚水の水面の近傍の箇所は、界面にて生じた反射波に起因するものではない。
【0047】
また、反射波の強度が強くなっている箇所のうち、処理槽2の底部の近傍の箇所は、発信された超音波が処理槽2の低部で反射されることによって生じた反射波に起因する箇所である。このため、反射波の強度が強くなっている箇所のうち、処理槽2の底部の近傍の箇所は、界面にて生じた反射波に起因するものではない。
【0048】
界面計32は、データ取得用の汚水が処理槽2に入っている沈殿期間内の測定期間ごとに、処理槽2内のデータ取得用の汚水に向けて超音波を発信し、その超音波の反射波を受信し、図3に示したような測定データを出力する。沈殿期間内の測定期間ごとに出力された測定データは、制御部33によって、界面データとして格納部30に格納される。なお、界面計32は、沈殿期間内の1つの測定期間内に、界面の位置を複数回測定してもよい。
【0049】
界面計32は、汚泥を含む測定対象の汚水が処理槽2に入っている状態で、処理槽2内の測定対象の汚水に向けて超音波を発信し、その超音波の反射波を受信し、図3に示したような測定データを出力する。
【0050】
制御部33は、例えば、データプロセッサである。制御部33は、例えば、データ取得モードと測定モードとを有する。
【0051】
制御部33は、データ取得用の汚水が処理槽2に入っている沈殿期間の間、データ取得モードに設定される。制御部33は、データ取得モードになると、沈殿期間内の測定期間ごとに、濃度センサ31と界面計32とを動作させ、濃度センサ31からの濃度データと界面計32からの測定データとを受け付ける。制御部33は、同じ測定期間に受け付けた濃度データと測定データ(界面データ)とを互いに関連づけて格納部30に格納する。
【0052】
制御部33は、測定対象の汚水が処理槽2に入っている沈殿期間の間、測定モードに設定される。制御部33は、測定モード下で界面計32から測定データを受け付けると、汚泥の濃度分布を示すデータを出力する。
【0053】
特定部33aは、特定手段の一例である。
【0054】
特定部33aは、測定モード下で界面計32から測定データを受け付けると、
界面計32からの測定データに示される界面の位置と、格納部30内の界面データ30bのそれぞれに示される界面の位置との一致度を算出する。
【0055】
例えば、特定部33aは、界面データ30bの各々について、界面データ30bが示す界面の位置と、界面計32からの測定データが示す界面の位置と、の差の絶対値を算出し、その算出結果を一致度として出力する。この場合、一致度の値が小さいほど、界面計32からの測定データとの一致度が高くなる。
【0056】
なお、一致度の算出手法は適宜変更可能である。
【0057】
例えば、特定部33aは、格納部30内の界面データ30bの各々の波形について、界面計32からの測定データの波形とのマッチング処理を行い、マッチングの度合いを一致度として出力してもよい。
【0058】
また、特定部33aは、以下のように一致度を算出してもよい。
【0059】
特定部33aは、界面計32からの測定データにて示された界面位置、つまり、界面23が存在する深さを特定し、続いて、図3に示した測定データの横軸が示す深さの領域のうち、界面23が存在する深さを中心とする所定の領域を界面存在領域として設定する。なお、界面存在領域の大きさは適宜変更可能である。
【0060】
特定部33aは、界面存在領域を設定すると、界面データ30bごとに、界面データ30bが示す反射波の強度と測定データが示す反射波の強度とのうち、同じ深さ(以下「比較基準深さ」と称する)での強度同士の差の絶対値を、比較基準深さを変えながら算出していき、その差の絶対値を加算していく。なお、特定部33aは、界面存在領域に属する深さにおける強度の差の絶対値については重み付け係数B(Bは、1以上の正数)を乗算し、その乗算結果を加算する。特定部33aは、界面データ30bごとに算出された加算値を、一致度として用いる。この場合、加算値が小さいほど一致度が高いことを示す。
【0061】
なお、特定部33aは、界面存在領域に属する深さにおける強度の差の絶対値の加算値を一致度として用いてもよい。
【0062】
特定部33aは、一致度を算出すると、格納部30内の界面データのうち、界面計32からの測定データとの一致度が最も高い界面データ(以下「該当界面データ」と称する)を特定する。特定部33aは、該当界面データを特定すると、該当界面データを出力部33bに出力する。
【0063】
出力部33bは、出力手段の一例である。
【0064】
出力部33bは、該当界面データを受け付けると、格納部30内の濃度データのうち、該当界面データに関連づけられた濃度データ、つまり、該当界面データに対応する濃度データ(以下「関連濃度データ」と称する)を特定する。出力部33bは、関連濃度データを特定すると、関連濃度データと該当界面データとを表示部34と処理管理部4とに出力する。なお、出力部33bは、関連濃度データと該当界面データのうち、関連濃度データのみを、表示部34と処理管理部4に出力してもよい。
【0065】
表示部34は、表示手段の一例である。
【0066】
表示部34は、関連濃度データと該当界面データとを受け付けると、関連濃度データが示す汚泥の濃度分布と、該当界面データが示す汚泥の界面の位置と、を表示する。なお、表示部34は、関連濃度データのみを受け付けた場合、関連濃度データが示す汚泥の濃度分布を表示する。
【0067】
処理管理部4は、関連濃度データと該当界面データとを受け付けると、関連濃度データと該当界面データとに従って、水処理の進捗状況を把握する。
【0068】
処理管理部4は、該当界面データが示す界面の位置が、沈殿した汚泥を取り除く条件として予め設定された位置となり、かつ、関連濃度データが示す汚泥の濃度分布が、沈殿した汚泥を取り除く条件として予め設定された濃度分布になると、排出弁2bを開く。排出弁2bが開くと、処理槽2内に沈殿した汚泥が、排出管2aを通して処理槽2から排出される。
【0069】
次に、動作を説明する。
【0070】
まず、格納部30に濃度データ30aと界面データ30bを格納する動作を説明する。
【0071】
汚泥を含むデータ取得用の汚水が処理槽2に流入され、その後、処理槽2内で汚水が攪拌機(不図示)によって攪拌される。その後、制御部33がデータ取得モードに設定される。
【0072】
制御部33は、データ取得モードになると、沈殿期間内の測定期間ごとに、濃度センサ31と界面計32とを動作させ、濃度センサ31からの濃度データ30aと、界面計32からの測定データ30bと、を受け付ける。制御部33は、同じ測定期間に受け付けた濃度データ30aと測定データ(界面データ)30bとを互いに関連づけて格納部30に格納する。
【0073】
沈殿期間内の測定期間ごとに、濃度データ30aと界面データ30bとが格納部30に格納されると、処理槽2内のデータ取得用の汚水が廃棄される。
【0074】
次に、測定対象の汚水についての測定動作を説明する。
【0075】
汚泥を含む測定対象の汚水が処理槽2に流入され、その後、処理槽2内で汚水が攪拌機(不図示)によって攪拌される。その後、制御部33が測定モードに設定される。
【0076】
制御部33が測定モードになると、特定部33aは界面計32を間欠的に動作させる。
【0077】
特定部33aは、測定モード下で界面計32から測定データを受け付けるごとに、格納部30内の界面データ30bの各々について、界面計32からの測定データとの一致度を算出する。
【0078】
特定部33aは、一致度を算出すると、格納部30内の界面データ30aのうち、界面計32からの測定データとの一致度が最も高い該当界面データを特定する。特定部33aは、該当界面データを特定すると、該当界面データを出力部33bに出力する。
【0079】
出力部33bは、該当界面データを受け付けると、格納部30内の濃度データ30aのうち、該当界面データに関連づけられた関連濃度データを特定し、関連濃度データと該当界面データとを、表示部34と処理管理部4に出力する。
【0080】
表示部34は、関連濃度データと該当界面データとを受け付けると、関連濃度データが示す汚泥の濃度分布と、該当界面データが示す汚泥の界面の位置と、を表示する。
【0081】
図4は、表示部34による汚泥の濃度分布の表示例を示した図である。
【0082】
図4に示すように、表示部34は、関連濃度データが示す汚泥の濃度分布を、時系列に表示する。
【0083】
また、処理管理部4は、関連濃度データと該当界面データとを受け付けると、関連濃度データと該当界面データとに従って水処理の進捗状況を把握し、水処理の進捗状況に応じて排出弁2bの開閉を制御する。
【0084】
本実施形態によれば、格納部30は、処理槽2内の汚泥の界面の異なる位置を示す複数の界面データ30bと、複数の界面データ30bのそれぞれに対応する処理槽2内の汚泥の濃度分布を示す複数の濃度データと、を格納する。界面計32は、超音波を処理槽2内の測定対象の汚水へ発信してから処理槽2内の汚泥の界面で生じる超音波の反射波を受信するまでの時間に基づいて、処理槽2内の汚泥の界面23の位置を測定する。特定部33aは、界面データのうち、界面計32の測定結果との一致度が最も高い該当界面データを特定する。出力部33bは、濃度データのうち、該当界面データに対応する関連濃度データを特定して出力する。
【0085】
このため、測定対象の汚水内の汚泥の界面23の位置が、界面23での超音波の反射を利用して測定されれば、界面23の位置の測定結果に応じた汚泥の濃度分布を示す濃度データが出力される。よって、測定対象の汚水内の汚泥の濃度分布を測定するために、汚泥濃度計のセンサを測定対象の汚水が入っている処理槽2内で上下させる必要がなくなる。したがって、濃度分布の測定に要する時間を短くすることが可能になる。
【0086】
(第2実施形態)
図5は、本発明の第2実施形態の濃度計を含む水処理システム1Aを示したブロック図である。なお、図5において、図1に示したものと同一構成のものには同一符号を付してある。
【0087】
図5に示した水処理システム1Aでは、図1に示した水処理システム1にスムージング処理部33cが付加されている。以下、図1に示した水処理システム1との相違点を中心に、水処理システム1Aを説明する。
【0088】
図5において、出力部33bは、関連濃度データと該当界面データとを、スムージング処理部33cに出力する。
【0089】
スムージング処理部33cは、スムージング処理手段の一例である。
【0090】
スムージング処理部33cは、関連濃度データと該当界面データとを受け付けると、関連濃度データに対してスムージング処理を実行する。例えば、スムージング処理部33cは、関連濃度データを用いてスムージング関数を求め、スムージング関数にて表される濃度分布を濃度データとして出力する。
【0091】
図6は、スムージング処理の一例を示した説明図である。
【0092】
スムージング処理部33cは、スムージング処理が実行された関連濃度データと、該当界面データと、を表示部34と処理管理部4に出力する。
【0093】
なお、スムージング処理部33cは、スムージング処理が実行された関連濃度データと該当界面データのうち、スムージング処理が実行された関連濃度データのみを、表示部34と処理管理部4に出力してもよい。
【0094】
表示部34は、スムージング処理が実行された関連濃度データと該当界面データとを受け付けると、スムージング処理が実行された関連濃度データが示す汚泥の濃度分布と、該当界面データが示す汚泥の界面の位置と、を表示する。なお、表示部34は、スムージング処理が実行された関連濃度データのみを受け付けた場合、スムージング処理が実行された関連濃度データが示す汚泥の濃度分布を表示する。
【0095】
処理管理部4は、スムージング処理が実行された関連濃度データと該当界面データとを受け付けると、スムージング処理が実行された関連濃度データと該当界面データとに従って、水処理の進捗状況を把握する。処理管理部4は、水処理の進捗状況に応じて排出弁2bの開閉を制御する。
【0096】
本実施形態によれば、スムージング処理部33cは、関連濃度データに対してスムージング処理を実行し、スムージング処理が実行された関連濃度データを出力する。スムージング処理が実行されることによって、関連濃度データでのノイズが減少し、関連濃度データにて示される濃度分布をユーザが認識しやすくなる。また、スムージング処理が実行されることによって、関連濃度データの分解能よりも表示の分解能を小さくすることが可能になる。
【0097】
(第3実施形態)
図7は、本発明の第3実施形態の濃度計を含む水処理システム1Bを示したブロック図である。なお、図7において、図1に示したものと同一構成のものには同一符号を付してある。
【0098】
図7に示した水処理システム1Bでは、図1に示した特定部33aの代わりに特定部33aBが用いられ、さらに、図1に示した出力部33bの代わりに出力部33bBが用いられている。以下、図1に示した水処理システム1との相違点を中心に、水処理システム1Bを説明する。
【0099】
図7において、特定部33aBは、特定手段の一例である。
【0100】
特定部33aBは、測定モード下で界面計32から測定データを受け付けると、格納部30内の界面データ30bの各々について、界面計32からの測定データとの一致度を算出する。なお、特定部33aBが行う一致度の算出手法は、特定部33aが行う一致度の算出手法と同様である。
【0101】
特定部33aBは、一致度を算出すると、格納部30内の界面データから、界面計32からの測定データとの一致度が高い順に複数の界面データ(以下「特定界面データ」と称する)を特定する。
【0102】
例えば、特定部33aBは、格納部30内の界面データから、界面計32からの測定データとの一致度が高い順に、予め定められた2以上の数だけ、特定界面データを特定する。
【0103】
特定部33aBは、複数の特定界面データを特定すると、複数の特定界面データを出力部33bBに出力する。
【0104】
出力部33bBは、出力手段の一例である。
【0105】
出力部33bBは、複数の特定界面データを受け付けると、特定界面データごとに、格納部30内の濃度データ30aのうち、特定界面データに関連づけられた関連濃度データ、つまり、特定界面データに対応する関連濃度データを特定する。
【0106】
出力部33bBは、特定界面データごとに関連濃度データを特定すると、特定界面データごとに特定された関連濃度データが示す濃度分布の平均値を算出する。
【0107】
例えば、出力部33bBは、複数の関連濃度データのそれぞれが示す濃度を用いて、汚水の水面から深さ方向に向かって予め設定された複数の測定位置ごとに、複数の関連濃度データのそれぞれが示す当該測定位置での濃度の平均を算出し、その複数の測定位置での濃度の平均を示したデータを、濃度分布の平均値として用いる。
【0108】
出力部33bBは、濃度分布の平均値を算出すると、濃度分布の平均値と特定界面データとを、表示部34と処理管理部4に出力する。なお、出力部33bは、濃度分布の平均値と特定界面データのうち、濃度分布の平均値のみを、表示部34と処理管理部4に出力してもよい。
【0109】
表示部34は、濃度分布の平均値と特定界面データとを受け付けると、濃度分布の平均値が示す汚泥の濃度分布と、特定界面データが示す汚泥の界面の位置と、を表示する。なお、表示部34は、濃度分布の平均値のみを受け付けた場合、濃度分布の平均値が示す汚泥の濃度分布を表示する。
【0110】
処理管理部4は、濃度分布の平均値と特定界面データとを受け付けると、濃度分布の平均値と特定界面データとに従って、水処理の進捗状況を把握する。処理管理部4は、水処理の進捗状況に応じて排出弁2bの開閉を制御する。
【0111】
本実施形態では、特定部33aBは、界面データから、界面計32からの測定データとの一致度が高い順に複数の特定界面データを特定する。出力部33bBは、特定界面データごとに、濃度データのうち特定界面データに関連づけられた関連濃度データが示す濃度分布の平均値を算出して出力する。
【0112】
このため、本実施形態では、第1実施形態と同様に、測定対象の汚水内の汚泥の界面23の位置が、界面23での超音波の反射を利用して測定されれば、界面23の位置の測定結果に応じた汚泥の濃度分布を示す濃度データが出力される。よって、測定対象の汚水内の汚泥の濃度分布を測定するために、汚泥濃度計のセンサを測定対象の汚水が入っている処理槽2内で上下させる必要がなくなる。したがって、濃度分布の測定に要する時間を短くすることが可能になる。
【0113】
また、濃度分布の平均値が出力されるため、出力される濃度分布の信頼性を向上させることが可能になる。
【0114】
(第4実施形態)
図8は、本発明の第4実施形態の濃度計を含む水処理システム1Cを示したブロック図である。なお、図8において、図7に示したものと同一構成のものには同一符号を付してある。
【0115】
図8に示した水処理システム1Cでは、図7に示した水処理システム1Bにスムージング処理部33cCが付加されている。以下、図7に示した水処理システム1Bとの相違点を中心に、水処理システム1Cを説明する。
【0116】
図8において、出力部33bBは、濃度分布の平均値と特定界面データとを、スムージング処理部33cCに出力する。
【0117】
スムージング処理部33cCは、スムージング処理手段の一例である。
【0118】
スムージング処理部33cCは、濃度分布の平均値と特定界面データとを受け付けると、濃度分布の平均値に対してスムージング処理を実行する。例えば、スムージング処理部33cCは、濃度分布の平均値を用いてスムージング関数を求め、スムージング関数にて表される濃度分布の平均値を濃度データとして出力する。
【0119】
スムージング処理部33cCは、スムージング処理が実行された濃度分布の平均値と、特定界面データと、を表示部34と処理管理部4に出力する。
【0120】
なお、スムージング処理部33cCは、スムージング処理が実行された濃度分布の平均値と特定界面データのうち、スムージング処理が実行された濃度分布の平均値のみを、表示部34と処理管理部4に出力してもよい。
【0121】
表示部34は、スムージング処理が実行された濃度分布の平均値と特定界面データとを受け付けると、スムージング処理が実行された濃度分布の平均値が示す汚泥の濃度分布と、特定界面データが示す汚泥の界面の位置と、を表示する。なお、表示部34は、スムージング処理が実行された濃度分布の平均値のみを受け付けた場合、スムージング処理が実行された濃度分布の平均値が示す汚泥の濃度分布を表示する。
【0122】
処理管理部4は、スムージング処理が実行された濃度分布の平均値と特定界面データとを受け付けると、スムージング処理が実行された濃度分布の平均値と特定界面データとに従って、水処理の進捗状況を把握する。処理管理部4は、水処理の進捗状況に応じて排出弁2bの開閉を制御する。
【0123】
本実施形態によれば、スムージング処理部33cCは、濃度分布の平均値に対してスムージング処理を実行し、スムージング処理が実行された濃度分布の平均値を出力する。スムージング処理が実行されることによって、濃度分布の平均値でのノイズが減少し、濃度分布の平均値にて示される濃度分布をユーザが認識しやすくなる。また、スムージング処理が実行されることによって、濃度分布の平均値の分解能よりも表示の分解能を小さくすることが可能になる。
【0124】
なお、上記各実施形態において、濃度センサ31として、光を用いて汚泥の濃度を検出する光学濃度センサが用いられてもよい。なお、光学濃度センサは、発光素子と受光素子との対の間に汚水が存在している状況で、発光素子と受光素子との間で光を伝播させ、汚水による光の伝播損失を計測することによって、汚水内の汚泥の濃度を検出する。
【0125】
濃度センサ31として光学濃度センサが用いられた場合も、濃度センサ31を処理槽2内にAcm沈めるごとに汚泥の濃度を測定することによって、処理槽2内の汚泥の濃度分布が測定される。
【0126】
以上説明した各実施形態において、図示した構成は単なる一例であって、本発明はその構成に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0127】
1、1A、1B、1C 水処理システム
2 処理槽
2a 排出管
2b 排出弁
21 上澄水の層
22 汚泥の沈殿層
23 界面
3 濃度計
31 濃度センサ
31a 送信部
31b 受信部
32 界面計
33、33A、33B、33C 制御部
33a、33aB 特定部
33b、33bB 出力部
33c、33cC スムージング処理部
34 表示部
4 処理管理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体に含まれる汚泥を沈殿させる処理槽内での前記汚泥の濃度分布を測定する濃度計であって、
前記処理槽内の汚泥の界面の異なる位置を示す複数の界面データと、該複数の界面データのそれぞれに対応する前記処理槽内の汚泥の濃度分布を示す複数の濃度データと、を格納する格納手段と、
汚泥を含む測定対象の液体が前記処理槽に入っている状態で、前記測定対象の液体へ超音波を発信し前記処理槽内の汚泥の界面で生じた前記超音波の反射波を受信し、前記超音波を発信してから前記反射波を受信するまでの時間に基づいて、前記処理槽内の汚泥の界面の位置を測定する測定手段と、
前記測定手段の測定結果に示される界面の位置と、前記格納手段内の複数の界面データのそれぞれに示される界面の位置との一致度を算出し、前記界面データのうち、前記測定手段の測定結果との一致度が最も高い該当界面データを特定する特定手段と、
前記格納手段内の濃度データのうち、前記特定手段にて特定された該当界面データに対応する関連濃度データを特定し、当該関連濃度データを出力する出力手段と、を含む濃度計。
【請求項2】
請求項1に記載の濃度計において、
前記出力手段から出力された関連濃度データに対してスムージング処理を実行し、前記スムージング処理が実行された関連濃度データを出力するスムージング処理手段を、さらに含む濃度計。
【請求項3】
液体に含まれる汚泥を沈殿させる処理槽内での前記汚泥の濃度分布を測定する濃度計であって、
前記処理槽内の汚泥の界面の異なる位置を示す複数の界面データと、該複数の界面データのそれぞれに対応する前記処理槽内の汚泥の濃度分布を示す複数の濃度データと、を格納する格納手段と、
汚泥を含む測定対象の液体が前記処理槽に入っている状態で、前記測定対象の液体へ超音波を発信し前記処理槽内の汚泥の界面で生じた前記超音波の反射波を受信し、前記超音波を発信してから前記反射波を受信するまでの時間に基づいて、前記処理槽内の汚泥の界面の位置を測定する測定手段と、
前記測定手段の測定結果に示される界面の位置と、前記格納手段内の複数の界面データのそれぞれに示される界面の位置との一致度を算出し、前記格納手段内の界面データから、前記測定手段の測定結果との一致度が高い順に複数の特定界面データを特定する特定手段と、
前記特定手段にて特定された特定界面データごとに、前記格納手段内の濃度データのうち、当該特定界面データに対応する関連濃度データを特定し、前記特定界面データごとに特定された関連濃度データが示す濃度分布の平均値を算出し、前記濃度分布の平均値を出力する出力手段と、を含む濃度計。
【請求項4】
請求項3に記載の濃度計において、
前記出力手段から出力された濃度分布の平均値に対してスムージング処理を実行し、前記スムージング処理が実行された濃度分布の平均値を出力するスムージング処理手段を、さらに含む濃度計。
【請求項5】
請求項1または3に記載の濃度計において、
前記出力手段の出力と前記測定手段の測定結果との両方、または、前記出力手段の出力を表示する表示手段をさらに含む濃度計。
【請求項6】
請求項2または4に記載の濃度計について、
前記スムージング処理手段の出力と前記測定手段の測定結果との両方、または、前記スムージング処理手段の出力を表示する表示手段をさらに含む濃度計。

【図1】
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【図4】
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【図5】
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【図7】
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【図8】
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【図2】
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【図3】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−47593(P2012−47593A)
【公開日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−189914(P2010−189914)
【出願日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【出願人】(303057044)株式会社ソニック (17)
【Fターム(参考)】