火災の防護を備えるシール
本発明はパイプの貫通や二等分に形成されたパイプ等のシールに関する。シールは、壁などのスリーブや開口に収容され、シールの両半分が接合されるときに、パイプ又はチューブのための中央開口部を形成する。シールの半分それぞれは、２つのベース部（１ａ，１ｂ）で形成される。ベース部（１ａ，１ｂ）の間に、膨張性材料（５）のレイヤが設けられる。ベース部（１ａ，１ｂ）の内側に、剥離可能なレイヤ（６）が配置される。当該レイヤは、レシーブされたパイプ又はチューブに対して、シールの内径を適合させるために剥離される。火災の場合には、膨張性部材（５）が膨張する。そして、膨張は、シール内に収容されたパイプまたはチューブを破壊し、遮断するだろう。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、防火を含むパイプまたはチューブの貫通又は遷移を形成するシールに関する。それは、特にプラスチック性のパイプまたはチューブのために開発される。
【背景技術】
【０００２】
（従来の技術）
このタイプのシールは、壁に収容されるスリーブまたは壁の開口に、通常収容される。シールは、多くの異なる実施形態において使用され、流体、塵、ほこり、ガス、齧歯類、シロアリなどに対してシールする必要性があり得る。壁の反対側にかなり大きい圧力差がある。したがって、所望の方法で機能するためには、シールがぴったりとそのスリーブが収容される開口又は同様のものに嵌合しなければならず、そのシールは、実際の取付寸法に適合されなければならない。取付寸法は、スリーブまたは開口の内径によって決定される。
【０００３】
さらに、シールにはめ込まれなければならないパイプ又は同種のものは、多くの異なるサイズでもよい。そのため、シールが異なる外径を有するパイプに適応できる場合に有益となる。
【０００４】
現在のタイプのシールに収容されるパイプは、例えば水、圧縮空気、油圧油および料理用ガスのような異なる気体または液体のためにしばしば使用される。火災がシールを収容している壁の一方側に発生する場合、その火災が、パイプ又はパイプ内に収容された流体によって、壁を通して広がっていくという危険がある。開口に接続して配置された膨張性材料、すなわち、加熱されたときに膨張する材料が以前から知られている。膨張性材料は、開口に接続する別々のユニットとして通常位置付けられ、火災の場合には開口を遮蔽させなければならない。
【０００５】
この記載において、用いられているように、「軸方向」、「半径方向」の表現および、同様の表現は、シールに収容されるパイプまたはチューブに関する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
本発明の１つの目的は、シールに直接防火機能を持たせることである。このように、１つは、別々のユニットとして防火機能を持たせる必要を避ける。さらに、１つは、防火機能を特別に組み込んで適合させる課題を避ける。防火機能は、シール内で収容されるパイプまたはチューブが自動的に閉じられ、パイプまたはチューブを通して、いかなる気体または流体も通さないようなものでなければならない。
【０００７】
更なる目的は、広範囲をカバーするために必要な異なるシールの数を減らすために、１つの単一のシールで多くの異なる取付寸法に適応させることが可能であることである。
【課題を解決するための手段】
【０００８】
本発明によれば、シールは、パイプまたはチューブの貫通または遷移を形成して配置される。シールは、シールの両半分が接合されるときに、両半分でパイプまたはチューブのために少なくとも一つの中央開口部を形成する。シールの両半分それぞれは、２つのベース部の形状を有し、その間に膨張性材料のレイヤが配置される。
【０００９】
シールは、弾性材料製であり、両端に取付部品を有する。取付部品は、シールを通過しているネジにより接続される。ネジおよび取付部品によって、シールは、軸方向に圧縮されうる。このような軸方向の圧縮で、シールは、半径方向に拡大する。放射状に拡張することで、シールは、スリーブまたは開口にぴったりと嵌合する。
【００１０】
本発明の更なる目的および効果は、好ましい実施態様で下記の詳細な説明を読むことで、当業者にとって明らかである。
本発明は、例えば、実施形態及び添付された図面により、より詳しく以下に記載されている。図面の説明は以下の通りである。
【図面の簡単な説明】
【００１１】
【図１】図１は、本発明によるシールの斜視図である。
【図２】図２は、図１のシールの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【００１２】
（詳細な好適な実施形態の説明）
本発明のシールは、パイプの貫通または遷移のために使用される。それは、２つの同一の部品から形成される。そして、使用中のそれはシールを形成するために接合される。シールが形成される２つの部分は、それぞれ、半円筒の形状を有する。各シールの半分は、弾性材料の２つのベース部を有する。それらは、前側ベース部１ａおよび後側ベース部１ｂである。前側ベース部１ａおよび後側ベース部１ｂの両端では、それぞれ、前側取付部品２および後側取付部品３が配置される。
【００１３】
前側及び後側ベース部１ａ，１ｂとの間に、膨張性材料５のレイヤが配置される。実際には、膨張性材料は、シール内でリングを形成する。膨張性材料５のレイヤは、ベース部１ａ，１ｂの軸方向延長部と比較して、比較的短い軸方向延長部を有する。一実施形態において、膨張性材料５は、ベース部１ａ，１ｂの軸方向延長部の全体の約１０％である軸方向延長部を有する。このように、２つのベース部１ａ，１ｂは、各シールの半分それぞれにある膨張性材料５のリングの両側に配置される。膨張性材料５は、取付部品２，３と比較して、各ベース部１ａ，１ｂの反対側端部に配置される。膨張性材料５のレイヤは、ベース部１ａ，１ｂの間に、スタッド９を介して機械的な位置決め手段によって、それぞれのベース部に固定される。スタッド９の形状は、前後の取付部品２，３の形状と一致する。このように、各スタッド９は、リングの半分の形状を有する。
【００１４】
取付部品２，３は、ネジ４によりベース部１ａ，１ｂに保持される。開口は、ネジ４を収容するために、取付部品２，３、ベース部１ａ，１ｂ、スタッド９および膨張性材料５に形成される。ネジ４は、後側取付部品３のねじ切りされた開口部と共動するために、それらの外方側端部で螺着される。取付部品２，３と共動するネジ４の機能は、ベース部１ａ，１ｂの間の機械的なスタッド９を介して、膨張性材料５を圧縮させないような調整を維持した状態でベース部１ａ，１ｂを軸方向に圧縮することである。このように、膨張性材料５は、圧縮中にスタッド９がベース部１ａ，１ｂを機械的に分離するため、圧縮されない。２本のネジ４は、示された実施形態において、シールの半分それぞれで使用される場合であっても、いかなる数のネジを用いることができる。示された実施形態において、ネジ４は、袋ねじタイプである。当業者は、取付部品２，３が互いに向かって移動できるようにするあらゆるタイプの固定手段が使用されうることを理解する。このように、ネジおよびナットを使用することは、可能である。好ましくは、ネジは、一面側から締着するのが可能でなければならない。
【００１５】
通常、膨張性材料５およびスタッド９は、シールの残りの部分よりいくらか小さい外径を有する。
【００１６】
示された実施形態による前側取付部品２は、ベース部１の取付側にある取付部品であり、その取付部品からネジ４が通常操作される。後側取付部品３は、前側取付部品２の反対側に配置される。多くの実施形態において、前側取付部品２は、スリーブ又は壁の開口の内径を超える外半径を与えられる。これは、前側取付部品２がスリーブ又は壁に当接するように、シールのより正確な位置決めのためにされる。スリーブまたは開口の内径を超える前側取付部品２の半径の代わりに、取付部品２と固定され又は一体化される多くの拡張部分が、スリーブまたは開口の内側半径を超えて拡張してもよい。
【００１７】
多くの剥離可能なレイヤ６は、ベース部１ａ，１ｂの内部に配置される。剥離可能なレイヤ６は、このような方法で形成され、また、それらがシールの半分をそれぞれ生産したのち、くっつき合うようにできる材料で作られる。しかしながら、それらは、手で剥ぎ取ることができる程度に緩く接着する。
【００１８】
ベース部１は、通常、ベース部１が剥離可能なレイヤ６から支障なく軸方向に圧縮されうるように、剥離可能なレイヤ６よりいくらか大きい軸方向範囲を有する。
【００１９】
膨張性材料５のレイヤの内部には、剥離可能なレイヤがない。その代わりに、間隙７が、膨張性材料５の内部に形成される。
【００２０】
剥離可能なレイヤ６の内側では、ブラインド８が、各ベース部１ａ，１ｂに配置される。ブラインド８は、シールの半分それぞれに１つ配置される。示された実施形態において、ベース部１ａ，１ｂそれぞれに１つのブラインド８を有する。しかしながら、他の実施形態においては、シール全体を通して１つのブラインドだけがある。
【００２１】
２つのシールの半分は、接合される際に、中央に、円筒状の空間を有するように形成される。パイプは、前記空間に収容されることになる。通常、シールはある種の壁にあるスリーブ、または同様なものに収容される。そして、スリーブは、壁に固定される。シールは、あるいは、壁に直接形成された開口に配置されることができる。
【００２２】
使用中に、２つのシールの半分は、パイプの周囲に配置される。設置時に、ブラインド８は、最初に取り外される。シールをパイプの直径に適合させるために、剥離可能なレイヤ６の一つ以上が剥ぎ取られる。適切な数のレイヤ６が剥ぎ取られるときに、２つのシールの両半分はパイプの周りに位置付けられる。膨張性材料５内部に間隙７があるため、膨張性材料は、パイプの周りにシールの両半分を配置することを妨げない。それから、前側及び後側の取付部品２，３が互いの方向に向かって移動するような方法に、ネジ４が回される。取付部品２，３が互いの方向へ向かって動くにつれて、ベース部１ａ，１ｂは、軸方向に圧縮される。スタッド９によって、膨張性材料５は、圧縮されない。ベース部１ａ，１ｂの軸方向への圧縮は、ベース部１ａ，１ｂが半径方向に膨張することにつながる。ベース部１ａ，１ｂは、内側及び外側に向かって放射状に膨張する。そして、このように、利用可能な空間の外側方向及びパイプ側の内側方向両方をシールする。膨張は、また、外見上は、シールがスリーブまたは開口において、安全に固定されることをも意味する。
【００２３】
火災の場合には、膨張性材料５は、熱により膨張する。膨張性材料５が膨張することで、パイプまたはチューブを圧壊して、気体や流体がパイプまたはチューブを通過することを妨げる。このように、火災がパイプまたはチューブを通って通過するのを止められる。
【００２４】
シールが円形の断面を有するように示された場合であっても、当業者は、本発明のシールがいかなる横断面の形状を取り得ると理解するだろう。このように、それは、長円形、正方形、矩形、多辺形などでもよい。
【技術分野】
【０００１】
本発明は、防火を含むパイプまたはチューブの貫通又は遷移を形成するシールに関する。それは、特にプラスチック性のパイプまたはチューブのために開発される。
【背景技術】
【０００２】
（従来の技術）
このタイプのシールは、壁に収容されるスリーブまたは壁の開口に、通常収容される。シールは、多くの異なる実施形態において使用され、流体、塵、ほこり、ガス、齧歯類、シロアリなどに対してシールする必要性があり得る。壁の反対側にかなり大きい圧力差がある。したがって、所望の方法で機能するためには、シールがぴったりとそのスリーブが収容される開口又は同様のものに嵌合しなければならず、そのシールは、実際の取付寸法に適合されなければならない。取付寸法は、スリーブまたは開口の内径によって決定される。
【０００３】
さらに、シールにはめ込まれなければならないパイプ又は同種のものは、多くの異なるサイズでもよい。そのため、シールが異なる外径を有するパイプに適応できる場合に有益となる。
【０００４】
現在のタイプのシールに収容されるパイプは、例えば水、圧縮空気、油圧油および料理用ガスのような異なる気体または液体のためにしばしば使用される。火災がシールを収容している壁の一方側に発生する場合、その火災が、パイプ又はパイプ内に収容された流体によって、壁を通して広がっていくという危険がある。開口に接続して配置された膨張性材料、すなわち、加熱されたときに膨張する材料が以前から知られている。膨張性材料は、開口に接続する別々のユニットとして通常位置付けられ、火災の場合には開口を遮蔽させなければならない。
【０００５】
この記載において、用いられているように、「軸方向」、「半径方向」の表現および、同様の表現は、シールに収容されるパイプまたはチューブに関する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
本発明の１つの目的は、シールに直接防火機能を持たせることである。このように、１つは、別々のユニットとして防火機能を持たせる必要を避ける。さらに、１つは、防火機能を特別に組み込んで適合させる課題を避ける。防火機能は、シール内で収容されるパイプまたはチューブが自動的に閉じられ、パイプまたはチューブを通して、いかなる気体または流体も通さないようなものでなければならない。
【０００７】
更なる目的は、広範囲をカバーするために必要な異なるシールの数を減らすために、１つの単一のシールで多くの異なる取付寸法に適応させることが可能であることである。
【課題を解決するための手段】
【０００８】
本発明によれば、シールは、パイプまたはチューブの貫通または遷移を形成して配置される。シールは、シールの両半分が接合されるときに、両半分でパイプまたはチューブのために少なくとも一つの中央開口部を形成する。シールの両半分それぞれは、２つのベース部の形状を有し、その間に膨張性材料のレイヤが配置される。
【０００９】
シールは、弾性材料製であり、両端に取付部品を有する。取付部品は、シールを通過しているネジにより接続される。ネジおよび取付部品によって、シールは、軸方向に圧縮されうる。このような軸方向の圧縮で、シールは、半径方向に拡大する。放射状に拡張することで、シールは、スリーブまたは開口にぴったりと嵌合する。
【００１０】
本発明の更なる目的および効果は、好ましい実施態様で下記の詳細な説明を読むことで、当業者にとって明らかである。
本発明は、例えば、実施形態及び添付された図面により、より詳しく以下に記載されている。図面の説明は以下の通りである。
【図面の簡単な説明】
【００１１】
【図１】図１は、本発明によるシールの斜視図である。
【図２】図２は、図１のシールの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【００１２】
（詳細な好適な実施形態の説明）
本発明のシールは、パイプの貫通または遷移のために使用される。それは、２つの同一の部品から形成される。そして、使用中のそれはシールを形成するために接合される。シールが形成される２つの部分は、それぞれ、半円筒の形状を有する。各シールの半分は、弾性材料の２つのベース部を有する。それらは、前側ベース部１ａおよび後側ベース部１ｂである。前側ベース部１ａおよび後側ベース部１ｂの両端では、それぞれ、前側取付部品２および後側取付部品３が配置される。
【００１３】
前側及び後側ベース部１ａ，１ｂとの間に、膨張性材料５のレイヤが配置される。実際には、膨張性材料は、シール内でリングを形成する。膨張性材料５のレイヤは、ベース部１ａ，１ｂの軸方向延長部と比較して、比較的短い軸方向延長部を有する。一実施形態において、膨張性材料５は、ベース部１ａ，１ｂの軸方向延長部の全体の約１０％である軸方向延長部を有する。このように、２つのベース部１ａ，１ｂは、各シールの半分それぞれにある膨張性材料５のリングの両側に配置される。膨張性材料５は、取付部品２，３と比較して、各ベース部１ａ，１ｂの反対側端部に配置される。膨張性材料５のレイヤは、ベース部１ａ，１ｂの間に、スタッド９を介して機械的な位置決め手段によって、それぞれのベース部に固定される。スタッド９の形状は、前後の取付部品２，３の形状と一致する。このように、各スタッド９は、リングの半分の形状を有する。
【００１４】
取付部品２，３は、ネジ４によりベース部１ａ，１ｂに保持される。開口は、ネジ４を収容するために、取付部品２，３、ベース部１ａ，１ｂ、スタッド９および膨張性材料５に形成される。ネジ４は、後側取付部品３のねじ切りされた開口部と共動するために、それらの外方側端部で螺着される。取付部品２，３と共動するネジ４の機能は、ベース部１ａ，１ｂの間の機械的なスタッド９を介して、膨張性材料５を圧縮させないような調整を維持した状態でベース部１ａ，１ｂを軸方向に圧縮することである。このように、膨張性材料５は、圧縮中にスタッド９がベース部１ａ，１ｂを機械的に分離するため、圧縮されない。２本のネジ４は、示された実施形態において、シールの半分それぞれで使用される場合であっても、いかなる数のネジを用いることができる。示された実施形態において、ネジ４は、袋ねじタイプである。当業者は、取付部品２，３が互いに向かって移動できるようにするあらゆるタイプの固定手段が使用されうることを理解する。このように、ネジおよびナットを使用することは、可能である。好ましくは、ネジは、一面側から締着するのが可能でなければならない。
【００１５】
通常、膨張性材料５およびスタッド９は、シールの残りの部分よりいくらか小さい外径を有する。
【００１６】
示された実施形態による前側取付部品２は、ベース部１の取付側にある取付部品であり、その取付部品からネジ４が通常操作される。後側取付部品３は、前側取付部品２の反対側に配置される。多くの実施形態において、前側取付部品２は、スリーブ又は壁の開口の内径を超える外半径を与えられる。これは、前側取付部品２がスリーブ又は壁に当接するように、シールのより正確な位置決めのためにされる。スリーブまたは開口の内径を超える前側取付部品２の半径の代わりに、取付部品２と固定され又は一体化される多くの拡張部分が、スリーブまたは開口の内側半径を超えて拡張してもよい。
【００１７】
多くの剥離可能なレイヤ６は、ベース部１ａ，１ｂの内部に配置される。剥離可能なレイヤ６は、このような方法で形成され、また、それらがシールの半分をそれぞれ生産したのち、くっつき合うようにできる材料で作られる。しかしながら、それらは、手で剥ぎ取ることができる程度に緩く接着する。
【００１８】
ベース部１は、通常、ベース部１が剥離可能なレイヤ６から支障なく軸方向に圧縮されうるように、剥離可能なレイヤ６よりいくらか大きい軸方向範囲を有する。
【００１９】
膨張性材料５のレイヤの内部には、剥離可能なレイヤがない。その代わりに、間隙７が、膨張性材料５の内部に形成される。
【００２０】
剥離可能なレイヤ６の内側では、ブラインド８が、各ベース部１ａ，１ｂに配置される。ブラインド８は、シールの半分それぞれに１つ配置される。示された実施形態において、ベース部１ａ，１ｂそれぞれに１つのブラインド８を有する。しかしながら、他の実施形態においては、シール全体を通して１つのブラインドだけがある。
【００２１】
２つのシールの半分は、接合される際に、中央に、円筒状の空間を有するように形成される。パイプは、前記空間に収容されることになる。通常、シールはある種の壁にあるスリーブ、または同様なものに収容される。そして、スリーブは、壁に固定される。シールは、あるいは、壁に直接形成された開口に配置されることができる。
【００２２】
使用中に、２つのシールの半分は、パイプの周囲に配置される。設置時に、ブラインド８は、最初に取り外される。シールをパイプの直径に適合させるために、剥離可能なレイヤ６の一つ以上が剥ぎ取られる。適切な数のレイヤ６が剥ぎ取られるときに、２つのシールの両半分はパイプの周りに位置付けられる。膨張性材料５内部に間隙７があるため、膨張性材料は、パイプの周りにシールの両半分を配置することを妨げない。それから、前側及び後側の取付部品２，３が互いの方向に向かって移動するような方法に、ネジ４が回される。取付部品２，３が互いの方向へ向かって動くにつれて、ベース部１ａ，１ｂは、軸方向に圧縮される。スタッド９によって、膨張性材料５は、圧縮されない。ベース部１ａ，１ｂの軸方向への圧縮は、ベース部１ａ，１ｂが半径方向に膨張することにつながる。ベース部１ａ，１ｂは、内側及び外側に向かって放射状に膨張する。そして、このように、利用可能な空間の外側方向及びパイプ側の内側方向両方をシールする。膨張は、また、外見上は、シールがスリーブまたは開口において、安全に固定されることをも意味する。
【００２３】
火災の場合には、膨張性材料５は、熱により膨張する。膨張性材料５が膨張することで、パイプまたはチューブを圧壊して、気体や流体がパイプまたはチューブを通過することを妨げる。このように、火災がパイプまたはチューブを通って通過するのを止められる。
【００２４】
シールが円形の断面を有するように示された場合であっても、当業者は、本発明のシールがいかなる横断面の形状を取り得ると理解するだろう。このように、それは、長円形、正方形、矩形、多辺形などでもよい。
【特許請求の範囲】
【請求項１】
パイプまたはチューブの貫通または遷移を形成するシールであり、
前記シールは、シールの半分が接合されるときに、パイプ又はチューブの少なくとも一つの中央開口部を形成する二つの部分により形成され、
半分のシールのそれぞれは、二つのベース部（１ａ，１ｂ）の構成を有し、前記ベース部（１ａ，１ｂ）の間に膨張性材料（５）のレイヤが配置され、圧縮の間、前記ベース部（１ａ，１ｂ）を機械的に分離する前記ベース部（１ａ，１ｂ）間に配置される機械的スタッドを有する点を特徴とする。
【請求項２】
請求項１に記載のシールであって、
前記膨張性材料（５）は、熱により放射状に膨張し、崩壊して、そして、パイプまたはチューブを遮断し、
そこでは前記膨張性材料のレイヤは、前記ベース部（１ａ，１ｂ）間におけるスタッドを介した機械的位置決め手段により、それぞれの前記ベース部（１ａ，１ｂ）を固定する。
【請求項３】
請求項１に記載のシールであって、
前記膨張性材料（５）のレイヤの軸方向延長部は、前記ベース部（１ａ，１ｂ）の軸方向延長部より短い。
【請求項４】
請求項３に記載のシールであって、
前記膨張性材料（５）の前記軸方向延長部は、前記ベース部（１ａ，１ｂ）の前記軸方向延長部全体の約１０％である。
【請求項５】
請求項１に記載のシールであって、
前記ベース部は、内側に剥離可能なレイヤ（６）を有し、そのレイヤ（６）は、手で剥離されるのに十分な程度の粘着性で互いに付着しており、
そして、レイヤ（６）は、前記各中央開口部の内径を変化させるために剥ぎ取られる。
【請求項６】
請求項５に記載のシールであって、
前記膨張性材料（５）のレイヤの半径方向の厚みは、当該レイヤ（６）を除いて、前記ベース部（１ａ，１ｂ）の半径方向の厚みと一致する。
【請求項７】
請求項５に記載のシールであって、
前記レイヤ（６）の軸方向延長部は、前記レイヤ（６）が収容される前記ベース部（１ａ，１ｂ）の軸方向延長部より短い。
【請求項８】
請求項１に記載のシールであって、
間隙（７）は、前記膨張性材料（５）のレイヤ内部に形成される。
【請求項９】
請求項１に記載のシールであって、
前記ベース部（１ａ，１ｂ）は、弾性材料である。
【請求項１０】
請求項１に記載のシールであって、
前側取付部（２）および後側取付部（３）は、それぞれ、前記ベース部（１ａ，１ｂ）の対向縁に配置され、前記前側取付部および前記後側取付部（２，３）は、前記ベース部（１ａ，１ｂ）の開口部及び前記膨張性材料（５）のレイヤを通って収容されたネジ（４）によって、互いに接続される。
【請求項１１】
請求項１に記載のシールであって、前記シールは、基本的に円筒状設計である。
【請求項１】
パイプまたはチューブの貫通または遷移を形成するシールであり、
前記シールは、シールの半分が接合されるときに、パイプ又はチューブの少なくとも一つの中央開口部を形成する二つの部分により形成され、
半分のシールのそれぞれは、二つのベース部（１ａ，１ｂ）の構成を有し、前記ベース部（１ａ，１ｂ）の間に膨張性材料（５）のレイヤが配置され、圧縮の間、前記ベース部（１ａ，１ｂ）を機械的に分離する前記ベース部（１ａ，１ｂ）間に配置される機械的スタッドを有する点を特徴とする。
【請求項２】
請求項１に記載のシールであって、
前記膨張性材料（５）は、熱により放射状に膨張し、崩壊して、そして、パイプまたはチューブを遮断し、
そこでは前記膨張性材料のレイヤは、前記ベース部（１ａ，１ｂ）間におけるスタッドを介した機械的位置決め手段により、それぞれの前記ベース部（１ａ，１ｂ）を固定する。
【請求項３】
請求項１に記載のシールであって、
前記膨張性材料（５）のレイヤの軸方向延長部は、前記ベース部（１ａ，１ｂ）の軸方向延長部より短い。
【請求項４】
請求項３に記載のシールであって、
前記膨張性材料（５）の前記軸方向延長部は、前記ベース部（１ａ，１ｂ）の前記軸方向延長部全体の約１０％である。
【請求項５】
請求項１に記載のシールであって、
前記ベース部は、内側に剥離可能なレイヤ（６）を有し、そのレイヤ（６）は、手で剥離されるのに十分な程度の粘着性で互いに付着しており、
そして、レイヤ（６）は、前記各中央開口部の内径を変化させるために剥ぎ取られる。
【請求項６】
請求項５に記載のシールであって、
前記膨張性材料（５）のレイヤの半径方向の厚みは、当該レイヤ（６）を除いて、前記ベース部（１ａ，１ｂ）の半径方向の厚みと一致する。
【請求項７】
請求項５に記載のシールであって、
前記レイヤ（６）の軸方向延長部は、前記レイヤ（６）が収容される前記ベース部（１ａ，１ｂ）の軸方向延長部より短い。
【請求項８】
請求項１に記載のシールであって、
間隙（７）は、前記膨張性材料（５）のレイヤ内部に形成される。
【請求項９】
請求項１に記載のシールであって、
前記ベース部（１ａ，１ｂ）は、弾性材料である。
【請求項１０】
請求項１に記載のシールであって、
前側取付部（２）および後側取付部（３）は、それぞれ、前記ベース部（１ａ，１ｂ）の対向縁に配置され、前記前側取付部および前記後側取付部（２，３）は、前記ベース部（１ａ，１ｂ）の開口部及び前記膨張性材料（５）のレイヤを通って収容されたネジ（４）によって、互いに接続される。
【請求項１１】
請求項１に記載のシールであって、前記シールは、基本的に円筒状設計である。
【図１】
【図２】
【図２】
【公表番号】特表２０１０−５２７６４９（Ｐ２０１０−５２７６４９Ａ）
【公表日】平成２２年８月１９日（２０１０．８．１９）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２０１０−５０８３３７（Ｐ２０１０−５０８３３７）
【出願日】平成２０年５月５日（２００８．５．５）
【国際出願番号】ＰＣＴ／ＳＥ２００８／０５０５０５
【国際公開番号】ＷＯ２００８／１４０３９９
【国際公開日】平成２０年１１月２０日（２００８．１１．２０）
【出願人】（５０６２５９４６１）ロックステック アクティエボラーグ (8)
【Ｆターム（参考）】
【公表日】平成２２年８月１９日（２０１０．８．１９）
【国際特許分類】
【出願日】平成２０年５月５日（２００８．５．５）
【国際出願番号】ＰＣＴ／ＳＥ２００８／０５０５０５
【国際公開番号】ＷＯ２００８／１４０３９９
【国際公開日】平成２０年１１月２０日（２００８．１１．２０）
【出願人】（５０６２５９４６１）ロックステック アクティエボラーグ (8)
【Ｆターム（参考）】
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