説明

炎症性疾患の治療にGABAA作動性神経伝達を増強する化合物を使用する方法

本発明は、炎症性疾患の治療にガボクサドール、またはガボクサドールおよび1種もしくはそれ以上の抗炎症化合物との組み合わせを使用する方法に関する。本発明はさらに、ガボクサドールおよび1種もしくはそれ以上の抗炎症化合物を含む医薬調合物に関する。本発明はさらに、それを必要とする対象者に、GABAA作動性神経伝達を増強する化合物の治療的有効量を投与することを含む、1種またはそれ以上の炎症マーカーが増加している疾患を治療する方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、炎症性疾患の治療にガボクサドール、またはガボクサドールと1種もしくはそれ以上の抗炎症化合物との組み合わせを使用する方法に関する。本発明はさらに、ガボクサドールと1種もしくはそれ以上の抗炎症化合物とを含む医薬調合物に関する。本発明はさらに、1種またはそれ以上の炎症マーカーが増加している疾患を治療する方法であって、該治療を必要とする対象者に、GABAA作動性神経伝達を増強する化合物の治療的有効量を投与することを含む、前記方法に関する。
【背景技術】
【0002】
主要な抑制性神経伝達物質であるガンマアミノ酪酸(GABA)に関する受容体は、2つの主要なクラス:リガンド依存性イオンチャネルスーパーファミリーの一員であるGABAA受容体、およびGタンパク質共役受容体であるGABAB受容体に分類される。
【0003】
GABAA受容体は、異なるファミリーの受容体サブユニットの五量体のアセンブリーとして形成される。ほとんどの受容体において2αサブユニット、2βサブユニットおよびγもしくはδサブユニットを含むアセンブリーが、機能的な受容体の薬理を決定する。ベンゾジアゼピンに対する結合部位がαおよびγサブユニットの間の接触面に位置するのに対して、GABAおよび他のGABAAアゴニストに対する結合部位がαおよびβサブユニットの間の接触面に位置する。
【0004】
存在するGABAA受容体アセンブリーには、特に、α1β2γ2、α1β2/3γ2、α3βγ2/3、α5β3γ2/2、α6βγ2、α6βδ、α4βδおよびα4β2γ2が含まれる。α1サブユニットを含むサブタイプは、大部分が脳の領域に存在し、多くのベンゾジアゼピン類の機能的作用に貢献し得るものである。
【0005】
多くの臨床症状において、抑制性GABA系の機能低下(hypoactivity)は、当該病状の基礎をなすメカニズムとして考えられてきた。
【0006】
ガボクサドール(gaboxadol:4, 5, 6, 7-テトラヒドロイソキサゾロ [5,4-c] ピリジン-3-オール)(THIP)は特許文献1および特許文献2に記載されており、以前から睡眠障害の治療において大きな可能性が示されている。ガボクサドールは以下の一般式を有する:
【0007】
【化1】

【0008】
ガボクサドールは、本技術分野でよく知られた方法を用いて製造することができる。例えば、以下の反応スキームは、特許文献1に開示されるように、公知の出発物質からのガボクサドールの合成全体を示すものである。
【0009】
【化2】

【0010】
炎症は、感染または刺激に対する免疫系の最初の応答として生じる。炎症性疾患は通常、以下の症状:
発赤(redness)、手で触れると暖かいほどの関節腫脹(swollen joints warm to the touch)、関節痛、関節硬直、および関節機能の欠失(loss of joint function)、
のうちの1つまたはそれ以上によって特徴付けられる。関節痛、腫脹および炎症を軽減させるためには、近年、いくつかの治療、例えば、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)、コルチコステロイド類(例えば、プレドニゾン)、抗マラリア剤(例えばヒドロキシクロロキン)およびアセトアミノフェンが利用可能である。
【0011】
特許文献3は、神経因性疼痛、線維筋痛症または関節リウマチの治療に有用な薬剤の製造にガボクサドールを使用する方法を開示している。この刊行物において、ガボクサドールがホルマリン疼痛モデルの第二相において疼痛応答を阻害することが見出された。
【特許文献1】欧州特許第0000338号明細書
【特許文献2】欧州特許第0840601号明細書
【特許文献3】米国特許出願公開第2005/0288371号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
改善された抗炎症性製剤がなおも必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明者は、ガボクサドールがプロ炎症性メディエーターの放出を有意に減少させ、従って炎症性疾患の治療に有用であることを発見した。特定の理論に縛られることなく、本発明者は、ガボクサドールがグリア細胞におけるGABA受容体を活性化し、それによってそれらの過分極が起こり、炎症メディエーターの放出が減少するという理論を立てた。これが結果的に炎症を減少させる。
【0014】
本発明の1つの実施態様においては、ガボクサドールまたはその薬学的に許容される塩が、単独で、または1種もしくはそれ以上の抗炎症性化合物またはその薬学的に許容される塩と組み合わせて投与された場合に炎症性疾患を効果的に治療するために使用される。別の実施態様において、炎症性疾患は関節リウマチではない。
【0015】
本発明の別の実施態様は、ガボクサドールまたはその薬学的に許容される塩の治療的有効量を、単独で、または1種もしくはそれ以上の抗炎症性化合物またはその薬学的に許容される塩と組み合わせて、対象者に投与することにより、治療を必要とする対象者における炎症性疾患を治療する方法である。別の実施態様において、投与されるガボクサドールの量は、炎症性疾患を治療するのに有効であるが眠気を誘う量未満である。1つの実施態様において、前記対象者は関節リウマチを患っていない。別の実施態様において、前記対象者は関節リウマチ、線維筋痛症、神経因性疼痛またはこれらの任意の組み合わせを患っていない。
【0016】
さらに別の実施態様は、ガボクサドールまたはその薬学的に許容される塩と1種またはそれ以上の抗炎症性化合物またはその薬学的に許容される塩とを含む医薬調合物である。別の実施態様において、前記医薬調合物は抗炎症として有効な量のガボクサドールおよび抗炎症性化合物を含む。
【0017】
本発明はまた、治療的有効量のガボクサドールを単独でまたは1種もしくはそれ以上の抗炎症性化合物と組み合わせてそれを必要とする対象者に投与することにより、ガボクサドールまたはその薬学的に許容される塩を、単独で、または1種もしくはそれ以上の抗炎症性化合物またはその薬学的に許容される塩と組み合わせて、炎症を減少させるため、免疫応答を増加させるため、細菌もしくはウイルス感染に対する耐性を増加させるため、ヒトの全リンパ球数を増加させるため(例えば、細菌もしくはウイルス感染を患っている患者における)、免疫抑制患者を治療するため、創傷治癒を促進するため、創傷治癒の遅延を治療するため、手術からの回復を促進するため、熱傷患者の回復を促進するため、または熱傷患者の入院を減少させるために使用する方法に関する。
【0018】
本発明はまた、1種またはそれ以上の炎症マーカーが増加している疾患を治療する方法であって、治療を必要とする対象者に、GABAA作動性神経伝達を増強する化合物の治療的有効量を投与することを含む、前記方法に関する。さらに別の実施態様において、本発明は、GABAA作動性神経伝達を増強する化合物と1種もしくはそれ以上の抗炎症性化合物またはその薬学的に許容される塩とを含む医薬調合物に関する。
【0019】
本発明はまた、本発明の化合物を、1種またはそれ以上の炎症マーカーが増加している疾患を治療するための医薬調合物の製造に使用する方法に関する。1つの実施態様において、前記疾患は炎症性疾患である。別の実施態様において、前記炎症性疾患は関節リウマチではない。
【0020】
<本発明の説明>
定義
本明細書において使用する場合に、「炎症性疾患」は、感染または非感染性の原因に由来する急性または慢性の炎症状態を表す。種々の感染性の原因には、髄膜炎、脳炎、ブドウ膜炎、大腸炎、結核、皮膚炎および成人呼吸促進症候群が含まれる。非感染性の原因には、外傷(やけど、切り傷、打撲傷、挫滅外傷)、自己免疫疾患および臓器拒絶エピソードが含まれる。従って、特定の実施態様において、炎症状態は以下:アテローム性動脈硬化症(動脈硬化症);自己免疫性の状態、例えば、多発性硬化症、全身性エリテマトーデス、リウマチ性多発性筋痛(PMR)、痛風性関節炎、変形性関節症、腱炎、滑液包炎、乾癬、線維症、骨関節炎、関節リウマチおよび他の形態の炎症性関節炎、シェーグレン症候群、全身性進行性硬化症(強皮症)、強直性脊椎炎、多発性筋炎、皮膚筋炎、天疱瘡、類天疱瘡、I型糖尿病、重症筋無力症、橋本甲状腺炎、グレーヴズ病、グッドパスチャー病、混合性結合組織病、硬化性胆管炎、クローン病(限局性腸炎)および潰瘍性大腸炎を含む炎症性腸疾患、悪性貧血、炎症性皮膚病(inflammatory dermatoses);通常型間質性肺炎(UIP)、石綿沈着症、珪肺症、気管支拡張症、ベリリウム症、滑石沈着症、全ての型の塵肺症、サルコイドーシス(肺における、および他の任意の器官における)、剥離性間質性肺炎、リンパ球性間質性肺炎、巨細胞性間質性肺炎、細胞性間質性(cellular interstitial pneumonia)、外因性アレルギー性肺胞炎、ヴェーゲナー肉芽腫症および関連形態の血管炎(側頭動脈炎および結節性多発性動脈炎);自己免疫性であると推定されない炎症性皮膚病;慢性活動性肝炎;遅延型過敏反応(例えばウルシ皮膚炎);肺炎または任意の原因による他の気道炎症;任意の原因による成人呼吸促進症候群(ARDS);炎症性水腫を伴う脳炎;ぜん息、枯草熱、皮膚アレルギー、急性アナフィラキシーを含むがこれらに限定されない即時型過敏反応;リウマチ熱、任意の原因による急性および/または慢性糸球体腎炎(具体的には、感染後(例えば、連鎖球菌感染後)糸球体腎炎を含む)、全身性エリテマトーデスの急性憎悪を含むがこれらに限定されない免疫複合体の急性沈着に関連する疾患;腎盂腎炎;蜂巣炎;膀胱炎;急性および/または慢性胆嚢炎;および胃腸管、膀胱、心臓または他の器官、特に裂傷しやすい器官に沿ったいずれかの場所で一過性虚血を生じさせる状態;同種異系の器官もしくは組織移植後の急性期における同種移植拒絶および慢性の宿主対移植片拒絶を含む臓器移植または組織同種移植の続発症、を含む群から選択される状態に起因する。「炎症性疾患」という語句には、虫垂炎、動脈炎、眼瞼炎、細気管支炎、気管支炎、子宮頚管炎、胆管炎、絨毛羊膜炎、結膜炎、涙腺炎、皮膚筋炎、心内膜炎、子宮内膜炎、腸炎、全腸炎、外上顆炎、精巣上体炎、筋膜炎、結合組織炎、胃炎、胃腸炎、歯肉炎、回腸炎、虹彩炎、喉頭炎、脊髄炎、心筋炎、腎炎、臍炎、卵巣炎、精巣炎、骨炎、耳炎、膵炎、耳下腺炎、心膜炎、咽頭炎、胸膜炎、静脈炎、肺炎、直腸炎、前立腺炎、鼻炎、卵管炎、静脈洞炎、口内炎、滑膜炎、扁桃炎、ブドウ膜炎、膣炎、脈管炎、外陰炎および外陰膣炎、血管炎、慢性気管支炎、骨髄炎、視神経炎、側頭動脈炎、横断脊髄炎、壊死性筋膜炎、肝炎、および壊死性腸炎もまた含まれる。
【0021】
本発明においては、任意の抗炎症性化合物またはその薬学的に許容される塩を、炎症性疾患の治療のために、または炎症および疼痛の治療のために、ガボクサドールと組み合わせて使用することができる。好適な抗炎症性化合物には、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)(例えば、アスピリン、イブプロフェン、ナプロキセン、サリチル酸メチル、ジフルニサル、インドメタシン、スリンダック、ジクロフェナック、ケトプロフェン、ケトロラック、カプロフェン、フェノプロフェン、メフェナム酸、ピロキシカム、メロキシカム、セレコキシブ、バルデコキシブ、パレコキシブ、エトリコキシブおよびニメスリド)、コルチコステロイド類(例えば、プレドニゾン、ベタメタゾン、ブデソニド、コルチゾン、デキサメタゾン、ヒドロコルチゾン、メチルプレドニゾロン、プレドニゾロン、トリアムシノロンおよびフルチカゾン)、抗マラリア剤(例えば、ヒドロキシクロロキン)、アセトアミノフェン、グルココルチコイド類、ステロイド類、ベータアゴニスト類、抗コリン剤、メチルキサンチン類、金注射剤(gold injections)、スルファサラジン、ペニシラミン、血管新生阻害剤、ダプソン、ソラレン類、抗ウイルス剤および抗生物質が含まれるがこれらに限定はされない。
【0022】
本明細書において使用される場合に、「対象者」は任意の動物を表す。ガボクサドールで治療すべき対象者、例えばヒトは、事実上、人口母集団のうちの男性または女性の任意の対象者でよく、子供、大人または高齢者に分類することもできる。これらの患者群のいずれもが本発明の実施態様に関する。1つの実施態様において、前記対象者は高齢なヒトである。1つの実施態様において、前記対象者は睡眠障害または睡眠の病気(sleep condition)を患っていない。
【0023】
本明細書において使用される場合に「治療的有効量」という語句は、対象者に投与した場合に有効な応答(すなわち、研究者、獣医、医師または他の臨床家によって調べられる、組織、身体、動物またはヒトの生物学的または医学的応答)を引き起こすのに十分な化合物または医薬調合物の量/用量を表す。「治療的有効量」は、特に疾患およびその重症度、および治療される対象者の年齢、体重、身体的状態および応答性に応じて変化する。
【0024】
本明細書において使用される場合に「治療する」という語句は、疾患または状態に悩まされ得るかまたは疾患または状態にかかり得るが、疾患または状態の臨床的もしくは亜臨床的症状をまだ経験していないか、または示していない対象者において、疾患または状態の臨床的症状の発現を抑制するかまたは遅らせることを表す。「治療する」はまた、疾患または状態を阻害すること、すなわち、その進行をまたはその少なくとも1つの臨床的もしくは亜臨床的症状を停止させるかまたは減少させることを表す。「治療する」はさらに、疾患または状態を軽減すること、すなわち、疾患または状態をまたはその臨床的もしくは亜臨床的症状の少なくとも1つを後退させることを表す。治療される対象者に対する効果は、統計的に有意であり、または少なくとも対象者および/または医師が認知できるものである。
【0025】
「薬学的に許容される」という語句は、例えば、ヒトに投与した場合に生理的に許容可能であり、通常、アレルギー性または類似の有害反応、例えば胃の不調等が発生しない、“通常安全とみなされる”分子状物質(molecular entities)および調合物を表す。別の実施態様において、この語句は、動物、特にヒトにおける使用に関して、連邦の規制当局または州政府によって承認されているか、または米国薬局方もしくはその他の一般的に認知される薬局方に記載されている分子状物質および調合物を表す。
【0026】
本明細書を通して、「ガボクサドール」には、該化合物の任意の形態、例えば、遊離塩基(両性イオン)、薬学的に許容される塩、例えば、薬学的に許容される酸付加塩、該塩基もしくは塩の水和物もしくは溶媒和物および無水物、および非晶質または結晶質形態が含まれる。
【0027】
別の実施態様において、ガボクサドールは、無水物もまた好適であるが、両性イオン、典型的にはその水和物から選択される。好適な実施態様は、両性イオン一水和物である。
【0028】
別の実施態様において、ガボクサドールは酸付加塩、典型的には薬学的に許容される酸付加塩から選択される。好適な実施態様は、有機酸付加塩、例えば、マレイン酸、フマル酸、安息香酸、アスコルビン酸、コハク酸、シュウ酸、ビスメチレンサリチル酸、メタンスルホン酸、エタンジスルホン酸、酢酸、プロピオン酸、酒石酸、サリチル酸、クエン酸、グルコン酸、乳酸、リンゴ酸、マンデル酸、桂皮酸、シトラコン酸、アスパラギン酸、ステアリン酸、パルミチン酸、イタコン酸、グリコール酸、p-アミノ安息香酸、グルタミン酸、ベンゼンスルホン酸またはテオフィリン酢酸付加塩、および8-ハロテオフィリン、例えば8-ブロモ-テオフィリンのうちのいずれか1つである。別の好適な実施態様は、無機酸付加塩、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、スルファミン酸、リン酸または硝酸付加塩のうちのいずれか1つである。
【0029】
別の実施態様において、ガボクサドールは塩酸塩、臭化水素酸塩、または両性イオン一水和物の形態である。
【0030】
別の実施態様において、ガボクサドールは結晶質、例えば、結晶質塩酸塩、結晶質臭化水素酸塩または結晶質両性イオン一水和物である。
【0031】
本発明の酸付加塩は、ガボクサドールの不活性溶剤中における酸での処理、それに続く、公知の方法による沈殿、単離および場合により再結晶化、ならびに必要に応じての湿式もしくは乾式粉砕または他の慣用の方法による結晶質生成物の微粒子化、または溶剤乳化工程からの粒子の製造によって得ることができる。好適な方法は、例えば欧州特許第0000338号明細書に記載されている。
【0032】
塩の沈殿は、通常、不活性溶剤、例えばアルコール(例えば、エタノール、2-プロパノールおよびn-プロパノール)のような不活性極性溶剤において行われるが、水または水と不活性溶剤との混合物もまた使用することができる。
【0033】
他の実施態様において、GABAA作動性神経伝達を増強する化合物は、GABAAアゴニスト、GABAA受容体複合体のアロステリックモジュレーターおよびGABAA再取り込み阻害剤を含む群から選択される。1つの実施態様において、GABAA作動性神経伝達を増強する化合物は、ガボクサドール、シクロプロピルGABA、イソグバシン(isoguvacine)、ムシモール、イミダゾール-4-酢酸、ガバペンチンおよびチアガビン、またはそれらの薬学的に許容される塩を含む群から選択される。さらに別の実施態様において、炎症マーカーは、Apo A1 (アポリポ蛋白質A1)、ベータ-2 ミクログロブリン、クラスタリン、CRP (C反応性蛋白質)、シスタチン-C、エオタキシン、第VII因子、FGF-9 (線維芽細胞増殖因子9)、GCP-2 (顆粒球走化性蛋白質-2:Granulocyte Chemotactic Protein-2)、成長ホルモン、IgA (免疫グロブリンA)、IL-10 (インターロイキン-10)、IL-1beta (インターロイキン-1ベータ)、IL-2 (インターロイキン-2)、IL-4 (インターロイキン-4)、IL-5 (インターロイキン-5)、インスリン、IP-10 (誘導性蛋白質-10)、レプチン、LIF (白血病抑制因子)、MDC (マクロファージ由来ケモカイン)、MIP-1alpha (マクロファージ炎症性蛋白質-1 アルファ)、MIP-1beta (マクロファージ炎症性蛋白質-1 ベータ)、MIP-1gamma (マクロファージ炎症性蛋白質-1 ガンマ)、MIP-2 (マクロファージ炎症性蛋白質-2)、MIP-3beta (マクロファージ炎症性蛋白質-3 ベータ)、MPO (ミエロペルオキシダーゼ)、ミオグロビン、NGAL (リポカリン-2)、OSM (オンコスタチンM)、オステオポンチン、SAP (血清アミロイドP)、SCF (幹細胞因子)、SGOT (血清グルタミン酸-オキザロ酢酸トランスアミナーゼ)、TIMP-1 (メタロプロテイナーゼの組織インヒビター1)、組織因子、TPO (トロンボポエチン) およびVEGF (血管内皮細胞増殖因子)を含む群から選択される。
【0034】
さらに別の実施態様において、1種またはそれ以上の炎症マーカーが増加している疾患は炎症性疾患である。別の実施態様において、前記炎症性疾患は関節リウマチではない。
【0035】
さらに別の実施態様において、GABAA作動性神経伝達を増強する化合物は、1種もしくはそれ以上の抗炎症性化合物またはその薬学的に許容される塩と組み合わせて投与される。さらに別の実施態様において、医薬調合物はGABAA作動性神経伝達を増強する化合物と1種またはそれ以上の抗炎症性化合物とを含み、GABAA作動性神経伝達を増強する前記化合物は、GABAAアゴニスト、GABAA受容体複合体のアロステリックモジュレーターおよびGABAA再取り込み阻害剤を含む群から選択される。1つの実施態様において、前記化合物は、ガボクサドール、シクロプロピルGABA、イソグバシン、ムシモール、イミダゾール-4-酢酸、ガバペンチンおよびチアガビン、またはそれらの薬学的に許容される塩を含む群から選択される。さらに別の実施態様において、医薬調合物はGABAA作動性神経伝達を増強する化合物と1種もしくはそれ以上の抗炎症性化合物とを含み、GABAA作動性神経伝達を増強する化合物と抗炎症性化合物とを合わせた量は、炎症性疾患の治療に有効である。
【0036】
製剤
本発明はまた、薬剤が単位用量(unit dose)として投与されるものである上記の使用方法を提供する。本発明の別の実施態様において、単位用量は体重1kgあたり約10μg〜10 mgの量で、別の実施態様においては、1日につき体重1 kgあたり約25μg〜1.0 mg、さらに別の実施態様においては、1日につき体重1 kgあたり約0.1 mg〜1.0 mgの量で活性成分を含んでいる。別の実施態様において、単位用量は1日につき体重1 kgあたり0.1 mg〜1.0 mgの量で活性成分を含んでいる。
【0037】
本発明において、上述の化合物は、化合物の塩基として、またはその薬学的に許容される塩として、または該塩の無水物もしくは水和物として使用することができる。本発明において、上述の化合物またはその薬学的に許容される塩は、適当な任意の経路で、例えば、経口的にまたは非経口的に投与することができ、このような投与に適当な任意の形態で、例えば錠剤、カプセル剤、散剤、シロップ剤、または注射用の液剤もしくは分散剤の形態で存在することができる。別の実施態様において、および本発明の目的において、本発明の化合物は、固体の医薬物質、好適には錠剤またはカプセル剤の形態で、あるいは注射用の懸濁液、液剤もしくは分散剤の形態で投与される。本発明の化合物は、最も都合よくは、体重1kgあたり約10μg〜10 mg、例えば1日につき体重1 kgあたり25μg〜1.0 mgの量の活性成分を含む単位投与形態、例えば錠剤またはカプセル剤で経口的に投与される。
【0038】
ガボクサドールは、経口剤形、例えば固体の経口剤形、通常、錠剤もしくはカプセル剤として、または液体の経口剤形として投与することができる。ガボクサドールは即放性剤形または放出調節剤形もしくは徐放剤形で投与することができる。1つの実施態様において、剤形は、眠気を誘う量未満の量において、ガボクサドールの調節された放出または徐放を提供する。ガボクサドールは、都合よく、活性成分を約0.1〜約150 mg/日、約0.2〜約100 mg/日、約0.5〜約50 mg/日、約0.1〜約50 mg/日、約1〜約15 mg/日または約2〜約5 mg/日の量で含む単位投薬形態(unit dosage forms)、例えば錠剤、カプセル剤において経口的に投与することができる。通常、前記の医薬調合物は、約0.5 mg〜約20mg、例えば、約0.5 mg、約1 mg、約1.5 mg、約2 mg、約2.5 mg、約3 mg、約3.5 mg、約4 mg、約4.5 mg、約5 mg、約5.5 mg、約6 mg、約6.5 mg、約7 mg、約7.5 mg、約8 mg、約8.5 mg、約9 mg、約9.5 mg、約10 mg、約10.5 mg、約11 mg、約11.5 mg、約12 mg、約12.5 mg、約13 mg、約13.5 mg、約14 mg、約14.5 mg、約15 mg、約15.5 mg、約16 mg、約16.5 mg、約17 mg、約17.5 mg、約18 mg、約18.5 mg、約19 mg、約19.5 mgまたは約20 mgのガボクサドールを含む。ガボクサドールの量は、遊離塩基(双性イオン)の形態を基準に計算される。
【0039】
1つの実施態様において、ガボクサドールは、約2.5 mg〜約20 mgの用量を用いて1日に1回(例えば、朝または午後に)投与される。別の実施態様において、ガボクサドールは、眠気を誘わない濃度のガボクサドールを用いて、長期にわたる持続的な放出において投与される(例えば、24時間あたり約5〜約50 mgのガボクサドールが対象者に投与されるような、本技術分野において知られている慣用の方法を用いて製造された低用量製剤または放出調節製剤を1日に2〜3回投与)。さらに別の実施態様において、ガボクサドールは眠気を誘う量未満の量で投与される。
【0040】
本発明において、ガボクサドールまたはその薬学的に許容される塩は、任意の適当な経路において、例えば経口的にまたは非経口的に投与することができ、前記投与のための任意の適当な形態で、例えば、錠剤、カプセル剤、散剤、シロップ剤、または注射用の液剤または分散剤の形態で存在することができる。別の実施態様において、そして本発明の目的において、ガボクサドールは、固体の医薬物質(pharmaceutical entity)、好適には錠剤またはカプセル剤の形態で、あるいは、注射用の懸濁液、液剤もしくは分散剤の形態で投与される。さらに、ガボクサドールは、薬学的に許容されるキャリアー、例えば佐剤および/または増量剤とともに投与することができる。
【0041】
固体または液体の医薬調合物の製造方法は、本技術分野においてよく知られている。例えば、「Remington: The Science and Practice of Pharmacy, 21st ed., Lippincott Williams & Wilkins (2005)」を参照のこと。錠剤は、通常のキャリアー、例えば佐剤および/または増量剤とともに活性成分を混合し、引き続き、該混合物を慣用の打錠機において圧縮することにより製造することができる。佐剤および/または増量剤の例には、トウモロコシデンプン、ラクトース、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ゼラチン、ラクトース、ゴム等が含まれるが、これらに限定はされない。有効成分と適合することを条件として、着色剤、香料(aroma)、保存剤のような他の任意の佐剤または添加剤を使用することができる。本発明の医薬調合物は、通常、有効量のガボクサドールおよび薬学的に許容されるキャリアーを含む。
【0042】
ガボクサドールの好適な製剤は国際公開第02/094225号パンフレットに記載されている。この特許出願の態様または実施態様のいずれもが、本明細書に記載される薬剤または医薬調合物に好適であるが、これらは本発明を何ら限定するものではない。例えば、「ガボクサドールの粒状調製物(Granular Preparations of gaboxadol)」というタイトルを有する国際公開第02/094225号パンフレットは、一定の溶融造粒に関し、これは特に酸付加塩の製剤に有用であるが、本発明はこのような製剤に限定はされない。
【0043】
<薬理試験>
ラットの慢性緩和ストレスモデル(「Jayatissa MN, Bisgaard C, Tingstrom A, Papp M, Wiborg O. Hippocampal cytogenesis correlates to escitalopram-mediated recovery in a chronic mild stress rat model of depression. Neuropsychopharmacology. 2006 Nov; 31(11):2395-404」)を用いて、ストレスに関連する生化学的変化におけるガボクサドールの潜在的な効果を評価するために以下の試験を行った。該ストレスモデルにおいて研究される動物で誘導される生化学的変化は、炎症メディエーターを増加させる。
【0044】
この試験の最後に、終末相血清(terminal serum)サンプルを、約60種の血液マーカーのレベルに関して薬剤の有無によるストレスの効果を評価するためのマーカー解析のために回収した。これまで公にされたデータからは、慢性緩和ストレスが多くの血漿タンパク質の発現を調節することが示唆される。ガボクサドールおよびエスシタロプラムによるこの応答の調節に関する差異は、異なる作用メカニズムを示し得るものであり、臨床効果の代替的な予測要素となり得るものである。
【実施例】
【0045】
実験手順
<動物>
日中(09:00〜17:00)の最後の薬剤注射の24時間後に、気絶させることなく尾から血清サンプルを採取した。血液を凝固促進剤(clot activator)および血清調製(serum preparation)用ゲルを含むBDバキュテイナに回収して、5回反転させ、4℃における3000 rpmでの10分間の遠心分離まで氷上に維持した。血清をデカントで回収し、氷上に置き、この日の最後に−80℃で保管した。動物の治療の群分けは以下の通りである(表1参照):
【0046】
【表1】

【0047】
<解析>
引き続いての血清サンプルの解析により以下が示された(表2参照):
【0048】
【表2】

【0049】
<データ>
各動物治療群に対する各因子の濃度の数値を収集した。
【0050】
<結果および結論>
上記の薬理試験により、慢性緩和ストレスによって多くの血清蛋白質マーカーが、ストレスを与えないコントロールと比較して有意に変化することが示された。CMS治療後の行動反応を示さなかったラット(CMS-RES群)は、ストレスを与えないコントロールと比較して、これらの血清蛋白質マーカーの有意なアップレギュレーションを示さなかった。本発明者は、ガボクサドールを用いた治療が、ストレスを与えないコントロールで見られるレベルに対するストレス誘導性の血清マーカーの変化を有意に反転させることを見出した。
【0051】
従って、上記試験および結果から、本発明者は、慢性緩和ストレスが一連の血清マーカー蛋白質の発現を有意に変化させること、および、ガボクサドールによるこの効果の部分的または完全な反転が(エスシタロプラムでは起こらない)、ガボクサドールが炎症メディエーターを減少させることによってストレスに関連する生化学的変化に影響を及ぼすことを示唆することを発見した。従って、ガボクサドールは用量依存的に、慢性緩和ストレスによって誘導される炎症パラメーターの変化のほとんどを反転または部分的に反転させることができる。対照的に、エスシタロプラムはこれらの変化のほとんどにおいて不活性である。
【0052】
従って、ガボクサドールは炎症および炎症性疾患を効果的に治療するために使用することができる。
【0053】
本明細書において引用され議論された全ての非特許文献、特許および特許文献は、参照することにより、それぞれが個々に参照によって組み込まれるのと同程度に全体として本明細書に組み込まれる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1種またはそれ以上の炎症マーカーが増加している疾患を治療する方法であって、該治療を必要とする対象者に、GABAA作動性神経伝達を増強する化合物の治療的有効量を投与することを含む、前記方法。
【請求項2】
前記化合物がGABAAアゴニスト、GABAA受容体複合体のアロステリックモジュレーターおよびGABAA再取り込み阻害剤を含む群から選択される、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記化合物がガボクサドール、シクロプロピルGABA、イソグバシン、ムシモール、イミダゾール-4-酢酸、ガバペンチンおよびチアガビン、またはそれらの薬学的に許容される塩を含む群から選択される、請求項1または2のいずれか1つに記載の方法。
【請求項4】
炎症マーカーが、Apo A1(アポリポ蛋白質A1)、ベータ-2 ミクログロブリン、クラスタリン、CRP(C反応性蛋白質)、シスタチン-C、エオタキシン、第VII因子、FGF-9(線維芽細胞増殖因子9)、GCP-2(顆粒球走化性蛋白質-2)、成長ホルモン、IgA(免疫グロブリンA)、IL-10(インターロイキン-10)、IL-1beta(インターロイキン-1ベータ)、IL-2(インターロイキン-2)、IL-4(インターロイキン-4)、IL-5(インターロイキン-5)、インスリン、IP-10(誘導性蛋白質-10)、レプチン、LIF(白血病抑制因子)、MDC(マクロファージ由来ケモカイン)、MIP-1alpha(マクロファージ炎症性蛋白質-1 アルファ)、MIP-1beta(マクロファージ炎症性蛋白質-1 ベータ)、MIP-1gamma(マクロファージ炎症性蛋白質-1 ガンマ)、MIP-2(マクロファージ炎症性蛋白質-2)、MIP-3beta(マクロファージ炎症性蛋白質-3 ベータ)、MPO(ミエロペルオキシダーゼ)、ミオグロビン、NGAL(リポカリン-2)、OSM(オンコスタチンM)、オステオポンチン、SAP(血清アミロイドP)、SCF(幹細胞因子)、SGOT(血清グルタミン酸-オキザロ酢酸トランスアミナーゼ)、TIMP-1(メタロプロテイナーゼの組織インヒビター1)、組織因子、TPO(トロンボポエチン)およびVEGF(血管内皮細胞増殖因子)を含む群から選択される、請求項1〜3のいずれか1つに記載の方法。
【請求項5】
前記疾患が炎症性疾患である、請求項1〜4のいずれか1つに記載の方法。
【請求項6】
前記炎症性疾患が関節リウマチではない、請求項5記載の方法。
【請求項7】
前記炎症性疾患が血管炎、慢性気管支炎、膵炎、骨髄炎、糸球体腎炎、視神経炎、側頭動脈炎、脳炎、髄膜炎、横断脊髄炎、皮膚筋炎、多発性筋炎、壊死性筋膜炎、肝炎または壊死性腸炎から選択される、請求項5記載の方法。
【請求項8】
前記化合物が1種もしくはそれ以上の抗炎症性化合物またはその薬学的に許容される塩と組み合わせて投与される、請求項1記載の方法。
【請求項9】
前記の抗炎症性化合物がNSAIDs、コルチコステロイド類、アセトアミノフェン, グルココルチコイド類、ステロイド類、ベータアゴニスト類、抗コリン剤、メチルキサンチン類、金注射剤、スルファサラジン、ペニシラミン、血管新生阻害剤、ダプソン、ソラレン類、抗ウイルス剤または抗生物質から選択される、請求項8記載の方法。
【請求項10】
前記対象者がヒトである、請求項1記載の方法。
【請求項11】
GABAA作動性神経伝達を増強する化合物と1種もしくはそれ以上の抗炎症性化合物またはその薬学的に許容される塩とを含む医薬調合物。
【請求項12】
前記の抗炎症性化合物がNSAIDs、コルチコステロイド類、アセトアミノフェン、グルココルチコイド類、ステロイド類、ベータアゴニスト類、抗コリン剤、メチルキサンチン類、金注射剤、スルファサラジン、ペニシラミン、血管新生阻害剤、ダプソン、ソラレン類、抗ウイルス剤または抗生物質から選択される、請求項11記載の医薬調合物。
【請求項13】
前記化合物がガボクサドール、シクロプロピルGABA、イソグバシン、ムシモール、イミダゾール-4-酢酸、ガバペンチンおよびチアガビン、またはそれらの薬学的に許容される塩を含む群から選択される、請求項11記載の医薬調合物。
【請求項14】
GABAA作動性神経伝達を増強する化合物と抗炎症性化合物とを合わせた量が炎症性疾患の治療に有効である、請求項11記載の医薬調合物。
【請求項15】
炎症性疾患を治療する方法であって、該治療を必要とする対象者に、ガボクサドールまたはその薬学的に許容される塩の治療的有効量を投与することを含み、ただし、前記炎症性疾患が関節リウマチではないことを条件とする、前記方法。
【請求項16】
前記炎症性疾患が血管炎、慢性気管支炎、膵炎、骨髄炎、糸球体腎炎、視神経炎、側頭動脈炎、脳炎、髄膜炎、横断脊髄炎、皮膚筋炎、多発性筋炎、壊死性筋膜炎、肝炎または壊死性腸炎から選択される、請求項15記載の方法。
【請求項17】
ガボクサドールが1種もしくはそれ以上の抗炎症性化合物またはその薬学的に許容される塩と組み合わせて投与される、請求項15記載の方法。
【請求項18】
前記の抗炎症性化合物がNSAIDs、コルチコステロイド類、アセトアミノフェン, グルココルチコイド類、ステロイド類、ベータアゴニスト類、抗コリン剤、メチルキサンチン類、金注射剤、スルファサラジン、ペニシラミン、血管新生阻害剤、ダプソン、ソラレン類、抗ウイルス剤または抗生物質から選択される、請求項17記載の方法。
【請求項19】
ガボクサドールが薬学的に許容されるキャリアーとともに投与される、請求項15記載の方法。
【請求項20】
前記の治療的有効量が約0.1 mg/日〜約50 mg/日である、請求項15記載の方法。
【請求項21】
前記の量が眠気を誘う量未満である、請求項20記載の方法。
【請求項22】
ガボクサドールが朝に投与される、請求項15記載の方法。
【請求項23】
前記対象者がヒトである、請求項15記載の方法。
【請求項24】
前記対象者が睡眠障害または睡眠の病気を患っていない、請求項15記載の方法。
【請求項25】
ガボクサドールまたはその薬学的に許容される塩と1種もしくはそれ以上の抗炎症性化合物またはその薬学的に許容される塩とを含む医薬調合物。
【請求項26】
前記の抗炎症性化合物がNSAIDs、コルチコステロイド類、アセトアミノフェン, グルココルチコイド類、ステロイド類、ベータアゴニスト類、抗コリン剤、メチルキサンチン類、金注射剤、スルファサラジン、ペニシラミン、血管新生阻害剤、ダプソン、ソラレン類、抗ウイルス剤または抗生物質から選択される、請求項25記載の医薬調合物。
【請求項27】
ガボクサドールと抗炎症性化合物とを合わせた量が炎症性疾患の治療に有効である、請求項25記載の医薬調合物。
【請求項28】
ガボクサドールと抗炎症性化合物とを合わせた量が眠気を誘う量未満である、請求項25記載の医薬調合物。

【公表番号】特表2009−526786(P2009−526786A)
【公表日】平成21年7月23日(2009.7.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−554598(P2008−554598)
【出願日】平成19年2月13日(2007.2.13)
【国際出願番号】PCT/DK2007/050019
【国際公開番号】WO2007/093183
【国際公開日】平成19年8月23日(2007.8.23)
【出願人】(591143065)ハー・ルンドベック・アクチエゼルスカベット (129)
【Fターム(参考)】