説明

炭化タンタルフィラメント電球及びその製造方法

本発明は、炭化タンタルを有するフィラメントを備えたフィラメント電球を提供する。該フィラメント電球は、基部上部を備えるランプ基部と導入接続部に接続された炭化タンタルを有するコイルとを有するランプ基部フィラメント構造体を有し、上記導入接続部は上記基部を介して延在する。該フィラメント電球は上記基部上部に接続されたランプバルブを更に有し、これにより、フィラメントの外囲体を設け、該フィラメント外囲体はガス充填物を有する。本発明は、更に、このような電球を製造する方法も提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、炭化タンタルフィラメントを有するフィラメント電球及び斯かる電球の製造法に関する。
【背景技術】
【0002】
タングステンフィラメント又は炭化タンタルフィラメントを有するフィラメント電球は従来技術において知られている。既に20世紀初頭において並びに特に1950年代及び1960年代において、TaCコイルを有する電球が記載されている。
【0003】
例えば、英国特許第1144374号は、タンタル、ジルコニウム及びハフニウムなる金属のうちの1つの炭化物からなるフィラメント、又はこれら金属のうちの2つ若しくは3つの複合炭化物からなるフィラメントを含む電気白熱電球を記載しており、斯かるフィラメントの表面の少なくとも一部は炭素により被覆されている。該フィラメントは、適切な金属又は合金からなるコイル線をメタン、エタン又はプロパンの連続した流れの中で、炭化が完了するまで、2000℃と2100℃との間の黒体温度まで過熱し、次いで、温度を1600〜1700℃まで低下させると共に圧力を増加させて炭素の層を被着させることにより作製することができる。斯かるフィラメントは該フィラメントを介して交流電流を通過させることにより加熱される一方、該フィラメントの部分への炭素の被着は、これら部分を負にバイアスされた格子又はマイカ板により遮蔽することにより防止することができる。上記炭素層の厚さは、当該フィラメントの表面にわたり、ガスの流れを適切に向けることにより変化させることができる。斯かるフィラメントは、タングステン導入接続部に溶接されたモリブデン心棒に該フィラメントの端部をネジ止めすることによりランプバルブ内に取り付けられる一方、該バルブは、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、水素又は窒素等の反応性輸送ガスを、必要なら触媒と共に含む。好ましい実施例において、上記バルブはアルゴンを少量の水素と共に含む。
【0004】
米国特許第3287591号は、炭化タンタル白熱電球の製造方法に関するもので、炭化物の脆弱性のため、タンタル金属コイルは炭化される前にランプバルブ内に又はランプステム上に取り付けなければならないことを示している。該特許は、更に、金属コイルが取り付けられた複数のランプ又はランプステムを炭化炉内に同時に配置することは不可能であることに言及している。これは、上記ランプ又はステムが通常はガラス製であり炭化温度に到達する遙か前に融解し得るからである。更なる困難性は、炭化された後の脆弱なフィラメントの扱い及び製造工程の或る段階におけるランプ内の導入/支持ワイヤへ該フィラメントを取り付ける如何なる試みも、この脆弱なコイルを完全に損壊しそうなことである。
【0005】
米国特許第2596469号は、下記のステップを有する炭化タンタルフィラメント電球の製造方法を記載している。即ち、本質的に金属タンタルから形成されたフィラメントを揮発性炭化水素及び水素を有する雰囲気を含むランプ包囲体内に配置し、該雰囲気内で当該フィラメントを2800K程度のフィラメント温度で短期間動作させ、該フィラメント温度を約3600Kまで徐々に上昇させ、これにより、該フィラメントは炭化タンタルに変換され、該変換が当該電球の封止された包囲体内で生じるようにする。
【0006】
一般的に、Wフィラメント電球は過去に使用された。最近では、TaC電球(又は他の非Wフィラメント電球)への関心が増大している。例えば、国際特許出願公開第WO2006/007815号は、バルブ内に真空封止態様で充填物質と共に挿入された照明体を有する電球を記載している。上記照明体は、タングステンのものよりも融点が高い金属炭素を有している。電流供給部は2つの部分、即ち第1部分及び第2部分となるように構成されている。第1部分は当該照明体と一体に構成されるもので、ワイヤからなり、実際の電流供給部として機能する第2部分は高度に耐熱性の物質から作製される。
【0007】
融点がタングステンのものよりも上に位置する金属炭素を使用する利点は、より高いフィラメント温度に到達することができ、これが照射分布を一層短い波長にずらし、結果として一層高い発光効率が得られ、一層高い色温度の白色光(より冷たい光)を生じる点にある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
これらの従来技術の電球の製造方法は、これら従来技術の文献に開示されている限りにおいて、少なくとも相対的に複雑であって、特にTaを炭化タンタルに変換するステップに相対的に長い時間が掛かり得るという欠点を有している。特に、"その場での"炭化タンタルフィラメントの生成は時間の掛かるステップである一方、他のその場以外での工程は一般的に複雑である。ここで、"その場"とは、例えば米国特許第2596469号に記載されているようにバルブ内での炭化工程を意味し、"その場以外"とはバルブの外部での炭化を意味する。
【0009】
従って、本発明の一つの目的は、炭化タンタルフィラメント電球を製造するための代替製造方法であって、好ましくは上述した欠点の1以上を更に除去するような製造方法を提供することである。特定の見地は、相対的に速く、及び/又は相対的に容易にバッチ的に実行することが可能な代替製造方法を提供することである。また、本発明の他の見地は、代替的炭化タンタルフィラメント電球を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
特定の実施例において、本発明の一つの目的は、フィラメントを有するフィラメント電球を製造するための製造法であって、当該フィラメントが炭化タンタルを有し、該製造方法が、
a.基部上部を備えるランプ基部と、該基部を介して延びる導入接続部に接続されたタンタルを含むコイルとを有するランプ基部フィラメント構造体を設けるステップと、
b.前記コイルにおける前記タンタルの少なくとも一部を炭化タンタルに変換するステップと、
c.バルブ開口及びバルブ開口縁を備えるランプバルブを設けると共に、前記バルブ開口縁を前記基部上部に接続し、これによりフィラメント外囲体を設けるステップと、
d.前記フィラメント外囲体内にガスを導入するステップと、
を有するような製造方法を提供することである。
【0011】
有利にも、このような代替製造方法は炭化タンタルフィラメントを備えるフィラメント電球を相対的に容易に提供することができる。更に、この製造方法は、有利にも、製造工程の大規模化を可能にする。何故なら、同時に多数のTaコイルを炭化タンタルコイル又はフィラメントに(1つの反応炉内で)変換することができるからである。このような製造方法は反応炉内で有益に(バッチ的に)実行することができ、変換工程には典型的には約5〜20分掛かり得る。従って、本発明の該製造方法はフィラメント電球を代替的及び特別に有利な態様で提供するものである。更に、上記コイルの、即ち前記ランプ基部フィラメント構造体の扱いは、(脆弱な)コイル単独の扱いと比較して相対的に容易である。
【0012】
"フィラメント電球"なる用語は、当業者により既知である。このような電球は、当業技術において"白熱電球"又は"電気白熱電球"又は"フィラメント電球"としても示される。ここで、"フィラメント"なる用語は、特に、白熱電球におけるコイル又はコイル構造を有する構成部分又は要素であって、当該電球の使用の間に流れる電流によりスペクトルの可視部分の光を送出する構成部分又は要素を指す。このような加熱されたフィラメントは、時には、黒体放射体としても示される。フィラメント温度の上昇に伴い、プランク分布は、より短い波長へとずれ、結果として可視範囲における放射が相対的に多くなると共に黄色〜赤範囲に比べて青範囲における放射の割合が相対的に大きくなるので、色温度が上昇する("冷たい白色光")。
【0013】
特定の実施例において、本発明は、"前記コイルのタンタルの少なくとも一部を炭化タンタルに変換するステップ"が、前記ランプ基部フィラメント構造体を反応炉内に導入するステップ、及び該コイルを炭化水素含有ガスの存在の下で約2100〜2900Kの範囲内、特には約2200〜2800Kの範囲内の温度まで過熱するステップを有するような製造方法を提供する。特定の実施例において、上記コイルは該コイルを介して電流を通過させることにより加熱することができる。このようにして、一実施例において、上記コイルを上記所望の温度まで容易且つ制御された態様で加熱することができる。上記炭化水素含有ガスは、メタン、エタン、プロパン、ブタン及びこれらの異性体からなる群から選択された1以上の炭化水素のような、特には約273K及びそれ以上の温度でガス状である如何なる炭化水素とすることもできる。該炭化水素含有ガスは、更に、アルゴン又はキセノン等のサポートガスを有することができる。例えば、コイルのタンタルを炭化タンタルに変換するための炭化水素含有ガスは、約0.1〜10体積%の炭化水素(特には、上述した炭化水素の1つ、特にはメタン)を伴うアルゴンからなることができる。
【0014】
ここで、炭化タンタルとは、特に、タンタル(金属)と炭素(炭化生成物)との反応生成物を指す。炭化タンタルとは、純粋なTaCを指すことができるが、一実施例においては、TaCを含むこともできる。また、中間化合物及び組成物、即ちTaCを有する化合物及び組成物(ここで、xは約0.9〜2.1、特には約1〜2の範囲内で選択される)も、一実施例に含まれる。TaC及びTaC等の、2以上の異なる炭化タンタル化合物の組み合わせも含まれる。特定の実施例では、炭化タンタルは実質的にTaCを有し、特には当該炭化タンタルの約99重量%以上がTaCを有し、一層特別には当該炭化タンタルの約100重量%がTaCを有する。他の実施例において、炭化タンタルは、炭化タンタルと炭化ハフニウム及び炭化ジルコニウムの1以上との合金を有し、その場合において、炭化タンタルの量は、当該合金の総量に対して、少なくとも約50重量%、特には少なくとも約80重量%である。
【0015】
"基部フィラメント構造体"とも呼ぶ前記ランプ基部フィラメント構造体は、ランプ基部(ここでは、"基部"とも呼ぶ)と、該基部を介して延びる導入接続部に接続されたコイルとを有する。一実施例において、上記導入接続部は炭化タンタルとすることができるが、他の実施例では、これら接続部は、例えばレニウム、モリブデン又はニッケル等の他の物質を有する。該導入接続部は、1以上の部分を有することができ、例えば、従来から既知のように、(モリブデン)箔又は線、(レニウム)線等からなる群から選択された1以上の材料を有することができる。
【0016】
特に、上記導入部における前記フィラメント外囲体("外囲体"とも称する)内に配置される部分はレニウムを有する。更なる変形例では、上記導入部の部分における前記基部内に配置された少なくとも一部はモリブデンを有する。前者の実施例においてレニウムを選択する利点は、レニウムのガス充填物に対する相対的耐性であり(特に動作状況における)、後者の実施例においてモリブデンを選択する利点は、モリブデンの例えば硬質ガラス及び石英の熱膨張係数との相対的な適合性である。
【0017】
前記基部は、例えば、ガラス(特には硬質ガラス)、石英及びセラミック材料からなる群から選択された材料を有し、又は、変形例では、斯かる材料からなることができる。特定の実施例において、上記基部は石英を有する。前記導入接続部は、上記基部を介して延在し、該基部の底部に向けられた部分(電圧源に接続するための)と、該底部の上部に向けられた部分とを有する。後者の部分の場合、該導入接続部は前記フィラメントに接続される(即ち、前記コイルは上記基部の上側で上記導入接続部に接続される)。
【0018】
このようなバルブは、従来既知の如何なる形状を有することもできると共に、少なくとも1つの開口を有し、該開口は当該バルブを上記フィラメント上に被せ(タンタルを炭化タンタルに変換した後に)、上記基部に接続するのを可能にするように構成される。該開口は、バルブ開口縁と称される縁部を有する。該バルブは、通常は上述したバルブ開口とは実質的に反対側に第2の開口を有することができ、該第2の開口はポンプステムへの開口とすることができる(後述参照)。
【0019】
当業者にとり明らかなように、上記基部及びバルブ開口の寸法は、該バルブ開口への基部の取り付けが可能となるように選定される。例えば、上記基部は第1直径の円形上部を有することができ、上記バルブ開口(又はバルブ開口縁)は第2直径の円形とすることができ、その場合、一実施例では第1直径は第2直径より大きくなるように、一実施例では、これら直径が実質的に等しくなるようにする。このように、上記基部及びバルブの寸法は、外囲体を設けるように選定される(ポンプステムにおける一時的開口は考慮に入れない)。更に他の実施例において、上記基部及びバルブ開口の寸法は、当該基部の少なくとも一部(特に、基部の上部)が当該バルブ開口により周に沿って囲まれるのを可能にするように選定される。この実施例において、当該基部の少なくとも一部(特に該基部の上部の部分)は、当該バルブ開口が該部分を囲むのを可能にするように選定された寸法を有する。例えば、上記バルブ開口の直径は上記基部の部分の直径より僅かに大きくなるようにすることができ、これにより、該バルブ開口が当該基部の少なくとも一部上に滑って被さるのを可能にする。このようにして、一種のプラグ(基部:特に基部の上部)/ソケット(バルブ)構造が得られる。ここで述べたもの以外の取り付け及び接続の他の実施例も可能である。
【0020】
上記上部側は、上記バルブが接続され又は取り付けられる側である。本発明の製造方法の一実施例において、"基部の上部にバルブ開口縁を接続するステップ"は、ランプ基部及びバルブ開口縁をシール材(封止材)、特には気密シール材により封止するステップを有する。
【0021】
一実施例において、このようなシール材は酸化物型物質を有し、該物質は酸化物の焼結により緊密な封止が形成されるように或る温度まで過熱される(即ち、斯様な封止はセラミック封止組成物を焼結することにより得ることができる)。このようなシール材は"セラミック封止材"、"セラミックシール材"、"セラミック封止フリット"等としても知られており、2つの部分(ここでは、基部(その上部)とバルブ開口(その縁部))の間に一種のガラス性接着又は取り付けを形成することができる。この実施例において、上記シール材は、上記基部及び/又はバルブの材料とは異なる材料とすることができる。
【0022】
他の実施例において、バルブ開口縁を基部の上部に接続するステップは、ランプ基部及びバルブ開口縁をレーザ加熱等の加熱により封止するステップを有する。この変形例は、当該バルブ及び基部が、実質的に同一の物質を有し、又は一変形例では実質的に同一の物質からなる場合、特に、これらが石英ガラス("クオーツ")若しくは硬質ガラスを有し又は石英ガラス若しくは硬質ガラスからなる場合に適用することができる。このようにして、上記2つの部分は融着される(この場合、前記シール材は実質的に基部及び/又はバルブの材料とは別の材料とはならない)。レーザ加熱は、上記バルブ開口縁及び/又は基部上部を、これら基部(上部)とバルブ(縁部)との境界の近くでレーザ光により照射することにより実行することができる。上記ガラス又は石英は(局部的に)融解し、基部とバルブとの間に封止部、特には気密的封止部を形成する。
【0023】
ここで、上記"気密シール材"なる用語は、当該バルブを封止し且つガス充填物で充填した後に、該ガス充填物が当該封止部を介して逃れるのを実質的に禁止し及び/又は当該バルブに空気が侵入するのを実質的に防止するような封止を提供することができるシール材及び封止材料を特に指す。従って、特定の実施例では、上記ランプ基部(特には、基部の上部)及びバルブ(特には、バルブ開口縁)並びにこれらの寸法は、斯かるランプ基部及びバルブを、レーザ封止又はセラミックシール材(セラミック封止材)を用いた封止(焼結による)等により、封止結合するのを可能にするように選定される。従って、前記包囲体(エンベロープ)の内部表面は、上記ランプ基部の上部の(一部)と、シール材と、上記バルブの内側表面とにより形成される。一実施例において、該包囲体の内側表面、又は特には該包囲体の壁は、石英を有し又は実質的に石英からなる。他の実施例において、上記包囲体の内側表面、又は特には該包囲体の壁は、硬質ガラスを有し、又は実質的に硬質ガラスからなる。
【0024】
上記ガス充填物は、種々の方法で設けることができる。関係する製造方法から既知の特定の実施例において、本発明の製造方法は、当該ランプバルブに取り付けられたポンプステムを介してガス充填物を供給するステップを更に有することができる。このようなポンプステムは、一般的に、当該バルブが前記基部に取り付けられる前に該バルブに取り付けられる。(上記基部に対して当該バルブを封止し、)該基部及びバルブにより形成された当該外囲体にガス充填物を導入した後、上記ポンプステムへの開口は、該ポンプステム及びバルブのガラス(又は石英)を融解させ、一般的には、該ポンプステムの残部を取り除くことにより閉じられる。この結果、例えば国際特許出願公開第WO2006/007815号の図にも示されているように、ハロゲン充填物を伴う従来の白熱電球においても既知の、特徴的な融解構造("トップ")となる。
【0025】
他の例として、前記バルブ開口のみを有する(即ち、バルブに取り付けられた又はバルブと一体のポンプステムを備えない)バルブが設けられ、一実施例において、本発明の製造方法はポンプステムを介して前記基部へガス充填物を供給するステップを更に有する。この場合でも、当該外囲体内にガス充填物を供給した後、該外囲体は、この実施例では例えば封止、特には気密封止が得られるように上記ポンプステムを融解させ又は該ポンプステムを封止することにより、閉じられる(後述を参照)。このような充填工程は、例えば国際特許出願公開第WO98/50943号に記載されているような、基部がプレートを有する実施例に適用することができる。このようなプレートはポンプステムを有し得る。
【0026】
一実施例において、上記ガス充填物は、クリプトン又はキセノン等の希ガス、及び特には添加物も有する。当該バルブ内の圧力は、特定の実施例では、約0.5〜15バールの範囲内、特には約3〜10バールの範囲内である。
【0027】
上記添加物は、特には、C、H、O、N及びハロゲンからなる群から選択された1以上の原子を有する化合物を有することができる。一実施例において、特には、これらの原子の全てが、Kr、H、N及びCHBrを有するガス充填物等の、当該ガス充填物の1以上の化合物に示される。
【0028】
上記添加物は、特には上述した圧力範囲内において室温でガス状である。
【0029】
特定の実施例において、上記添加物は、炭化水素及びハロゲン含有化合物を有する。上記ハロゲン含有化合物は、ハロゲンガス、ハロゲン化水素及びハロゲン化炭化水素からなる群から選択された1以上の化合物を有することができる。特定の実施例において、上記ガス充填物は希ガス及び添加物を有し、該添加物は炭化水素(一実施例においては、ハロゲン化炭化水素を含む)を有する。特定の実施例において、上記添加物は、CHBr等のC、H及びX(Xはハロゲンである)を有する化合物を有する。更に特定的な実施例では、上記添加物はHと、C及びハロゲンからなる群から選択された1以上の原子を有する化合物とを有する。
【0030】
一般的に、当該ガスにはNも含まれる。特定の実施例において、上記ガス充填物は希ガスと、ハロゲン化炭化水素と、H及びNの1以上とを有する。他の特定の実施例において、当該ガス充填物は、希ガスと、炭化水素と、ハロゲンガス(Br、I等)及びハロゲン化水素(HBr、HCl等)の1以上と、H及びNの1以上とを有する。更に他の特定の実施例では、当該ガス充填物は、希ガスと、ハロゲン化炭化水素と、N及びHとを有する。添加物の総量は、一般的に、約0.1〜10体積%の範囲内である。
【0031】
一実施例において、添加物は、水素H、Br、Cl、I、炭化水素(CH、C、C、C等)、HBr、HCl、HI、1以上のハロゲン化炭化水素(ハロゲン化メタン、エタン、プロパンからなる群から選択された1以上等(CHBr、CHBr、CHBr、CHCl、CHCl、CHCl及びCHIからなる群から選択された1以上等))及び1以上の硫化物化合物(HS、CS、CHSH、CSH及びCHCSCHからなる群から選択された化合物等)からなる群から選択することができる。
【0032】
当該外囲体を上記ガス充填物で充填した後、この外囲体は該外囲体にガス充填物を供給するために配設された開口を閉塞することにより閉じられる。従って、"フィラメント外囲体にガス充填物を供給する"なる用語は、一実施例では、該フィラメント外囲体を閉じることを含む。前述したように、これは、一般的にポンプステムの閉塞/封止を含む。
【0033】
他の態様によれば、本発明は、本明細書で記載するように、本発明による製造方法により得ることが可能なフィラメント電球を提供する。
【0034】
特定の態様において、本発明は、炭化タンタルを有するフィラメントを備えるフィラメント電球を提供し、該フィラメント電球は、基部上部を備えるランプ基部と、該基部を介して延びるように構成された導入接続部に接続された炭化タンタルを有するコイルとを有するランプ基部フィラメント構造体、及び上記基部上部に接続されるランプバルブを有し、これにより、フィラメント外囲体を形成し、該フィラメント外囲体が希ガスを有するガス充填物を含む。
【0035】
有利にも、このような電球は、使用中に、W電球よりも良好な効率(efficacy)及び一層高い色温度を有することができる。
【0036】
特定の実施例において、炭化タンタルコイルを備える上記フィラメント電球は、ランプ基部と、石英を有するバルブとを有する。従って、特定の実施例においては、炭化タンタルフィラメント電球が提供され、フィラメント外囲体は石英を有する又は、一態様においては、石英からなる壁を有する。従って、一実施例において、本発明のフィラメント電球における上記基部及びランプバルブは石英を有する。他の実施例において、これら基部及びランプバルブは硬質ガラスを有する。当該フィラメント電球は、上記バルブとランプ基部とを相互接続するように構成された封止部を有し、該封止部は、一実施例では前記バルブ開口縁と前記基部上部とを一緒に融解させることにより得ることができ、又は、他の実施例では、当該フィラメント電球はセラミック封止部(上記バルブ開口縁と基部上部とを接続する)を有する。ここで、"基部上部に接続されたランプバルブ"なる文言は、基部上部に対して封止されたランプバルブを指す。このようにして、上記ランプバルブ及び基部上部はシール材により互いに取り付けられる(該シール材は、一実施例では、焼結されたセラミック封止物質を有することができ、他の実施例では、例えばレーザ加熱によりランプバルブ及び基部上部を融解させることにより得ることができる)。他の特定の実施例において、上記基部は摘み加工された(pinched)基部を有する。即ち、一実施例において、前記導入部は例えば石英又は硬質ガラスの摘み加工された管(チューブ)内に含まれる。ここで、"摘み加工された"なる用語は、一部が摘み加工された基部を指す。従って、上記導入部は基部内に少なくとも部分的に組み込まれる。
【0037】
他の特定の実施例において、上記導入部は少なくとも2つの部分を有し、第1部分と第2部分との間の境界が上記基部内に配置される。この変形例においては、上記導入部のうちの前記底部から延びる部分はモリブデン(Mo)又はタングステン(W)、特にはモリブデンを有し、上記導入部のうちの前記基部上部から延びる部分はレニウム(Re)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)又はルテニウム(Ru)、特にはレニウムを有する。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1a】図1aは、反応炉内のランプ基部フィラメント構造体の一実施例の概要を示す。
【図1b】図1bは、完成した電球の一実施例を示す。
【図2a】図2aは、基部に関して説明する実施例の変形例の詳細を示す。
【図2b】図2bは、基部に関して説明する実施例の変形例の詳細を示す。
【図2c】図2cは、バルブに関して説明する実施例の変形例の詳細を示す。
【図2d】図2dは、基部に関して説明する実施例の変形例の詳細を示す。
【図3a】図3aは、反応炉内のランプ基部フィラメント構造体の他の実施例の概要を示す。
【図3b】図3bは、完成した電球の他の実施例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0039】
以下、本発明の実施例を、添付図面を参照して例示としてのみ説明するが、これら図面において対応する符号は対応する部分を示している。
【0040】
図1a及び1bは、本発明によるフィラメント電球を製造する方法の幾つかの段階を概念的に図示している。
【0041】
図1aは、基部上部11及び基部底部12を備えるランプ基部10と、該基部10を介して延在する導入接続部23接続されたコイル21とを有するランプ基部フィラメント構造体15を概念的に示し、コイル21はタンタル(Ta)を有している。コイル21は、フィラメント20としても示されている。この概要図において、ランプ基部10はプレート又は円板として示されているが、本発明は斯様な実施例に限定されるものではない。例えば、ランプ基部10は摘み加工された(pinched)基部を有することもできる(例えば、図3a〜3b参照)。更に、ここで使用されるランプ基部10は、入口101を備える反応炉100内に概念的に示されている。入口101を介して、反応炉100には、所望のガス105、特にはタンタルを炭化タンタルに変換(転化)するための炭化水素含有ガスを導入することができる。この変換は上昇された温度で実行することができ、斯かる上昇された温度は導入部23に対して電圧源を使用し、コイル21を経る電流を発生させることにより達成することができる。このようにして、コイル21の、特には実質的に全コイル21のタンタルの少なくとも一部が、炭化タンタルに変換される。ガスは、出口102を介して反応炉100から排出することができる。
【0042】
このような変換の後、バルブ40をフィラメント20上に供給し(スライドさせ)、このバルブ40を基部10に取り付けることにより、本発明による完成したフィラメント電球1が提供される(概要図1b参照)。バルブ開口43を備えるランプバルブ40はバルブ開口縁42を有し、該バルブ開口縁42は基部上部11に対して封止される。このようにして、フィラメント外囲体(エンクロージャ)44が生成される。
【0043】
図1bの概略実施例において、電球1は封止部30を有し、該封止部は、この実施例では、セラミック封止又はセラミック封止フリット30に基づくものである。このようなセラミック封止物質は加熱され、焼結により、封止部30が形成され、上記バルブの縁部42と上記基部の上部11とを緊密に相互接続する。このような封止は従来から知られており、気密封止として形成することができる。封止部30は、バルブ40と基部10との間の、特には縁部42と上部11との間の領域として理解することもでき、斯かる領域は例えばレーザ加熱によりバルブ40と基部10とを一緒に融解させることにより得ることができる。Wコイルと摘み加工された基部10とに基づく従来の電球は、コイル21と基部10との間に配置された封止部30を有さない。
【0044】
更に、フィラメント外囲体44にはガス充填物45が導入される。前述したように、このようなガスは、Kr、CHBr及びCHCl、H及びNの混合物等の、希ガス及び、一般的に、C、H、O、N及びハロゲンからなる群から選択された1以上の原子を有するガス状化合物等の添加物を有する。特徴的圧力は、約0.5〜15バールの範囲内、特には約3〜10バールの範囲内である。特徴的ガス組成は、例えば、Krに0.1%のCHBr+0.1%のCHCl+0.5%のH+0.5%のN+0.05%のOを伴うものである。一実施例において、ガス充填物45はポンプステムを介して導入することができ、斯かるポンプステムはバルブ40に取り付けることができるか、又は基部10に取り付けることができる。"取り付ける"なる用語は、"組み込まれる"をも指すことができる。好適なガス及びガスの組み合わせは、例えば、米国特許第3022438号及び米国特許出願公開第2006/0103305号に記載されており、これら文献は参照により本明細書に組み込まれるものとする。ガス充填物45をフィラメント外囲体44に供給した後、該フィラメント外囲体44は、最終的に、ポンプステム41(又は13、後述を参照)を融解させることにより、即ち該ポンプステムの開口を閉塞させることにより閉じられる。
【0045】
図2a〜2dは、本発明の電球1の、ここで説明した実施例の変形例の詳細を概念的に示している。
【0046】
図2aは一実施例の基部10の側面図を示すもので、該基部10は導入部23を受け入れるように配設された2つの開口14と、開口又はステム13とを有し、該ステムはガス45を外囲体44に導入するために使用することができる。図2bは、このような基部10の変形例の上面図を示すもので、開口14と、オプションとしてのステム13の開口が示されている。図2a及び2bに概念的に示された実施例は、実質的に円形の基部プレートに関するものである。
【0047】
図2cは、バルブ開口43、開口縁42及びガスステム41を有するバルブ40の一実施例を概念的に示す。このステム41は、(代替的に)ガス45を外囲体44内に導入するために使用することができる。ガス45を導入した後、ガスステム41の一部は除去され、当該バルブの該ステム41における開口は封止され、このようにして、ガスで充填された既知の特徴的なバルブの上部が得られる。
【0048】
底部10に対してバルブ40を封止し、ガスステム41又は代替例としてステム13を閉塞(封止)した後、気密の外囲体44が得られる。
【0049】
図2dは、導入部23の特定の実施例を概念的に示す。この変形例における導入部23は、第1部分23a及び第2部分23bとして示された少なくとも2つの部分を有している。該導入部は基部10を介して延在する(即ち、貫通する)。特に、導入部23のうちのフィラメント外囲体44内に配置される第1部分23a、即ち基部10の上側に少なくとも部分的に配置される第1部分23aは、一実施例では、レニウム(又は、他の実施例では、Os又はIr又はRu)を有する。特に、導入部23のうちのフィラメント外囲体44より外側に配置される第2部分23b、即ち基部10の底側に少なくとも部分的に配置される第2部分23bは、一実施例では、モリブデン(又は、W)を有する。特定の変形例において、導入部23のうちの基部10内に配置される上記部分の少なくとも一部は、モリブデンを有する。特定の実施例においては、ここで示すように、2つの部分23a及び23bの間の境界16は、特別に、導入部23のための孔14内に配置される。前述したように、レニウムを選択する利点は、ガス充填物45に対するレニウムの相対的な耐性にあり(特に、動作状況における)、モリブデンを選択する利点は、例えば硬質ガラス又は石英が基部10のための材料として選択された場合における、斯かる硬質ガラス及び石英の熱膨張係数に対するモリブデンの相対的な適合性である。
【0050】
図3a及び3bは、図1a及び1bに概要を示した実施例の変形例を概念的に示す。この場合、基部10は(Wに基づく)ハロゲン電球用の既知の基部と同様の基部であり、導入部23を含み、該導入部は、基部10内に実質的に配設されたモリブデン箔又は線24、及び基部10の底側12から延びる電気接触子25を更に有する。このような基部10は摘み加工される。摘み加工(pinching)は、W型のハロゲン電球に関して従来から知られている。図から理解されるように、基部10の少なくとも一部は摘み加工されている。導入部23は、基部10内に少なくとも部分的に組み込まれ、該基部から延びている(基部10の両側に)。基部10、特には上部11及びバルブ40、もっと特定的にはバルブ開口43(及び縁部42)の寸法は、互いに実質的に合致し、基部10の上部11との全縁部42にわたる接触を可能にするように特別に選定される。図示しない他の実施例において、基部10の及びバルブ開口43の寸法は、基部10の少なくとも一部(特には、基部上部11)がバルブ開口43により周方向に沿って囲まれるのを可能にするように選定される。この実施例において、基部10の少なくとも一部、特には基部上部11の部分は、バルブ開口43が該部分を囲むのを可能にするように選定された寸法を有する。例えば、バルブ開口43の直径は基部10の部分の直径より僅かに大きいものとすることができ、これにより、バルブ開口43が基部10の少なくとも一部を覆って滑るのを可能にする。このようにして、一種のプラグ(基部10、特には基部上部11)/ソケット(バルブ40)構造が得られる。ここで述べたもの以外の取り付け及び接続の他の実施例も可能である。
【0051】
モリブデンプレート24とコイル21との間の部分は、レニウムを有することができる。この場合も、コイル21の材料は、炭化前にはタンタルを有し、炭化後には炭化タンタルを有する。炭化後に、基部フィラメント構造体15及びバルブ40は、互いに接触させられ、一実施例では、特に気密封止部30が得られるように封止結合される。例示として、図3aには、隆起部31が概念的に示され、該隆起部は、一実施例ではセラミック封止材料(封止フリット)とすることができ、環(フリットリング)の形態とすることができる。該封止材料の加熱により、バルブ40と基部10とを封止結合することができ、これにより封止部30を形成する。他の実施例では、隆起部31は、例えば基部10と一体化され(リム)、バルブ40の縁部42に結合されるように配置され、且つ、例えばレーザ加熱により縁部42と一緒に融解されるようになされ、これにより封止部30を形成するような隆起部とすることができる。
【0052】
図3bに概念的に示される実施例において、基部10の材料及びバルブ40の材料の両者は、硬質ガラス又は石英等の実質的に同一の材料とすることができる。これらの部分は、縁部42及び上部11の境界において上記硬質ガラス又は石英を融解させるレーザを用いるような封止工程により、又はセラミック封止材料を用いた封止工程により封止することができ、これにより封止部30、特に気密封止部を形成する。次いで、ガス充填物45がガスステム41を介して導入され、所望のガス充填に到達した後、上記ステムの開口は融解されて、当該フィラメント外囲体44を閉じる。これにより、気密なフィラメント外囲体44が得られる。
【0053】
本発明の電球1は、例えば6〜50Vの範囲内の、12V電球のようなハロゲン低電圧電球に特に適している。
【0054】
上記"硬質ガラス"なる用語は、アルカリ土類アルミノケイ酸塩ガラス、アルミノ・珪硼酸ガラス及びアルミノ珪酸塩ガラスを特に指すものである。硬質ガラスの他の例は、バイコール(Vycor)である。"石英"なる用語は、融解石英を特に指すものである。"硬質ガラス"なる用語は、従来から知られている。
【0055】
一実施例においては、炭化タンタルの代わりに、他の炭化物が使用されるか、又は炭化物の合金が使用される。従って、特定の実施例では、コイル材料として(完成した電球における)、炭化タンタル、炭化ジルコニウム、炭化ハフニウム、及びこれらの炭化物の2以上の合金からなる群から選択された材料が使用される。従って、他の特定の実施例では、コイル21は、タンタル、ジルコニウム、ハフニウム及びこれらの材料の2以上の合金からなる群から選択された材料を有し、前記製造方法は、(b)コイル21の材料の少なくとも一部を、炭化タンタル、炭化ジルコニウム、炭化ハフニウム、及びこれらの炭化物の2以上の合金からなる群から選択された材料に変換するステップを有する。
【0056】
"上部"及び"底部"並びに"左"及び"右"なる用語は、そうでないと示されない限り、又は記述から明らかでない限り、入れ換え可能であることに注意されたい。
【0057】
尚、上述した実施例は本発明を限定するというよりは解説するものであり、当業者であれば、添付請求項の範囲から逸脱することなしに多くの代替的実施例を設計することができることに注意すべきである。また、請求項において、括弧内に記載された如何なる符号も当該請求項を限定するものと見なしてはならない。また、"有する"なる動詞及びその活用形は、請求項に記載されたもの以外の構成要素又はステップの存在を排除するものではない。また、単数形の構成要素は、複数の斯様な構成要素の存在を排除するものではない。幾つかの手段を列挙する装置の請求項において、これら手段の幾つかは、1つの同一のハードウェア品目により実施化することができる。特定の手段が相互に異なる従属請求項に記載されているという単なる事実は、これら手段の組み合わせを有利に使用することができないことを示すものではない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
炭化タンタルを含むフィラメントを有するフィラメント電球を製造する方法であって、
a.基部上部を備えるランプ基部と、該基部を介して延在する導入接続部に接続されたコイルとを有し、該コイルがタンタルを含むようなランプ基部フィラメント構造体を設けるステップと、
b.前記コイルのタンタルの少なくとも一部を炭化タンタルに変換するステップと、
c.フィラメント外囲体を設けるために、バルブ開口及びバルブ開口縁を備えるランプバルブを設けると共に、前記バルブ開口縁を前記基部上部に接続するステップと、
d.前記フィラメント外囲体にガス充填物を導入するステップと、
を有するフィラメント電球を製造する方法。
【請求項2】
前記コイルのタンタルの少なくとも一部を炭化タンタルに変換するステップが、前記ランプ基部フィラメント構造体を反応炉に導入するステップと、前記コイルを炭化水素含有ガスの存在の下で2200〜2800Kの範囲内の温度に加熱するステップとを有する請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記バルブ開口縁を前記基部上部に接続するステップが、前記ランプ基部と前記バルブ開口縁とをシール材により封止結合するステップを有する請求項1又は請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記バルブ及び前記基部が石英ガラスを有し、前記バルブ開口縁を前記基部上部に接続するステップが、前記ランプ基部と前記バルブ開口縁とをレーザ加熱により封止結合するステップを有する請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記ガス充填物を前記ランプバルブに取り付けられたポンプステムを介して供給するステップを有する請求項1ないし4の何れか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記ガス充填物を前記基部のポンプステムを介して供給するステップを有する請求項1ないし4の何れか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記ガス充填物が希ガス及び添加物を有し、該添加物が炭化水素及びハロゲン含有化合物を有する請求項1ないし6の何れか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記ガス充填物が希ガス及びハロゲン化炭化水素を有する請求項1ないし7の何れか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記シール材がセラミックシール材を有する請求項3に記載の方法。
【請求項10】
請求項1ないし9の何れか一項に記載の方法により得られるフィラメント電球。
【請求項11】
炭化タンタルを含むフィラメントを有するフィラメント電球であって、基部上部を備えるランプ基部及び該基部を介して延在する導入接続部に接続された炭化タンタルを含むコイルを有するランプ基部フィラメント構造体と、前記基部上部に接続されてフィラメント外囲体を形成するランプバルブとを有し、該ランプ外囲体がガス充填物を有するフィラメント電球。
【請求項12】
前記バルブと前記ランプ基部とを相互接続する封止部を更に有する請求項10又は請求項11に記載のフィラメント電球。
【請求項13】
前記封止部がセラミック封止材を有する請求項12に記載のフィラメント電球。
【請求項14】
前記基部及び前記ランプバルブが石英を有する請求項10ないし13の何れか一項に記載のフィラメント電球。
【請求項15】
前記基部及び前記ランプバルブが硬質ガラスを有する請求項10ないし13の何れか一項に記載のフィラメント電球。

【図1a】
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【図1b】
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【図2a】
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【図2b】
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【図2c】
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【図2d】
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【図3a】
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【図3b】
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【公表番号】特表2010−530604(P2010−530604A)
【公表日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−512815(P2010−512815)
【出願日】平成20年6月10日(2008.6.10)
【国際出願番号】PCT/IB2008/052284
【国際公開番号】WO2008/155687
【国際公開日】平成20年12月24日(2008.12.24)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)