説明

炭化水素材料及びその製造方法

【課題】本発明は、安価な原料から製造され、キャパシタ用電極材料として有用な炭化水素材料を提供する。また、本発明は、上記炭化水素材料を用いた電極を有するやキャパシタを提供する。
【解決手段】酸素濃度25〜50%の多糖類原料を、熱反応助剤と共に不活性ガス雰囲気下で熱処理することにより得られる、下記の特性を有する炭化水素材料:
(a)水素/炭素(原子比)が0.05〜0.5、
(b)BET法による比表面積値が600〜2000m2/g、
(c)BJH法によるメソ孔容積が0.02〜1.2ml/g、
(d)MP法による全細孔容積が0.3〜1.25ml/g、
(e)粒子径(D50)が2.0μm未満。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キャパシタの電極材料として有用な炭化水素材料及びその製造方法、並びに該炭化水素材料を用いた電極を有するキャパシタに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ピッチを主成分とする材料を不活性雰囲気下で熱処理して製造される活性多環芳香族系炭化水素材料が、キャパシタ用電極材料として有用であることが報告されている(特許文献1及び2)。
【0003】
また、石炭原料を不活性雰囲気下で熱処理して製造される活性多環芳香族系炭化水素材料が、キャパシタ用電極材料として有用であることが報告されている(特許文献3)
しかし、これらの報告例に記載の材料は、原料の入手の容易さやコスト面において難点があり、しかも、この材料から得られる電極は、電極単位体積当たりの比容量及び電極かさ密度の点で、さらに改善の余地があった。
【特許文献1】特開2001−266640号公報
【特許文献2】特開2001−274044号公報
【特許文献3】国際公開第03/087262号パンフレット
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、安価な原料から製造され、キャパシタ用電極材料として有用な炭化水素材料を提供することを目的とする。また、本発明は、上記炭化水素材料を用いた電極を有するやキャパシタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究を行った結果、多糖類原料を不活性ガス雰囲気下で熱処理して得られた炭化水素材料を、粉砕して粒子径(D50)が2.0μm未満の微粉末状の炭化水素材料とし、この微粉末状炭化水素材料を用いてキャパシタ用電極を作製した場合に、電極かさ密度が増加し、その結果、電極単位体積当たりの比容量(F/cc)が大きく増加することを見出した。かかる知見に基づき、さらに研究を重ねることにより本発明を完成するに至った。
【0006】
すなわち、本発明は、下記の炭化水素材料及びその製造方法を提供する。
【0007】
項1.酸素濃度25〜50%の多糖類原料を、熱反応助剤と共に不活性ガス雰囲気下で熱処理することにより得られる、下記の特性を有する炭化水素材料:
(a)水素/炭素(原子比)が0.05〜0.5、
(b)BET法による比表面積値が600〜2000m2/g、
(c)BJH法によるメソ孔容積が0.02〜1.2ml/g、
(d)MP法による全細孔容積が0.3〜1.25ml/g、
(e)粒子径(D50)が2.0μm未満。
【0008】
項2.粒子径(D50)が0.5〜1.9μmである項1に記載の炭化水素材料。
【0009】
項3.酸素濃度25〜50%の多糖類原料が、多糖類を酸素架橋反応又は脱酸素化反応に付して調製される項1又は2に記載の炭化水素材料。
【0010】
項4.多糖類が、セルロース系多糖類及び/又は澱粉系多糖類である項3に記載の炭化水素材料。
【0011】
項5.セルロース系多糖類が、ヤシ殻、木粉及び果実殻からなる群から選ばれる少なくとも1つである項4に記載の炭化水素材料。
【0012】
項6.澱粉系多糖類が、穀物及び穀物の穂軸からなる群から選ばれる少なくとも1つである項4に記載の炭化水素材料。
【0013】
項7.熱反応助剤が、塩化亜鉛である項1〜6のいずれかに記載の炭化水素材料。
【0014】
項8.下記の工程からなる炭化水素材料の製造方法:
(a)多糖類を酸素架橋反応又は脱酸素化反応に付して酸素濃度25〜50%の多糖類原料を調製する工程、及び
(b)酸素濃度25〜50%の多糖類原料を、熱反応助剤と共に不活性ガス雰囲気下で熱処理して炭化水素材料を得る工程。
(c)炭化水素材料を粉砕して粒子径(D50)が2.0μm未満の微粉末炭化水素材料を得る工程。
【0015】
項9.炭化水素材料を粉砕して粒子径(D50)が0.5〜1.9μmの微粉末炭化水素材料を得る項8に記載の製造方法。
【0016】
項10.熱反応助剤の使用量が、多糖類原料100重量部に対して30〜200重量部程度である項8又は9に記載の製造方法。
【0017】
項11.項1〜7のいずれかに記載の炭化水素材料を含有する電極。
【0018】
項12.項1〜7のいずれかに記載の炭化水素材料、カーボンブラック及びバインダーを混合した後、その混合物を成形することを特徴とする電極の製造方法。
【0019】
項13.項12に記載の製造方法により製造される電極。
【0020】
項14.項1〜7のいずれかに記載の炭化水素材料を含有する電極を備えたキャパシタ。
【0021】
以下、本発明について詳細に説明する。
I.炭化水素材料の製造方法
本発明の炭化水素材料は、酸素濃度25〜50%の多糖類原料を不活性ガス雰囲気下で熱処理し、得られた炭化水素材料を粒子径(D50)が2.0μm未満にまで粉砕することにより製造することができる。
(a)酸素濃度25〜50%の多糖類原料の調製
本発明の炭化水素材料が所望の特性を有するためには、酸素原子及び水素原子を多く含有している多糖類原料が好ましい。多糖類原料は、酸素濃度が25〜50%程度、特に30〜50%程度のものが好ましい。ここで、酸素濃度とは、元素分析により測定した、多糖類原料中の酸素原子の重量%(重量含有率)をいう。
【0022】
本発明で用いられる酸素濃度25〜50%の多糖類原料は、酸素濃度が25〜50%の多糖類であれば多糖類そのものであっても、或いは、多糖類を処理して酸素濃度25〜50%に調製した多糖類であってもよい。
【0023】
原料となる多糖類としては、単糖類がグルコシド結合によりつながった化合物を主成分とする原料をいう。主なものとして、セルロース系多糖類、澱粉系多糖類、グリコーゲン系多糖類などが挙げられる。
【0024】
セルロース系多糖類とは、β−グルコースが直鎖状に縮合した化合物(セルロース)を主成分とする多糖類である。セルロース系多糖類には、セルロースが20重量%以上、さらに30重量%以上、特に50重量%以上含有している。セルロース系多糖類には、セルロース以外の成分としてリグニンなどの他の成分を含んでいてもよい。具体的なセルロース系多糖類としては、例えば、ヤシ殻、木粉、果実(例、胡桃、桃、梅等)殻などが挙げられ、好ましくは、ヤシ殻、木粉である。
【0025】
澱粉系多糖類とは、α−グルコースの重合体(アミロース、アミロペクチンなど)を主成分とする多糖類である。具体的な澱粉系多糖類としては、例えば、穀物(例、米、麦、トウモロコシ等)、穀物穂軸などが挙げられる。
【0026】
これらの多糖類は、単独で使用してよく、あるいは2種以上の混合物を使用してもよい。
【0027】
本発明で用い得る多糖類原料は、上記したように、多糖類(ヤシ殻等)そのものを用いることもできるが、あらかじめ多糖類に酸素架橋反応又は脱酸素化反応を行って、酸素濃度を25〜50%の最適酸素濃度に調製した多糖類原料を使用することが好ましい。
【0028】
多糖類を酸素架橋反応又は脱酸素化反応に付する方法としては、例えば、多糖類を加熱する方法、多糖類と硝酸、硫酸などの酸性液体とを接触させる方法等の各種の方法が挙げられる。用いる多糖類は、酸素架橋又は脱酸素化がされやすい大きい表面積をもつ粉末状のものが好ましい。
【0029】
多糖類を加熱する方法の場合、加熱温度は、例えば、100〜350℃程度であればよく、好ましくは150〜300℃程度であればよい。圧力は、通常、常圧程度であればよい。時間は、例えば、1〜30時間程度でよい。より具体的には、例えば、多糖類の粉末を室温から150〜300℃程度まで0.5〜10時間程度かけて昇温し、同温度で1〜20時間程度保持した後、室温まで冷却すればよい。
【0030】
もとの多糖類の酸素濃度が50%を超える場合は、通常、該多糖類を、酸素含有量0〜10体積%程度の気体中で加熱処理(脱酸素化反応)して酸素濃度を低下させ、酸素濃度25〜50%の多糖類原料を得る。また、もとの多糖類の酸素濃度が25%より低い場合は、通常、該多糖類を、酸素含有量5〜30体積%程度の気体中で加熱処理(酸素架橋反応)して、酸素濃度を上昇させ、酸素濃度25〜50%の多糖類原料を得る。なお、酸素架橋反応又は脱酸素化反応は、気体中の酸素濃度や加熱温度・時間に依存するため、上記の範囲内で適宜適切な条件を選択して行う。
【0031】
多糖類と硝酸、硫酸などの酸性液体とを接触させる方法は、公知の方法を用いて行えばよい。
【0032】
酸素架橋反応又は脱酸素化処理後の多糖類原料の酸素濃度は、25〜50%であり、好ましくは30〜48%である。酸素濃度が25%未満では、本発明の炭化水素材料において所望の性能が得られ難い。また、最適な酸素濃度は、多糖類原料の種類、熱反応助剤量等により異なるため、上記の範囲から適宜選択できる。
【0033】
上記のようにして得られる酸素濃度が25%〜50%は、そのまま次の熱処理工程に供することもできるが、得られる炭化水素材料の比表面積を大きくするため、該多糖類原料に熱反応助剤を加え均一に混合してから熱処理工程に供するのが好ましい。
【0034】
熱反応助剤としては、例えば、塩化亜鉛、燐酸、塩化カルシウム、水酸化ナトリウム等の無機塩が挙げられ、このうちから選ばれる少なくとも1つを選択することができる。中でも塩化亜鉛を用いることが好ましい。熱反応助剤の配合量は、多糖類原料の種類、無機塩の種類等によって異なるが、通常、多糖類原料100重量部に対して、30〜200重量部程度であり、好ましくは50〜180重量部程度である。
【0035】
多糖類原料と熱反応助剤の混合の方法としては、両者が均一に混合される方法であればよく、例えば、プラネタリーミキサー、ニーダー等を用いる方法が挙げられる。
【0036】
なお、上記ので得られた多糖類原料と熱反応助剤との混合物からなる原材料(この混合物を「原料混合物」という。以下同じ)の取り扱いを容易にするために、原料混合物をフィルム状、板状、チップ状などの所定形状に成形しても良い。
【0037】
成形を行う場合には、必要に応じ、成形性を改善するための成形助剤をさらに混合することができる。成形助剤としては、特に限定はなく、公知の成形助剤を用いることができる。
【0038】
原料混合物をそのままプレス成形する場合には、例えば、セルロース、カルボキシメチルセルロース(CMC)、メチルセルロース(MC)等の結着性を有する成形助剤を使用することができる。セルロースを成形助剤として使用する場合の添加量は、原料混合物の主成分である多糖類原料100重量部に対して、通常5〜50重量部程度であり、より好ましくは10〜40重量部程度である。
【0039】
また、加熱成形を行う場合は、例えば、フェノール樹脂(例えば、レゾール、ノボラック等)などの熱硬化性樹脂を成形助剤として使用することもできる。上記熱硬化性樹脂を成形助剤として使用する場合の添加量は、原料混合物の主成分である多糖類原料100重量部に対して、通常5〜50重量部程度であり、好ましくは10〜40重量部程度である。また、熱硬化性樹脂を成形助剤に用いる場合には、50〜250℃程度(より好ましくは100〜200℃程度)の温度で1〜120分程度(より好ましくは5〜60分程度)加熱して硬化成形することができる。
(b)炭化水素材料の製造
上記で得られた原料混合物又はその成形物を、不活性ガス雰囲気下で熱処理することにより、炭化水素材料を得ることができる。
【0040】
原料混合物又はその成形物の熱処理は、窒素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気中で行われる。高温で熱処理するため、酸素等の助燃性気体や可燃性気体が混入していると成形物が燃焼してしまうからである。熱処理の圧力は、特に限定はないが、通常、常圧程度であればよい。熱処理の温度は、原料混合物の組成、他の熱処理条件(昇温速度、熱処理時間等)に応じて適宜決定されるが、通常500〜700℃程度の範囲内であればよく、520〜700℃程度が好ましい。特に、適切なH/C比を得るため、ピーク温度を550〜700℃にすることがより好ましい。また、昇温速度は、例えば、通常10〜250℃/時間程度であり、20〜200℃/時間程度にすることが好ましい。
【0041】
上記で得られた熱反応処理物を洗浄剤で洗浄して、熱反応物中に含まれている無機塩を除去する。洗浄剤としては、無機塩を除去し得る限り、特に限定されないが、例えば、水、希塩酸等が挙げられる。希塩酸を使用する場合には、最終的に水によりさらに洗浄して、塩酸を除去することが好ましい。
【0042】
次いで、洗浄物を乾燥することにより、炭化水素材料を得る。乾燥方法としては、特に限定はなく、公知の乾燥方法を用いればよい。
(c)炭化水素材料の粉砕
上記で得られた炭化水素材料を粉砕して、本発明の粒子径が2.0μm未満の微粉末炭化水素材料を得る。
【0043】
炭化水素材料の粉砕は、ボールミル、ジェットミル等を用いた粉砕方法等が挙げられる。粉砕された材料の粒子径(D50)は、2.0μm未満とすることが必要であり、好ましくは0.5〜1.9μm、特に好ましくは0.8〜1.6μmである。また、粒子径分布の範囲が、0.1〜15μmである。
【0044】
ここで、炭化水素材料の「粒子径」及び「粒子径分布」とは、粉砕した炭化水素材料の懸濁液を、粒子径分布測定装置で測定した平均粒子径及び粒子径分布を意味する。粒子径及び粒子径分布の測定は、具体的には実施例1に記載のようにして実施できる。
【0045】
また、粒子径について「D50」とは、体積基準で、小さな粒子径を有する粒子からその体積を積算し、粒子全体の体積の50%となる点を意味し、粒子径(D50)とは、D50の時の粒子径を表す。
【0046】
また、粒子径分布が0.1〜15μmとは、すべての粒子の粒子径が0.1〜15μmの範囲に収まることを表す。
【0047】
炭化水素材料の粉砕方法は、ボールミルを用いるのが好ましい。使用するボール直径は、上記の粒子径及び粒子径分布の炭化水素材料を得ることができるものであれば得に限定はないが、例えば、φ10:φ20:φ30が2:2:1であることが好ましい。本発明の炭化水素材料は、粉砕に適した硬度を有しているため、所望の粒子径(D50)2.0μm未満に容易に調製することができる。
【0048】
かかる微粉末状の炭化水素材料を用いて作製されたキャパシタ用電極は、電極かさ密度(g/cc)が大きく、そのため電極単位体積当たりの比容量(F/cc)が飛躍的に増大する。
【0049】
なお、現在、キャパシタ用途で使用されている炭化水素材料としては、石油系コークスを原料としたKOH賦活活性炭が知られている。しかし、このKOH賦活活性炭を用いた電極は、電極単位体積当たりの比容量は良好であるが、電極かさ密度が上がらないという欠点がある。しかも、このKOH賦活活性炭は、硬度が大きいため上記のような粉砕工程により粒子径(D50)を3.0μm以下に粉砕することが困難である。
【0050】
また、特許文献3で開示される石炭原料の炭素材料は、硬度が高いために、粒子径(D50)を3.0μm以下に粉砕することは極めて困難である。
【0051】
なお、水蒸気賦活活性炭を用いた電極は、現状ではその電極単位体積当たりの比容量が低すぎるため、キャパシタ用途に好適なものは存在しない。
II.炭化水素材料
上記のようにして製造される本発明の炭化水素材料は、下記の特性を備えている。
【0052】
本発明の炭化水素材料の水素/炭素(原子比)(以下「H/C比」と呼ぶ)は、通常0.05〜0.5程度であり、より好ましくは0.1〜0.3程度であり、特に好ましくは0.15〜0.3程度である。H/C比が高すぎる場合には所定の電気伝導度が得られないため、充分な単位重量当たりの比容量が発揮されない。一方、H/C比が低すぎる場合には、炭素化が進行しすぎて通常の活性炭となり、やはり充分な単位重量当たりの比容量が得られない。
【0053】
また、H/C比が上記の範囲にある条件下において、本発明の炭化水素材料のBET法による比表面積値は、通常600〜2000 m2/gであり、好ましくは800〜1800 m2/gの範囲にある。比表面積値が大きすぎる場合には、かさ密度が低下して単位体積当たりの比容量が低下する傾向にある。本発明の一つの特徴は、上述のH/C比と比表面積とが同時に特定の数値を充足することにある。
【0054】
また、本発明の炭化水素材料のBJH法によるメソ孔容積は、0.02〜1.2 ml/g程度であり、好ましく0.02〜1.0 ml/gであり、最も好ましく0.02〜0.2 ml/gである。メソ孔容積が小さすぎる場合、細孔ができておらず、単位重量当たりの比容量が低下し、大きすぎる場合は、単位重量当たりの比容量は大きいものの、密度が低下し、単位体積当たりの比容量が低下するために好ましくない。
【0055】
なお、BJH法とは、Barrett,Joyner,Halendaによって提唱された、メソ孔の分布を求める方法である(E.P.Barrett、L.G.Joyner and P.P.Halenda、J,Am.Chem.Soc.,73、373、(1951))。
【0056】
さらに、本発明の炭化水素材料のMP法による全細孔容積は、0.3〜1.25 ml/g程度であり、好ましくは0.3〜1.0 ml/g程度であり、さらに好ましくは0.3〜0.7 ml/g程度である。この値が低すぎる場合には、イオン吸着サイトとなるマイクロ孔が少なくなるので、充分な単位体積当たりの比容量が得られない。
【0057】
なお、MP法とは、「t−プロット法」(B.C.Lippens,J.H.de Boer,J.Catalysis,4,319(1965))を用いて、マイクロ孔容積、マイクロ孔面積、およびマイクロ孔の分布を求める方法であり、M.Mikhail, Brunauer, Bodorにより考案された方法である(R.S.Mikhail,S.Brunauer,E.E.Bodor,J.Colloid Interface Sci.,26,45 (1968))。
【0058】
本発明の炭化水素材料の粒子径(D50)は2.0μm未満であり、好ましくは0.5〜1.9μm、特に好ましくは0.8〜1.6μmである。また、粒子径分布の範囲は0.1〜15μmである。粒子径及び粒子径分布の測定は、粒子径は日機装(株)マイクロトラックESR−1602を用いた。
【0059】
かかる微粉末状の炭化水素材料を用いて作製されたキャパシタ用電極は、電極かさ密度及び電極単位体積当たりの比容量がともに飛躍的に増大する。
III.炭化水素材料を用いた電極
上記で得られる本発明の炭化水素材料は、その優れた特徴からキャパシタにおける電極製造用材料として有用である。
(1)電極
本発明の粒子径(D50)2.0μm未満の炭化水素材料を、カーボンブラック及びバインダーと混合した後、その混合物を成形することにより電極を製造することができる。
【0060】
カーボンブラックの使用量は、例えば、炭化水素材料100重量部に対し0.5〜30重量部程度、好ましくは1〜20重量部程度でよい。バインダーとしては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン樹脂、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ポリ弗化ビニリデン(PVDF)等が挙げられ、ポリテトラフルオロエチレン樹脂が好ましい。バインダーは、成形性を容易にするため、粉末状のものが好ましい。バインダーの使用量は、例えば、炭化水素材料100重量部に対し1〜30重量部程度でよい。
【0061】
炭化水素材料、カーボンブラック及びバインダーを混合方法は、特に限定はなく公知の混合方法を用いればよいが、例えば、通常のミキサー、ニーダー等を用いる方法が挙げられる。
【0062】
得られる混合物の成形方法は、例えば、プレス成形、押し出し成形等が挙げられる。特に、プレス成形が好ましい。電極の厚さは、その電極の用途に応じて適宜選択することができる。
(2)キャパシタ
上記(1)で得られる電極を用いてキャパシタを製造することができる。例えば、上記(1)で得られる電極を乾燥し、正極及び負極とした後、セパレータ、電解液を加えてキャパシタを製造することができる。
【0063】
電極の形状は、使用目的に応じ適宜選択することができるが、シート状のものが好ましい。その厚さは、0.2〜0.8mm程度である。電極の乾燥は、十分に水分を除去できればよく、通常70〜280℃程度で、10時間程度乾燥すればよい。乾燥後の電極を正極及び負極とする。
【0064】
集電体としては、例えば、ステンレスメッシュ、アルミニウム等が挙げられるが、中でもステンレスメッシュのものが好ましい。集電体の厚さは、例えば、0.02〜0.5mm程度であればよい。
【0065】
セパレータの構成は、特に限定されるものではないが、単層又は複層のセパレータを用いることができする。また、セパレータの材質も、特に限定されるものではないが、例えば、電解コンデンサー紙、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポリアミド、クラフト紙、ガラス、セルロース系材料等が挙げられ、電池の耐熱性、安全性設計に応じ適宜決定される。中でも、電解コンデンサー紙が好ましい。また、セパレータは十分に乾燥したものが好ましい。
【0066】
電解液としては、例えば、公知のアンモニウム塩を含む非水系電解質を使用することができる。具体的には、トリエチルメチルアンモニウム・テトラフルオロボレート(EtMeNBF4)、テトラエチルアンモニウム・テトラフルオロボレート(EtNBF4)等のアンモニウム塩を、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、ジメトキシエタン、γ−ブチロラクトン、酢酸メチル、蟻酸メチル、或いはこれら2種以上の混合溶媒等の有機溶媒に溶解したもの等が例示される。また、電解液の濃度は特に限定されるものではないが、一般的に0.5 mol/lから2 mol/lが実用的である。該電解液は当然のことながら、水分が100 ppm以下のものを用いることが好ましい。
【0067】
上記の電極、セパレータ、電解液を、例えば、ドライボックス中で組み立てることによりキャパシタを得ることができる。
【0068】
かくして得られる本発明のキャパシタは、電極かさ密度が大きく、電極の単位体積当たりの比容量が大きいという特徴を有している。
【0069】
本発明のキャパシタにおける電極かさ密度は、0.8 g/cc以上、好ましくは0.8〜1 g/cc、より好ましくは0.8〜0.9 g/ccである。また、電極の単位体積当たりの比容量は、29 F/cc以上、好ましくは29.5〜31 F/cc程度、より好ましくは30〜31 F/cc程度である。なお、電極の単位重量当たりの比容量は、例えば、30 F/g以上、好ましくは、34〜50 F/g程度である。
【0070】
電極かさ密度、電極の単位体積当たりの比容量、及び電極単位重量当たりの比容量の測定方法は、実施例1に記載の方法に従う。
【0071】
本発明の炭化水素材料を用いたキャパシタ電極は、背景技術に記載の炭化水素材料を用いた電極と比して、単位体積あたりの静電容量及び電極かさ密度において顕著に優れている。
【0072】
例えば、特許文献1のキャパシタ用電極では、単位重量当たりの比容量の記載はあるが、キャパシタの性能を左右する電極かさ密度や単位体積あたりの比容量について開示はない。
【0073】
特許文献2の実施例1には、電極単位体積当たりの比容量について記載はあるが、その数値は22 F/ccと低く、本発明の電極単位体積当たりの比容量(30 F/cc以上)には到底及ばない。しかも、電極かさ密度も0.55(=22/40) g/ccと低く、本発明の電極かさ密度(0.8 g/cc以上)には到底及ばない。
【0074】
また、特許文献3の実施例4には、電極単位体積あたりの比容量が28 F/ccのものが示されているが、本発明の電極単位体積あたりの比容量(29 F/cc以上)には及ばない。しかも、電極かさ密度も0.6 (=28/46) g/ccと低く、本発明の電極かさ密度(0.8 g/cc以上)には到底及ばない。
【発明の効果】
【0075】
本発明の炭化水素材料は、入手容易で安価な多糖類を原料に用いて、比較的低い温度の熱処理によって製造することができるため、原料コスト、ランニングコストなどを低減することができ、生産性が高く工業的価値は非常に大きい。
【0076】
また、本発明の炭化水素材料は、その粒子径(D50)が2.0μm未満と小さいために、キャパシタ用電極として用いた場合、高い電極かさ密度及び単位体積当たりの比容量が達成される。そのため、本発明の炭化水素材料は、キャパシタ等の電極用材料として好適に用いることができ、また、キャパシタの高容量化、製造コストの低減化を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0077】
次に、本発明を、実施例を用いてより詳細説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
[粒子径分布及び粒子径の測定]
以下の装置及び操作により、炭化水素材料(n=2)の懸濁液を粒子径分布測定装置にかけて、炭化水素材料の粒子径分布及び平均粒子径を測定した。
1.装置
日機装(株)製マイクロトラックESR-1602-X100及び操作用PC
超音波層
界面活性剤
分散剤(消泡剤)
2.操作
炭化水素材料を適量採取し、ビーカーに入れる。ビーカー内に、炭化水素材料が均一に分散するように水及び界面活性剤を加え、超音波槽にかける。ビーカー内液を試験管に移し替え、分散液を1push加え、測定装置にセットし測定を開始する。測定終了後、印刷されたチャートから粒子径分布及び平均粒子径を読みとる。
【0078】
実施例1
まず、主原料であるヤシ殻の脱酸素化処理を行った。すなわち、ヤシ殻(酸素濃度40.0%)の粉末を磁製の皿に入れ、円筒炉を用いて混合ガス(酸素5体積%、窒素95体積%)中で熱処理した。熱処理は、ヤシ殻粉末を室温から250℃まで2時間かけて昇温し、同温度に7時間保持した後、室温まで冷却し、円筒炉から取り出した。脱酸素化処理したヤシ殻の元素分析を行い、酸素濃度を求めた(測定装置:パーキンエルマー社製元素分析装置“PE2400シリーズII、CNS/0”)。酸素濃度は34.6%であった。
【0079】
脱酸素化処理したヤシ殻100重量部に対し、塩化亜鉛42重量部とした。これらに適量の水を加え、混合することにより、水性スラリー(固形分70重量%+水分30重量%)を得た。
【0080】
上記水性スラリーを黒鉛製の皿に入れ、円筒炉を用いて熱処理を行った。熱処理は窒素雰囲気下で、120℃/時間の昇温速度で600℃まで昇温を行い、同温度で1時間保持し、炉中で自然冷却した後、炉から取り出した。
【0081】
熱処理物を希塩酸で洗浄した後、pH値が約7となるまで蒸留水により洗浄した。この洗浄後の熱処理物を乾燥することにより、本発明の炭化水素材料を得た。
【0082】
そして、上記の炭化水素材料を15Lボールミルに1kg入れ、アルミナ製のボール(φ10−2kg、φ20−2kg、φ30−1kg)とともに、48時間粉砕混合し、粉末を得た。
【0083】
得られた炭化水素材料の元素分析を行い、H/Cを求めた(測定装置:パーキンエルマー社製元素分析装置“PE2400シリーズII、CNS/0”)。
【0084】
また、窒素を吸着質とし等温線の測定を行い(測定装置:ユアサアイオニクス社製“NOVA1200”)、得られた等温線からBET法により比表面積値を求めた。
【0085】
全細孔容積は、相対圧力P/P0≠1(P:吸着平衡圧、P0:飽和蒸気圧(77k、N2))付近で吸着した窒素ガスの全量からMP法により求めた。
【0086】
メソ孔容積は、BJH法により計算した。
【0087】
炭化水素材料の粒子径は日機装(株)製マイクロトラックESR-1602−X100を用いて行った。
【0088】
D50、D10又はD90とは、体積基準で、小さな粒子径を有する粒子からその体積を積算し、それぞれ粒子全体の体積の50%、10%又は90%となる点を意味し、また、粒子径(D50)、粒子径(D10)又は粒子径(D90)とは、それぞれD50、D10又はD90の時の粒子径を表す。上記測定及び計算による結果を、後記表1に示す。
【0089】
次いで、この粉末100重量部に対し、カーボンブラック10部とバインダーとしてのポリデトラフルオロエチレン樹脂粉末8重両部を混合した後、プレス成形することにより、厚さ0.5mmの電極を得た。
【0090】
上記で得られたシート状電極を1.5cm×1.5cmにカットし、150℃で2時間乾燥した。得られた電極を正極及び負極とし、集電体として厚さ0.2mmのステンレスメッシュを用い、セパレータとして充分に乾燥した電解コンデンサー紙を用い、電解液として濃度1.5mol/Lのトリエチルマチルアンモニウム・テトラフルオロボーレート(Et3MeNBF4)/プロビレンカーボネート(PC)溶液を用いて、ドライボックス中でキャパシタを組み立てた。
【0091】
次いで、得られたキャパシタを用いて単位体積あたりの比容量を求めた。すなわち、キャパシタの最大充電電流を50mAに規制し、2.8 Vで1時間充電した後、1mAの定電流でキャパシタ電圧が0Vになるまで放電した。
【0092】
放電曲線の傾きから電気容量(F)を求め、正極/負極の全体積と電気容量とから電極の体積当たりの比容量(F/cc)を求めた。また、該体積当たりの比容量(F/cc)を電極かさ密度で除して、電極の重量当たりの比容量(F/g)を求めた。
【0093】
結果を表1に併せて示す。なお、電極かさ密度は(g/cc)、電極重量(g)を電極体積(cc)で除して求めることができる。
【0094】
実施例2
実施例1と同様のヤシ殻を用いたが、脱酸素化処理は行わなかった。ヤシ殻の酸素濃度は40%であった。上記ヤシ殻100重量部に対し、熱反応助剤の塩化亜鉛80重量部とした以外は、実施例1と同様にして、本発明の炭化水素材料を得た。
【0095】
得られた炭化水素材料を用いて、実施例1と同様の手法により、電極を作製し、キャパシタを組み立て、充放電を行った。得られた結果を表1に示す。
【0096】
比較例1
炭化水素材料の粒子径(D50)を3.013μmに粉砕した以外、実施例1と同様の方法で炭化水素材料を得た。
【0097】
得られた炭化水素材料を用いて、実施例1と同様の手法により、電極を作製し、キャパシタを組み立て、充放電を行った。得られた結果を表1に示す。
【0098】
比較例2
炭化水素材料の粒子径(D50)を2.998μmに粉砕した以外、実施例2と同様の方法で炭化水素材料を得た。
【0099】
得られた炭化水素材料を用いて、実施例1と同様の手法により、電極を作製し、キャパシタを組み立て、充放電を行った。得られた結果を表1に示す。
【0100】
比較例3
酸素濃度42%のヤシ殻原料を用い、炭化水素材料の粒子径(D50)を8.579μmに粉砕した以外、実施例1と同様の方法で炭化水素材料を得た。
【0101】
得られた炭化水素材料を用いて、実施例1と同様の手法により、電極を作製し、キャパシタを組み立て、充放電を行った。得られた結果を表1に示す。
【0102】
比較例4
先ず、主原料である褐炭の酸素架橋処理を行った。すなわち、褐炭(酸素濃度21.0%)の粉末を磁製の皿に入れ、円筒炉を用いて空気中で熱処理した。
熱処理は、褐炭粉末を室温から250℃まで2時間かけて昇温し、同温度に7時間保持した後、室温まで冷却し、円筒炉から取り出した。酸素架橋処理した褐炭の元素分析を行い、酸素濃度を求めた(測定装置:パーキンエルマー社製元素分析装置“PE2400シリーズII、CNS/0”)。酸素濃度は34.6%であった。
【0103】
酸素架橋処理した褐炭に、熱反応助剤の塩化亜鉛を加え混合した。混合比率は、酸素架橋した褐炭100重量部に対し、塩化亜鉛400重量部とした。これらに適量の水を加え、混合することにより、水性スラリー(固形分85重量%+水分15重量%)を得た。
【0104】
上記水性スラリーを黒鉛製の皿に入れ、円筒炉を用いて熱処理を行った。熱処理は窒素雰囲気下で、120℃/時間の昇温速度で600℃まで昇温を行い、同温度で1時間保持し、炉中で自然冷却した後、炉から取り出した。
【0105】
熱処理物を希塩酸で洗浄した後、pH値が約7となるまで蒸留水により洗浄した。この洗浄後の熱処理物を乾燥することにより炭化水素材料を得た。
【0106】
炭化水素材料をジェットミルで粉砕し、粒子径(D50)3.463μmとした。
【0107】
得られた炭化水素材料を用いて、実施例1と同様の手法により、電極を作製し、キャパシタを組み立て、充放電を行った。得られた結果を表1に示す。
【0108】
比較例5
石油コークス系材料を、カリウム賦活したアルカリ賦活炭(関西熱化学(株)製)をボールミルで100時間粉砕した。
【0109】
得られた炭化水素材料を用いて、実施例1と同様の手法により、電極を作製し、キャパシタを組み立て、充放電を行った。得られた結果を表1に示す。
【0110】
上記実施例1及び2、比較例1〜5の結果を表1に示す。
【0111】
【表1】

【0112】
表1より、実施例1、2の粒子径(D50)が2μm未満の炭化水素材料を含む電極は、比較例1〜3の粒子径(D50)が2μmを超える炭化水素材料を含む電極と比べ、単位体積当たりの比容量及び電極かさ密度が格段に大きくなっていることが分かる。
【0113】
また、実施例1、2の電極は、比較例4の石炭を原料とし粒子径(D50)が3μmを超える炭化水素材料を含む電極と比べても、単位体積当たりの比容量及び電極かさ密度が格段に大きくなっていることが分かる。なお、比較例4の電極は、特許文献3(国際公開第03/087262号パンフレット)の実施例4に相当する。
【0114】
また、実施例1、2の電極は、比較例5の市販のKOH賦活活性炭を含む電極と比べても優れていることが分かる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
酸素濃度25〜50%の多糖類原料を、熱反応助剤と共に不活性ガス雰囲気下で熱処理することにより得られる、下記の特性を有する炭化水素材料:
(a)水素/炭素(原子比)が0.05〜0.5、
(b)BET法による比表面積値が600〜2000m2/g、
(c)BJH法によるメソ孔容積が0.02〜1.2ml/g、
(d)MP法による全細孔容積が0.3〜1.25ml/g、
(e)粒子径(D50)が2.0μm未満。
【請求項2】
粒子径(D50)が0.5〜1.9μmである請求項1に記載の炭化水素材料。
【請求項3】
酸素濃度25〜50%の多糖類原料が、多糖類を酸素架橋反応又は脱酸素化反応に付して調製される請求項1又は2に記載の炭化水素材料。
【請求項4】
多糖類が、セルロース系多糖類及び/又は澱粉系多糖類である請求項3に記載の炭化水素材料。
【請求項5】
セルロース系多糖類が、ヤシ殻、木粉及び果実殻からなる群から選ばれる少なくとも1つである請求項4に記載の炭化水素材料。
【請求項6】
澱粉系多糖類が、穀物及び穀物の穂軸からなる群から選ばれる少なくとも1つである請求項4に記載の炭化水素材料。
【請求項7】
熱反応助剤が、塩化亜鉛である請求項1〜6のいずれかに記載の炭化水素材料。
【請求項8】
下記の工程からなる炭化水素材料の製造方法:
(a)多糖類を酸素架橋反応又は脱酸素化反応に付して酸素濃度25〜50%の多糖類原料を調製する工程、及び
(b)酸素濃度25〜50%の多糖類原料を、熱反応助剤と共に不活性ガス雰囲気下で熱処理して炭化水素材料を得る工程。
(c)炭化水素材料を粉砕して粒子径(D50)が2.0μm未満の微粉末炭化水素材料を得る工程。
【請求項9】
炭化水素材料を粉砕して粒子径(D50)が0.5〜1.9μmの微粉末炭化水素材料を得る請求項8に記載の製造方法。
【請求項10】
熱反応助剤の使用量が、多糖類原料100重量部に対して30〜200重量部程度である請求項8又は9に記載の製造方法。
【請求項11】
請求項1〜7のいずれかに記載の炭化水素材料を含有する電極。
【請求項12】
請求項1〜7のいずれかに記載の炭化水素材料、カーボンブラック及びバインダーを混合した後、その混合物を成形することを特徴とする電極の製造方法。
【請求項13】
請求項12に記載の製造方法により製造される電極。
【請求項14】
請求項1〜7のいずれかに記載の炭化水素材料を含有する電極を備えたキャパシタ。

【公開番号】特開2006−179558(P2006−179558A)
【公開日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−368991(P2004−368991)
【出願日】平成16年12月21日(2004.12.21)
【出願人】(000000284)大阪瓦斯株式会社 (2,453)
【Fターム(参考)】