説明

炭素質材料の熱的増大方法および装置

【課題】炭素質材料のチャージのエネルギー含量を増大させる方法を提供する。
【解決手段】炭素質材料は水分およびその他の副産物を除去するために加圧された蒸気環境で熱的に増大される。様々な固水分離装置は増大チャージからの水分除去を最大にするように処理容器が使用される。伝熱媒体入口部ノズルおよび処理チャンバ排気口は、伝熱媒体の容器出口部排気口への短絡を最小にするために、およびチャージおよび凝縮蒸気から除去される熱水を連続的に分離するために、処理容器壁に戦略的に置かれ、それによって処理容器から取去られた増大材料は付随する自由水分を伴って放出されない。増大後に、チャージは輸送および貯蔵中の安定性を改善するために再水和されてもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の背景
本発明は、亜瀝青炭および亜炭階級の石炭、泥炭および様々なバイオマス燃料などの炭素質材料の熱的増大に関する。特に、本発明は、伝熱媒体との直接接触およびチャージからの熱水としての水分除去による炭素質材料の熱的増大に関する。
【0002】
Koppelmanの米国特許第5071447号明細書は、炭素質材料を蒸気処理する方法および装置を開示している。米国特許第5071447号明細書に開示されるシステムでは、蒸気は処理容器の最上部に注入される。
【0003】
Koppelmanの米国特許5769908号明細書は、真空状態で炭素質材料に不活性気体を注入するか、または炭素質材料のチャージをより一貫して処理するように制御下で適用される真空もしくは真空でない状態のいずれかで炭素質材料に蒸気を注入することによる炭素質材料の処理に関する。
【0004】
上述の2つの引例されたKoopelmanの特許における先行する教示は、石炭などの材料の熱的増大の分野における多くの課題に対処する技術を向上させてきたと考えられているが、当該技術において、炭素質材料のチャージの全表面が同じ最終温度に達するのをより一貫して確実にし、増大チャージに付随する自由水分を最小限に抑え、チャージからの不要な副産物の改善された除去を達成する必要が依然としてある。
【0005】
発明の要約
したがって、炭素質材料のチャージのエネルギ含量を増大させる装置は、チャージを受容するチャンバと、チャージをチャンバに移動させる容器入口部と、増大チャージをチャンバから外へ移動させる容器出口部とを有する処理容器を含む。少なくとも1つの伝熱媒体入口部であって、チャージとの直接接触のために加圧下の伝熱媒体を処理容器チャンバに移動させるための伝熱媒体源に連結されるように構成された少なくとも1つの伝熱媒体入口部は処理容器上に位置している。処理容器チャンバと流体連通して連結される少なくとも1つの流体出口部と、少なくとも1つの流体出口部に連結される液体出口部とを有し、液体からチャージを分離するように機能する少なくとも1つの液体分離体とがさらに備えられている。
【0006】
本発明の別の側面において、炭素質材料のチャージのエネルギ含量を増大させる装置は、実質的に垂直方向に向く処理容器であって、容器の上端に位置する容器入口部と、容器の下端に位置する容器出口部と、容器入口部から容器出口部に延びるチャージを受容するためのチャンバとを有する処理容器を利用する。複数の伝熱媒体入口部が、チャージに直接接触させるために、加圧下の伝熱媒体を処理容器チャンバに移動させるための、伝熱媒体源に連結されるように構成されており、伝熱媒体入口部は、容器の上端と下端との間で予め選択された位置に位置している。複数の液体出口部は処理容器チャンバと流体連通して連結されており、容器の上端と下端との間で予め選択された位置に位置している。複数の処理容器排気口は、上端と下端との間で予め選択された位置に位置し、処理容器チャンバから気体を選択的に排気することが可能である。最後に、複数の液体分離体は、チャンバ内の予め選択された複数の場所に位置し、各液体分離体は複数の液体出口部の少なくとも1つに連結される液体収集チャンバを有し、液体からチャージを分離するように機能する。
【0007】
さらに、本発明の別の側面において、第1平衡水分レベルにある炭素質材料のチャージのエネルギ含量を増大させる方法は、チャージと加圧下の伝熱媒体とを直接接触させることから始まり、チャージを加熱して、チャージから水分を第1平衡水分レベル以下の第2水分レベルに追いやり、チャージの平衡水分レベルを第1平衡水分レベルと第2水分レベルとの間の値に低下させる。チャージから追いやられた水分はチャージから分離される。
【0008】
本発明の目的および特徴は、図面と併せた詳細な記載の解釈によって明確になるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の原理に従う、処理容器本体の上部にある供給ロックホッパおよび処理容器の下部にある生産物放出ロックホッパの垂直方向配置を示す側面図である。
【図2】本発明の原理に従う、連続チャージ処理を施す処理容器と組合わせた2つの供給ロックホッパおよび2つの生産物放出ロックホッパを示す側面図である。
【図3】本発明の原理に従う、入口部および出口部ノズルの配置を示す図1の処理容器の部分断面図である。
【図4A】本発明の原理に従って構成された、固水分離装置に加えて、入口部および出口部ノズルの詳細を示す図1の処理容器の断面図である。
【図4B】図4Aの装置の分離表面の有孔領域の拡大図である。
【図4C】図4Aの位置B−Bから見た平面図である。
【図4D】図4Aの位置A−Aから見た平面図である。
【図4E】図4Aの位置C−Cから見た平面図である。
【図5】本発明の原理に従って構成された、標準的な再水和装置の方向配置および配置、および関連する入口、内部および出口のフローを示す概略図である。
【0010】
発明の詳細な説明
図1を参照して、処理システム100は、処理容器106の上部104に位置する供給ロックホッパ102と、処理容器106の底部110の下に位置する放出ロックホッパ108とを含む。各ロックホッパ102,108の入口部の投入は各弁112,116でなされ、弁は、大気圧から処理容器106の作動圧まで各ロックホッパを密閉する。同様に、各ロックホッパ102,108の出口部の放出は出口弁114,118でなされる。
【0011】
導管150中の炭素質のチャージ材料は、開いている弁112を経て供給ロックホッパ102に断続的に供給され、底の弁114は閉じた状態である。入口弁112は閉じられ、ロックホッパ102は処理容器106と同じ作動圧の水準に到達する。その後、弁114は開き、チャージ材料は重力によって処理容器106に流れていく。供給ロックホッパ102が空になると、出口弁114は閉じられ、ロックホッパ102の圧力は大気圧まで下げられる。その後、入口弁112は開けられ、導管150を経て供給ロックホッパ102は別の供給サイクルを開始する準備ができる。炭素質材料の1時間当りの供給速度は、平均的な基準では、各サイクルで供給される材料の重量および時間当りのサイクル数で決定されるため、処理容器106への供給フローは断続的である。
【0012】
続いて図1を参照して、供給ロックホッパ102の作動に類似した方法で、放出ロックホッパ108は導管152を経て処理容器106から増大チャージ材料を断続的に取去る。サイクル作動工程の単純化された一連の流れは、空の放出ロックホッパ108が増大材料を大気圧状態へ放出し、さらに導管152を経て処理装置へ放出したところまでである。その後、出口弁118は閉じられ、圧力は処理容器106と同等にされ、出口弁116は開かれる。放出ロックホッパ108は満杯になった後、入口弁116は閉められ、ロックホッパ108の圧力は大気圧にまで下げられる。その後、出口弁118は開き、サイクルを完了するために出口ロックホッパ108は増大チャージ材料を導管152を経て断続的に放出する。また、ロックホッパ108の圧力低下は炭素質のチャージの内部からの水の蒸発によって温度を低下させる役目を果たす。
【0013】
処理容器106は供給ロックホッパ102または放出ロックホッパ108を使用せずに、バッチモードで作動され得る。入口弁114および出口弁116が要求されて、その後、作動の一連の流れは上述のロックホッパの1つに関するものと同じである。すなわち、出口弁116は閉じられ、処理容器は大気圧の状態であり、供給材料は開いた入口弁114を経て処理容器106に流れる。その後、処理容器106が満杯になった後に弁114は閉じられ、処理容器106は作動圧および作動温度になり、所望される処理時間の後、処理容器106の圧力は大気圧にまで低下させられ、出口弁116は開き、増大チャージは放出される。処理容器が空になった後、出口弁116は閉じられて、バッチサイクルが再び始まる。複数のバッチ処理容器を用いて、各容器のサイクルの一連の流れが適切であれば、複数の容器への供給および複数の容器からの放出全体が連続作動を達成するようにバッチ容器を作動させることが可能である。
【0014】
2つの供給ロックホッパおよび2つの放出ロックホッパを用いて、処理容器106へ、そして処理容器106から、真の連続供給および連続放出を達成することが可能である。図2はそのような連続処理を可能にする装置の配置を示す。供給チャージ材料は、入口部ダクト252から、供給ロックホッパ204か206のいずれかに供給フローを導く切換弁202を通って供給される。連続供給に関して、ロックホッパが空になる前に、他のホッパの1つは満杯になり、処理容器106に供給する準備ができる。容器の放出の終わりに、放出ロックホッパ208,210の1つが満杯になる前に、別の放出ロックホッパは空になって増大材料を受容する準備ができる。この作動で、処理容器106への供給は連続的で、処理容器106からの放出は連続的である。したがって、処理容器106は完全な連続モードで作動する。しかし、供給ロックホッパの1つが満杯で供給するのを待っており、放出ロックホッパの1つが空で放出を受容するのを待っているという必要条件によって、供給ロックホッパへの供給および放出ロックホッパからの放出は連続的ではないであろうが、連続的作動に近づくであろう。
【0015】
続いて図2を参照して、処理容器106の連続的作動の一連の流れは次の通りである。供給ロックホッパ204は、入口弁212が閉じる位置にあって出口弁214が開いている位置にあると、処理容器106に供給することになるであろう。他の供給ロックホッパ206は供給で一杯のままで、処理容器の圧力になるであろう。さらに、入口弁216および出口弁218の両者は閉じられているであろう。供給ロックホッパ204が空になるとすぐに、連続的でかつ中断されないように、出口弁214は閉じ、同時に供給ロックホッパ206の出口弁218は開いて処理容器106に供給する。その後、供給ロックホッパ204の圧力は大気圧にまで低下させられ、入口弁212は開けられ、切換弁202はチャージ材料を供給ロックホッパ204に供給するように位置付けされ、供給ロックホッパ204が満杯になるまで供給は続く。供給チャージ材料のフローは止められ、供給ロックホッパ204の入口弁212は閉じられ、供給ロックホッパ204の圧力は処理容器106の圧力と等しくされ、その後供給ロックホッパ204は供給ロックホッパ206が空になるのをじっと待っている。その後、サイクルは繰返す準備ができる。
【0016】
続いて図2を参照して、放出ロックホッパ208(または210)の1つが空のままで、入口弁220が開いていて、底の弁222が閉じている状態で処理容器の圧力であるということ以外は、放出ロックホッパ208,210の作動の一連の流れは上述の供給ロックホッパ204,206についてと同じであり、その間他の放出ロックホッパ210(または208)は満杯である。放出ロックホッパ210が満杯のとき、切換弁224は処理容器の放出を放出ロックホッパ208に導く。放出ロックホッパ210の入口弁226は閉じられ、放出ロックホッパ210の圧力は大気圧にまで下げられ、放出ロックホッパ210の出口弁228は開けられ、増大チャージは出口部ダクト250を経て必要な回収運搬設備に放出される。空のとき、放出ロックホッパ210の出口弁228は閉じられ、放出ロックホッパ210内部の圧力は処理容器106の圧力と等しくされ、その後入口弁226は開けられる。その後、放出ロックホッパ208が満杯になるまで、放出ロックホッパ210は空のままで加圧状態にある。
【0017】
図3は半連続システムにおける単一の供給ロックホッパに関するより詳細な図を示している。入口弁112および出口弁114は上述したように供給ロックホッパ102で作動する。加圧入口部302および減圧出口部304は供給ロックホッパ102の圧力を制御するのに使用される。供給ロックホッパ102がチャージを処理容器106に残らず出した後、入口弁112はまだ閉じられ、出口弁114はまだ閉じられているが、供給ロックホッパ102はまだ処理容器の圧力であり、飽和蒸気環境を含んでいる。減圧出口部304の弁は開かれ、飽和蒸気相は大気圧に達するまで供給ロックホッパ102から流れ、減圧出口部304の弁は閉じられる。その後供給ロックホッパ102の入口弁112は開けられ、ロックホッパはチャージ材料で満たされる。満杯になると、入口弁112は閉められ、加圧入口部302の弁は開けられる。飽和蒸気、過熱蒸気、空気または別の気体などの適した加圧媒体が処理容器106の内部圧力に相当するよう内部圧力を上げるのに使用され、加圧入口部302は閉められる。その後、供給ロックホッパ102の出口弁114は開けられ、材料は処理容器106に供給される。
【0018】
図3に示される排気口306,308,310を用いて処理容器106から非凝縮性気体は連続的に排気される。非凝縮性気体は、増大中の炭素質のチャージ材料から放出された揮発性有機物から、供給チャージ材料に吸収されて増大処理に入った空気から、そして増大処理に導入された他の気体から発生する。非凝縮性気体は通常、処理容器106にごくわずかな濃度で存在し、大半の体積成分は飽和蒸気相である。したがって、非凝縮性気体が排気されるとき、増大処理からかなりのエネルギ損失を意味する付随の蒸気のフローがある。このエネルギのいくらかは回収され、供給ロックホッパ102および放出ロックホッパ108の両者の作動に係わる加圧気体として、処理容器排気口のフローの全て、または一部を用いることによって再使用されることが可能である。供給ロックホッパ102および放出ロックホッパ108のそれぞれの加圧出口部304,312は、処理からの本質的にほぼ純粋な飽和蒸気である気体を排気する。これもまたエネルギ損失を含む。処理容器106からの排気口のフローをロックホッパ加圧に使用することで、ロックホッパ減圧出口部304,312から二度目に排気されるとき、増大処理からのさらなるエネルギ損失にはならない。
【0019】
続いて図3を参照して、伝熱媒体は通常、処理容器106の横側に位置する入口部314,316を通って処理容器106に導入され、処理容器排気口306,308,310は処理容器106の両側に位置する。入口部および排気口の両者は容器の複数の高さの位置に設けることができ、図3に示されるよりさらに多くの位置を含んでもよい。排気口は通常、排気流に水および固体が紛れ込むのを阻止するが、非凝縮性気体および蒸気相が逃げることを可能とする、関連する切換板318a,b,cによって保護される。入口部および排気口の配置に要求されることの1つは、入口部のフローが排気口へ直接的に向かう短絡を防ぐことである。入口部および排気口の配置のもう1つの要求は、処理容器106からの非凝縮性気体を効果的に制御して取除くために、実質的に水平方向に、下方向きに、または上方向きに処理容器106の内部体積を横切るフローパターンを作ることである。たとえば、一酸化炭素などの重い非凝縮性気体は処理容器106の底内部320に移動しやすく、全ての入口部および排気口のフローが処理容器106の上内部にある場合、それらは効率的に除去されない。そのような場合、入口部および排気口のフローはより重い非凝縮性気体をより低い排気口の位置から一掃するように制御されるであろう。反対の場合、水素などの軽い非凝縮性気体は処理容器106の上部322に移動するであろうし、入口部および排気口位置間の適切なフローパターンは処理容器106の上部322での軽い非凝縮性気体の濃縮を制御するように設置される必要がある。いくつかの例では、重い非凝縮性気体および軽い非凝縮性気体の両者の濃度の制御は、処理容器106の入口部および排気口位置間において実質的に水平方向に向くフローパターンによって効果的に行われる。
【0020】
通常の作動で、処理容器106への伝熱媒体の流入は処理容器106の圧力によって制御される。圧力が所望される作動定値よりも下がれば、伝熱媒体入口部314のフローは補填するために増大するであろう。反対に、圧力が所望される作動定値よりも上がれば、入口部のフローは減少する。処理容器106からの非凝縮性気体(および付随する水蒸気)の所望される質量流量をそれぞれの所望される排気口の位置で達成するために、処理容器106内の非凝縮性気体濃度を測定し、その後適切な制御弁を統制することによって、処理容器106からの排気口のフローは通常制御される。処理容器106からの排気口のフローは、伝熱媒体入口部のフローに影響を及ぼす点から見て、かなり変化しやすい。ほとんどの伝熱媒体入口部のフローは、供給チャージを作動状態に加熱する顕熱を供給し、処理からの熱損失に係わるエネルギを供給し、熱的増大処理中に起こる反応熱要求に係わるエネルギを供給することが可能であろう。
【0021】
上部および下部の各伝熱媒体入口部314,316を通って、または処理容器106の外壁に位置する他のいかなる入口部を通って処理容器106に導入される所望の伝熱媒体は、飽和蒸気か過熱蒸気のいずれかである。同様に、伝熱媒体は処理容器106の内部322の内部パイプを通って導かれ、選択された場所にエネルギを供給するのに使用される。
【0022】
圧縮熱水もまた伝熱媒体の一部として使用され得る。たとえば、供給ロックホッパ102を通って処理容器106の上部に相対的に冷たい次に入るチャージ材料が供給されると、飽和蒸気は直ちに凝縮し始め、凝縮の潜熱によって熱力学的にエネルギを冷たいチャージに移動させるであろう。熱い凝縮物または圧縮熱水は、処理容器106のこの場所または他の場所で、チャージ材料よりも熱く、また熱をチャージ材料に移動させるであろう。適した圧縮熱水源が熱を熱的増大処理に供給することが可能な熱力学的状態で処理容器106の外部で入手可能であるなら、そのような圧縮熱水は複数の場所に導入され、処理への完全エネルギ供給体として使用されることが可能である。代わりに、圧縮熱水は飽和蒸気または過熱蒸気伝熱媒体の一部補足として使用されることが可能である。飽和蒸気、または過熱蒸気を用いて生ずる利益の1つは、緩熱された後に、飽和蒸気が等温的に凝縮することであり、もしチャージ材料の土台の間隙率が蒸気相を土台のより冷たい領域に通すことを充分に許容するという条件であれば、飽和蒸気の温度より冷たい処理容器106内の場所ならどこにでも自然に蒸気が流れるであろうということを意味している。緩熱されるまで、過熱蒸気のフローはそれを使用する場所に導かれなければならない。
【0023】
特に、少なくとも2つの目的を果たすために、処理容器106の底近くに位置する伝熱媒体入口部316を通って熱的増大処理に過熱蒸気を供給することは有利であるであろう。1つは、過熱蒸気または高温気体からの熱の損失を介して「乾燥」という形でチャージ材料に熱エネルギを最初に供給することが可能であることであろう。これは、チャージ材料から過剰な自由表面水分を除去し、自由水分を飽和蒸気に変換することでさらなる脱水を与えるのに使用される。処理容器の底近くでの「乾燥」過熱蒸気の使用はまた、チャージ材料周りに「乾燥」した環境を与え、チャージ内のさらなる固有水分の単体分離に係わる熱力学的原動力を与える、チャージ材料の固体粒子表面でチャージ材料中になお含まれる固有水分と相対的に乾いた蒸気空間との間の分圧差異を供給するであろう。
【0024】
加圧入口部324を通した放出ロックホッパ108の加圧、および減圧出口部312を通した減圧は、供給ロックホッパ102で上述したのとまさに同じ方法で達成され、制御されるであろう。以前に記載されたように、排気口306,308,310からの排気気体は放出ロックホッパ108の加圧気体として使用されてもよい。
【0025】
チャージの増大中、処理容器は、チャージの粒子構造が弾性を有するときの最低温度から、何らかの実質的な熱分解が起こる最高温度までの範囲の温度を使用する。できれば、247〜680psiaの圧力に相当する400〜500°Fの範囲、または飽和蒸気状態の温度に実質的に匹敵する圧力の範囲が好ましい。容器環境に存在するであろう非凝縮性気体の若干の存在によって、処理容器のいかなる全圧においても実際の温度は飽和蒸気状態で予測するより幾分低いであろう。たとえば、もし処理容器の全圧が500psiaで非凝縮性気体の濃度が10体積%であれば、非凝縮性気体の分圧は50psiaで、飽和蒸気の分圧は450psiaになるであろう。したがって、非凝縮性気体と飽和蒸気の両者の温度は、仮に飽和蒸気のみが存在する場合の温度の約467°Fと比較して、約456°Fとなるであろう。
【0026】
等温的に凝縮するように蒸気相が処理容器土台のより冷えた領域に均一に流れるために、また増大チャージからより良い排水および水分分離を促進するために、間隙率が土台内で保たれるように適当な大きさにした炭素質の供給材料を使用するのが所望される。これは、供給材料の最大サイズが得られるように、特大の材料を破砕し、選択することで達成される。同様に、処理容器内で、微紛がより大きな粒子間の空間に詰まらないように、そして低い土台間隙率の領域を作らないように、多少の微紛は供給材料から除去される必要がある。質量および体積の関係によって、規定重量の上質の材料は同等重量の粗悪な材料よりもかなり多くの表面積を有するであろうということが認められている。チャージ材料の表面積が増加することで、自由表面水分が集まる面積もまた増加し、それによって増大チャージの脱水はより難しくなる。供給材料の粒度分布は、極端なものとしては0.00インチバイマイナス4インチの範囲にあり、プラス0.125インチバイマイナス3インチがより所望され、プラス0.25インチバイマイナス2インチが最も所望される。これら粒径範囲が効果的であるために、上限および下限サイズ内のサイズ分布が、増大チャージタイプに典型的に特有なRosin−Rammler指数に密接に従うように供給チャージ材料の大きさを決めるべきである。
【0027】
一度処理容器106に入ると、炭素質のチャージは作動温度および作動圧力に加熱される。処理容器106内のチャージの平均保持時間は、処理容器106の体積、チャージ材料のかさ密度および供給される材料の質量によって決定される。約5分〜約1000分間の保持時間が実用的であると考えられ、約15分〜60分の保持がより好ましく、約20分〜30分が最も好ましい。
【0028】
同じように、過熱蒸気の存在は飽和蒸気状態で予測される温度以上に処理容器内の温度を上昇させる。上述の例を用いると、過熱蒸気が気相中に約11°Fの過熱で容器に存在すれば、その後蒸気の分圧は450psiaのままであるであろうが、蒸気と非凝縮性気体の両者の温度は467°Fに上昇するか、純粋の飽和蒸気の温度は500psiaに上昇するであろう。
【0029】
上述の重量ベースの温度および圧力範囲内で、過熱蒸気が飽和状態に冷めて熱を移動させるときか、凝縮後に残った圧縮水が冷めて熱を移動させるときに放出されるエネルギと比較して、飽和蒸気が凝縮して熱を移動させるときに、かなり多くのエネルギが飽和蒸気から放出される。したがって、飽和蒸気および飽和蒸気が等温的に凝縮するときに放出される熱の使用は、熱を処理容器に供給するのに好ましい方法である。
【0030】
処理容器でチャージが所望される温度に達すると、最小限のチャージ粒子の破砕を伴う水の放出を可能にするように、チャージはより弾性を有する。
【0031】
チャージ材料中の水分は本発明に従って様々な機構によって除去される。
水分除去の第1機構は、周囲の環境によってチャージが加熱されることによる混入水の体積膨張である。水は、水を取巻くチャージの細孔構造より速い速度で熱的に膨張し、水はチャージの外に出る以外に行き場所がなくなる。
【0032】
第2機構は、細孔が大量に崩壊することによってチャージの細孔からさらに水を圧搾する。水が除去されることによって、さらに処理環境からチャージ表面にかかる外圧によって細孔は大量に崩壊する。
【0033】
第3機構は、処理容器の気相のより低い圧力領域に逃げこんだチャージに閉じ込められた水分と蒸気の間の異なる圧力に伴って生じる。
【0034】
第4機構は、あまり所望されず、処理温度が上昇することによって熱力学動的平衡移動に達した、イオン性の、チャージに結合した水の除去である。この機構を経たチャージからの水の除去は、処理環境の最高温度を制限することで最小にされることが好ましい。もし水が平衡移動によって除去されるだけであるならば、これは許容可能である。しかし、高温では、炭素質のチャージに含まれる揮発性有機物もまた放出される。処理温度が上がるにつれ、放出される揮発物の量は増加比率で上昇し始める。チャージから放出される揮発物は溶解するか混入して水と結合するか、非凝縮性気体として蒸気相に混合する。水と混合または水に溶解した有機物によって水の再利用および/または処分に先立ち水処理のコストが加わり、処理容器の気相における非凝縮性気体の濃度が増大するため、どちらの処理も所望されない。
【0035】
間接加熱もまた本発明で利用可能である。例として、処理容器内であればどこにでも熱交換管350(図3)を置くことができ、その場所でチャージ材料と管350の間接加熱表面の間で接触がある。間接表面がチャージより高い温度である限り、チャージに移動する熱はあるであろう。特に、これは図3に示される処理容器の底部で有利であり、そこでは間接加熱表面が放出前にチャージから過剰表面水分を脱水する役割を果たす。間接伝熱媒体源(示されていない)はポート352,354を経て要素350と連結されるであろう。
【0036】
亜瀝青炭などの高い水分含量の炭素質材料は、最大30重量%まで固有水分または混入水分を含んでいる。採掘されると、固有水分含量は材料の平衡水分含量にかなり近づき、平衡水分含量は、新しい環境にさらされたとき材料が構造的および/または化学的に変化する場合を除いて、石炭が新しい環境にさらされ、その後もとの環境に再びさらされる場合に再平衡に達する水分レベルとして一般的に定義されている。例として、30%水分の鉱脈で採掘され、低湿度環境でたとえば20%の固有水分に空気乾燥させた石炭は、約30%の平衡水分値を有し、長期にわたり高湿度環境にさらされると最終的に約30%の固有水分に戻るか再平衡するであろう。
【0037】
最も標準的な増大処理は、チャージの固有水分レベルを、そのような処理中に到達される平衡水分レベルをかなり下回るレベルに低下させることを試みている。輸送され貯蔵されるとき、そのような材料は環境から水分を吸収することによってその平衡水分レベルに平衡しようとするであろう。この吸収が起こるのが速すぎると、貯蔵または輸送中にチャージは過熱し、自然発火さえするかもしれない。
【0038】
本発明に従って増大されたチャージ材料に係わる処理状態の注意深い制御によって、生産された状態のままで輸送するのに安定で安全な熱的増大生産物の生産がもたらされるであろうと考えられている。しかし、20〜30%の固有水分を含む亜瀝青炭のチャージ材料について、本発明に従って得られた増大生産物は約8重量%と約16重量%との間の平衡水分レベルを有するであろう。経験上、約7%の固有水分レベルの石炭は、平衡水分レベルがたとえば15%よりもかなり高ければ、そのままで安全に輸送され貯蔵されることはできない。チャージにもよるが、10〜14%の固有水分まで再水和されれば、安全に輸送され貯蔵されることが可能である。再水和は、もともと石炭から除去された水分が石炭に付加されるか、または、高水分である、増大されていない、もしくは部分的に増大された石炭が低水分の増大チャージに混合される制御環境において達成されるであろう。
【0039】
活性酸素を含む空気または他の気体の処理容器への注入は、多くの理由によって所望される、というのも、それぞれが酸素とチャージまたは処理容器のある種の燃料の間で所望される、激しい発熱反応を活用するからである。酸素注入によって、増大チャージから除去された有機性揮発物の少なくとも一部は酸化されるかもしれない。過剰な表面水分は熱で除かれることが可能である。さらに、酸化反応にさらすと、水銀などの所望されない副産物をチャージからより簡単に分離することが可能である。最終的に、増大チャージの一部の選択的酸化によって貯蔵中により安定させられるかもしれない。
【0040】
所望されない酸化反応の1つは非凝縮性気体の過剰量の形成であり、以前考察されたように、飽和蒸気温度への非凝縮性気体の影響を制御するために、処理容器から排気されなければならないであろう。いかなる酸化反応で発生した熱も、非凝縮性物および付随する蒸気の排気によるエネルギ損失とおおよそつり合う。逆に、処理容器内でより多くの非凝縮性気体が所望される場合、空気は酸化反応における望ましい酸素源であるであろう、というのも、空気中の高い窒素(非凝縮性気体)含有量と、空気中の酸素を必要とするいかなる酸化反応においても非凝縮性燃焼生産物を形成するという事実に依るからである。
【0041】
増大チャージのポンド当り活性酸素が約0.00005ポンド(無水ベース)から増大チャージのポンド当り活性酸素が約0.05ポンド(無水ベース)付加されるとき、活性酸素を含む空気またはその他の気体を付加する目的は達成されると考えられる。増大チャージのポンド当りに付加される活性酸素は約0.00001〜約0.025ポンド(無水ベース)がより好ましく、増大チャージのポンド当りに付加される活性酸素は約0.005〜約0.01ポンド(無水ベース)が最も好ましい。
【0042】
図4Aは処理容器106内のチャージ材料がそこから除去される水とどのように分離されるかについての詳細を示している。チャージ材料から除去された水分と伝熱媒体からの蒸気凝縮物の両者は処理容器106から熱処理水として連続的に除去されなければならない。これは、チャージ材料および熱水の両者が重力によって処理容器を通り下方に流れやすいため、困難な課題である。さらに、チャージと水分との2つのフローを分離する必要があり、実質的に乾燥した増大チャージ材料はある流れで処理容器106から除かれ、熱水はもう一方の完全に分離した流れで除去される。
【0043】
処理容器106を通って下方に移動するチャージ材料から熱水を分離するのに使用可能である少なくとも5つの異なる装置の配置がある。例としては、1)外向傾斜分離錐体402、2)処理容器106の内体積に位置する垂直有孔排水管404a,b,c、3)処理容器106の壁に位置する垂直有孔排水管406、4)内向傾斜分離錐台408、および5)少なくとも1つの回転水平分離台410である。
【0044】
これら様々な分離部は、所望される固水分離の程度に影響するように容器106内で複数の配置と様々に組合わせて用いられることが可能である。さらに、図4Bの分離表面の開口の図は円形孔450を示しているが、様々な分離表面のこれら開口は代わりに、分離装置において開口を熱水が通過し、個体チャージのフローを遮ることが可能である、細長い孔、四角の孔、網、格子、篭、有孔管またはその他のいかなる装置を備えてもよい。開口の大きさは良好な排水を確実にし、同時に上質の固体材料の逃亡を最小に抑えるために選択される。さらに、水の収集側の開口がチャージ側の開口より僅かに大きくなるように、各開口を徐々に細くするのが好ましい。このように、開口に引っかかる固体粒子は、除去されて開口を通過するより良い機会がある。
【0045】
外向傾斜分離錐体402は錐体402の表面の分離開口を通って熱水が実質的に下方に通過することを可能にし、同時に固体チャージ材料は半径方向外方に処理容器106の壁に導かれる。錐体402の開口を通過した熱水は収集パン412または同様に機能する母管に収集され、熱水は熱水放出口416に連結される内部ドレイン414を経て処理容器106から出て行く。
【0046】
固体のチャージ材料が半径方向外方に導かれるにつれ、材料のフローは各内部ドレイン管404a,b,cの周囲およびそばを通り過ぎることが可能であり、熱水が各管の孔を通って固体チャージから分離することを可能にする。図4Dの図A−Aは処理容器106の内体積を見下ろす平面図であり、内部ドレイン管404は同心円に配置され、それによって熱水が固体チャージから分離される多数の機会を与えている。各管の底の収集母管は熱水を収集し、内部ドレイン420に導くことで、その後熱水を1つ以上の熱水放出口422を通して処理容器106から放出することを可能にする。
【0047】
図4Dの図A−Aに示される配置もまた、内部有孔管406が半分に割かれ、円形配列順に水密に処理容器106の壁に装着されている配置であり、熱水は容器の壁に直接隣接したチャージ材料から除去されることが可能である。管に収集された熱水は底部の母管に収集され、熱水として処理容器106から放出口418へ通過する。有孔管の配列の一部または全ては、少なくとも出口部418,422を通って放出するための熱水を収集して通過させるために、処理容器106の壁の頂上部に水密に固定された分離開口と、底部に収集母管を備える同心の壁とによって置換えられることが可能である。
【0048】
外向傾斜分離錐体402の機能の一部に、固体のフローを半径方向外方に導くことがある。内向傾斜分離錐台408の機能の一部に、固体のフローを半径方向内方に導くことがあり、その間に分離錐台408の開口を通って下方に流れることによって固体チャージ材料から熱水が分離する機会を供給する。図4Cの図B−Bは平面図における内向傾斜分離錐台408を見下ろしており、錐台は処理容器106の外側の壁に同心に装着されていることを示している。錐台は処理容器106の全外周を通じて弧状に延びる。また、錐台408は断片的に設置され、不連続であることも可能である。錐台408の開口409を通過する熱水は同心環状収集パン424に収集され、熱水は処理容器106の少なくとも1つ以上の出口部を通って熱水放出口を通過する。2つの出口部426a,426bが例として図4Aに示されている。
【0049】
続いて図4Aを参照して、分離装置402,404a〜404c,406,408は複数の場所に設置されることが可能で、それによって処理容器106において実質的に下方に流れる固体チャージ材料は、チャージ固体が分離装置表面を越えるか周りを通過する多数の機会を与えるために、半径方向外方のフローパターンを半径方向内方のフローに変える。
【0050】
図4Eの図C−Cは実質的な水平分離台410を描いた、下方を見下ろす平面図であり、水平分離台は有孔開口411を備えており、熱水が下方に通過され、収集パン428に収集され、水放出出口部432に流体連通する内部ドレイン430を通って処理容器106の外へ導かれることを可能にする。図4Aおよび図4Eの平面図および立面図の両者で、分離台410が単一の台として、そして完全な円として示されているが、直径を大きくした複数の同心台を使用することも可能であり、台の上でそれぞれがより小さい台の下側に積み重ねられて、固体は1つの台から次の台へ落ちる間に下方および外方の両方向に流れる。分離台410の配置および直径によって、固体のチャージ材料は安息角によって各台の外縁を流れ出て、その間に熱水は台の孔を通って実質上は下方に流れるであろう。もし分離台410が回転式であれば、チャージ固体の外方向きのフローをかなり改善することが可能である。これによって水平を基準にした材料の安息角を効果的に緩くし、そのような材料の外方向きのフローを改善するであろう。固体の外方向きのフローを改善し、固体のチャージ材料を台の縁から外方に導くために、上述の410などの回転台上に静止したプラウ(plow)または同様の構造のものを置くことも可能である。
【0051】
図4Aには明確に示されなかったが、処理容器106の下部放出錐状部434の内部および上に別の内向傾斜分離錐台または同心有孔壁を置くことが可能であり、それは処理容器106から放出ロックホッパ108へのチャージ材料の放出に先立ち、チャージ材料からさらに熱水を分離するためである(図3)。また、放出ロックホッパ108に上述のいかなる分離装置を設置することも可能であり、それは増大チャージ材料からの熱水の分離機会をさらに提供するためである。
【0052】
もし図4Aの様々な分離装置の分離表面が孔のある代わりに詰まっている場合、そのような表面は処理容器内に内部チャンバまたは管を形成するであろう。そのような各チャンバが別々の入口部および出口部を有している場合、伝熱媒体は入口部に導入され、熱エネルギは伝導を介してチャンバまたは管を通じて移動させられ、熱エネルギは伝導、対流および放射伝熱の原則によって間接的に処理容器106のチャージ材料に供給されることが可能である。使用済みの伝熱媒体はその後処理容器106を通ってチャンバまたは管から外へ運ばれ、伝熱媒体入口部314,316を通って導入される直接型エネルギを補う(図3)。
【0053】
エネルギを処理容器106に注入することとは反対に、冷却媒体を伝熱媒体の代わりにすることによって、まさに今記載したようにエネルギを処理容器106から除去することも可能である。
【0054】
再び図4Aを参照して、もし空気または他の適した酸素含有気体が、チャージから除かれた揮発物の一部を熱的に酸化して所望される供給エネルギを減らす目的で、あるいは貯蔵により適した増大チャージにする目的で処理容器106に導入される場合、入口部314,316を通しての処理容器106への導入に先立ち、空気または酸素含有気体を伝熱媒体と予め混合することが所望されるかもしれない。これは好ましい方法かもしれないが、空気または酸素含有気体は他のいかなる入口部位置からでも処理容器106に導入されることも可能である。予め混合された場合、伝熱媒体入口部314,316に導くパイプの中で、空気または酸素含有気体は実質的に不活性で伝熱媒体と反応することは不可能である。同様に、空気または酸素含有気体もパイプおよび入口部の構成資材と反応することは不可能であろう。一旦処理容器106に入ると、空気または他の酸素含有気体は自由に膨張し、処理容器に存在する様々な有機体燃料と混合して反応でき、所望される目的を果たすであろう。もし空気または酸素含有気体が専用の入口部を通って処理容器内に入れられ、入口部に伝熱媒体が存在しなければ、入口部ノズル位置近くまたは内部で酸化反応が起こり、増大されている様々な有機体ベースの燃料との局所的な激しい発熱酸化反応による過熱によって、その構造統合体に損害を与えるであろう。
【0055】
図5は概略図であって、貯蔵および輸送に先立ち処理容器106を出て行く増大チャージ材料を再水和する代わりの方法に関する、入口、内部および出口の流れの詳細を備えた一般的な装置配置500を示す概略図である。2つの装置構造は導管504の増大チャージを再水和するのに使用されることが可能である。これらは混合機機能506もしくは再水和装置512を、または両者を設ける装置の使用である。図5における配置は、再水和装置512に先立つ混合機506を示すが、その配置を逆にすることも可能である。材料中の固有水分レベルが材料の平衡水分レベルより過度に低い場合、図3の放出ロックホッパ108から放出されたのと同じように、導管504の増大チャージ材料は安定しないであろう。この場合、再水和水分は、材料の平衡水分レベルより下だがそれとは異なる安全限界に固有水分レベルを上げるために、材料に加え直されなければならない。
【0056】
増大チャージを再水和する1つの方法は、導管502の部分的に濡れた増大チャージ材料または非増大チャージ材料を導管504の増大チャージ材料に加えるものであり、混合物は所望される平均固有水分含量になる。最終の混合はかなり均質でなければならないので、混合機506などの適切な装置が所望される。混合が完全で均一であれば、ベルトコンベアまたは他の搬送装置上で混合がなされても良い。
【0057】
導管502において部分的に濡れた増大チャージ材料または非増大チャージ材料として使用可能である材料の1つに、様々な熱水放出口の処理容器106から退出する微紛がある。混合に使用される別のそのような材料源に、自由表面水分を含有する供給チャージ材料があり、特に、記載されたように、処理容器106に適した大きさの供給チャージを用意するより早くに炭素質材料から選択して除かれた微紛がある。
【0058】
所望される再水和の程度に影響する固体チャージ材料の混合が充分でない場合、たとえば装置512の噴霧ノズルを経て再水和媒体入力流510に気体または液体の状態で水が増大チャージ材料に直接加えられることも可能である。再水和装置512は保湿チャンバ、ブレンダ、ミキサまたは他の装置であることが可能で、装置は、510における再水和媒体と供給チャージ材料との間の綿密で均一な接触を導管508の再水和装置に提供し、それによって導管514の再水和された増大チャージ材料は所望される固有水分量を含む。
【0059】
実施例
以下の各実施例に関して、供給石炭の全水分および処理石炭の固有水分は、両者とも米国材料試験協会規格D3302によって測定され、平衡水分は米国材料試験協会規格D1412−93によって測定された。
【0060】
実施例1
ワイオミング州、ライト近辺の石炭鉱山ブラックサンダマインからの亜瀝青質の原炭(ROM)は、マイナス1〜1/2プラス16メッシュに大きさを調節された。大きさを調節された石炭は水分含量が25.2重量%で、平衡水分含量が24.5重量%、高発熱量(HHV)が9010ポンド毎Btuであった。石炭は内部体積が約4リッターのバッチ型オートクレイブで熱的に増大された。オートクレイブは、垂直方向に設置される円筒で、上部に網目が約1/16インチの取外し可能なカゴを備えており、約350gの供給石炭がチャージされる。圧力および対応する飽和蒸気温度を目標とする試験状態に上昇させるために、オートクレイブは密閉され、飽和蒸気が使用された。蒸気が凝縮するように、熱は放出され、石炭から放出された水分とともに得られた凝縮物は、石炭カゴの直下、オートクレイブの底に排水され、収集された。目標処理時間の最後に、蒸気はオートクレイブから排気され、圧力は周りの圧力にまで下げられ、そのときに熱的増大石炭を含むカゴは取去られ、処理石炭は分析に委ねられた。行われた多くの試験の中から、2つの試験が増大石炭の性質への温度の影響を提示するのに役立つ。1つは飽和水蒸気温度が430°Fのとき、もう一方は460°Fのときの試験で、それぞれ約344ポンド毎平方インチ絶対圧(psia)および467psiaの飽和蒸気温度に相当する。その標高での試験設備のゲージ圧は絶対圧で記載されるより低い約12.5psiである。蒸気の付加開始から排気開始までの処理時間は各試験で約52分であった。430°Fで処理したとき、増大石炭は固有水分レベルが7.81重量%で、平衡水分レベルが16.1重量%で、HHVが11,397Btu/lbであった。より高い460°Fで処理したとき、増大石炭は固有水分レベルがより低い6.0重量%で、平衡水分レベルがより低い14.1重量%で、HHVが11,674Btu/lbであった。これら2つの試験は、特に増大生産物の平衡水分レベルを下げるのがより高い温度であるという点からみて、処理温度(および圧力)を増大させることの有益な影響を実証している。
【0061】
注記:固有水分以外の要因は、揮発性成分、灰分、硫黄分などのHHVに影響する。異なる供給石炭サンプルがこれら実施例に用いられたため、固有水分とHHV間の関係は一定ではない。
【0062】
実施例2
実施例1で使用された供給石炭と同じタイプが総処理時間17分、温度460°Fで試験され、分析時、処理石炭の固有水分レベルは6.3重量%とかなり低かったが、HHVは11,598Btu/lbと相対的に高く、20分以下の処理時間は52分の処理時間に相当する充分許容可能な結果であることを示している。さらに、開始の固有水分レベルが24.1重量%である別の石炭サンプルを使用して処理時間の効果が実証され、温度460°Fで処理された。19,32および52分の処理時間は、増大生産物の各固有水分レベルにおいてそれぞれ8.8,8.4および8.7重量%をもたらし、最終固有水分レベルは群として高く、異なる供給石炭サンプルを使用していることから、3つの試験間で最終水分レベルが基本的に異ならないのは、少なくとも19分〜52分以内の処理時間のためである。1回あたり約10ポンドの石炭を処理することが可能である、異なるバッチ型オートクレイブ装置を使用して、実施例1で記載したものと同様のブラックサンダの別の原炭サンプルが467°Fで540分以上の長時間で処理された。処理石炭の固有水分レベルは6.2重量%であり、過剰に長い処理時間は最終水分レベルに影響しないことを示している。52分の規範事例と比較して短い、あるいは長い時間処理されたサンプルにおいて平衡水分は測定されなかったが、経験上、平衡水分レベルは固有水分レベルに正比例する曲線を示すと考えられる。
【0063】
実施例3
実施例1で記載された供給石炭と同じタイプを使用した2つの異なる試験において、無水ベースで表して約0.085マイクログラム毎グラム(μg/g)濃度の水銀を含む供給石炭が試験され、一方の試験で空気は付加され、他方で空気は付加されなかった。空気を付加すると、72.1重量%の水銀が処理石炭から除去され、空気の付加がないと、水銀は51.6重量%しか除去されなかった。これは、処理中の空気付加が水銀除去を改善していることを実証している。空気付加は、蒸気が付加される前の試験開始時になされて、試験中にバッチ型オートクレイブに連続して空気は流れ込まなかったが、以下の考察で説明されるように、オートクレイブ内の非凝縮性気体の分圧を制御するためにオートクレイブが排気される限り、半連続的または連続的に空気が付加されることは可能であることが認識されている。
【0064】
これら2つの試験では、温度は同じであったが、圧力は異なっていた。処理中に空気が付加されると、それが全圧の一部を占め、蒸気相がその他を占める。たとえば、処理容器内の全圧が466psiaで、空気が20体積%を、蒸気が80体積%を占めるとき、蒸気の分圧は373psiaしかなく、これは処理環境が100体積%の蒸気であるときに予想される460°Fではなく、飽和蒸気温度の約437°Fに相当する。空気中の酸素は酸化反応によって処理中に消費されるため、反応生産物は消費された酸素の体積に等しく、そのため蒸気分圧のいかなる変化によっても温度に変化はない。この特定の試験中に付加された空気量は供給石炭1単位当りの重量分率で約0.06であり、試験のはじめにバッチ式で空気が付加されたということに留意したい。蒸気体積に係わる気積の蒸気温度への影響を示すのに用いられる同じ理由もまた、非凝縮性気体の体積または濃度の影響を説明するのに展開されることが可能であり、それというのも、空気中の酸素や窒素は、二酸化炭素や一酸化炭素などの酸化生産物がそうであるように、両者とも非凝縮性気体であるからである。二酸化炭素や一酸化炭素は両者とも非凝縮性気体であるが、一酸化炭素中の酸素のみが本発明で実施された処理条件でよく反応する。また、処理中にチャージから放出される他の揮発物は、メタン、プロパン、硫化水素および二酸化硫黄などの非凝縮性気体であろう。
【0065】
実施例4
実施例1で記載される供給石炭と同じタイプを用いた別の2つの異なる試験において、一方の試験で空気は連続的に付加され、他方では空気は付加されなかった。実施例3で説明されるように、処理容器はまた連続的に排気された。両試験で処理条件は本質的に等しく、同じ処理温度および処理時間であった。2つの試験で収集された、石炭、蒸気の凝縮物および溶解性の揮発性有機物から放出された水分に由来する液体を分析したとき、空気付加のあった試験では液体中の全有機体炭素濃度は約278ミリグラム毎リッタ(mg/l)であり、これは空気付加なしの試験の約620mg/lよりも低く、空気中の酸素が、水と接触する前か接触している間に石炭から放出される有機体と反応していたことを示している。これは、空気が付加された試験における溶解性有機体の水中のカラライゼーションがより薄かったことからも明らかであった。処理容器で有機体が選択的に酸化されるとき、全体の有用な効果は水の処理および浄化のコストを低減させることである。特に、この試験で付加された空気量は供給石炭単位の単位当りの重量分率で約0.002であり、試験時間中連続して付加されていたことに留意したい。
【0066】
実施例5
実施例1を参照して、オートクレイブの上部および下部の両者に熱電温度計がある。石炭チャージが処理温度にまで加熱された後に、蒸気は飽和温度で等温的に凝縮するため、熱的増大処理が続くにつれ両熱電温度計は同じ温度を示すと予想されるが、そうではない。処理前および処理後の石炭の揮発物質の検定に基づくと、MAF基準(水分および灰分フリー)で供給石炭重量の1重量%〜5重量%が揮発物質として失われている。この量について、空気付加がない試験に基づく増大処理中に発生した非凝縮性気体の分析は、失われた揮発物質の約95体積%が二酸化炭素であることを示す。オートクレイブの試験において、発生したいかなる非凝縮性気体も試験が終わるまで処理から通常は排気されない。もし非凝縮性気体の二酸化炭素が蒸気相と均一に混ざれば、オートクレイブの上部および下部の両者の熱電温度計が同じ温度を読むと期待されるが、いくらか非凝縮性気体が存在している場合の飽和蒸気圧によって予想される温度よりも若干低い(実施例3参照)。試験中にオートクレイブの底部から液体が除去されない全てのオートクレイブ試験において、底の熱電温度計は最初上部の熱電温度計と同じ温度を示すが、試験が進むにつれ、底の熱電温度計は温度が低下し始め、上部の熱電温度計より少なくとも35°F低い温度に達している。体積測定に基づくと、下部の熱電温度計の温度が低下するとき、それはまだ蒸気空間中に位置していて液体には浸されていないが液体層のちょうど上に位置するということは既知である。1つの試験中に、試験が終わる前に底部から液体を排水することを決定すると、すぐに底の熱電温度計が上部の熱電温度計に相当するまで上昇するのを読み、その後、より多くの液体が排水されるまで再び低下し始めた。この観察と手順は、回数を誤ることなく、異なる処理装置で反復された。分子量(MW)44の一酸化炭素などの高分子量気体は、MW18の水蒸気相とは均一に混ざらないが、かわりに下層で層を成すことが現在分かっている。二酸化炭素層が試験が進められるにつれ濃縮すると、熱電温度計で測定される飽和蒸気温度は蒸気相濃縮の分圧の低下によって次第に下がってしまい、これは、二酸化炭素が液界面のちょうど上の層に濃縮するためである(非凝縮性気体が飽和蒸気の温度に影響するという考察については実施例3を参照)。液界面が液体の除去によって下がると、二酸化炭素は除去されないが層レベルは下がり、設定位置の熱電温度計が、高濃度の二酸化炭素と蒸気相濃縮との混合物よりも実質的に蒸気相である気体の温度を計測することを可能にする。高分子量の非凝縮性気体を処理容器から効率的に除去されるのを確実にするために、特別な手順が処理装置に採用されなければならない。推論によるが、MW2の水素などの蒸気相よりも分子量の小さい非凝縮性気体について、その逆もまた真であると考える。
【0067】
実施例6
半連続的に供給および放出される処理容器においても石炭は熱的に増大され、処理容器は垂直に置かれる内径約6インチで高さ60インチの円筒型圧力容器から成り、適したロックホッパ弁を有する供給ロックホッパおよび放出ロックホッパが備えられる。12分〜14分毎に供給石炭が約12lbの単位で供給され、約50分〜55分の処理時間を可能にする。処理容器はまた、レベルを維持しながら約12分〜14分当りで放出されることが可能である。2つの試験が処理容器からの放出前の増大チャージについて充分な排水および脱水の有益さを指摘している。マイナス1インチバイプラス8メッシュに大きさを調節したブラックサンダROM石炭が供給石炭として使用され、水分含量は25.8%であり、HHVは9076Btu/lbであった。459°Fおよび462.5psiaの飽和蒸気が伝熱媒体として使用された。増大チャージを放出ロックホッパに移動させるのに先立ち、石炭から除去された水分と蒸気凝縮物に相当する液体が処理容器チャンバの底から排水され、大気圧にまで排気されたとき、放出時の増大石炭における固有水分レベルは5.0重量%で、HHVが11,554Btu/lbであった。液体が処理容器チャンバの底から適切に排水されず、増大石炭が付随する大量の自由液体とともに放出されるのを許容したとき、増大チャージの固有水分レベルは12.6重量%とかなり高く、HHVは10,791Btu/lbであった。
【0068】
本発明は、実施例の目的のためだけに詳細な記述の参照をもって説明された。本発明の範囲と精神は、適切に解釈される添付の請求項に由来される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1平衡水分レベルにある炭素質材料のチャージのエネルギ含量を増大させる方法であって、
チャージと加圧下の伝熱媒体とを直接接触させて、チャージを加熱して、チャージから水分を第1平衡水分レベル以下の第2水分レベルに追いやり、チャージの平衡水分レベルを第1平衡水分レベルと第2水分レベルとの間の値に低下させ、
チャージから追いやられた水分を分離することを特徴とする方法。
【請求項2】
チャージの第2水分レベルより高いが第1平衡水分レベルよりも低い第3水分レベルにチャージを再水和することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
伝熱媒体は飽和蒸気を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
チャージはチャージ粒子構造が弾性を有する最低温度と熱分解が起こる最高温度との間で加熱されることを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
最低温度は約400°Fであり、最高温度は約500°Fであることを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
チャージは約247psiaと約680psiaとの間の圧力下で加熱されることを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項7】
伝熱媒体は過熱蒸気を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
伝熱媒体の一部は飽和蒸気から凝縮された圧縮熱水を含むことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項9】
伝熱媒体の一部は過熱蒸気から凝縮された圧縮熱水を含むことを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項10】
チャージは約5分〜約1000分の時間、加圧下で伝熱媒体と直接接触されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項11】
チャージは約15分〜約60分の時間、加圧下で伝熱媒体と直接接触されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項12】
チャージは約20分〜約30分の時間、加圧下で伝熱媒体と直接接触されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項13】
第2水分レベルは第1平衡水分レベルの約20%と約60%との間であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項14】
第3水分レベルは第2水分レベルの約101%と約125%との間であることを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項15】
第3水分レベルは第2水分レベルの約110%と約120%との間であることを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項16】
再水和は保湿チャンバで実行されることを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項17】
再水和は少なくとも1つの噴霧ノズルを経て増大チャージに水を噴霧することで実行されることを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項18】
再水和は増大チャージを非増大炭素質材料と混合することで実行されることを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項19】
さらに、チャージから追出された有機体ベースの揮発物の少なくとも一部を熱的に酸化させるのに充分な量で、活性酸素を含む気体を伝熱媒体に加えることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項20】
さらに、許容可能な酸化反応をさせるのに充分な量で、活性酸素を含む気体を伝熱媒体に加え、それによってチャージを加熱するのに要求されるエネルギ注入を低下させることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項21】
さらに、チャージ内の活性部位に不動態酸化を引起こすのに充分な量で、活性酸素を含む気体を伝熱媒体に加え、それによって増大チャージを貯蔵中により安定させることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項22】
さらに、増大チャージのポンド当り約0.00005ポンド(無水ベース)と、増大チャージのポンド当り約0.05ポンド(無水ベース)との間の量で、活性酸素を含む気体を伝熱媒体に加えることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項23】
さらに、増大チャージのポンド当り約0.00001ポンド(無水ベース)と、増大チャージのポンド当り約0.025ポンド(無水ベース)との間の量で、活性酸素を含む気体を伝熱媒体に加えることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項24】
さらに、増大チャージのポンド当り約0.0005ポンド(無水ベース)と、増大チャージのポンド当り約0.01ポンド(無水ベース)との間の量で、活性酸素を含む気体を伝熱媒体に加えることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項25】
さらに、チャージの水銀レベルを低下させるのに充分な量で、活性酸素を含む気体を伝熱媒体に加えることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項26】
さらに、間接的熱交換を経たチャージの少なくとも一部を加熱することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項27】
さらに、伝熱媒体との直接接触に先立ち、予め選択された上限および下限サイズ内でチャージの大きさを調節することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項28】
チャージ材料の大きさは、チャージに係わるRosin−Rammler指数に従う上限および下限サイズ内で分布されることを特徴とする請求項27に記載の方法。
【請求項29】
炭素質材料は石炭を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項30】
請求項1に記載の方法で増大された石炭。
【請求項31】
さらに、チャージ全体にわたって均一な温度状態に維持するようにチャージを加熱する間に、非凝縮性気体を排気することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項32】
排気はチャージを加熱する間に連続的に行われることを特徴とする請求項31に記載の方法。
【請求項33】
排気はチャージを加熱する間に周期的に行われることを特徴とする請求項31に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図4D】
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【図4E】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−80073(P2011−80073A)
【公開日】平成23年4月21日(2011.4.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−255392(P2010−255392)
【出願日】平成22年11月15日(2010.11.15)
【分割の表示】特願2007−511356(P2007−511356)の分割
【原出願日】平成17年3月11日(2005.3.11)
【出願人】(506368028)エバーグリーン エナジー インコーポレイテッド (2)
【氏名又は名称原語表記】Evergreen Energy INC.
【住所又は居所原語表記】55 Madison Street,Suite 500,Denver,Colorado The United States of America
【Fターム(参考)】