説明

点字表示付き包装袋

【課題】本発明は、食品、洗剤、家庭用品および健康・医療関連製品の可撓性包装袋において、目の不自由な人が、柔軟な包装袋に指で触れたときに、容易に所要の情報を得ることができる点字表示付き包装袋を提供することを目的とするものである。
【解決手段】点字表示付き包装袋であって、熱溶着性フイルムを含む可撓性積層フイルムよりなる包装袋の熱溶着部および開封部以外の、内容物が入る袋の中央部分に、指で触れることで判別できる点字、数字、記号、マークを設けるか、または指で触れることで判別できる点字、数字、記号、マークを設けたシート、カードまたはラベルを固着させたものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、食品、洗剤、家庭用品および健康・医療関連製品の可撓性包装袋において、目の不自由な人が、柔軟な包装袋に指で触れたときに、容易に所要の情報を得ることができる点字表示付き包装袋に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、柔軟な包装袋は、食品、洗剤、家庭用品および健康・医療関連製品などあらゆる分野の個包装に使用されているが、その表示内容は、健常者を主に対象としているもので、盲人や視覚弱者に判別できるものは少ない。
【0003】
これら柔軟な包装袋は、内面に熱溶着性を有する包材、例えば、ポリエチレン(以下PEとする)、ポリプロピレン(以下PPとする)、エチレンー酢酸ビニル共重合体等を用いて、内容物を熱溶着によって密封しているものが多い。特に、内容物が食品、液体又は液状製品の場合は、漏れを防止するためにヒートシールによって密封しているのが殆どである。
【0004】
図4は、特許文献1に係るスタンディングパウチのヒートシール部に触指判別機能を付与したときの模式図である。スタンディングパウチの形状を作るために、底部シール部(14a)は製袋時に形成するので、内容物の充填は上部ヒートシール部(13)側から行うことになる。また、スタンディングパウチの場合、底部シール部(14a)は船底形状になっており、且つ二重になっているので、平袋に比較して凹凸形状が形成しにくい。そのため、船底型のヒートシール盤でヒートシールする際に、十分な凹凸形状が得られるように工夫する必要がある。例えば、船底型ヒートシール盤に凹状の点字、文字、記号、マーク等を彫刻し、凸状の点字、文字、記号、マーク等彫刻した板を包装袋の底部の折り込み部に挟んで、ヒートシールの際に凹凸を嵌合させれば、精度のよい凸状の点字、文字、記号、マーク等(11)を形成させることができる、というものである。
【0005】
図5は、特許文献2に係る4方シール包装袋のヒートシール部に触指判別機能を付与したときの平面図である。2枚のフィルム(4)、(4)を周縁部でシールして4方シール包装袋の形状を作り、そのヒートシール部(8)に凸状の点字、文字、記号、マーク等(3)を形成させることができる、というものである。
【0006】
しかしながら、特許文献1の図4や特許文献2の図5においても、凸状の点字、文字、記号、マーク等が設けられている位置が、包装袋の周囲、端部のヒートシール部であり、目の不自由な人が、まず柔軟な包装袋を手にとるときは、どちらかの手で柔軟な包装袋の中心、中央部を探してから掴むことが多く、その後、手元に引き寄せてから、もう一方の手で凸状の点字、文字、記号、マーク等を指で探がし触れ、内容を判断すると考えられる。
【0007】
すなわち、従来、凸状の点字、文字、記号及びマーク等が設けられている位置が、包装袋の周囲のヒートシール部にあることが、目の不自由な人が、凸状の点字、文字、記号及びマーク等を探すのに不適当な場所にあるということでまだまだ不便であると判断される。
【0008】
また、ヒートシール部に凸状の点字、文字、記号及びマーク等を設けた場合には、もともと、ヒートシール部には、点字の凸状に類似した、溶着用のヒートシールバー(盤)の凹凸がついてしまっているため、目の不自由な人が、混乱しやすいという問題が生じる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開平11−301700号
【特許文献2】特開平11−292091号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、従来技術の問題を解決するためになされたものであり、目の不自由な人が、食品、洗剤、家庭用品および健康・医療関連製品などの柔軟な包装袋に指で触れたときに、容易に所要の情報を得ることができる点字表示付き包装袋を提供することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
第一の発明は、点字表示付き包装袋であって、熱溶着性フイルムを含む可撓性積層フイルムよりなる包装袋の熱溶着部および開封部以外の、内容物が入る袋の中央部分に、指で触れることで判別できる点字、数字、記号及びマークを設けたことを特徴とするものである。
【0012】
第二の発明は、点字表示付き包装袋であって、熱溶着性フイルムを含む可撓性積層フイルムよりなる包装袋の熱溶着部および開封部以外の、内容物が入る袋の中央部分に、指で触れることで判別できる点字、数字、記号及びマークを設けた、前記可撓性積層フイルムより硬いシート、カード、または接着層を有する硬いラベルを固着させてなることを特徴とするものである。
【0013】
第三の発明は、前記可撓性積層フイルムには、厚さ15μm以上の二軸延伸ナイロンフイルムまたは厚さ15μm以上の二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフイルム含まれることを特徴とする第一の発明又は第二の発明に記載の点字表示付き包装袋である。
【0014】
第四の発明は、前記可撓性積層フイルムより硬いシート、カードまたは接着層を有する硬いラベルには、厚さ50μm以上のポリエチレンテレフタレートフイルムまたは厚さ50μm以上のポリエチレンナフタレートフイルム又は50μm以上のポリカーボネートが含まれることを特徴とする第二の発明又は第三の発明に記載の点字表示付き包装袋である。
【0015】
第五の発明は、前記指で触れることによって判別できる点字、数字、記号及びマークの内容が、内容物の、商品名、商品の種類、商品の内容、価格および、消費期間であることを特徴とする第一の発明、第二の発明、第三の発明又は第四の発明に記載の点字表示付き包装袋である。
【0016】
第六の発明は、前記接着層を有する硬いラベルの表面側には、指で触れることで判別できる点字、数字、記号及びマークが設けられてあり、また同一面に点字、数字、記号及びマークが意味する内容が文章にて印刷されてあることを特徴とする第二の発明、第四の発明又は第五の発明に記載の点字表示付き包装袋である。
【発明の効果】
【0017】
第一の発明は、図1の(a)、(b)の様に、点字表示付き包装袋であって、熱溶着性フイルム(24)を含む可撓性積層フイルム(20)よりなる包装袋の熱溶着部(26〜29)および開封部(35)以外の、内容物が入る袋の中央部分(36)に、指で触れることで判別できる点字、数字、記号及びマークなど(25)を設けたことによって、目の
不自由な人が、食品、洗剤、家庭用品および健康・医療関連製品などの柔軟な包装袋を手に取ったときに、その手の指に、指で触れることで判別できる点字、数字、記号及びマークなど(25)が接触するので、従来の指で触れることで判別できる点字、数字、記号及びマークなどが柔軟な包装袋の四方、周囲端のヒートシール部に設けられた場合と比較して、容易に所要の情報を得ることができる効果を有するものである。
【0018】
第二の発明は、図2の(a)、(b)様に、点字表示付き包装袋であって、熱溶着性フイルム(24)を含む可撓性積層フイルム(20)よりなる包装袋の熱溶着部(31〜34)および開封部(35)以外の、内容物が入る袋の中央部分(36)に、指で触れることで判別できる点字、数字、記号、マーク(25)を設けた、前記可撓性積層フイルム(20)より硬いシート、カード、または接着層を有する硬いラベル(30)を固着させたことによって、目の不自由な人が、食品、洗剤、家庭用品および健康・医療関連製品などの柔軟な包装袋を手に取ったときに、その手の指に、指で触れることで判別できる点字、数字、記号及びマークなど(25)が接触するので、従来の指で触れることで判別できる点字、数字、記号及びマークなどが柔軟な包装袋の四方、周囲端のヒートシール部に設けられた場合と比較して、容易に所要の情報を得ることができる効果を有するものである。
【0019】
第二の発明は、第一の発明の場合に比べて、前記可撓性積層フイルムより硬いシート、カードまたは接着層を有する硬いラベルを用いて、前記可撓性積層フイルム上に固着させているため、前記可撓性積層フイルムだけの場合に比べ、硬いシート、カードまたは接着層を有する硬いラベルの上に点字、数字、記号及びマークを設けた場合のほうが、さらに容易に判別ができるという効果を有するものである。すなわち、硬いシート、カードまたは接着層を有する硬いラベルを用いない場合には、柔軟な包装袋の表面の点字、数字、記号及びマークなどに指で触れたときに、内容物も柔らかい場合には、指で押されて、柔軟な包装袋の表面の点字、数字、記号及びマークなども引っ込んでしまうため、目の不自由な人が判別し難い場合が生ずるため、第二の発明でこれらの問題を解決したものである。
【0020】
第三の発明は、前記可撓性積層フイルムに、厚さ15μm以上の二軸延伸ナイロンフイルムまたは厚さ15μm以上の二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフイルムを含ませることによって、前記可撓性積層フイルムをより硬い積層フイルム、袋にすることができるため、その上に設ける点字、数字、記号及びマークなどの判別がさらに容易に判別ができるという効果を有するものである。
【0021】
第四の発明は、前記可撓性積層フイルムより硬いシート、カード、または接着層を有する硬いラベルに、厚さ50μm以上のポリエチレンテレフタレートフイルム、厚さ50μm以上のポリエチレンナフタレートフイルム、又は50μm以上のポリカーボネートを用いることによって、シート、カード、または接着層を有する硬いラベルを、さらに硬くすることができ、その上に設ける点字、数字、記号及びマークなどの判別がさらに容易に判別ができるという効果を有するものである。
【0022】
第五の発明は、前記可撓性積層フイルムより硬いシート、カード、または接着層を有する硬いラベルに設けた点字、数字、記号及びマークに、指で触れることによって、内容物の、商品名、商品の種類、商品の内容、価格および、消費期間を容易に判別ができるという効果を有するものである。
【0023】
第六の発明は、前記接着層を有する硬いラベルの表面側には、指で触れることで判別できる点字、数字、記号及びマークが設けられてあり、また同一ラベル表面上に点字、数字、記号及びマークが意味する内容を文章にて印刷しておくことによって、前記接着層を有する硬いラベルを柔軟な包装袋に固着する製造段階において、内容物と異なる点字のラベルを固着する間違いを未然に防ぐ効果を有するものである。すなわち、これは、点字を読めない健常者、製造・販売作業者でも、点字の内容が把握できるように、日本語などの文章を併記したものである。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】図1の(a)は第一の発明の点字表示付き包装袋を構成する前記可撓性積層フイルムの断面略図である。図1の(b)は第一の発明の点字表示付き包装袋の平面模式図である。
【図2】図2の(a)は、第二の発明の点字表示付き包装袋を構成する前記可撓性積層フイルムの断面略図である。図2の(b)は第二の発明の点字表示付き包装袋の平面模式図である。
【図3】図3は、第六の発明の点字表示付き包装袋上に固着している前記可撓性積層フイルムより硬いシート、カードまたは接着層を有する硬いラベルの表面上に設けた点字、数字、記号、及びマークなど、及び、それらの意味する日本語などの文章の表示状態を表した平面模式図である。
【図4】図4は、特許文献1に係るスタンディングパウチに触指判別機能を付与したときの平面模式図である。
【図5】図5は、特許文献2に係る4方シール包装袋に触指判別機能を付与したときの平面模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
第一の発明は、図1の(a)、(b)に示すように、点字表示付き包装袋であって、熱溶着性フイルム(24)を含む可撓性積層フイルム(20)よりなる包装袋の熱溶着部(26〜29)および開封部(35)以外の、内容物が入る袋の中央部分(36)に、指で触れることで判別できる点字、数字、記号及びマーク(25)を設けたものである。
【0026】
本発明の点字表示付き包装袋の形態としては、二方シール、三方シール、四方シールの平袋、ガゼット袋、スタンディングパウチが大部分である。二方シール袋は、チューブ状フィルムの上・下(天・地)をヒートシールした形態である。三方シール袋は、1枚のフィルムを二つに折り畳み、その両端と上部をヒートシールした形態と、1枚のフィルムをピロー状に形成して、フィルムの合わせ目をセンターにしてヒートシールし、更にその上下をヒートシールしたもので、所謂、ピロータイプの三方シール袋がある。ピロータイプの三方シール袋は、センターシールの方法に合掌シール、封筒貼りシール、テープシールの3方式がある。四方シール袋は、袋の四方をシールした形態で、1枚のフィルム又は2枚のフィルムから製袋される。
【0027】
スタンディングパウチは、袋に自立性を付与したもので、底部フィルムを二つに折り込んで折り込み部を形成して、胴部のフィルムとヒートシールして底部を形成するものと、1枚のフィルムを使用して底部を折り込み、両サイドをヒートシールして底部を形成するものと2種類ある。スタンディングパウチは、袋に自立性を付与するために、使用する材料に剛性と形状保持性が必要であり、これらの物性に適合した積層材が使用される。ガゼット袋は、袋の両側に折り込み部を有するもので、包材面積当たりの包装内容積を大きくした袋である。
【0028】
柔軟包装袋は、一般に、ヒートシール(熱溶着)によって強力に接着されており、ヒートシール部から開封するのは困難であるので、各種の開封方法が工夫されている。多く使用されている開封方法としては、袋上部の横端部に切り欠きを設けるがその切り欠きとしてはVノッチ、ノッチ、鋸歯カット、ミシン目等がある。目の不自由な人にとって、手さぐりで探しやすい切り欠きを設けることが必要で、Vノッチが好ましく使用できる。
【0029】
本発明に係る前記熱溶着性フイルム(24)としては、ポリエチレン、ポリプロピレン
、エチレンー酢酸ビニル共重合体、アイオノマー、ポリエステル樹脂等があり、図1、図2に示すように前記可撓性積層フイルム(20)の裏面に設けられるもので、ヒートシールされて柔軟包装袋の内面を構成するもので、内容物と接触する面でもある。
【0030】
本発明に係る前記可撓性積層フイルム(20)の表面(23)、中間層(22)または基材シート(21)に用いられるフィルムとしては、セロハン、延伸ポリプロピレン、無延伸ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ナイロン、ポリスチレン、ポリビニルアルコール、エチレンービニルアルコール共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリメチルペンテン、ポリアクリロニトリル等があり、更に、前記各種プラスチックフィルムの多層の積層フィルム(共押出しフィルム、接着剤で張り合わせたラミネートフィルム)や、プラスチックフィルムと紙、アルミニウム箔、アルミニウム蒸着フィルムとの積層フィルム等も使用できる。特に硬さを高めるため、表面(23)層又は中間層(22)には、厚さ15μm以上の二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフイルムまたは厚さ15μm以上の二軸延伸ナイロンフイルムが好ましく使用できる。
【0031】
本発明の前記包装袋の熱溶着部および開封部以外の、内容物が入る袋の中央部分及び前記可撓性積層フイルムより硬いシート、カード、または接着層を有する硬いラベルの基材としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ナイロン、ポリスチレン、ポリビニルアルコール、エチレンービニルアルコール共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリアクリロニトリルが使用できるが、特に硬さを高めるため、厚さ50μm以上のポリエチレンテレフタレートフイルムまたは厚さ50μm以上のポリエチレンナフタレートフイルム又は50μm以上のポリカーボネートが好ましく使用できる。
【0032】
本発明の前記包装袋の熱溶着部および開封部以外の、内容物が入る袋の中央部分に、接着層を有する硬いラベルを固着するに際して、前記ラベルの裏面に接着層と離型紙を設けたものが使用できる。
【0033】
本発明の前記包装袋の熱溶着部および開封部以外の、内容物が入る袋の中央部分、及び前記可撓性積層フイルムより硬いシート、カードの裏面には、熱溶着性フイルム又は、熱溶着剤コート層を設けたものが使用できる。あるいは前記包装袋の製造段階で前記可撓性積層フイルムより硬いシート、カードの裏面に接着剤をコーティングしながら、前記包装袋の中央部に固着する方法も採択できる。
【0034】
本発明の前記包装袋の熱溶着部および開封部以外の、内容物が入る袋の中央部分及び前記可撓性積層フイルムより硬いシート、カードまたは接着層を有する硬いラベル上に、点字、数字、記号及びマークを形成する方法としては、包装機のヒートシールロールか、船型の熱盤に凹状の点字、数字、記号及びマークなどを彫刻しておき、前記包装袋の中央部分に押圧して凸状の点字、数字、記号及びマークなどを形成させる方法を用いることができる。
【0035】
前記包装袋の中央部に他の凸状の点字、数字、記号及びマークなどを形成させる方法としては、前記可撓性積層フイルムの中間層フイルム(22)か、表面層フイルム(23)上、及び前記積層フイルムより硬いシート、カードまたは接着層を有する硬いラベル(30)上に、予め熱で発泡するインキでスクリーン印刷か、盛り上げインキにて印刷しておき、後の工程において、加熱することによって発泡させて凸状の点字、数字、記号及びマークなどを形成させる方法を用いることができる。
【0036】
第五の発明は、前記可撓性積層フイルムより硬いシート、カードまたは接着層を有する硬いラベル(30)に設けた点字、数字、記号及びマークなどの意味する内容が、内容物
の、商品名、商品の種類、商品の内容、価格および、消費期間であること特徴とするもので、内容物が食品の場合には消費期間の表示は必須となるものである。
【0037】
前記可撓性積層フイルムより硬いシート、カードまたは接着層を有する硬いラベル(30)の大きさ、形は、特に限定せず、使用できる。例えば5cm角の正方形、5cm長方形、楕円形、直径5cmの円形位が探がし易い。また、角が丸い、角丸正方形、角丸長方形、楕円形又は円形が好ましく使用できる。角が存在すると、柔軟な包装袋に刺さったり、傷を付けたり、手に取った人の指などを傷つける可能性があるので考慮する必要がある。
【0038】
第六の発明は、前記接着層を有するラベル(30)の表面側には、指で触れることで判別できる点字、数字、記号及びマークが設けられている同一ラベル表面上に点字、数字、記号及びマークが意味する内容も日本語などの文章にて印刷しておくもので、点字を読めない健常者、製造・販売作業者でも、点字の内容が把握できるように、日本語などの文章も併記し、前記接着層を有する硬いラベルを柔軟な包装袋に固着する製造・販売段階において、内容物と異なる点字のラベルを固着する間違いを未然に防ぐことができるものである。
【符号の説明】
【0039】
2、 スタンディングパウチ
3、11、25、 点字
4、プラスチックフイルム
8、 シール部
13、 上部シール部
14a、 下部シール部
15、26、27、28、29、31、32、33、34、 サイドシール部
16、35 切欠部、ノッチ、開封部
17、 折り込み部
17a、 折り込み線
20、 前記可撓性積層フイルム
21、 基材シート
22、 中間層
23、 表面層
24、 熱溶着性フイルム
30、 前記可撓性積層フイルムより硬いシート、カードまたは接着層を有する硬いラベル
36、 本発明の包装袋の熱溶着部および開封部以外の、内容物が入る袋の中央部分

【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱溶着性フイルムを含む可撓性積層フイルムよりなる包装袋の熱溶着部および開封部以外の、内容物が入る袋の中央部分に、指で触れることで判別できる点字、数字、記号及びマークを設けたことを特徴とする点字表示付き包装袋。
【請求項2】
熱溶着性フイルムを含む可撓性積層フイルムよりなる包装袋の熱溶着部および開封部以外の、内容物が入る袋の中央部分に、指で触れることで判別できる点字、数字、記号及びマークを設けた、前記可撓性積層フイルムより硬いシート、カード、または接着層を有する硬いラベルを固着させてなることを特徴とする点字表示付き包装袋。
【請求項3】
前記可撓性積層フイルムには、厚さ15μm以上の二軸延伸ナイロンフイルムまたは厚さ15μm以上の二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフイルムが含まれることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の点字表示付き包装袋。
【請求項4】
前記可撓性積層フイルムより硬いシート、カードまたは接着層を有する硬いラベルには、厚さ50μm以上のポリエチレンテレフタレートフイルムまたは厚さ50μm以上のポリエチレンナフタレートフイルム又は50μm以上のポリカーボネートが含まれることを特徴とする請求項2、又は請求項3に記載の点字表示付き包装袋。
【請求項5】
前記指で触れることによって判別できる点字、数字、記号及びマークの内容が、内容物の、商品名、商品の種類、商品の内容、価格および、消費期間であることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3又は請求項4に記載の点字表示付き包装袋。
【請求項6】
前記接着層を有するラベルの表面側には、指で触れることで判別できる点字、数字、記号及びマークが設けられてあり、また同一面に点字、数字、記号及びマークの意味する内容が文章にて印刷されてあることを特徴とする請求項2、請求項4又は請求項5に記載の点字表示付き包装袋。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−121605(P2012−121605A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−274416(P2010−274416)
【出願日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【公序良俗違反の表示】
特許法第64条第2項第4号の規定により図面の一部または全部を不掲載とする。
【出願人】(000003193)凸版印刷株式会社 (10,630)
【Fターム(参考)】