説明

無接合筒体製造装置、無接合筒体製造方法

【課題】無縫製の筒体を、ナノファイバを用いて製造する。
【解決手段】原料液300を空間中で静電爆発させ、製造されたナノファイバ301を堆積させて無接合筒体を製造する無接合筒体製造装置100であって、原料液300を空間中に流出させる原料液流出手段210と、原料液300を帯電させる原料液帯電手段220と、所望の無接合筒体の形状に対応する立体形状を具現する堆積手段110と、ナノファイバ301を堆積手段110に誘引する誘引手段120と備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は無接合筒体の製造装置、製造方法に関し、特に、人体の一部に装着する装身具としての無接合筒体の製造装置、製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
人体に装着する装身具、例えばショーツや水着、フィットネスウエア、帽子、手袋などは、筒体であり、開口部から人体の一部を挿入することで装着するものである。
【0003】
以上のような筒体の装身具を製造する方法としては、主として次のような方法が例示できる。すなわち、平面的な布などの部材を必要な形状に切り取り、これらの布状部材を縫製することで人体の一部に対応する立体形状となされた装身具が製造される(特許文献1、特許文献2、特許文献3参照)。
【特許文献1】特開昭60−104501号公報
【特許文献2】特開2003−328205号公報
【特許文献3】特開2004−244781号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、布状の部材を縫合して製造される装身具は、縫合部が他の部分より厚くなり、装着者が不快に感じたり、爽快感がないなどの問題を有している。特に機能性(例えば防水透湿機能や、水からの抵抗を低減する機能など)を高めた布状の部材については、接合部分において、その機能が発揮できないなどの問題を有している。
【0005】
本願発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、ナノファイバからなり無接合の筒体を製造する装置、及び、方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本願発明にかかる無接合筒体製造装置は、ナノファイバの原料となる原料液を空間中で静電爆発させ、製造されたナノファイバを堆積させて無接合筒体を製造する無接合筒体製造装置であって、原料液を空間中に流出させる原料液流出手段と、前記原料液を帯電させる原料液帯電手段と、所望の無接合筒体の形状に対応する立体形状を具現する堆積手段と、ナノファイバを前記堆積手段に誘引する誘引手段とを備えることを特徴とする。
【0007】
これによれば、無接合筒体を容易に製造することが可能となる。しかも、前記無接合筒体はナノファイバで形成されているため、堆積させるナノファイバの種類やナノファイバの製造条件を変更することで、種々の機能を付加することも可能となる。
【0008】
特に前記無接合筒体は、人体に装着する装身具であり、前記堆積手段は、人体の部分に対応する形状となされることが好ましい。
【0009】
これにより、自体に装着する装身具である筒体、例えば水着、おむつ、ウエットスーツ、ブラジャー、帽子、手袋、靴下、腹巻き、衣服、アンダーウェアなどを、無縫製、無接合で、体型にフィットする立体形状で製造することが可能となる。
【0010】
さらに、ナノファイバを堆積させる面を変更するために前記堆積手段を駆動する駆動手段を備えることが好ましい。
【0011】
これにより、開口部が3個以上あり複数の筒体が交差してなるような無接合筒体(例えばスパッツやTシャツなど)のナノファイバの堆積が比較的困難な部分(例えばスパッツの股の部分や、Tシャツの脇の部分)により多くナノファイバが堆積するように、堆積手段を駆動して、該当部分をナノファイバの飛来方向に向けることが可能となる。
【0012】
また、上記目的を達成するために、本願発明にかかる無接合筒体製造方法は、ナノファイバの原料となる原料液を空間中で静電爆発させ、製造されたナノファイバを堆積させて無接合筒体を製造する無接合筒体製造方法であって、原料液を空間中に流出させる原料液流出工程と、前記原料液を帯電させる原料液帯電工程と、所望の無接合筒体の形状に対応する立体形状を具現する堆積手段に製造されたナノファイバを誘引する誘引工程と、ナノファイバを堆積させる面を変更するために前記堆積手段を駆動する駆動工程とを含むことを特徴とする。
【0013】
当該方法による作用効果は、上記無接合筒体製造装置の作用効果と同様である。
【0014】
さらに、対象者の体型を測定する測定工程と、前記測定工程で得られた結果に基づき堆積手段を成型する成型工程とを含むことが好ましい。
【0015】
これによれば、対象者の体型(立体形状)に合致した形状を備えた無接合筒体(装身具)を製造することが可能となる。
【発明の効果】
【0016】
本願発明によれば、所望の無接合筒体の形状に対応する立体形状を具現する堆積手段にナノファイバを堆積させることができるため、ナノファイバで形成される所望の形状の筒体を無接合で製造することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
(実施の形態1)
図1は、無接合筒体製造装置を概略的に示す図である。
【0018】
同図に示すように、無接合筒体製造装置100は、無接合筒体の中でもレオタード(ボディースーツ)を製造する装置であり、ナノファイバ放出手段200と、堆積手段110と、誘引手段120と、駆動手段130とを備えている。また、ナノファイバ放出手段200は、載置台201に取り付けられている。
【0019】
図2は、ナノファイバ放出手段を示す断面図である。
【0020】
図3は、ナノファイバ放出手段を示す斜視図である。
【0021】
これらの図に示すように、ナノファイバ放出手段200は、ナノファイバ301の原料となる原料液300に電荷を付与して帯電させると共に当該原料液300を空間中に放出し、静電爆発により製造されるナノファイバ301を放出する装置であり、原料液流出手段210と、原料液帯電手段220と、気体流発生手段203とを備えている。
【0022】
ここで図中において、ナノファイバを製造するための原料液については、“300”の符号を付し、製造されたナノファイバについては、“301”の符号を付す。ただし、ナノファイバを製造するに際しては、原料液300が静電爆発しながらナノファイバ301に変化していくため、原料液300とナノファイバ301との境界は曖昧であり、明確に区別できるものではない。
【0023】
原料液流出手段210は、原料液300を空間中に流出させる装置である。本実施の形態では、原料液流出手段210は、遠心力により原料液300を放射状に流出する装置が採用されており、流出体211と、回転軸体212と、駆動源213とを備えている。
【0024】
流出体211は、内方に原料液300が注入されながら自身の回転による遠心力により空間中に原料液300を流出させることのできる容器であり、一端が閉塞された円筒形状となされ、周壁には流出孔216を多数備えている。流出体211は、内方に貯留する原料液300に電荷を付与するため、導電体で形成されており、原料液帯電手段220の構成要素としても機能している。
【0025】
具体的には、流出体211の直径は、10mm以上、300mm以下の範囲から採用されることが好適である。あまり大きすぎると後述の気体流により原料液300やナノファイバ301を集中させることが困難になるからであり、また、流出体211の回転軸が偏心するなど、重量バランスが少しでも偏ると大きな振動が発生してしまい、当該振動を抑制するために流出体211を強固に支持する構造が必要となるからである。一方、小さすぎると遠心力により原料液300を流出させるための回転を高めなければならず、駆動源の負荷や振動など問題が発生するためである。さらに流出体211の直径は、20mm以上、100mm以下の範囲から採用することが好ましい。
【0026】
また、流出孔216の形状は円形が好ましく、その直径は、流出体211の肉厚にもよるが、おおよそ0.01mm以上、3mm以下の範囲から採用することが好適である。これは、流出孔216があまりに小さすぎると原料液300を流出体211の外方に流出させることが困難となるからであり、あまりに大きすぎると一つの流出孔216から流出する原料液300の単位時間当たりの量が多くなりすぎて(つまり、流出する原料液300が形成する線の太さが太くなりすぎ)所望の径のナノファイバ301を製造することが困難となるからである。
【0027】
なお、流出体211の形状は、円筒形状に限定するものではなく、断面が多角形状の多角筒形状のようなものや円錐形状のようなものでもよい。流出孔216が回転することにより、流出孔216から原料液300が遠心力で流出可能な形状であればよい。また、流出孔216の形状は、円形に限定することなく、多角形状や星形形状などであってもよい。
【0028】
回転軸体212は、流出体211を回転させ、遠心力により原料液300を流出させるための駆動力を伝達するための軸体であり、流出体211の他端から流出体211の内方に挿通され、流出体211の閉塞部と一端部が接合される棒状体である。また、他端は駆動源213の回転軸と接合されている。回転軸体212は、流出体211と後述の駆動源213とが導通しないように絶縁体を介して接続されている。
【0029】
また、回転軸体212は、流出体211が回転することによりぶれないようにベアリング208により回転可能に支持されている。
【0030】
駆動源213は、遠心力により原料液300を流出孔216から流出させるために、回転軸体212を介して流出体211に回転駆動力を付与する装置であり、本実施の形態の場合、駆動源213として電動モータが採用されている。なお、流出体211の回転数は、流出孔216の口径や使用する原料液300の粘度や原料液内の高分子物質の種類などとの関係により、数rpm以上、10000rpm以下の範囲から採用することが好ましい。
【0031】
なお、原料液流出手段210は、原料液300を空間中に放出する装置であれば良く、圧力を用いて原料液300を噴射するものや、単に落下によって原料液300を流出させるものでも良い。
【0032】
原料液帯電手段220は、原料液300に電荷を付与して帯電させる装置である。本実施の形態の場合、原料液帯電手段220は、誘導電荷を発生させ当該電荷を原料液300に付与する構成が採用されており、誘導電極221と、誘導電源222と、接地手段223とを備えている。また、流出体211も原料液帯電手段220の一部の電極として機能している。
【0033】
誘導電極221は、円筒型で、流出体211の周壁を同心円状に取り囲み、前記流出孔216を覆うように配置される導体からなる部材である。誘導電極221は、自身がアースに対し大きな電圧(絶対値として)に維持されることで、軸心近傍に配置され接地されている流出体211に電荷を誘導するための部材である。また、誘導電極221は、気体流発生手段203からの気体流を案内手段206に案内する風洞体209としても機能している。すなわち、前記誘導電極221に負の電圧を印加すれば、前記流出孔から流出される原料液300は正の電荷を帯び、一方、前記誘導電極に正の電圧を印加すれば、前記前記流出孔から流出する原料液300は負の電荷を帯びる。
【0034】
誘導電極221の内径は、流出体211と所定の間隔を隔てて配置されるものであり、流出体211の外径よりも大きい必要がある。具体的には、誘導電極221と流出体211との間で1KV/cm以上の電界強度になるような内径が望ましい。
【0035】
また、流出体211から流出される原料液300が誘導電極221に到達するまでに、原料液300の飛行方向を変更する必要もある。従って、誘導電極221の内径は、誘導電源222が印加できる電圧と、原料液300の流出速度とに基づき総合的に決定される。
【0036】
具体的には、誘導電極221の内径は、200mm以上、800mm以下の範囲から採用されることが好適である。なお、誘導電極221の形状は、円環状に限ったものではなく、多角形状を有する多角形環状の部材であってもよい。
【0037】
誘導電源222は、誘導電極221に高電圧を印加することのできる電源である。なお、誘導電源222は、直流電源であり、誘導電極221に印加する電圧(接地電位を基準とする)や、その極性を設定することができる装置である。
【0038】
誘導電源222が誘導電極221に印加する電圧は、10KV以上、200KV以下の範囲の値から設定されるのが好適である。特に、流出体211と誘導電極221との間の電界強度が重要であり、1KV/cm以上の電界強度になるように印加電圧や誘導電極221の配置を行うことが好ましい。
【0039】
接地手段223は、流出体211と電気的に接続され、流出体211を接地電位に維持することができる部材である。接地手段223の一端は、流出体211が回転状態であっても電気的な接続状態を維持することができるようにブラシとして機能するものであり、他端は大地と接続されている。
【0040】
本実施の形態のように原料液帯電手段220に誘導方式を採用すれば、流出体211を接地電位に維持したまま原料液300に電荷を付与することができる。流出体211が接地電位の状態であれば、流出体211に接続される回転軸体212や駆動源213などの部材は、流出体211との間で高電圧に対する対策をする必要が無くなり、原料液流出手段210として簡単な構造を採用しうることになり好ましい。
【0041】
また、流出体211を絶縁体で形成すると共に、流出体211に貯留される原料液300に直接接触する電極を流出体211内部に配置し、当該電極を用いて原料液300に電荷を付与するものでもよい。
【0042】
なお、原料液帯電手段220として、流出体211に直接電源を接続し、流出体211を高電圧に維持し、誘導電極221を接地することで原料液300に電荷を付与してもよい。また、流出体211と誘導電極221との間に接地電位とは無関係に電圧を印加するものでもかまわない。
【0043】
気体流発生手段203は、流出体211から流出される原料液300の飛行方向を案内手段206で案内される方向に変更するための気体流を発生させる装置である。気体流発生手段203は、駆動源213の背部に備えられ、駆動源213から流出体211の先端に向かう気体流を発生させる。気体流発生手段203は、流出体211から径方向に流出される原料液300が誘導電極221に到達するまでに前記原料液300を軸方向に変更することができる風力を発生させることができるものとなっている。図2において、気体流は矢印で示している。本実施の形態の場合、気体流発生手段203として、ナノファイバ放出手段200の端部の周囲にある雰囲気を強制的に送風する軸流ファンを備える送風機が採用されている。
【0044】
気体流発生手段203は、発生した気体流を発散させることなく流出体211の近傍に案内する導管である風洞体209を備えている。風洞体209により案内された気体流が流出体211から流出された原料液300と交差し、原料液300の飛行方向を変更する。
【0045】
さらにまた、気体流発生手段203は、気体流制御手段204と、加熱手段205とを備えている。
【0046】
気体流制御手段204は、気体流発生手段203により発生する気体流が流出孔216に直接当たらないよう気体流を制御する機能を有する部材であり、本実施の形態の場合、風洞体209の内方に配置され、流出体211に向かって広がる漏斗状の部材が気体流制御手段204として機能している。気体流制御手段204により、気体流が直接流出孔216に当たらないため、流出孔216から流出される原料液300が早期に蒸発して流出孔216を塞ぐことを可及的に防止し、原料液300を安定させて流出させ続けることが可能となる。なお、気体流制御手段204は、流出孔216の風上に配置され気体流が流出孔216近傍に到達するのを防止する壁状の防風壁でもかまわない。
【0047】
加熱手段205は、気体流発生手段203が発生させる気体流を構成する気体を加熱する加熱源である。本実施の形態の場合、加熱手段205は、風洞体209の内方に配置される円環状のヒータであり、加熱手段205を通過する気体を加熱することができるものとなっている。加熱手段205により気体流を加熱することにより、空間中に流出される原料液300は、蒸発が促進され効率よくナノファイバ301を製造することが可能となる。
【0048】
なお、気体流発生手段203は、シロッコファンなど他の送風機により構成してもかまわない。また、気体流発生手段203は、高圧ガスを風洞体209に導入することで当該ガスよりなる気体流を発生させるものでも良い。また、気体流発生手段203は、気体流を押し出すものばかりではなく、気体を吸引することにより気体流を発生させるものでもかまわない。例えば真空吸引により風洞体209の内方に気体流が発生するものでもかまわない。
【0049】
なお、ナノファイバ放出手段200は、上記で説明したものばかりでなく、図4に示すものでもかまわない。すなわち、圧力を用いて原料液300を噴射する原料液流出手段210と、当該原料液流出手段210の流出孔216に対向する位置に配置される平板状の誘導電極221と、原料液流出手段210から誘導電極221の方向に流出される原料液300の飛行方向を原料液流出手段210から誘導電極221の方向と交差する方向に変更する気体流発生手段203と、原料液流出手段210と誘導電極221との隙間を塞ぐ板状の風洞体(図示せず)とを備えるナノファイバ放出手段200である。このようなナノファイバ放出手段200は、高電圧が印加される部分に稼動部分が無いため、装置を簡略化することが可能となる。
【0050】
堆積手段110(図1参照)は、ナノファイバ放出手段200から放出されるナノファイバ301を受け止めて堆積させる部材であり、無接合筒体製造装置100が製造する無接合筒体(レオタード)の形状に対応する立体的な人体の形状を模した模型である。本実施の形態の場合、堆積手段110はまた、帯電しているナノファイバ301を電界で誘引するための誘引電極123としても機能しており、堆積手段110の表面は導体(金属)で覆われている。なお、首、腕、足に該当する切断面については、導体では覆われておらず絶縁体が露出した状態となっている。
【0051】
駆動手段130は、ナノファイバ放出手段200から放出されるナノファイバ301を堆積させる堆積手段110の面を変更するために堆積手段110を駆動する装置である。
駆動手段130は、先端に堆積手段110が取り付けられる多関節のアーム131を備えており、堆積手段110のいろいろな面をナノファイバ放出手段200に向けることができるものとなっている。
【0052】
誘引手段120は、ナノファイバ放出手段200から放出されるナノファイバ301を堆積手段110に誘引する装置である。本実施の形態の場合、誘引手段120は、電界により帯電しているナノファイバ301を誘引する装置であり、誘引電極123と誘引電源124とを備えている。
【0053】
誘引電極123は、誘引電源124によりアースに対し所定の電位に維持される導体の部材である。本実施の形態の場合、人体の形を模した堆積手段110が誘引電極123としても機能している。誘引電極123に電位が印加されると空間中に電界が発生し、帯電しているナノファイバ301が誘引電極123に向かって誘引される。従って堆積手段110としても機能する誘引電極123の表面にナノファイバ301が堆積し、不織布状の布帛が形成される。
【0054】
誘引電源124は、誘引電極123をアースに対し所定の電位に維持することができる直流電源である。また、誘引電源124は、誘引電極123に印加する電位の正負(接地電位を含む)を変更することが可能である。
【0055】
次に、上記構成の無接合筒体製造装置100を用いた無接合筒体(レオタード)の製造方法を図1から図3を参照しつつ説明する。
【0056】
まず、対象者の体型に対応したレオタードを製造するため、対象者の体型を測定する(測定工程)。測定する方法は特に限定されるものではないが、レーザー光線を用い体型を3次元の位置データにする方法を例示することができる。そして、前記測定工程で得られた3次元の位置データに基づき堆積手段110を成型する(成型工程)。本実施の形態の場合、堆積手段110は、誘引電極123としても機能するため、堆積手段110の必要な表面は導体である金属で形成されている。
【0057】
次にナノファイバ301を堆積させレオタードを製造する工程を説明する。
【0058】
まず、気体流発生手段203により、風洞体209の内部に気体流を発生させる。
【0059】
次に、流出体211に原料液300を供給する。原料液300は、別途タンク(図示せず)に蓄えられており、供給路217(図2参照)を通過して流出体211の他端部から流出体211内部に供給される。
【0060】
ここで、ナノファイバ301を構成する高分子物質としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリエチレンオキサイド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリ−m−フェニレンテレフタレート、ポリ−p−フェニレンイソフタレート、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン−アクリレート共重合体、ポリアクリロニトリル、ポリアクリロニトリル−メタクリレート共重合体、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエステルカーボネート、ポリアミド、アラミド、ポリイミド、ポリカプロラクトン、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、コラーゲン、ポリヒドロキシ酪酸、ポリ酢酸ビニル、ポリペプチド等およびこれらの共重合体を例示できる。また、上記より選ばれる一種でもよく、また、複数種類が混在してもかまわない。なお、上記は例示であり、本願発明は上記高分子物質に限定されるものではない。
【0061】
原料液300に使用される溶媒としては、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、ヘキサフルオロイソプロパノール、テトラエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジベンジルアルコール、1,3−ジオキソラン、1,4−ジオキサン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチル−n−ヘキシルケトン、メチル−n−プロピルケトン、ジイソプロピルケトン、ジイソブチルケトン、アセトン、ヘキサフルオロアセトン、フェノール、ギ酸、ギ酸メチル、ギ酸エチル、ギ酸プロピル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸プロピル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジプロピル、塩化メチル、塩化エチル、塩化メチレン、クロロホルム、o−クロロトルエン、p−クロロトルエン、クロロホルム、四塩化炭素、1,1−ジクロロエタン、1,2−ジクロロエタン、トリクロロエタン、ジクロロプロパン、ジブロモエタン、ジブロモプロパン、臭化メチル、臭化エチル、臭化プロピル、酢酸、ベンゼン、トルエン、ヘキサン、シクロヘキサン、シクロヘキサノン、シクロペンタン、o−キシレン、p−キシレン、m−キシレン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホオキシド、ピリジン、水等を例示することができる。また、上記より選ばれる一種でもよく、また、複数種類が混在してもかまわない。なお、上記は例示であり、本願発明は上記溶媒に限定されるものではない。
【0062】
さらに、原料液300に骨材や可塑剤などの添加剤を添加してもよい。当該添加剤としては、酸化物、炭化物、窒化物、ホウ化物、珪化物、弗化物、硫化物等を挙げることができるが、耐熱性、加工性などの観点から酸化物を用いることが好ましい。当該酸化物としては、Al23、SiO2、TiO2、Li2O、Na2O、MgO、CaO、SrO、BaO、B23、P25、SnO2、ZrO2、K2O、Cs2O、ZnO、Sb23、As23、CeO2、V25、Cr23、MnO、Fe23、CoO、NiO、Y23、Lu23、Yb23、HfO2、Nb25等を例示することができる。また、上記より選ばれる一種でもよく、また、複数種類が混在してもかまわない。なお、上記は例示であり、本願発明は上記添加剤に限定されるものではない。
【0063】
溶媒と高分子物質との混合比率は、溶媒と高分子物質により異なるが、溶媒量は、約60重量%から98重量%の間が望ましい。
【0064】
次に、誘導電源222により誘導電極221に電圧を印加し、流出体211に貯留される原料液300に電荷を供給しつつ(原料液帯電工程)、流出体211を駆動源213により回転させて、遠心力により流出孔216から帯電した原料液300を流出する(原料液流出工程)。
【0065】
流出体211の径方向放射状に流出された原料液300は、気体流により飛行方向が変更され、気体流に搬送され風洞体209により案内される。原料液300は、空間を飛行中に溶媒が蒸発し、電荷密度が上昇して静電爆発によりナノファイバ301に変換される(ナノファイバ製造工程)。そして、ナノファイバ301は気体流と共に放出される。また、前記気体流は、加熱手段205により加熱されており、原料液300の飛行を案内しつつ、原料液300に熱を与えて溶媒の蒸発を促進し、ナノファイバ301の製造を促進している。
【0066】
ナノファイバ放出手段200から放出されるナノファイバ301は、電圧が印加された誘引電極123により形成される電界に誘引され、誘引電極123の表面、すなわち、堆積手段110の表面に堆積される(堆積工程)。
【0067】
誘引電極123は、人体の体型が模された立体形状であり、誘引電極123の表面全体が同一電位であるため、一方向から飛来するナノファイバ301は、電界の影響で誘引電極123の裏側(ナノファイバ放出手段200とは反対側)にまで回り込む。しかし、表側(ナノファイバ放出手段200と対向する側)よりも裏側にナノファイバ301が堆積するレートは低く、また、人体の体型は複雑であり、股や脇の部分もナノファイバ301が堆積しにくい。そこで、駆動手段130は、誘引電極123のほぼ全体の面がナノファイバ301の最も良く堆積する方向(ナノファイバ放出手段200に対峙する方向)に向くように、誘引電極123を駆動する(駆動工程)。特に、股や脇に該当する部分は間隔が狭くナノファイバ301が堆積し難いため、股や脇に該当する部分がナノファイバ放出手段200に対峙する時間を他の部分より長くなるように、誘引電極123を駆動する。
【0068】
以上のようにして人体の体型に対応した堆積手段110(誘引電極123)の必要な面にナノファイバ301が堆積し、レオタードが製造される。最後に、堆積手段110から堆積したナノファイバ301を剥ぎ取り、レオタードを回収する。
【0069】
以上のような装置、及び、工程により、無接合のレオタード、すなわち人体に装着する装身具が製造される。このようにして製造された無接合で筒状の装身具は、無縫製であり接合部分がない。すなわち、製造された装身具は、ナノファイバ301により形成される布帛が重なる部分が存在しない。従って、装身具全体にわたってナノファイバ301からなる布帛の機能(例えば通気性や透湿防水性など)を確保することができる。また、当該装身具を装着した際に、対象者が感じる接合代による違和感や不快感を完全に排除することが可能となる。
【0070】
(実施の形態2)
次に、他の実施の形態を、図面に基づき説明する。
【0071】
図5は、他の無接合筒体の製造装置を概略的に示す図である。
【0072】
同図に示すように、無接合筒体製造装置100は、無接合筒体としての手袋を製造する装置であり、二つのナノファイバ放出手段200と、複数の堆積手段110と、二つの誘引手段120と、剥離手段190と、ターンテーブル111とを備えている。
【0073】
ナノファイバ放出手段200は、前記実施の形態1におけるナノファイバ放出手段200と同様の構成であるため、その説明を省略する。
【0074】
堆積手段110は、ナノファイバ放出手段200から放出されるナノファイバ301を受け止めて堆積させる部材であり、無接合筒体製造装置100が製造する無接合筒体(手袋)の形状に対応する立体的な手の形状を模した模型である。本実施の形態の場合、堆積手段110は、堆積手段110を通過する気体流によりナノファイバ301を誘引する工程と電界によりナノファイバ301を誘引する工程との2工程でナノファイバ301が堆積される。従って、堆積手段110は、中空であり、堆積手段110外方から内方に気体流が通過できるように微細な通気孔が多数設けられている。さらに堆積手段110は、帯電しているナノファイバ301を電界で誘引するための誘引電極123としても機能しており、導体(金属)で形成されている。具体的には、堆積手段110は、金属製のメッシュを手の形に成型されたものが使用されている。
【0075】
図6は、第一の誘引手段とその近傍を示す断面図である。
【0076】
同図に示すように、第一の誘引手段120aは、第一のナノファイバ放出手段200aから放出されるナノファイバ301を堆積手段110に誘引する装置である。本実施の形態の場合、第一の誘引手段120aは、気体を吸引することでナノファイバ301を誘引する装置であり、吸引手段121と接続導管122とを備えている。
【0077】
吸引手段121は、ターンテーブル111の下方に配置され、同図に破線の矢印で示すように、堆積手段110の外方から堆積手段110を通過して内方に流入する気体流を発生させる装置である。例えば、吸引手段121として、シロッコファンや軸流ファンなどの送風機が採用されている。
【0078】
接続導管122は、堆積手段110と接続され吸引手段121の吸引力を堆積手段110に伝える導管であり、ターンテーブル111の回転により接続していた堆積手段110との接続が解除でき、また、新たに到着する堆積手段110と接続を確立することができるものとなっている。
【0079】
ターンテーブル111(図5参照)は、複数個の堆積手段110を周縁に備える円形の部材であり、ターンテーブル111の中心を回転中心として所定の角度回転することで、堆積手段110を公転させ、それぞれのナノファイバ放出手段200の前方に堆積手段110を移動させることができる装置である。また、ターンテーブル111は、それぞれの堆積手段110を自転させることができる駆動手段(図示せず)を、それぞれの堆積手段110に対応させて備えている。
【0080】
図7は、第二の誘引手段とその近傍を示す断面図である。
【0081】
同図に示すように、第二の誘引手段120bは、第二のナノファイバ放出手段200bから放出されるナノファイバ301を堆積手段110に誘引する装置である。本実施の形態の場合、第二の誘引手段120bは、電界により帯電しているナノファイバ301を誘引する装置であり、堆積手段110として誘引電極123と誘引電源124とを備えている。なお、誘引電源124は、ターンテーブル111の下方に配置され、ターンテーブル111の回転により公転する堆積手段110は、誘引電源124の上方に配置されたときのみ接続されるものとなっている。すなわち、ナノファイバ301が正の電荷を帯びている場合には、前記誘引電極123には、負の電圧を誘引電源124から印加するようにして、前記帯電しているナノファイバ301を前記誘引電極123に誘引する。ナノファイバ301が負の電荷を帯びている場合には、前記と逆の電圧を誘引電極123に印加すればよい。
【0082】
次に、実施の形態2にかかる無接合筒体製造装置100を用いたナノファイバ301の製造方法を図5から図7を参照しつつ説明する。
【0083】
まず、第一のナノファイバ放出手段200aを稼動させ、ナノファイバ301を放出する。放出方法は実施の形態1と同様であるため省略する。
【0084】
この状態において、図6に示すように、第一の誘引手段120aが、吸引手段121により気体流を吸引して堆積手段110にナノファイバ301を引きつけている(第一の誘引工程)。そして、気体流と共に誘引されるナノファイバ301は、堆積手段110の上に堆積していく(第一の堆積工程)。ここで、堆積手段110は、駆動手段(図示せず)により自転しているため、堆積手段110の全周にわたりナノファイバ301が堆積している。
【0085】
そして、十分にナノファイバ301が堆積したと判断される時間になると、ナノファイバ放出手段200の可動を停止すると共に、ターンテーブル111を回転させて堆積手段110を所定の角度で公転させる。
【0086】
続いて、第二のナノファイバ放出手段200bと第二の誘引手段120bとを用いて、前記第一の堆積工程で堆積されたナノファイバ301の上に新たなナノファイバ301を同様に堆積させる。
【0087】
第二のナノファイバ放出手段200bの対応位置に配置されている堆積手段110の下方には、図7に示すように、第二の誘引手段120bの誘引電源124が配置されている。そして、誘引電極123としても機能する堆積手段110は、帯電しているナノファイバ301の極性と逆の極性の電圧が誘引電源124により印加されており(接地電位でも良い場合がある)、電界によりナノファイバ301を誘引している(第二の誘引工程)。そして、第一の堆積工程で堆積されたナノファイバ301の上にナノファイバ301が堆積していく(第二の堆積工程)。
【0088】
以上のようにして、無接合筒体である手袋の形状をしたナノファイバ301の積層体が製造される。
【0089】
ここで、第一のナノファイバ放出手段200aにより堆積させるナノファイバ301の種類と、第二のナノファイバ放出手段200bにより堆積させるナノファイバ301の種類は、同じ種類でも良く異なる種類でも良い。また、同一種のナノファイバ301を堆積させるが、堆積させるナノファイバ301の径を変更してもかまわない。ナノファイバ301の径は、原料液300を帯電させる際の流出体211と誘導電極221との間の電圧に比例する傾向にあり、当該電圧が高いほどナノファイバ301の径は細くなるようである。
【0090】
また、堆積させるナノファイバ301の種類や径によって、二つのナノファイバ放出手段200の仕様を異なるものとしてもかまわない。
【0091】
最後に、剥離手段190を用い堆積手段110から堆積したナノファイバ301を剥ぎ取り、回収する。なお、剥離手段190は、堆積手段110から堆積し不織布状となったナノファイバ301を剥離する装置である。具体的には、細いかぎ針などのような部材を堆積したナノファイバ301に挿入し、鉤の部分でナノファイバ301を引っ掛けながらかぎ針を堆積手段110から遠ざけることで堆積手段110からナノファイバ301を剥離する装置などを挙示することができる。
【0092】
以上のような装置、及び、工程により、無接合筒体である手袋が製造される。このようにして製造された手袋は、接合箇所が無いため非常に手になじみやすい。また、従来のように手の型に樹脂をコーティングし、樹脂を型からはずして製造するような手袋とことなり、ナノファイバ301で不織布状に形成される手袋は通気性を備えることができる。さらに複数層からなる手袋を製造することで、通気性を確保しつつウイルスを遮断するような手袋を製造することも可能である。
【0093】
なお、上記実施の形態では、堆積手段110の機能と誘引電極123の機能とが一つの部材に併有される場合を説明したが、これらは別体であってもかまわない。
【0094】
また、筒体としてレオタードと手袋とを挙示して説明したが、本特許請求の範囲及び明細書において筒体とは、環状部分を少なくとも一つ備えたものである。
【0095】
また、無接合とは、周方向に接合箇所のない環状の部分を筒体が備えることである。従って、複数の堆積工程によってナノファイバ301が複数層に堆積した場合、各層を接合する場合も考えられるが、当該接合は厚さ方向の接合であり、環状部分の周方向の接合ではないため、当該場合は本特許請求の範囲及び明細書における無接合に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0096】
本願発明は、接合部分があるが故に不具合が生じる水着や下着などの装身具や、その他筒状の緩衝用被覆体の製造に利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0097】
【図1】無接合筒体製造装置を概略的に示す図である。
【図2】ナノファイバ放出手段を示す断面図である。
【図3】ナノファイバ放出手段を示す斜視図である。
【図4】ナノファイバ放出手段の別例を示す図である。
【図5】他の実施の形態に係る無接合筒体製造装置を概略的に示す図である。
【図6】第一の誘引手段とその近傍を示す断面図である。
【図7】第二の誘引手段とその近傍を示す断面図である。
【符号の説明】
【0098】
100 無接合筒体製造装置
110 堆積手段
111 ターンテーブル
120(120a、120b) 誘引手段
121 吸引手段
122 接続導管
123 誘引電極
124 誘引電源
130 駆動手段
131 アーム
190 剥離手段
200(200a、200b) ナノファイバ放出手段
203 気体流発生手段
204 気体流制御手段
205 加熱手段
206 案内手段
208 ベアリング
209 風洞体
210 原料液流出手段
211 流出体
212 回転軸体
213 駆動源
216 流出孔
217 供給路
220 原料液帯電手段
221 誘導電極
222 誘導電源
223 接地手段
300 原料液
301 ナノファイバ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ナノファイバの原料となる原料液を空間中で静電爆発させ、製造されたナノファイバを堆積させて無接合筒体を製造する無接合筒体製造装置であって、
原料液を空間中に流出させる原料液流出手段と、
前記原料液を帯電させる原料液帯電手段と、
所望の無接合筒体の形状に対応する立体形状を具現する堆積手段と、
ナノファイバを前記堆積手段に誘引する誘引手段と
を備える無接合筒体製造装置。
【請求項2】
前記無接合筒体は、人体に装着する装身具であり、
前記堆積手段は、人体の部分に対応する形状となされる
請求項1に記載の無接合筒体製造装置。
【請求項3】
さらに、
ナノファイバを堆積させる面を変更するために前記堆積手段を駆動する駆動手段を備える請求項1に記載の無接合筒体製造装置。
【請求項4】
前記誘引手段は、
印加される電圧により電界を発生させ、帯電したナノファイバを前記堆積手段に誘引する誘引電極と、
前記誘引電極に電圧を印加する誘引電源と
を備える請求項1に記載の無接合筒体製造装置。
【請求項5】
前記誘引電極は、無接合筒体の形状に対応する立体形状となされる請求項4に記載の無接合筒体製造装置。
【請求項6】
前記誘引電極は、ナノファイバを受け止めて堆積させる前記堆積手段としても機能する請求項5に記載の無接合筒体製造装置。
【請求項7】
前記堆積手段は、通気性を確保するための通気孔を備え、
前記誘引手段は、前記通気孔を通して吸引する気体流によりナノファイバを前記堆積手段に誘引する吸引手段を備える
請求項1に記載の無接合筒体製造装置。
【請求項8】
ナノファイバの原料となる原料液を空間中で静電爆発させ、製造されたナノファイバを堆積させて無接合筒体を製造する無接合筒体製造方法であって、
原料液を空間中に流出させる原料液流出工程と、
前記原料液を帯電させる原料液帯電工程と、
所望の無接合筒体の形状に対応する立体形状を具現する堆積手段に製造されたナノファイバを誘引する誘引工程と、
ナノファイバを堆積させる面を変更するために前記堆積手段を駆動する駆動工程と
を含む無接合筒体製造方法。
【請求項9】
さらに、
対象者の体型を測定する測定工程と、
前記測定工程で得られた結果に基づき堆積手段を成型する成型工程と
を含む請求項8に記載の無接合筒体製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−293168(P2009−293168A)
【公開日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−150994(P2008−150994)
【出願日】平成20年6月9日(2008.6.9)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成20年度、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構「革新的部材産業創出プログラム/新産業創造高度部材基盤技術開発/先端機能発現型新構造繊維部材基盤技術の開発」にかかる委託研究、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【出願人】(304021417)国立大学法人東京工業大学 (1,821)
【Fターム(参考)】