説明

無油煙調理器具

調理鍋の本体部(1)及び防油煙金属リング(2)により構成される無油煙調理器具を提供する。鍋本体(1)の内側輪郭曲線が円弧形であり、或いは鍋側面は円弧形の断面を有し鍋底が平底である。鍋底中央部の直径90mm〜130mmの部分から本体(1)の外面直径215mmの部分までの肉厚は、鍋底中央部の肉厚よりも0.2〜2.4mmだけ補強されている。補強部分は、本体(1)の外側に突出している。調理鍋の鍋底中央部の厚さ及び調理鍋の上端開口から突出補強部までの厚さが1.0〜2.5mmである。この無油煙調理器具は、油温の上昇速度をコントロールできて、急速な油炒め効果を向上させ、且つ油煙の発生を防止することが可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、厨房用の調理器具に関し、具体的には、調理鍋と防油煙金属製リングとにより構成される調理器具に関する。
【背景技術】
【0002】
調理時によく行われる急速な油炒めは、短時間で食材を加熱し、その熱が加熱された鍋底から絶えず食用油に伝わり、油温が220℃〜240℃を超えると、油煙が発生し、このような油温は調理時の極限高温となる。このとき、食用油が気化温度に達すると、油煙が現れ、浪費及び汚染を引き起こすだけでなく、高温食用油が化学変化を起こし人体に有害な物質が発生して、深刻な問題となっている。
【0003】
厨房で調理する時に生じる油煙の問題を解決するために、各種の無油煙調理鍋が開発され、その基本構造は、鍋の本体を復合層にして鍋底の厚さを3〜6mmまで補強させたものである。しかし、このような調理鍋には、重量が1800gに達したものもあれば、本体表層に熱伝導係数の低い非金属材料を配置したものもある。また、上記構造の本体は防油煙の効果があるが、その構造が複雑で、生産コストが高く、鍋本体内で食材を加熱する時、その熱伝導効率が低く、調理時に必要な急速な油炒め作業は実行しにくい。
【0004】
そして、油煙の汚染を減少するために、高価な油煙排出機及び煙誘導機が設計されたが、その価格が3000〜10000中国元であるにも関わらず、根本的には油煙の発生を解決できていない。これに対処するため、本出願人は、2007年7月6日及び2008年9月28日に中国国家知的財産権局に「防油煙フライ返し」及び「防油煙フライ返しとその応用」という発明名称の2件の特許出願を提出し、調理時に生じる油煙の問題に対して分析と研究を行っており、有効な解決案を提案し、油煙発生の防止に対して明らかに有効な作用を示している。しかし、防油煙フライ返しの面積が小さい場合、防油煙の効果が低くなり、理想的な防油煙の効果を確保したいなら、そのサイズの拡大を回避できず、調理作業に不便を感じさせている。
【発明の概要】
【0005】
本発明は、簡便且つ有効な方法を採用し、厨房での調理時に生じる油煙問題を解決すると共に、調理時に求められる急速な油炒め効果を確保し、伝統的な調理習慣に適応する簡便な調理作業を図る。厨房での調理加熱過程は、簡単に言えば、熱源による熱が調理器具に伝達され、調理器具の吸収した熱量が被加熱物に伝えられる。伝統的な調理作業に生じる油煙は、調理鍋内で食用油を加熱するが、鍋底の高温区で加熱された食用油温度が220℃〜240℃を超えると、食用油が気化して油煙となる。その後、鍋内に野菜などの食材を入れたら、大量の熱量を吸収して食用油温度を低下させて、油煙が消える。
【0006】
家庭用ガス焜炉における燃焼ガス噴き出し部の直径がФ90mm〜Ф130mmであり、燃焼ガス噴き出し部の鍋支持用脚部に、内側輪郭の曲線が円弧形で鍋開口の直径が30cm、重さが1600gの調理鍋を配置する。調理鍋の材質が普通鋼板であり、鍋底部肉厚が1.87mm、調理鍋の内側輪郭曲線の円弧半径がR=175mm、ガス焜炉における燃焼ガス噴き出し部の直径は116mmであり、強火で空の鍋を加熱した場合、鍋内における鍋底中心からの各点の測定温度は表1に示されている。
【0007】
【表1】

【0008】
上記の条件と同様に、該鍋内に食用油を40ml入れ、強火で加熱し、鍋内食用油の温度は表2に示されている。
【0009】
【表2】

【0010】
次に、表1及び表2と同様な試験条件で、調理鍋の底部の肉厚を1.18mmに減少し、該鍋内に40mlの食用油を入れ、この食用油を80℃から強火で加熱し、加熱時間が54秒の時点で、油煙が現れ始めた。この時、油温が180℃であり、加熱時間が60秒となったとき油温が192℃になり、加熱時間が64秒となった際、油煙が更に増え、油温が210℃となった。
【0011】
さらに、上記と同じ試験条件で、鍋底肉厚が1.18mmの調理鍋内に600mlの水を入れたら、20℃から90℃までの所要加熱時間が122秒であり、その発熱効率は20.66キロカロリー/分であった。そして、鍋底肉厚が1.87mmの調理鍋内に600mlの水を入れたら、20℃から90℃までの所要加熱時間が129秒であり、その発熱効率は19.53キロカロリー/分であった。なお、調理鍋の底部肉厚を1mmに減小した場合も、鍋底肉厚が1.18mmの場合に比べてその発熱効率の増加が比較的少なかった。一方、底部肉厚の薄い調理鍋に食用油を入れて加熱した場合、他の条件が同じであっても、油煙の現れるまでの時間が49秒であり、加熱時間が61秒となった時点、油温は210℃に達した。
【0012】
観察及び分析によると、普通の調理鍋で点火のスイッチを入れた50秒〜70秒後の時点で油煙が現れ、20秒程度で肉のせん切り、薄切りを炒めることができる。従って、点火のスイッチを入れてから50秒〜100秒の時間帯は油煙が生じる時間帯である。燃料ガスの強火で500g〜750gのおかずを作るには、3分30秒〜4分30秒の時間を要する。そこで、油煙の発生防止を実現し、且つ調理時に急速的油炒め効果を確保するために、図1〜図4に示すように、鉄鋼材料で製造され、調理鍋及び防油煙金属リングにより構成される無油煙調理器具が、本願発明の発明者によって設計された。
【0013】
本発明の無油煙調理器具は、金属製の防油煙リング及び本体という二つの独立部品に分離可能となっている。調理鍋本体内部の輪郭曲線が円弧形であり、直径Ф90mm〜Ф130mmの鍋底中央部から直径Ф215mmの本体外面までの肉厚が鍋底中央部の肉厚よりも0.2〜2.4mm補強されており、補強部分は本体外側に突出されている。調理鍋の底中央部の厚さ及び調理鍋の上端開口から突出補強の部分までの厚さが1.0〜2.5mmとなっている。
【0014】
実験によると、調理鍋底部の肉厚が2.5mm、防油煙金属リングの肉厚が0.2〜0.4mmとなると、防油煙の作用が得られるが、この場合、鍋底が比較的に厚いので、熱量の伝導に不利であり、発熱効率が相対的に低い。一方、調理鍋底部の肉厚が1.0〜1.15mm、防油煙金属リングの肉厚が2.4mmの調理鍋を使用した時、調理鍋内に40ml食用油を入れ、油温が80℃の状態から食用油を加熱し始め、強火で100秒にわたり加熱した後、油温が210℃に上昇したが、油煙が現れなかった。
【0015】
上記の無油煙調理器具の特徴を利用して製作した調理鍋の本体内部の輪郭曲線は円弧形であり、鍋底が平底である。平底鍋の底部中央部直径Ф90mm〜Ф130mmの部分から本体の外面直径(外径)Ф215mmの部分までの肉厚が、鍋底中央Ф90mm〜Ф130mmの部分の肉厚よりも0.2mm〜2.4mm補強されており、この補強部分は本体外側に突出されている。この調理鍋の底部中央部の直径Ф90mm〜Ф130mmの部分の厚さ及び調理鍋の上端開口から突出補強部までの部分の厚さが1.0mm〜2.5mmとなっている。
【0016】
無油煙調理器具を使用することで、調理する時に鍋内に生じる油煙の問題を解決しているが、調理鍋の外部にも油垢が非常に付着し易く、これも油煙発生の原因になっており、油垢が溜まり過ぎると伝熱に不利である。調理鍋の外側油垢は、鍋内から調理済の料理を取り出す時、調理鍋を傾倒し、鍋内の食用油が調理鍋の上端開口に流れ、再び調理鍋を水平状態に戻す時、調理鍋の上端開口に付着した一部の油が上から下へ鍋の外に垂れて付着している。従って、調理鍋を傾倒して料理を取り出す時、鍋から料理を出した後に速やかに調理鍋を洗浄し、或は布で鍋外面の油垢を拭くべきである。つまり、油垢が調理鍋外面に溜まることを避けるべきである。熱伝導性能のよい潔浄な無油煙調理鍋は、調理に必要な条件となっている。
【発明の効果】
【0017】
本発明の無油煙調理器具を使用すれば、伝統的な調理に必要な急速な油炒め効果を確保しながら、調理時の油煙を防ぐことができる。重量が1247g〜1500gの本発明調理鍋を使用した場合、従来から用いられている鋼製の無油煙調理鍋に比べて、重量が比較的に軽く、操作方法も簡単である。すなわち、普通の調理鍋に対して、適切な防油煙金属リングを配置することにより、防油煙の効果が得られ、無油煙調理鍋の製造コストも低くなる。つまり、1個の防油煙金属リングの作製/材料費用が僅か2(中国)元である。このような無油煙調理器具を使用して厨房で調理する時、操作方法は伝統的な操作方法と同様ではあるが、その防油煙の効果がよく、発熱効率が高い。水を沸騰させた後、加熱を中止してから1分30秒から3分までの間、鍋内の熱湯が依然として持続に沸騰している。即ち、普通調理鍋の価格で高級な無油煙調理鍋の機能が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】図1は内側輪郭曲線が円弧形を示し本体外側に防油煙金属リングを溶接した調理鍋の断面図である。
【図2】図2は内側輪郭曲線が円弧形を示しネジで本体外側に防油煙金属リング及びナットを連結した調理鍋の断面図である。
【図3】図3は平底型調理鍋の本体外側に防油煙金属リングを溶接した状態の断面図。
【図4】図4はネジで平底本体外側に防油煙金属リング及びナットを連結した状態の断面図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1及び図3に示す無油煙調理鍋は、調理鍋の本体1及び防油煙金属リング2を鋳造または鍛造により組合体として一回の作業で一体化して製造する。調理鍋の肉厚補強部の下端直径、つまり防油煙金属リングの下端開口部の内径は、ガス焜炉における燃焼ガス噴き出し部の直径以下にすべきである。銅の熔点が1083℃、アルミニウムの熔点が660℃、銅の熱伝導係数が0.9k/cm・s・℃であり、アルミニウムの熱伝導性能より良く、銅の熱伝導係数はアルミニウムの1.786倍である。従って、銅・アルミニウム材料を選択して防油煙金属リング2を作ることによって、より良い伝熱効果が得られる。
【実施例1】
【0020】
平均肉厚が1.87mm、鍋口直径が30cm、総重量が1600gの調理鍋は、普通の鋼板で製造され、調理鍋の内側輪郭曲線が円弧形であり、半径R=175mmである。本体1の外側には、上端開口の直径が197mm、下端開口の直径が111mm、平均肉厚が1.32mm、重量が238gの防油煙金属リング2を溶接している。このような調理鍋に40mlの食用油を入れ、調理鍋内で食用油が占める面積の直径が105mmとなり、ガス焜炉における燃焼ガス噴き出し部の直径が116mmであり、強火で加熱した試験の結果は表3に示されている。
【0021】
【表3】

【0022】
上記の条件で調理する時、ガス焜炉の強火により60秒にわたり加熱を行い、その後、ネギを入れ、そして、醤油、澱粉に浸漬された肉の細切り或は肉片を入れ、肉の細切り或は肉片の色が変った後、野菜を鍋内に入れて炒め、伝統の料理方式と基本的に同じ方式で調理を進めた。ここで、上記の調理鍋で最初のおかずを作る時のみ、30秒の加熱時間を必要とするが、連続に熱い鍋で調理する時、その熱が溜まっているため、加熱時間を適当に短縮させてもよい。
【実施例2】
【0023】
鍋の平均肉厚が1.15mm、鍋口直径が30.5cm、鍋の総重量が1130gの普通鋼板製の調理鍋を用いた。調理鍋本体1の内側輪郭曲線が円弧形であり、半径Rは170mmである。ガス焜炉の鍋支持部に防油煙金属リング2を配置させ、防油煙金属リング2の形状、サイズ及び重量が実施例1と同じであった。調理鍋内に40mlの食用油を入れ、鍋内の食用油エリアの直径が110mmで、ガス焜炉の燃焼ガス噴き出し部および鍋支持部は、実施例1と同様であり、強火で行った試験の結果は、表4に示す通りである。
【0024】
【表4】

【実施例3】
【0025】
平均肉厚が1.2mm、鍋口直径が30cm、鍋の総重量が1190gの普通鋼板製の調理鍋を用いた。調理鍋本体1の内側輪郭曲線は円弧形であり、鍋底が平底であった。この調理鍋の平底部外側直径が160mmであり、本体1の外側に防油煙金属リング2を溶接したり、或いは、防油煙金属リング2をガス焜炉の鍋支持部に位置させ、防油煙金属リング2内側輪郭を、調理鍋本体1の外面直径Ф215mm以下の部分の外輪郭に合わせた。防油煙金属リング2の下端開口部の内径がФ110mm、その平均肉厚が1.32mm、鍋の総重量が240gであり、ガス焜炉およびその鍋支持部は、実施例1と同様であった。
【0026】
上記の調理鍋に40mlの食用油を入れ、平底鍋であったため、食用油の鍋底を被覆する食用油の面積が比較的大きく、食用油を80℃から強火で89秒にわたり加熱し、油温が210℃に達しても、油煙が発生しなかった。そして、本実施例と同じ条件下で、防油煙金属リング2を外して比較試験を行い、食用油を80℃から強火で55秒にわたり加熱し、油温が180℃に達した時、油煙の発生が発見された。
【実施例4】
【0027】
図2及び図4に示すように、防油煙金属リング2が銅・アルミニウム材料で製作され、本体1の外面に3〜6個のボルトが均等に溶接されている。防油煙金属リング2は対応の位置に穿孔された後、上記ボルトに装着され、ナット5で本体1上に固着された。
【実施例5】
【0028】
図1及び図3に示すように、調理鍋の本体1と防油煙金属リング2が二つの分離可能な部材となっており、防油煙金属リング2が鋼・鉄・銅・アルミニウムの材料により製作され、ガス焜炉の鍋支持部に配置または固定されている。
【実施例6】
【0029】
本体の内側輪郭、ガス焜炉およびその加熱方式がいずれも実施例1と同じであった。調理鍋の上端開口の直径が30cm、鍋の総重量が1020gであり、調理鍋の本体の材質がQ215、その内側輪郭の曲線が円弧形であり、半径がR=166mmであった。上記の調理鍋内に水温が30℃の水を1800ml入れ、鍋の蓋を閉め、午後2時に、強火で4分38秒にわたり加熱して水を沸騰させた後、火を止めた。そして、7秒後で、鍋内の水沸騰が停止した。
【0030】
その後、上記と同じく、重量が1020gの調理鍋を使用して、鍋の下に重量が227g、厚さが1.2mmの防油煙金属リング2を配置し、その材質がQ215であり、金属リングの内径が110mm、外径が200mmであった。同様に鍋内に水温30℃の水を1800ml入れ、鍋の蓋を閉めた。午後2時20分に、上記と同一のガス焜炉を使用し、強火で5分5秒にわたり水を加熱し沸騰させた後、火を止めた。それから1分30秒後に、鍋内の水が依然として沸騰しており、鍋内の1800mlの沸騰水を出した後、鍋内に30℃の水を1800ml入れ、鍋の蓋を閉めた。午後2時28分に、強火で4分38秒にわたり加熱して水を沸騰させた後、火を止めた。その後、1分30秒経過しても、鍋内の水が依然として沸騰していた。
【0031】
防油煙金属リング2を配置しない場合と比べる。鍋内に同じ温度及び同じ重量の水を入れたら、水の沸騰に所要の時間は同じであった。本体の内側輪郭が上記と同じである普通の調理鍋を使用して、その重量が1600g、材質がQ215であり、その他の条件が上記と同じであった。鍋内に水温が30℃の水を1800ml入れ、鍋の蓋を閉め、強火で4分40秒にわたり加熱して水を沸騰させた後、火を止めた。それから8秒後、鍋内の水の沸騰が停止した。
【0032】
また、幾つかの異なるメーカの複合底を用いたアルミニウム製の無油煙鍋を使用し、その重量が1260g〜1330gであり、上記と同じ条件で比較試験を行った。鍋内の1800ml水の沸騰までの時間が上記と基本的に同じであったが、火を止めてから6秒後に、鍋内の水沸騰が停止した。そして、重量が1800gの三層の複合底付きのステンレススチール製の無油煙鍋を使用し、上記と同じ条件で比較試験を行った。強火で6分にわたり加熱して水を沸騰させた後、火を止めた。それから8秒後に鍋内の水沸騰が停止した。
【実施例7】
【0033】
図1〜図4に示す構造を有する無油煙調理器具は、2分40秒経過しても油煙が生じないように、防油煙金属リング2のサイズ及び重量が調整された。これら無油煙調理器具を使用し、鍋内に100mlの食用油を入れ、強火で2分5秒にわたり加熱した後、150gのポテト細切りを入れ、5分30秒にわたり煎った後、鍋内の油温が180℃となり、この時のポテト細切りが既に油で小麦色に揚げられた。その後、火を止めてポテトフライを鍋から出して皿に入れたが、全過程で油煙が生じていない。この調理鍋全体の重量が1020g、金属製の防油煙リング2の重量が454gであり、本体1及び防油煙金属リング2の材質は、共にQ215であった。
【符号の説明】
【0034】
1…本体
2…防油煙金属リング
3…鍋柄
4…ボルト
5…ナット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
鋼、鉄材料で製作された調理鍋および防油煙金属リングから構成された無油煙調理器具において、
調理鍋本体(1)の内側輪郭曲線が円弧形であり、調理鍋の肉厚は、鍋底中央部の直径Ф90mm〜Ф130mmの部分から本体(1)の外面直径Ф215mmの部分までの肉厚が、鍋底中央部の肉厚よりも0.2〜2.4mmだけ補強されていて、この補強部分は本体(1)の外側に突出しており、調理鍋の鍋底中央部の厚さ及び調理鍋の上端開口から突出補強部までの厚さが1.0〜2.5mmであることを特徴とする調理鍋及び防油煙金属リングにより構成される無油煙調理器具。
【請求項2】
防油煙金属リング(2)が、銅、アルミニウム材料で製作され、本体(1)の底部に3〜6個のボルト(4)を溶接により均等に分布させ、防油煙金属リング(2)が所定の位置に穿孔された後に装着され、ナット(5)で防油煙金属リング(2)を本体(1)に固着したことを特徴とする請求項1に記載の調理鍋及び防油煙金属リングにより構成される無油煙調理器具。
【請求項3】
前記調理鍋は、鋼板を使用して本体(1)と防油煙金属リング(2)とをそれぞれプレス成型させた後、溶接により本体(1)と防油煙金属リング(2)とを一体に組み合わせて形成されたことを特徴とする請求項1に記載の調理鍋及び防油煙金属リングにより構成される無油煙調理器具。
【請求項4】
前記調理鍋本体(1)及び防油煙金属リング(2)は、鋳造または鍛造により、一回の作業で組立体に形成されたことを特徴とする請求項1に記載の調理鍋及び防油煙金属リングにより構成される無油煙調理器具。
【請求項5】
前記調理鍋本体(1)および防油煙金属リング(2)は、二つの分離可能な部品であって、防油煙金属リング(2)がガス焜炉の鍋支持部に配置または固定できるように構成され、鋼、鉄、銅、アルミニウム材料により製作されたことを特徴とする請求項1に記載の調理鍋及び防油煙金属リングにより構成される無油煙調理器具。
【請求項6】
調理鍋本体(1)の内側輪郭曲線は円弧形であって、鍋底が平底となっており、鍋底中央部の直径Ф90mm〜Ф130mmの部分から本体(1)の外面直径Ф215mmの部分までの肉厚が、鍋底中央Ф90mm〜Ф130mmの部分の肉厚よりも0.2〜2.4mmだけ補強されていて、この補強部分が本体(1)の外側に突出されており、調理鍋の底中央部直径Ф90mm〜Ф130mmの部分の厚さ及び調理鍋の上端開口から突出補強部までの厚さがいずれも1.0〜2.5mmであることを特徴とする請求項1に記載の調理鍋及び防油煙金属リングにより構成される無油煙調理器具。
【請求項7】
防油煙金属リング(2)が銅、アルミニウム材料で製作され、本体(1)の外面に3〜6個のボルト(4)を溶接により均等に分布させ、防油煙金属リング(2)が所定の位置に穿孔された後に装着され、ナット(5)で防油煙金属リング(2)を本体(1)上に固着したことを特徴とする請求項6に記載の調理鍋及び防油煙金属リングにより構成される無油煙調理器具。
【請求項8】
前記調理鍋は、鋼板を使用して本体(1)と防油煙金属リング(2)とをそれぞれプレス成型させた後、溶接により本体(1)と防油煙金属リング(2)とを一体に組み合わせて形成されたことを特徴とする請求項6に記載の調理鍋及び防油煙金属リングにより構成される無油煙調理器具。
【請求項9】
前記調理鍋本体(1)及び防油煙金属リング(2)は、鋳造または鍛造により、一回の作業で組立体に形成されたことを特徴とする請求項6に記載の調理鍋及び防油煙金属リングにより構成される無油煙調理器具。
【請求項10】
前記調理鍋本体(1)および防油煙金属リング(2)は、二つの分離可能な部品であって、防油煙金属リング(2)がガス焜炉の鍋支持部に配置または固定できるように構成され、鋼、鉄、銅、アルミニウム材料により製作されたことを特徴とする請求項6に記載の調理鍋及び防油煙金属リングにより構成される無油煙調理器具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2012−514479(P2012−514479A)
【公表日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−543963(P2011−543963)
【出願日】平成21年12月7日(2009.12.7)
【国際出願番号】PCT/CN2009/001385
【国際公開番号】WO2010/075666
【国際公開日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【出願人】(511158812)天津市万路科技有限公司 (1)
【出願人】(511158823)
【Fターム(参考)】