説明

無溶媒2液型塗料組成物

【課題】揮発性成分が含まれないために臭気を生じることがなく、道路面の塗装等のように表面に水分が付着した被塗物に対しても発泡を生じることなく塗装を行うことができる乾燥性及び耐候性に優れた無溶媒2液型塗料組成物を提供する。
【解決手段】ヒドロキシル基を2個以上有するポリオール、芳香族ジアミン及びすべてのα位に配位した炭素原子が分岐した構造を有する2級ジアミンからなる群より選択される少なくとも一種の化合物を含有する無溶媒主剤(1)、並びに、脂肪族多官能イソシアネートを含有する無溶媒硬化剤(2)からなる無溶媒2液型塗料組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無溶媒2液型塗料組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
道路面の塗装、金属性構造物、コンクリートの補修等の分野において無溶媒タイプの塗料組成物が使用されている(特許文献1〜4参照)。このような無溶媒タイプの塗料組成物は、屋外等のように塗料中の揮散の抑制が要求される用途において使用され、ラジカル重合型の塗料、エポキシ系塗料、ウレタン系塗料、ウレア系塗料等が公知である。
【0003】
しかし、ラジカル重合型の塗料は低分子モノマーを含むため、揮発性成分が含まれ臭気を生じたりする問題がある。また2液型エポキシ系塗料は、乾燥性や耐候性が不充分であることから、屋外で使用される塗料としての充分な性質を得ることが困難である。公知の無溶媒2液型ウレタン系塗料は、水分を有する被塗物上に塗装する場合、被塗物表面に存在する水分がイソシアネート化合物と反応することによって、二酸化炭素が発生し発泡を生じる、という問題を有する。よって、表面に水分が付着した被塗物表面に対しても、発泡を生じることなく塗装を行うことができるような性質が求められている。
【0004】
また、道路舗装に代表されるアスファルト舗装は、一般的に黒色であるため太陽光のエネルギーを吸収し易く、特に夏期においては路面温度が高くなりやすい。また、自然地盤のように潜熱による熱の放出が期待できないことから路面温度が高くなり易い。特に、夏期において路面温度が60℃程度に達することもあり、都市部では舗装比率が高く、環境温度が上昇し夜になっても気温が低下せず、いわゆるヒートアイランド現象が問題となっている。
【0005】
このような道路舗装におけるヒートアイランド現象を防止する方法として、遮熱塗料を塗装する方法が開示されている(特許文献5〜7参照)。しかし、このような遮熱塗料において上述するような性能を有する塗料組成物を使用することは開示されていない。
【特許文献1】特開2004−131945号公報
【特許文献2】特開平06−31243号公報
【特許文献3】特開2006−1812号公報
【特許文献4】国際公開第03/046286号パンフレット
【特許文献5】特開2004−251108号公報
【特許文献6】特開2005−23277号公報
【特許文献7】特開2005−61042号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記現状に鑑み、揮発性成分が含まれないために臭気を生じることがなく、道路面の塗装等のように表面に水分が付着した被塗物に対しても発泡を生じることなく塗装を行うことができる乾燥性及び耐候性に優れた無溶媒2液型塗料組成物を提供することを目的とするものである。更に、遮熱性を付与することにより、道路舗装におけるヒートアイランド現象を防止することのできる塗料組成物を提供することも目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、ヒドロキシル基を2個以上有するポリオール、芳香族ジアミン及びすべてのα位に配位した炭素原子が分岐した構造を有する2級ジアミンからなる群より選択される少なくとも一種の化合物を含有する無溶媒主剤(1)、並びに、脂肪族多官能イソシアネートを含有する無溶媒硬化剤(2)からなることを特徴とする無溶媒2液型塗料組成物である。
上記無溶媒主剤(1)は、更に脱水剤を含有することが好ましい。
上記脱水剤は、無溶媒主剤(1)と無溶媒硬化剤(2)との合計量に対して0.3〜5質量%の割合で含まれることが好ましい。
上記無溶媒主剤(1)は、有機金属触媒を含有することが好ましい。
上記有機金属触媒は、スズエステル及び/又はビスマスエステルであることが好ましい。
上記有機金属触媒は、スズエステルであり無溶媒主剤(1)の全量に対して0.05〜0.3質量%の割合で含まれることが好ましい。
上記化合物は、ヒドロキシル基を2個以上有するポリオールであることが好ましい。
上記脂肪族多官能イソシアネートは、ヘキサメチレンジイソシアネート又はそのアダクト体、ビュレット体若しくはイソシアヌレート体であることが好ましい。
【0008】
本発明はまた、上述の無溶媒2液型塗料組成物に、原色顔料を更に含有する遮熱原色塗料組成物である。
本発明はまた、上述の遮熱原色塗料組成物が、白色遮熱原色塗料、赤色遮熱原色塗料、青色遮熱原色塗料及び黄色遮熱原色塗料であって、これらからなる群より選択される少なくとも一種の遮熱原色塗料からなる遮熱塗料組成物である。
上記遮熱塗料組成物は、膜厚100μmのフリーフィルムの赤外線領域(波長780〜2100nm)での日射吸収率が以下の範囲内のものであることが好ましい。
白色遮熱原色塗料:0%以上15%以下
赤色遮熱原色塗料:0%以上30%以下
青色遮熱原色塗料:0%以上60%以下
黄色遮熱原色塗料:0%以上30%以下
以下、本発明を詳細に説明する。
【0009】
本発明は、ヒドロキシル基を2個以上有するポリオール、芳香族ジアミン及びすべてのα位に配位した炭素原子が分岐した構造を有する2級ジアミンからなる群より選択される少なくとも一種の化合物を含有する無溶媒主剤(1)、並びに、脂肪族多官能イソシアネートを含有する無溶媒硬化剤(2)からなる無溶媒2液型塗料組成物に関する。上述の主剤と硬化剤との組み合わせにすることにより、表面に水分が付着した被塗物表面に対しても、発泡を生じることなく塗装を行うことができるものである。通常、イソシアネート化合物を硬化剤として塗料組成物に配合する場合、反応性の高い芳香族イソシアネートを使用する。しかしながら、上記芳香族イソシアネートは、その反応性の高さから、被塗物表面に付着した水分と反応し、それによって二酸化炭素が発生し発泡を生じるという問題があった。本発明は、反応性が比較的低く、更に耐候性も向上できる脂肪族多官能イソシアネートを硬化剤とし、主剤にポリオール及び/又は特定のアミンを併用した塗料組成物とすることにより、上記問題を解決したものである。
【0010】
上記脂肪族多官能イソシアネートとしては特に限定されず、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4−ジイソシアネート、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等を挙げることができる。
【0011】
なかでも、ヘキサメチレンジイソシアネート及び/又はトリメチルヘキサメチレンジイソシアネートを用いることが、塗膜の耐チッピング性能や耐候性の観点から好ましく、ヘキサメチレンジイソシアネートが特に好ましい。上記脂肪族多官能イソシアネートとしては、これらのビュレット体、イソシアヌレート体、及び、アダクト体を用いてもよい。なお、上記脂肪族多官能イソシアネート化合物は、単独でも、2種以上を混合して用いることもできる。
【0012】
本発明の無溶媒2液型塗料組成物は、主剤として、ヒドロキシル基を2個以上有するポリオール、芳香族ジアミン及びすべてのα位に配位した炭素原子が分岐した2級ジアミンからなる群より選択される少なくとも一種の化合物を含有する無溶媒主剤を用いるものである。上記無溶剤主剤を用いることにより、反応性の比較的低い脂肪族多官能イソシアネートを硬化剤として使用しても、良好な塗膜性能を得ることができると考えられる。
【0013】
上記ポリオールとしては特に限定されないが、得られる無溶媒2液型塗料組成物の粘度を無溶媒型としての使用が容易となる範囲内にするため、質量平均分子量が下限100、上限3000の範囲であることが好ましい。上記下限は、500がより好ましく、上記上限は、1000がより好ましい。
【0014】
上記ポリオールとしては、水酸基価が50〜2000mgKOH/gであることが好ましい。上記水酸基価が50mgKOH/g未満であると、完成膜の強度が不足するおそれがあるため好ましくない。上記水酸基価が2000mgKOH/gを超えると、完成膜の柔軟性が失われるおそれがある。
【0015】
上記ポリオールとしては特に限定されず、例えば、ポリエーテルジオール、ポリエステルジオール、ポリカーボネートジオール等を挙げることができ、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレンプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリヘキサメチレンエーテルグリコール、ポリオクタメチレンエーテルグリコール等のポリアルキレングリコール、ポリエチレンアジペート、ポリブチレンアジペート、ポリヘキサメチレンアジペート、ポリネオペンチルアジペート、ポリ−3−メチルペンチルアジペート、ポリエチレン/ブチレンアジペート、ポリネオペンチル/ヘキシルアジペート等のポリエステルジオール、ポリカプロラクトンジオール、ポリ−3−メチルバレロラクトンジオール等のポリラクトンジオール、ポリヘキサメチレンカーボネートジオール等のポリカーボネートジオール、ひまし油系ポリオール、これらの変性物及びこれらの混合物等を挙げることができる。なかでも、低粘度であるため、ひまし油系ポリオールが好ましい。
【0016】
上記ひまし油系ポリオールとしては特に限定されず、ひまし油及びその誘導体、例えば、ひまし油脂肪酸のジグリセライド、モノグリセライド及びこれらの混合物等を挙げることができる。
【0017】
上記芳香族ジアミンとしては特に限定されず、例えば、ジエチルジアミノトルエン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジクロロジフェニルメタン、2,4−ジアミノトルエン、2,6−ジアミノトルエン、1−メチル−3,5−ジエチル−2,4−ジアミノベンゼン、1−メチル−3,5−ジエチル−2,6−ジアミノベンゼン(両者はまたジエチルトルエンジアミンまたはDETDAと称される)、1,3,5−トリエチル−2,6−ジアミノベンゼン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,5,3’,5’−テトラエチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,5−ジメチルチオ−2,4−トルエンジアミン、3,5−ジメチルチオ−2,6−トルエンジアミン等を挙げることができる。これらは単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。特に好ましい芳香族ジアミンは、ジエチルジアミノトルエン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジクロロジフェニルメタンである。
【0018】
本発明における2級アミンは、すべてのα位に配位した炭素原子が分岐した構造を有する2級ジアミンであり、すなわち、立体障害等により反応性を抑制した2級ジアミンである。このような2級ジアミンを使用することにより、無溶媒主剤(1)と無溶媒硬化剤(2)とを混合した際のゲルタイムを好適に調整することができる。上記2級ジアミンとしては特に限定されないが、例えば、水添ジアミノジフェニルメタンにマレイン酸ジエチルを付加した下記式(A)で表される化合物等を挙げることができる。
【0019】
【化1】

【0020】
上記無溶媒主剤(1)は、上記ポリオール、上記芳香族ジアミン及び上記2級アミンのうち、1種又は2種以上の化合物を組み合わせたものである。なかでも、ポリオールが好ましい。
【0021】
本発明の無溶媒2液型塗料組成物において、上記無溶媒主剤(1)と無溶媒硬化剤(2)とは、上記無溶媒主剤(1)中のポリオール、芳香族ジアミン及び2級アミンに由来する活性水素当量1モルに対し、無溶媒硬化剤(2)中の脂肪族多官能イソシアネートに由来するイソシアネート基当量が1〜1.2モルとなる範囲で混合されることが好ましい。
【0022】
上記無溶媒主剤(1)は、更に脱水剤を含有することが好ましい。上記脱水剤を含有することにより、塗装面に付着している水分と上記脂肪族多官能イソシアネートとの反応による二酸化炭素の発生をより抑制し、塗膜上に凹凸や多孔が発生することを防止することができる。上記脱水剤としては特に限定されず、従来公知のものを挙げることができるが、例えば、合成ゼオライトのモレキュラーシーブ、硫酸カルシウム、酸化カルシウム等を挙げることができる。上記脱水剤の配合量は、上記無溶媒主剤(1)及び無溶媒硬化剤(2)を混合した状態で、これらを合計した量に対して0.3〜5質量%の割合で含有されることが好ましい。上記脱水剤の配合量が0.3質量%未満であると、無溶媒2液型塗料組成物に含まれる水分を充分に脱水できない場合がある。上記配合量が5質量%を超えると、それ以上の効果を得ることができない。
【0023】
本発明の無溶媒2液型塗料組成物は、更に、硬化触媒を含有することが好ましい。この場合、上記硬化触媒を上記無溶媒主剤(1)に添加することができる。上記硬化触媒としては特に限定されず、従来公知のものが使用でき、例えば、有機金属触媒等を挙げることができる。有機金属触媒としては、スズ、鉛、ビスマス、亜鉛等のエステルを用いることができる。具体的には、例えば、ジブチルスズジラウレート、ビスマストリス(2−エチルヘキサノエート)、オクチル酸鉛、ビスマスオクトエート等を挙げることができる。上記有機金属触媒としては、スズエステル及び/又はビスマスエステルが好ましい。
【0024】
上記有機金属触媒としてスズエステルを使用する場合、無溶媒主剤(1)の全量に対して0.05〜0.3質量%の割合で含まれることが好ましい。この添加量は、通常より多いものである。すなわち、本発明では、反応性が低い脂肪族多官能イソシアネートを使用するものであることから、上記硬化触媒の添加量を多くすることによって反応性を調整することが好ましい。すなわち、硬化剤として反応性が低い脂肪族多官能イソシアネートを使用して水との反応を遅延し、かつ、硬化触媒量を増やすことで硬化剤の反応を促進するものである。これによって、全体としての水との反応速度が相対的に遅くなり、発泡を抑制することができる。
【0025】
上記硬化触媒の配合量が0.05質量%未満であると、発泡が生じるおそれがある。上記硬化触媒の配合量が0.3質量%を超えると、硬化が早くなりすぎて取り扱い性が低下する場合がある。
【0026】
本発明の無溶媒2液型塗料組成物は、上記成分以外に、顔料や、可塑剤、粘性制御剤、消泡剤、光劣化防止剤、分散剤、レベリング剤、酸化防止剤、紫外線防止剤等の通常塗料に配合される添加剤を含んでいてもよい。これらの成分を配合する場合、上記無溶媒主剤(1)及び無溶媒硬化剤(2)のいずれに配合してもよい。
【0027】
本発明の無溶媒2液型塗料組成物の塗布方法としては特に限定されないが、例えば、上記無溶媒主剤(1)と無溶媒硬化剤(2)の2液の成分を衝突混合させて噴霧する2液衝突混合スプレー塗布を挙げることができる。上記2液衝突混合スプレー塗布は、高圧2液衝突混合型吹付装置を使用することが好ましい。更に、塗布直前に上記無溶媒主剤(1)と無溶媒硬化剤(2)とを混合し、ドクターブレード法等の塗布方法により塗装することもできる。また、2液をエアレスで連続的に押し出す方法や、スタティックミキサーで混合し、連続的にスプレーする方法等も使用できる。上記無溶媒主剤(1)と無溶媒硬化剤(2)とを混合した際に、ゲルタイムが短すぎると均一な塗膜を得ることができないおそれがある。本発明の無溶媒2液型塗料組成物は、上述の構成よりなるため、ゲルタイムを好適な範囲とすることができる。具体的には、上記ゲルタイムは1分以上であることが好ましい。
【0028】
本発明の無溶媒2液型塗料組成物は、無溶媒であるため揮発性成分を放出せず、かつ、二酸化炭素による発泡を生じないものである。このため、金属製構造物やコンクリートの補修等、屋外での使用に好適に用いられる。上述のように、特に上記無溶媒2液型塗料組成物を屋外で使用する場合、上記無溶媒2液型塗料組成物は遮熱塗料であることが好ましい。
【0029】
本発明の無溶媒2液型塗料組成物に遮熱性を付与するには、上記無溶媒2液型塗料組成物に後述の原色顔料を添加して得られた遮熱原色塗料を少なくとも1種以上組み合わせることにより行うことができる。上記無溶媒2液型塗料組成物に後述の原色顔料を更に含有した遮熱原色塗料組成物も本発明の一つである。上記遮熱原色塗料は、遮熱性を有するものであれば特に限定されないが、良好な遮熱性塗膜を形成することができるため、日射吸収率を低減した遮熱原色塗料を用いることが好ましい。上記遮熱原色塗料としては、白色遮熱原色塗料、赤色遮熱原色塗料、青色遮熱原色塗料及び黄色遮熱原色塗料からなる群より選択される少なくとも一種の遮熱原色塗料が好ましい。これらの遮熱原色塗料からなる遮熱塗料組成物も本発明の一つである。
【0030】
上記白色遮熱原色塗料、赤色遮熱原色塗料、青色遮熱原色塗料及び黄色遮熱原色塗料として、膜厚100μmのフリーフィルムの赤外線領域(波長780〜2100nm)での日射吸収率が以下の範囲内のものであることが好ましい。
白色遮熱原色塗料:0%以上15%以下
赤色遮熱原色塗料:0%以上30%以下
青色遮熱原色塗料:0%以上60%以下
黄色遮熱原色塗料:0%以上30%以下
道路面の遮熱においては、塗膜自体によるエネルギー線の吸収が温度上昇の直接の原因となる。したがって、塗料組成物の日射吸収率を調整し、エネルギー線の吸収が抑制された塗料組成物とすることによって、温度上昇を抑制することができるものである。
【0031】
本発明において、上記日射吸収率は、膜厚100μmのフリーフィルムを使用して測定した値である。上記フリーフィルムは、測定対象となる遮熱原色塗料を離型紙にドクターブレード法により塗布して得られるものである。
しかしながら、例えば、アスファルト舗装体では、骨材の隙間や窪みが生じている場合が多く、排水のために無数の穴を有する構造となっているものもある。このようなアスファルト舗装体に塗装を行う場合、全体に均一な膜厚で塗膜を形成することは困難であるため、塗膜膜厚にバラツキが生じる。よって、このような不均一な膜厚となった場合にも一定の遮熱性を維持する必要がある。本発明においては、上記範囲内の日射吸収率を示す各色遮熱原色塗料を使用することにより、膜厚が100〜1200μm程度の広範囲となった場合にも良好な遮熱性を付与することができる。
【0032】
「日射吸収率」の用語の意義は、JIS R 3106に定義されているが、本明細書における「日射吸収率」は、特に赤外線波長域に限定したものであり、780〜2100nmの波長域における各波長ごとの強度によりウエイト付けした吸収率を意味するものとする。上記日射吸収率の値は、上記各遮熱原色塗料を塗布して得られた膜厚100μmのフリーフィルムの日射吸収率であり、島津製作所製分光光度計UV−3600を用いてJIS R 3106に準拠して測定したものである。ここで、離型紙に形成したフリーフィルムでの日射吸収率を規定した理由は、下地の影響を受けないようにするためである。
【0033】
上記各色遮熱原色塗料は、赤外線領域での日射吸収率を低減したものである。通常、調色用原色塗料は、可視光波長域には各色に対応する吸収があることが特徴であり、この吸収による日射反射率の低下、すなわち、日射吸収率の増加は避けることができない。本願で使用する遮熱原色塗料は、赤外線波長域の日射吸収率に着目し、その上限を下げることによって遮熱性を有するものであり、上記遮熱原色塗料を1種又は2種以上組み合わせることによって得られる本発明の無溶媒2液型塗料組成物は、良好な遮熱性を示す塗膜を形成することができるものである。更に、白色遮熱原色塗料、赤色遮熱原色塗料、青色遮熱原色塗料及び黄色遮熱原色塗料からなる群より選択される少なくとも一種の遮熱原色塗料を使用することにより、塗料組成物を任意の塗色にも調色することができるため好ましい。
【0034】
本発明の無溶媒2液型塗料組成物は、上記のように日射吸収率が一定範囲内にある遮熱原色塗料を組み合わせることにより調色することが好ましい。ここで、「組み合わせる」とは、例えば、混合することによってこれらの原色とは異なる種々の色彩や色相を得る操作等を意味する。ここで「遮熱原色塗料」とは、組み合わせることによりすべての色彩の塗料を作成することができるものである。
【0035】
上記遮熱原色塗料は、原色を呈する顔料である原色顔料と、本発明で無溶媒主剤(1)に含有される上記ポリオール、芳香族ジアミン及び2級アミンからなる群より選択される少なくとも一種の化合物と、無溶媒硬化剤(2)とを構成成分として得ることができる。
【0036】
上記遮熱原色塗料に用いられる原色顔料としては特に限定されず、例えば、下記の顔料等を挙げることができる。白色遮熱原色塗料用の原色顔料としては、酸化チタンである、タイペークCR−97(石原チタン工業社製)等を挙げることができる。
赤色遮熱原色塗料用の原色顔料としては、Fastogen Super Magenta RH(大日本インキ化学工業社製)、Fastogen Red 7100Y(大日本インキ化学工業社製)、ルビクロンレッド400RG(大日本インキ化学工業社製)、パシフィックレッド2020(チバスペシャルティ・ケミカルズ社製)等を挙げることができる。また、これらの赤色系原色顔料を2種以上組み合わせて使用してもよい。
【0037】
青色遮熱原色塗料用の原色顔料としては、ダイピロキサイドカラーブルー9453(大日精化工業社製)、Fastogen Blue 5485(大日本インキ化学工業社製)、Fastogen Blue RS(大日本インキ化学工業社製)、シアニンブルー5240KB(大日精化工業社製)、リオノールブルーSPG−8(大日精化工業社製)等を挙げることができる。これらの青色系原色顔料を2種以上組み合わせて使用してもよい。
黄色遮熱原色塗料用の原色顔料としては、Symuler Fast Yellow 4192(大日本インキ化学工業社製)、シコパールイエロー L−1110(BASF社製)、イルガカラーイエロー2GLMA(チバスペシャルティ・ケミカルズ社製)等を挙げることができる。これらの黄色系原色顔料を2種以上組み合わせて使用してもよい。
【0038】
上記遮熱原色塗料には、必要に応じて、微粒子状の充填剤、添加剤等を含んでいてもよい。上記微粒子状の充填剤としては特に限定されず、例えば、SiO、ZrO、3Al・2SiO、ケイ酸ジルコニア、セラミックビーズ等からなる微粒子、繊維状又は粒状の微細ガラス、ガラスビーズ等を挙げることができる。上記微粒子状とは、粒子状、球状、中空球状の何れでもよい。
【0039】
上記添加剤としては特に限定されず、例えば、シリカ、アルミナ等の艶消し剤、消泡剤、レベリング剤、たれ防止剤、表面調整剤、粘性調整剤、分散剤、紫外線吸収剤、ワックス等の慣用の添加剤等を挙げることができる。
【0040】
上記遮熱原色塗料を調製する方法としては特に限定されず、例えば、ロールミル、ペイントシェーカー、ポットミル、ディスパー、サンドグラインドミル等の一般に顔料分散に使用されている機械を用いて、上記ポリオール、芳香族ジアミン及び2級アミンからなる群より選択される少なくとも一種の化合物に上記原色塗料用顔料を混合し、必要に応じて充填剤、添加剤等を加えることによりあらかじめ無溶媒主剤(1)を調製し、これに無溶媒硬化剤(2)を混合して上記遮熱原色塗料を調製することができる。
【0041】
上記遮熱原色塗料を組み合わせて遮熱塗料としての無溶媒2液型塗料組成物を調製する方法としては特に限定されず、上記遮熱原色塗料を1種又は2種以上組み合わせて混合する方法を挙げることができる。また、あらかじめ原色顔料の添加された無溶媒主剤(1)を1種又は2種以上混合し、塗装前に無溶媒硬化剤(2)を所定量混合して本発明の塗料組成物を調製することもできる。
本発明の無溶媒2液型塗料組成物を遮熱塗料として塗装する場合、膜厚が200〜800μm程度となるように塗装することが好ましい。
【0042】
本発明の無溶媒2液型塗料組成物は、遮熱塗料として使用することができるため、特に、道路面等の舗装体に用いた場合には、遮熱性塗膜を舗装体の表面に付与することができ、これによって、上述のようなヒートアイライド現象等の問題にも対応することができるため好ましい。上記舗装体としては特に限定されず、例えば、アスファルト舗装面、コンクリート舗装等を挙げることができる。
【発明の効果】
【0043】
本発明の無溶媒2液型塗料組成物により、二酸化炭素の発生を抑え、得られる塗膜表面に凹凸及び多孔が発生することを防止することができ、かつ、良好な乾燥性及び耐候性を有する塗膜を得ることができる。更に、本発明により、上述のような効果を維持しつつ、良好な遮熱性を有する塗膜を形成することができる。この良好な遮熱性を有する塗膜とは、従来の塗膜に比べて日射吸収率が低減されることによって、結果的に、日射反射率が高くなった塗膜をいう。すなわち、本発明により、従来より日射反射率の高い塗膜を得ることができ、そのことにより、遮熱性を発揮し、ヒートアイランド現象を防止することができる。ここで、上記日射反射率とは、JIS R 3106に準拠して300〜2100nmの波長域でのものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0044】
以下に実施例を挙げて、本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
【0045】
実施例1、2
樹脂としてURIC−H368(ヒマシ油系ポリオール、OH基2.5含有、伊藤製油(株)社製)、触媒としてジブチルスズラウレート(DBTL)及び脱水剤としてゼオラムA4(物質名ゼオライト、東ソー社製)、遮熱顔料(酸化チタン、タイペークCR−97、石原チタン工業社製)を表1に示した配合量(単位:質量%)で混合し、無溶媒主剤を調製した。無溶媒硬化剤として脂肪族イソシアネート(物質名ヘキサメチレンジイソシアネートの三量体、コロネートHXLV:日本ポリウレタン社製)を官能基当量で活性水素:NCO=1:1.1の割合になるように使用した。得られた無溶媒主剤及び無溶媒硬化剤を塗布直前に混合した後、30milドクターブレードを使用して被塗装物(木材:アガチス材)に乾燥膜厚400μmになるように塗装して、試験板を得た。
なお、表1中のゲルタイムは、上記無溶媒主剤と無溶媒硬化剤とを50℃で混合した際に混合物の流動性がなくなるまでに要した時間である。
【0046】
得られた試験板について、下記の評価を行った。結果を表1に示す。
発泡性
各試験板の塗膜の表面状態を目視にて評価した後、カッターナイフで塗膜を切断し、その断面から塗膜の内部状態を同様にして評価した。評価基準は以下の通りとした。
◎:表面にも内部にも気泡及び気泡の跡は見られない。
○:表面には若干の気泡の跡は見られるが、内部には気泡は見られない。
△:表面、内部ともに若干の気泡の跡が見られる。
×:表面にも内部にも気泡及び気泡の跡が見られる。
【0047】
指触硬化時間(分)
常温下で得られた塗膜を指で触っても指紋が付かなくなるまでの時間を測定した。
【0048】
耐候性
得られた試験板を30日間屋外に放置した。その後、60度グロスを測定し、外観を評価した。評価基準を以下の通りとした。
○:光沢保持率が50%以上である。
×:光沢保持率が50%未満である。
【0049】
比較例1〜4
無溶媒硬化剤を芳香族イソシアネート(商品名ミリオネートMR−200:日本ポリウレタン社製)に変更して表1に示した配合量で混合し、無溶剤主剤を調製したこと以外は実施例と同様にして試験板を作成し、評価した。
【0050】
【表1】

【0051】
表1より、本発明の無溶媒2液型塗料組成物により得られた塗膜は、気泡の発生が抑制され、外観に優れることが示された。また、比較例2及び3の無溶媒2液型塗料組成物は、ゲルタイムが非常に短く、取り扱い性が不良であった。脱水剤を配合しなかった比較例1、2及び4は、特に発泡性が不良であった。また、硬化触媒を配合しなかった比較例1及び4は、ゲルタイム及び指触硬化時間が非常に長く、取り扱い性が不良であった。
【0052】
実施例3
表3で示す配合により、遮熱原色塗料を2種以上組み合わせて遮熱塗料を調製し、これら遮熱塗料に対する日射反射率を測定した結果を表3及び図8に示す。日射反射率は、後述の方法により測定した。
なお、白色遮熱原色塗料は、実施例1で調製した塗料を白色遮熱原色塗料とした。
また、赤色遮熱原色塗料、青色遮熱原色塗料、黄色遮熱原色塗料は、タイペークCR−97に代えて、表2に示す顔料を表2に示す含有量になるように配合したこと以外は、実施例1と同様にして調製した。得られた各遮熱原色塗料のマンセル明度は、N4であった。
なお、上記遮熱塗料は、上記の通り表3で示す配合量となるように調整されたもとしているが、実際の調整操作では、あらかじめ所定の顔料を無溶剤主剤に配合して得られたものを、所定の色になるように混合し、塗装する直前に無溶媒硬化剤を所定量加えて遮熱塗料を調製した。
【0053】
参考例1及び2
表3で示す配合により、遮熱原色塗料及び一般原色塗料を2種以上組み合わせて遮熱塗料を調製したこと以外は実施例3と同様にして遮熱塗料を調製し、これら遮熱塗料に対する日射反射率を測定した結果を表3及び図8に示す。
なお、一般赤色原色塗料、一般黒色原色塗料、一般黄色原色塗料は、タイペークCR−97に代えて、表2に示す顔料を表2に示す含有量になるように配合したこと以外は、実施例1と同様にして調製した。得られた各一般原色塗料のマンセル明度は、N4であった。
【0054】
日射反射率の測定
得られた各遮熱塗料を離型紙にドクターブレードを用いて塗布して得られたフリーフィルム(膜厚400μm)をサンプルとして、島津社製分光光度計UV−3600に島津社製UV3600/3100シリーズ用積分球付属装置を設置した測定装置を用いて測定した。
【0055】
JIS R 3106に準拠して波長300〜2100nmまでの分光反射率をもとに日射反射率を計算すると、実施例3、参考例1及び2で得られる遮熱塗料の日射反射率は、それぞれ45.2%、18.8%及び41.9%であることが分かった。一般原色塗料を含まない実施例3の遮熱塗料は、良好な日射反射率を示し、遮熱塗料として有用であることが示された。一方、一般原色塗料を含む参考例1及び2の遮熱塗料は、実施例3よりも日射反射率が低下した。特に、カーボンブラックを含有する参考例1では顕著であった。また、一般原色塗料を用いて、所定の明度、ここではカーボンブラックを用いずにN4に調整した塗料に比べて本発明での遮熱塗料の日射反射率は高くなっていることが確認された。
【0056】
【表2】

【0057】
【表3】

【0058】
さらに、各遮熱原色塗料及び一般原色塗料の日射特性を評価した。上述の日射反射率の測定方法と同様にして得られたフリーフィルムをサンプルとして、同様の測定装置を用いて測定した。結果を図1〜7に示す。なお、フリーフィルム中に含まれる各顔料の含有量を表2に示した。図より、赤外線波長域における各遮熱原色塗料の膜厚100μmにおける日射吸収率は、白色遮熱原色塗料が5%であり、赤色遮熱原色塗料が22%であり、青色遮熱原色塗料が38.5%であり、黄色遮熱原色塗料が20%であった。一方、一般赤色塗料及び一般黄色塗料の日射吸収率は高く(30%超過)、一般黒色塗料の日射吸収率は90%であることから、遮熱原色塗料には適さないことが示された。
【0059】
実施例4
実施例3で調製した遮熱塗料(マンセル明度N4)を一般アスファルト舗装面に膜厚が400μmとなるように塗装し、次いで、白色セラミック骨材(商品名「セラサンドWB」美州興産社製)を0.6kg/mで散布した後、上記塗料が硬化した後に、更に上記の遮熱塗料を膜厚400μmになるように塗布して、すぐに0.2kg/mとなるようにガラスカレット(商品名「クリスタルサンド」、環境保全サービス(株)社製)を散布して、再び硬化させた。そして、各時刻における路面温度を測定した。その結果を図に示す。なお、比較として、上記遮熱塗料を塗装していない一般アスファルト舗装面における路面温度も同日に測定した。
なお、日射透過率及び日射吸収率は、JIS R 3106に準拠して、波長800〜2100nmの範囲で計算した。フリーフィルムの調整は、上述したのと同様に、得られた遮熱塗料を離型紙にドクターブレードを用いて塗布して行った。
全天日射量は、長短波放射計(MR−50、英弘精機社製)を用いて測定した。路面温度は、温度データーロガー(「温度とりJr」、T&D社製)で測定した。
その結果、上記の遮熱塗料を舗装面に塗装することにより10℃程度の温度低下が確認された。
【産業上の利用可能性】
【0060】
本発明により、発泡性が抑制され、かつ、乾燥性及び耐光性に優れた無溶媒2液型塗料組成物を得ることができた。上記無溶媒2液型塗料組成物は、特に舗装体の塗装等、屋外での使用に好適に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】白色遮熱原色塗料の赤外線波長域における日射吸収率、日射吸収率及び日射透過率のデータである。
【図2】赤色遮熱原色塗料の赤外線波長域における日射吸収率、日射吸収率及び日射透過率のデータである。
【図3】青色遮熱原色塗料の赤外線波長域における日射反射率、日射吸収率及び日射透過率のデータである。
【図4】黄色遮熱原色塗料の赤外線波長域における日射反射率、日射吸収率及び日射透過率のデータである。
【図5】一般赤色系塗料の赤外線波長域における日射反射率、日射吸収率及び日射透過率のデータである。
【図6】一般黄色系塗料の赤外線波長域における日射反射率、日射吸収率及び日射透過率のデータである。
【図7】一般黒色系塗料の赤外線波長域における日射反射率、日射吸収率及び日射透過率のデータである。
【図8】実施例3、参考例1及び2で得られた遮熱塗料の日射反射率のデータである。
【図9】実施例4の温度変化を示したデータである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヒドロキシル基を2個以上有するポリオール、芳香族ジアミン及びすべてのα位に配位した炭素原子が分岐した構造を有する2級ジアミンからなる群より選択される少なくとも一種の化合物を含有する無溶媒主剤(1)、並びに、脂肪族多官能イソシアネートを含有する無溶媒硬化剤(2)からなることを特徴とする無溶媒2液型塗料組成物。
【請求項2】
無溶媒主剤(1)は、更に脱水剤を含有する請求項1記載の無溶媒2液型塗料組成物。
【請求項3】
脱水剤は、無溶媒主剤(1)と無溶媒硬化剤(2)との合計量に対して0.3〜5質量%の割合で含まれる請求項2記載の無溶媒2液型塗料組成物。
【請求項4】
無溶媒主剤(1)は、有機金属触媒を含有する請求項1、2又は3記載の無溶媒2液型塗料組成物。
【請求項5】
有機金属触媒は、スズエステル及び/又はビスマスエステルである請求項4記載の無溶媒2液型塗料組成物。
【請求項6】
有機金属触媒は、スズエステルであり無溶媒主剤(1)の全量に対して0.05〜0.3質量%の割合で含まれる請求項5記載の無溶媒2液型塗料組成物。
【請求項7】
前記化合物は、ヒドロキシル基を2個以上有するポリオールである請求項1記載の無溶媒2液型塗料組成物。
【請求項8】
前記脂肪族多官能イソシアネートは、ヘキサメチレンジイソシアネート又はそのアダクト体、ビュレット体若しくはイソシアヌレート体である請求項1記載の無溶媒2液型塗料組成物。
【請求項9】
請求項1、2、3、4、5、6、7又は8記載の無溶媒2液型塗料組成物に、原色顔料を更に含有することを特徴とする遮熱原色塗料組成物。
【請求項10】
請求項9記載の遮熱原色塗料組成物が、白色遮熱原色塗料、赤色遮熱原色塗料、青色遮熱原色塗料及び黄色遮熱原色塗料であって、これらからなる群より選択される少なくとも一種の遮熱原色塗料からなることを特徴とする遮熱塗料組成物。
【請求項11】
遮熱原色塗料は、膜厚100μmのフリーフィルムの赤外線領域(波長780〜2100nm)での日射吸収率が以下の範囲内のものである請求項10記載の遮熱塗料組成物。
白色遮熱原色塗料:0%以上15%以下
赤色遮熱原色塗料:0%以上30%以下
青色遮熱原色塗料:0%以上60%以下
黄色遮熱原色塗料:0%以上30%以下

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−155552(P2009−155552A)
【公開日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−337511(P2007−337511)
【出願日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【出願人】(000230054)日本ペイント株式会社 (626)
【Fターム(参考)】